JP2535663B2 - 掲示装置 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】 （概要） 広告、案内等のためのシート状掲示物を、特に車輌等
の構造物に取付けるに際して用いて好適な掲示装置に関
し、シート状掲示物に弾性力を有する例えば厚紙等を用
いなければならないという制限もなく、また意匠的効果
も損なわれるということもないことを目的とする。誘電
材料で作られる吸着層および、この吸着層の裏面側に積
層状に設けられる少なくとも一対の櫛歯状電極を有する
板状の静電吸着体を、前記吸着層の表面側が凹面を形成
するように彎曲状に設けることを構成とする。
の構造物に取付けるに際して用いて好適な掲示装置に関
し、シート状掲示物に弾性力を有する例えば厚紙等を用
いなければならないという制限もなく、また意匠的効果
も損なわれるということもないことを目的とする。誘電
材料で作られる吸着層および、この吸着層の裏面側に積
層状に設けられる少なくとも一対の櫛歯状電極を有する
板状の静電吸着体を、前記吸着層の表面側が凹面を形成
するように彎曲状に設けることを構成とする。
（産業上の利用分野） 本発明は、掲示装置に関し、より詳しくは広告、案内
等のためのシート状掲示物を、特に車輌等の構造物に取
付けるに際して用いて好適な掲示装置に関するものであ
る。
等のためのシート状掲示物を、特に車輌等の構造物に取
付けるに際して用いて好適な掲示装置に関するものであ
る。
（従来の技術） 従来から、例えば電車、バス等の車輌において車輌内
の天井壁面から側壁面の窓上端までの彎曲壁面部に広告
シート，ポスター等のシート状掲示物を着脱自在に取付
ける掲示手段として一般的に広く実施されているものと
しては、第６図または第７図に示されているものがあ
る。次に、これらの掲示手段を図面を参照しつつ説明す
る。
の天井壁面から側壁面の窓上端までの彎曲壁面部に広告
シート，ポスター等のシート状掲示物を着脱自在に取付
ける掲示手段として一般的に広く実施されているものと
しては、第６図または第７図に示されているものがあ
る。次に、これらの掲示手段を図面を参照しつつ説明す
る。
（ａ）スライド方式（第６図） 一対の対向した溝形レール20,20を上下に配置して設
け、これら溝形レール20,20に対してそれら溝形レール2
0,20の左または右側から上下両端縁部が溝形レール20,2
0に係合するようにかつ壁面に沿うようにシート状掲示
物Ｎを弾性力に抗して彎曲状にして挿入し、所定位置ま
でそのまま横スライドさせてシート状掲示物Ｎの弾性復
元力を利用して拘持するもの。
け、これら溝形レール20,20に対してそれら溝形レール2
0,20の左または右側から上下両端縁部が溝形レール20,2
0に係合するようにかつ壁面に沿うようにシート状掲示
物Ｎを弾性力に抗して彎曲状にして挿入し、所定位置ま
でそのまま横スライドさせてシート状掲示物Ｎの弾性復
元力を利用して拘持するもの。
（ｂ）バンド方式（第７図） 一対の透明で可撓性かつ弾性を有する帯形バンド21,2
1を左右に配置し、壁面に沿うように弾性力に抗して彎
曲状にして各上端側を回動可能に蝶着しかつ各下端側を
同様に回動可能に嵌着して設け、これら帯形バンド21,2
1をまず壁面から遠ざかるようにクリック反転させてそ
れら帯形バンド21,21の左または右側から帯形バンド21,
21と壁面との間に形成される空間にシート状掲示物Ｎを
所定位置まで挿入し、再度帯形バンド21,21をクリック
反転させて壁面に対する帯形バンド21,21の押圧力を利
用して狭持するもの。
1を左右に配置し、壁面に沿うように弾性力に抗して彎
曲状にして各上端側を回動可能に蝶着しかつ各下端側を
同様に回動可能に嵌着して設け、これら帯形バンド21,2
1をまず壁面から遠ざかるようにクリック反転させてそ
れら帯形バンド21,21の左または右側から帯形バンド21,
21と壁面との間に形成される空間にシート状掲示物Ｎを
所定位置まで挿入し、再度帯形バンド21,21をクリック
反転させて壁面に対する帯形バンド21,21の押圧力を利
用して狭持するもの。
（発明が解決しようとする課題） しかしながら、前者（ａ）においては、シート状掲示
物Ｎの弾性復元力を利用して保持しているために、シー
ト状掲示物Ｎに弾性力を有する例えば厚紙等を用いなけ
ればならないという問題点がある。また、後者（ｂ）に
おいてば帯形バンド21,21による押圧力を利用して保持
しているために、前者（ａ）に較べて前者（ａ）に要す
る程シート状掲示物Ｎに弾性力は要しはしないが、自己
形状が保持できない程弾性力を有さない場合には帯形バ
ンド21,21間が壁面から浮いた状態になり、見苦しくな
り意匠的効果が損なわれるという問題点がある。しか
も、後者（ｂ）の場合には、シート状掲示物Ｎの表面側
に帯形バンド21,21が位置されるようになるために、例
え帯形バンド21,21が透明であるとしてもシート状掲示
物Ｎの意匠的効果が大いに損なわれるという問題点があ
る。
物Ｎの弾性復元力を利用して保持しているために、シー
ト状掲示物Ｎに弾性力を有する例えば厚紙等を用いなけ
ればならないという問題点がある。また、後者（ｂ）に
おいてば帯形バンド21,21による押圧力を利用して保持
しているために、前者（ａ）に較べて前者（ａ）に要す
る程シート状掲示物Ｎに弾性力は要しはしないが、自己
形状が保持できない程弾性力を有さない場合には帯形バ
ンド21,21間が壁面から浮いた状態になり、見苦しくな
り意匠的効果が損なわれるという問題点がある。しか
も、後者（ｂ）の場合には、シート状掲示物Ｎの表面側
に帯形バンド21,21が位置されるようになるために、例
え帯形バンド21,21が透明であるとしてもシート状掲示
物Ｎの意匠的効果が大いに損なわれるという問題点があ
る。
（課題を解決するための手段） 本発明は、このような問題点を解決することを目的と
して、シート状掲示物に弾性力を有する例えば厚紙等を
用いなければならないという制限もなく、また意匠的効
果も損なわれるということもない掲示装置を提供するこ
とにある。
して、シート状掲示物に弾性力を有する例えば厚紙等を
用いなければならないという制限もなく、また意匠的効
果も損なわれるということもない掲示装置を提供するこ
とにある。
本発明による掲示装置は、前述された目的を達成する
ために、 （ａ）誘電材料で作られる吸着層および （ｂ）この吸着層の裏面側に積層状に設けられる少なく
とも一対の櫛歯状電極 を有する板状の静電吸着体を、前記吸着層の表面側が凹
面を形成するように彎曲状に設けることを特徴とするも
のである。
ために、 （ａ）誘電材料で作られる吸着層および （ｂ）この吸着層の裏面側に積層状に設けられる少なく
とも一対の櫛歯状電極 を有する板状の静電吸着体を、前記吸着層の表面側が凹
面を形成するように彎曲状に設けることを特徴とするも
のである。
（作用、効果） 本発明によれば、静電吸着体の静電吸着力によりシー
ト状掲示物を吸着保持するために、シート状掲示物とし
て弾性力を有する例えば厚紙等を用いなければならない
という制限もなく、任意の薄手の紙等を用いることがで
きる。また、シート状掲示物の裏面側から静電吸着力に
よりシート状掲示物を一様に吸引して吸着保持するため
に、シート状掲示物が浮いた状態になることもなく、さ
らにシート状掲示物の表面側にはシート状掲示物を吸着
保持するのに何等の部材等も位置しないことから、シー
ト状掲示物の意匠的効果が損なわれることもない。
ト状掲示物を吸着保持するために、シート状掲示物とし
て弾性力を有する例えば厚紙等を用いなければならない
という制限もなく、任意の薄手の紙等を用いることがで
きる。また、シート状掲示物の裏面側から静電吸着力に
よりシート状掲示物を一様に吸引して吸着保持するため
に、シート状掲示物が浮いた状態になることもなく、さ
らにシート状掲示物の表面側にはシート状掲示物を吸着
保持するのに何等の部材等も位置しないことから、シー
ト状掲示物の意匠的効果が損なわれることもない。
しかも、本発明によれば、吸着層の表面側が凹面を形
成するように板状の静電吸着体が彎曲状に設けられるた
めに、彎曲により曲率中心側面側、言い換えれば吸着層
の表面側が圧縮されたようになる。したがって、同一仕
様の静電吸着体が平板状に設けられる場合と比較して、
対となる櫛歯状電極に同一直流電圧が印加される場合に
は、吸着層の表面側の電気力線の密度が大きくなりかつ
径路が短かくなって誘起静電荷量が増大するために、静
電吸着力は大きくなる。このことは、同一静電吸着力を
前提とすれば、同一電力使用量でより長くに亘って静電
吸着力が維持されることを意味している。
成するように板状の静電吸着体が彎曲状に設けられるた
めに、彎曲により曲率中心側面側、言い換えれば吸着層
の表面側が圧縮されたようになる。したがって、同一仕
様の静電吸着体が平板状に設けられる場合と比較して、
対となる櫛歯状電極に同一直流電圧が印加される場合に
は、吸着層の表面側の電気力線の密度が大きくなりかつ
径路が短かくなって誘起静電荷量が増大するために、静
電吸着力は大きくなる。このことは、同一静電吸着力を
前提とすれば、同一電力使用量でより長くに亘って静電
吸着力が維持されることを意味している。
前記静電吸着体の櫛歯状電極側の裏面側に順次に絶縁
層および接着剤層を設けて、この接着剤層でもってその
静電吸着体を構造物に貼設することが望ましい。この絶
縁層としては、絶縁材料で作られる支持フィルムであり
得る。
層および接着剤層を設けて、この接着剤層でもってその
静電吸着体を構造物に貼設することが望ましい。この絶
縁層としては、絶縁材料で作られる支持フィルムであり
得る。
前記接着剤は前もって静電吸着体側に設けておけば使
用上好都合であるが、必ずしもそれのみには限らず前記
構造物の凹面側に接着剤を塗布等して接着剤層を形成
し、静電吸着体を貼設しても良い。
用上好都合であるが、必ずしもそれのみには限らず前記
構造物の凹面側に接着剤を塗布等して接着剤層を形成
し、静電吸着体を貼設しても良い。
ところで、前記吸着層の裏面側の中央部に前記対の櫛
歯状電極のうちの少なくとも一対を積層状に設けるとと
もに、この中央部の周辺部に前記対の櫛歯状電極のうち
の他対を積層状に設け、中央部の対の櫛歯状電極から周
辺部の対の櫛歯状電極に時間的に差を設けて順次に直流
電圧を印加するように遅延リレー等により直流電圧の印
加制御を行なって中央部から周辺部へ順次に静電吸着力
を形成するようにすることが好ましい。このようにすれ
ば、シート状掲示物の取付け作業に際して、周辺部に静
電吸着力が形成される前にシート状掲示物の姿勢を整え
ながら、しかも吸着層との間に空気層が形成されること
なく容易にシート状掲示物を取付けることができる。
歯状電極のうちの少なくとも一対を積層状に設けるとと
もに、この中央部の周辺部に前記対の櫛歯状電極のうち
の他対を積層状に設け、中央部の対の櫛歯状電極から周
辺部の対の櫛歯状電極に時間的に差を設けて順次に直流
電圧を印加するように遅延リレー等により直流電圧の印
加制御を行なって中央部から周辺部へ順次に静電吸着力
を形成するようにすることが好ましい。このようにすれ
ば、シート状掲示物の取付け作業に際して、周辺部に静
電吸着力が形成される前にシート状掲示物の姿勢を整え
ながら、しかも吸着層との間に空気層が形成されること
なく容易にシート状掲示物を取付けることができる。
また、前記対の櫛歯状電極に対する直流印加電圧極性
を任意に正逆反転させる印加極性反転手段を設ければ、
長時間の掲示により全体として正側または負側に帯電し
て静電吸着力が減退している場合には極性の反転により
新たな静電吸着力をもたらせることができる。
を任意に正逆反転させる印加極性反転手段を設ければ、
長時間の掲示により全体として正側または負側に帯電し
て静電吸着力が減退している場合には極性の反転により
新たな静電吸着力をもたらせることができる。
（実施例） 次に、本発明による掲示装置の具体的実施例につき、
図面を参照しつつ説明する。
図面を参照しつつ説明する。
まず、第１図には、本発明による掲示装置を構成する
例えば800×2100mmの四角形の薄板状の静電掲示板１が
車輌２内の天井壁面2aから窓３および座席４を有する側
壁面2bにかけて表面側が曲率半径で50〜80cm程度の凹面
を形成するように彎曲状に付設されている。この静電掲
示板１の構造は、次のように構成されている。
例えば800×2100mmの四角形の薄板状の静電掲示板１が
車輌２内の天井壁面2aから窓３および座席４を有する側
壁面2bにかけて表面側が曲率半径で50〜80cm程度の凹面
を形成するように彎曲状に付設されている。この静電掲
示板１の構造は、次のように構成されている。
第２図（Ａ），（Ｂ）において、表面側から誘電材料
で作られている吸着層11と、この吸着層11の裏面側に全
面に亘って配されて互いに入り込んで電気的に分離され
て対位する第３図に示されているようなパターンの一対
の櫛歯状電極12a,12bとが積層状に設けられている。こ
れら吸着層11および一対の櫛歯状電極12a,12bが本発明
における静電吸着体を構成しているとともに、この一対
の櫛歯状電極12a,12bに約500〜5000Vの直流電圧を印加
することにより吸着層11の表面側において静電吸着力に
よって図示されない広告、案内等のシート状掲示物が吸
着保持されるのである。この吸着層11は、厚みが200〜1
000μｍ程度であって体積抵抗率は1012〜1014Ωcm程
度、また比誘電率は4.0〜12.0であるとともに、ポリ塩
化ビニル、メチルメタクリレート、ABS樹脂、ポリエチ
レン、アセタール樹脂、ポリエステル等またはそれらの
複数種類の混合物の誘電材料である合成樹脂材に、導電
性カーボン、ニッケル粉または銅粉等を混和することに
より構成されている。また、一対の櫛歯状電極12a,12b
は、厚みが20〜50μｍ程度、巾10mm程度であって互いの
対位する間隙巾を3mm程度として導電性カーボンインク
を吸着層11の裏面側に積層状にスクリーン印刷すること
により、または銅箔のエッチング等により形成されてい
る。
で作られている吸着層11と、この吸着層11の裏面側に全
面に亘って配されて互いに入り込んで電気的に分離され
て対位する第３図に示されているようなパターンの一対
の櫛歯状電極12a,12bとが積層状に設けられている。こ
れら吸着層11および一対の櫛歯状電極12a,12bが本発明
における静電吸着体を構成しているとともに、この一対
の櫛歯状電極12a,12bに約500〜5000Vの直流電圧を印加
することにより吸着層11の表面側において静電吸着力に
よって図示されない広告、案内等のシート状掲示物が吸
着保持されるのである。この吸着層11は、厚みが200〜1
000μｍ程度であって体積抵抗率は1012〜1014Ωcm程
度、また比誘電率は4.0〜12.0であるとともに、ポリ塩
化ビニル、メチルメタクリレート、ABS樹脂、ポリエチ
レン、アセタール樹脂、ポリエステル等またはそれらの
複数種類の混合物の誘電材料である合成樹脂材に、導電
性カーボン、ニッケル粉または銅粉等を混和することに
より構成されている。また、一対の櫛歯状電極12a,12b
は、厚みが20〜50μｍ程度、巾10mm程度であって互いの
対位する間隙巾を3mm程度として導電性カーボンインク
を吸着層11の裏面側に積層状にスクリーン印刷すること
により、または銅箔のエッチング等により形成されてい
る。
また、静電吸着体を構成する吸着層11および櫛歯状電
極12a,12bの裏面側には、これら吸着層11および櫛歯状
電極12a,12bを裏面側から被覆する絶縁層13、さらには
寸法精度を保持する支持フィルム14、および接着剤層15
が順次に積層状に設けられている。この絶縁層13は、厚
みが30〜50μｍ程度であって体積抵抗率は1013Ωcm以上
であるとともに、吸着層11および櫛歯状電極12a,12bを
裏面側からポリ塩化ビニル熱圧縮し、または絶縁性の合
成樹脂を溶融塗着することにより層状に形成されてい
る。また、支持フィルム14は、厚みが200μｍ程度であ
って体積抵抗率は1014Ωcm以上の絶縁性が高いものであ
るとともに、ポリエステル、ポリカーボネート、ABS樹
脂、塩化ビニル、ポリブチレンテレフタレート（PBT）
等より構成されている。さらに、接着剤層15は、厚みが
30〜50μｍ程度であって耐熱性が高く振動に対しても接
着性の高いアクリル酸共重合体、または芳香族炭化水素
樹脂等の感圧接着剤を支持フィルム14に塗設することに
より形成されている。
極12a,12bの裏面側には、これら吸着層11および櫛歯状
電極12a,12bを裏面側から被覆する絶縁層13、さらには
寸法精度を保持する支持フィルム14、および接着剤層15
が順次に積層状に設けられている。この絶縁層13は、厚
みが30〜50μｍ程度であって体積抵抗率は1013Ωcm以上
であるとともに、吸着層11および櫛歯状電極12a,12bを
裏面側からポリ塩化ビニル熱圧縮し、または絶縁性の合
成樹脂を溶融塗着することにより層状に形成されてい
る。また、支持フィルム14は、厚みが200μｍ程度であ
って体積抵抗率は1014Ωcm以上の絶縁性が高いものであ
るとともに、ポリエステル、ポリカーボネート、ABS樹
脂、塩化ビニル、ポリブチレンテレフタレート（PBT）
等より構成されている。さらに、接着剤層15は、厚みが
30〜50μｍ程度であって耐熱性が高く振動に対しても接
着性の高いアクリル酸共重合体、または芳香族炭化水素
樹脂等の感圧接着剤を支持フィルム14に塗設することに
より形成されている。
前述のように構成される静電掲示板１は、言い換えれ
ば静電吸着体は接着剤層15によって車輌２内の壁面に貼
設されている。なお、静電掲示板１の車輌２内の壁面へ
の貼設前には接着剤層15は離型紙により被覆されてい
る。
ば静電吸着体は接着剤層15によって車輌２内の壁面に貼
設されている。なお、静電掲示板１の車輌２内の壁面へ
の貼設前には接着剤層15は離型紙により被覆されてい
る。
一方、一対の櫛歯状電極12a,12bには、リード線16を
介して電源装置17から約500〜5000Vの印加電流電圧が供
給されている。この電源装置17は、乾電池を含む蓄電池
等の電源、直交流変換器、倍電圧整流器等がプリント回
路により適宜組合わされて所要の500〜5000V程度の直流
電圧を発生する小型のものに構成されている。なお、17
aは電源入切用のスイッチである。
介して電源装置17から約500〜5000Vの印加電流電圧が供
給されている。この電源装置17は、乾電池を含む蓄電池
等の電源、直交流変換器、倍電圧整流器等がプリント回
路により適宜組合わされて所要の500〜5000V程度の直流
電圧を発生する小型のものに構成されている。なお、17
aは電源入切用のスイッチである。
次に、静電掲示板１にシート状掲示物を吸着保持させ
るには、まず静電掲示板１の表面側、言い換えれば吸着
層11の表面側にシート状掲示物を当てがい、次に電源装
置17のスイッチ17aをON状態にすると、一対の櫛歯状電
極12a,12bに所要の直流電圧が印加される。この印加に
より瞬間的に静電吸着力が吸着層11の全面に発生して、
静電掲示板１にシート状掲示物はスイッチ17aがOFF状態
にされ一対の櫛歯状電極12a,12bに対する印加電圧がな
くなるまで吸着保持される。このように、静電吸着力が
吸着層11、言い換えれば静電掲示板１の全面に亘って発
生するために、従来のものと較べて大きな掲示面を有す
るシート状掲示物をも掲示することができる。また、静
電掲示板１が彎曲状に設けられて吸着層11の表面側が凹
面を形成するように配されるために、第４図（Ａ）に示
されているように、第４図（Ｂ）に示されている吸着層
11の表面側が平面を形成するように配される場合に較べ
て彎曲により曲率中心側面が圧縮されて曲率中心側に位
置する吸着層11面における電気力線Ｅの密度が大きくな
りかつ径路が短かくなることから、単位面積当たりの誘
起静電荷量が増大することとなってシート状掲示物Ｎに
対する静電吸着力は大きくなる。
るには、まず静電掲示板１の表面側、言い換えれば吸着
層11の表面側にシート状掲示物を当てがい、次に電源装
置17のスイッチ17aをON状態にすると、一対の櫛歯状電
極12a,12bに所要の直流電圧が印加される。この印加に
より瞬間的に静電吸着力が吸着層11の全面に発生して、
静電掲示板１にシート状掲示物はスイッチ17aがOFF状態
にされ一対の櫛歯状電極12a,12bに対する印加電圧がな
くなるまで吸着保持される。このように、静電吸着力が
吸着層11、言い換えれば静電掲示板１の全面に亘って発
生するために、従来のものと較べて大きな掲示面を有す
るシート状掲示物をも掲示することができる。また、静
電掲示板１が彎曲状に設けられて吸着層11の表面側が凹
面を形成するように配されるために、第４図（Ａ）に示
されているように、第４図（Ｂ）に示されている吸着層
11の表面側が平面を形成するように配される場合に較べ
て彎曲により曲率中心側面が圧縮されて曲率中心側に位
置する吸着層11面における電気力線Ｅの密度が大きくな
りかつ径路が短かくなることから、単位面積当たりの誘
起静電荷量が増大することとなってシート状掲示物Ｎに
対する静電吸着力は大きくなる。
本実施例においては、一枚のシート状掲示物を静電吸
着させることを説明したが、静電吸着されるシート状掲
示物として薄手のシート状掲示物をも利用することがで
きることから一枚でなく複数枚のシート状掲示物を重ね
合わせて吸着保持させることができる。この場合には、
シート状掲示物として特にμｍ単位の極薄で、吸着層11
と比較して電気抵抗が小さくかつ表裏面が滑沢で複数枚
を重ね合わせても実質的に一枚化された状態になり易い
ものを用いれば有効である。このように、複数枚のシー
ト状掲示物を重ね合わせ得ることから、後から追加の告
知内容を重ね合わせたり、または透明カラーフィルムを
重ね合わせて発色によるディスプレイ−効果を増進させ
たりすることができる。
着させることを説明したが、静電吸着されるシート状掲
示物として薄手のシート状掲示物をも利用することがで
きることから一枚でなく複数枚のシート状掲示物を重ね
合わせて吸着保持させることができる。この場合には、
シート状掲示物として特にμｍ単位の極薄で、吸着層11
と比較して電気抵抗が小さくかつ表裏面が滑沢で複数枚
を重ね合わせても実質的に一枚化された状態になり易い
ものを用いれば有効である。このように、複数枚のシー
ト状掲示物を重ね合わせ得ることから、後から追加の告
知内容を重ね合わせたり、または透明カラーフィルムを
重ね合わせて発色によるディスプレイ−効果を増進させ
たりすることができる。
本実施例においては、一対の櫛歯状電極12a,12bを用
いたが複数対の櫛歯状電極を用いても良い。この場合に
は、特開平２−129196号特許公開公報に開示されている
とともに、第５図に示されているように、吸着層11の裏
面側の中央部に少なくとも一対の櫛歯状電極12a′,12
b′を設け、この中央部の周辺部に他対の櫛歯状電極12
a″,12b″を設けて、電源装置17からの印加電圧をまず
中央部の対の櫛歯状電極12a′,12b′に印加し、次に周
辺部の対の櫛歯状電極12a″,12b″に印加するように遅
延リレー等により２〜５秒の時間差制御すれば良い。こ
のようにすれば、中央部から周辺部に順次に静電吸着力
が発生することから、シート状掲示物の姿勢を整えなが
ら、シート状掲示物の面積の大小、シート状掲示物の状
態等に関係なく逃げ残りの空気の残留を防止し浮上り部
の発生を防止して、シート状掲示物の取付け作業が容易
となる。
いたが複数対の櫛歯状電極を用いても良い。この場合に
は、特開平２−129196号特許公開公報に開示されている
とともに、第５図に示されているように、吸着層11の裏
面側の中央部に少なくとも一対の櫛歯状電極12a′,12
b′を設け、この中央部の周辺部に他対の櫛歯状電極12
a″,12b″を設けて、電源装置17からの印加電圧をまず
中央部の対の櫛歯状電極12a′,12b′に印加し、次に周
辺部の対の櫛歯状電極12a″,12b″に印加するように遅
延リレー等により２〜５秒の時間差制御すれば良い。こ
のようにすれば、中央部から周辺部に順次に静電吸着力
が発生することから、シート状掲示物の姿勢を整えなが
ら、シート状掲示物の面積の大小、シート状掲示物の状
態等に関係なく逃げ残りの空気の残留を防止し浮上り部
の発生を防止して、シート状掲示物の取付け作業が容易
となる。
本実施例における電源装置17にUSP No.4751609に開示
されているように対の櫛歯状電極に対する印加電圧の極
性を反転する印加極性反転手段を設ければエレクトレッ
ト現像による吸着層11の帯電による静電吸着力の減退に
対して極性の反転により新たな静電吸着力をもたらせる
ことができる。
されているように対の櫛歯状電極に対する印加電圧の極
性を反転する印加極性反転手段を設ければエレクトレッ
ト現像による吸着層11の帯電による静電吸着力の減退に
対して極性の反転により新たな静電吸着力をもたらせる
ことができる。
本実施例においては、本発明による掲示装置が電車、
バス等の車輌に適用される場合について説明したが、建
物、広告塔等に適用できることは言うまでもない。
バス等の車輌に適用される場合について説明したが、建
物、広告塔等に適用できることは言うまでもない。
第１図乃至第４図（Ａ），（Ｂ）は本発明による掲示装
置の具体的実施例を説明するための図面であって、 第１図は車輌内の壁面に設けられている本発明による掲
示装置の斜視図、 第２図（Ａ），（Ｂ）夫々は第１図におけるII−II線に
沿った静電掲示板の横断面図および分解斜視図、 第３図は対の櫛歯状電極の概略パターン図、 第４図（Ａ），（Ｂ）は各シート状掲示物を静電吸着す
る彎曲状および平板状の静電掲示板における電界パター
ン図、 第５図は対の櫛歯状電極の別実施例を示す第３図に対応
するパターン図、 第６図および第７図は従来例を説明するための斜視図で
ある。 １……静電掲示板 ２……車軸 2a……天井壁面 2b……側壁面 ３……窓 ４……座席 11……吸着層 12a,12b……櫛歯状電極 13……絶縁層 14……支持フィルム 15……接着剤層 16……リード線 17……電源装置 17a……電源入切用スイッチ 20……溝形レール 21……帯形バンド Ｅ……電気力線 Ｎ……シート状掲示物
置の具体的実施例を説明するための図面であって、 第１図は車輌内の壁面に設けられている本発明による掲
示装置の斜視図、 第２図（Ａ），（Ｂ）夫々は第１図におけるII−II線に
沿った静電掲示板の横断面図および分解斜視図、 第３図は対の櫛歯状電極の概略パターン図、 第４図（Ａ），（Ｂ）は各シート状掲示物を静電吸着す
る彎曲状および平板状の静電掲示板における電界パター
ン図、 第５図は対の櫛歯状電極の別実施例を示す第３図に対応
するパターン図、 第６図および第７図は従来例を説明するための斜視図で
ある。 １……静電掲示板 ２……車軸 2a……天井壁面 2b……側壁面 ３……窓 ４……座席 11……吸着層 12a,12b……櫛歯状電極 13……絶縁層 14……支持フィルム 15……接着剤層 16……リード線 17……電源装置 17a……電源入切用スイッチ 20……溝形レール 21……帯形バンド Ｅ……電気力線 Ｎ……シート状掲示物
Claims (6)
- 【請求項１】（ａ）誘電材料で作られる吸着層および （ｂ）この吸着層の裏面側に積層状に設けられる少なく
とも一対の櫛歯状電極 を有する板状の静電吸着体を、前記吸着層の表面側が凹
面を形成するように彎曲状に設けることを特徴とする掲
示装置。 - 【請求項２】前記静電吸着体の櫛歯状電極側の裏面側に
順次に絶縁層および接着剤層を設けて、この接着剤層で
もってその静電吸着体を構造物に貼設することを特徴と
する請求項１に記載の掲示装置。 - 【請求項３】前記絶縁層は、絶縁材料で作られる支持フ
ィルムであることを特徴とする請求項２に記載の掲示装
置。 - 【請求項４】前記構造物は車輌であるとともに、この車
輌内の天井壁面から側壁面にかけて彎曲状に前記静電吸
着体は貼設されることを特徴とする請求項２に記載の掲
示装置。 - 【請求項５】前記吸着層の裏面側の中央部に前記対の櫛
歯状電極のうちの少なくとも一対を積層状に設けるとと
もに、この中央部の周辺部に前記対の櫛歯状電極のうち
の他対を積層状に設け、中央部の対の櫛歯状電極から周
辺部の対の櫛歯状電極に時間的に差を設けて順次に直流
電圧を印加することを特徴とする請求項１乃至３のうち
のいずれかに記載の掲示装置。 - 【請求項６】前記対の櫛歯状電極に対する直流印加電圧
極性を正逆反転させる印加極性反転手段を有することを
特徴とする請求項１乃至３のうちのいずれかに記載の掲
示装置。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2265337A JP2535663B2 (ja) | 1990-10-02 | 1990-10-02 | 掲示装置 |
| US07/659,263 US5229910A (en) | 1990-10-02 | 1991-02-22 | Billboard device |
| DE69115625T DE69115625T2 (de) | 1990-10-02 | 1991-02-23 | Anzeigeplakat |
| EP91102696A EP0478875B1 (en) | 1990-10-02 | 1991-02-23 | Billboard device |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2265337A JP2535663B2 (ja) | 1990-10-02 | 1990-10-02 | 掲示装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04145885A JPH04145885A (ja) | 1992-05-19 |
| JP2535663B2 true JP2535663B2 (ja) | 1996-09-18 |
Family
ID=17415786
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2265337A Expired - Lifetime JP2535663B2 (ja) | 1990-10-02 | 1990-10-02 | 掲示装置 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5229910A (ja) |
| EP (1) | EP0478875B1 (ja) |
| JP (1) | JP2535663B2 (ja) |
| DE (1) | DE69115625T2 (ja) |
Families Citing this family (16)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5508086A (en) * | 1992-07-29 | 1996-04-16 | Abisare, Co., Ltd. | Electrostatic notice board system |
| JPH06225556A (ja) * | 1992-12-03 | 1994-08-12 | Abisare:Kk | 静電吸着装置 |
| IL115889A0 (en) * | 1994-11-14 | 1996-01-31 | Rohm & Haas | Pyridazinones and their use as fungicides |
| EP0742542A3 (de) * | 1995-05-12 | 1998-11-25 | Wieland Seever | Vorrichtung zum Befestigen von Flächenelementen |
| US6700602B1 (en) | 1997-05-07 | 2004-03-02 | Scott Blair | Subway TV media system |
| JP2001035907A (ja) * | 1999-07-26 | 2001-02-09 | Ulvac Japan Ltd | 吸着装置 |
| FR2807859B1 (fr) * | 2000-04-17 | 2004-04-02 | J L J | Support d'affichage comprenant au moins une couche dielectrique chargee electriquement |
| KR20040029032A (ko) * | 2001-08-24 | 2004-04-03 | 디지트 와이어리스 엘엘씨 | 입력장치의 외형을 변경시키는 방법 |
| US6886282B2 (en) | 2001-10-09 | 2005-05-03 | Sumner, Iii Robert E. | Display holder for vehicle interior |
| JP4323232B2 (ja) * | 2002-12-04 | 2009-09-02 | 芝浦メカトロニクス株式会社 | 静電吸着方法、静電吸着装置及び貼り合せ装置 |
| US9341444B2 (en) * | 2005-11-23 | 2016-05-17 | Robert Levine | Thermal electric images |
| DE102006007285A1 (de) * | 2006-02-16 | 2007-08-30 | Airbus Deutschland Gmbh | Visualisierungssystem in einem Flugzeug |
| WO2012150028A1 (de) * | 2011-05-03 | 2012-11-08 | Johnson Controls Gmbh | Vorrichtung zum halten von gegenständen und ein damit ausgerüstetes ausstattungsteil eines fahrzeuges |
| US9460950B2 (en) * | 2013-12-06 | 2016-10-04 | Applied Materials, Inc. | Wafer carrier for smaller wafers and wafer pieces |
| DE102014202774B4 (de) * | 2014-02-14 | 2021-02-18 | Airbus Operations Gmbh | Deckenverkleidungselement für eine Innenverkleidungsanordnung einer Flugzeugkabine |
| RU173366U1 (ru) * | 2016-08-30 | 2017-08-23 | Общество с ограниченной ответственностью "БЕСТ" | Электростатическая информационно-демонстрационная доска |
Family Cites Families (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US2293887A (en) * | 1939-03-03 | 1942-08-25 | James M W Chamberlain | Decorative sheet material and method of using the same |
| US3359469A (en) * | 1964-04-23 | 1967-12-19 | Simco Co Inc | Electrostatic pinning method and copyboard |
| US3448356A (en) * | 1966-05-24 | 1969-06-03 | Simco Co Inc The | Electrostatic copyholder and method for making same |
| US3897997A (en) * | 1974-02-01 | 1975-08-05 | Charles G Kalt | Electrostatic display device with variable reflectivity |
| US3916270A (en) * | 1974-05-02 | 1975-10-28 | Tektronix Inc | Electrostatic holddown apparatus |
| CH621142A5 (ja) * | 1976-12-08 | 1981-01-15 | Hermann Felchlin | |
| JPS5419764A (en) * | 1977-07-13 | 1979-02-14 | Desupureitetsuku Kk | Drive control device for electrostatic apparatus |
| DE3619961C1 (de) * | 1986-06-13 | 1987-11-19 | Wilde Membran Impuls Tech | Wechselhalter fuer einen Informationstraeger |
| JPS63257481A (ja) * | 1987-04-14 | 1988-10-25 | Abisare:Kk | 静電保持装置 |
| JPH02129196A (ja) * | 1988-11-09 | 1990-05-17 | Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd | 粉末状ショ糖脂肪エステルの製造方法 |
-
1990
- 1990-10-02 JP JP2265337A patent/JP2535663B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1991
- 1991-02-22 US US07/659,263 patent/US5229910A/en not_active Expired - Fee Related
- 1991-02-23 EP EP91102696A patent/EP0478875B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1991-02-23 DE DE69115625T patent/DE69115625T2/de not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US5229910A (en) | 1993-07-20 |
| EP0478875B1 (en) | 1995-12-20 |
| EP0478875A3 (en) | 1992-06-03 |
| DE69115625D1 (de) | 1996-02-01 |
| JPH04145885A (ja) | 1992-05-19 |
| EP0478875A2 (en) | 1992-04-08 |
| DE69115625T2 (de) | 1996-06-05 |
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