JP2537328B2 - ゲスト−ホスト型液晶組成物 - Google Patents

ゲスト−ホスト型液晶組成物

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JP2537328B2 JP4346265A JP34626592A JP2537328B2 JP 2537328 B2 JP2537328 B2 JP 2537328B2 JP 4346265 A JP4346265 A JP 4346265A JP 34626592 A JP34626592 A JP 34626592A JP 2537328 B2 JP2537328 B2 JP 2537328B2
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淳子 岩波
周治 今関
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラー表示可能な液晶表
示素子に用いるゲスト−ホスト型液晶組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ゲスト−ホスト型液晶組成物は母体とな
るホスト液晶中に、ゲスト物質である多色性色素を溶解
させた液晶組成物である。そしてこの多色性色素にはホ
スト液晶中で高いオーダー・パラメーター(以下、Sと
云う)が要求される。
【0003】Sは式(1)で定義され、実験的には式
(2)を用いて求める。式中、cos2θの項は統計平均化
されており、θはゲスト色素分子の吸収軸とホスト液晶
分子の配向方向とのなす角度でありA//,Aはそれぞ
れ液晶分子の配向方向に対して平行および垂直に偏光し
た光に対する色素分子の吸光度である。
【0004】
【数1】
【0005】Sはいわばホスト液晶分子の配向方向に対
する色素分子吸収軸の平行度を表し、ゲスト−ホスト型
液晶表示素子において、その表示コントラストを支配す
る量である。
【0006】平行二色性を有する多色性色素の場合に
は、その値が理論上の最大値である1に近ずくほど、白
抜け部分の残色度が減少し、明るくコントラストの大き
い鮮明な表示が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】多色性色素の分子構造
とその諸特性との関係については、まだ十分に究明され
ていない。希望する色素において、より高いS値を有す
る多色性色素を選択することは困難な作業である。
【0008】このように、多色性色素を特徴付ける最も
重要なのがS値であるが、その他の特性としてはホスト
液晶に対する溶解度が実用的には次に重要である。
【0009】色素分子においては発色の効果を得るた
め、いわゆる助色団としてジアルキルアミノ基−N(R)
2(Rは直鎖アルキル基を示す)がしばしば分子中に導
入される。上記Rは、具体的にはメチル基,エチル基で
あることが多い。
【0010】しかるに、ジアルキルアミノ基中のRがメ
チル基,エチル基等の低級アルキル基である場合、その
ようなジアルキルアミノ基を分子中に有する多色性色素
のホスト液晶に対する溶解度は必ずしも必要な程度に達
しないことがある。
【0011】このような場合、ジアルキルアミノ基上の
直鎖アルキル基Rを、例えば、ブチル基以上に長くすれ
ば、ホスト液晶に対する色素の溶解度が増す場合がある
ことは公知のことである。しかし、ほとんどの場合、ジ
アルキルアミノ基上の直鎖アルキル基Rが、例えば、ブ
チル基以上に長くなると、そのような基を有する多色性
色素では、色相にはほとんど変化は起らないものゝ、S
値はRがメチル基、エチル基のような低級アルキル基の
ものに比べて、大幅に低下してしまうと云うことも知ら
れている。
【0012】本発明の目的は、ジアルキルアミノ基を有
する多色性色素における前記のような問題点を解決する
ためにある。即ち、色相およびS値は従来タイプの色素
と大きく異ならないが、ホスト液晶に対する溶解度が従
来タイプの色素に比べて大きいジアルキルアミノ型の多
色性色素を含有する液晶組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、母体と
なるホスト液晶中にゲスト物質である多色性色素を溶解
させたゲスト−ホスト型液晶組成物において、前記多色
性色素が一般式D−W[式中、Wは一般式〔I〕
【0014】
【化3】
【0015】(但し、R0はエチル基またはメチル基
を,R1は窒素原子と隣接しない鎖中のメチレン基が酸
素またはイオウ原子で置換されていてもよい直鎖アルキ
ル基を表し、かつ、R0とR1は互いに鎖長が異なる。)
で示されるジアルキルアミノ基を示し、Dは下記式(I
I)を示す。]で表される色素を含むことを特徴とする
ゲスト−ホスト型液晶組成物。
【0016】
【化4】
【0017】〔但し、B4は−COO−,−COS−,
−OCH2−,−SCH2−,−CH2O−,−CH2CH
2−,−CH2−,−COCH2−または−CH2CO−の
いずれかを表し、Y2〜Y5は水素原子,アミノ基,ヒド
ロキシ基または塩素原子を示し、これらは同時に水素原
子ではなく、また、Y2〜Y5の少なくとも一つが塩素原
子のとき他の少なくとも一つはアミノ基またはヒドロキ
シ基を示す。Y6は水素原子,メトキシ基または−SC
2−(C64)−Wの基またはアルコキシ基を示す。)を
表し、X1は水素原子またはシアノ基を表し、n8は0ま
たは1を表す。〕 以下に、一般式〔I〕で表される基の導入により、溶解
度が向上した多色性色素の例を示す。
【0018】
【化5】
【0019】上記例から明らかなように、末端基である
ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基を、アルキル
基の長さが非対称のジアルキルアミノ基に代えることに
より、色素の溶解度が向上していることが分かる。
【0020】また、従来色素,本発明色素とも溶解度は
良好であるが、ジアルキルアミノ基の2つのアルキル基
が互いに異なる本発明の色素の方がS値の点で優れてい
ることが分かる。
【0021】従来色素のジアルキルアミノ基のアルキル
基を長くすると、溶解性が向上する場合があると云うこ
とは以前から知られていた。しかし、2つのアルキル基
を互いに同じ長さになるように、対称的に伸ばした場合
には、S値の大きな低下を伴う。
【0022】これに対して、本発明の2つのアルキル基
の長さが同じでないジアルキルアミノ基を導入すれば、
S値の低下が2つのアルキル基が同じジアルキルアミノ
基の場合に比べて軽微で、かつ、溶解度のみが向上した
二色性色素を得ることができる。
【0023】なお、上記例の色素の溶解度およびS値
は、後述する市販のフェニルシクロヘキサン系の混合液
晶であるZLI−1132(メルク社製)をホスト液晶
として使用し、室温付近(25℃)で測定したものであ
る。
【0024】本発明以前には、ゲスト−ホスト型液晶表
示の分野において、本発明が見出したような事実が明ら
かにされたことはなかった。こうした現象は本発明によ
り初めて明らかにされたものである。
【0025】本発明で用いるネマチック液晶としては、
動作温度範囲でネマチック状態を示すものであれば、か
なり広い範囲で選択することができる。また、このよう
なネマチック液晶に後述の旋光性物質を加えることによ
り、コレステリック状態をとらせることができる。な
お、ネマチック液晶の例としては表1〜3に示される物
質あるいはこれらの誘導体が挙げられる。表1〜3中、
R’はアルキル基またはアルコキシ基を、Xはニトロ
基,シアノ基またはハロゲン原子を表す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】上記表1〜3の液晶はいずれも誘電異方性
が正であるが、誘電異方性が負の公知のエステル系,ア
ゾキシ系,シッフ系,ピリミジン系,ジエステル系ある
いはビフェニルエステル系の液晶を誘電異方性が正の液
晶と混合し、全体として正の液晶として用いることがで
きる。また、誘電異方性が負の液晶でも、適当な素子構
成および駆動法を用いればそのまま使用できることは勿
論である。
【0030】本発明で用いるホスト液晶物質は表1〜3
に示した液晶化合物またはそれらの混合物のいずれでも
よいが、表4に示す液晶化合物の混合物としてメルク社
から市販されているZLI−1132、
【0031】
【表4】
【0032】および、表5のBritish Drug House
社から市販されているE−7が、本発明の液晶物質とし
て、特に有効である。
【0033】
【表5】
【0034】本発明に用いることができる旋光性物質と
しては、カイラルネマチック化合物、例えば、2−メチ
ルブチル基,3−メチルブトキシ基,3−メチルペンチ
ル基,3−メチルペントキシ基,4−メチルヘキシル
基,4−メチルヘキトキシ基等の光学活性基をネマチッ
ク液晶化合物に導入したものがある。
【0035】また、特開昭51−45546号公報に示
す、l−メントール,d−ボルネオール等のアルコール
誘導体、d−ショウノウ,2−メチルシクロヘキサン等
のケトン誘導体、d−シトロネラ酸,l−ショウノウ酸
等のカルボン酸誘導体、d−シトロネラール等のアルデ
ヒド誘導体、d−リノネン等のアルケン誘導体、その他
のアミン,アミド,ニトリル誘導体等の光学活性物質が
用いられる。
【0036】また、本発明に使用する液晶表示素子とし
ては、公知のものが使用できる。一般に、任意のパター
ンの透明電極が設けられた少なくとも一方が透明な2枚
のガラス基板の電極面を対向させて適当なスペーサを介
して、2枚のガラス基板が平行になるよう構成した素子
が用いられる。この場合、スペーサにより素子のギャッ
プが決められる。素子ギャップとしては3〜100μ
m、特に、5〜50μmが実用的見地から好ましい。
【0037】
【作用】本発明の液晶組成物のゲスト色素の溶解度が向
上したのは、末端基であるジメチルアミノ基またはジエ
チルアミノ基を、前記で特定するアルキル基の長さが非
対称のジアルキルアミノ基に代えたことによるためであ
る。
【0038】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明する。ま
ず、本発明に用いられる多色性色素の例を、その色相、
S値とともに表6〜14に示した。
【0039】
【表6】
【0040】
【表7】
【0041】
【表8】
【0042】
【表9】
【0043】
【表10】
【0044】
【表11】
【0045】
【表12】
【0046】
【表13】
【0047】
【表14】
【0048】表6〜14に記載した各色素の特性は次の
ようにして調べた。
【0049】前記フェニルシクロヘキサン系混合液晶Z
LI−1132に、多色性色素として、各表に示す色素
をそれぞれ添加し、特に加熱することなく、よくかきま
ぜて色素を溶解した。
【0050】こうして調製した液晶組成物を、透明電極
を有し、液晶と接する面にポリアミド系樹脂を塗布し硬
化後、ラビングを施しホモジニアス配向処理した2枚の
ガラス基板(ギャップ10μm)で構成された素子に封
入した。
【0051】上記素子内では、電圧無印加のとき上記液
晶組成物は、液晶分子電極面に平行、かつ、一定方向に
配列するホモジニアス配向状態をとり、色素分子もホス
ト液晶に従って同様の配向をとる。
【0052】このようにして作製したゲスト−ホスト型
液晶素子の吸収スペクトルを、液晶分子の配向方向に対
して平行に偏光した光および垂直に偏光した光の各々を
用いて測定し、これら各偏光に対する色素の吸光度A//
およびAと、最大吸収波長とを求めた。
【0053】色素の吸光度を求めるに当っては、ホスト
液晶およびガラス基板による吸収と、素子の反射損失に
関して補正を行った。このようにして求めた上記各偏光
に対する色素の吸光度の値A//およびAを用いて下記
の式(2)
【0054】
【数2】 S=(A//−A)/(2A+A//) …(2) からS値を算出した。
【0055】
【発明の効果】色相とオーダ・パラメータ値は大きく異
ならないが、ホスト液晶に対する溶解度が従来タイプの
色素に比べて大きい多色性色素を含む本発明の液晶組成
物を用いることにより、高コントラストの液晶表示素子
を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C09B 1/00 C09B 1/00 (72)発明者 今関 周治 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 向尾 昭夫 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 佐藤 幹夫 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所 日立研究所内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母体となるホスト液晶中にゲスト物質で
    ある多色性色素を溶解させたゲスト−ホスト型液晶組成
    物において、前記多色性色素が一般式D−W[式中、W
    は一般式〔I〕 【化1】 (但し、R0はエチル基またはメチル基を,R1は窒素原
    子と隣接しない鎖中のメチレン基が酸素またはイオウ原
    子で置換されていてもよい直鎖アルキル基を表し、か
    つ、R0とR1は互いに鎖長が異なる。)で示されるジア
    ルキルアミノ基を示し、Dは下記式(II)を示す。]で
    表される色素を含むことを特徴とするゲスト−ホスト型
    液晶組成物。 【化2】 〔但し、B4は−COO−,−COS−,−OCH2−,
    −SCH2−,−CH2O−,−CH2CH2−,−CH2
    −,−COCH2−または−CH2CO−のいずれかを表
    し、Y2〜Y5は水素原子,アミノ基,ヒドロキシ基また
    は塩素原子を示し、これらは同時に水素原子ではなく、
    また、Y2〜Y5の少なくとも一つが塩素原子のとき他の
    少なくとも一つはアミノ基またはヒドロキシ基を示す。
    6は水素原子,メトキシ基または−SCH2−(C64)
    −Wの基またはアルコキシ基を示す。)を表し、X1は水
    素原子またはシアノ基を表し、n8は0または1を表
    す。〕
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