JP2532239Y2 - 吐出電動弁制御装置 - Google Patents

吐出電動弁制御装置

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JP2532239Y2
JP2532239Y2 JP1989000536U JP53689U JP2532239Y2 JP 2532239 Y2 JP2532239 Y2 JP 2532239Y2 JP 1989000536 U JP1989000536 U JP 1989000536U JP 53689 U JP53689 U JP 53689U JP 2532239 Y2 JP2532239 Y2 JP 2532239Y2
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道昭 長谷川
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、ポンプの吐出口に設けられた吐出電動弁の
開度を制御して、該吐出口に接続された送水管内を充満
させつつ送水するための吐出電動弁制御装置に関する。
[従来の技術] 配水池等に送水するために送水管を介して送水する際
には、ポンプに過大な負担(過負荷)をかけないように
運転する必要がある。そのため、従来から吐出弁を制御
してポンプの過負荷を防止している。
ここで、吐出弁の制御を人手で行うと、運転操作員が
長時間をかけて吐出弁を操作しなければならないという
問題がある。これに鑑み、吐出弁を電動式にして制御す
るのが一般的である。そのような吐出電動弁の制御方式
としては、従来、自動調節計によって吐出電動弁の開、
閉、停止動作を行う方式と、ポンプの吐出管に設けた流
量計の出力に応答して吐出電動弁の制御を行う方式とが
ある。
[考案が解決しようとする課題] しかし、自動調節計による制御の場合は、開、閉、停
止の各動作の設定を容易に行うことができず、開、閉の
インターバルが大きいと能率が悪くなり、小さいとハン
テングを生じ、これを回避しようとすると必然的に制御
回路が複雑なものとなる。
他方、流量計の出力に基づいて制御する場合は、ポン
プを複数台設けた際に、個々のポンプについて正確な制
御が行えないという問題がある。すなわち、ポンプを複
数台設けたときに、個々のポンプの吐出管にそれぞれ流
量計を設置することはスペースあるいはコストの点で困
難なので、複数の吐出管の集合管に流量計を設けてい
る。そのため、個々のポンプの過流量(過負荷)を流量
計の出力から判断することが不可能である。これに加え
て、両者とも弁の全閉から全開に至るまでの間に弁開度
の増減を繰り返されなければならず、その制御が非常に
複雑となり、且つ弁の動作が頻繁に行われるので、その
寿命が短くなる、という問題がある。
その他の従来技術としては、実開昭63-4477号公報に
示すように、電動バルブの全開位置および全閉位置を該
バルブの駆動モータの過電流によって検出するものがあ
る。しかし、この技術は全開位置および全閉位置の検出
を行うもので、送水管を充満させつつ送水するべく、バ
ルブ全閉位置と全開位置との間でその開度を制御するこ
とはできない。
本考案は、上述した従来技術の問題点に鑑みて提案さ
れたもので、簡単な構造でもって、送水管を充満させつ
つ送水するように弁の開度を制御でき、その際、ポンプ
を複数台設置した場合にも好適に実施できる吐出電動弁
制御装置を提供することを目的としてなされたものであ
る。
[課題を解決するための手段] 本考案の吐出電動弁制御装置は、ポンプの吐出口に接
続された送水管を充満させつつ送水するため該吐出口に
設けられた吐出電動弁の開度を制御する吐出電動弁制御
装置において、ポンプ駆動用電動機の電流を検出する検
出装置と、該検出装置によって検出された電流値が定格
値以下であれば吐出弁開動作指令を出力し、電流値が定
格値以上であると吐出弁停止指令を出力し、電流値が定
格値以下であっても弁全開状態であれば吐出弁停止指令
を出力する制御ユニットと、該制御ユニットの出力に応
答して吐出電動弁を駆動する吐出弁駆動用電動機とを備
えている。
[作用] 送水用ポンプと送水池との間の送水管が水で充満して
いない場合、弁開度を大きくしつつポンプ運転をそのま
ま継続すると流量が過大となり、第3図において符号a
で示すように過負荷運転状態となり、ポンプ駆動用電動
機の電流は定格電流をオーバーしてしまう。本考案によ
れば、送水管が水で充満していない場合に、弁開度を大
きくしつつポンプ運転を継続してポンプ駆動用電動機の
電流が定格電流よりも大きくなると(第3図における符
号bの状態)、制御ユニットの指令に基づき吐出弁駆動
用電動機は吐出弁の開動作を一旦停止する。送水管内に
水が充満されるにしたがって、ポンプの送水流量は減少
し、ポンプ駆動用電動機の電流が定格電流以下となるま
で流量の増大を抑制する。吐出弁の開動作が停止し、ポ
ンプの送水流量の増大が抑制されることにより、ポンプ
の運転点は第3図中符号Cで示す状態まで移行し、ポン
プ駆動用電動機の電流も減少する。この電流が定格電流
以下になると制御ユニットは再び弁開度を大きくする指
令を出す。以下、ポンプの運転点が第3図中符号bで示
される状態と、符号cで示される状態とをくり返し、吐
出電動弁の開度増大、停止をくり返すことにより、最終
的には吐出電動弁全開となり、送水管が水で充満してお
り且つポンプ駆動用電動機の電流が定格電流以下である
定常運転状態に至るのである。
このように、本考案によれば、ポンプ駆動時から定常
運転状態に至るまで、吐出電動弁の弁開操作と一時停止
を行うだけであって、弁開度を減少する操作を行わない
ものであるので、その制御が非常に単純なものとなり、
製造コストを低く抑えることができる。
[実施例] 以下、主として第1図および第2図を参照して本考案
の1実施例を説明する。
第1図において、全体を符号10で示す本考案の吐出電
動弁制御装置は、貯水池12へ送水するための送水管14内
を充満して送水作業を行う作業に使用されるものであ
る。そして吐出電動弁制御装置10は送水用ポンプ16の吐
出口18に設けられた吐出電動弁20の開度を制御するもの
で、ポンプ16を駆動するポンプ駆動用電動機(モータ)
22の電流を検出する検出装置24と、ラインL1を介して入
力される該検出装置24の検出信号に基づいて吐出弁開動
作指令あるいは吐出弁停止指令を出力する制御ユニット
26と、ラインL2を介して伝送される該制御ユニット26の
出力に応答して吐出電動弁20を駆動する吐出弁駆動用電
動機(モータ)28とを備えている。なお、第1図におい
て、符号30はポンプ16の吸込管を示し、該吸込管30は図
示しない水供給源に接続している。
詳細には図示されていないが、制御ユニット26は記憶
手段、判定手段等を含んでおり、基盤に各手段を取付た
タイプのもの、あるいは各手段をモノリシックに集積し
たタイプのもの等、種々のタイプを使用できる。
次に主として第2図を参照して第1図の実施例におけ
る作動を説明する。まず、制御ユニット26よりラインL3
を介してポンプ起動指令をポンプ駆動用電動機22へ送出
し(ステップS1)、該電動機22を起動する(ステップS
2)。ここで、ステップS1を省略し、図示しないスイッ
チ等によりポンプ駆動用電動機22を直接起動しても良
い。次に、検出装置24によりポンプ駆動用電動機22を流
れる電流を検出し(ステップS3)、制御ユニット26はそ
の電流値と定格値とを比較する(ステップS4)。ここ
で、第3図を参照すれば明らかなように、送水流量が小
さいときはポンプ駆動用電動機22を流れる電流の値も小
さいので、起動してから一定の時間まではステップS4は
YESとなる。検出された電流値が定格値より小さければ
(ステップS4がYESであれば)、吐出電動弁20が全開状
態か否かを判断し(ステップS5)、全開でなければ(ス
テップS5がNO)制御ユニット26から吐出弁開動作指令が
出力される(ステップS6)。この指令により、吐出弁駆
動用電動機28は吐出電動弁20を駆動して、その開度を大
きくする(ステップS7)。
上述の作動を繰り返すことにより、吐出電動弁20の開
度が増加する。そして、ポンプ駆動用電動機22の電流が
定格電流より大きくなり過負荷状態となれば(ステップ
S4がNO、第3図中bの状態)、制御ユニット26は吐出電
動弁20の開度が大となるのを停止する指令を吐出駆動用
電動機28へ出力する(ステップS8)。この指令を受けて
吐出弁駆動用電動機28は吐出電動弁20の開動作を停止せ
しめる(ステップS9)。以後、ポンプ駆動用電動機22の
電流が定格電流以下となり、第3図中符号cで示す状態
となるまで吐出電動弁20の開度は増加せず、従って流量
も増加しない。
またステップS5がYESの場合、すなわちポンプ駆動用
電動機22の電流が定格電流よりも小さくて(ステップS4
のYES)から吐出電動弁20が全開となれば、制御ユニッ
ト26は吐出電動弁20に停止指令を与え(ステップS5
a)、その結果、吐出電動弁20および吐出弁駆動用電動
機28は停止し、吐出電動弁20は全開状態に保たれる。以
後はポンプPは定常運転状態となり、送水管14が水で充
満されている場合には吐出電動弁20が一時停止すること
なく、迅速な送水作業を行うことができる。
[考案の効果] 本考案の効果を列挙すると以下の通りである。
(1)ポンプ駆動用電動機の電流と定格電流を比較する
ことによって、吐出電動弁の開度を好適に制御できる。
(2)送水系統が水で充満されていないポンプ系におけ
る送水作業に対して、経済的且つ簡易に対応できる。
(3)吐出電動弁の開度を減少する制御が不要なので、
制御のアルゴリズムおよびその機構が簡易であり、製造
コストが廉価となる。
(4)検出された電流値が定格値以下であっても吐出電
動弁が全開状態であるならば、制御ユニットは吐出弁駆
動電動機に停止指令を出し、吐出電動弁を全開停止とす
るように制御するものであるので、吐出弁駆動電動機に
過負荷が掛る等の不都合は確実に回避される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の1実施例を示すブロック図、第2図は
第1図の実施例による作動のフローチャートを示す図、
第3図はポンプの吐出圧、送水流量、ポンプ駆動用電動
機の電流との関係を示す特性図である。 10……吐出電動弁制御装置、14……送水管、16……ポン
プ、18……吐出口、20……吐出電動弁、22……ポンプ駆
動用電動機、24……検出装置、26……制御ユニット、28
……吐出弁駆動用電動機

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポンプの吐出口に接続された送水管を充満
    させつつ送水するため該吐出口に設けられた吐出電動弁
    の開度を制御する吐出電動弁制御装置において、ポンプ
    駆動用電動機の電流を検出する検出装置と、該検出装置
    によって検出された電流値が定格値以下であれば吐出弁
    開動作指令を出力し、電流値が定格値以上であると吐出
    弁停止指令を出力し、電流値が定格値以下であっても弁
    全開状態であれば吐出弁停止指令を出力する制御ユニッ
    トと、該制御ユニットの出力に応答して吐出電動弁を駆
    動する吐出弁駆動用電動機とを備えていることを特徴と
    する吐出電動弁制御装置。
JP1989000536U 1989-01-09 1989-01-09 吐出電動弁制御装置 Expired - Lifetime JP2532239Y2 (ja)

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JPH0292081U JPH0292081U (ja) 1990-07-20
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