JP2516020Y2 - 静電吸着装置 - Google Patents

静電吸着装置

Info

Publication number
JP2516020Y2
JP2516020Y2 JP1990055213U JP5521390U JP2516020Y2 JP 2516020 Y2 JP2516020 Y2 JP 2516020Y2 JP 1990055213 U JP1990055213 U JP 1990055213U JP 5521390 U JP5521390 U JP 5521390U JP 2516020 Y2 JP2516020 Y2 JP 2516020Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductors
voltage
pair
adsorption
conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1990055213U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0414489U (ja
Inventor
敬次 笠原
泰宏 松本
Original Assignee
株式会社アビサレ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社アビサレ filed Critical 株式会社アビサレ
Priority to JP1990055213U priority Critical patent/JP2516020Y2/ja
Publication of JPH0414489U publication Critical patent/JPH0414489U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2516020Y2 publication Critical patent/JP2516020Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Jigs For Machine Tools (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、吸着層内または吸着層の一側面側に互に電
気的に分離されて配設された対となる導電体および他の
導電体を有し、これらの導電体間に印加される直流電圧
またはそれと等価な電圧による静電的吸引力により、前
記吸着層の他側面側に位置される被吸着物を吸着保持す
る静電吸着装置に関し、より詳しくはその材質等に関係
なく被吸着物を吸着層面に完全に密接保持することを可
能とした静電吸着装置に係るものである。
[従来の技術] この種の静電吸着装置は、第8図にその断面をもって
例示するように、絶縁層31の上面に吸着層32が接着さ
れ、この吸着層32の内部またはその一側面に互に分離さ
れた一対の導電体34と35とが設けられている。この一対
の導電体34と35との間に直流電圧を印加し、発生する静
電的吸引力により吸着層32の他側面に被吸着物33を吸着
保持するようになされている。例えば特公昭47-39394号
公報において、このような静電吸着装置の基本的な構成
が例示されている。ここに例示される静電吸着装置30
は、第9図に示すように誘電体よりなる吸着層32に密接
した櫛歯状の電極が設けられ、一対の導電体34と35とを
形成している。この一対の導電体は吸引力を向上させる
ため分布密度の高い複雑なパターンで設置されるのが通
例である。導電体34と導電体35との間には電源36から直
流電圧が印加され、吸着層32の、導電体34と35とが設け
られている反対面に位置する被吸着物33を吸着保持する
ようになっている。
[考案が解決しようとする課題] 前述されたものに例示される在来のものにおいては、
静電吸着装置30の一対の導電体34と35に電源36から直流
電圧が印加されると、一対の導電体により誘起される静
電的吸引力は吸着層32の全面域にわたって一斉に発現す
る。そして、予め吸着層32の吸着面に移行しているシー
ト状の被吸着物33は、その全面が同時に吸引され吸着さ
れる。
この場合、静電吸着装置30の吸着層32の吸着面域に発
生する吸着力は、印加される電圧が一定であれば、吸着
力も一定のものとなっていた。
しかしながら、吸着層32の吸着面に吸着される被吸着
物33は多様であり、例えば、被吸着物33が薄い紙の場合
には弱い吸着力でよく、厚い紙およびプラスチックフィ
ルム等の場合には強い吸着力が必要である。したがっ
て、吸着層32の吸着面域に発生する吸着力は、吸着しよ
うとする被吸着物33に適応する吸着力が発現されるもの
でなければ、被吸着物33の材質または大小によって、過
度の吸着力となることから作業効率を低下させたり、或
いは吸着力が不足することから被吸着物33が吸着面域上
に安定な状態で保持され難い等の問題点があった。
一方、吸着力を被吸着物33の材質または大小に適応し
た値となるように可変とするには、静電吸着装置30の対
の導電体34と35とに印加する直流電圧を可変とする必要
があり、そのため静電吸着装置30の構造および操作が複
雑化するという問題点があった。
[課題を解決するための手段] 本考案は前述したような問題点を解決するためになさ
れたもので、静電吸着装置に印加される直流電圧または
それと等価な電圧を常に一定なものとするにも拘らず、
吸着層内に発生する静電的吸引力を可変とし、吸着面域
に発現する吸着力を被吸着物の材質または大小に適合し
た値のものとした静電吸着装置を提案する。
したがって、本考案による静電吸着装置は、吸着層内
または吸着層の一側面側に互いに電気的に分離されて配
設される対の導電体を有し、この対となる導電体間に印
加される直流電圧またはそれと等価な電圧による静電的
吸引力により前記吸着層の他側面側に位置される被吸着
物を吸着保持する静電吸着装置において、 対をなす二個の導電体により形成される電極パターン
間にそれら電極パターンに平行する少なくとも一個の導
電体を配することにより三個以上の導電体を互いに並列
状態に配設し、これら導電体のうちの少なくとも二個以
上の導電体に、少なくとも正極と負極とが対をなすよう
に、かつそれら正極と負極との間の距離が変えられるよ
うに選択的に給電する通電手段を設けることを特徴とす
るものである。
[作用] 本考案は前述したような構成であるから冒頭に記載し
た静電吸着装置において、吸着層に配設されるとともに
一対となる二個の導電体およびこれら二個の導電体に平
行する少くとも一個の導電体に対し、これら複数の導電
体のうちの少なくとも二個以上の任意の導電体に一定値
の直流電圧またはそれと等価な電圧を選択的に印加する
ことができる。前記電圧を供給する電源と前記複数の導
電体がそれぞれ有する接続口との間に、所望の導電体に
電源電圧を印加可能とする選択接続機能を有する通電手
段を介挿することにより、二個以上の導電体への選択的
な電圧印加が可能となっている。
したがって、対となる導電体およびこれらの間にあっ
てこれらの導電体に平行な導電体を含む複数の導電体に
ついて、導電手段の操作により、電圧が印加される導電
体を選択し変更することができる。このことにより複数
の電圧印加状態の導電体において、正極および負極とな
る導電体が設置されているパターン間の距離を種種に変
更し、発生する静電的吸引力に多様な段階の強弱を保た
せるのである。すなわち、直流電圧が印加される導電体
それぞれの間の距離および印加される直流電圧の正負極
性の変換を何種類にも行うことで、電源の電圧を変化さ
せることなく吸着層の吸着面域における吸着力を強弱自
在に制御することを可能としている。
[考案の効果] 本考案の構成によれば、例えば吸着力が弱い方が好適
な薄い紙の吸着時等には吸着力を弱くし、逆に強い吸着
力を必要とする厚い紙およびプラスチックフィルム等の
吸着され難い被吸着物には吸着力を強くすることがきわ
めて容易に行える。
また、吸着層の吸着面域に大判の用紙を吸着させる時
に必要な、被吸着物と吸着層との間に残留しがちな空気
の排除においても、最初に弱く吸着して位置どりおよび
排気を円滑に行わせ、然る後強く吸着することにより完
全な排気と正確な位置決めがなされた状態で被吸着物の
保持を行える利点もある。
さらに、電源の電圧の高低を調節する構成のものに比
較して、大巾なコストダウンが達成できる。
[実施例] 以下、本考案による静電吸着装置の具体的一実施例に
つき、図面を参照しつつ説明する。
第1図において、紙やプラスチックシート等の被吸着
物が載置されさらに吸引定着される吸着層1の輪郭が示
されている。この吸着層1の一側面側には、本考案にお
ける対をなす導電体aおよびdが、例えば第1図に示さ
れるようなパターンでそれぞれ配設されている。これら
対の導電体aとdとの間には、対をなす各導電体aとd
とのいずれにも平行な導電体bとcとが同じく第1図に
示されるようなパターンでそれぞれ配設されている。そ
して、対の導電体aとdにはそれぞれ接続口AとDが、
また対の導電体aとd間にあってこれらの導電体aとd
とに平行な導電体bとcにもそれぞれ接続口BとCとが
設けられている。
吸着層1に含まれる各導電体a、b、cおよびdは第
2図に示されるように、各導電体の接続口A、B、Cお
よびDを介して通電手段としての選択接続スイッチ2に
それぞれ接続され、この選択接続スイッチ2は電源3に
接続されて直流またはそれと等価な高圧、例えば1〜5K
Vの直流電圧が供給され、本考案の静電吸着装置10が構
成されている。したがって、電源3の電圧を一定値に設
定すれば、その電圧値の直流電圧を選択接続スイッチ2
の操作により導電体a、b、cおよびdの少くとも二個
以上の導電体に任意の極性をもってそれぞれ印加し、前
記電圧が印加された各導電体間に静電的吸引力を発生さ
せることができるものである。
吸着層1は厚みが約200μmであって、アクリル酸エ
ステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート
等またはそれらの複数種類の混合物等により構成される
とともに適当な電気抵抗率を得るために導電性物質(カ
ーボンブラック、ニッケル等)が配合されている。この
下面側に配設される対の導電体aとdおよびそれらの間
に平行に配設される導電体bとc…は、それぞれが厚み
約15μm、巾約3〜30mmとなるように、オレフィン系、
アクリル系等のバインダーに導電性カーボンを配合して
なるカーボン導電インクを用い、シルクスクリーン法に
よる印刷等により形成されている。各導電体間の間隔は
約2〜10mm程度が好ましい。
次に本考案の静電吸着装置10の実際使用に際しては、
第1図に示されるようにa、b、cおよびdなる導電体
が図示されるような電極パターンを形成するようにそれ
ぞれ配設されている場合は、選択接続スイッチ2の操作
・設定により以下のように各導電体に一定電圧を印加
し、それによって電圧を印加された導電体相互間に静電
的吸引力が発生するようにできる。
通電手段としての選択接続スイッチ2は、遅延回路が
組込まれ、通電のON・OFFのコントロールについては小
容量リレーの使用を可能としている。
−選択1− 第3図に示されるように選択接続スイッチ2を、一定
電圧の直流電圧が電源3から導電体aが+極に、導電体
dが−極にて印加されるように設定した。各導電体が形
成する電極パターンに関して、電圧は印加、無印加また
は極性が次に示すように順列する。
+00−00+00−00+00− 電圧が印加されている導電体aとdとの距離は遠く、
生起される吸着力は弱かった。
−選択2− 第4図に示されるように選択接続スイッチ2を、一定
電圧の直流電圧が電源3から導電体aが−極に、導電体
bが+極にて印加されるように設定した。各導電体が形
成する電極パターンに関して、電圧は印加、無印加また
は極性が次に示すように順列する。
+−+000+−+000+−+000 電圧が印加されている導電体aとdとの距離は近い
が、これら導電体aとdとのコンビの繰返しピッチが離
れ、生起される吸着力は−選択1−を上まわる強さに得
られる。
−選択3− 第5図に示されるように選択接続スイッチ2を、一定
電圧の直流電圧が電源3から導電体bが+極に、導電体
cが−極にて印加されるように設定した。各導電体が形
成する電極パターンに関して、電圧は印加、無印加また
は極性が次に示すように順列する。
+−0+−0+−0+−0+−0+−0 電圧が印加されている導電体bとcとの間の距離が近
く、またこれら導電体bとcとのコンビの繰返しピッチ
も小さいため、生起される吸着力は−選択2−を上まわ
る程度に得られる。
−選択4− 第6図に示されるように選択接続スイッチ2を、一定
電圧の直流電圧が電源3から導電体aが−極に、導電体
bが+極に、導電体cが−極にて印加されるように設定
した。各導電体が形成する電極パターンに関して、電圧
は印加、無印加または極性が次に示すように順列する。
−+−+−0−+−+−0−+−+−0 電圧が印加されている導電体a、bおよびcとの間の
距離が近く、また、電圧が印加されていない導電体dが
占める部分が狭いため、生起される吸着力はかなり強
い。
−選択5− 第7図に示されるように選択接続スイッチ2を、一定
電圧の直流電圧が電源3から導電体aが−極に、導電体
dが+極に、導電体cが−極に、導電体bが+極にて印
加されるように設定した。各導電体が形成する電極パタ
ーンに関して、電圧は印加、無印加または極性が次に示
すように順列する。
+−+−+−+−+−+−+−+− 電圧が印加されている導電体a、b、cおよびdの間
の距離が近く、また、すべての導電体に電圧が印加され
ているため、生起される吸着力は強い。
また、前述した−選択1〜5−について、吸着力を測
定・比較した。なお、吸着力の測定法は、A−4判上質
紙を−選択1〜5−の状態で吸着させ、それを剥離する
に要する引き剥し力をkg/cm2で示した値である。
その測定結果によれば、 −選択1−:0.0016kg/cm2 −選択2−:0.005 kg/cm2 −選択3−:0.006 kg/cm2 −選択4−:0.007 kg/cm2 −選択5−:0.009 kg/cm2 であって、予期したとおりの結果が得られた。
本考案の構成によれば、対となる導電体間に配設され
る他の導電体の数およびそれらにより形成される電極パ
ターンは前述した選択の他にも多様な態様がとり得る。
さらに、印加される電圧の極性を+極どうしまたは−極
どうしを順列させるものとすることによっても吸着力が
変化する段階を多様なものとなし得る。また、通電手段
としての選択接続スイッチまたはそれの接続される回路
にソフト回路等を組込むことにより、一定の印加電圧の
もとに吸着力の強弱の変化を段階的な変化にとどまら
ず、連続的に変化させることも可能である。
【図面の簡単な説明】 第1図ないし第7図は本考案の静電吸着装置の説明図で
あって 第1図は本考案の一実施例の導電体の配置を示す平面説
明図、 第2図は本考案の一実施例の構造の説明図、 第3図ないし第7図は印加された導電体の選択を例示す
る要部説明図、 第8図は静電吸着装置の要部断面説明図、第9図は静電
吸着装置の従来例を示す図である。 1……吸着層 2……選択接続スイッチ 3……電源 10……静電吸着装置 30……静電吸着装置 31……絶縁層 32……吸着層 33……被吸着物 34,35……導電体 36……電源 a,b,c,d……導電体 A,B,C,D……接続口

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸着層内または吸着層の一側面側に互いに
    電気的に分離されて配設される対の導電体を有し、この
    対となる導電体間に印加される直流電圧またはそれと等
    価な電圧による静電的吸引力により前記吸着層の他側面
    側に位置される被吸着物を吸着保持する静電吸着装置に
    おいて、 対をなす二個の導電体により形成される電極パターン間
    にそれら電極パターンに平行する少なくとも一個の導電
    体を配することにより三個以上の導電体を互いに並列状
    態に配設し、これら導電体のうちの少なくとも二個以上
    の導電体に、少なくとも正極と負極とが対をなすよう
    に、かつそれら正極と負極との間の距離が変えられるよ
    うに選択的に給電する通電手段を設けることを特徴とす
    る静電吸着装置。
JP1990055213U 1990-05-25 1990-05-25 静電吸着装置 Expired - Lifetime JP2516020Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1990055213U JP2516020Y2 (ja) 1990-05-25 1990-05-25 静電吸着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1990055213U JP2516020Y2 (ja) 1990-05-25 1990-05-25 静電吸着装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0414489U JPH0414489U (ja) 1992-02-05
JP2516020Y2 true JP2516020Y2 (ja) 1996-11-06

Family

ID=31577963

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1990055213U Expired - Lifetime JP2516020Y2 (ja) 1990-05-25 1990-05-25 静電吸着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2516020Y2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6164637A (ja) * 1984-09-07 1986-04-03 Fuji Xerox Co Ltd 給紙装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0414489U (ja) 1992-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1329637C (en) Electrostatic holding apparatus
KR900700296A (ko) 잠재성 전기 전하패턴의 재생방법 및 그 방법을 실행하는 장치
SE9403802L (sv) Styrkretsarrangemang
US5173834A (en) Electrostatic attraction apparatus
ATE70997T1 (de) Elektrostatische niederschlagsvorrichtung zur verwendung bei elektrofiltern.
EP0113115A2 (en) Electro-static sheet feeding method and apparatus
JP2516020Y2 (ja) 静電吸着装置
US3448356A (en) Electrostatic copyholder and method for making same
JPH0671944B2 (ja) 静電保持装置
US2596166A (en) Glow lamp mounting
US5144521A (en) Discharging member and charging device using the same
JPH0771859B2 (ja) 静電吸着装置
JPH0619345Y2 (ja) 静電吸着シート
JPS5236470A (en) Semiconductor unit
JPS5515610A (en) Electrical dust precipitator
JP2542724B2 (ja) シ―ト静電吸着方法
JPH03241687A (ja) 積層型面状発熱体
JPH06335264A (ja) 静電アクチュエータ
JPH0330786U (ja)
JPH0226711Y2 (ja)
JPH0556201A (ja) 電子黒板
JPH0619347Y2 (ja) 静電吸着装置
JPH09179509A (ja) 表示装置
JPS63257482A (ja) 静電保持装置
JPH0550784A (ja) 本のページめくり装置