JP2531740B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2531740B2 JP63112531A JP11253188A JP2531740B2 JP 2531740 B2 JP2531740 B2 JP 2531740B2 JP 63112531 A JP63112531 A JP 63112531A JP 11253188 A JP11253188 A JP 11253188A JP 2531740 B2 JP2531740 B2 JP 2531740B2
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    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/05Organic bonding materials; Methods for coating a substrate with a photoconductive layer; Inert supplements for use in photoconductive layers
    • G03G5/0503Inert supplements
    • G03G5/051Organic non-macromolecular compounds
    • G03G5/0521Organic non-macromolecular compounds comprising one or more heterocyclic groups

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真複写機、レーザービームプリンタ
ー、CRTプリンター、電子写真式製版システムなどの電
子写真応用分野に広く用いる高感度でかつ耐久性の優れ
た電子写真感光体に関する。
[従来の技術] 近年、電子写真感光体の光導電物質として種々の有機
光導電物質が開発され、既に、これらの有機光導電物質
を用いた感光体のうち特に電荷発生層と電荷輸送層を積
層した機能分離型のものが実用化され複写機やプリンタ
ーに搭載されている。しかし、これらの感光体は、一般
に、感度の低下、残留電位の変動、帯電能の低下、画像
ボケなどに対する電子写真特性面の耐久性や、感光体表
面の摺擦による摩耗、傷などに対する機械的耐久性が劣
るので、これらの感光体の寿命は満足できるものではな
かった。
電子写真特性面の耐久性が劣る原因、特に画像ボケの
原因は、コロナ帯電器から発生するオゾン、NOX等によ
る感光体表面層の電荷輸送物質の劣化によることが知ら
れており、電子写真特性面の耐久性を改良するために、
オゾン、NOX等により劣化されにくい電荷輸送物質とし
て酸化電位の高い物質が知られている。
機械的耐久性が劣る原因は、感光層の表面に紙、ブレ
ード・ローラー等のクリーニング部材、トナー等が接触
し摺擦することによることが知られており、機械的耐久
性を改良するために、感光体の表面に潤滑性を良好にし
摩擦を小さくして表面が摺擦に耐えられるようにしかつ
離型性を良好にしてトナーのフィルミング、融着等を防
止することができる表面層への添加剤として、フッ素樹
脂、フッ素黒鉛、ポリオレフィン樹脂等の滑材が提案さ
れている(特開昭56−25746号、同56−25749号、同61−
123850号)。
更に、上記電子写真特性面の耐久性と機械的耐久性の
改良技術を組み合わせて適用することが提案されており
(特開昭63−30850号)、この技術によればかなり感光
体の寿命を長くすることができる。
[発明が解決しようとしている問題点] しかし、上記の技術では、新たな問題として感光体休
止メモリー現象が発生し易くなることが指摘されてい
る。休止メモリー現象とは、基本的にはコロナ生成物に
よる劣化現状の一つであるが、コピー終了後感光体の回
転が停止しコロナ帯電器の近傍にとまった部分の感光体
の帯電能が低下し、正現象の場合には、その部分だけ画
像濃度が低くなり反転現像の場合には画像濃度が高くな
る現象である。この現象は長期間感光体を使用した後に
発生し易くなるもので、上記の改良により感光体の寿命
が延びることにより顕著になる。画像形成装置本体の吸
排気機構や帯電器形状を改良することにより、休止メモ
リーの若干の改善が見られるが完全ではなく、特に小型
コピー装置、カートリッジタイプの感光体を有するコピ
ー装置においては問題となるものである。
従って、本発明の目的は、電子写真特性面の耐久性と
機械的耐久性を合わせもち、かつ実際の画像形成装置内
での使用に際し休止メモリー現象を生じない感光体を提
供することにある。
[問題点を解決するための手段] 前記問題点は、導電性基体上に感光層を有する電子写
真感光体において、少なくとも基体より最も離れた層
に、滑材粉体の一種以上、酸化電位が0.6V以上の電荷輸
送物質の一種以上、および下記一般式(1)で表わされ
る化合物が含有されていることを特徴とする電子写真感
光体により解決された。
一般式(1) [式中、Rは であり、X1X2は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数
2〜10のアルニケル基である] 本発明においては、(i)滑材粉体の添加は表面層の
滑り性や耐摩耗性、付着物に対する離型性などの機械的
特性の向上に対して効果を示し、(ii)酸化電位0.6V以
上の高酸化電位の電荷輸送物質の使用はコロナ生成物に
対する耐久性を向上させ、感度、残留電位、画像ボケと
いった電子写真特性の安定化に寄与している。(iii)
更に前記一般式(1)の化合物は(i),(ii)の手段
により感光体寿命が延びるため新たに発生する感光体休
止メモリー現象を防止する効果を有している。
本発明に用いる滑材粉体としては、例えば、四フッ化
エチレン樹脂粉体、三フッ化塩化エチレン樹脂粉体、六
フッ化エチレンプロピレン樹脂粉体、二フッ化二塩化エ
チレン樹脂粉体、フッ化ビニリデン樹脂粉体、これらの
ポリマーを構成するモノマーの共重合体等のフッ素系樹
脂粉体;ポリエチレン樹脂粉体、ポリプロピレン樹脂粉
体、ポリヘキセン樹脂粉体、これらのポリマーを構成す
るモノマーの共重合体等のポリオレフィン系樹脂粉体;
フッ化カーボン粉体が挙げられる。
本発明に用いる酸化電位が0.6V以上の電荷輸送物質と
しては、例えばヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合
物、カルバゾール系化合物、ピラゾリン系化合物、オキ
サゾール系化合物、チアゾール系化合物、トリアリール
メタン系化合物、ポリアリールアルカン類等が挙げられ
る。電荷輸送物質の酸化電位が高いほど感光体の耐久性
は向上し、特酸化電位が0.7V以上になるとその効果はよ
り顕著なものになる。
電荷輸送物質は一般に低分子量であるためそれ自体で
は成膜できず前記滑材粉体を分散させた感光層を形成す
るには成膜性を有する樹脂をバインダーとして使用す
る。バインダー樹脂は成膜性のある高分子化合物であれ
ば特に制限はないが単独でもある程度硬こを有するこ
と、キヤリア輸送を妨害しないことなどの点から、ポリ
メタクリル酸エステル数、ポリカーボネート、ポリアリ
レート、ポリエステル、ポリスルホンなどが好ましい。
これら基体より最も離れた層に含有されるバインダー
樹脂は、電荷輸送物質100重量部に対して通常50〜300重
量部程度用いられる。
基体より最も離れた層に分散される滑材粉体の含有量
は、電荷輸送物質と(核層に電荷発生物質が含有されて
いる場合には、さらに発生物質と)バインダーの合計量
に対して1.0〜30重量%が適当であり、特に2.0〜20重量
%が好ましい。含有量が1.0重量%未満では滑材粉体の
分散による表面改質効果が十分でなく、一方30重量%を
越えると光透過性が低下し、更にキヤリアの移動性も低
下する傾向がある。
本発明に用いられる一般式(1)で表わされる化合物
としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
基体よりも最も離れた層含有される一般式(1)で表
わされる化合物の含有量は、電荷輸送物質と(該層に電
荷発生物質が含有されている場合には、さらに発生物質
と)バインダーの合計量に対して対して通常0.1〜30重
量%であり、特に0.2〜10重量%が好ましい。添加量が
0.1重量%未満であると休止メモリー防止効果が十分で
なく、30重量%を超えると残留電位が上昇する傾向があ
る。
本発明の電子写真感光体を製造する場合、基体として
は、基体自体が導電性ももつもの、例えばアルミニウ
ム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、バナジ
ウム、モリブデン、クロム、チタン、ニッケル、インジ
ウム、金や白金等を用いることができ、その他にアルミ
ニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム、酸化錫、
酸化インジウム−酸化錫合金等を真空蒸着法によつて被
膜形成した層を有するプラスチック(例えば、カーボン
ブラック、銀粒子等)を適当なバインダーとともにプラ
スチックの上に被覆した基体、導電性粒子をプラスチッ
クや紙に含浸した基体や導電性ポリマーを有するプラス
チック等を用いることができる。
導電層と吸光層の中間に、バリヤー機能と接着機能を
もつ下引層を設けることもできる。下引層は、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレ
ン−アクリル酸コポリマー、ポリビニルプチラール、フ
ェノール樹脂、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン610、共重合ナイロン、アルコキシメチル化ナ
イロン等)、ポリウレタン、ゼラチン、酸化アルミニウ
ムなどによって形成できる。
下引層の膜厚は、0.1ミクロン〜40ミクロン、好まし
くは、0.3ミクロン〜3ミクロンが適当である。
電荷発生物質としセレン−テルル、ピリリウム、チオ
ピリリウム系染料、フタロシアニン系顔料、アントアン
トロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン
顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アゾ顔料、イン
ジゴ顔料、キナクリドン系顔料、非対称キノシアニン、
キノシアニンなどを用いることができる。
滑材粉体の分散法としては一般的な分散手段、例えば
ホモジナイザー、超音波、ボールミル、振動ミル、サン
ドミル、アトライター、ロールミルなどを用いることが
出来る。適宜な溶剤に溶解したバインダーに滑材粉体を
加えた後、上記分散法により分散する。これをバインダ
ーと電荷輸送物質と前記一般式(1)で表わされない化
合物とを適宜な溶剤に溶解した溶液に適量混合すること
により滑材粉体を含有する表面層塗布液が得られる。
施工は、浸漬コーティング法、スプレーコーティング
法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング
法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーテング
法、ローラーコーティング法、カーテンコーティング法
等のコーティング法を用いて行なうことができる。乾燥
は、室温における指触乾燥後、加熱乾燥する方法が好ま
しい。加熱乾燥は、30℃〜200℃で5分〜2時間の範囲
の時間で静止または送風下で行なうことができる。
本発明において、酸化電位は飽和カロメル電極を参照
電極、0.1N(n−Bu)4N ClO4 アセトン溶液を電解液
として用い、ポテンシャルスイパーによって作用電極の
電位をスイープし、得られた電流−電位曲線のピーク位
置をそのまま酸化電位の値として求めた。
以下、実施例により本発明を説明する。実施例中の部
は重量部を表わす。
実施例1 80φ×360mmのアルミニウムシリンダを基体とし、こ
れにポリアミド樹脂(商品名:アミランCM−8000、東レ
製)の5%メタノール溶液を浸漬法で塗布し、1μm厚
の下引き層をもうけた。
次に下記構造式のジスアゾ顔料を10部、 ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBXL、
積水化学(株)製)6部およびシクロヘキサノン100部
を1φガラスビーズを用いたサンドミル装置で20時間分
散した。この分散液にテトラヒドロフラン50〜100(適
宜)部を加えて下引き層上に塗布し、100℃、5分間の
乾燥をして0.15μm厚の電荷発生層を形成した。
次に、滑材粉体(ポリオレフィン系粉体)としてポリ
エチレン樹脂粉体(商品名:フローセン13142、製鉄化
学製)、電荷輸送物質として下記構造式の酸化電位0.67
Vの化合物、休止メモリー防止用に下記構造式(前記
一般式(1)に該当する)の化合物、及結着材バインダ
ーとしてビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(帝
人化成化成製)を用意した。
まずポリカーボネート樹脂20部と上記電荷輸送物質20
部、及び同じく上記休止メモリー防止用化合物0.2部を
モノクロルベンゼン100部に溶解し、これに上記ポリエ
チレン樹脂粉体6部を加えステンレス製ボールミルで50
時間分散し、さらにジクロルエタン20部を加えて電荷輸
送層塗布液を作成した。この液を前記発生層上に塗布
し、100℃で90分間熱間乾燥して20μm厚の電荷輸送層
を形成した。
比較例1 電荷輸送物質として下記構造式の酸化電位0.54Vの化
合物を用いた以外は実施例1と同様に感光体を作成し
た。
比較例2 滑材粉体を添加しない以外は、実施例1と同様に感光
体を作成した。
比較例3 休止メモリー防止用化合物を添加しない以外は、実施
例1と同様に感光体を作成した。
以上の感光体に対して、ブレード侵入量1.0mm、クリ
ーニングローラー相対速度106%になる様に改造したキ
ャノン製複写機NP−3525に搭載して10万枚耐久試験を行
った。結果を表1に示す。
表1において電位変動とは耐久試験初期に暗部電位
(VD)を−650V、明部電位(VL)を−150V、そのときの
残留電位(VR)が−10Vとなる状態に設定し、10万枚耐
久試験後の絶対値の変化分を示したものである。また休
止メモリーとは10万枚耐久試験感光体の回転を停止し10
時間後の、コロナ帯電器の直下部分と他の部分との画像
濃度変化、あるいは電位(VD)の変化分で表現したもの
である。
表1よりわかる様に実施例1の感光体は10万枚耐久試
験後も電位変動、表面層の削れ共に小さく、休止メモリ
ーも生じず実用上高耐久性を示している。それに対し
て、比較例1の低酸化電位の電荷輸送物質を使用したも
のは電位変動が大きく、比較例2の滑材粉体を使用しな
いものについては表面層の削れが非常に大きく、それに
伴って電位変動が生じている。また、感光体表面には傷
も発生しており画像上にもその影響が現われている。更
に、比較例3の休止メモリー防止用化合物を添加してい
ない感光体においては、電位変動、削れについては実施
例1と同様に優れているが、休止メモリーが電位で90V
も生じ、画像上にもその影響が顕著に認められる。
実施例2 導電性基体として80φ×360mmのアルミニウムシリン
ダーを用い、これにポリアミド樹脂(商品名:アミラン
CM−8000、東レ製)の5%メタノール溶液を浸漬法で塗
布し、0.5μm厚の下引き層をもうけた。
次に下記構造トリスアゾ顔料を10部ポリビニルブチラ
ール樹脂(商品名:エスレックBL−S、積水化学製)6
部、及びシクロヘキサノン50部をガラスビーズを用いた
サンドミル装置で分散した。この分散液にメチルエチル
ケトン100部を加えて下引き層上に塗布し、0.2μm厚の
電荷発生層を形成した。
次に、滑材粉体(弗素系樹脂粉体)として4弗化エチ
レン樹脂粉体(商品名ルブロン:L−2、ダイキン工業
製)、電荷輸送物質として下記構造式の化合物(酸化電
位0.81)、 休止メモリー防止用化合物として表2に示す化合物及び
結着剤バインダーとしてビスフェノールZ型ポリカーボ
ネート樹脂(帝人化成製)を準備した。
以下、実施例1と同様な方法により表2に挙げた化合
物を用い感光体を作成した。電荷輸送物質20部、結着剤
バインダー20部に対し三弗化系樹脂粉体の添加量は2部
であり、休止メモリー防止用化合物の添加量は0.2部で
あるが化合物NO.1については、0.05部、0.1部、0.5部、
1.0部、5.0部の5水準とした。
以上の感光体について評価した結果を表3に示す。評
価には、発信波長780nmの半導体レーザーを搭載し、侵
入量1.0mmのクリーニングブレードを有し、トナーとキ
ャリアより成る2成分現像剤を用いたイメージスキャン
反転現像方式のレーザービームプリンタを用いた。表3
において電位変動とは耐久試験初期に暗部電位を−600
V、暗部電位を−150V、そのときの残留電位が−10Vとな
る状態に設定し、10万枚耐久試験の絶対値の変化分を示
したものである。また休止メモリーに関しては実施例1
と同じ測定法であるが、反転現像であるため画像濃度変
化は実施例1とは逆に濃度上昇の方向で現われる。
表3よりわかる様に、前記一般式(1)に該当する化
合物を添加した系では明らかに他の構造の化合物を添加
した場合より休止メモリーに対する防止効果が優れ、か
つ電位変動等への悪影響が少ない。また、前記一般式
(1)に該当する化合物の添加量を変化させても、休止
メモリー防止効果が高く、さらに残留電位の上昇等が生
ぜず電位安定性が高い。
実施例3 80φ×360mmのアルミニウムシリンダーを基体とし、
これにポリアミド樹脂(商品名:アミラン CM−8000、
東レ製)の5%メタノール溶液を浸漬法で塗布し、1μ
m厚の下引き層を設けた。次に下記構造式のジスアゾ顔
料を10部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレ
ックBL−S、積水化学製)6部、及びシクロヘキサノン
50部をガラスビーズを用いたサンドミル装置で分散し
た。この分散液にメチルエチルケトン100部を加えて下
引き層上に塗布し0.2μm厚の電荷発生層を形成した。
次に、弗化カーボン系粉体として弗化黒鉛(ダイキン
工業製)、休止メモリー防止様化合物として実施例1と
同一の化合物、電荷輸送物質として表4に示す化合物、
及び結着剤バインダーとしてビスフェノールZ型ポリカ
ーボネート樹脂(帝人化成製)を準備した。
以下、実施例1と同様な方法により表4に挙げた電荷
輸送物質を用い感光体を作成した。弗化黒鉛粉体の添加
量は2部であり、休止メモリー防止用化合物の添加量は
0.2部である。
以上の感光体について実施例1と同様に評価した結果
を表5に示す。
表よりわかる様に電荷輸送物質の酸化電位が0.6V未満
のものは休止メモリー防止に関しては優れているが、電
位変動が0.6V以上のものを使用した場合に比べて大きい
ことがわかる。
実施例4 80φ×360mmのアルミニウムシリンダーを基体とし、
これにポリアミド樹脂(商品名:アミランCM−8000、東
レ製)の5%メタノール溶液を浸漬法で塗布し、1μm
厚の下引き層を設けた。次に下記構造式のジスアゾ顔料
を10部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレッ
クBXL、積水化学製)6部およびシクロヘキサノン100部
を1φガラスビーズを用いたサンドミル装置で20時間分
散した。
この分散液にテトラヒドロフラン50〜100部を加えて
下引き層上に塗布し、100℃、5分間の乾燥をして0.15
μm厚の電荷発生層を形成した。
次に、弗素系樹脂粉体として4弗化エチレン樹脂粉体
(商品名:ルグロンL−2 ダイキン工業製)、電荷輸送
物質として下記構造式の化合物(酸化電位0.66V)、 休止メモリー防止用化合物として実施例1と同一の化合
物、及び結着剤バインダーとしてビスフェノールZ型ポ
リカーボネート樹脂(帝人化成製)を準備した。以下、
実施例1と同様な方法により、4弗化エチレン樹脂粉体
の添加量を表面層の電荷輸送物質とバインダーの合計量
に対して1.0,10.0,30重量%と3水準に変化させた感光
体を作成した。
以上の感光体について実施例1と同様に評価した結果
を表6に示す。
表よりわかる様に滑剤粉体の添加量を変化させも、感
光体の削れに対して防止効果が高く、表面に傷がつきに
くく、またトナーのフィルミングによる画像汚れも発生
しにくく、さらに残留電位の上昇等が生じず電位の安定
性が良好である。
実施例5 実施例4と同様にして80φシリンダー基体上に下引き
層までを塗布した。次に実施例1で用いたヒドラゾン化
合物 15部、ポリカーボネートZ型樹脂10部をジクロルメタン
部、モノクロルベンゼン10部に溶解した溶液を下引き層
上に塗布し、15μm厚の電荷輸送層を形成した。次に同
じく実施例1で用いたジスアゾ顔料を4部、ポリカーボ
ネート Z樹脂を10部、及びシクロヘキサノン50部を1φガラス
ビーズを用いたサンドミル装置で20時間分散してCG分散
液を調製した。
次にポリ4弗化エチレン樹脂粉体、分散剤として弗素
系アクリルオリゴマー、上記ヒドラゾン化合物、ポリカ
ーボネートZ樹脂を用意した。先づポリカーボネート樹
脂10部、ヒドラゾン化合物4部、フッ素系アクリルオリ
ゴマー0.15部をジクロルメタン10部、モノクロルベンゼ
ン40部に溶解する。ついでこの中にポリ4弗化エチレン
樹脂粉体1.5部を加えステンレス製ボールミルで40時間
分散した。更にこの液中に実施例1で用いた休止メモリ
ー防止化合物0.3部を添加しCT液を調製した。このCG
分散液とCT液を1:1の割合で混合した塗料を前記電
荷輸送層上に塗布し、5μm厚の電荷発生層を形成し
た。
実施例1で用いた複写機を正帯電できる様に改造し、
この感光体を実施例1と同様に評価したが、10万枚耐久
試験後も電位変動、感光体の削れ、休止メモリー共に小
さく高画質のコピーが得られた。
比較例4 実施例5の比較例として休止メモリー防止化合物を加
えない感光体を作成し、同様の評価を行ったところ10万
枚耐久試験後休止メモリーが画像上現れ電位的にもΔVD
=−160Vであった。
[発明の効果] 本発明によれば、電子写真特性面の耐久性に優れてい
るので感光体の電位変動が小さく、機械的耐久性に優れ
ているので感光体の削れも少なく、従って感光体寿命が
長く、更に感光体休止メモリーが著しく抑えられ、従っ
て得られる画像に部分的な濃淡の異常が発生しない優良
な電子写真感光体が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−30850(JP,A) 特開 昭62−272282(JP,A) 特開 昭63−61256(JP,A) 特開 昭57−176057(JP,A) 特開 昭63−73254(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に感光層を有する電子写真感
    光体において、少なくとも基体より最も離れた層に、滑
    材粉体の一種以上、酸化電位が0.6V以上の電荷輸送物質
    の一種以上、および下記一般式(1)で表わされる化合
    物が含有されていることを特徴とする電子写真感光体。 一般式(1) [式中、Rは であり、X1X2は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数
    2〜10のアルニケル基である]
  2. 【請求項2】感光層が電荷発生層と電荷輸送層からなる
    積層構造を有しており、かつ電荷発生層上に電荷輸送層
    が設けられている請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】感光層が電荷発生層と電荷輸送層からなる
    積層構造を有しており、かつ電荷輸送層上に電荷発生層
    が設けられている請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】感光層が電荷発生物質および電荷輸送物質
    を含有する単一層からなる請求項1記載の電子写真感光
    体。
  5. 【請求項5】滑材粉体がフッ素系樹脂粉体、ポリオレフ
    ィン系樹脂粉体またはフッ化カーボン粉体である請求項
    1記載の電子写真感光体。
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