JP2536956B2 - 自動スクリ―ン捺染機におけるスクリ―ン枠の交換装置 - Google Patents

自動スクリ―ン捺染機におけるスクリ―ン枠の交換装置

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JP2536956B2 JP2184277A JP18427790A JP2536956B2 JP 2536956 B2 JP2536956 B2 JP 2536956B2 JP 2184277 A JP2184277 A JP 2184277A JP 18427790 A JP18427790 A JP 18427790A JP 2536956 B2 JP2536956 B2 JP 2536956B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動スクリーン捺染機におけるスクリーン
枠の交換装置に関し、より詳細には捺染機の運転・稼動
サイクルに従って、スクリーン枠の交換、洗浄、乾燥、
収納、取り出し等を能率的に行なう自動スクリーン捺染
機におけるスクリーン枠の交換装置に関する。
(従来の技術) 自動スクリーン捺染機による捺染工程において、従来
より最も自動化が遅れ、非合理的である作業に、スクリ
ーン枠の脱着、洗浄、及び移動等の作業が指摘されてい
る。近年、スクリーン枠用洗浄機の普及により、洗浄工
程のみはほゞ自動化されてきたが、捺染機上よりの、又
は捺染機上への脱着、洗浄機までの、或いはスクリーン
枠収納庫までの移動、さらに洗浄後の水分払拭、乾燥
等、すべて人手による作業によっている。
加えて、捺染加工のロット量が近年ますます少量化
し、更に捺染色数が増加の傾向にあることから、配色替
え、又は柄替えのためのスクリーン枠の交換、洗浄のロ
ス時間ばかりが増加する傾向にあり、捺染機の有効稼動
効率の低下、引いては捺染生産性の低下が問題となりつ
つある。
(発明が解決しようとする問題点) 自動スクリーン捺染機におけるスクリーン枠の交換、
洗浄、乾燥、収納、取り出し等の作業が殆ど手作業によ
り従来行われているのは、自動スクリーン捺染機におけ
るこれらの準備作業を合理化するためのシステムがまっ
たく開発されていず、捺染作業要員の判断及び手作業に
全く委ねられていたことによる。
本発明者らは、自動スクリーン捺染機におけるスクリ
ーン枠の交換、洗浄、乾燥、収納、取り出し等の作業に
も一定の規則性があり、この規則性を利用すれば、スク
リーン枠の交換等の諸操作が能率的にしかも作業者に負
担を課す事無しに合理的に行われる事を見いだした。
本発明の目的は、自動スクリーン捺染操作に必然的に
付属するスクリーン枠の交換、洗浄、乾燥、収納、取り
出し等の作業の能率化及び省労力化、特に自動化を計
り、大幅な捺染機の稼動効率向上と合理化を計ることに
ある。
本発明の他の目的は、自動スクリーン捺染操作に付属
する上記準備作業が手順よくしかもロスタイム無しに行
われると共に、作業環境を色糊等で汚染する事無しに行
われるスクリーン枠の交換装置を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、スクリーン枠の取り出し及
び収納が自動スクリーン捺染機へのスクリーンの取り付
け順序通りに行われるような交換装置を提供するにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明によれば、自動スクリーン捺染機に並列して、
スクリーン枠の往復搬送のために設けられた往動用及び
復動用ガイドレールと、 上記ガイドレールに沿ってスクリーン枠を把持、搬送
する複数のスクリーン枠用キャリアーと、 前記往動用ガイドレールによりその下方に支持されて
いる上下伸縮機構と、該上下伸縮機構に取付けられた左
右方向に伸縮可能な左右伸縮機構と、左右伸縮機構に取
り付けられ、水平移動可能なスクリーン把持用アームと
から成り、前記往動用ガイドレールに沿って移動及び停
止が可能で、自動スクリーン捺染機と上記スクリーン枠
用キャリアーとの間に、スクリーン枠を受け渡しするス
クリーン枠受け渡し装置と、 前記ガイドレールの前後両端部に設けられ、往動用ガ
イドレールから復動用ガイドレールに、及び復動用ガイ
ドレールから往動用ガイドレールに、前記スクリーン枠
用キャリアーを昇降さすためのスクリーン枠上昇及び下
降装置と、 往動用ガイドレールの終端部近傍に設けられ、前記ス
クリーン枠用キャリアーに把持、搬送されてくる使用済
みのスクリーン枠を洗浄、並びに乾燥を行なうスクリー
ン枠洗浄、乾燥装置と、 往動用ガイドレールの始端部にスクリーン枠収納のた
めの複数の収納棚を内蔵し、必要なスクリーン枠の収
納、取り出しを行なうためのスクリーン枠収納ラック装
置とを備えていることを特徴とする自動スクリーン捺染
機におけるスクリーン枠の交換装置が提供される。
(作 用) 本発明のスクリーン枠の交換装置においては、自動ス
クリーン捺染機に並列して、スクリーン枠の往復搬送の
ための往動用及び復動用ガイドレールを設ける事; 上
記ガイドレールに沿ってスクリーン枠を把持、搬送する
複数のスクリーン枠用キャリアーをガイドレールに移動
可能に設ける事;及び 前記往動用ガイドレールに沿っ
て移動及び停止が可能で、自動スクリーン捺染機と上記
スクリーン枠用キャリアーとの間に、スクリーン枠を受
け渡しするスクリーン枠受け渡し装置を設ける事;が第
一の特徴である。
自動スクリーン捺染機に対するスクリーン枠の取付、
取り外し、交換、同一スクリーンでの色替え等の諸動作
はすべて、自動スクリーン捺染機に対するスクリーン枠
の着脱動作を経由する。本発明では、自動スクリーン捺
染機に並列して往動用及び復動用ガイドレールを設け、
このガイドレールに沿って移動する複数のスクリーン枠
用キャリアー及び往動用ガイドレールに沿って移動及び
停止するスクリーン枠受け渡し装置を設けることによ
り、自動スクリーン捺染機の任意の位置でのスクリーン
枠の着脱動作がスクリーン枠受け渡し装置により可能と
なると共に、この着脱位置へのスクリーンの搬入及び該
位置からのスクリーンの搬出がロスタイム無しに容易に
行われる事になる。
上記往動用ガイドレールは、スクリーン枠受け渡し装
置を経由してスクリーンの搬入及びスクリーンの搬出を
行うものであるが、往動用及び復動用ガイドレールの前
後両端部に、往動用ガイドレールから復動用ガイドレー
ルに、及び復動用ガイドレールから往動用ガイドレール
に、前記スクリーン枠用キャリアーを昇降さすためのス
クリーン枠上昇及び下降装置を設けた事が第二の特徴で
ある。この構成により、スクリーン枠用キャリアーと往
動用ガイドレールと復動用ガイドレールとの間を循環す
る事が可能となると共に、スクリーンの搬入及びスクリ
ーンの搬出と、以下に述べるスクリーンの収納、取り出
し及び洗浄・乾燥とをロスタイム無しに組み合わせる事
が可能となる。
本発明の装置においては、往動用ガイドレールの終端
部近傍に、スクリーン枠用キャリアーに把持、搬送され
てくる使用済みのスクリーン枠を洗浄、並びに乾燥を行
なうスクリーン枠洗浄、乾燥装置を設ける事、及び往動
用ガイドレールの始端部に、スクリーン枠収納のための
複数の収納棚を内蔵し、必要なスクリーン枠の収納、取
り出しを行なうためのスクリーン枠収納ラック装置を設
ける事が第三の特徴である。自動スクリーン捺染機から
取り外されるスクリーン枠には、必ず色糊が付着してい
る。従って、同一スクリーンでの色替えを行う場合で
も、或いはスクリーンを収納する場合でも付着している
色糊の除去が必要になる。本発明では、往動用ガイドレ
ールの終端部近傍に、スクリーン枠洗浄、乾燥装置を設
けたため、スクリーンの搬出と同時にスクリーン枠の洗
浄、乾燥が行われ、洗浄及び乾燥のための格別の労力や
時間が節約される事になる。また、往動用ガイドレール
の始端部に、スクリーン枠収納ラック装置を設けたた
め、新しいスクリーン枠をこのスクリーン枠収納ラック
装置から取り出し、往動用ガイドレール及びスクリーン
枠受け渡し装置を経由して、自動スクリーン捺染機の任
意の位置に供給することが可能となり、また取り外され
且つ洗浄及び乾燥されたスクリーン枠を往動用ガイドレ
ールを経てスクリーン枠収納ラック装置に収納させるこ
とが可能となる。尚、同一のスクリーン枠を使用して色
替えを行う場合には、洗浄、乾燥後のスクリーン枠は、
復動用ガイドレール、スクリーン枠上昇及び下降装置、
及び往動用ガイドレールを経て、スクリーン枠受け渡し
装置により、自動スクリーン捺染機の任意の位置に再度
供給される事になる 本発明によれば、以上の操作が総合されて、自動スク
リーン捺染操作に必然的に付属するスクリーン枠の交
換、洗浄、乾燥、収納、取り出し等の作業の能率化及び
省労力化、特に自動化が可能となり、大幅な捺染機の稼
働効率向上と合理化とが達成され、上記準備作業が手順
よくしかもロスタイム無しに、しかも作業環境を色糊等
で汚染する事無しに行われると言う利点が達成される。
(実施例) 本発明を添付図面に基づいて説明する。
第1図は、自動スクリーン捺染機に並列して設置され
ている本発明のスクリーン枠の交換装置の1実施例を示
す概要平面図で、自動スクリーン捺染機との関連を示し
たものである。第2図は、第1図の概要側面図であり、
そして第3図は、第1図及び第2図の概要断面図を示
す。
第1図において、2台の自動スクリーン捺染機(以下
単に捺染機と呼ぶ)1−1,1−2が平行して設置され、
その前部側(第1図の左側)に被染布4の導入装置2−
1,2−2が、また後部側(第1図の右側)には捺染用乾
燥機3−1,3−2が設けられている。これに被染布4が
導入されて図の矢印方向に間欠駆動されつつフラットス
クリーン枠5を介して公知方式により捺染作業が行なわ
れる。
上記2台の捺染機1−1と1−2の中間に、且つこれ
に並列して本発明のスクリーン枠の交換装置(以下単に
交換装置と呼ぶ)6が設置される。本具体例において
は、交換装置6の両側に2台の捺染機1−1及び1−2
が設置されている事例を示す。この場合の方が捺染機1
台の場合より遊休時間の少くして、自動交換装置6を効
率よく稼動できるが、勿論捺染機が1台であっても何ら
支障はない。
交換装置6は、大まかに謂って (1)2段に設けられた往動用ガイドレール7及び復動
用ガイドレール8と、 (2)このガイドレール7及び8に沿って移動する複数
のスクリーン枠用キャリアー9と、 (3)復動用ガイドレール7に懸吊状に支持され移動す
るスクリーン枠受け渡し装置10と、 (4)往動用ガイドレール7の右方終端部近くに設けら
れたスクリーン枠洗浄、乾燥装置11と、 (5)前記ガイドレール7及び8の両端部に設けられた
スクリーン枠上昇装置12−1及び同下降装置12−2と、 (6)前記ガイドレール7及び8の左端に設けられたス
クリーン枠収納ラック装置13と、 (7)必要によりこれら各装置を捺染機の運転・稼動サ
イクルに対応して、駆動、制御するための各駆動機構及
び制御装置、 から構成されている。但し各装置の駆動機構及び制御装
置は、それ自体公知のもので、それらの図示及び説明は
省略する。
次に各装置について説明する。
第2図及び第3図において、往動用ガイドレール7及
び復動用ガイドレール8は、所定の間隔をあけて平行す
る2本(一対)のガイドレールよりなり、捺染機1−1
及び1−2の有効捺染テーブル長Lよりも長く、且つ後
記するスクリーン枠洗浄、乾燥装置11を含む長さに、又
捺染作業に支障のない高さHに、捺染機に並列して装架
されている。
往動用ガイドレール7及び復動用ガイドレール8は、
スクリーン枠上昇装置12−1と下降装置12−2の間に設
けられ、スクリーン枠5を把持し搬送する複数のキャリ
アー9の案内軌道として働く。
スクリーン枠キャリアー9は、ガイドレール7及び8
の内面をガイドとして駆動装置によりガイドレール7及
び8に沿って循環移動可能で、スクリーン枠5を把持搬
送する働きをする。自動交換作業時は矢印の方向に走行
する。
一例として、ガイドレール7及び8はコ字型の断面形
状を有し、その内面をガイドとして複数個のスクリーン
枠用キャリアー9が、例えばローラーチェーン、ロング
ベルト、ロープ或いは自走式の単独モータ等の駆動装置
により走行及び停止可能である。所定の設定位置で停止
させ、この設定位置から任意の位置まで移動させ得るよ
うなガイドレールとキャリアーとの組み合わせは、それ
自体公知のものであり、公知の組み合わせの任意のもの
を使用することができる。またガイドレールに設けるキ
ャリアーの数は、交換作業性の見地から適宜選定するこ
とができ、例えば、一個のキャリアーがスクリーン枠の
交換位置、即ちスクリーン枠受け渡し装置10の動作位置
にあるとき、他の一個のキャリアーはスクリーン枠洗浄
・乾燥装置部11に、また残りの一個のキャリアーはスク
リーン枠下降装置部12−2にあるようにすることが作業
能率の点で好ましい。勿論、これらの各キャリアー間に
は、他のキャリアーが介在していても何等差し支えな
い。
複数個のスクリーン枠用キャリアー(以下単にキャリ
アーと呼ぶ)9はガイドレール7及び8に沿って走行す
るが、それらガイドレールが一対のレールより成るのに
対応して、一対のレールの対応する位置にプーリのよう
な走行部とスクリーン把持部とが夫々対をなして設けら
れており、これらにより、キャリアー9はスクリーン枠
を開放自在に把持し搬送することができる。
スクリーン枠受け渡し装置10は、下部ガイドレール7
に沿って自動的に移動、停止を行ない、自動スクリーン
捺染機1−1又は1−2と上記スクリーン枠用キャリア
ー9との間にスクリーン枠5を自動的に受け渡しする働
きをする。
スクリーン枠受け渡し装置10は、一例として、往動用
ガイドレール7によりその下方に支持されている上下伸
縮機構10−1と、該上下伸縮機構10−1に取付られた左
右方向に伸縮可能な左右伸縮機構10−2と、左右伸縮機
構に取り付けられ、水平移動可能なスクリーン把持用ア
ーム10−3とから成る。左右伸縮機構10−2は水平方向
に伸縮自在で、捺染機1−1(1−2)の上方とガイド
レール7の下方との間でアーム10−3を往復させ得る。
上下伸縮機構10−1は垂直方向に伸縮自在で、しかも左
右伸縮機構10−2との協同で捺染機1−1或いは1−2
のフラットスクリーン5の位置とスクリーン用キャリア
ー9との間でスクリーンを移動可能としている。
スクリーン枠受け渡しに際しては、上下伸縮機構10−
1が伸びて、左右伸縮装置10−2を捺染機1−1或いは
1−2のスクリーン枠の高さまで下降させ、この伸縮装
置10−2に内蔵されているアーム10−3を捺染機1−1
或いは1−2の方向に延長させて、使用済みスクリーン
枠5を受け取らせる。次いで左右伸縮機構10−2及び上
下伸縮機構10−1が元の状態に復帰して、スクリーン枠
をレール間の中央に移動し、上方に持上げてキャリアー
9に受け渡し、把持させる。
往動用下部ガイドレール7に沿って移動するキャリア
ー9に把持されたスクリーン枠5を捺染機1−1或いは
1−2に受け渡しする時は、これと逆の動作により、ス
クリーン枠を捺染機1−1或いは1−2の所定の位置に
受け渡す。
このスクリーン枠受け渡し装置(以下単に受け渡し装
置と呼ぶ)10は、捺染機1−1又は1−2のスクリーン
枠5の設定間隔P1又はP2に対応して間欠的に移動、停止
を行なう事が可能であり、またこの受け渡し装置10はキ
ャリアー9と同期して移動できると共に、また戻し機構
により往動用下部ガイドレール7に沿って所定の位置に
自動的に戻すことができる。
スクリーン枠洗浄乾燥装置11は、キャリアー9に把
持、搬送されてくる使用済みのスクリーン枠5の洗浄並
びに乾燥を行なう働きをする。このスクリーン枠洗浄・
乾燥装置(以下単に洗浄装置と呼ぶ)11は洗浄部11−1
と乾燥部11−2を有し、キャリアー9にて把持され、搬
送されてくる捺染終了後のスクリーン枠5を連続、自動
的に洗浄、乾燥する。詳細は図示されてないが、洗浄部
では洗浄水のシャワー散布と回転ブラシによる洗浄方式
と、乾燥部では比較的低温の熱風吹付けによる乾燥方式
が一般的に採用される。
スクリーン枠上昇装置12−1は、洗浄乾燥装置11から
搬入されたキャリアー9で把持されたスクリーン枠5を
上昇させ、往動用上部ガイドレール8へキャリアー9と
共に搬送する働きをする。
スクリーン枠下降装置12−2は、復動用上部ガイドレ
ール8より搬入されたキャリアー9で把持されたスクリ
ーン枠5を下降させ、往動用下部ガイドレール7へキャ
リアー9と共に搬送する働きと、スクリーン枠収納ラッ
ク装置13の所定のスクリーン枠収納棚14に受け渡す働き
と、所定の収納棚14からスクリーン枠5を受け出し、こ
れを往動用下方ガイドレール7に搬送する働きをする。
上記スクリーン枠上昇装置(以下単に上昇装置と呼
ぶ)12−1、及びスクリーン枠下降装置(以下単に下降
装置と呼ぶ)12−2は、例えば、油圧乃至空気圧による
昇降装置でもよいし、垂直方向のコンベア装置でもよ
く、往復動用のガイドレール7及び8の両端部に設けら
れて使用され、その位置制御等は、例えばリミットスイ
ッチ等により行われる。往動用下部ガイドレール7に沿
って第2図矢印方向に右方に移送され、且つ洗浄装置11
を通過したスクリーン枠5と、これを把持するキャリア
ー9とを、図の右端の上昇装置12−1により往動用上部
ガイドレール8と同じ高さまで持ち上げる。上部に持ち
上げられたスクリーン枠5と、これを把持するキャリア
ー9は、復動用上部ガイドレール8に沿って第2図の矢
印方向に左方に搬送され、第2図左側の下降装置12−2
に達し、スクリーン枠5とキャリアー9とを往動用下部
ガイドレール7と同じ高さに下降させる。
スクリーン枠収納ラック装置13は、複数のスクリーン
枠収納棚14を内蔵し、必要なスクリーン枠5の収納、取
り出しを行なう働きをする。
第2図において、図の左端にはスクリーン枠収納ラッ
ク装置(以下端に収納ラック装置と呼ぶ)13が設けら
れ、この収納ラック装置13の内部には複数の収納棚14が
あり、これに使用済みのスクリーン枠或いはこれから使
用される新柄スクリーン枠が捺染機の配置順序に従っ
て、一枚毎に収納される様になっており、前記下降装置
12−2との協動操作で、或いは手動等の操作で使用済み
のスクリーン枠5の収納や新柄のスクリーン枠の取り出
しが行われる。
本発明のスクリーン枠の交換装置は、前記した各機構
を備え、これら各機構の駆動を手動操作であるいは機械
的に或いは油圧回路や電気回路で行う事ができる。勿
論、各機構の駆動をコンピュータ或いはシーケンサ支援
のもとに自動制御して、自動スクリーン捺染機の運転・
稼動サイクルに従って、スクリーン枠の交換、洗浄、乾
燥、収納、取り出しを自動的に行なうことも可能であ
る。
尚、スクリーン枠の収納及び取り出しは上部ガイドレ
ール8の位置、下部ガイドレールの位置、或いはこれら
の中間の位置の何れで行っても良い。
図面に示した具体例では、往動用ガイドレールを下部
に、復動用ガイドレールを上部に配置しているが、この
順序を逆にして、往動用ガイドレールを上部に、復動用
ガイドレールを下部に配置することもできる。
かくして、本発明によれば、捺染作業中の各作業は例
えば次の動作で行われる。
(I)同一柄の捺染にて配色換えを行なう場合 捺染機より使用済みのスクリーン枠を取り出し、洗
浄、乾燥して再び捺染機の同一位置に戻す作業、 この場合は捺染機1−1又は1−2より使用ずみのス
クリーン枠5を取り出し、洗浄、乾燥後に再び捺染機の
同一位置に戻すことが必要である。このため受け渡し装
置10は、予め入力された制御プログラムに従って、往動
用下部ガイドレール7に沿い移動しながら、スクリーン
枠5の配置間隔P1又はP2の位置で停止する。停止と同時
に前記の上下伸縮機構10−1により、左右伸縮機構10−
2が捺染機上のスクリーン枠と同じ高さまで下降し、こ
れに内蔵されているアーム10−3が捺染機1−1、或い
は1−2の方向に延長され、使用ずみスクリーン枠5を
受け取る。この捺染機上からアーム10−3へのスクリー
ン枠5の受け渡しは、ロボット的ハンドリングの使用が
理想的であるが、この程度のことは人手により行なって
も特に支障はない。
この様にしてアーム10−3に移動されたスクリーン枠
5は、左右伸縮機構10−2及び上下伸縮機構10−1によ
り往動用下部ガイドレール7の中央に取り込まれ、上方
に持ち上げられ、キャリアー9に受け渡され把持され
る。キャリアー9にて把持されたスクリーン枠5は往動
用下部ガイドレール7に沿って第2図の矢印方向に搬送
され、洗浄装置11にて洗浄、乾燥後、上昇装置12−1、
復動用上部ガイドレール8、下降装置12−2と循環移送
され、再び往動用下部ガイドレール7に沿って矢印方向
に移動する。
但し、この場合受け渡し装置10は捺染機上のスクリー
ン枠配置間隔P1又はP2に従って停止するため、キャリア
ー9も一時的にそれと同期して同位置に停止し、前記と
は反対の動作にて、キャリアー9から受け渡し装置10の
方へスクリーン枠5を移管する。スクリーン枠5を受け
取った受け渡し装置10は、同装置内の上下伸縮機構10−
1、左右伸縮機構10−2、さらにアーム10−3が前記と
逆動作を行ない、スクリーン枠5を捺染機1−1又は1
−2の所定の位置に戻す。
このようにして、自動スクリーン捺染機のいろ色数に
応じた多数のスクリーン枠に対して同様の動作が連続し
て反復され、一つの配色の捺染を終了したスクリーン枠
5は、その取り出しから洗浄、乾燥を経て自動的に再び
元の位置に戻され、次の配色の捺染準備が完了するもの
である。
(II)同一柄にて全配色の捺染が終了した場合 捺染機より使用済みのスクリーン枠を取り出し、洗
浄、乾燥して収納ラック装置へ収納する作業、 この場合は、最終配色の捺染終了後、スクリーン枠5
の処理が前記(I)項と同様に行われるが、このスクリ
ーン枠を再び捺染機に戻す必要はない。
このため、スクリーン枠5はキャリアー9により下部
ガイドレール7、洗浄装置11、上昇装置12−1、上部ガ
イドレール8と第2図矢印方向に搬送され、図の左方の
下降装置12−2に達する。しかし、この場合のスクリー
ン枠5は全配色の捺染を終了し、洗浄、乾燥されている
ため、下降装置12−2により、収納ラック装置13の適当
な位置の収納棚14に収められる。
この場合、キャリアー9から収納棚14に一枚づつスク
リーン枠が移管され、それに応じて収納棚14も一段づつ
上昇又は下降し、使用されたスクリーン枠全部を収納す
る様にする事もできる。
(III)新柄スクリーンにより捺染を開始する場合 収納ラック装置よりスクリーン枠を取り出し、捺染機
の所定の配列一に受け渡す作業、 この場合、新柄のスクリーン枠5は予め収納ラック装
置13内に、捺染機1−1、又は1−2上での配列順序に
従って収納されている。スクリーン枠5は、これからそ
の順序に従って収納棚14から一枚ずつ下降装置12−2に
より取り出され、或いは収納棚14が1段毎に上昇、或い
は下降するごとに、往動用下部ガイドレール7の高さで
1枚宛押し出され、キャリアー9に移送、把持される。
一方、下部ガイドレール7の下方に支持される受け渡
し装置10は、予め設定されている捺染機1−1又は1−
2のスクリーン枠配置間隙P1又はP2に従って移動、停止
動作を行なう。これに応じてキャリアー9も矢印方向に
走行しながら受け渡し装置10に対応して一時停止し、ス
クリーン枠5を受け渡し装置10に移管する。受け渡し装
置10はスクリーン枠5を受け取り、前記(I)項と同様
の動作にてスクリーン枠5を捺染機1−1又は1−2に
受け渡す。
このようにして収納ラック装置13内の新柄スクリーン
は順次所定の順序通り捺染機1−1又は1−2上に自動
的に配列され、新柄の捺染準備が完了する。また、この
スクリーンによる配色替え作業時は前記(I)項と同様
の操作により行なわれる。
(効 果) 本発明のスクリーン枠の自動交換装置は、自動スクリ
ーン捺染機に並行して設置され、前記した各装置即ち
(1)ガイドレール、(2)スクリーン枠キャリアー、
(3)スクリーン枠受け渡し装置、(4)スクリーン枠
洗浄装置、(5)スクリーン枠上昇装置及び下降装置、
及び(6)スクリーン枠収納ラック装置を備え、これら
各装置、を一定の順序でスクリーン枠が移動するように
配置した事により、自動スクリーン捺染機の運転・稼動
サイクルに従って、スクリーン枠の交換及び洗浄、乾燥
或いは収納、払出しをロスタイム無しに能率よく行うこ
とができる。
かくして、捺染作業中の各作業例えば、 (1)同一柄の捺染にて配色換えを行なう場合 捺染機より使用ずみのスクリーン枠を取り出し、洗
浄、乾燥して再び捺染機の同一位置に戻す作業、 (2)同一柄にて全配色の捺染が終了した場合 捺染機より使用ずみのスクリーン枠を取り出し、洗
浄、乾燥して収納ラック装置へ収納する作業、 (3)新柄スクリーンにより捺染を開始する場合 収納ラック装置よりスクリーン枠を取り出し、捺染機
の所定の配列位置に受け渡す作業などの作業が捺染運転
のプログラムに従って効率良く行なうことができる。
本発明のスクリーン枠の自動交換装置は、叙上のよう
に自動スクリーン捺染機の捺染工程におけるスクリーン
枠の交換、洗浄に伴なう作業の自動化を行っているの
で、大幅な捺染機の稼動効率の向上と合理化(労力、時
間、エネルギー、経費等の節減)が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、自動スクリーン捺染機に並列して設置された
本発明のスクリーン枠の自動交換装置の概要平面図であ
り、 第2図は、第1図の概要側面図であり、そして 第3図は、第1図及び第2図の概要断面図を示す。 図において、 1−1,1−2……自動スクリーン捺染機、 2−1,2−2……被染布導入装置、 3−1,3−2……捺染機用乾燥機、 4……被染布、5……スクリーン枠、 6……スクリーン枠処理設備、 7……下部ガイドレール、 8……上部ガイドレール、 9……スクリーン枠用キャリアー、 10……スクリーン枠受け渡し装置、 10−1……上下伸縮機構、 10−2……左右伸縮機構、 10−3……アーム、 11……スクリーン枠洗浄、乾燥装置、 12−1……スクリーン枠上昇装置、 12−2……スクリーン枠下降装置、 13……スクリーン枠収納ラック装置、 14……スクリーン枠収納棚。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65G 47/52 B65G 47/52 E

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動スクリーン捺染機に並列して、スクリ
    ーン枠の往復搬送のために設けられた往動用及び復動用
    ガイドレールと、 上記ガイドレールに沿ってスクリーン枠を把持、搬送す
    る複数のスクリーン枠用キャリアーと、 い記往動用ガイドレールによりその下方に支持されてい
    る上下伸縮機構と、該上下伸縮機構に取付けられた左右
    方向に伸縮可能な左右伸縮機構と、左右伸縮機構に取り
    付けられ、水平移動可能なスクリーン把持用アームとか
    ら成り、前記往動用ガイドレールに沿って移動及び停止
    が可能で、自動スクリーン捺染機と上記スクリーン枠用
    キャリアーとの間に、スクリーン枠を受け渡しするスク
    リーン枠受け渡し装置と、 前記ガイドレールの前後両端部に設けられ、往動用ガイ
    ドレールから復動用ガイドレールに、及び復動用ガイド
    レールから往動用ガイドレールに、前記スクリーン枠用
    キャリアーを昇降さすためのスクリーン枠上昇及び下降
    装置と、 往動用ガイドレールの終端部近傍に設けられ、前記スク
    リーン枠用キャリアーに把持、搬送されてくる使用済み
    のスクリーン枠を洗浄、並びに乾燥を行なうスクリーン
    枠洗浄、乾燥装置と、 往動用ガイドレールの始端部にスクリーン枠収納のため
    の複数の収納棚を内蔵し、必要なスクリーン枠の収納、
    取り出しを行なうためのスクリーン枠収納ラック装置と
    を備えていることを特徴とする自動スクリーン捺染機に
    おけるスクリーン枠の交換装置。
JP2184277A 1990-02-28 1990-07-13 自動スクリ―ン捺染機におけるスクリ―ン枠の交換装置 Expired - Lifetime JP2536956B2 (ja)

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