JP2532347B2 - カスタ―ドクリ―ムの煮炊き攪拌機 - Google Patents

カスタ―ドクリ―ムの煮炊き攪拌機

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JP2532347B2
JP2532347B2 JP5290033A JP29003393A JP2532347B2 JP 2532347 B2 JP2532347 B2 JP 2532347B2 JP 5290033 A JP5290033 A JP 5290033A JP 29003393 A JP29003393 A JP 29003393A JP 2532347 B2 JP2532347 B2 JP 2532347B2
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昭夫 中井
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NAKAI JUGEN
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は所謂ダマや焦げ付きなど
の無い高品質なカスタードクリームを、短時間で効率良
く製造するための煮炊き攪拌機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カスタードクリームのみに専用の
煮炊き攪拌機は無く、そのため製造業者においては、カ
スタードクリームの原料である卵黄や薄力粉、コンスタ
ーチ、牛乳、砂糖、バター、その他を所定の配合比とし
て、蒸気釜にセツトされた鍋へ収容させ、そのボイラー
からの加熱蒸気により煮炊きし乍ら、ありふれたミキサ
ーにより攪拌している。
【0003】又、その場合上記卵黄、薄力粉並びにコン
スターチは焦げ付きやすいので、最初に牛乳と砂糖を沸
騰するまで炊き上げ、その後に上記焦げ付きやすい原料
を混入・攪拌している通例であり、その加熱蒸気として
もガスの直火に比し、焦げ付き難いため広く採用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記原料の
焦げ付きを防ぐ意味から、加熱蒸気により煮炊きすると
しても、その蒸気釜自体がアスベストなどの蓄熱する断
熱材から作成されており、しかもカスタードクリームの
場合その原料の卵黄や薄力粉に起因して、所謂ダマがで
きやすい関係上、長時間に亘って攪拌する必要もあるた
め、上記焦げ付きやすい原料が鍋の底面へ、必らずや焦
げ付いてしまうのである。
【0005】又、蒸気式ではボイラーを運転し始める
と、圧力が上がってゆき、その一定の最高圧力に達する
や、運転が停止するばかりでなく、併用する減圧弁の減
圧作用も、これに入ってくる圧力の差によって不均一で
あるため、鍋に与えられる熱カロリーや、延いてはカス
タードクリームの仕上げ所要時間が一定せず、上記原料
における就中砂糖の化学変化に悪影響を及ぼす。
【0006】その砂糖は約80℃から分解し始め、約1
50℃に達すると急激な化学変化、つまり茶褐色への着
色反応と還元糖への変化を起す。そして、その着色反応
と還元糖が砂糖の美味しさを引き出すことになるわけで
あるが、上記蒸気式ではその加熱温度を約150℃まで
上げることが不可能であるため、高品質な美味しいカス
タードクリームを得ることができず、必らずや砂糖それ
自身の甘味が舌に残ることとなる。
【0007】更に、カスタードクリームの場合その原料
の卵黄を良く攪拌し、薄力粉を良く漉したとしても、そ
の煮炊きに連れて粘結固形化すると、所謂ダマができや
すく、美味しさを害すると共に、外観上も全体的に均一
なクリーム状に仕上がり難い。
【0008】そのため、長時間に亘って攪拌する必要が
あるが、その長時間の攪拌作用を持続したとしても、従
来のミキサーは回転軸と、これから張り出す複数枚の羽
根板とを備えた形態として、鍋の内部を単純に回転運動
するに過ぎないので、上記卵黄や薄力粉が牛乳や砂糖
と、すばやく確実に馴染み難く、そのダマを短時間で効
率良く潰すことができない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
の解決に役立つカスタードクリーム専用の煮炊き攪拌機
を提供しようとするものであり、そのための構成上ガス
釜にセツトされた鍋と、その鍋の内部に臨まされたミキ
サーとから成り、上記ガス釜を熱しやすく冷めやすい非
蓄熱性の断熱材から作成する一方、上記ミキサーを鍋の
中心に位置する焦げ付き防止用回転羽根と、その回転に
連れて羽根の周囲を公転し乍ら自転するダマ解消用ワイ
ヤービーターとの2種として、上記鍋に収容させたカス
タードクリームの原料を、ガスの直火により煮炊きし乍
ら、上記回転羽根とワイヤービーターによって攪拌する
ように設定したことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明の上記構成によれば、ガス釜が熱しやす
くも冷めやすい非蓄熱性の断熱材から作成されており、
そのガスの直火によって煮炊きするようになっているほ
か、鍋の中心位置には焦げ付き防止用の回転羽根も臨ま
されているため、その火力を従来の蒸気式に比して、は
るか高温に強化できるにも拘らず、鍋の底面に対する原
料の焦げ付きを確実に防止し得るのであり、高品質の美
味しいカスタードクリームを製造できると共に、その作
業効率と省エネ効果にも著しく優れる。
【0011】又、上記回転羽根の周囲には、その羽根の
回転に連れて公転し乍ら、自転するダマ解消用のワイヤ
ービーターも臨まされているため、そのワイヤービータ
ーの泡立てる如き攪拌作用によって、牛乳や砂糖に対す
る卵黄や薄力粉の馴染みを促進させることができ、その
卵黄や薄力粉の独自に固まるダマを、すばやく高効率に
解消し得るのであり、全体的に均一・美麗なクリーム状
のカスタードクリームとして、容易に仕上げることがで
きる。
【0012】
【実施例】以下、図面に基いて本発明の具体的構成を詳
述すると、図1、2はその煮炊き攪拌機の概略全体を示
しており、(11)は作業床に据付けられたガス釜、
(12)はそのガス釜(11)に受け持ちセツトされた
鍋であって、これにカスタードクリームの原料(M)が
収容される。(13)は上記鍋(12)の直火位置に臨
まされたガスバーナーであり、そのガスの直火によっ
て、上記原料(M)が煮炊きされることとなる。
【0013】上記ガス釜(11)は熱しやすく冷めやす
い非蓄熱性の断熱材から、鍋(12)を包囲する円筒型
又は角筒型に作成されていると共に、その表面にはステ
ンレス鋼のカバー板(14)が被着一体化されている。
その剛性なカバー板(14)に非蓄熱性の断熱材が裏打
ちされているのである。
【0014】その非断熱性の断熱材としては、主成分の
アルミナとシリカを高温にて溶融し、層状に繊維化した
セラミツクフアイバーが最適であり、その耐熱性を有す
ることは言うまでもない。これによれば、従来の断熱材
であるアスベストに比して、その繊維径が太く、ガラス
質であることから、ガス釜(11)自身に蓄熱せず、上
記ガスバーナー(13)の熱が鍋(12)に向かって反
射することとなり、高い熱効率を得ることができる。
【0015】又、上記ガスバーナー(13)から立ち上
がる炎の先端は、通常約1600℃の高温に達するた
め、これを従来のように鍋(12)の底面へ接近させ
て、その間隔距離(H)を約80mmとして離すことに
より、鍋(12)の底面を約800℃の温度に保って、
その内部の上記原料(M)を150℃以上に加熱できる
ようになっている。これによれば、原料(M)の焦げ付
きを防止と砂糖の好適な化学変化を得られるほか、不完
全燃焼の防止にも効果的である。
【0016】殊更、図3に抽出する如く、上記セラミツ
クフアイバーにバインダーを加えて成形した内筒(11
a)の外周面へ、同じくフアイバーを帯状に加工した外
筒(11b)を捲き付け一体化することにより、上記ガ
ス釜(11)を2重の断熱構造に作成することが好まし
い。
【0017】その図3において、(15)は上記内筒
(11a)と外筒(11b)との相互間に区成された排
気ジヤケツトであり、その内筒(11a)に点在分布す
る排気孔(16)と連通している。(17)はその排気
ジヤケツト(15)と連通する煙道であり、その内壁面
にも上記セラミツクフアイバーを貼り付け一体化するこ
とが良い。尚、(18)は外部からの覗き窓、(19)
はガスの供給管路、(20)は開閉コツク、(21)は
流量調整弁である。
【0018】(22)は上記ガス釜(11)の周辺から
鍋(12)よりも背高く立設された支柱、(23)はそ
の支柱(22)に受け持ち固定された伝動ケースであ
り、その先端部が上記鍋(12)の直上位置まで内向き
に派出する全体的なほぼ倒立L字型として造形されてい
る。そして、その内部には図4〜7から明白な通り、固
定フレーム(24)を介して駆動モーター(25)と、
その減速機(26)とが並列状態に支架されている。
【0019】(27)は上記減速機(26)から垂立す
る出力軸、(28)はこれに嵌め付け一体化された径小
な駆動スプロケツト、(29)は伝動ベルト(図示省
略)の変速ハンドルであり、伝動ケース(23)の外部
から人為的に操作できるようになっている。尚、伝動ケ
ース(23)の上面や側面が開放されていること、図
4、5、7から示唆される通りである。
【0020】他方、上記伝動ケース(23)の先端部か
らは、センター軸(30)が鍋(12)の中心に向かっ
て垂下されていると共に、そのセンター軸(30)の上
端部には径大な従動スプロケツト(31)が嵌め付け一
体化されている。(32)はその従動スプロケツト(3
1)と上記駆動スプロケツト(28)との相互間に捲き
掛けられた伝動チエンであり、そのためセンター軸(3
0)は上記駆動モーター(25)によって回転駆動され
ることとなる。
【0021】(33)はセンター軸(30)のほぼ上半
部を抱持する固定ベアリングケースであって、伝動ケー
ス(23)の下面へボルト(34)により固定されてい
ると共に、その中途高さ位置からは水平なフランジ(3
5)が一体的に張り出されている。
【0022】(36)は上記ボルト(34)によるベア
リングケース(33)の固定力を昂めるため、伝動ケー
ス(23)の内部に重合された補強プレート、(37)
は固定ベアリングケース(33)の上端部と下端部に挿
入された複数のボールベアリングであり、上記センター
軸(30)を回転自在に支持している。(38)は同じ
くセンター軸(30)のスラストベアリングである。
【0023】又、(39)はテンシヨンスプロケツト用
取付ステーであって、その基端部がボルト(40)によ
り上記補強プレート(36)へ枢支されている一方、同
じく先端部に別なボルト(41)を介して、上記伝動チ
エン(32)のテンシヨンスプロケツト(42)が遊転
自在に軸支されている。
【0024】しかも、重合する取付ステー(39)と補
強プレート(36)との双方には、一対の調整長孔(4
3)(44)が交叉する関係状態に開口形成されている
ため、上記枢支ボルト(40)の廻りに取付ステー(3
9)を振り動かして、その両調整長孔(43)(44)
に調整ボルト(45)を貫通させることにより、上記伝
動チエン(32)を適度の緊張状態に調整セツトするこ
とができる。(46)はその調整ボルト(45)の固定
ナツトである。
【0025】(47)は上記固定ベアリングケース(3
3)の水平なフランジ(35)に下方からボルト(4
8)を介して組付け一体化されたカバーリングであり、
その円形な内周面にはサンギヤ(49)が刻設されてい
る。
【0026】(50)は上記カバーリング(47)へ下
方からの密閉状態に嵌合された回転ベアリングケースで
あり、その中心部がキー(51)やスプラインなどを介
して、上記センター軸(30)と一体回転し得るように
嵌合されている。(52)はその回転ベアリングケース
(50)の抜け止め用として、センター軸(30)の下
端部付近に螺合締結されたロツクナツトである。
【0027】更に、(53)はセンター軸(30)との
一定間隔距離(D)を保つ平行状態として、上記回転ベ
アリングケース(50)から吊り下がる互いに同一な一
対の偏心軸であり、その何れも回転ベアリングケース
(50)の上端部と下端部に挿入された複数のボールベ
アリング(54)によって、その回転ベアリングケース
(50)へ回転自在に軸受けされている。
【0028】しかも、上記カバーリング(47)に付属
のサンギヤ(49)と噛合回転するプラネタリーギヤ
(55)が、各偏心軸(53)の上端部に嵌め付け一体
化されている。そのプラネタリーギヤ(55)が上記サ
ンギヤ(49)への内接状態に噛合しているのである。
【0029】つまり、上記センター軸(30)がモータ
ー(25)によって、図2の矢印方向(F)へ回転駆動
されるや、そのセンター軸(30)と一体回転する回転
ベアリングケース(50)並びにカバーリング(47)
を介して、一対の偏心軸(53)がセンター軸(30)
の廻りを同一方向(F)へ公転運動すると同時に、その
プラネタリーギヤ(55)とサンギヤ(49)との噛合
作用により、上記公転運動との逆方向(R)へ自転運動
も行なうように構成されているのである。
【0030】その場合、図4、7から示唆されるよう
に、センター軸(30)と各偏心軸(53)は同等の太
さを有しているが、そのセンター軸(30)よりも偏心
軸(53)の方が低く垂下する関係状態として、その相
互間に一定の高低段差(Y)も与えられている。
【0031】(56)(57)はセンター軸(30)並
びに各偏心軸(53)の下端部から横向き一体的に突出
されたキー凸子であるが、特に各偏心軸(53)のそれ
は突出高さの異なる上下一対として点在分布されている
ほか、その各偏心軸(53)の下端部が半割り状態に切
り欠かれてもいる。
【0032】尚、図示省略しているが、上記センター軸
(30)と一体回転する回転ベアリングケース(50)
の中心部外周面に、サンギヤ(49)を刻設する一方、
そのサンギヤ(49)と各偏心軸(53)のプラネタリ
ーギヤ(55)とを、言わば外接状態に噛合させる構成
として、上記偏心軸(53)の一対を公転運動と同一方
向(F)へ自転運動させても、さしつかえない。
【0033】又、図示実施例の場合、一対の偏心軸(5
3)をセンター軸(30)との平行に垂下させている
が、上記のような自転運動と公転運動とを行なえる限り
では、その各偏心軸(53)を垂直なセンター軸(3
0)と一定角度だけ交叉する傾斜設置状態として、鍋
(12)の内部を指向するように吊り下げても良い。
【0034】更に、図示の実施例では偏心軸(53)の
一対を並列設置しているが、やはり上記自転運動と公転
運動を行なえる限り、その設置個数は1個又は3個以上
に増減することができる。
【0035】(58)は上記回転ベアリングケース(5
0)を下方から施蓋するように、各偏心軸(53)に固
定されたエンドキヤツプ、(59)はオイルシール、
(60)はグリース注入孔、(61)はオイレスメタル
を示している。
【0036】次に、図8〜11は上記センター軸(3
0)へ下方から抜き差し自在に差し込み使用される回転
羽根(A)を示しており、これは伸縮するハンガー支柱
(62)と、その下端部に枢着された揺動羽根片(6
3)とから、正面視の全体的な錨型を呈している。
【0037】即ち、その回転羽根(A)の揺動羽根片
(63)は1本の木材から正面視の一文字型に、且つ上
記鍋(12)の底面全体に対応する正面視の弓形に造形
されており、その鍋(12)の開口径とほぼ等しい大き
な回転直径を備えている。しかも、垂直断面のほぼ直角
三角形をなしており、その回転進行方向(F)の前面が
掬い上げ傾斜面(64)として設定されている。
【0038】又、その揺動羽根片(63)のハンガー支
柱(62)は、上端部にキー溝(65)を備えた差し込
み芯軸(66)と、これに套嵌された鞘軸(67)との
2重構造をなしており、その内部に封入された圧縮コイ
ルバネ(68)によって、上記揺動羽根片(63)を常
時鍋(12)の底面へ弾圧させるべく、その伸張方向へ
の付勢力が与えられている。
【0039】(69)は上記芯軸(66)と鞘軸(6
7)に貫通された抜け止めピン、(70)はそのピン受
け入れ長孔であり、鞘軸(67)の上下方向に沿って細
長く開口されているため、その鞘軸(67)が芯軸(6
6)に対して、自由自在に昇降作用し得る。
【0040】(71)は芯軸(66)に嵌め付け固定さ
れた手掛け環であり、上記センター軸(30)から抜き
出し操作する時に手掛け使用される。(72)は揺動羽
根片(63)の中央部に固定された連結ブラケツトであ
り、これと上記鞘軸(67)の下端部とが枢支ピン(7
3)を介して連結されているため、その枢支ピン(7
3)を中心として、揺動羽根片(63)が自由自在に振
れ動く。(74)は揺動羽根片(63)と連結ブラケツ
ト(72)との固定ボルトである。
【0041】他方、(B)は上記した各偏心軸(53)
へやはり下方から抜き差し自在に差し込み使用されるワ
イヤービーターであって、図12に抽出する如く、キー
溝(75)を有する差し込み軸筒(76)と、その軸筒
(76)の径大な張り出しフランジ(77)に、下方か
ら差し込み固定された多数のワイヤー(78)とから成
り、そのワイヤー(78)が正面視の全体的な紡錘型に
屈曲されている。
【0042】又、上記キー溝(75)は正面と側面との
双方から見た場合、何れもほぼL字型として上記差し込
み軸筒(76)に切り欠かれており、これを上記偏心軸
(53)のキー凸子(57)に合致させて下方から差し
込んだ上、約90度だけ回動操作すれば、そのキー溝
(75)がキー凸子(57)に自づと正しく係止して、
ワイヤービーター(B)が脱落しないようになってい
る。
【0043】本発明の上記煮炊き攪拌機を用いて、カス
タードクリームを製造するに際しては、例えば表1や表
2に示すような配合比の原料(M)を準備すると共に、
上記センター軸(30)に回転羽根(A)を、一対の偏
心軸(53)にワイヤービーター(B)を、各々図1、
2のように差し込み一体化させて、そのセンター軸(3
0)を回転させる。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】そして、上記原料(M)のうち、先づ牛乳
の1/3と砂糖をガス釜(11)にセツトされた鍋(1
2)に収容させ、これを上記回転羽根(A)とワイヤー
ビーター(B)により攪拌し乍ら、ガスの強火によって
煮炊きし、その沸騰してきたならば、上記牛乳の残量を
混入させた上、やはり攪拌し乍ら約70℃まで昇温させ
る。
【0047】他方、卵黄と薄力粉並びにコンスターチを
表1や表2の配合比として、別途所謂ダマができないよ
うに混合、裏漉ししておき、これを上記約70℃に昇温
した牛乳と砂糖の中へ混入させて、その全体を引続き攪
拌し乍ら煮炊きする。
【0048】そうすれば、やがて煮詰まり固形化してく
るので、その煮上がる直前に無塩バターを加えて、その
バターが溶けたならば、荒熱を取った後に鍋(12)か
ら取り出して、冷却する。このようにしてカスタードク
リームに仕上がるまでの所要時間は、本発明の使用によ
り約35分であった。
【0049】上記製造法において、その当初は牛乳と砂
糖のみであるため、ガスの強火で煮炊きするも、その鍋
(12)に焦げ付くことはないが、その後卵黄と薄力粉
並びにコンスターチを混入すると、その固形化するに従
って焦げ付きやすくなる。
【0050】この点、本発明の煮炊き攪拌機ではガス釜
(11)がセラミツクフアイバーなどの蓄熱しない断熱
材から作成されているほか、鍋(12)の底面と対応す
る形状の回転羽根(A)が、その底面へ常時弾圧する付
勢状態のもとに回転しているため、上記原料(M)の焦
げ付くおそれがない。
【0051】又、その焦げ付くおそれがないため、砂糖
を還元糖に化学変化するまで、ガスの強火によって煮炊
きすることができ、美味しいカスタードクリームを得ら
れることとなり、その消火したならばガス釜(11)が
急激に自然冷却することも、上記焦げ付き防止に効果が
ある。
【0052】更に、上記卵黄や薄力粉は牛乳や砂糖と馴
染み難いため、その独自に固まるダマを生じやすく、こ
れを上記回転羽根(A)のみによって潰すことは困難で
あるが、本発明の煮炊き攪拌機では上記偏心軸(53)
にワイヤービーター(B)も取付けられており、そのワ
イヤービーター(B)が回転羽根(A)の周囲を公転す
ると同時に自転して、上記原料(M)を泡立てる如く
に、攪拌作用するようになっているため、そのダマも効
率良く解消できるのであり、外観と風味に優れたカスタ
ードクリームを得られることとなる。
【0053】そして、上記ダマの解消効果は図示実施例
のように、そのワイヤービーター(B)の一対を回転羽
根(A)の回転方向(F)と逆な方向(R)へ自転させ
る構成の採用によって、更に一層向上させることができ
るのである。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るカスタード
クリームの煮炊き攪拌機は、ガス釜(11)にセツトさ
れた鍋(12)と、その鍋(12)の内部に臨まされた
ミキサーとから成り、上記ガス釜(11)を熱しやすく
冷めやすい非蓄熱性の断熱材から作成する一方、上記ミ
キサーを鍋(12)の中心に位置する焦げ付き防止用回
転羽根(A)と、その回転に連れて羽根(A)の周囲を
公転し乍ら自転するダマ解消用ワイヤービーター(B)
との2種として、上記鍋(12)に収容させたカスター
ドクリームの原料(M)を、ガスの直火により煮炊きし
乍ら、上記回転羽根(A)とワイヤービーター(B)に
よって攪拌するように設定してあるため、冒頭に述べた
従来技術の課題を確実に解決でき、高品質な美味しいカ
スタードクリームを効率良く製造し得る効果がある。
【0055】即ち、本発明の上記構成によれば、ガス釜
(11)が熱しやすく冷めやすい非蓄熱性の断熱材から
作成されており、そのガスの直火によってカスタードク
リームの原料(M)を煮炊きするようになっているほ
か、上記ガス釜(11)にセツトされた鍋(12)の中
心位置には、焦げ付き防止用の回転羽根(A)が臨まさ
れ、その回転羽根(A)が煮炊き中回転作用状態にある
ため、強火によって煮炊きできるにも拘らず、その鍋
(12)の底面に対する原料(M)の焦げ付きを確実に
防止できることとなる。
【0056】又、回転羽根(A)の回転に連れて、その
周囲を公転し乍ら自転するダマ解消用のワイヤービータ
ー(B)も、上記鍋(12)の内部に臨まされており、
回転羽根(A)と相俟ってカスタードクリームの原料
(M)を攪拌するようになっているため、その原料
(M)の砂糖や牛乳に対する卵黄や薄力粉の馴染みを効
率良く促進させることができ、その卵黄や薄力粉の独自
に固まりやすいダマもすばやく確実に潰し解消し得るの
であり、全体的に均一なクリーム状の優れた外観と、優
れた風味を備えたカスタードクリームに仕上げることが
できる。
【0057】特に、請求項2の構成を採用するならば、
上記焦げ付き防止効果とダマの解消効果とをますます昂
めることができる。更に、請求項3の構成を採用するな
らば、同じく原料(M)の焦げ付き防止効果を一層向上
させることができ、実用的にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使用状態を示す一部破断正面図であ
る。
【図2】図1の2−2線に沿う部分拡大断面図である。
【図3】ガス釜の好適な実施例を抽出して示す側断面図
である。
【図4】図1の一部を抽出して示す一部破断の拡大正面
図である。
【図5】図4の平面図である。
【図6】図4の右側面図である。
【図7】図5の7−7線に沿う部分断面図である。
【図8】回転羽根を抽出して示す正面図である。
【図9】図8の平面図である。
【図10】図9の10−10線断面図である。
【図11】図8の11−11線に沿う拡大断面図であ
る。
【図12】ワイヤービーターを抽出して示す正面図であ
る。
【符号の説明】
(11)・ガス釜 (11a)・内筒 (11b)・外筒 (12)・鍋 (A)・回転羽根 (B)・ワイヤービーター (M)・原料 (F)・回転方向 (R)・回転方向

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス釜(11)にセツトされた鍋(12)
    と、その鍋(12)の内部に臨まされたミキサーとから
    成り、 上記ガス釜(11)を熱しやすく冷めやすい非蓄熱性の
    断熱材から作成する一方、上記ミキサーを鍋(12)の
    中心に位置する焦げ付き防止用回転羽根(A)と、その
    回転に連れて羽根(A)の周囲を公転し乍ら自転するダ
    マ解消用ワイヤービーター(B)との2種として、 上記鍋(12)に収容させたカスタードクリームの原料
    (M)を、ガスの直火により煮炊きし乍ら、上記回転羽
    根(A)とワイヤービーター(B)によって攪拌するよ
    うに設定したことを特徴とするカスタードクリームの煮
    炊き攪拌機。
  2. 【請求項2】回転羽根(A)を鍋(12)の底面と対応
    する形状に造形して、その鍋(12)の底面へ常時弾圧
    させるべく付勢する一方、 上記回転羽根(A)の周囲にワイヤービーター(B)の
    複数を放射対称配置型として臨ませ、そのワイヤービー
    ター(B)を回転羽根(A)の回転方向(F)と逆な方
    向(R)へ自転させるように設定したことを特徴とする
    請求項1記載のカスタードクリームの煮炊き攪拌機。
  3. 【請求項3】非蓄熱性の断熱材をセラミツクフアイバー
    として、そのセラミツクフアイバーの内筒(11a)と
    外筒(11b)とからガス釜(11)を2重の断熱構造
    に作成したことを特徴とする請求項1記載のカスタード
    クリームの煮炊き攪拌機。
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