JP2532291Y2 - 熱風循環式エナメル線焼付炉 - Google Patents
熱風循環式エナメル線焼付炉Info
- Publication number
- JP2532291Y2 JP2532291Y2 JP11039791U JP11039791U JP2532291Y2 JP 2532291 Y2 JP2532291 Y2 JP 2532291Y2 JP 11039791 U JP11039791 U JP 11039791U JP 11039791 U JP11039791 U JP 11039791U JP 2532291 Y2 JP2532291 Y2 JP 2532291Y2
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- JP
- Japan
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- hot air
- solvent
- wire
- circulation
- chamber
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- Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
- Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、熱風循環式焼付炉のワ
ークチャンバー内を走行中のワニスを塗装した線材から
その表面に塗布されたワニス中の溶剤を線材の走行方向
とは向流方向に流れる熱風により蒸発させ、溶剤蒸気を
含有する熱風を熱風の流れに沿って溶剤燃焼装置及びそ
の下流に循環ファンとを備える循環チャンバーに導入し
て前記溶剤蒸気を燃焼させ、これにより加熱された熱風
を前記循環ファンにより前記ワークチャンバーに循環
し、更に循環する熱風の一部を循環チャンバーに接続し
て配設した排気ファンにより系外に排気するようにした
熱風循環式エナメル線焼付炉の改良に関する。
ークチャンバー内を走行中のワニスを塗装した線材から
その表面に塗布されたワニス中の溶剤を線材の走行方向
とは向流方向に流れる熱風により蒸発させ、溶剤蒸気を
含有する熱風を熱風の流れに沿って溶剤燃焼装置及びそ
の下流に循環ファンとを備える循環チャンバーに導入し
て前記溶剤蒸気を燃焼させ、これにより加熱された熱風
を前記循環ファンにより前記ワークチャンバーに循環
し、更に循環する熱風の一部を循環チャンバーに接続し
て配設した排気ファンにより系外に排気するようにした
熱風循環式エナメル線焼付炉の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図1を参照しながら、従来の熱風循環式
エナメル線焼付炉を説明する。表面にワニスを塗布され
た線材12は、熱風循環式焼付炉のワークチャンバー1
4の入口16からワ−クチャンバ−14内に進入し、矢
印の方向にワークチャンバー14内を走行する。ワーク
チャンバー14内の走行中、線材表面に塗布されたワニ
ス中の溶剤が線材の走行方向とは向流に流れる熱風によ
り可燃性ガスとして蒸発する。溶剤が蒸発し、線材表面
にワニスが焼き付けられてエナメル皮膜層を形成した線
材12は、ワークチャンバー14の出口18から炉外に
出る。一方、熱風は、線材12の出口18付近にある送
風口20から矢印の方向にワークチャンバー14に入
り、線材12に熱を与えて溶剤を可燃性ガスとして蒸発
させ、溶剤蒸気を同伴して線材12の走行方向とは向流
に流れる。
エナメル線焼付炉を説明する。表面にワニスを塗布され
た線材12は、熱風循環式焼付炉のワークチャンバー1
4の入口16からワ−クチャンバ−14内に進入し、矢
印の方向にワークチャンバー14内を走行する。ワーク
チャンバー14内の走行中、線材表面に塗布されたワニ
ス中の溶剤が線材の走行方向とは向流に流れる熱風によ
り可燃性ガスとして蒸発する。溶剤が蒸発し、線材表面
にワニスが焼き付けられてエナメル皮膜層を形成した線
材12は、ワークチャンバー14の出口18から炉外に
出る。一方、熱風は、線材12の出口18付近にある送
風口20から矢印の方向にワークチャンバー14に入
り、線材12に熱を与えて溶剤を可燃性ガスとして蒸発
させ、溶剤蒸気を同伴して線材12の走行方向とは向流
に流れる。
【0003】線材12に熱を奪われて温度の低下した熱
風は、線材12の入口16付近にある吸気口22から矢
印の方向に循環チャンバー24に入る。循環チャンバー
24は、矢印の方向の熱風の流れに沿って溶媒燃焼用熱
源、一般にはガスバーナー26と溶媒を燃焼させるため
の白金触媒層28からなる溶剤燃焼装置及び循環ファン
30を備えている。溶媒燃焼用熱源26及び溶媒を燃焼
させるための触媒層28は熱風中の溶剤を燃焼させて熱
風の温度を上昇させ、同時に熱風を浄化する。循環ファ
ン30は、温度の上昇した熱風を送風口20からワーク
チャンバー14に強制的に送風して循環する。更に、循
環ファン30により送風された熱風は、その一部がワ−
クチャンバ−14への送風口20の前で循環チャンバー
に接続して配設した排気ファン32により排気ダクト3
4を介して炉外に排気される。なお、必要に応じて、熱
風の送風口20及び吸気口22には風量調節のためのダ
ンパー(図示しない)が設けてある。
風は、線材12の入口16付近にある吸気口22から矢
印の方向に循環チャンバー24に入る。循環チャンバー
24は、矢印の方向の熱風の流れに沿って溶媒燃焼用熱
源、一般にはガスバーナー26と溶媒を燃焼させるため
の白金触媒層28からなる溶剤燃焼装置及び循環ファン
30を備えている。溶媒燃焼用熱源26及び溶媒を燃焼
させるための触媒層28は熱風中の溶剤を燃焼させて熱
風の温度を上昇させ、同時に熱風を浄化する。循環ファ
ン30は、温度の上昇した熱風を送風口20からワーク
チャンバー14に強制的に送風して循環する。更に、循
環ファン30により送風された熱風は、その一部がワ−
クチャンバ−14への送風口20の前で循環チャンバー
に接続して配設した排気ファン32により排気ダクト3
4を介して炉外に排気される。なお、必要に応じて、熱
風の送風口20及び吸気口22には風量調節のためのダ
ンパー(図示しない)が設けてある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上述の従来の熱風循環
式エナメル線焼付炉では、焼付条件が若干でも変動すれ
ば勿論のこと、同じ焼付条件で焼き付けた場合であって
も、ワークチャンバーから出てくるエナメル絶縁電線の
エナメル皮膜層は、色相を含む色彩等の種々の品質特性
が一定均一でなく、品質管理上で問題が生じていた。更
に、従来の熱風循環式エナメル線焼付炉では、炉内の溶
剤の燃焼状態とは無関係に一定量の熱風を炉外に排気し
無駄に熱エネルギーを放出していたので、熱効率が低か
った。上述の問題に鑑み、本考案の目的は、エナメル絶
縁電線に形成されるエナメル皮膜層の色相を含む色彩等
の品質が一定均一になるように塗布されたワニスを線材
に焼付けし、同時に焼付炉の熱効率を向上させた、改良
された熱風循環式エナメル線焼付炉の提供にある。
式エナメル線焼付炉では、焼付条件が若干でも変動すれ
ば勿論のこと、同じ焼付条件で焼き付けた場合であって
も、ワークチャンバーから出てくるエナメル絶縁電線の
エナメル皮膜層は、色相を含む色彩等の種々の品質特性
が一定均一でなく、品質管理上で問題が生じていた。更
に、従来の熱風循環式エナメル線焼付炉では、炉内の溶
剤の燃焼状態とは無関係に一定量の熱風を炉外に排気し
無駄に熱エネルギーを放出していたので、熱効率が低か
った。上述の問題に鑑み、本考案の目的は、エナメル絶
縁電線に形成されるエナメル皮膜層の色相を含む色彩等
の品質が一定均一になるように塗布されたワニスを線材
に焼付けし、同時に焼付炉の熱効率を向上させた、改良
された熱風循環式エナメル線焼付炉の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案者は、研究の結
果、従来の熱風循環式エナメル線焼付炉における上述の
エナメル皮膜層の色彩等の品質の不均一性は、該焼付炉
のワークチャンバーに循環される熱風中の未燃焼溶剤含
有率の高低に因り生じるものであることを見出した。熱
風中の未燃焼溶剤含有率の高低に影響する因子は、塗布
したワニスの溶剤含有率、排気装置による炉外への排気
量、触媒層の浄化率などにより大きく影響を受けるが、
従来これらの事柄は現場作業者の経験による処が大であ
った。
果、従来の熱風循環式エナメル線焼付炉における上述の
エナメル皮膜層の色彩等の品質の不均一性は、該焼付炉
のワークチャンバーに循環される熱風中の未燃焼溶剤含
有率の高低に因り生じるものであることを見出した。熱
風中の未燃焼溶剤含有率の高低に影響する因子は、塗布
したワニスの溶剤含有率、排気装置による炉外への排気
量、触媒層の浄化率などにより大きく影響を受けるが、
従来これらの事柄は現場作業者の経験による処が大であ
った。
【0006】上述の知見に基づき、本考案の目的は、次
の特徴を有する熱風循環式エナメル線焼付炉により達成
される。それは、熱風循環式焼付炉のワークチャンバー
内を走行中の線材から該線材表面に塗布されたワニス中
の溶剤を線材の走行方向とは向流方向に流れる熱風によ
り蒸発させ、該溶剤蒸気を含有する熱風を熱風の流れに
沿って溶剤燃焼装置及びその下流に循環ファンとを備え
る循環チャンバーに導入して前記溶剤蒸気を燃焼させ、
熱風を前記循環ファンにより前記ワークチャンバーに循
環し、更に循環する熱風の一部を循環チャンバーに接続
して配設した排気ファンにより炉外に排気するようにし
た熱風循環式エナメル線焼付炉において、前記排気ファ
ンを回転数可変式とし、更に炉の循環チャンバー内の前
記溶剤燃焼装置より下流領域の循環チャンバー部分にガ
スクロマトグラフィーを接続配置して循環チャンバー内
の未燃焼溶剤含量を測定し、測定した循環チャンバー内
の熱風中の未燃焼溶剤含有率が所定範囲の値になるよう
に、前記測定未燃焼溶剤含有率に基づいて前記排気ファ
ンの回転数を調節して炉外に排気される排気量を調整す
るようにしたことを特徴とする。
の特徴を有する熱風循環式エナメル線焼付炉により達成
される。それは、熱風循環式焼付炉のワークチャンバー
内を走行中の線材から該線材表面に塗布されたワニス中
の溶剤を線材の走行方向とは向流方向に流れる熱風によ
り蒸発させ、該溶剤蒸気を含有する熱風を熱風の流れに
沿って溶剤燃焼装置及びその下流に循環ファンとを備え
る循環チャンバーに導入して前記溶剤蒸気を燃焼させ、
熱風を前記循環ファンにより前記ワークチャンバーに循
環し、更に循環する熱風の一部を循環チャンバーに接続
して配設した排気ファンにより炉外に排気するようにし
た熱風循環式エナメル線焼付炉において、前記排気ファ
ンを回転数可変式とし、更に炉の循環チャンバー内の前
記溶剤燃焼装置より下流領域の循環チャンバー部分にガ
スクロマトグラフィーを接続配置して循環チャンバー内
の未燃焼溶剤含量を測定し、測定した循環チャンバー内
の熱風中の未燃焼溶剤含有率が所定範囲の値になるよう
に、前記測定未燃焼溶剤含有率に基づいて前記排気ファ
ンの回転数を調節して炉外に排気される排気量を調整す
るようにしたことを特徴とする。
【0007】本考案で使用する回転数可変式排気ファン
は、駆動装置自体、例えば電気モータ等自体を回転数可
変式としている。別法として、回転数一定の駆動装置と
排気ファンとの間に変速装置を介在させて回転数可変式
としてもよい。本考案で使用するガスクロマトグラフィ
ーは、予め既知の濃度の溶剤成分に基づいて検量線を作
成しておくことにより溶剤成分の未知の濃度を測定でき
る市販のガスクロマトグラフィーであって、連続的に又
は任意時間間隔で断続的に成分含有率を測定することが
でき、かつ測定結果を信号で出力する装置を備えてい
る。 測定未燃焼溶剤含有率に基づいて排気ファンの回
転数を調節し炉外に排気される排気量を調整するため
に、本考案では一般に市販の制御装置を使用する。本考
案にて使用する制御装置は、ガスクロマトグラフィーの
測定未燃焼溶剤含有率に基づいて予め設定された所定未
燃焼溶剤含有率と排気ファンの回転数との相関関係に従
い、ガスクロマトグラフィーの測定未燃焼溶剤含有率が
所定範囲の値になるように、回転数可変式駆動装置又は
変速装置に命令を出して排気ファンの回転数を調節し
て、炉外に排気される排気量を調整する。
は、駆動装置自体、例えば電気モータ等自体を回転数可
変式としている。別法として、回転数一定の駆動装置と
排気ファンとの間に変速装置を介在させて回転数可変式
としてもよい。本考案で使用するガスクロマトグラフィ
ーは、予め既知の濃度の溶剤成分に基づいて検量線を作
成しておくことにより溶剤成分の未知の濃度を測定でき
る市販のガスクロマトグラフィーであって、連続的に又
は任意時間間隔で断続的に成分含有率を測定することが
でき、かつ測定結果を信号で出力する装置を備えてい
る。 測定未燃焼溶剤含有率に基づいて排気ファンの回
転数を調節し炉外に排気される排気量を調整するため
に、本考案では一般に市販の制御装置を使用する。本考
案にて使用する制御装置は、ガスクロマトグラフィーの
測定未燃焼溶剤含有率に基づいて予め設定された所定未
燃焼溶剤含有率と排気ファンの回転数との相関関係に従
い、ガスクロマトグラフィーの測定未燃焼溶剤含有率が
所定範囲の値になるように、回転数可変式駆動装置又は
変速装置に命令を出して排気ファンの回転数を調節し
て、炉外に排気される排気量を調整する。
【0008】上述の所定未燃焼溶剤含有率と排気ファン
の回転数との相関関係は、実験及び実際の装置を使用し
て予め決定されるものである。回転数可変式排気ファン
による排気量調整方式の別法として、例えばバタフライ
式ダンパー、プレート式ダンパー等の開度調節自在のダ
ンパーと、ダンパーを操作して開度を調節するアクチュ
エータとからなる排気量調整装置を排気ファンの吸気管
に備え制御装置と連動させて排気量を調整してもよい。
以上の構成により、炉内の熱風中の未燃焼溶剤含有率が
所定範囲値より高いときは、排気ファンの回転数を高く
して排気量を増加することにより多量の未燃焼溶剤を炉
外に放出し、逆に未燃焼溶剤含有率が所定範囲値より低
いときには排気ファンの回転数をして低くして排気量を
減少する。これにより、焼付条件が変化しても、未燃焼
溶剤含有率は常に所定の値に維持されるので、ワークチ
ャンバーで焼付されたエナメル絶縁電線のエナメル皮膜
層の色彩等の品質は一定均一になる。尚、炉外への排気
量を必要最小限の量に絞ることにより、熱エネルギーの
節約が可能となる。以下に、添付図面を参照して実施例
に基づき本考案をより詳細に説明する。
の回転数との相関関係は、実験及び実際の装置を使用し
て予め決定されるものである。回転数可変式排気ファン
による排気量調整方式の別法として、例えばバタフライ
式ダンパー、プレート式ダンパー等の開度調節自在のダ
ンパーと、ダンパーを操作して開度を調節するアクチュ
エータとからなる排気量調整装置を排気ファンの吸気管
に備え制御装置と連動させて排気量を調整してもよい。
以上の構成により、炉内の熱風中の未燃焼溶剤含有率が
所定範囲値より高いときは、排気ファンの回転数を高く
して排気量を増加することにより多量の未燃焼溶剤を炉
外に放出し、逆に未燃焼溶剤含有率が所定範囲値より低
いときには排気ファンの回転数をして低くして排気量を
減少する。これにより、焼付条件が変化しても、未燃焼
溶剤含有率は常に所定の値に維持されるので、ワークチ
ャンバーで焼付されたエナメル絶縁電線のエナメル皮膜
層の色彩等の品質は一定均一になる。尚、炉外への排気
量を必要最小限の量に絞ることにより、熱エネルギーの
節約が可能となる。以下に、添付図面を参照して実施例
に基づき本考案をより詳細に説明する。
【0009】
【実施例】図1は、本考案に係る熱風循環式エナメル線
焼付炉の実施例装置10の模式的断面図である。実施例
装置の熱風循環式エナメル線焼付炉10は、前述した従
来の熱風循環式エナメル線焼付炉の構成部品に加えて、
ガスクロマトグラフィー36と、排気ファン32を回転
数可変で駆動するために設けた回転数可変式電気モータ
38と、及びガスクロマトグラフィ36により測定した
未燃焼溶剤含有率に基ずいて排気量を調節する制御装置
40とを備えている。排気ファン32への排気ダクト3
4に吸気管42を介して接続し配置されたガスクロマト
グラフィー36は、循環チャンバー24で燃焼された後
の熱風中の未燃焼溶剤含有率を連続的に測定する市販の
ガスクロマトグラフィーである。
焼付炉の実施例装置10の模式的断面図である。実施例
装置の熱風循環式エナメル線焼付炉10は、前述した従
来の熱風循環式エナメル線焼付炉の構成部品に加えて、
ガスクロマトグラフィー36と、排気ファン32を回転
数可変で駆動するために設けた回転数可変式電気モータ
38と、及びガスクロマトグラフィ36により測定した
未燃焼溶剤含有率に基ずいて排気量を調節する制御装置
40とを備えている。排気ファン32への排気ダクト3
4に吸気管42を介して接続し配置されたガスクロマト
グラフィー36は、循環チャンバー24で燃焼された後
の熱風中の未燃焼溶剤含有率を連続的に測定する市販の
ガスクロマトグラフィーである。
【0010】ガスクロマトグラフィー36で測定された
熱風中の未燃焼溶剤含有率は、制御装置40に入力され
る。制御装置40は、市販の一般的制御装置であって、
予め設定された未燃焼溶剤含有率と排気ファン32の回
転数との相関関係に従い測定未燃焼溶剤含有率に基づい
て、測定未燃焼溶剤含有率が所定の値より高い場合は排
気ファン32の回転数を高くして排気量を増加し、測定
未燃焼溶剤含有率が所定の値より低い場合には排気ファ
ン32の回転数を低くして排気量を減少するように回転
数可変式電気モータ38に命令する。以上の構成によ
り、例えばワニス中の溶剤含有率等の焼付条件が変動し
ても、焼付炉中のワークチャンバー中の未燃焼溶剤含有
率が一定に維持されるので、エナメル絶縁電線のエナメ
ル皮膜層の色彩等の品質は一定均一に維持される。更
に、排気ファン32による排気量が必要最小限に絞られ
るので、熱エネルギーの無駄な放出が無い。
熱風中の未燃焼溶剤含有率は、制御装置40に入力され
る。制御装置40は、市販の一般的制御装置であって、
予め設定された未燃焼溶剤含有率と排気ファン32の回
転数との相関関係に従い測定未燃焼溶剤含有率に基づい
て、測定未燃焼溶剤含有率が所定の値より高い場合は排
気ファン32の回転数を高くして排気量を増加し、測定
未燃焼溶剤含有率が所定の値より低い場合には排気ファ
ン32の回転数を低くして排気量を減少するように回転
数可変式電気モータ38に命令する。以上の構成によ
り、例えばワニス中の溶剤含有率等の焼付条件が変動し
ても、焼付炉中のワークチャンバー中の未燃焼溶剤含有
率が一定に維持されるので、エナメル絶縁電線のエナメ
ル皮膜層の色彩等の品質は一定均一に維持される。更
に、排気ファン32による排気量が必要最小限に絞られ
るので、熱エネルギーの無駄な放出が無い。
【0011】
【考案の効果】本考案は、従来の熱風循環式エナメル線
焼付炉にガスクロマトグラフィーと回転数可変式排気フ
ァンとその制御装置とを配設して焼付炉のワ─クチャン
バ─内の未燃焼溶剤含有率を測定し、これに基づき排気
ファンの回転を制御して炉外への排気量を制御すること
により、焼付条件、例えばワニス中の溶剤含有率が変動
しても、熱風中の未燃焼溶剤含有率を所定範囲の値に維
持できるようにされた改良型熱風循環式エナメル線焼付
炉を提供する。本考案に係る熱風循環式エナメル線焼付
炉を使用することにより、色相を含む色彩等の種々の品
質特性の均一なエナメル皮膜層の形成されたエナメル絶
縁電線が製造でき、又エナメル絶縁電線のエナメル皮膜
層の品質管理もが容易になる。更に、炉外への排気量を
制御することにより焼付炉における熱エネルギーの節約
を図ることができる。
焼付炉にガスクロマトグラフィーと回転数可変式排気フ
ァンとその制御装置とを配設して焼付炉のワ─クチャン
バ─内の未燃焼溶剤含有率を測定し、これに基づき排気
ファンの回転を制御して炉外への排気量を制御すること
により、焼付条件、例えばワニス中の溶剤含有率が変動
しても、熱風中の未燃焼溶剤含有率を所定範囲の値に維
持できるようにされた改良型熱風循環式エナメル線焼付
炉を提供する。本考案に係る熱風循環式エナメル線焼付
炉を使用することにより、色相を含む色彩等の種々の品
質特性の均一なエナメル皮膜層の形成されたエナメル絶
縁電線が製造でき、又エナメル絶縁電線のエナメル皮膜
層の品質管理もが容易になる。更に、炉外への排気量を
制御することにより焼付炉における熱エネルギーの節約
を図ることができる。
【図1】本考案に係る熱風循環式エナメル線焼付炉の模
式的断面図である。
式的断面図である。
10 本発明に係る熱風循環式エナメル線焼付炉 12 線材 14 ワークチャンバー 16 線材入口 18 線材出口 20 熱風送風口 22 熱風吸気口 24 循環チャンバー 26 熱源 28 触媒層 30 循環ファン 32 排気ファン 34 排気ダクト 36 ガスクロマトグラフィー 38 回転数可変式モータ 40 制御装置 42 吸気管
Claims (1)
- 【請求項1】 ワークチャンバー内を走行中の線材から
該線材表面に塗布されたワニス中の溶剤を線材の走行方
向とは向流方向に流れる熱風により蒸発させ、該溶剤蒸
気を含有する熱風を熱風の流れに沿って溶剤燃焼装置及
びその下流に循環ファンとを備える循環チャンバーに導
入して前記溶剤蒸気を燃焼させ、加熱された熱風を前記
循環ファンにより前記ワークチャンバーに循環し、更に
循環する熱風の一部を循環チャンバ─に接続して配設し
た排気ファンにより炉外に排気するようにした熱風循環
式エナメル線焼付炉において、 前記排気ファンを回転数可変式とし、更に炉の循環チャ
ンバ─内の前記溶剤燃焼装置より下流領域の循環チャン
バー部分にガスクロマトグラフィーを接続配置して循環
チャンバ─内の未燃焼溶剤含量を測定し、測定した循環
チャンバ−内の熱風中の未燃焼溶剤含有率が所定範囲の
値になるように、前記測定未燃焼溶剤含有率に基づいて
前記排気ファンの回転数を調節して炉外に排気される排
気量を調整するようにしたことを特徴とする熱風循環式
エナメル線焼付炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11039791U JP2532291Y2 (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 熱風循環式エナメル線焼付炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11039791U JP2532291Y2 (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 熱風循環式エナメル線焼付炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0566818U JPH0566818U (ja) | 1993-09-03 |
JP2532291Y2 true JP2532291Y2 (ja) | 1997-04-09 |
Family
ID=14534775
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11039791U Expired - Lifetime JP2532291Y2 (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 熱風循環式エナメル線焼付炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2532291Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-12-17 JP JP11039791U patent/JP2532291Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0566818U (ja) | 1993-09-03 |
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