JP2739784B2 - 結合空胴型進行波管 - Google Patents
結合空胴型進行波管Info
- Publication number
- JP2739784B2 JP2739784B2 JP18278791A JP18278791A JP2739784B2 JP 2739784 B2 JP2739784 B2 JP 2739784B2 JP 18278791 A JP18278791 A JP 18278791A JP 18278791 A JP18278791 A JP 18278791A JP 2739784 B2 JP2739784 B2 JP 2739784B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pole piece
- circuit
- copper
- wave tube
- traveling wave
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Microwave Tubes (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結合空胴型進行波管に
関し、特に高周波回路の構造に関する。
関し、特に高周波回路の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】結合空胴型進行波管には、広帯域・高利
得・高能率という特徴があるため、マイクロ波通信装置
の増幅管として広く使用されている。図2は、一般的な
結合空胴型進行波管の断面図である。結合空胴型進行波
管は、電子ビームを発射する電子銃3、電子ビームと高
周波との相互作用が行なわれる高周波回路及び電子ビー
ムを捕獲するコレクタ9から構成される。
得・高能率という特徴があるため、マイクロ波通信装置
の増幅管として広く使用されている。図2は、一般的な
結合空胴型進行波管の断面図である。結合空胴型進行波
管は、電子ビームを発射する電子銃3、電子ビームと高
周波との相互作用が行なわれる高周波回路及び電子ビー
ムを捕獲するコレクタ9から構成される。
【0003】入力同軸回路41より伝達された高周波入
力は、2つ以上に分割された高周波回路において電子銃
3のカソード31から放出された電子ビームと相互作用
をおこない増幅されて、高周波出力として出力同軸回路
61より取出される。
力は、2つ以上に分割された高周波回路において電子銃
3のカソード31から放出された電子ビームと相互作用
をおこない増幅されて、高周波出力として出力同軸回路
61より取出される。
【0004】図2では、高周波回路は、入力部回路4、
中央部回路5、出力部回路6の3つに分かれていて、お
のおのセバー7によって分けられている。図3に出力部
回路の断面図を示した。高周波回路は、銅製のキャビテ
ィー組立2と鉄に銅あるいはニッケル被膜14を施した
ポールピース1で形成された真空封止部品である。出力
部回路は、増幅した高周波が伝播するので、回路内には
銅被膜されたポールピース1が使用される。
中央部回路5、出力部回路6の3つに分かれていて、お
のおのセバー7によって分けられている。図3に出力部
回路の断面図を示した。高周波回路は、銅製のキャビテ
ィー組立2と鉄に銅あるいはニッケル被膜14を施した
ポールピース1で形成された真空封止部品である。出力
部回路は、増幅した高周波が伝播するので、回路内には
銅被膜されたポールピース1が使用される。
【0005】もし、ニッケル被膜されたポールピース1
が出力部回路内に使われた場合、パワーアップした高周
波がポールピース上を通過する際に、ロスとなって出力
を低下させたり熱を発生して、外にはめこんである磁石
8の磁界に影響を及ぼしたりするなど管球の特性に悪影
響を及ぼす危険性がある。最悪の場合には、発生した熱
で、回路の一部を溶解させてしまう危険性もはらんでい
る。このために出力部回路では、全体を銅被膜を施した
ポールピースが使用されていた。銅は導電率が大きく高
周波のロスが小さくなり、さらに熱伝導率も大きいため
に高周波が伝播する際に発生する熱を外ににがすという
利点がある。
が出力部回路内に使われた場合、パワーアップした高周
波がポールピース上を通過する際に、ロスとなって出力
を低下させたり熱を発生して、外にはめこんである磁石
8の磁界に影響を及ぼしたりするなど管球の特性に悪影
響を及ぼす危険性がある。最悪の場合には、発生した熱
で、回路の一部を溶解させてしまう危険性もはらんでい
る。このために出力部回路では、全体を銅被膜を施した
ポールピースが使用されていた。銅は導電率が大きく高
周波のロスが小さくなり、さらに熱伝導率も大きいため
に高周波が伝播する際に発生する熱を外ににがすという
利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この従来の出力部回路
では、銅被膜を施したポールピースを使用しているた
め、ろう付時にポールピースとキャビティ組立の間のろ
う流れが悪くリークする危険性が高いという問題点があ
った。また、鉄と銅の密着性はあまり良くないために使
用しているうちにポールピース上の銅被膜がはがれやす
いという欠点もあった。
では、銅被膜を施したポールピースを使用しているた
め、ろう付時にポールピースとキャビティ組立の間のろ
う流れが悪くリークする危険性が高いという問題点があ
った。また、鉄と銅の密着性はあまり良くないために使
用しているうちにポールピース上の銅被膜がはがれやす
いという欠点もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の問題を解
決するために銅被膜でなければならない高周波が伝播す
るポールピースの中心部の穴の内壁にのみ銅被膜を施
し、その他の部分にニッケル被膜を施したポールピース
を出力部回路に使用した。このようにすると、高周波が
伝播する部分には銅被膜が施されているためにロスが発
生したりロスによって発生した熱による特性の変動はな
い。また、その他の部分にはニッケル被膜が施されてい
るため銅被膜を施していた時よりろう流れもよく、リー
クの可能性が小さくなるという利点があった。また、鉄
とニッケル被膜は銅膜に比べ密着性もよく、しかも防錆
性にも優れるという利点があった。
決するために銅被膜でなければならない高周波が伝播す
るポールピースの中心部の穴の内壁にのみ銅被膜を施
し、その他の部分にニッケル被膜を施したポールピース
を出力部回路に使用した。このようにすると、高周波が
伝播する部分には銅被膜が施されているためにロスが発
生したりロスによって発生した熱による特性の変動はな
い。また、その他の部分にはニッケル被膜が施されてい
るため銅被膜を施していた時よりろう流れもよく、リー
クの可能性が小さくなるという利点があった。また、鉄
とニッケル被膜は銅膜に比べ密着性もよく、しかも防錆
性にも優れるという利点があった。
【0008】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1(A)は本発明の一実施例の出力部回路の断面
図である。ポールピース1の穴の内壁に施された銅被膜
層11とそれ以外の部分に施されたニッケル被膜層12
におおわれたポールピース1と銅製のキャビティ組立2
から出力部回路は構成されている。鉄のポールピース部
品13の全体に公知のシアン系の銅めっき液にて5μm
銅めっきを施した。次にポールピースの穴の内壁にめっ
きマスキング剤を塗布した。その後にクロム硫酸にて銅
めっきをはくりし、その後に無電解ニッケルめっきを5
μm施した。最後にシールピールをはがして、図1
(B)のようなポールピース1を作った。
る。図1(A)は本発明の一実施例の出力部回路の断面
図である。ポールピース1の穴の内壁に施された銅被膜
層11とそれ以外の部分に施されたニッケル被膜層12
におおわれたポールピース1と銅製のキャビティ組立2
から出力部回路は構成されている。鉄のポールピース部
品13の全体に公知のシアン系の銅めっき液にて5μm
銅めっきを施した。次にポールピースの穴の内壁にめっ
きマスキング剤を塗布した。その後にクロム硫酸にて銅
めっきをはくりし、その後に無電解ニッケルめっきを5
μm施した。最後にシールピールをはがして、図1
(B)のようなポールピース1を作った。
【0009】図1(B)は、出力部回路に使用するポー
ルピースの断面図である。ポールピース1は、穴の内壁
に銅被膜層11、鉄製のポールピース部品13、そして
外側に施されているニッケル被膜層12からなってい
る。このようにしてめっきを施したポールピース1を図
のようにキャビティー組立2と組み、その間にBAg−
8のろう材をはさんで、830℃1分でろう付をおこな
った。このようにして作った出力部回路はろう流れもよ
く、真空気密も保たれていた。また、高周波回路として
もロスもなく、また熱が発生することもなく良好な結果
が得られた。
ルピースの断面図である。ポールピース1は、穴の内壁
に銅被膜層11、鉄製のポールピース部品13、そして
外側に施されているニッケル被膜層12からなってい
る。このようにしてめっきを施したポールピース1を図
のようにキャビティー組立2と組み、その間にBAg−
8のろう材をはさんで、830℃1分でろう付をおこな
った。このようにして作った出力部回路はろう流れもよ
く、真空気密も保たれていた。また、高周波回路として
もロスもなく、また熱が発生することもなく良好な結果
が得られた。
【0010】本発明のポールピースは次のようにしても
作ることができる。鉄のポールピース1全体にスルファ
ミン酸ニッケル浴にてニッケルめっきを3μm施した。
ポールピースの穴の内壁だけを0.1mm削りおとした
後に、その他の部分にレジストをぬったその上から、シ
アン系の銅めっき液で3μm銅めっきを施した。最後に
レジストをアセトンで除去してポールピース1を完成さ
せた。前記実施例と同様な手段でろう付したところ、良
好な出力部回路を得ることができた。
作ることができる。鉄のポールピース1全体にスルファ
ミン酸ニッケル浴にてニッケルめっきを3μm施した。
ポールピースの穴の内壁だけを0.1mm削りおとした
後に、その他の部分にレジストをぬったその上から、シ
アン系の銅めっき液で3μm銅めっきを施した。最後に
レジストをアセトンで除去してポールピース1を完成さ
せた。前記実施例と同様な手段でろう付したところ、良
好な出力部回路を得ることができた。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、高周波が
伝播するポールピースの内壁に銅被膜を施し、かつその
他の部分にニッケル被膜を施したポールーピースを使用
したので結合空胴型進行波管の出力部回路が電気的特性
に優れ、かつろう付状態も良いために結合空胴型進行波
管の製造歩留りがアップした。
伝播するポールピースの内壁に銅被膜を施し、かつその
他の部分にニッケル被膜を施したポールーピースを使用
したので結合空胴型進行波管の出力部回路が電気的特性
に優れ、かつろう付状態も良いために結合空胴型進行波
管の製造歩留りがアップした。
【図1】本発明の一実施例を示す図で、(A)図は出力
部回路の断面図、(B)はポールピースの断面図であ
る。
部回路の断面図、(B)はポールピースの断面図であ
る。
【図2】結合空胴型進行波管の断面図である。
【図3】従来の出力部回路の断面図である。
1 ポールピース 2 キャビティー組立 3 電子銃 4 入力部回路 5 中央部回路 6 出力部回路 7 セバー 8 磁石 9 コレクタ 11 銅被膜層 12 ニッケル被膜層 13 ポールピース部品 14 銅もしくはニッケル被膜 31 カソード 41 入力同軸回路
Claims (1)
- 【請求項1】 ポールピースが空胴の一部を形成する結
合空胴型進行波管において、前記ポールピースが前記空
胴の内壁となる部分のみに銅被膜を有し、その他の部分
にニッケル被膜を有することを特徴とする結合空胴型進
行波管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18278791A JP2739784B2 (ja) | 1991-07-24 | 1991-07-24 | 結合空胴型進行波管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18278791A JP2739784B2 (ja) | 1991-07-24 | 1991-07-24 | 結合空胴型進行波管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0528928A JPH0528928A (ja) | 1993-02-05 |
JP2739784B2 true JP2739784B2 (ja) | 1998-04-15 |
Family
ID=16124413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18278791A Expired - Lifetime JP2739784B2 (ja) | 1991-07-24 | 1991-07-24 | 結合空胴型進行波管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2739784B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0404446D0 (en) | 2004-02-27 | 2004-03-31 | E2V Tech Uk Ltd | Electron beam tubes |
-
1991
- 1991-07-24 JP JP18278791A patent/JP2739784B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0528928A (ja) | 1993-02-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19971224 |