JP2538147Y2 - ベルトラインモールのスタビライザー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車などの開閉窓部分に用いられるベルト
ラインモールのスタビライザーに関する。

（従来の技術） 開閉窓ガラスのガタつきを抑制するために自動車の窓
部分に装着するベルトラインモールのスタビライザーは
公知であり、一例を第３図により説明すると、スタビラ
イザーはベース体１、緩衝材２、植毛布３及び止め具４
などからなっており、その組立てにさいしては植毛布３
の上部を緩衝材２を介在させることによりベース１の上
部に適宜手段で固着させ、且つ該植毛布３の下部をベー
ス１の下部凹み部分1aに止め具４を介して嵌合固定させ
るようになし、さらにベース体１をベルトラインモール
５へ固定するさいはリベット６を用いて行っていた。

（考案が解決しようとする課題） 従来のスタビライザーは何れも上記例のように一般に
構造が複雑なためコスト高となり、また部品数が多いた
め組付作業性に劣るなどの問題がある。

本考案は、このような問題点を解消させることのでき
るベルトラインモールのスタビライザーを提供すること
を目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本考案はモール5Aと、この
モールに嵌合係止される断面Ｕ字形部材のクリップ体７
と、このクリップ体の周面に外嵌される所定巾及び長さ
のループ状にした布体で外周面の一定範囲に植毛の施さ
れた植毛布８とからなり、この植毛布８が、上記モール
5Aの前記クリップ体７への嵌合係伴い、前記クリップ体
７に巻き込まれるように巻装固定されるようになされる
ベルトラインモールのスタビライザーであることを特徴
とする。

これが作用は次の実施例の記載により明白となる。

（実施例） 以下、本考案の具体的な実施例を図面により詳細に説
明する。

第１図及び第２図は本考案品に係り、図中の5Aは本考
案に係るベルトラインモールで側縁5A′には断面くさび
状の鈎部イが設けてある。

一方、７は前記鈎部イに矢印方向f1から外嵌係止させ
る断面Ｕ字形の部材であって合成樹脂などの弾性材で一
体成形したクリップ体である。このクリップ体７は、適
宜巾の外周面7aを具備させると共にこの外周面7aの一定
部位、即ち上下方向f2に開閉される窓ガラスｗと接する
部位ロを適宜隆起させ、且つ屈曲部7bの外周面に突起7c
を設けると共に開口部端縁7dに掛け爪7eを設けてなる。
7fは開口側端縁7dに設けた係止爪である。

しかして８は前記クリップ体７の周面7aに外嵌される
所定巾及び長さのループ状布体で形成された植毛布であ
って外周面8aの一定範囲に植毛ハを施され且つ他の一定
位置には前記突起7cの挿通される貫通穴8bを設けられて
なる。この植毛布８の製造にさいしては、例えば先ず第
１図（ｃ）に示すような、植毛ハを施され且つ貫通穴8b
を設けられた帯状布8Aを形成し、しかる後にこれを矢印
方向f3に折り曲げて各端部8c、8cを縫い合せなどにより
適宜結合させるようになす。なお植毛ハはテフロン或は
ナイロンを素材としたものが望ましい。

次に本考案品の組立方法及び作用を説明すると、例え
ばループ状の植毛布８をクリップ体７の外周面7aに外嵌
させ且つその植毛ハ個所を隆起部位ロに合致させるよう
になす。

次いでこのクリップ体７をベルトラインモール5Aの側
縁5A′に対し矢印方向f1へ押し込むようにしてその開口
側から鈎部イに弾発的に外嵌係止させる。このさい、ク
リップ体７の中央部空所ニ内に位置したループ状の植毛
体８はベルトラインモール5Aの側縁5A′で屈曲部7b側に
押圧されるためクリップ体７の外周面7aに緊張状態で密
着し且つ掛け爪7eに係止されて周面に沿った移動を阻止
される。またクリップ体７の完全な装着後は係止爪7f、
7fが鈎部イの段部ホに係止された状態となってクリップ
体７はその抜け出しを確実に阻止される。

かくして装着されたクリップ体７は上下方向f2に開閉
される窓ガラスｗのに対し適宜力で当接するように設定
されるため、窓ガラスｗは特に左右方向f4の振動を有効
に抑制されてガタつきを阻止される。

（考案の効果） この出願の考案においては、モール5Aと、このモール
に嵌合係止される断面Ｕ字形部材のクリップ体７と、こ
のクリップ体の周面に外嵌される所定巾及び長さのルー
プ状にした布体で外周面の一定範囲に植毛の施された植
毛布８とからなり、この植毛布８が、上記モール5Aの前
記クリップ体７への嵌合係止に伴い、前記クリップ体７
に巻き込まれるように巻装固定されるようになされるこ
とから、植毛布８の布体寸法をクリップ体７の外寸より
も十分大きくして、植毛布８とクリップ体７との組付け
性を良好にし、しかも、この際、植毛布８の布体寸法を
クリップ体７の外寸よりも十分大きくすることによって
通常生じる従来のような、植毛部のダブツキ、メクレ等
の問題も発生することがないのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案品に係る各部品を示し（ａ）はベルトラ
インモールの斜視図、（ｂ）はクリップ体の斜視図そし
て（ｃ）は植毛布の斜視説明図、第２図は同各部品の組
立状態を示す断面図、第３図は従来例の図でる。 5A……ベルトラインモール、5A′……側縁、７……クリ
ップ体、7a……外周面、7b……屈曲部、7c……突起、7d
……開口側端縁、7e……係止爪、８……植毛布、イ……
鈎部、ロ……窓ガラスに接する部位、ハ……植毛、ｗ…
…窓ガラス

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 池之上 敏秀 東京都港区愛宕１丁目２番２号 日本ス タッドウエルディング株式会社内 (72)考案者 田村 哲持 岡山県井原市西江原町1005―１ 片山工 業株式会社内 (56)参考文献 実開 昭64−26522（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−51213（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭35−23019（ＪＰ，Ｙ１)

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】モール5Aと、このモールに嵌合係止される
   断面Ｕ字形部材のクリップ体７と、このクリップ体の周
   面に外嵌される所定巾及び長さのループ状にした布体で
   外周面の一定範囲に植毛の施された植毛布８とからな
   り、この植毛布８が、上記モール5Aの前記クリップ体７
   への嵌合係伴い、前記クリップ体７に巻き込まれるよう
   に巻装固定されるようになされるベルトラインモールの
   スタビライザー。