JP2512306B2 - 新規なグリセリン誘導体及び血小板凝集抑制剤 - Google Patents

新規なグリセリン誘導体及び血小板凝集抑制剤

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JP2512306B2
JP2512306B2 JP8070587A JP8070587A JP2512306B2 JP 2512306 B2 JP2512306 B2 JP 2512306B2 JP 8070587 A JP8070587 A JP 8070587A JP 8070587 A JP8070587 A JP 8070587A JP 2512306 B2 JP2512306 B2 JP 2512306B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の産業上の利用分野] 本発明は、新規なグリセリン誘導体、およびそのグリ
セリン誘導体を含有する医薬組成物に関する。
[発明の背景] 近年において、血小板活性化因子[Platelet Activat
ing Factor,以下PAFと略す]に関する研究が進められ、
その種々の生理学的作用が明らかになってきた。
すなわちPAFは生体内機能として、アレルギー、炎
症、血小板凝集に関与しており、そして一方では、強力
な血圧降下作用を有することが判明している。[ネイチ
ャー、285巻、193(1980):European Journal of Pharm
acology,65,185-192(1980)] 従って、PAFの血小板凝集作用などの好ましくない作
用を低減させながら、その血圧降下作用を利用すること
を目的とした研究が行なわれてきた。すなわち、高血圧
患者の30〜40%は脳血管障害、虚血性心疾患、心筋梗塞
などへ移行することが報告されているが、このような病
変を併発する理由のひとつとして、高血圧症の基礎病変
としての動脈硬化や血管内皮細胞の破壊などが、流血中
の血小板を凝集させる点が考えられている。従って、血
小板凝集作用を低減させ、かつ優れた血圧降下作用を有
する医薬品の開発が望まれている。
PAFとして機能するものとしては、グリセリン誘導体
が知られており、従って、そのようなグリセリン誘導体
について、これまでに上記の点について改良研究が行な
われている。
[発明の要旨] 本発明は、PAFの血小板凝集作用に拮抗して優れた血
小板凝集抑制作用を示す新規なグリセリン誘導体、およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記の新規なグリセリン誘導体を利
用した血小板凝集抑制作用を示す医薬組成物を提供する
ことも、その目的とする。
本発明の新規なグリセリン誘導体は一般式(I): [式中、R1は炭素数10〜22の直鎖または分岐鎖アルキ
ル基を示し、R2はフェニル基、もしくは炭素数1〜3の
アルキル基を有するフェニルアルキレン基を示し、R3
R4及びR5は、それぞれ独立に水素もしくは炭素数1〜6
の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示す、Qはメチレン
基で、−(Q)k−の中に存在するQはフェニル基を置
換基として含んでもよく、kは0〜4の整数、Yは、環
を構成する炭素原子のいずれかで−(Q)k−に連結し
ている、環に含まれる窒素原子に炭素数3以下のアルキ
ル基が置換されていてもよいピロリジン環、ピペリジン
環、アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン環またはアゾ
ニアビシクロ[3.2.1]オクタン環の四級基を示す。] で表わされる化合物である。
上記の本発明の新規なグリセリン誘導体は、一般式
(II): [式中、R1、R2、R3、R4、及びR5は、それぞれ上記一
般式(I)に関して記載した意味を有する。] で表わされる化合物を、塩基の存在下にオキシ塩化リ
ン及び一般式(III): HO−(Q)k−Y・A −−−−(III) [Q、k、Yは、それぞれ上記と同じ意味を有し、A
はアニロンを示す。] で表わされる塩と反応させる方法によって容易に製造す
ることができる。
[発明の効果] 本発明の新規なグリセリン誘導体は、PAFの血小板凝
集作用に拮抗する優れた血小板凝集抑制作用を示す。ま
た、PAFの作用としては、気管支収縮作用をも有するこ
とが明かになっており、アレルギー反応や炎症反応の起
因物質の1つと考えられている。従って、PAFに拮抗す
る本発明のグリセリン誘導体は、抗血小板剤以外にも、
抗ぜん息剤、抗アレルギー剤および抗炎症剤として有用
である。またそれ以外にも、血圧降下作用および抗腫瘍
作用を示す。
[発明の詳細な記述] 一般式(I)において、R1は、デシル、ウンデシル、
ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、
ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシ
ル、アイコシル、ヘナイコシル、ドコシルのような炭素
数10〜22の直鎖または分岐鎖アルキル基を示す。R1は、
特に、炭素数12〜20の直鎖または分岐鎖アルキル基であ
ることが好ましい。
R2は、置換基を有してもよいフェニルなどのアリール
基、置換基を有してもよいベンジル、フェニルエチルな
どのフェニルアルキル基(アルキレン基の炭素数は1〜
3)を示す。
Qは、一もしくは二個のフェニル基を置換基として含
んでいてもよいメチレン基を表わす。kは0もしくは1
〜4の整数であり、好ましくは、1または2である。な
お、Qが一分子中に複数個存在する場合には、それぞれ
のQは互いに同一でも、異なっていてもよく、それぞれ
が、一もしくは二個のフェニル基を置換基として含んで
いてもよい。
Yは前述のように、環に含まれる窒素原子に炭素数3
以下のアルキル基が置換されていてもよいピロリジン
環、ピペリジン環、アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタ
ン環またはアゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン環の四
級基である。以下に、そのような四級基の基本骨格であ
るピロリジン環、ピペリジン環、アゾニアビシクロ[2.
2.2]オクタン環またはアゾニアビシクロ[3.2.1]オク
タン環の具体例を挙げる。
2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、2−ピペリジ
ニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル 2−アゾニアビシクロ[2.2.2]−3−オクチル 2−アゾニアビシクロ[2.2.2]−6−オクチル 8−アゾニアビシクロ[3.2.1]−3−オクチル 8−アゾニアビシクロ[3.2.1]−2−オクチル 1−アゾニアビシクロ[2.2.2]−2−オクチル 1−アゾニアビシクロ[2.2.2]−3−オクチル 1−アゾニアビシクロ[2.2.2]−4−オクチル 1−アゾニアビシクロ[4.2.0]−2−オクチル R3,R4およびR5は、それぞれ独立に、水素、メチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、ペンチル、ヘキシルなどの炭素数1〜6の直
鎖または分岐鎖アルキル基を示す。なかでも、R3、R4
びR5が共に水素であるか、あるいはR3が炭素数1〜6の
直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、R4とR5が共に水
素であるか、又はR5が炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖
のアルキル基であり、R3とR4が共に水素である場合が特
に好ましい。
次に本発明の化合物の具体例を挙げる。
(1) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・1,1−ジメチルピペリジニオ−3−イル・ホ
スフェート (2) 2−ベンジルオキシ−3−オクタデシルオキシ
プロピル・1,1−ジメチルピペリジニオ−3−イル・ホ
スフェート (3) 2−フェニルエチルオキシ−3−ヘキサデシル
オキシプロピル・1,1−ジメチルピペリジニオ−3−イ
ル・ホスフェート (4) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
ブチル・1,1−ジメチルピペリジニオ−3−イル・ホス
フェート (5) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・1,1−ジメチルピペリジニオ−4−イル・ホ
スフェート (6) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・1,1−ジメチルピペリジニオ−2−イルメチ
ル・ホスフェート (7) 2−ベンジルオキシ−3−オクタデシルオキシ
プロピル・1,1−ジメチルピペリジニオ−2−イルメチ
ル・ホスフェート (8) 2−フェニルエチルオキシ−3−ヘキサデシル
オキシプロピル・1,1−ジメチルピペリジニオ−2−イ
ルメチル・ホスフェート (9) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
ブチル・1,1−ジメチルピペリジニオ−2−イルメチル
・ホスフェート (10) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・1,1−ジメチルピペリジニオ−2−イルフェ
ニルメチル・ホスフェート (11) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イルメチ
ル・ホスフェート (12) 2−ベンジルオキシ−3−オクタデシルオキシ
プロピル・1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イルメチ
ル・ホスフェート (13) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イルエチ
ル・ホスフェート (14) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
ブチル・1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イルエチル
・ホスフェート (15) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イルフェ
ニルメチル・ホスフェート (16) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・2−(1,1−ジメチルピペリジニオ−2−イ
ル)−1−フェニルメチル・ホスフェート (17) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・2−(1,1−ジメチルピペリジニオ−2−イ
ル)−2−フェニルメチル・ホスフェート (18) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・1,1−ジメチルピペリジニオ−4−イルメチ
ル・ホスフェート (19) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・1−メチル−1−アゾニアビシクロ[2,2,
2]−3−オクチル・ホスフェート (20) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・1−メチル−1−アゾニアビシクロ[2,2,
2]−3−オクチルメチル・ホスフェート (21) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・1−メチル−1−アゾニアビシクロ[2,2,
2]−3−オクチルフェニルメチル・ホスフェート (22) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・1−メチル−1−アゾニアビシクロ[2,2,
2]−2−オクチルメチル・ホスフェート (23) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3,
2,1]−3−オクチル・ホスフェート (24) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3,
2,1]−3−オクチルメチル・ホスフェート (25) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3,
2,1]−3−オクチルフェニルメチル・ホスフェート (26) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3,
2,1]−2−オクチルメチル・ホスフェート (27) 2−フェノキシ−3−ヘキサデシルオキシプロ
ピル・1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イルメチル・
ホスフェート なお、本発明の一般式(I)で示される化合物は、不
斉炭素によって生じる各々の異性体及びそれらの混合物
も含むものである。
本発明の一般式(I)で示される化合物は、次の方法
により製造することができる。すなわち、 一般式(II): [式中、R1、R2、R3、R4、及びR5は、それぞれ上記一
般式(I)に関して記載した意味を有する。] で表わ
される化合物を、トリエチルアミンまたはキノリンのよ
うな有機塩基の存在下に塩化メチレン、塩化エチレン、
クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、ベン
ゼン、あるいはこれらの混合物などの不活性溶媒中でオ
キシ塩化リンと反応させ、次いで得られた反応生成物を
単離することなく、トリエチルアミンまたはピリジンの
ような有機塩基の存在下に 一般式(III): HO−(Q)k−Y・A −−(III) [ただし、Q、K、およびYはそれぞれ前記と同一の意
味を有し、Aはアニオンを示す。] で表わされる塩と反応させる方法によって製造するこ
とができる。反応温度および反応時間に特に限定はない
が、0〜50℃の反応温度、および30分から24時間の反応
時間が好ましく利用される。
出発原料の一般式(II)の化合物で、R1がヘキサンデ
シルで、R3、R4およびR5が水素であるものは公知[アー
ノルド(D.Arnold)ら、リッビッヒス・アナレーン・デ
ル・ケミー(Liebings Ann.Chem.)、709巻、234〜239
頁(1967年)]であり、その他の化合物も同様に合成す
ることができる。
次に、本発明のグリセリン誘導体(I)の血小板凝集
抑制作用の薬理実験結果を示す。
[血小板凝集抑制作用] (試験方法) 雄性日本白色種家兎をペントバルビタール麻酔し、頸
動脈より採取した血液(3.13%クエン酸Naを1/10容含
む)より、常法に従ってPlatelet Rich Plasma(PRP)
およびPlatelet poor Plasma(PPP)を調製し実験に用
いた。
なお、血小板数はPRPをPPPで稀釈して約30万/mm3
した。
このPRP180μlに被検薬液10μlを加えたのち、PAF
溶液10μlを添加して最終濃度を1×10-8Mとして、血
小板凝集を惹起した。
血小板凝集の測定は、Platelet Aggregation Tracer
PAT−4A(二光バイオサイエンス)を用いて行なった。
被検薬液及びPAF溶液の調製にはウシ血清アルブミン
を0.25%含有する生理食塩水を用いた。また、PAFはシ
グマ社(No.P−4904)を用いた。被検薬物の凝集抑制活
性は、対照PRPにおけるPAFによる最大凝集率に対する抑
制率から求めた。
(結果) 各試験薬液濃度について得られた抑制率を第1表に示
(A) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
ブチル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イ
ルフェニルメチル・ホスフェート(後記実施例1) (B) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−2−
イルフェニルメチル・ホスフェート(実施例2) (C) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・threo−1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イ
ルフェニルメチル・ホスフェート(実施例3) (D) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・1,1−ジメチルピペリジニオ−2−イルメチ
ル・ホスフェート(実施例4) 以上の試験結果から明らかなように、本発明のグリセ
リン誘導体はPAFの血小板凝集作用を顕著に抑制する作
用を示す。
本発明のグリセリン誘導体は、たとえば錠剤、顆粒
剤、散剤、カプセル剤、シロップ剤、坐剤、注射剤のよ
うな剤形で、通常有効成分として、経口投与の場合、1
回当り20ng/kg〜0.5mg/kgとするのが好ましく、症状に
応じて1〜4回投与するのが好都合である。なお、投与
量は対象患者の状態、投与方法に応じて適宜増減され
る。上記の各種製剤は通常用いられる担体もしくは賦形
剤を含むものである。
次に、本発明のグリセリン誘導体の製造法および調剤
例を実施例により説明する。なお、ホスフェートとして
示された化合物は分子内塩の形態にある。参考例は、本
発明のグリセリン誘導体の製造に利用される原料の製造
例を示す。
[参考例1] erythro−1,1−ジメチル−2−(α−ヒドロキシベン
ジル)ピロリジニウム・p−トルエンスルホネート erythro−1−メチル−2−(α−ヒドロキシベンジ
ル)ピロリジン2.16gをアセトン20mlに溶解し、これに
p−トルエンスルホン酸メチル2.10gを滴下する。室温
で攪拌し、更に加熱還流して冷却した後、析出した結晶
を濾過乾燥し、目的物3.80gを得た。mp:155〜157℃1 H NMR(DMSO−d6)δ: 1.5〜2.2(m,4H), 2.28(s,3H), 3.12(s,3H), 3.20(s,3H), 3.3〜3.85(m,3H), 5.2〜5.35(m,1H), 6.09(d,1H), 6.9〜7.5(m,9H) IR(KBr)cm-1: 3320,3070,3025,3000,2975,2920,1450,1215,1190,1135,
1110,1045,1030,1010,820,700,690,570 [参考例2] threo−1,1−ジメチル−2−(α−ヒドロキシベンジ
ル)ピロリジニウム・p−トルエンスルホネート threo−1−メチル−2−(α−ヒドロキシベンジ
ル)ピロリジン0.94g、p−トリエンスルホン酸メチル
0.91gより、参考例1と同様にして目的物1.65gを得た。
mp:167〜168℃1 H NMR(DMSO−d6)δ: 1.1〜2.2(m,4H), 2.28(s,3H), 3.11(s,3H), 3.38(s,3H), 3.3〜4.1(m,3H), 4.85(dd,1H), 6.19(d,1H), 6.95〜7.6(m,9H) IR(KBr)cm-1: 3550,3470,3400,3220,3070,3040,3000,2950,2925,1480,
1220,1200,1140,1055,1020,820,705 [参考例3] 1,1−ジメチル−2−ヒドロキシメチルピペリジニウ
ム・p−トルエンスルホネート 1−メチル−2−ピペリジンメタノール2.58gをアセ
トン20mlに溶解し、これにp−トルエンスルホン酸メチ
ル3.72gのアセトン(5ml)溶液を徐々に加える。室温で
1時間攪拌後、反応液を氷冷し析出した結晶をろ過、乾
燥し、目的物4.95g(78.6%)を得た。1 H NMR(CDCl3)δ: 1.3〜1.9(m,6H), 2.32(S,3H), 3.36(S,3H), 3.40(S,3H), 3.1〜3.64(m,2H), 3.72〜4.0(m,2H), 5.34(t,1H), 7.0〜7.76(m,4H) IR(KBr)cm-1: 3450,3325,3020,2940,2860,1460,1180,1125,1040,1010,
810,690,570 [実施例1] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシブチル
・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イルフェ
ニルメチル・ホスフェート 窒素雰囲気下、オキシ塩化リン0.20ml、トリエチルア
ミン0.60mlをアルミナを通したクロロホルム6mlに溶解
し、しばらく室温で攪拌する。これに氷冷下に2−ベン
ジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−ブタノール
842mgのクロロホルム(前述に同じ)3ml溶液を滴下す
る。滴下後、1時間室温にて攪拌し、これに参考例1で
得た四級塩1155mgの乾燥ピリジン16ml溶液を加える。室
温で一夜攪拌後、重曹1.00g、水2mlを加えてしばらく攪
拌後、減圧下にて溶媒を留去する。次に、トルエン−塩
化メチレン混合溶媒(v/v=1/1)20mlを加え、不溶物を
濾別し、母液を減圧下濃縮して得られる残渣をテトラヒ
ドロフラン−水混合溶媒(v/v=95/5)に溶解し、アン
バーライトMB−3のイオン交換樹脂カラムに通す。テト
ラヒドロフラン−水混合溶液(前述に同じ)で溶出し、
減圧下溶媒を留去して得られる残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:水=
80:20:2)にて精製して目的物459mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.7〜1.1(m,6H), 1.28(s,26H), 1.3〜3.9(m,3H), 4.2〜4.6(m,2H), 5.70(d,1H), 7.1〜7.6(m,10H) IR(KBr)cm-1: 3420,2920,2850,1470,1455,1235,1080,860,740,700 [実施例2] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシプロピ
ル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イルフ
ェニルメチル・ホスフェート 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−
プロパノール338mg、参考例1で得た四級塩480mg、オキ
シ塩化リン0.09ml、トリエチルアミン0.26ml、アルミナ
カラム処理のクロロホルム7ml、乾燥ピリジン8mlより、
実施例1と同様にして目的物150mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.89(t,3H) 1.28(s,26H), 1.3〜3.9(m,22H), 4.46(s,2H), 5.70(d,1H), 7.1〜7.6(m,10H) IR(KBr)cm-1: 3400,2920,2850,1464,1450,1230,1080,1065,860,730,69
5 [実施例3] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシプロピ
ル・threo−1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イルフェ
ニルメチル・ホスフェート 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−
プロパノール407mg、参考例2で得た四級塩566mg、オキ
シ塩化リン0.12ml、トリエチルアミン0.35ml、アルミナ
カラム処理のクロロホルム6ml、および乾燥ピリジン10m
lより、実施例1と同様にして目的物283mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.89(t,3H), 1.28(s,26H), 1.3〜2.1(m,6H), 2.8〜4.3(m,16H), 4.45(d,2H), 5.1〜5.45(m,1H), 6.9〜7.55(m,10H) IR(KBr)cm-1: 3400,3060,3030,2920,2850,1465,1450,1240,1100,1075,
1060,1040,1005,960,840,695 [実施例4] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシプロピル
・1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イルメチル・ホス
フェート 窒素雰囲気下、オキシ塩化リン0.1ml及びトリエチル
アミン0.3mlをアルミナを通したクロロホルム3mlに溶解
し、しばらく室温で攪拌する。これに、氷冷下2−ベン
ジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−プロパノー
ル406mgのクロロホルム(上述に同じ)3ml溶液を滴下す
る。滴下後1時間室温にて攪拌しこれに参考例3で得た
4級塩500mgの乾燥ピリジン溶液(8ml)を加える。室温
にて一晩攪拌後、氷冷下重曹500mgおよび水1mlを加え室
温で30分攪拌する。減圧下溶媒を留去して得られる残渣
にトルエン塩化メチレン混合溶媒(V/V=1/1)を加え不
溶物をろ別した後、濃縮する。残渣をアンバーライトMB
−3のイオン交換樹脂カラム(溶出溶媒;テトラヒドロ
フラン:水=95:5)に付し、溶出液を集め濃縮し得られ
る残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホ
ルム:メタノール:水=80:20:2)にて精製し目的物を
無色のワックス状物として得た。収量300mg1 H NMR(CD3OD)δ: 0.7〜1.0(m,3H), 1.28(s,26H), 1.3〜1.9(m,8H), 2.9〜4.14(m,18H), 4.66(S,2H), 7.12〜7.4(m,5H), IR(KBr)cm-1; 3400,3075,3025,2920,2850,1455,1230,1080 [実施例5] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシプロピ
ル・1,1−ジメチルピペリジニオ−3−イル・ホスフェ
ート 窒素雰囲気下、オキシ塩化リン0.12ml、トリエチルア
ミン0.35mlを、アルミナを通したクロロホルム3mlに溶
解し、しばらく室温で攪拌する。これに氷冷下にて2−
ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−プロパ
ノール407mgのクロロホルム(前述に同じ)3ml溶液を滴
下する。滴下後30分室温にて攪拌し、これに1,1−ジメ
チル−3−ヒドロキシピペリジニウム・p−トルエンス
ルホネート452mgおよび乾燥ピリジン10mlを加える。室
温で一夜攪拌後、重曹560mg、水1.25mlを加えて減圧下
溶媒を留去する。次にトルエン−塩化メチレン混合溶媒
(v/v=1/1)15mlを加え、不溶物を濾別し、母液を減圧
下濃縮して得られる残渣をテトラヒドロフラン−水混合
溶媒(v/v=95/5)に溶解し、アンバーライトMB−3の
イオン交換樹脂カラムを通す。テトラヒドロフラン−水
混合溶媒(前述に同じ)で溶出し、減圧下溶媒を留去し
て得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム:メタノール:水=70:30:5)にて精製
して目的物293mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.89(t,3H), 1.28(s,26H), 1.3〜4.6(m,24H), 4.69(s,2H), 7.15〜7.45(m,5H) IR(KBr)cm-1; 3400,3060,3025,2920,2850,1460,1220,1080,1055,1020 [実施例6] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシプロピ
ル・1,1−ジメチルピペリジニオ−4−イル・ホスフェ
ート 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−
プロパノール366mg、1,1−ジメチル−4−ヒドロキシピ
ペリジニウム・p−トルエンスルホネート407mg、オキ
シ塩化リン0.10ml、トリエチルアミノ0.31ml、アルミナ
カラム処理のクロロホルム7ml、乾燥ピリジン8mlより、
実施例5と同様にして(但し、四級塩との反応を超音波
照射下行なった。)目的物109mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.89(t,3H), 1.28(s,26H), 1.3〜4.6(m,24H), 4.69(s,2H), 7.1〜7.4(m,5H) IR(KBr)cm-1; 3430,3030,2940,2870,1470,1240,1110,1090,1065,1045,
1010,930,865 [実施例7] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシブチル
・1,1−ジメチルピロリジニオ−3−イル・ホスフェー
ト 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−
ブタノール419mg、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシピロ
リジニウム・p−トルエンスルホネート480mg、オキシ
塩化リン0.1ml、トリエチルアミン0.3ml、アルミナカラ
ム処理のクロロホルム7ml、乾燥ピリジン8mlより、実施
例5と同様にして目的物150mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.89(t,3H), 1.18(t,3H), 1.28(S,26H), 1.3〜2.6(m,4H), 2.95〜4.1(m,17H), 4.68(S,2H), 7.1〜7.4(m,5H) IR(neat)cm-1; 3450,3010,2910,2850,1460,1370,1240,1090,1060,1020,
940,920,880,800,750 [実施例8] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシブチル
・1,1−ジメチルピペリジニオ−3−イル・ホスフェー
ト 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−
ブタノール631mg、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシピペ
リジニウム・p−トルエンスルホネート678mg、オキシ
塩化リン0.18ml、トリエチルアミン0.52ml、アルミナカ
ラム処理のクロロホルム9ml、乾燥ピリジン15mlより、
実施例5と同様にして目的物527mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.89(t,3H), 1.18(t,3H), 1.28(S,26H), 1.3〜4.6(m,23H), 4.71(S,2H), 7.1〜7.6(m,5H) IR(KBr)cm-1; 3400,2920,2840,1480,1460,1450,1225,1080,1060,1020,
965 [実施例9] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシブチル
・1,1−ジメチルピペリジニオ−4−イル・ホスフェー
ト 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−
ブタノール2100mg、1,1−ジメチル−4−ヒドロキシピ
ペリジニウム・p−トルエンスルホネート2480mg、オキ
シ塩化リン0.5ml、トリエチルアミン1.5ml、アルミナカ
ラム処理のクロロホルム30ml、乾燥ピリジン40mlより、
実施例5と同様にして目的物420mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.90(t,3H), 1.0〜1.2(m,3H), 1.28(S,26H), 1.3〜4.5(m,23H), 4.70(S,2H), 7.2〜7.5(m,5H) IR(KBr)cm-1; 3400,2920,2850,1460,1380,1230,1070,1040,1000,920,8
55,740,700,660 [実施例10] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシプロピ
ル・1−メチル−1−アゾニアビシクロ[2,2,2]−3
−オクチル・ホスフェート 窒素雰囲気下、オキシ塩化リン0.1ml、トリエチルア
ミン0.3mlを、アルミナを通したクロロホルム3mlに溶解
し、しばらく室温で攪拌する。これに氷冷下2−ベンジ
ルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−プロパノール
406mgのクロロホルム(前述に同じ)3ml溶液を滴下す
る。滴下後1時間室温にて攪拌し、これに1−メチル−
3−ヒドロキシ−1−アゾニアビシクロ[2,2,2]オク
タン・p−トルエンスルホネート500mgの乾燥ピリジン8
ml溶液を加える。室温で一夜攪拌後、重曹500mg、水1ml
を加えて減圧下溶媒を留去する。次にトルエン−塩化メ
チレン混合溶媒(v/v=1/1)15mlを加え、不溶物を濾別
し、母液を減圧下濃縮して得られる残渣をテトラヒドロ
フラン−水混合溶媒(v/v=95/5)に溶解し、アンバー
ライトMB−3のイオン交換樹脂カラムを通す。テトラヒ
ドロフラン−水混合溶媒(前述に同じ)で溶出し、減圧
下溶媒を留去して得られる残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(クロロホルム:メタノール:水=70:3
0:5)にて精製して目的物190mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.90(t,3H), 1.28(s,26H), 1.3〜4.6(m,24H), 4.66(S,2H), 7.1〜7.4(m,5H) IR(KBr)cm-1; 3380,2900,2830,1460,1220,1110,1080,1070,1040,1015,
995,950,900,840,815,740,690,590,515 [実施例11] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシプロピ
ル・endo−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3,
2,1]−3−オクチル・ホスフェート 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−
プロパノール407mg、endo−8,8−ジメチル−3−ヒドロ
キシ−8−アゾニアビシクロ[3,2,1]オクタン・p−
トルエンスルホネート491mg、オキシ塩化リン0.12ml、
トリエチルアミン0.35ml、アルミナカラム処理のクロロ
ホルム6ml、乾燥ピリジン10mlより、実施例10と同様に
して、目的物132mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.89(t,3H), 1.28(s,26H), 1.3〜4.6(m,26H), 4.69(s,2H), 7.0〜7.4(m,5H) IR(KBr)cm-1; 3400,2920,2845,1460,1445,1215,1090,1070,1055,1040,
1000,970 [実施例12] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシプロピ
ル・1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イルメチル・ホ
フフェート 窒素雰囲気下、オキシ塩化リン0.12ml、トリエチルア
ミン0.35mlを、アルミナを通したクロロホルム3mlに溶
解し、しばらく室温で攪拌する。これに氷冷下にて2−
ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−プロパ
ノール407mgのクロロホルム(前述に同じ)3ml溶液を滴
下する。室温で30分間攪拌後、参考例3で得た四級塩45
2mgおよび乾燥ピリジン10ml溶液を加える。室温で一夜
攪拌後、重曹560mg、水1.25mlを加えて減圧下溶媒を留
去する。次にトルエン−塩化メチレン混合溶媒(v/v=1
/1)15mlを加え、不溶物を濾別し、母液を減圧下濃縮し
て得られる残渣をテトラヒドロフラン−水(v/v=95/
5)に溶解し、アンバーライトMB−3のイオン交換樹脂
カラムを通す。テトラヒドロフラン−水(前述に同じ)
で溶出し、減圧下溶媒を留去して得られる残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ
ール:水=70:30:5)にて精製して目的物212mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.90(t,3H), 1.28(s,26H), 1.3〜1.65(m,2H), 1.7〜4.1(m,22H), 4.69(s,2H), 7.1〜7.5(m,5H), IR(KBr)cm-1; 3400,3050,3020,2920,2850,1465,1230,1190,1165,840 [実施例13] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシプロピ
ル・1,1−ジメチルピペリジニオ−2−イルメチル・ホ
フフェート 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−
プロパノール406mg、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシメ
チルピペリジニウム・p−トルエンスルホネート500m
g、オキシ塩化リン0.1ml、トリエチルアミン0.3ml、ア
ルミナカラム処理のクロロホルム6ml、乾燥ピリジン8ml
より、実施例12と同様にして目的物300mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.90(t,3H), 1.28(s,26H), 1.3〜4.1(m,26H), 4.66(s,2H), 7.1〜7.4(m,5H), IR(KBr)cm-1; 3400,2920,1460,1230,1080,830,740,690,520 [実施例14] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシプロピ
ル・1,1−ジメチルピペリジニオ−3−イルメチル・ホ
フフェート 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−
プロパノール407mg、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシメ
チルピペリジニウム・p−トルエンスルホネート473m
g、オキシ塩化リン0.12ml、トリエチルアミン0.35ml、
アルミナカラム処理クロロホルム6ml、乾燥ピリジン10m
lより、実施例12と同様にして目的物250mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.89(t,3H), 1.28(s,26H), 1.3〜4.0(m,26H), 4.70(s,2H), 7.1〜7.5(m,5H) IR(KBr)cm-1; 3400,3060,3020,2930,2860,1640,1460,1220,1090,1070 [実施例15] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシプロピ
ル・1,1−ジメチルピペリジニオ−4−イルメチル・ホ
フフェート 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−
プロパノール812mg、1,1−ジメチル−4−ヒドロキシメ
チルピペリジニウム・p−トルエンスルホネート1g、オ
キシ塩化リン0.2ml、トリエチルアミン0.6ml、アルミナ
カラム処理のクロロホルム12ml、乾燥ピリジン16mlよ
り、実施例12と同様にして目的物820mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.88(t,3H), 1.28(s,26H), 1.3〜1.9(m,6H), 3.00(s,3H), 3.08(s,3H), 3.0〜4.0(m,14H), 4.68(s,2H), 7.1〜7.4(m,5H) IR(KBr)cm-1; 3400,2910,2850,1460,1370,1340,1220,1120,1070,1020,
980,920,850,700,540 [実施例16] 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシプロピ
ル・2−(1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イル)エ
チル・ホスフェート 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ−1−
プロパノール406mg、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエ
チルピロリジニウム・p−トルエンスルホネート500m
g、オキシ塩化リン0.1ml、トリエチルアミン0.3ml、ア
ルミナカラム処理のクロロホルム6ml、乾燥ピリジン8ml
より、実施例12と同様にして目的物310mgを得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 0.90(t,3H), 1.28(s,26H), 1.3〜4.1(m,26H), 4.68(s,2H) 7.1〜7.4(m,5H) IR(KBr)cm-1; 3400,2910,2845,1460,1220,1090,1060,950,730 [実施例17]錠剤 (1) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
ブチル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イ
ルフェニルメチル・ホスフェート 1.0g (2) 乳糖 27.0g (3) 結晶セルロース 20.0g (4) トウモロコシ澱粉 5.0g (5) カルボキシメチルセルロースカルシウム 5.0g (6) ヒドロキシプロピルセルロース 1.6g (7) ステアリン酸マグネシウム 0.4g 1000錠60g 上記(1)〜(6)の各成分を常法により顆粒化した
後、(7)を加え混合し一錠(60mg)中(1)を1mg含
有する錠剤を得た。
[実施例18]注射剤 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシプロピ
ル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−2−イルフ
ェニルメチル・ホスフェート10mg、およびマンニット10
0gを計量し、注射用蒸留水にて1に溶解し、無菌ろ過
後、5mlバイアル瓶に0.5mlずつ分注し、常法により凍結
乾燥を行ない、乾燥後密栓し、注射剤用凍結乾燥製剤を
得た。
[実施例19]軟カプセル剤 (1) 2−ベンジルオキシ−3−ヘキサデシルオキシ
プロピル・erythro−1,1−ジメチルピロリジニオ−2−
イルフェニルメチル・ホスフェート 0.1g (2) ポリエチレングリコール400 169.9g (3) ポリビニルピロリドン 5.0g (4) グリセリン 75.0g 1000カプセル250g 上記(1)〜(4)の各成分を均一に溶解し、内容液と
したのち、常法によりゼラチンシートで被包し、1カプ
セル中(1)を100μg含有する軟カプセル剤を得た。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: [式中、R1は炭素数10〜22の直鎖または分岐鎖アルキル
    基を示し、R2はフェニル基、もしくは炭素数1〜3のア
    ルキレン基を有するフェニルアルキレン基を示し、R3
    R4及びR5は、それぞれ独立に水素もしくは炭素数1〜6
    の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示す、Qはメチレン
    基で、−(Q)k−の中に存在するQはフェニル基を置
    換基として含んでもよく、kは0〜4の整数、Yは、環
    を構成する炭素原子のいずれかで−(Q)k−に連結し
    ている、環に含まれる窒素原子に炭素数3以下のアルキ
    ル基が置換されていてもよいピロリジン環、ピペリジン
    環、アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン環またはアゾ
    ニアビシクロ[3.2.1]オクタン環の四級基を示す。] で表わされるグリセリン誘導体。
  2. 【請求項2】R2がベンジル基である特許請求の範囲第1
    項記載のグリセリン誘導体。
  3. 【請求項3】R3、R4及びR5が共に水素である特許請求の
    範囲第1項記載のグリセリン誘導体。
  4. 【請求項4】R3が炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のア
    ルキル基であり、R4とR5が共に水素である特許請求の範
    囲第1項記載のグリセリン誘導体。
  5. 【請求項5】R5が炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のア
    ルキル基であり、R3とR4が共に水素である特許請求の範
    囲第1項記載のグリセリン誘導体。
  6. 【請求項6】一般式: [式中、R1は炭素数10〜22の直鎖または分岐鎖アルキル
    基を示し、R2はフェニル基、もしくは炭素数1〜3のア
    ルキレン基を有するフェニルアルキレン基を示し、R3
    R4及びR5は、それぞれ独立に水素もしくは炭素数1〜6
    の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示す、Qはメチレン
    基で、−(Q)k−の中に存在するQの少なくとも一個
    はフェニル基を置換基として含み、kは1〜4の整数、
    Yは、環を構成する炭素原子のいずれかで−(Q)k
    に連結している、環に含まれる窒素原子に炭素数3以下
    のアルキル基が置換されていてもよいピロリジン環もし
    くはピペリジン環の四級基を示す。] で表わされるグリセリン誘導体を含有する血小板凝集抑
    制剤。
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