JP2902030B2 - 中空電子ビーム放出用電子銃構体 - Google Patents

中空電子ビーム放出用電子銃構体

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JP2902030B2 JP3243990A JP3243990A JP2902030B2 JP 2902030 B2 JP2902030 B2 JP 2902030B2 JP 3243990 A JP3243990 A JP 3243990A JP 3243990 A JP3243990 A JP 3243990A JP 2902030 B2 JP2902030 B2 JP 2902030B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は、例えばジャイロトロンに使用して好適な
中空電子ビーム放出用電子銃構体に関する。
(従来の技術) ジャイロトロンは、周知のようにサイクロトロンメー
ザ作用を動作原理とする電子管で、ミリ波からサブミリ
波帯における高周波大電力源として利用されつつある。
ジャイロトロンの種類としては、サイクロトロン運動を
する電子群が形成する円筒状の電子ビームと、この電子
ビームと共振空胴のような1個の共振回路における電磁
波と相互作用し、共振回路に蓄積される電磁波エネルギ
ーによって電子ビームのエネルギーが失われて発振を生
じるジャイロモノトロン、同様の電子ビームと複数個の
共振空胴を用いて電磁波の増幅を行なわせるとジャイロ
クライストロン、同様の電子ビームと伝送回路内の進行
波との相互作用によるジャイロ進行波管、あるいは伝送
回路熱の後進波との結合による後進波ジャイロトロンな
どがある。
ジャイロトロンは、その動作周波数が概略数十GHzか
ら百数十GHzが一般的であり、波長に換算するとおよそ2
mm程度から数mm程度である。従って、クライストロンや
進行波管に比較すると波長が2桁から3桁も短く、ジャ
イロトロンの高周波回路の各部寸法精度は著しく高いも
のが要求される。
このようなジャイロトロンは、従来、第4図に示すよ
うに構成され、同図の符号1は中空電子ビームを発生す
る電子銃部、2はその電子ビーム下流に配置されて次第
に径小となるテーパ状電子ビーム導入部、3はその下流
に連続的に設けられた共振空胴部、4は同じくその下流
に連続的に設けられ次第に径大になるテーパ状電磁波案
内部、5はその下流に配置された円筒状のコレクタ部、
6はその下流に配置されセラミックス気密窓を有する出
力窓部、7は導波管結合フランジ、8a,8b,8cはそれぞれ
電子ビームあるいは高周波を通過させ伝送させる銅製の
導波管壁、9は磁界装置のソレノイドを表わしている。
ところで電子銃部1は、外囲器の内側に陰極と陽極が
同軸的に配設され、陰極は電子を射出するエミッション
ベルト部と、このエミッションベルト部の両側に連設さ
れたノーズ部、及びスカート部の3者から構成されてい
る。
そして、ノーズ部及びスカート部はエミッションベル
ト部から射出される電子ビームを成形するための電極で
あり、その外側の面は双方共、エミッションベルト部と
滑らかに連続して接していなければならない。この接触
部が不連続であると、ビーム成形に悪影響を与える。更
に、この部分に突起物等があると、対向する陽極との間
で放電を起こし易くなり、ジャイロトロンの動作に致命
的な悪影響を及ぼす。
このような理由により従来は、この3者はろう接等に
より一体的に形成されていた。又、その接続部も突起物
等がないように十分注意が払われていた。このような構
成によると、エミッションベルト部、ノーズ部及びスカ
ート部の3者が一体的に形成されているので、エミッシ
ョンベルト部を加熱するヒータの熱がノーズ部とスカー
ト部にも伝導し加熱される。ノーズ部とスカート部共、
高融点金属で出来ていて、エミッションベルト部のよう
に電子放射物質例えばバリウムなどはないので、高温と
なっても、この部分から電子の放射はないと考えられて
来た。実際、ジャイロトロンの動作時間の最初において
は何等異常現象はなかった。
(発明が解決しようとする課題) ところが、長時間以上動作させたジャイロトロンにお
いては、溶極電流が増大し、管の動作が不安定になる傾
向がある。この現象は特に大電力、例えば100kW以上の
ジャイロトロンにおいて顕著である。その原因は、エミ
ッションベルト部からの電子放射物質が蒸発、飛散し、
近傍のノーズ部、スカート部に付着し、この部分は前述
のように可成り高温であるので、ここに堆積した電子放
射物質から電子が放射するためである。
このエミッションベルト部以外からの電子ビームに対
しては、ビーム集束条件を満足するように電極形状が出
来ていないので、陽極に流入し陽極電流過大となる。そ
のために陽極が異常発熱し、陽極電流過大の不安定に加
え、放電なども起こり易くなり、ジャイロトロンの動作
を不安定にする恐れがある。
この発明は、以上のような不都合を解消し、陽極電流
が少なく、又、放電などのない安定な動作を行なう中空
電子ビーム放出用電子銃構体を提供することを目的とす
る。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) この発明は、陰極を構成するノーズ部とスカート部の
少なくとも一方には、そのエミッションベルト部側端部
に内側折り返し部が一体に設けられ、この内側折り返し
部に、エミッションベルト部に微小面積で接するナイフ
エッジ部が一体に形成されてなる中空電子ビーム放出用
電子銃構体である。
(作用) この発明によれば、エミッションベルト部、ノーズ
部、及びスカート部が別々に組立てられ、又、各々の接
触点がごく僅かであるため、エミッションベルト部の熱
は余り他の部分に伝導しない。従って、ノーズ部やスカ
ート部からの熱電子放射が殆どなく、陽極電流過大、或
いは放電などが起らない。
(実施例) 以下、図面を参照して、この発明の一実施例を詳細に
説明する。
この発明による中空電子ビーム放出用電子銃構体は、
第1図乃至第3図に示すように構成され、第1図は陰極
を拡大して示し、第2図は陰極を構成するスカート部を
示し、第3図は電子銃構体の全体を示している。
即ち、第3図に示すように、径大、径小の2つに分割
されたセラミックス製の筒状絶縁外囲器11,12の気密接
合部の内側領域に、陰極13のエミッションベルト部21が
位置するように配設され、この陰極13の外側に同軸的に
リング状の陽極14が配設されている。この陽極14は絶縁
外囲器11,12内周に近接する厚肉の筒状にして、その途
中にフランジ14aが一体に突設されている。
そして、この陽極14のフランジ14aは2つに分割され
た絶縁外囲器11,12にセラミック製バックアップリング1
5,16を介して挾持され、封着リング17,18,19,20を介し
ろう接により気密封止されている。
尚、バックアップリング15,16を省略して、フランジ1
4aと各絶縁外囲器11,12とを直接的に気密接合しても良
い。
さて、第1図からも明らかなように、陰極13は電子放
射物質が含浸されたリング状エミッションベルト部21
と、このエミッションベルト部21のビーム下流側に連設
されたドーム状ノーズ部22と、このノーズ部22とは反対
側でエミッションベルト部21に連設された筒状スカート
部23とを有している。そして、ノーズ部22とスカート部
23のそれぞれエミッションベルト部21側端部には、内側
折り返し部22a,23aが一体に設けられている。更に、こ
れら内側折り返し部22a、23aには、エミッションベルト
部21に微小面積で接する例えば3個のナイフエッジ部22
b,23bが略120゜の間隔で一体に形成されており、この発
明の特徴となっている。
第2図はスカート部23の内側折り返し部23aとナイフ
エッジ部23bを示したが、ノーズ部22についても同様で
ある。
上記のエミッションベルト部21は、ヒータ24が埋め込
まれた短い円柱状のヒータ埋め込み部材25の上部に嵌着
され、このヒータ埋め込み部材25はヒータ埋め込み部材
支持筒26に支持されている。このヒータ埋め込み部材支
持筒26とスカート部23の間には複数の筒状熱反射板27が
配設されている。
さて次に、この発明の中空電子ビーム放出用電子銃構
体の組立て方法について説明する。
先ず、エミッションベルト部21、ノーズ部22、スカー
ト部23を各々別々に組立てておく。そして、エミッショ
ンベルト部21とヒータ埋め込み部材25が一体となった半
製品をヒータ埋め込み部材支持筒26の上に載せ、双方の
鍔部、フランジ部で溶接して固定する。
次に、熱反対板27とスカート部23が一体となった半製
品を下から差し込み、ネジ(図示せず)で固定する。し
かる後、上からノーズ部22を載せてネジ(図示せず)で
固定する。管軸方向の位置は例えば隙間ゲージのような
ものをノーズ部22とエミッションベルト部21、及びエミ
ッションベルト部21とスカート部23の間隙に挿入してお
き、各部品をネジで固定した後、隙間ゲージを外す。
又、半径方向の位置はノーズ部22、及びスカート部23に
形成されたナイフエッジ部22b,23bがそれぞれエミッシ
ョンベルト部21の径小部に接することにより位置決めさ
れる。
尚、ナイフエッジ部は全周に形成されていても良い
が、上記実施例のように円周方向3箇所に形成した場
合、接触部の面積が非常に少なくなるため、熱遮蔽の効
果は一層強化される。
又、上記実施例では、ノーズ部22とスカート部23の両
方にそれぞれ内側折り返し部22a,23a及びナイフエッジ
部22b,23bを形成したが、必要に応じノーズ部22とスカ
ート部23のどちらか一方でも良い。
さて、この発明の中空電子ビーム放出用電子銃構体は
上記のように構成され、エミッションベルト部21のノー
ズ部22及びスカート部23が各々別々の部品であり、それ
ぞれはナイフエッジ部22b,23bで嵌合しているため、熱
の遮断が良好である。従って、エミッションベルト部21
のみが十分に加熱され、ノーズ部22及びスカート部23は
そのごく近くにあるにも拘らず、エミッションベルト部
21よりも数100℃も低い温度になる。
そのため、ジャイロトロンを長時間動作させ、多少の
電子放射物質がノーズ部22、及びスカート部23に付着し
ても、その部分の温度は十分低いので電子の放射は殆ど
起らない。従って、陽極電流の異常増加も起らず、陽極
異常加熱による放電も起らない。
更に、エミッションベルト部21、ノーズ部22及びスカ
ート部23はそれぞれナイフエッジ部22b,23bで嵌合して
いるために、動作時にエミッションベルト部21の温度が
上がって膨脹し、一方ノーズ部22及びスカート部23はそ
れ程膨脹しないので、ナイフエッジ部22b,23bがエミッ
ションベルト部21に食い込むような形となり、双方の同
心性は動作中も劣化することがない。
又、これら各部の管軸方向の間隙はごく僅かであるた
め、電子ビーム軌道にも異常を与えない。
更に、ノーズ部22及びスカート部23の温度を低下出来
るため、エミッションベルト部21を或る一定の温度にす
るために必要なヒータ電力を、従来の場合より約30%低
減することが出来る。
尚、この発明の中空電子ビーム放出用電子銃構体を使
用する電子管は、ジャイロトロンに限定されないこと
は、言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上説明したようにこの発明によれば、ノーズ部とス
カート部の少なくとも一方には、そのエミッションベル
ト部側端部に内側折り返し部が一体に設けられ、この内
側折り返し部に、エミッションベルト部に微小面積で接
するナイフエッジ部が一体に形成されているので、熱遮
断作用が良好であり、ノーズ部及びスカート部の温度は
エミッションベルト部よりも数100℃も低くなる。その
結果、ノーズ部及びスカート部からの電子放射は起らな
い。
又、ナイフエッジ部がエミッションベルト部の一部に
接するので、エミッションベルト部、ノーズ部及びスカ
ート部の位置関係は変化しない。従って、精度の良い中
空電子ビームが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に係る中空電子ビーム放出
用電子銃構成の陰極を拡大して示す縦断面図、第2図は
第1図の陰極を構成するスカート部を示す斜視図、第3
図はこの発明の一実施例に係る中空電子ビーム放出用電
子銃構体の全体を示す縦断面図、第4図は一般的なジャ
イロトロンの全体を示す縦断面図である。 11,12……絶縁外囲器、13……陰極、 14……陽極、 21……エミッションベルト部、 22……ノーズ部、23……スカート部、 22a,23a……内側折り返し部、 22b,23b……ナイフエッジ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡崎 行男 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式 会社東芝那須電子管工場内 (72)発明者 矢野 充教 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式 会社東芝那須電子管工場内 (72)発明者 樋口 敏春 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式 会社東芝堀川町工場内 (56)参考文献 特開 平3−165423(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 23/06 H01J 25/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁外囲器の内側に陰極と陽極が同軸的に
    配設され、且つ上記陰極は電子を放出するリング状エミ
    ッションベルト部と、このエミッションベルト部を挟ん
    で両側に連設されたドーム状ノーズ部及び筒状スカート
    部とからなる中空電子ビーム放出用電子銃構体におい
    て、 上記ノーズ部とスカート部の少なくとも一方には、その
    上記エミッションベルト部側端部に内側折り返し部が一
    体に設けられ、この内側折り返し部に、上記エミッショ
    ンベルト部に微小面積で接するナイフエッジ部が一体に
    形成されてなることを特徴とする中空電子ビーム放出用
    電子銃構体。
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