JP2644281B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/05Organic bonding materials; Methods for coating a substrate with a photoconductive layer; Inert supplements for use in photoconductive layers
    • G03G5/0503Inert supplements
    • G03G5/051Organic non-macromolecular compounds
    • G03G5/0521Organic non-macromolecular compounds comprising one or more heterocyclic groups

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真複写機、レーザービームプリンタ
ー、CRTプリンター、電子写真式製版システムなどの電
子写真応用分野に広く用いる高感度でかつ耐久性の優れ
た電子写真感光体に関する。
[従来の技術] 近年、電子写真感光体の光導電物質として種々の有機
光導電物質が開発され、既に、これらの有機光導電物質
を用いた感光体のうち特に電荷発生層と電荷輸送層を積
層した機能分離型のものが実用化され複写機やプリンタ
ーに搭載されている。しかし、これらの感光体は、一般
に感光体表面の摺擦による摩耗、傷などに対する機械的
耐久性や、感度の低下、残留電位の変動、帯電能の低
下、画像ボケなどに対する電子写真特性面の耐久性が充
分でなかった。
機械的耐久性を向上させるため、特開昭56−25746号
公報、同56−25747号公報、同61−123850号公報などに
記載されているように感光体表面層にフッ素系樹脂粉
体、ポリオレフィン系樹脂粉体、フッ化カーボン等の滑
材粉体を分散させることが知られている。
しかし、滑材粉体を分散していない感光体ではコロナ
放電時に生成するオゾンやNOx等の活性種により劣化し
た表面が削れるので常に新しい劣化していない表面が現
れているのに対し、滑材粉体を分散した感光体では著し
く削れ量が減少するので新しい表面が充分に現れず、従
って長期間使用すると画像がつぶれ文字の判別が困難と
なる、いわゆる画像ボケが生じる。
そこで、発明者等は表面層に含まれる電荷輸送物質と
して酸化電位が0.6V以上の化合物を用いることにより、
滑材粉体を分散した場合の画像ボケを解消した(特開昭
63−30850号公報)。
しかし、この感光体には新しい問題として感光体を連
続使用した後、長期間複写機内に放置すると、コロナ放
電を行なう帯電器に近接した感光体の部位の帯電能が見
掛け上低下し、画像上に白スジが発生する現象、いわゆ
る白ヌケが発生することが指摘されている。この白ヌケ
は酸化電位が0.6V以上の電荷輸送物質を用いた際の特有
な現象であり、0.6V未満の低酸化電位の電荷輸送物質に
は全く見られないものである。
白ヌケの発生は前述の画像ボケと同様コロナ放電時に
発生したオゾンやNOxに起因するものであり、電荷輸送
物質の酸化電位が0.6V未満の場合には、電荷輸送物質自
身が感光体表面でオゾンやNOx等の作用で酸化を受けて
低抵抗化し画像ボケが生起するのに対し、酸化電位が0.
6V以上の電荷輸送物質の場合には電荷輸送物質が酸化作
用を受けにくいためにオゾンやNOxが感光体深層部まで
浸透して電荷発生物質を酸化、低抵抗化するために基盤
からのホール注入が促進され、見掛け上電位が上昇せず
白ヌケが生ずるものと推定される。この見掛け上の電位
低下は連続使用中でも生じているものであるが、表面電
位の低下が感光体表面で均一におこるために部分的な電
位低下である白ヌケとは認められず、連続使用後に放置
した際に、オゾンやNOx濃度が極端に高い帯電器近傍で
の局部的な電位低下が白ヌケとなって顕著に表面化する
ものである。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は前述の問題点を解決した高耐久性を有する電
子写真感光体を提供するものである。即ち本発明の目的
は摺擦による表面の摩耗やキズの発生が少なく、かつ画
像ボケや白ヌケの発生しない高品位の画像が得られる高
耐久性を有する電子写真感光体を提供するものである。
本発明の他の目的はクリーニング性が良好で表面層への
トナー付着のない高耐久性を有する電子写真感光体を提
供することにある。更に本発明の他の目的はくり返し電
子写真プロセスにおいて残留電位の蓄積がなく常に高品
位の画像が得られる高耐久性を有する電子写真感光体を
提供するものである。
[課題を解決するための手段] 前記問題点は、導電性支持体上に感光層を有する電子
写真感光体において、少なくとも支持体より最も離れた
層に、滑材粉体、酸化電位が0.6V未満の電荷輸送物質、
および下記一般式(1)で表わされる化合物が含有され
ていることを特徴とする電子写真感光体により解決され
た。
一般式 [式中、Rは であり、nは正の整数、X1または X2は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数
2〜10のアルケニル基である] 本発明においては、一般式(1)で表わされる化合物
の添加は、電荷輸送物質をオゾンやNOxの酸化作用から
保護する効果がある。即ち、一般式(1)の化合物は、
電荷輸送物質より優先的にオゾンやNOxの酸化作用をう
けるものであり、またその酸化劣化物は他の電子写真特
性へ悪影響を与えないものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における有機光導電物質を含む感光層は、機能
分離された電荷発生物質と電荷輸送物質とが混合された
単層型感光体、または電荷発生物質を含む電荷発生層と
電荷輸送物質を含む電荷輸送層を積層した積層感光体な
どの形態をとる。
電荷発生物質としては、ピリリウム、チオピリリウム
系染料、フタロシアニン系顔料、アントアントロン顔
料、ペリレン顔料、シベンズピレンキノン顔料、ピラン
トロン顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アゾ顔
料、インジゴ顔料、キナクリトン系顔料などを用いるこ
とができる。
本発明における酸化電位が0.6V未満の電荷輸送物質
は、ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、カルバ
ゾール系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系
化合物、チアゾール系化合物、トリアリールメタン系化
合物、ポリアリールアルカン類から選択される。また、
これらの電荷輸送物質は2種以上組み合わせて用いるこ
ともできる。
電荷輸送物質は一般に低分子量であるためそれ自体で
は成膜できないために成膜性を有する樹脂をバインダー
として使用する必要がある。バインダー樹脂は、成膜性
のある高分子化合物であれば特に制限はないが、単独で
もある程度の硬さを有すること、キャリア輸送を妨害し
ないなどの点から、ポリメタクリル酸エステル類、ポリ
カーボネート、ホリアリレート、ポリエステル、ポリス
ルホンなどが好ましい。
これら導電性支持体より最も離れた層に含有されるバ
インダー樹脂は、電荷輸送物質100重量部に対して通常1
0〜1000重量部程度用いられる。
本発明で用いる滑材粉体としては、例えば、四フッ化
エチレン樹脂粉体、三フッ化塩化エチレン樹脂粉体、六
フッ化エチレンプロピレン樹脂粉体、フッ化ビニル樹脂
粉体、フッ化ビニリデン樹脂粉体、二フッ化二塩化エチ
レン樹脂粉体、これらポリマーを構成するモノマーの共
重合体等のフッ素系樹脂粉体;ポリエチレン樹脂粉体ポ
リプロピレン樹脂粉体、これらのポリマーを構成するモ
ノマーの共重合体等のポリオレフィン系樹脂粉体;フッ
化カーボンが挙げられる。これらの中でも、滑り性、耐
摩耗性、離型性の点から四フッ化エチレン樹脂、フッ化
ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂が好ましい。また、
これらの滑材粉体は2種以上組合わせて用いることもで
きる。
導電性支持体より最も離れた層に分散される滑材粉体
の含有量は、電荷輸送物質と(該層に電荷発生物質が含
有される場合には、さらに電荷発生物質と)バインダー
の合計量に対し1.0〜30重量%が適当であり、特に2.0〜
20重量%が好ましい。
含有量が1.0重量%未満であると、滑材粉体分散によ
る表面改質効果が十分でなく、一方30重量%を超える
と、光透過性が低下し、更に、キャリアの移動性も低下
する傾向がある。
本発明に用いられる一般式(1)で表わされる化合物
としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
これらの化合物は、プラスチックやゴムなどのラジカ
ル捕捉剤または酸化防止剤として知られているヒンダー
トフェノール基を有するフェノール誘導体のうちの1つ
である。また、これらの化合物は2種以上組み合わせて
用いることもできる。
導電性支持体より最も離れた層に含有される一般式
(1)で表わされる化合物の含有量は電荷輸送物質と
(該層に電荷発生物質が含有される場合には、さらに電
荷発生物質と)バインダーの合計量に対して通常0.1〜3
0重量%が適当であり、0.2〜10重量%が好ましい。添加
料が0.1重量%未満では劣化防止効果が小さく、30重量
%を超えると感度低下、残留電位の上昇等の弊害が生ず
る傾向がある。
本発明の電子写真感光体を製造する場合、導電性支持
体としては、支持体自体が導電性をもつもの、例えばア
ルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレ
ス、バナジウム、モリブデン、クロム、チタン、ニッケ
ル、インジウム、金や白金等を用いることができ、その
他にアルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウ
ム、酸化錫、酸化インジウム−酸化錫合金等を真空蒸着
法によって被膜形成した層を有するプラスチック、酸化
チタン、酸化錫などの導電性粒子を適当なバインダーと
ともにプラスチックや前記導電性支持体の上に被覆した
支持体、導電性粒子をプラスチックや紙に含浸した支持
体や導電性ポリマーを有するプラスチック等を用いるこ
とができる。
導電性支持体と感光層の中間に、バリヤー機能と接着
機能をもつ下引層を設けることもできる。下引層は、カ
ゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロール、エ
チレン−アクリル酸コポリマー、ポリビニルブチラー
ル、フェノール樹脂、ポリアミド(ナイロン6、ナイロ
ン66、ナイロン610、共重合ナイロン、アルコキシメチ
ル化ナイロン等)、ポリウレタン、ゼラチン、酸化アル
ミニウムなどによって形成できる。
下引層の膜厚は、0.1μm〜40μm、好ましくは、0.3
μm〜3μmが適当である。
滑材粉体の分散法としては一般的な分散手段、例えば
ホモジナイザー、超音波、ボールミル、振動ミル、サン
ドミル、アトライター、ロールミルなどを用いることが
出来る。適宜な溶剤に溶解したバインダーに滑材粉体を
加えた後、上記分散法により分散する。これをバインダ
ーと電荷輸送物質と前記一般式(1)で表わされる化合
物を溶解した溶液に適量混合することにより調製する。
又、滑材粉体を分散させる際に分散性を向上させるため
に各種の分散助剤を添加することも可能である。
塗工は、浸漬コーティング法、スプレーコーティング
法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング
法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティン
グ法、ローラーコーティング法、カーテンコーティング
法等のコーティング法を用いて行なうことができる。乾
燥は、室温における接触乾燥後、加熱乾燥する方法が好
ましい。加熱乾燥は、30℃〜200℃で5分〜2時間の範
囲の時間で静止または送風下で行なうことができる。
本発明において、酸化電位は飽和カロメル電極を参照
電極、0.1N(n・Bu)4N・ClO4−アセトニトリル溶液を
電解液として用い、ポテンシャルスイーパーによって作
用電極の電位をスイープし、得られた電流−電位曲線の
ピーク位置をそのまま酸化電位の値として求めた。
詳しくは、サンプルを0.1N(n−Bu)N+ClO- 4アセト
ニトリル溶液の電解液に5〜10mmol%程度の濃度になる
ように溶解する。そして、このサンプル溶液に電圧を加
え、低電位から直線的に電圧を変化させたときの電流変
化を測定し、電流−電位曲線を得る。この電流−電位曲
線における電流値の第1変曲点に対応した電位値を酸化
電位とした。
以下、実施例により本発明を説明する。実施例中の部
は重量部を表わす。
実施例1 導電性支持体として80φ×360mmのアルミニウムシリ
ンダーを用意した。
一方、酸化アンチモン10%を含有する酸化スズを酸化
チタンに対して75重量%になるように被覆した導電性粉
体100部をレゾール系フェノール樹脂100部及びメタノー
ル30部、メチルセロソルブ100部より成る溶液に加え、
ボールミル装置でよく分散し塗料とした。この塗料を支
持体上に浸漬塗布し140℃で30分間加熱硬化させ、20μ
mの導電性下引き層をもうけた。
この上にポリアミド樹脂(6−66−610−12 4元ナ
イロン共重合体)1部および8−ナイロン樹脂(メトキ
シメチル化6ナイロン、メトキシ化率約30%)3部をメ
タノール50部、ブタノール40部から成る溶剤に溶解させ
た塗液を浸漬法で塗布し、70℃、10分間乾燥後0.5μm
厚の下引き層をもうけた。
次に下記構造式(2)のビスアゾ顔料を10部、ポリビ
ニルブチラール樹脂5部 及びシクロヘキサノン100部を1φガラスビーズを用い
たサンドミル装置で20時間分散した。この分散液にテト
ラヒドロフラン50〜100(適宜)部を加えて下引き層上
に塗布し、100℃、5分間の乾燥をして0.12μm層の電
荷発生層を形成した。
次に四フッ化エチレン樹脂粉体、分散剤としてフッ素
系アクリルオリゴマー、電荷輸送物質として酸化電位0.
57Vの次式(3)のヒドラゾン化合物(略称CT−1) 結着剤バインダーとしてビスフェノールZ型ポリカー
ボネート樹脂を用意した。先ずポリカーボネート樹脂20
部、ヒドラゾン化合物20部およびフッ素系アクリルオリ
ゴマー0.6部をモノクロルベンゼン100部に溶解する。つ
いでこの中に四フッ化エチレン樹脂粉体6部を加え、ス
テンレス製ボールミルで40時間分散し、下記構造式
(4)の化合物(前記一般式(1)に該当する)(略称
THCC−1)0.4部をとかしたジクロルメタン溶液20部を
加えて電荷輸送層塗布液を調製した。この液を前記電荷
発生層上に塗布し、100℃、60分熱風乾燥して20μm厚
の電荷輸送層を形成した。
この様にして製造した感光体をブレード侵入量1.1m
m、スポンジローラーの相対速度102%のクリーニング機
構を有する様改造したキャノン製複写機NP−3525に装着
し、耐久性評価を行なったが、10万枚の耐久試験後もボ
ケは発生せず高画質のコピーを得ることができた。この
ときの感光体膜厚減少量は1.5μmであった。又同様に
製造した別の感光体を用い、5000枚の連続コピーを行な
った後、感光体を複写機内にそのまま3日間放置し、表
面電位を測定した。この時、放置の間にコロナ帯電器直
下に位置していた感光体の部分をマーキングしておいて
他の部分との電位差(ΔVD)を求めたが全く差が認めら
れなかった。
実施例2〜16 以下、滑材粉体として、フッ化ビニリデン樹脂粉体、
二フッ化二塩化エチレン樹脂粉体、ポリエチレン粉体、
フッ化カーボンを電荷輸送物質として前記CT−1、酸化
電位0.54Vの構造式(5)(略称CT−2)、酸化電位0.4
7Vの構造式(6)(略称CT−3)の化合物を、 又、前記一般式(1)に該当する化合物として前記TH
CC−1の他表1に示す化合物を用い、実施例1と同様に
して製造した感光体について実施例1と同様の評価を行
なった結果を表2にまとめた。
実施例17〜20 前記一般式(1)で表わされる化合物の添加量を変え
た以外は実施例1と同様にして製造した感光体について
の評価を表2に示す。
比較例1〜11 実施例の組成から滑材粉体又は前記一般式(1)で表
わされる化合物を欠いた感光体を製造し、実施例1と同
様に評価した。
又、表3に示す酸化電位が0.6V以上の電荷輸送物質を
用いた感光体及び表4に示す他の添加剤を用いた感光体
の評価結果を表5に示す。
表5に示した様に、前記一般式(1)で表わされる化
合物を添加しない感光体、及び一般式(1)で表わされ
る化合物以外の構造を有する有機化合物を添加した感光
体は、3000〜4000枚程度からボケが発生し、10万枚の耐
久試験後には画像が全く判別できない状態であった。
又滑材粉体である四フッ化エチレン樹脂粉体を添加し
ない感光体は耐久試験による感光体表面の膜厚減少が激
しいため、3.5万枚程度からカブリが発生しはじめ10万
枚耐久試験後は、文字との判別がつきにくい状態であっ
た。
又、酸化電位が0.6V以上の電荷輸送物質を用いた感光
体は耐久試験中ボケは発生しなかったものの複写機内に
3日間放置した場合に、帯電器の下にあたる部位の電位
低下が著しく、画像上に白ヌケが発生した。
実施例21 実施例1と同様にして80φシリンダー基体上に下引き
層までを塗布した。
次に実施例1で用いたヒドラゾン化合物(CT−1)15
部、ポリカーボネートZ樹脂10部をジクロロメタン50
部、モノクロルベンゼン10部に溶解した溶液を下引き層
上に塗布し15μm厚の電荷輸送層を作成した。
次に、下記構造式のジスアゾ顔料4部、ポリカーボネ
ートZ樹脂 10部及びシクロヘキサノン50部を1φガラスビーズを用
いたサンドミル装置で20時間分散して電荷発生層分散液
を調製した。
次にポリ四フッ化エチレン樹脂粉体、分散剤としてフ
ッ素系アクリルオリゴマー、ヒドラゾン化合物(CT−
1)、ポリカーボネートZ樹脂を用意した。先ずポリカ
ーボネート樹脂10部、ヒドラゾン化合物4部、フッ素系
アクリルオリゴマー0.15部をジクロルメタン10部、モノ
クロルベンゼン40部に溶解する。ついでこの中にポリ四
フッ化エチレン樹脂粉体1.5部を加え、ステンレス製ボ
ールミルで40時間分散した。更にこの液中に実施例1で
用いた一般式(1)で表わされる化合物0.3部を添加し
て電荷輸送層液を調製した。この電荷発生層分散液
と電荷輸送層液を1:1の割合で混合した塗料を前記電
荷輸送層上に塗布し5μm厚の電荷発生層を形成した。
実施例1で用いた複写機を更に正帯電できる様に改造
しこの感光体を実施例1と同様にして評価したが、10万
枚耐久試験後もボケは発生せず、高画質のコピーを得る
ことができた。このときの感光体の膜厚減少量は2.5μ
mであった。又耐久試験後感光体を複写機内に放置して
も帯電器直下の部位に当る部分にも他の部分との電位差
(ΔVD)はほとんど認められず白ヌケは発生しなかっ
た。
比較例12 実施例21の比較例として、一般式(1)で表わされる
化合物を加えない感光体を製造し、同様の評価を行なっ
たが、数千枚程度からボケが発生しはじめた。
[発明の効果] 以上の様に本発明の滑材粉体と酸化電位が0.6V未満の
電荷輸送物質及び特定の構造を有する有機化合物を含有
する電子写真感光体は、機械的耐久性やコロナ放電環境
下における電位の安定性が極めて高く、常に安定した高
品質の画像を得ることができるものである。また、本発
明の電子写真感光体は通常の複写機の他、レーザービー
ムプリンター、LEDプリンター、LCDプリンター、CRTプ
リンターなど電子写真を応用したプリンターの感光体と
しても用いることができる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に感光層を有する電子写真
    感光体において、少なくとも支持体より最も離れた層
    に、滑材粉体、酸化電位が0.6V未満の電荷輸送物質、お
    よび下記一般式(1)で表わされる化合物が含有されて
    いることを特徴とする電子写真感光体。 一般式(1) [式中、Rは であり、nは正の整数、X1または X2は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数
    2〜10のアルケニル基である]
  2. 【請求項2】感光層が電荷発生層と電荷輸送層からなる
    積層構造を有しており、かつ電荷発生層上に電荷輸送層
    が設けられている請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】感光層が電荷発生層と電荷輸送層からなる
    積層構造を有しており、かつ電荷輸送層上に電荷発生層
    が設けられている請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】感光層が電荷発生物質および電荷輸送物質
    を含有する単一層からなる請求項1記載の電子写真感光
    体。
  5. 【請求項5】滑材粉体がフッ素系樹脂粉体、ポリオレフ
    ィン系樹脂粉体またはフッ化カーボン粉体である請求項
    1記載の電子写真感光体。
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