JP2536472B2 - 多結晶半導体膜の固相成長方法 - Google Patents

多結晶半導体膜の固相成長方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は多結晶半導体膜の固相成長方法に関するもの
であって、多結晶Siその他の各種他結晶半導体膜の固相
成長に用いて最適なものである。
〔発明の概要〕
本発明は、電気的に不活性な不純物を多結晶半導体膜
にイオン注入することにより非晶質半導体膜を形成し、
次いでアニールを行うことにより上記非晶質半導体膜を
固相成長させることによって上記非晶質半導体膜から多
結晶半導体膜を形成するようにした多結晶半導体膜の固
相成長方法において、上記多結晶半導体膜の膜厚をt、
上記不純物のイオンの投影飛程をRPとしたときに、 (a)、RP≧(2/3)tとなるエネルギー、 (b)、上記多結晶半導体膜の表面からの深さが0.25
RP以上の部分における上記不純物濃度が2×1019cm-3
上となるドーズ量、 をそれぞれ用いて上記イオン注入を行うようにすること
により、膜厚全体に亘ってほぼ完全に非晶質化された非
晶質半導体膜を形成することを可能にし、これによって
固相成長により結晶粒径が大きい膜質が良好な多結晶半
導体膜を形成することを可能にしたものである。
〔従来の技術〕
従来、例えば多結晶Si薄膜トランジスタ(TFT)用の
多結晶Si膜は、固相成長法により次のようにして形成さ
れている。すなわち、まずガラス基板等の上にLPCVD法
により多結晶Si膜を形成し、次いで電気的に不活性な不
純物、例えばSiを上記多結晶Si膜にイオン注入して非晶
質Si膜を形成した後、窒素雰囲気において温度600℃で
アニールを行うことにより上記非晶質Si膜を固相成長さ
せて、最初に形成した多結晶Si膜よりも結晶粒径の大き
い多結晶Si膜を形成している。
この場合、上述のSiのイオン注入の条件としては、従
来より加速エネルギーE=40keV、ドーズ量1×1015cm
-2が用いられている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上述の従来のイオン注入条件が最適で
あるかどうか、またSiのイオン注入の適用範囲等につい
ては必ずしも十分に検討されていないのが現状である。
また固相成長のためのアニールの時間についても同様に
十分に検討されているとは言えない。このため、上述の
ような従来の固相成長法には、技術的に不十分な点が多
かった。
本発明は、従来技術が有する上述のような欠点を是正
した多結晶半導体膜の固相成長方法を提供することを目
的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上述のような従来技術の欠点を是正す
べく、詳細な実験及び検討を行った結果、本発明を案出
するに至った。
すなわち本発明に係る多結晶半導体膜の固相成長方法
は、電気的に不活性な不純物を多結晶半導体膜にイオン
注入することにより非晶質半導体膜を形成し、次いでア
ニールを行うことにより上記非晶質半導体膜を固相成長
させることによって上記非晶質半導体膜から多結晶半導
体膜を形成するようにした多結晶半導体膜の固相成長方
法において、 上記多結晶半導体膜の膜厚をt、上記不純物のイオン
の投影飛程をRPとしたときに、 (a)、RP≧(2/3)tとなるエネルギー、 (b)、上記多結晶半導体膜の表面からの深さが0.25
RP以上の部分における上記不純物濃度が2×1019cm-3
上となるドーズ量、 をそれぞれ用いて上記イオン注入を行うようにしてい
る。
上述の(a)項の条件は、次のような物理的意味を有
している。すなわち、イオン注入による多結晶半導体膜
中の損傷のピークは、RPよりも(0.25〜0.3)RPだけ浅
い所に位置することが知られているので、 RP≧t/2+0.25RP であれば損傷のピークが膜厚の半分よりも深い所に位置
することになり、従って膜厚全体に亘って所定量以上の
損傷を与えることができる。すなわち、上式を変形して
得られる RP≧(2/3)t を満足するRPが得られるような加速エネルギーを用いる
ことにより、多結晶半導体膜の膜厚全体に亘って所定量
以上の損傷を与えることができる。
また上記(b)項の条件は、上述の損傷の最低量を定
めるものであり、この最低量が不純物濃度2×1019cm-3
に対応する損傷量である。
これらの(a)項及び(b)項をイオン注入条件とし
て用いることにより、多結晶半導体膜の膜厚全体に亘っ
て、不純物濃度2×1019cm-3に対応する損傷量以上の十
分な損傷を与えることが可能となる。
〔作用〕
このようにすることによって、膜厚全体に亘ってほぼ
完全に非晶質化された非晶質半導体膜を形成することが
可能になり、従って固相成長を均一に行わせることが可
能となる。
〔実施例〕
以下本発明を多結晶Si膜の固相成長に適用した一実施
例につき図面を参照しながら説明する。
第1A図に示すように、まず例えばガラス基板1上にLP
CVD法により例えば膜厚800Åの多結晶Si膜2を形成した
後、この多結晶Si膜2に例えばSiをイオン注入すること
により非晶質化して、第1B図に示すように非晶質Si膜3
を形成する。この後、窒素雰囲気において600℃でアニ
ールを行うことにより上記非晶質Si膜3を固相成長させ
て、第1C図に示すように目的とする多結晶Si膜4を形成
する。
上述のSiのインオン注入条件及びアニール条件は次の
ような実験結果に基づいて定められる。以下実験結果に
つき説明する。なお以下においては上記多結晶Si膜4の
膜質を示す量として、この多結晶Si膜4を用いてTFTを
作製した場合の実効移動度μFEを用いた。
第2図に示すように、多結晶Si膜2の膜厚を上述のよ
うに800Åとし、固相成長のためのアニールを窒素雰囲
気において600℃で15時間行った場合、ドーズ量が1.5×
1015cm-2の時は加速エネルギーが40keV、50keVの時に特
に高いμFEが得られることがわかる。また加速エネルギ
ーが60keVの時は40keV、50keVの時に比べてμFEが低く
なっているが、これは下表に示すように、多結晶SiにSi
をイオン注入する場合の投影飛程RPが膜外に位置するた
め、多結晶Si膜2が十分に非晶質化されていないことに
起因するものと考えられる。
またドーズ量が1.5×1015cm-2の場合、加速エネルギ
ー30keVの時のμFEは60keVの時とほぼ同じ値であり、や
はり非晶質化が不十分であると考えらるが、ドーズ量を
増すことによりより高いμFEを得ることができ、例えば
ドーズ量を2.5×1015cm-2とすれば40keVの時と同程度の
値のμFEを得ることができることがわかる。
これらのことから、加速エネルギーは、多結晶Si膜2
の膜厚が上述のように800Åの時には30〜50keVが適し、
特に40keV、50keVの時には比較的少ないドーズ量で高い
μFEが得られるので特に適していることがわかる。
次にドーズ量と固相成長のためのアニール時間との関
係について説明する。
加速エネルギーを40keVとし、アニール温度を上述の
ように600℃として次表に示すように各ドーズ量につい
てアニール時間を変えて実験した所、第3図に示すよう
な結果が得られた。
この第3図から明らかなように、ドーズ量が高い程ア
ニール時間を長くしなければならないが、ドーズ量が高
い場合にはより高いμFEが得られていることもわかる。
特にドーズ量が1×1015cm-2以上の場合は、アニール時
間を15時間以上とすれば、70cm2/Vs以上の極めて高いμ
FEが得られる。
次に第4図に示すように、エネルギーを40keVとして1
014〜5×1015cm-2の範囲でμFEのドーズ量依存性を調
べた所、ドーズ量が高い程大きなμFEが得られるが、ド
ーズ量が3×1015cm-2以上ではμFE100cm2/Vsで飽和
していることがわかる。なお、第4図中、1回目及び2
回目の結果とは、異なる時期における測定結果を示す。
次に第5A図〜第5C図にドーズ量がそれぞれ1×1015cm
-2、3×1015cm-2、5×1015cm-2のときの不純物濃度分
布を加速エネルギーEをパラメータとして示す。この第
5A図〜第5C図及び即述のRPの表からわかるように、Eが
40keV〜60keVの範囲ではRP≧(2/3)×800=533Åとな
り、かつ0.25RPよりも深い部分の不純物濃度は2×1019
cm-3以上となっていて、本発明における即述の(a)項
及び(b)項の条件が満たされている。
上述の実験結果を総合すれば、多結晶Si膜2の膜厚が
800Åの場合には、加速エネルギーについては40keV〜50
keVのときに高いμFEが得られ最適であるが、30keVでも
ドーズ量を増すことにより40keV〜50keVの場合と同等の
μFEが得られる。またドーズ量を増せばμFEは高くなる
が、3×1015cm-2以上ではμFE100cm2/Vsで飽和す
る。さらにドーズ量1×1015cm-2以上では、固相成長の
ための600℃でのアニール時間は15時間以上が必要であ
り、ドーズ量が高い程、より長時間が必要である。従っ
て、これらの結果に基づいてSi+のイオン注入条件及び
固相成長のためのアニール条件を選定すれば、多結晶Si
膜2の非晶質化を完全に行い、さらにその後の固相成長
を良好に行うことができので、膜質、従って電気的特性
の良好な多結晶Si膜4を得ることができる。
以上本発明の一実施例につき説明したが、本発明は上
述の実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的
思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の
実施例においては多結晶Si膜2の膜厚を800Åとした
が、必要に応じてこれと異なる膜厚を用いてもよい。ま
た非晶質化のための不純物は、Si+以外に例えばSiF+
用いることが可能である。
さらに上述の実施例においては本発明を多結晶Si膜の
固相成長に適用した場合につき説明したが、Si以外の各
種半導体の多結晶膜の固相成長にも本発明を適用するこ
とが可能である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、膜厚全体に亘ってほぼ完全に非晶質
化された非晶質半導体膜を形成することが可能になり、
従って固相成長を均一に行わせることが可能となるの
で、結晶粒径が大きい膜質が良好な多結晶半導体膜を形
成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1A図〜第1C図は本発明の一実施例による多結晶Si膜の
固相成長方法を工程順に示す断面図、第2図は本発明の
実施例におけるSi+のドーズ量とμFEとの関係を加速エ
ネルギーをパラメータとして示すグラフ、第3図は本発
明の実施例における固相成長のためのアニール時間とμ
FEとの関係をSi+のドーズ量をパラメータとして示すグ
ラフ、第4図は本発明の実施例におけるSi+のドーズ量
とμFEとの関係を示すグラフ、第5A図〜第5C図はSi+
ドーズ量がそれぞれ1×1015cm-2、3×1015cm-2、5×
1015cm-2であるときの多結晶Si膜中の不純物濃度分布を
加速エネルギーをパラメータとして示すグラフである。 なお、図面に用いた符号において、 1……ガラス基板 2,4……多結晶Si膜 3……非晶質Si膜 である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気的に不活性な不純物を多結晶半導体膜
    にイオン注入することにより非晶質半導体膜を形成し、
    次いでアニールを行うことにより上記非晶質半導体膜を
    固相成長させることによって上記非晶質半導体膜から多
    結晶半導体膜を形成するようにした多結晶半導体膜の固
    相成長方法において、 上記多結晶半導体膜の膜厚をt、上記不純物のイオン投
    影飛程をRPとしたときに、 (a)、RP≧(2/3)tとなるエネルギー、 (b)、上記多結晶半導体膜の表面からの深さが0.25RP
    以上の部分における上記不純物濃度が2×1019cm-3以上
    となるドーズ量、 をそれぞれ用いて上記イオン注入を行うようにしたこと
    を特徴とする多結晶半導体膜の固相成長方法。
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JPS57159013A (en) * 1981-03-27 1982-10-01 Toshiba Corp Manufacture of semiconductor thin film
JPS5854625A (ja) * 1981-09-28 1983-03-31 Toshiba Corp 半導体装置の製造方法
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