JP2537178Y2 - 二液混合容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は二液混合容器に関する。

「従来の技術及び考案が解決しようとする課題」 異種の液状調剤を混合して用いるが、混合した状態で
保存すると反応して徐々に効力を失う等の不都合を生じ
るため使用直前に混合して用いるものが知られている。
この種の液は従来別々の容器に収納され、使用時に第３
の容器に各液を注入混合して使用するのが一般的である
が、第３の容器への移し替えに手間がかかり、又混合液
を攪拌するに当たっても面倒が伴う。

本考案は極めて簡単な操作で二液の混合、攪拌、注出
を行うことができる二液混合容器を提供するものであ
る。

「課題を解決するための手段」 口頸部７を起立させた第１容器体１と、上記口頸部７
内周に周壁９を液密に嵌合させて装着させるとともに、
底壁10中央に設けた連絡口11に球栓12を液密且つ脱落可
能に嵌着させてなる上端面開口の第２容器体２と、上記
口頸部７外周に嵌合させた第１周壁14上端縁より上記第
２容器体２の上端面開口上方へ内向きフランジ15を延設
させるとともに、該フランジ15内周縁より上方へ上下端
面開口の支持筒16を立設させ、且つ、該支持筒16上端よ
り下端へ至る切り溝17を複数縦設してなる支持部材３
と、上記支持筒16外方へ一端を突出させて上記各切り溝
17に摺動下降可能に嵌合させた複数の摺動部21を上端に
有するとともに、上記球栓12上方に垂下させた球栓押圧
用突起19を下端に有し、且つ、第２容器体２内より支持
筒16内へ連通する流通路30を有してなる開栓部材４と、
上記支持部材３の第１周壁14上端より上方へ立設させた
第２周壁18外周に着脱自在に周壁22を螺合させて装着す
るとともに、該周壁22上端縁より延設させた頂壁23によ
り第２周壁18上面開口を液密に閉塞させてなる保管用キ
ャップ５と、上記第２周壁18外周に螺合可能に構成した
周壁24上端縁より頂壁25を延設するとともに、該頂壁25
裏面中央より上記開栓部材４の摺動部21上面を押圧する
押圧筒26を垂設させ、且つ頂壁25中央に穿設させた透孔
上方に柔軟性を有するノズル27を立設させてなる注出用
キャップ６とからなり、上記保管用キャップ５を外して
注出用キャップ６を装着した際、上記開栓部材４が下降
してその球栓押圧用突起19が球栓12を第１容器体１内へ
脱落させ、第２容器体２内の液が第１容器体１内へ流下
する如く構成してなる。

「作用」 第１図示の状態から保管用キャップ５を外し、第３図
ａに示す如く注出キャップ周壁24を支持部材３の第２周
壁18外周に螺合させて注出用キャップ６を装着させる。
次いで注出用キャップ６を螺じ込んでいくと、押圧筒26
により各摺動部21上面を押圧された開栓部材４が下降
し、ついにはその球栓押圧用突起19で球栓12を第１容器
体１内へ脱落させる。その結果、第２容器体２内の第２
液13が第１容器体１内へ流下して混合液29となる（第３
図ｂ）。

次いで容器をそのまま振って充分攪拌する。この際第
１容器体内に落下した球栓12が攪拌を良好ならしめる。
次いでノズルキャップ28を外して混合液29を注出させ
る。混合液29は第１容器体１内より連絡口11を通り、更
に流通路30を通ってノズル27内に注入され、ここから外
部へ注出される。この際ノズル27の胴部を圧搾すると容
易に注出が行える。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図乃至第４図は本考案の一実施例を示す。本考案
二液混合容器は第１容器体１と、第２容器体２と、支持
部材３と、開栓部材４と、保管用キャップ５と、注出用
キャップ６とを主要部材として構成している。

第１容器体１は、円筒状の胴部より肩部を介して口頸
部７を立設しており、その胴部内に第１液８を収納させ
ている。

第２容器体２は、上記口頸部７内周に周壁９外周を液
密に嵌合させて第１容器体１に装着させており、周壁９
下端縁より延設させた底壁10中央に穿設させた透孔周縁
より筒部を立設して第１容器体１内へ連絡する連絡口11
を形成し、この連絡口11に球栓12を液密且つ、下方に押
圧した際に脱落可能に嵌着させている。この球栓12は金
属、合成樹脂等で形成し、第１容器体１内へ落下させた
際に、二液の混合攪拌作用をさせるため、比較的重いも
のが好ましい。又、周壁９の上端縁から口頸部７上へ外
向きのフランジを延設させている。この第２容器体２内
には第２液13を収納させている。

支持部材３は、上記第１容器体口頸部７外周に第１周
壁14内周を螺合させて装着させている。又、この第１周
壁14上端より第２容器体２の上端開口上方へ内向きフラ
ンジ15を延設し、該フランジ15内周縁より上方へ上下端
面開放の支持筒16を立設させている。この支持筒16の前
後左右に、支持筒を縦断するとともに内向きフランジ15
に至るＬ字状の切り溝17…を縦設している。又上記第１
周壁14上端より上方へ第２周壁18を立設している。

開栓部材４は、第２図示の如く、円柱状の球栓押圧用
突起19上端外周の前後左右より上方へ、４本の棒状接続
部20を立設し、各接続部上端より放射状に棒状の摺動部
21を延設させて構成しており、上記支持部材３の支持筒
16外方へ一端を突出させて各摺動部21を各切り溝17に摺
動下降可能に嵌合させるとともに、球栓押圧用突起19を
球栓12上方に垂下させて装着させている。又、棒状接続
部20間の隙間及び各接続部20内の空間を第２容器体２内
より支持筒16内へ連通する流通路30としている。

保管用キャップ５は、保管或いは運搬等の非使用時に
被着させておくキャップで、上記支持部材３の第２周壁
18外周に周壁22を螺合させて着脱自在に装着させてい
る。又その頂壁23は第２周壁18上端面開口を液密に閉塞
させている。

注出用キャップ６は、二液を混合して使用する際に被
着させるキャップで、支持部材３の第２周壁18外周に周
壁24内周を螺合させて装着する様構成している。又周壁
24上端縁より延設させた頂壁25裏面中央より上記開栓部
材４の各摺動部21上面を押圧する押圧筒26を垂下させて
おり、頂壁25中央に穿設させた透孔外周より上方へ、柔
軟性を有する材質で構成したノズル27を立設させてい
る。又、ノズル27の先端には、ノズルキャップ28を着脱
自在に嵌合させている。

尚、上記各部材は特に指定した以外は、全て合成樹脂
にて形成すると良い。

「考案の効果」 以上説明した如く本考案二液混合容器は、既述構成と
したことにより、保管用キャップを外して、注出用キャ
ップを螺着させるだけの簡単な操作で二液の混合が行え
るものであり、又、混合液の攪拌もそのまま容器を振っ
て行えるものであり、しかも第１容器内に脱落させた球
栓により、より良好な攪拌を行える。更に、混合液の注
出に際しても混合、攪拌した状態からそのまま容器を傾
けてノズル胴部を圧搾すれば容易に行えるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は本考案二液混合
容器の一実施例を示す縦断面図、第２図は支持部材と開
栓部材の一例を示す斜視図、第３図は使用方法を説明す
る説明図である。 １……第１容器体、２……第２容器体 ３……支持部材、４……開栓部材 ５……保管用キャップ、６……注出用キャップ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】口頸部７を起立させた第１容器体１と、上
   記口頸部７内周に周壁９を液密に嵌合させて装着させる
   とともに、底壁10中央に設けた連絡口11に球栓12を液密
   且つ脱落可能に嵌着させてなる上端面開口の第２容器体
   ２と、上記口頸部７外周に嵌合させた第１周壁14上端縁
   より上記第２容器体２の上端面開口上方へ内向きフラン
   ジ15を延設させるとともに、該フランジ15内周縁より上
   方へ上下端面開口の支持筒16を立設させ、且つ、該支持
   筒16上端より下端へ至る切り溝17を複数縦設してなる支
   持部材３と、上記支持筒16外方へ一端を突出させて上記
   各切り溝17に摺動下降可能に嵌合させた複数の摺動部21
   を上端に有するとともに、上記球栓12上方に垂下させた
   球栓押圧用突起19を下端に有し、且つ、第２容器体２内
   より支持筒16内へ連通する流通路30を有してなる開栓部
   材４と、上記支持部材３の第１周壁14上端より上方へ立
   設させた第２周壁18外周に着脱自在に周壁22を螺合させ
   て装着するとともに、該周壁22上端縁より延設させた頂
   壁23により第２周壁18上面開口を液密に閉塞させてなる
   保管用キャップ５と、上記第２周壁18外周に螺合可能に
   構成した周壁24上端縁より頂壁25を延設するとともに、
   該頂壁25裏面中央より上記開栓部材４の摺動部21上面を
   押圧する押圧筒26を垂設させ、且つ頂壁25中央に穿設さ
   せた透孔上方に柔軟性を有するノズル27を立設させてな
   る注出用キャップ６とからなり、上記保管用キャップ５
   を外して注出用キャップ６を装着した際、上記開栓部材
   ４が下降してその球栓押圧用突起19が球栓12を第１容器
   体１内へ脱落させ、第２容器体２内の液が第１容器体１
   内へ流下する如く構成してなることを特徴とする二液混
   合容器。