JP2534902B2 - 新規なグリセリン誘導体およびその誘導体を含有する血小板凝集抑制剤 - Google Patents

新規なグリセリン誘導体およびその誘導体を含有する血小板凝集抑制剤

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JP2534902B2
JP2534902B2 JP63291474A JP29147488A JP2534902B2 JP 2534902 B2 JP2534902 B2 JP 2534902B2 JP 63291474 A JP63291474 A JP 63291474A JP 29147488 A JP29147488 A JP 29147488A JP 2534902 B2 JP2534902 B2 JP 2534902B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の産業上の利用分野] 本発明は、新規なグリセリン誘導体、その製造方法、
およびそのグリセリン誘導体を含有する医薬組成物に関
する。
[発明の背景] 近年において、血小板活性化因子[Platelet Activa
ting Factor、以下PAFと略す]に関する研究が進めら
れ、その種々の生理学的作用が明らかになってきた。
すなわちPAFは生体内機能として、アレルギー、炎
症、血小板凝集等に関与しており、そして一方では、強
力な血圧降下作用を有することが判明している。[ネイ
チャー、285巻、193(1980):European Journal of
Pharmacology,65,185−192(1980)] 従って、PAFの血小板凝集作用などの好ましくない作
用を低減させること、あるいは、血小板凝集を抑制する
ことを目的とした研究が行なわれてきた。
PAFの血小板凝集を抑制するものとしては、グリセリ
ン誘導体が知られており、例えば、特開昭58−35116号
公報には、式 [式中、R11は炭素数10〜24のアルキル基を、R12は炭素
数1〜4のアルキル基またはアラルキル基を、B は4
級化された窒素を有する異項環基を示す]で表わされる
グリセリン誘導体またはその塩を含有する血小板活性化
因子抑制剤が開示されている。しかしながら、このグリ
セリン誘導体の血小板凝集抑制作用は、必ずしも充分で
あるとは言えない。
[発明の要旨] 本発明は、PAFの血小板凝集作用に拮抗して優れた血
小板凝集抑制作用を示す新規なグリセリン誘導体、およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記の新規なグリセリン誘導体を利
用した、優れた血小板凝集抑制作用を示す医薬組成物
(血小板凝集抑制剤)を提供することも、その目的とす
る。
本発明の新規なグリセリン誘導体は、 一般式(I): [式中、R1は、水素、または炭素数1〜4の直鎖もしく
は分枝鎖アルキル基を示し、R2は、炭素数10〜22の直鎖
または分枝鎖アルキル基を示し、R3は、炭素数1〜10の
直鎖または分枝鎖アルキル基を示し、Qは、式(II) (但し、R4はフェニル基を示し、mおよびnは、それぞ
れ0〜2の整数であり、かつ、m+n=0〜2を満足す
る数である)で表わされる基を示し、Yは、環を形成す
る窒素原子に置換基として炭素数1〜6の直鎖または分
岐鎖アルキル基を二個有するピロリジニオ基もしくはピ
ペリジニオ基を示し、そしてR7、R8およびR9は、それぞ
れ独立に水素、または炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖
アルキル基を示す] で表わされるグリセリン誘導体である。
上記の本発明の新規なグリセリン誘導体は、 一般式(III): [式中、R1、R2、R3、R7、R8およびR9は上記と同一の意
味を有する] で表わされる化合物を、塩基の存在下に、オキシ塩化リ
ンおよび一般式(IV): HO−Q−Y・A (IV) [式中、A はアニオンを、Q、およびYは、上記と同
一の意味を有する] で表わされる塩と反応させることを特徴とする、 一般式(I): [式中、R1、R2、R3、R7、R8、R9、QおよびYは、上記
と同じ意味を有する] で表わされるグリセリン誘導体の製造方法により容易に
製造することができる。
[発明の効果] 本発明の新規なグリセリン誘導体は、優れたPAF拮抗
作用を示し、さらに具体的にはPAFの血小板凝集作用に
拮抗する優れた血小板凝集抑制作用を示す(例えば、本
発明の新規なグリセリン誘導体は、前記公知のグリセリ
ン誘導体に比較して数倍強い作用を示す)。また、PAF
の作用としては、気管支収縮作用をも有することが明か
になっており、アレルギー反応や炎症反応の起因物質の
1つと考えられている。従って、PAFに拮抗する本発明
のグリセリン誘導体は、抗血小板剤として、血小板凝集
に関連する血栓症、脳出血、脳血栓、心筋梗塞、狭心
症、血栓性静脈炎、糸球体賢炎、およびエンドトキシン
ショック等のショックの予防、治療に有用である。それ
以外にも、抗ぜん息剤、抗アレルギー剤および抗炎症剤
としても有用である。またそれ以外にも抗腫瘍作用を示
す。
[発明の詳細な記述] 一般式(I)において、R1は、水素原子、または、メ
チル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、t−
ブチルのような炭素数1〜4の直鎖もしくは分枝鎖アル
キル基を示す。
一般式(I)において、R2は、デシル、ウンデシル、
ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、
ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシ
ル、アイコシル、ヘナイコシル、ドコシルのような炭素
数10〜22の直鎖または分枝鎖アルキル基を示す。R2は、
特に、炭素数12〜20の直鎖または分枝鎖アルキル基であ
ることが好ましい。
R3は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−
エチルヘキシル、ノニル、デシルなどの炭素数1〜10の
直鎖または分枝鎖アルキル基を示す。
Qは、式(II) (但し、R4はフェニル基であり、mおよびnは、それぞ
れ0〜2の整数であり、かつ、m+n=0〜2を満足す
る数であり、mおよびnは、それぞれ0であることが好
ましい)で表わされる基を示す。
Yは、環を形成する窒素原子に置換基として炭素数1
〜6の直鎖または分岐鎖アルキル基(例、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル)を二個有するピロリジニオ基あ
るいはピペリジニオ基であり、そのピロリジニオ基また
はピペリジニオ基の具体例としては、2−ピロリジニ
オ、3−ピロリジニオ、2−ピペリジニオ、3−ピペリ
ジニオ、そして4−ピペリジニオを挙げることができ
る。
R7、R8およびR9は、それぞれ独立に、水素、メチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、ペンチル、ヘキシルなどの炭素数1〜6の直
鎖または分枝鎖アルキル基を示す。R7、R8およびR9が、
すべて水素であるか、あるいはR7が、炭素数1〜6の直
鎖または分枝鎖アルキル基であり、R8とR9が共に水素で
あるか、あるいはR9が、炭素数1〜6の直鎖または分枝
鎖アルキル基であり、R7とR8が共に水素であることが特
に好ましい。
次に本発明の化合物の具体例を挙げる。
(1)3−ヘシサデシルカルバモイルオキシ−2−メト
キシプロピル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−
2−イルフェニルメチル・ホスフェート (2)3−ヘプタデシルカルバモイルオキシ−2−メト
キシプロピル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−
2−イルフェニルメチル・ホスフェート (3)2−メトキシ−3−オクタデシルカルバモイルオ
キシプロピル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−
2−イルフェニルメチル・ホスフェート (4)2−エトキシ−3−オクタデシルカルバモイルオ
キシプロピル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−
2−イルフェニルメチル・ホスフェート (5)2−メトキシ−3−オクタデシルカルバモイルオ
キシプロピル・threo−1,1−ジメチルピロリジニオ−2
−イルフェニルメチル・ホスフェート (6)2−メトキシ−3−オクタデシルカルバモイルオ
キシプロピル・erythro−1,1−ジエチルピロリジニオ−
2−イルフェニルメチル・ホスフェート (7)2−メトキシ−3−オクタデシルカルバモイルオ
キシプロピル・erythro−1,1−ジメチルピペリジニオ−
2−イルフェニルメチル・ホスフェート (8)2−メトキシ−3−オクタデシルカルバモイルオ
キシプロピル・2−(1,1−ジメチルピロリジニオ−2
−イル)−1−フェニルエチル・ホスフェート (9)3−(N−ヘキサデシル−N−メチル)カルバモ
イルオキシ−2−メトキシプロピル・erythro−1,1−ジ
メチルピロリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフ
ェート (10)3−(N−エチル−N−ヘキサデシル)カルバモ
イルオキシ−2−メトキシプロピル・erythro−1,1−ジ
メチルピロリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフ
ェート (11)3−(N−ヘプタデシル−N−メチル)カルバモ
イルオキシ−2−メトキシプロピル・erythro−1,1−ジ
メチルピロリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフ
ェート (12)2−メトキシ−3−(N−メチル−N−オクタデ
シル)カルバモイルオキシプロピル・erythro−1,1−ジ
メチルピロリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフ
ェート (13)3−(N−エチル−N−オクタデシル)カルバモ
イルオキシ−2−メトキシプロピル・erythro−1,1−ジ
メチルピロリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフ
ェート (14)2−エトキシ−3−(N−メチル−N−オクタデ
シル)カルバモイルオキシプロピル・erythro−1,1−ジ
メチルピロリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフ
ェート (15)2−エトキシ−3−(N−エチル−N−オクタデ
シル)カルバモイルオキシプロピル・erythro−1,1−ジ
メチルピロリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフ
ェート (16)2−メトキシ−3−(N−メチル−N−オクタデ
シル)カルバモイルオキシプロピル・threo−1,1−ジメ
チルピロリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフェ
ート (17)2−メトキシ−3−(N−メチル−N−オクタデ
シル)カルバモイルオキシプロピル・erythro−1,1−ジ
メチルピペリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフ
ェート (18)2−メトキシ−3−(N−メチル−N−オクタデ
シル)カルバモイルオキシプロピル・erythro−1,1−ジ
エチルピロリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフ
ェート (19)2−メトキシ−3−(N−メチル−N−オクタデ
シル)カルバモイルオキシプロピル・2−(1,1−ジメ
チルピロリジニオ−2−イル)−1−フェニルエチル・
ホスフェート (20)3−ヘキサデシルカルバモイルオキシ−2−メト
キシブチル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−2
−イルフェニルメチル・ホスフェート (21)3−ヘプタデシルカルバモイルオキシ−2−メト
キシ−1−メチルプロピル・erythro−1,1−ジメチルピ
ペリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフェート (22)3−オクタデシルカルバモイルオキシ−2−メト
キシ−2−メチルプロピル・erythro−1,1−ジメチルピ
ロリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフェート なお、本発明の一般式(I)で示される化合物は、不
斉炭素によって生じる各々の異性体及びそれらの混合物
も含むものである。
本発明の一般式(I)で示される化合物は、次の方法
により製造することができる。すなわち、一般式(II
I): [式中、R1、R2、R3、R7、R8およびR9は前記と同一の意
味を有する] で表わされる化合物を、トリエチルアミンまたはキノリ
ンのような有機塩基の存在下に、塩化メチレン、塩化エ
チレン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラ
ン、ベンゼン、あるいはこれらの混合物などの不活性溶
媒中でオキシ塩化リンと反応させ、次いで得られた反応
生成物を単離することなく、トリエチルアミンまたはピ
リジンのような有機塩基の存在下に 一般式(IV): HO−Q−Y・A (IV) [式中、Q、YおよびA は、前記と同一の意味を有す
る] で表わされる塩と反応させる方法によって製造すること
ができる。A で示されるアニオンの例としては、ハロ
ゲンイオン、メシルオキシイオン、トシルオキシイオン
等が挙げられる。反応温度および反応時間に特に限定は
ないが、0〜50℃の反応温度、および30分から24時間の
反応時間が好ましく利用される。
出発原料の一般式(III)の化合物で、R1、R7、R8
よびR9が水素で、R2がオクタデシルで、R3がメチルであ
るものは公知[Chem.Pharm.Bull.,32,2700−2713(198
4).]であるが、次のようにしても合成することがで
きる。その他の化合物も同様に合成することができる。
次に、本発明のグリセリン誘導体(I)の血小板凝集
抑制作用の薬理実験結果を示す。
[血小板凝集抑制作用] (試験方法) 雄性日本白色種家兎をペントバルビタール麻酔し、頚
動脈より採取した血液(3.13%クエン酸Naを1/10容含
む)より、常法に従ってPlatelet Rich Plasma(PR
P)およびPlatelet Poor Plasma(PPP)を調製し実験
に用いた。
なお、血小板数はPRPをPPPで希釈して約30万/mm3とし
た。
このPRP180μに被検薬液10μを加えたのちに、PA
F溶液10μを添加して最終濃度を1×10-8Mとして、血
小板凝集を惹起した。
血小板凝集の測定は、Platelet Aggregation Trace
r PAT−4A(二光バイオサイエンス)を用いて行なっ
た。
被検薬液及びPAF溶液の調製にはウシ血清アルブミン
を0.25%含有する生理食塩水を用いた。また、PAFはシ
グマ社(No.P−4904)を用いた。被検薬物の凝集抑制活
性は、対照PRPにおけるPAFによる最大凝集率に対する抑
制率から求めた。
(結果) 各試験薬液濃度について得られた抑制率を第1表に示
す。
(A)2−メトキシ−3−オクタデシルカルバモイルオ
キシプロピル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−
2−イルフェニルメチル・ホスフェート(後記実施例
1) (B)2−メトキシ−3−(N−メチル−N−オクタデ
シル)カルバモイルオキシプロピル・erythro−1,1−ジ
メチルピロリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフ
ェート(後記実施例2) 以上の試験結果から明らかなように、本発明のグリセ
リン誘導体はPAFの血小板凝集作用を顕著に抑制する作
用を示す。
本発明のグリセリン誘導体は、たとえば錠剤、顆粒
剤、散剤、カプセル剤、シロップ剤、坐剤、注射剤のよ
うな剤形で、通常有効成分として、経口投与の場合、1
回当り0.1mg/kg〜20mg/kgとするのが好ましく、また非
経口投与の場合は、0.01mg/kg〜20mg/kgとするのが好ま
しく、症状に応じて1〜4回投与するのが好都合であ
る。なお、投与量は対象患者の状態、投与方法に応じて
適宜増減される。上記の各種製剤は通常用いられる担体
もしくは賦形剤を含むものである。
次に、本発明のグリセリン誘導体の製造法および調剤
例を実施例により説明する。なお、ホスフェートとして
示された化合物は分子内塩の形態にある。参考例は、本
発明のグリセリン誘導体の製造に利用される原料の製造
例を示す。
[参考例1] 2−メトキシ−1−オクタデシルカルバモイルオキシ−
3−トリフェニルメトキシプロパン(A化合物)、及び 2−メトキシ−1−(N−メチル−N−オクタデシルカ
ルバモイルオキシ)−3−トリフェニルメトキシプロパ
ン(B化合物) 1−オクタデシルカルバモイルオキシ−3−トリフェ
ニルメトキシ−2−プロパノール3.8gを、ジメチルスル
ホキシド56.2mlとテトラヒドロフラン33.8mlとの混合溶
媒に溶解し、ヨウ化メチル0.38ml、粉末水酸化カリウム
0.49gを加え、5℃以下で1時間撹拌した。反応液を氷
水100mlに注ぎ込み、酢酸エチル(30ml×3)にて抽出
し、抽出液を水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣を、
高速液体クロマトグラフィー(シルカゲル、溶媒;ヘキ
サン:酢酸エチル=4:1)にて分取精製し、標題のA化
合物0.8g及び標題のB化合物0.8gを得た。(Rf値:A化合
物<B化合物、シリカゲル薄層クロマトグラフィー、溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:1) A化合物1 H NMR(CDCl3)δ: 0.7〜1.0(m,3H) 1.25 (s,30H) 1.3〜1.6(m,2H), 2.8〜3.7(m,5H), 3.39 (s,3H), 3.9〜4.7(m,3H), 6.9〜7.6(m,5H) IR(neat)cm-1: 3500〜3100,3050,2920, 2850,1710,1500,1480, 1440,1240,1140,1080. B化合物1 H NMR(CDCl3)δ: 0.7〜1.0(m,3H) 1.25 (s,30H) 1.3〜1.6(m,2H), 2.5〜3.6(m,8H), 3.42 (s,3H), 3.9〜4.4(m,2H), 6.9〜7.6(m,5H) IR(neat)cm-1: 2920,2850,1700,1440, 1400,1180,1080. [参考例2] (i)2−メトキシ−3−オクタデシルカルバモイルオ
キシ−1−プロパノール 参考例1のようにして得られたA化合物1.2gをクロロ
ホルム77mlに溶かし、炭酸カルシウム155mgの存在下、1
0%パラジウム−炭素155mgを用いて接触還元を行なっ
た。室温で2日間反応を行なった後、不溶物を濾別し、
濾液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノール=
100:1)で精製して標題化合物0.48gを得た。1 H NMR(CDCl3)δ: 0.7〜1.0(m,3H) 1.26 (s,30H) 1.3〜1.6(m,2H), 2.4〜2.7(m,1H), 2.9〜3.8(m,5H), 3.46 (s,3H), 4.0〜4.3(m,2H), 4.6〜5.0(br,1H) (ii)2−メトキシ−3−(N−メチル−N−オクタデ
シル)カルバモイルオキシ−1−プロパノール (i)におけると同様にして、参考列1のように得ら
れたB化合物1.4gを接触還元して、標題化合物0.62gを
得た。1 H NMR(CDCl3)δ: 0.7〜1.0(m,3H) 1.26 (s,30H) 1.0〜1.8(m,2H), 2.4〜2.6(m,1H), 2.89 (s,3H), 3.0〜3.8(m,5H), 3.47 (s,3H), 4.2 (d,2H). IR(KBr)cm-1: 2900,2850,1700,1440, 1400,1180,1080 [参考例3] erythro−1,1−ジメチル−2−(α−ヒドロキシベンジ
ル)ピロリジニウム・p−トルエンスルホネート erythro−1−メチル−2−(α−ヒドロキシベンジ
ル)ピロリジン2.16gをアセトン20mlに溶解し、これに
p−トルエンスルホン酸メチル2.10gを滴下した。室温
で撹拌し、更に加熱還流して冷却した後、析出した結晶
を濾過乾燥し、目的物3.80gを得た。mp:155〜157℃1 H NMR(DMSO−d6)δ: 1.5〜2.2(m,4H), 2.28(s,3H), 3.12(s,3H), 3.20(s,3H), 3.3〜3.85(m,3H), 5.2〜5.35(m,1H), 6.09(d,1H), 6.9〜7.5(m,9H) IR(KBr)cm-1: 3320,3070,3025,3000, 2975,2920,1450,1215, 1190,1135,1110,1045, 1030,1010,820,700, 690,570 [実施例1] 2−メトキシ−3−オクタデシルカルバモイルオキシプ
ロピル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イ
ルフェニルメチル・ホスフェート 窒素雰囲気下、オキシ塩化リン0.14mlとトリエチルア
ミン0.40mlをアルミナを通したクロロホルム3.5mlに溶
解し、しばらく室温で撹拌した。これに氷冷下に、参考
例2(i)で得た2−メトキシ−3−オクタデシルカル
バモイルオキシ−1−プロパノール466mgのクロロホル
ム(前述に同じ)3.5ml溶液を滴下した。滴下後、30分
間室温にて撹拌し、これに参考例3で得た四級塩657mg
及び乾燥ピリジン12ml溶液を加えた。室温で一夜撹拌
後、重曹650mgと水1.5mlを加えてしばらく撹拌後、減圧
下にて溶媒を留去した。次に、トルエン−塩化メチレン
混合溶媒(v/v=1/1)15mlを加え、不溶物を濾別し、母
液を減圧下濃縮して得られた残渣をテトラヒドロフラン
−水混合溶媒(v/v=95/5)に溶解し、アンバーライトM
B−3のイオン交換樹脂カラムに通した。テトラヒドロ
フラン−水混合溶媒(前述に同じ)で溶出し、減圧下溶
媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム:メタノール:水=80:20:
2)にて精製して目的物181mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.7〜1.0(m,3H), 1.28 (s,30H), 1.3〜1.7(m,2H), 1.8〜2.7(m,4H) 2.8〜3.9(m,19H), 5.7 (d,1H), 7.2〜7.6(m,5H) IR(KBr)cm-1: 3650〜3100,2900,2850, 1710,1460,1240,1060, [実施例2] 2−メトキシ−3−(N−メチル−N−オクタデシル)
カルバモイルオキシプロピル・erythro−1,1−ジメチル
ピロリジニオ−2−イルフェニルメチル・ホスフェート 参考例2(ii)で得た2−メトキシ−3−(N−メチ
ル−N−オクタデシル)カルバモイルオキシ−1−プロ
パノール482mg、参考例3で得た四級塩657mg、オキシ塩
化リン0.14ml、トリエチルアミン0.4ml、アルミナカラ
ム処理のクロロホルム7ml、乾燥ピリジン12mlより、実
施例1と同様にして、目的物201mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.7〜1.0(m,3H), 1.28 (s,30H), 1.3〜1.7(m,2H), 1.8〜2.4(m,4H) 2.85 (s,3H) 2.9〜4.0(m,19H), 5.7 (d,1H), 7.2〜7.6(m,5H) IR(KBr)cm-1: 3650〜3100,2900,2830, 1690,1450,1230,1070, [製剤実施例1]錠剤 (1)2−メトキシ−3−オクタデシルカルバモイルオ
キシプロピル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−
2−イルフェニルメチル・ホスフェート 50.0g (2)乳糖 110.0g (3)結晶セルロース 80.0g (4)トウモロコシ澱粉 30.0g (5)カルボキシメチルセルロースカルシウム 20.0g (6)ヒドロキシプロピルセルロース 8.0g (7)ステアリン酸マグネシウム 2.0g 1000錠300g 上記(1)〜(6)の各成分を常法により顆粒化した
後、(7)を加え混合し一錠(300mg)中(1)を50mg
含有する錠剤を得た。
[製剤実施例2]注射剤 2−メトキシ−3−オクタデシルカルバモイルオキシ
プロピル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−2−
イルフェニルメチル・ホスフェート2g、およびマンニッ
ト100gを計量し、注射用蒸留水にて1lに溶解し、無菌ろ
過後、5mlバイアル瓶に0.5mlずつ分注し、常法により凍
結乾燥を行ない、乾燥後密栓し、注射剤用凍結乾燥製剤
を得た。
[製剤実施例3]軟カプセル剤 (1)2−メトキシ−3−オクタデシルカルバモイルオ
キシプロピル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−
2−イルフェニルメチル・ホスフェート 10.0g (2)ポリエチレングリコール400 160.0g (3)ポリビニルピロリドン 5.0g (4)グリセリン 75.0g 1000カプセル250g 上記(1)〜(4)の各成分を均一に溶解し、内容液
としたのち、常法によりゼラチンシートで被包し、1カ
プセル中(1)を10mg含有する軟カプセル剤を得た。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I): [式中、R1は、水素、または炭素数1〜4の直鎖もしく
    は分枝鎖アルキル基を示し、R2は、炭素数10〜22の直鎖
    または分枝鎖アルキル基を示し、R3は、炭素数1〜10の
    直鎖または分枝鎖アルキル基を示し、Qは、式(II) (但し、R4はフェニル基を示し、mおよびnは、それぞ
    れ0〜2の整数であり、かつ、m+n=0〜2を満足す
    る数である)で表わされる基を示し、Yは、環を形成す
    る窒素原子に置換基として炭素数1〜6の直鎖または分
    岐鎖アルキル基を二個有するピロリジニオ基もしくはピ
    ペリジニオ基を示し、そしてR7、R8およびR9は、それぞ
    れ独立に水素、または炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖
    アルキル基を示す] で表わされるグリセリン誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(I): [式中、R1は、水素、または炭素数1〜4の直鎖もしく
    は分枝鎖アルキル基を示し、R2は、炭素数10〜22の直鎖
    または分枝鎖アルキル基を示し、R3は、炭素数1〜10の
    直鎖または分枝鎖アルキル基を示し、Qは、式(II) (但し、R4はフェニル基を示し、mおよびnは、それぞ
    れ0〜2の整数であり、かつ、m+n=0〜2を満足す
    る数である)で表わされる基を示し、Yは、環を形成す
    る窒素原子に置換基として炭素数1〜6の直鎖または分
    岐鎖アルキル基を二個有するピロリジニオ基もしくはピ
    ペリジニオ基を示し、そしてR7、R8およびR9は、それぞ
    れ独立に水素、または炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖
    アルキル基を示す] で表わされるグリセリン誘導体を含有する血小板凝集抑
    制剤。
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