JP2530231B2 - 耐熱用オ―ステナイト系ステンレス鋼 - Google Patents
耐熱用オ―ステナイト系ステンレス鋼Info
- Publication number
- JP2530231B2 JP2530231B2 JP1330128A JP33012889A JP2530231B2 JP 2530231 B2 JP2530231 B2 JP 2530231B2 JP 1330128 A JP1330128 A JP 1330128A JP 33012889 A JP33012889 A JP 33012889A JP 2530231 B2 JP2530231 B2 JP 2530231B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- high temperature
- value
- stainless steel
- steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C38/00—Ferrous alloys, e.g. steel alloys
- C22C38/18—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
- C22C38/40—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
- C22C38/58—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with more than 1.5% by weight of manganese
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C38/00—Ferrous alloys, e.g. steel alloys
- C22C38/18—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
- C22C38/40—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C38/00—Ferrous alloys, e.g. steel alloys
- C22C38/18—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
- C22C38/40—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
- C22C38/44—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with molybdenum or tungsten
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Arc Welding In General (AREA)
- Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高温の腐食性雰囲気で、特に高温塩腐食また
は溶融塩腐食等、塩を含む腐食が問題となる雰囲気で繰
り返し加熱・冷却を受けるような用途に使用される耐高
温塩腐食性、ならびに耐溶接高温割れ性および熱間加工
性、溶接性、および溶接部の耐塩害腐食性に優れた耐熱
用オーステナイト系ステンレス鋼に関する。
は溶融塩腐食等、塩を含む腐食が問題となる雰囲気で繰
り返し加熱・冷却を受けるような用途に使用される耐高
温塩腐食性、ならびに耐溶接高温割れ性および熱間加工
性、溶接性、および溶接部の耐塩害腐食性に優れた耐熱
用オーステナイト系ステンレス鋼に関する。
自動車の排ガス浄化システム、加熱炉の部品、熱交換
器等の部品、電気コンロや魚焼器などの調理用電気器具
などの厳しい腐食環境下で使用される耐熱鋼に要求され
る特性としては高温強度特性、耐高温酸化性、酸化スケ
ールの剥離抵抗などの一般的特性に加えて、燃焼雰囲気
での高温ガス腐食あるいはPbO、V2O5などの各種酸化
物、PbCl2、NaCl、MgCl2、KClなどの塩化物を含む環境
での耐高温塩腐食および、さらに高温での耐溶融塩腐食
がある。さらに、冷却時には凝縮水による湿食の問題も
ある。このような厳しい環境の下では耐熱用表面処理鋼
板ではもたず、SUS304で代表される耐熱用ステンレス鋼
が用いられている。
器等の部品、電気コンロや魚焼器などの調理用電気器具
などの厳しい腐食環境下で使用される耐熱鋼に要求され
る特性としては高温強度特性、耐高温酸化性、酸化スケ
ールの剥離抵抗などの一般的特性に加えて、燃焼雰囲気
での高温ガス腐食あるいはPbO、V2O5などの各種酸化
物、PbCl2、NaCl、MgCl2、KClなどの塩化物を含む環境
での耐高温塩腐食および、さらに高温での耐溶融塩腐食
がある。さらに、冷却時には凝縮水による湿食の問題も
ある。このような厳しい環境の下では耐熱用表面処理鋼
板ではもたず、SUS304で代表される耐熱用ステンレス鋼
が用いられている。
大量廃棄物処理等に用いる焼却炉、高炉の羽口バーナ
ー、重油ボイラー、内燃機関の排ガス管などで、路面凍
結防止剤を散布するような地域など、塩化物あるいは灰
分が付着する環境下で使用されている部材の一部には著
しい高温腐食を生じている例が見られ問題となってい
る。これらの腐食事例を調査した結果、共通した現象と
して粒界侵食型の加速酸化が発生しており、これは高温
で塩の付着した状態あるいは溶融塩状態での腐食であ
り、特に塩化物を含む塩による高温腐食が著しいことが
わかった。
ー、重油ボイラー、内燃機関の排ガス管などで、路面凍
結防止剤を散布するような地域など、塩化物あるいは灰
分が付着する環境下で使用されている部材の一部には著
しい高温腐食を生じている例が見られ問題となってい
る。これらの腐食事例を調査した結果、共通した現象と
して粒界侵食型の加速酸化が発生しており、これは高温
で塩の付着した状態あるいは溶融塩状態での腐食であ
り、特に塩化物を含む塩による高温腐食が著しいことが
わかった。
しかしこの高温腐食に対しては既存の耐熱用ステンレ
ス鋼であるSUS304、SUS321およびSUS310Sなどこのよう
な用途に対しては十分ではない。
ス鋼であるSUS304、SUS321およびSUS310Sなどこのよう
な用途に対しては十分ではない。
一般に高Si、高Moを含有する鋼は耐食性改善には確か
に効果があるが、一方、これらの高合金化によって熱間
加工性が劣り歩留が低く表面性状が劣るという製造上の
問題および実用化する上で造管性や施工上の溶接性の問
題が生じた。また、新たに高温下で使用する部材に高濃
度の塩水が接触するような環境下では条件によっては母
材は健全であるが溶接ボンド部が高温塩害によって著し
く選択腐食を生じるという現象が明らかとなった。
に効果があるが、一方、これらの高合金化によって熱間
加工性が劣り歩留が低く表面性状が劣るという製造上の
問題および実用化する上で造管性や施工上の溶接性の問
題が生じた。また、新たに高温下で使用する部材に高濃
度の塩水が接触するような環境下では条件によっては母
材は健全であるが溶接ボンド部が高温塩害によって著し
く選択腐食を生じるという現象が明らかとなった。
特開昭63-213643号公報には、重量でC:0.03%以下、C
r:10〜20%、Ni:10〜30%、Mn:2%以下、Si:1〜6%、M
o:0.5〜5%およびN:0.02〜0.4%を含み、式 24.4Cr+2.8Ni+6.7Mn−48.8Si−56.9Mo−148.0Nb の値が500以下であることを特徴とする塩化物共存下で
の耐高温腐食性に優れたステンレス鋼が開示されてい
る。この鋼はTi、Zr、Nb、Taの少くとも1種を合計で0.
1〜1%含むことができる。しかしこの鋼は耐溶接高温
割れ性の改善に配慮がなされていない。
r:10〜20%、Ni:10〜30%、Mn:2%以下、Si:1〜6%、M
o:0.5〜5%およびN:0.02〜0.4%を含み、式 24.4Cr+2.8Ni+6.7Mn−48.8Si−56.9Mo−148.0Nb の値が500以下であることを特徴とする塩化物共存下で
の耐高温腐食性に優れたステンレス鋼が開示されてい
る。この鋼はTi、Zr、Nb、Taの少くとも1種を合計で0.
1〜1%含むことができる。しかしこの鋼は耐溶接高温
割れ性の改善に配慮がなされていない。
従って、耐高温塩腐食性と同時に耐溶接高温割れ性お
よび熱間加工性に優れた耐熱用オーステナイト系ステン
レス鋼が望まれている。
よび熱間加工性に優れた耐熱用オーステナイト系ステン
レス鋼が望まれている。
本発明は耐熱用オーステナイト系ステンレス鋼の耐高
温塩腐食性と同時に耐溶接高温割れ性および熱間加工性
を改良することを課題とし、課題解決に関し、鋭意研究
した結果、耐高温塩腐食性の改良に対してはSiおよびMo
を限定添加し、さらに応力腐食割れあるいは耐候性の点
から所望ならば、Cuを限定添加することにより、粒界侵
食型の高温腐食と冷却時の混食による耐粒界腐食性およ
び高温強度、熱間加工性に対してはNb、Ti、Vを限定添
加することにより、また熱間加工性、溶接高温割れ感受
性に対してはBおよびREMを限定添加することにより改
良されるという知見を得た。
温塩腐食性と同時に耐溶接高温割れ性および熱間加工性
を改良することを課題とし、課題解決に関し、鋭意研究
した結果、耐高温塩腐食性の改良に対してはSiおよびMo
を限定添加し、さらに応力腐食割れあるいは耐候性の点
から所望ならば、Cuを限定添加することにより、粒界侵
食型の高温腐食と冷却時の混食による耐粒界腐食性およ
び高温強度、熱間加工性に対してはNb、Ti、Vを限定添
加することにより、また熱間加工性、溶接高温割れ感受
性に対してはBおよびREMを限定添加することにより改
良されるという知見を得た。
上記目的は、 C :0.06%以下 Si:1〜4% Mn:0.5〜4% P :0.035%以下 S :0.005%以下 Ni:10%超え〜16%未満 Cr:14〜20% Mo:1〜4% Al:0.01〜0.5% N :0.03%以下 を基本組成とし、この基本組成に必要に応じて Cu:0.5〜2.5% を含有させ、 さらに、基本組成および基本組成にCuを含有する鋼に Nb、Ti、Vの1種または2種以上の含有合計量: 0.05〜0.5% および/または B:0.0005〜0.02% を含有させ、さらに基本組成および基本組成にCuを含有
する鋼、およびこれらの鋼にNb、Ti、Vの1種または2
種以上および/またはBを含有する鋼に REMの1種または2種:0.005〜0.1% を含有させ、残部Feおよび不可避的不純物からなり、下
式に示す(1)式で表わす(Si%+Mo%)が3以上、
(2)式で表わす(2.5Si%+Mo%)が11以下、(3)
式で表わすD値が、溶接性の点から、REMまたはBを含
有する場合は6以上、含有しない場合は7以上、11以下
である耐熱用オーステナイト系ステンレス鋼によって達
成される。
する鋼、およびこれらの鋼にNb、Ti、Vの1種または2
種以上および/またはBを含有する鋼に REMの1種または2種:0.005〜0.1% を含有させ、残部Feおよび不可避的不純物からなり、下
式に示す(1)式で表わす(Si%+Mo%)が3以上、
(2)式で表わす(2.5Si%+Mo%)が11以下、(3)
式で表わすD値が、溶接性の点から、REMまたはBを含
有する場合は6以上、含有しない場合は7以上、11以下
である耐熱用オーステナイト系ステンレス鋼によって達
成される。
(Si%+Mo%)≧3 …(1) (2.5Si%+Mo%)≦11 …(2) D値=(Cr%+1.5Si%+Mo%+3Al%+2.6Ti% +0.5Nb%+0.5V%)−(Ni%+30C%+30N% +0.5Mn%+2Cu%) …(3) 先に言及した特開昭63-213643の鋼の実施例に示され
る鋼の上式に基づくD値はすべて4未満である。本発明
者らは、この値を6または7以上とすることによって、
高Si高Mo鋼の溶接高温割れを防止することに成功したも
のである。
る鋼の上式に基づくD値はすべて4未満である。本発明
者らは、この値を6または7以上とすることによって、
高Si高Mo鋼の溶接高温割れを防止することに成功したも
のである。
本発明鋼の好ましい組成は、C:0.03〜0.060%以下、S
i:2〜3%、Mn:0.5〜1%、P:0.03%以下、S:0.005%以
下、Ni:12〜16%未満、Cr:16〜18%、Mo:2〜3.2%、Al:
0.01〜0.03%、N:0.03%以下、残部Feおよび不可避的不
純物である。
i:2〜3%、Mn:0.5〜1%、P:0.03%以下、S:0.005%以
下、Ni:12〜16%未満、Cr:16〜18%、Mo:2〜3.2%、Al:
0.01〜0.03%、N:0.03%以下、残部Feおよび不可避的不
純物である。
次に、本発明において鋼の組成の限定理由を以下に説
明する。
明する。
C:不可避成分であり、強力なオーステナイト生成元素
であり、本発明鋼のように優れた熱間加工性、造管性を
も要求される鋼においては、組成バランス上からも必要
な元素である。また高価なNiの節減にも有効である。さ
らに、Cは侵入型元素として固溶し、高温強度を向上さ
せるのに有効な元素でもある。しかし、Cを過度に添加
すると脆化をひきおこし、また、加工性も低下するの
で、上限は0.06%とする。一方、Cの低減は製錬時間を
長くし、製造コストを押し上げるので好ましくなく、ま
た、必要な高温強度を得るためにも0.03%以下に過度に
低減するのは好ましくない。
であり、本発明鋼のように優れた熱間加工性、造管性を
も要求される鋼においては、組成バランス上からも必要
な元素である。また高価なNiの節減にも有効である。さ
らに、Cは侵入型元素として固溶し、高温強度を向上さ
せるのに有効な元素でもある。しかし、Cを過度に添加
すると脆化をひきおこし、また、加工性も低下するの
で、上限は0.06%とする。一方、Cの低減は製錬時間を
長くし、製造コストを押し上げるので好ましくなく、ま
た、必要な高温強度を得るためにも0.03%以下に過度に
低減するのは好ましくない。
Si:耐酸化性および耐高温塩腐食性を改良する上で最
も重要な元素の1つであり、十分な効果を得るには1%
以上、好ましくは2%を必要とする。一方、Siはσ相の
析出を促し靱性の低下を来たすこと、また、熱間加工
性、溶接性ならびに成形加工性を低下せしめるので上限
を4%、好ましくは3%とした。
も重要な元素の1つであり、十分な効果を得るには1%
以上、好ましくは2%を必要とする。一方、Siはσ相の
析出を促し靱性の低下を来たすこと、また、熱間加工
性、溶接性ならびに成形加工性を低下せしめるので上限
を4%、好ましくは3%とした。
Mn:溶接高温割れに有害なSをMnSとして固定し、溶着
金属中のSを除去、減少させる。Mnが低すぎるとMnSは
粒界に膜状に存在し、高温での粒界強度低下を助長する
が、Mn量が高くなるとMnSは球状化し粒界強度低下への
影響が小さくなる。それにはMn量は0.5%以上必要であ
り、また、4%を超えてもその効果は同じである。した
がって0.5%以上4%以下とした。D値を考慮すると1
%以下が好ましい。
金属中のSを除去、減少させる。Mnが低すぎるとMnSは
粒界に膜状に存在し、高温での粒界強度低下を助長する
が、Mn量が高くなるとMnSは球状化し粒界強度低下への
影響が小さくなる。それにはMn量は0.5%以上必要であ
り、また、4%を超えてもその効果は同じである。した
がって0.5%以上4%以下とした。D値を考慮すると1
%以下が好ましい。
P:Sと同様に溶接高温割れに対して有害であるので、
可能な限り低い方が良いが、低くするには製造コストの
上昇を招くので上限を0.035%以下とした。
可能な限り低い方が良いが、低くするには製造コストの
上昇を招くので上限を0.035%以下とした。
S:上述のように溶接高温割れに対して有害であるので
可能な限り低いほうが好ましいが、低くするには製造コ
ストの上昇を招くので上限を0.005%とする。
可能な限り低いほうが好ましいが、低くするには製造コ
ストの上昇を招くので上限を0.005%とする。
Ni:オーステナイト系ステンレス鋼の基本的元素の1
つであり、溶接高温割れ防止の点からδフェライトが生
成する組成にする必要があるので、その組成バランスを
考慮して下限を10%とした。上限は組成バランスおよび
製品原価の点から16%未満とした。D値を考慮すると12
〜16%未満が好ましい。
つであり、溶接高温割れ防止の点からδフェライトが生
成する組成にする必要があるので、その組成バランスを
考慮して下限を10%とした。上限は組成バランスおよび
製品原価の点から16%未満とした。D値を考慮すると12
〜16%未満が好ましい。
Cr:ステンレス鋼の耐酸化性および耐食性を維持する
ために最も基本的な元素である。14%未満では高温の腐
食性環境あるいは単なる耐高温酸化性の点で十分な効果
が得られない。また、20%を超えると組成バランスの調
整が困難となり、δフェライトが多くなって、加工性の
低下を招くので上限20%以下とした。D値を考慮すると
16〜18%が好ましい。
ために最も基本的な元素である。14%未満では高温の腐
食性環境あるいは単なる耐高温酸化性の点で十分な効果
が得られない。また、20%を超えると組成バランスの調
整が困難となり、δフェライトが多くなって、加工性の
低下を招くので上限20%以下とした。D値を考慮すると
16〜18%が好ましい。
Mo:高温での腐食性環境ならびに耐高温塩害性・高温
強度に有効な元素であるので積極的に添加すべき元素で
ある。1%未満では添加効果が小さいので下限を1%以
上とする。一方、Moは高価であり、また、σ相の析出を
促し靱性の低下を招く。また、4%を越えて添加すると
熱間加工性の低下を来たすので上限を4%とする。D値
を考慮すると2〜3.2%が好ましい。
強度に有効な元素であるので積極的に添加すべき元素で
ある。1%未満では添加効果が小さいので下限を1%以
上とする。一方、Moは高価であり、また、σ相の析出を
促し靱性の低下を招く。また、4%を越えて添加すると
熱間加工性の低下を来たすので上限を4%とする。D値
を考慮すると2〜3.2%が好ましい。
Al:耐酸化性の向上に最も有効な元素であり、また、
鋼の清浄度を高めるのに有効であるので0.01%以上含ま
れることが望まれる。また、Alは強力なフェライト生成
元素であり、組成バランスならびに靱性の点から、上限
0.5%以下とした。D値を考慮すると0.01〜0.03%が好
ましい。
鋼の清浄度を高めるのに有効であるので0.01%以上含ま
れることが望まれる。また、Alは強力なフェライト生成
元素であり、組成バランスならびに靱性の点から、上限
0.5%以下とした。D値を考慮すると0.01〜0.03%が好
ましい。
B:結晶粒界強度を高め熱間加工性や溶接高温割れを改
善するのに有効であるが、0.0005%未満ではその効果が
現われず、また、含有量が約0.02%超えるとBの化合物
をつくり、粒界強度が逆に低下してくるので0.0005%〜
0.02%とする。
善するのに有効であるが、0.0005%未満ではその効果が
現われず、また、含有量が約0.02%超えるとBの化合物
をつくり、粒界強度が逆に低下してくるので0.0005%〜
0.02%とする。
Nb、Ti、V:これらの元素はC、Nと結合して微細な析
出物を形成し、耐食性のみならず高温強度、とりわけク
リープ強度の改善に効果があり、添加量の合計が0.05%
以上で明確な添加効果が得られる。添加量が多くなると
加工性が低下し、靱性も低下するので合計で0.5%以下
とする。好ましくは0.05〜0.4%である。
出物を形成し、耐食性のみならず高温強度、とりわけク
リープ強度の改善に効果があり、添加量の合計が0.05%
以上で明確な添加効果が得られる。添加量が多くなると
加工性が低下し、靱性も低下するので合計で0.5%以下
とする。好ましくは0.05〜0.4%である。
REM:溶接高温割れに有害なSを凝固の初期過程におい
て高融点化合物として固定し割れ感受性の改良に効果が
ある。また、加熱−冷却の温度サイクルを受けた場合の
酸化スケールの剥離抵抗を高めるのに効果がある。これ
らの効果を得るにはREMの合計量で0.005%以上必要であ
り、逆に、REMを多量に添加すると粒界にREM酸化物が多
量に析出し、高温における粒界強度を低下させ、高温割
れ感受性の改良効果を相殺してしまうので、上限を0.1
%以下とする。
て高融点化合物として固定し割れ感受性の改良に効果が
ある。また、加熱−冷却の温度サイクルを受けた場合の
酸化スケールの剥離抵抗を高めるのに効果がある。これ
らの効果を得るにはREMの合計量で0.005%以上必要であ
り、逆に、REMを多量に添加すると粒界にREM酸化物が多
量に析出し、高温における粒界強度を低下させ、高温割
れ感受性の改良効果を相殺してしまうので、上限を0.1
%以下とする。
Cu:応力腐食割れあるいは耐候性の点で効果があり、
その場合0.5%以上を必要とし、一方、多量に添加する
と結晶粒界に偏析して熱間加工性を著しく損なうので2.
5%を上限とする。D値を考慮すると1〜1.3%が好まし
い。
その場合0.5%以上を必要とし、一方、多量に添加する
と結晶粒界に偏析して熱間加工性を著しく損なうので2.
5%を上限とする。D値を考慮すると1〜1.3%が好まし
い。
N:Cと同様に高温強度を向上させるのに有効な成分で
あるが、過度に添加すると加工性が低下するので0.03%
以下とする。
あるが、過度に添加すると加工性が低下するので0.03%
以下とする。
さらに、SiとMoについては前記(1)式、(2)式に
示したように合計量でも規制する。下限値の(Si%+Mo
%)≧3は母材の高温塩腐食性を改良するためであり、
上限値の(2.5Si%+Mo%)≦11は熱間加工性、耐溶接
高温割れ性およびσ脆化の劣化および成形加工性を最小
限にするためである。また、前記(3)式で表わすD値
を定義し限定したのは、高Siあるいは高Moを含む鋼はき
わめて溶接高温割れを起こしやすくなるのでその改良を
図ったもので、D値はフェライト晶出の指標値である。
示したように合計量でも規制する。下限値の(Si%+Mo
%)≧3は母材の高温塩腐食性を改良するためであり、
上限値の(2.5Si%+Mo%)≦11は熱間加工性、耐溶接
高温割れ性およびσ脆化の劣化および成形加工性を最小
限にするためである。また、前記(3)式で表わすD値
を定義し限定したのは、高Siあるいは高Moを含む鋼はき
わめて溶接高温割れを起こしやすくなるのでその改良を
図ったもので、D値はフェライト晶出の指標値である。
D値はREMまたはBを含有する場合は6以上、該元素を
含まない場合は7以上である。δフェライトが多くなり
すぎると熱間加工割れを起こし、製造性の低下を招くの
で上限をD値=11とした。
含まない場合は7以上である。δフェライトが多くなり
すぎると熱間加工割れを起こし、製造性の低下を招くの
で上限をD値=11とした。
次に本発明を具体的に説明する。基礎実験として第1
表に示す鋼を真空溶製し、熱間引張試験と高温塩腐食試
験を行った。熱間引張試験は鋼塊から20×20×110mmに
切り出し、1200℃で2時間の熱処理を施し、10mmφの丸
棒の試験片に加工した。高温塩腐食試験は鋼塊を鍛造で
30mm厚さの板とし、1200℃に加熱した後、熱延で5mmと
し、以降通常の冷延、焼鈍で2mmの板を作製し、25×35m
mの試験片に加工し、全面を#400研摩して試験に供し
た。まず、耐高温塩腐食性を確認するため、20℃の飽和
食塩水中に供試材を5分間浸漬した後650℃で2時間加
熱し、5分間空冷する処理を1サイクルとし、これを10
サイクル実施する方法で高温塩腐食試験を行った。試験
後脱スケールし、腐食減量によって耐高温塩腐食性を評
価した。その結果を表1に合せて示す。この結果からSU
S304、SUS321の規格鋼と比較して、高Siを含有するSUS3
02B、SUSXM15J1は腐食減量が著しく低減し、SiとMoを含
有するE33〜E96はさらに腐食減量が著しく低減している
ことがわかる。第1図に、第1表に示す鋼のうちD値が
7以上11以下のものについての耐高温塩腐食性に及ぼす
(Si+Mo)量の影響を示す。この結果から(Si+Mo)量
を3%以上含有すると腐食減量が著しく低減しており、
耐高温塩腐食性を付与するためには3%以上の(Si+M
o)を添加することが非常に有効であることがわかる。
一般にオーステナイト系ステンレス鋼の優れた耐熱性は
鋼表面に形成されるCr2O3の皮膜によってもたらされる
ものであるが、この皮膜は大気酸化に対しては優れた保
護性を発揮するが、本発明鋼の用途である高温塩腐食環
境下では十分な保護皮膜とはなり得ず著しく腐食され
る。これに対して(Si+Mo)を3%以上添加することに
より高温塩腐食環境下で優れた保護性を発揮する皮膜を
形成することが可能になったと考える。
表に示す鋼を真空溶製し、熱間引張試験と高温塩腐食試
験を行った。熱間引張試験は鋼塊から20×20×110mmに
切り出し、1200℃で2時間の熱処理を施し、10mmφの丸
棒の試験片に加工した。高温塩腐食試験は鋼塊を鍛造で
30mm厚さの板とし、1200℃に加熱した後、熱延で5mmと
し、以降通常の冷延、焼鈍で2mmの板を作製し、25×35m
mの試験片に加工し、全面を#400研摩して試験に供し
た。まず、耐高温塩腐食性を確認するため、20℃の飽和
食塩水中に供試材を5分間浸漬した後650℃で2時間加
熱し、5分間空冷する処理を1サイクルとし、これを10
サイクル実施する方法で高温塩腐食試験を行った。試験
後脱スケールし、腐食減量によって耐高温塩腐食性を評
価した。その結果を表1に合せて示す。この結果からSU
S304、SUS321の規格鋼と比較して、高Siを含有するSUS3
02B、SUSXM15J1は腐食減量が著しく低減し、SiとMoを含
有するE33〜E96はさらに腐食減量が著しく低減している
ことがわかる。第1図に、第1表に示す鋼のうちD値が
7以上11以下のものについての耐高温塩腐食性に及ぼす
(Si+Mo)量の影響を示す。この結果から(Si+Mo)量
を3%以上含有すると腐食減量が著しく低減しており、
耐高温塩腐食性を付与するためには3%以上の(Si+M
o)を添加することが非常に有効であることがわかる。
一般にオーステナイト系ステンレス鋼の優れた耐熱性は
鋼表面に形成されるCr2O3の皮膜によってもたらされる
ものであるが、この皮膜は大気酸化に対しては優れた保
護性を発揮するが、本発明鋼の用途である高温塩腐食環
境下では十分な保護皮膜とはなり得ず著しく腐食され
る。これに対して(Si+Mo)を3%以上添加することに
より高温塩腐食環境下で優れた保護性を発揮する皮膜を
形成することが可能になったと考える。
一方、SiとMoの含有量が増してくると熱間加工性、溶
接高温割れならびに靱性の劣化を招くので、むやみに多
量添加することはできない。第2図は800〜1400℃で熱
間高速引張試験を行い破断絞りを求め、その破断絞り値
が0%となる温度、すなわち、null点を求めたものであ
る。この結果から、null点はSiとMoの増加と共に低下
し、特にSiはMoの2.5倍できいてくるので大巾な増量は
好ましくない。これはSiとMoの含有量が増してくると高
温加熱により粒界溶融による凝膜脆性が促進されるため
である。そのため熱間加工性の点からSiとMoの大巾な増
量は望めず、(2.5Si+Mo)で11%以下が好ましいと考
える。
接高温割れならびに靱性の劣化を招くので、むやみに多
量添加することはできない。第2図は800〜1400℃で熱
間高速引張試験を行い破断絞りを求め、その破断絞り値
が0%となる温度、すなわち、null点を求めたものであ
る。この結果から、null点はSiとMoの増加と共に低下
し、特にSiはMoの2.5倍できいてくるので大巾な増量は
好ましくない。これはSiとMoの含有量が増してくると高
温加熱により粒界溶融による凝膜脆性が促進されるため
である。そのため熱間加工性の点からSiとMoの大巾な増
量は望めず、(2.5Si+Mo)で11%以下が好ましいと考
える。
また、図中にも示すように、Bを添加すると同レベル
の(Si+Mo)の鋼に比べて大幅なnull点の上昇がみられ
る。これはBは粒界強度を高めるためで、難熱間加工材
の改良に有効である。
の(Si+Mo)の鋼に比べて大幅なnull点の上昇がみられ
る。これはBは粒界強度を高めるためで、難熱間加工材
の改良に有効である。
このような背景からSiとMoの添加は合計量でも規制
し、下限は耐高温塩腐食性の点から、上限は熱間加工
性、溶接高温割れおよびσ脆化の点から規制するが、Si
とMoの量の上限を厳しく規制しても、なおかつ熱間加工
性等に問題がある場合にはBを添加する。Bは粒界強度
を高めるため熱間加工性の改良に有効である。
し、下限は耐高温塩腐食性の点から、上限は熱間加工
性、溶接高温割れおよびσ脆化の点から規制するが、Si
とMoの量の上限を厳しく規制しても、なおかつ熱間加工
性等に問題がある場合にはBを添加する。Bは粒界強度
を高めるため熱間加工性の改良に有効である。
さらに高温塩腐食環境下では、前述したように、母材
が腐食される以前に溶接部が著しく腐食される場合があ
る。第4図、第5図、第6図はそれぞれ表1に示すSUS3
04、SUSXM15J1およびE57の鋼を常法で熱延し冷延焼鈍で
0.3mm以下の板とし、TIG溶接した後、5%NaClを含む溶
液で60℃、1時間湿潤し、60℃、3日間乾燥し、350℃
で4時間加熱を1サイクルとし、これを10サイクル行っ
たときの溶接部の断面の約70倍の顕微鏡写真である。SU
S304では溶接部がδフェライト相に沿って腐食し、特に
ボンド部の腐食が著しく、そのためボンド部に沿って破
断している。Siを含有するSUSXM15J1はSUS304のように
ボンド部が破断するまでにはいたっていないが、δフェ
ライト相はかなり選択腐食されている。これら二つの鋼
に対して、(Si+Mo)を含有するE57はまったく腐食さ
れていないことがわかる。
が腐食される以前に溶接部が著しく腐食される場合があ
る。第4図、第5図、第6図はそれぞれ表1に示すSUS3
04、SUSXM15J1およびE57の鋼を常法で熱延し冷延焼鈍で
0.3mm以下の板とし、TIG溶接した後、5%NaClを含む溶
液で60℃、1時間湿潤し、60℃、3日間乾燥し、350℃
で4時間加熱を1サイクルとし、これを10サイクル行っ
たときの溶接部の断面の約70倍の顕微鏡写真である。SU
S304では溶接部がδフェライト相に沿って腐食し、特に
ボンド部の腐食が著しく、そのためボンド部に沿って破
断している。Siを含有するSUSXM15J1はSUS304のように
ボンド部が破断するまでにはいたっていないが、δフェ
ライト相はかなり選択腐食されている。これら二つの鋼
に対して、(Si+Mo)を含有するE57はまったく腐食さ
れていないことがわかる。
これはSUS304ならびにSUSXM15J1ではマトリックスに
対してδフェライト相が卑となり電気化学的に著しく腐
食されたためと思われる。これに対し、E57の溶接部が
腐食されにくいのは耐高温塩腐食性に効果のあるSiおよ
びMoによってδフェライト相そのものの耐食性が増して
いるためである。したがって、SiおよびMoを添加するこ
とは母材のみでなく、溶接部の耐高温塩腐食性の向上に
も有効である。Si単独添加ではなし得なかった上記のよ
うな厳しい腐食環境下での使用にはじめて可能ならしめ
た点に本発明の1つの大きな特徴がある。
対してδフェライト相が卑となり電気化学的に著しく腐
食されたためと思われる。これに対し、E57の溶接部が
腐食されにくいのは耐高温塩腐食性に効果のあるSiおよ
びMoによってδフェライト相そのものの耐食性が増して
いるためである。したがって、SiおよびMoを添加するこ
とは母材のみでなく、溶接部の耐高温塩腐食性の向上に
も有効である。Si単独添加ではなし得なかった上記のよ
うな厳しい腐食環境下での使用にはじめて可能ならしめ
た点に本発明の1つの大きな特徴がある。
自動車排ガス部材、加熱炉の部品、熱交換器の部品等
溶接施工される構造物の用途では溶接高温割れ感受性の
高いような材料は致命的である。特に高Si高Mo鋼は溶接
高温割れ感受性が高いので問題である。この溶接高温割
れに関しては凝固過程で生成するδフェライト相が大き
く影響している。すなわち、オーステナイト単相の鋼で
は初晶がオーステナイト相のみであるので、そのオース
テナイト相とオーステナイト相の一次粒界に不純物元素
が濃縮するため、その粒界強度を弱め、高温割れを起こ
すが、δフェライトが存在する場合には初晶のδフェラ
イトは凝固過程でオーステナイトに変態し、その際に粒
界移動を伴うので、オーステナイト単相の鋼よりもオー
ステナイト粒界の不純物元素が少ないため溶接高温割れ
が改良されるといわれている。本発明者らは、このδフ
ェライトを利用し第2表に示す鋼を用いて溶接高温割れ
試験により割れ感受性を詳細に検討し第3図に示す結果
を得た。第2表に示す鋼は、真空溶製して鋼塊とし、鍛
造で30mm厚さのスラブにし、1200℃に加熱した後、熱延
で5mm厚の板にし、以降通常の冷延、焼鈍にて1.5mmの板
を作製し40×200mmの試験片に加工した。溶接高温割れ
試験は試験片の両端をチャッキングして長手方向に引張
荷重を加えた状態でTIG溶接を行った。この方法で種々
の引張荷重を加えて行った溶接サンプルを5〜10枚作製
した。溶接後、試験前に入れていたケガキ線の位置から
ひずみ量を測定し、凝固する際に発生した溶接部の割れ
の有無を観察し、溶接割れを起こした最小ひずみ量を臨
界ひずみとし、その臨界ひずみ量とδフェライト量の指
標であるD値との関係を第3図にプロットした。この結
果から、高Si高Moを含有する鋼においても溶接ビードに
適当量のδフェライトが存在すると高温割れが起こりに
くく、D値が7以上11以下の範囲内で改良されることが
明らかとなった。また、図中に示すように、前記基本成
分に、さらにB添加ならびにREM添加すると割れ感受性
が鈍くなり、同じD値の鋼に比べて改善効果が認めら
れ、この場合にはD値=6〜11の範囲が最適と考える。
溶接施工される構造物の用途では溶接高温割れ感受性の
高いような材料は致命的である。特に高Si高Mo鋼は溶接
高温割れ感受性が高いので問題である。この溶接高温割
れに関しては凝固過程で生成するδフェライト相が大き
く影響している。すなわち、オーステナイト単相の鋼で
は初晶がオーステナイト相のみであるので、そのオース
テナイト相とオーステナイト相の一次粒界に不純物元素
が濃縮するため、その粒界強度を弱め、高温割れを起こ
すが、δフェライトが存在する場合には初晶のδフェラ
イトは凝固過程でオーステナイトに変態し、その際に粒
界移動を伴うので、オーステナイト単相の鋼よりもオー
ステナイト粒界の不純物元素が少ないため溶接高温割れ
が改良されるといわれている。本発明者らは、このδフ
ェライトを利用し第2表に示す鋼を用いて溶接高温割れ
試験により割れ感受性を詳細に検討し第3図に示す結果
を得た。第2表に示す鋼は、真空溶製して鋼塊とし、鍛
造で30mm厚さのスラブにし、1200℃に加熱した後、熱延
で5mm厚の板にし、以降通常の冷延、焼鈍にて1.5mmの板
を作製し40×200mmの試験片に加工した。溶接高温割れ
試験は試験片の両端をチャッキングして長手方向に引張
荷重を加えた状態でTIG溶接を行った。この方法で種々
の引張荷重を加えて行った溶接サンプルを5〜10枚作製
した。溶接後、試験前に入れていたケガキ線の位置から
ひずみ量を測定し、凝固する際に発生した溶接部の割れ
の有無を観察し、溶接割れを起こした最小ひずみ量を臨
界ひずみとし、その臨界ひずみ量とδフェライト量の指
標であるD値との関係を第3図にプロットした。この結
果から、高Si高Moを含有する鋼においても溶接ビードに
適当量のδフェライトが存在すると高温割れが起こりに
くく、D値が7以上11以下の範囲内で改良されることが
明らかとなった。また、図中に示すように、前記基本成
分に、さらにB添加ならびにREM添加すると割れ感受性
が鈍くなり、同じD値の鋼に比べて改善効果が認めら
れ、この場合にはD値=6〜11の範囲が最適と考える。
以上、耐高温塩腐食性、熱間加工性、耐溶接高温割れ
性の点から検討しここに高Si高Mo含有の耐熱用オーステ
ナイト系ステンレス鋼の提供が可能になったものであ
る。
性の点から検討しここに高Si高Mo含有の耐熱用オーステ
ナイト系ステンレス鋼の提供が可能になったものであ
る。
〔実施例〕 つぎに、本発明を実施例について説明する。第3表に
示す組成の鋼を溶製し、前記と同様の試料に調製した。
合せて第3表に高温塩害腐食試験により得られた腐食減
量、溶接高温割れ試験により求めた臨界ひずみ、熱間引
張試験により求めたnull点測定結果を示す。これらの試
験に用いた試料の製法および試験方法は前記1、2図お
よび第3図に関連して説明したものとまったく同じ方法
で行った。この表から、限定された組成に合わない比較
鋼のE74はSiが低くMoを含有しないため腐食減量は多
い。E75はMoを含有しないため腐食減量が多く、Si量が
多いためnull点が低く、また、D値を8.8にして溶接部
のδフェライトが適当量になるように組成バランスを調
整しているがSi量が多いために臨界ひずみが非常に低
い。E76はSiおよびMo量が多いのでやはりnull点が低
く、臨界ひずみも非常に低い。F6は本発明鋼の範囲内の
成分であるが、D値が4.5と非常に低く本発明の範囲よ
り外れるので臨界ひずみが極端に低い。E77も本発明の
鋼の範囲内の成分であるが、D値が高すぎるのでデルタ
フェライトに沿って腐食されるので腐食減量が多い。ま
た、既存鋼のSUS304は腐食減量が多く、Siを含有するSU
S302BおよびSUSXM15J1はSUS304よりも腐食減量は少ない
が、本発明鋼のようにMoを含有していないので、本発明
鋼に比べ腐食減量は多い。
示す組成の鋼を溶製し、前記と同様の試料に調製した。
合せて第3表に高温塩害腐食試験により得られた腐食減
量、溶接高温割れ試験により求めた臨界ひずみ、熱間引
張試験により求めたnull点測定結果を示す。これらの試
験に用いた試料の製法および試験方法は前記1、2図お
よび第3図に関連して説明したものとまったく同じ方法
で行った。この表から、限定された組成に合わない比較
鋼のE74はSiが低くMoを含有しないため腐食減量は多
い。E75はMoを含有しないため腐食減量が多く、Si量が
多いためnull点が低く、また、D値を8.8にして溶接部
のδフェライトが適当量になるように組成バランスを調
整しているがSi量が多いために臨界ひずみが非常に低
い。E76はSiおよびMo量が多いのでやはりnull点が低
く、臨界ひずみも非常に低い。F6は本発明鋼の範囲内の
成分であるが、D値が4.5と非常に低く本発明の範囲よ
り外れるので臨界ひずみが極端に低い。E77も本発明の
鋼の範囲内の成分であるが、D値が高すぎるのでデルタ
フェライトに沿って腐食されるので腐食減量が多い。ま
た、既存鋼のSUS304は腐食減量が多く、Siを含有するSU
S302BおよびSUSXM15J1はSUS304よりも腐食減量は少ない
が、本発明鋼のようにMoを含有していないので、本発明
鋼に比べ腐食減量は多い。
これらに対して、本発明鋼でF1およびE57は耐高温塩
害腐食性に有効なSiおよびMoを含有しているため腐食減
量が少なく、また、組成バランスであるD値を8.5に調
整しているので臨界ひずみが高く、null点も高い。E60
は耐高温塩害腐食性に有効なSi、Moを含有し、さらに耐
応力腐食割れに有効なCuを含有する鋼で、F1およびE57
と同様に腐食減量が少なく、臨界ひずみおよびnull点が
高い。E61〜E66およびF9は前記同様Si、Moを含有するた
め腐食減量が少ない。また、これらの鋼のうち、E61は
とりわけクリープ強度の改善に有効なNb、Tiを、E62は
同様の考え方でVを、E64はCu、NbおよびVを含有する
鋼で、D値を6.2〜8.5と溶接高温割れを起こしにくい範
囲に組成調整しているので、いずれも臨界ひずみは高
い。F9、E63、E65およびE66はCuあるいはNb、Tiあるい
はVの他にさらに熱間加工性の改善に有効なBを含有す
るためnull点が高い。
害腐食性に有効なSiおよびMoを含有しているため腐食減
量が少なく、また、組成バランスであるD値を8.5に調
整しているので臨界ひずみが高く、null点も高い。E60
は耐高温塩害腐食性に有効なSi、Moを含有し、さらに耐
応力腐食割れに有効なCuを含有する鋼で、F1およびE57
と同様に腐食減量が少なく、臨界ひずみおよびnull点が
高い。E61〜E66およびF9は前記同様Si、Moを含有するた
め腐食減量が少ない。また、これらの鋼のうち、E61は
とりわけクリープ強度の改善に有効なNb、Tiを、E62は
同様の考え方でVを、E64はCu、NbおよびVを含有する
鋼で、D値を6.2〜8.5と溶接高温割れを起こしにくい範
囲に組成調整しているので、いずれも臨界ひずみは高
い。F9、E63、E65およびE66はCuあるいはNb、Tiあるい
はVの他にさらに熱間加工性の改善に有効なBを含有す
るためnull点が高い。
F10およびE67〜E73は前記同様耐高温塩腐食性に有効
なSi、Moを含有するため腐食減量が少なく、また、耐溶
接高温割れの改善に有効なREMを含有するので、組成バ
ランスであるD値が比較的低いにもかかわらず臨界ひず
みが高い。これらの鋼のうち、さらにE67はCuを、E68は
Nbを、E71はCuとNbを含有するがnull点は高い。E69、E7
0、E72およびE73はこれらのREMあるいはNbの他に、さら
にBを含有しているのでnull点は高い。以上述べてきた
本発明鋼は耐高温塩腐食性と同時に耐溶接高温割れ性お
よび熱間加工性のいずれの特性も優れていることがわか
る。
なSi、Moを含有するため腐食減量が少なく、また、耐溶
接高温割れの改善に有効なREMを含有するので、組成バ
ランスであるD値が比較的低いにもかかわらず臨界ひず
みが高い。これらの鋼のうち、さらにE67はCuを、E68は
Nbを、E71はCuとNbを含有するがnull点は高い。E69、E7
0、E72およびE73はこれらのREMあるいはNbの他に、さら
にBを含有しているのでnull点は高い。以上述べてきた
本発明鋼は耐高温塩腐食性と同時に耐溶接高温割れ性お
よび熱間加工性のいずれの特性も優れていることがわか
る。
〔発明の効果〕 本発明により、鋼の組成を限定することによって、優
れた耐高温塩腐食性を有し、同時に優れた耐溶接高温割
れ性および熱間加工性を有する耐熱用オーステナイト系
ステンレス鋼が得られたことにより、従来技術の問題が
克服され、優れた耐熱用オーステナイト系ステンレス鋼
材を提供される。
れた耐高温塩腐食性を有し、同時に優れた耐溶接高温割
れ性および熱間加工性を有する耐熱用オーステナイト系
ステンレス鋼が得られたことにより、従来技術の問題が
克服され、優れた耐熱用オーステナイト系ステンレス鋼
材を提供される。
第1図は腐食減量(mg/cm2)とSi+Mo(%)との関係を
示す図、第2図はnull点と加熱温度との関係を示す図、
第3図は臨界ひずみεc(%)とD値との関係を示す図
である。第4〜6図はそれぞれUS304鋼、SUSXM15J1鋼お
よび本発明鋼のTIG溶接した部分をNaCl存在下に繰り返
し加熱した場合の溶接部の腐食の状態を示す約金属組織
図(倍率:約70倍)。
示す図、第2図はnull点と加熱温度との関係を示す図、
第3図は臨界ひずみεc(%)とD値との関係を示す図
である。第4〜6図はそれぞれUS304鋼、SUSXM15J1鋼お
よび本発明鋼のTIG溶接した部分をNaCl存在下に繰り返
し加熱した場合の溶接部の腐食の状態を示す約金属組織
図(倍率:約70倍)。
Claims (6)
- 【請求項1】C:0.06%以下 Si:1〜4% Mn:0.5〜4% P :0.035%以下 S :0.005%以下 Ni:10%超え〜16%未満 Cr:14〜20% Mo:1〜4% Al:0.01〜0.5% N :0.035%以下 を含有し,残部Feおよび不可避的不純物からなり,か
つ,SiおよびMoの含有合計量が下式を満足し,また下式
で表わすD値が7〜11である耐高温塩腐食性,溶接性,
溶接部の耐塩害腐食性および熱間加工性に優れた耐熱用
オーステナイト系ステンレス鋼。 (Si%+Mo%)≧3% …(1) (2.5Si%+Mo%)≦11% …(2) D値=(Cr%+1.5Si%+Mo%+3Al%+2.6Ti%+0.5Nb
%+0.5V%)−(Ni%+30C%+30N%+2Cu%+0.5Mn
%) …(3) - 【請求項2】さらに, Cu:0.5〜2.5% を含有する請求項1に記載のオーステナイト系ステンレ
ス鋼。 - 【請求項3】さらに, REMの1種または2種の含有合計量:0.005〜0.1% を含有する請求項1または2に記載のオーステナイト系
ステンレス鋼。ただし,この場合においてD値は6〜11
である。 - 【請求項4】C:0.06%以下 Si:1〜4% Mn:0.5〜4% P :0.035%以下 S :0.005%以下 Ni:10%超え〜16%未満 Cr:14〜20% Mo:1〜4% Al:0.01〜0.5% N :0.035%以下 Nb,Ti,Vの1種または2種の含有合計量:0.05〜0.5% および/または B :0.0005〜0.02 を含有し,残部Feおよび不可避的不純物からなり,か
つ,SiおよびMoの含有合計量が下式を満足し,また下式
で表わすD値がBを含む場合は6〜11,含まない場合は
7〜11である耐高温塩腐食性,溶接性,溶接部の耐塩害
腐食性および熱間加工性に優れた耐熱用オーステナイト
系ステンレス鋼。 (Si%+Mo%)≧3% …(1) (2.5Si%+Mo%)≦11% …(2) D値=(Cr%+1.5Si%+Mo%+3Al%+2.6Ti%+0.5Nb
%+0.5V%)−(Ni%+30C%+30N%+2Cu%+0.5Mn
%) …(3) - 【請求項5】さらに, Cu:0.5〜2.5% を含有する請求項4に記載のオーステナイト系ステンレ
ス鋼。 - 【請求項6】さらに, REMの1種または2種の含有合計量:0.005〜0.1% を含有する請求項4または5に記載のオーステナイト系
ステンレス鋼。ただし,この場合においてD値は6〜11
である。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1330128A JP2530231B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | 耐熱用オ―ステナイト系ステンレス鋼 |
DE69015140T DE69015140T2 (de) | 1989-12-20 | 1990-02-14 | Hitzebeständiger austenitischer rostfreier Stahl. |
EP90102879A EP0434887B1 (en) | 1989-12-20 | 1990-02-14 | Heat-resistant austenitic stainless steel |
CA002010174A CA2010174C (en) | 1989-12-20 | 1990-02-15 | Heat-resistant austenitic stainless steel |
KR1019900020876A KR930005899B1 (ko) | 1989-12-20 | 1990-12-18 | 내열용 오스테나이트계 스텐레스강 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1330128A JP2530231B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | 耐熱用オ―ステナイト系ステンレス鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03191039A JPH03191039A (ja) | 1991-08-21 |
JP2530231B2 true JP2530231B2 (ja) | 1996-09-04 |
Family
ID=18229121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1330128A Expired - Fee Related JP2530231B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | 耐熱用オ―ステナイト系ステンレス鋼 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0434887B1 (ja) |
JP (1) | JP2530231B2 (ja) |
KR (1) | KR930005899B1 (ja) |
CA (1) | CA2010174C (ja) |
DE (1) | DE69015140T2 (ja) |
Families Citing this family (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0658633A3 (en) * | 1989-05-16 | 1995-10-25 | Nippon Steel Corp | Stainless steel foil for catalyst carriers in exhaust gas detoxification systems for motor vehicles and processes for their production. |
JP2602411B2 (ja) * | 1994-06-02 | 1997-04-23 | 日本冶金工業株式会社 | 熱間加工性および温水中での耐食性に優れるオーステナイト系ステンレス鋼 |
JP3572789B2 (ja) * | 1996-03-26 | 2004-10-06 | 住友金属工業株式会社 | 耐高温塩害腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 |
KR100286679B1 (ko) * | 1996-12-23 | 2001-04-16 | 이구택 | 내열 내마모 합금 |
JP3901293B2 (ja) * | 1997-07-25 | 2007-04-04 | 日新製鋼株式会社 | 耐食性に優れた焼却炉体 |
IT1294228B1 (it) * | 1997-08-01 | 1999-03-24 | Acciai Speciali Terni Spa | Procedimento per la produzione di nastri di acciaio inossidabile austenitico, nastri di acciaio inossidabile austenitico cosi' |
JP3923163B2 (ja) * | 1998-01-26 | 2007-05-30 | 日新製鋼株式会社 | 廃棄物焼却炉 |
US6352670B1 (en) * | 2000-08-18 | 2002-03-05 | Ati Properties, Inc. | Oxidation and corrosion resistant austenitic stainless steel including molybdenum |
WO2002048416A1 (fr) * | 2000-12-14 | 2002-06-20 | Yoshiyuki Shimizu | Acier inoxydable a teneur elevee en silicium |
JP4485325B2 (ja) * | 2004-11-05 | 2010-06-23 | 新日鐵住金ステンレス株式会社 | 耐高温塩害性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 |
US7985304B2 (en) | 2007-04-19 | 2011-07-26 | Ati Properties, Inc. | Nickel-base alloys and articles made therefrom |
JP4775910B2 (ja) * | 2007-05-17 | 2011-09-21 | 日新製鋼株式会社 | 耐高温塩害腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 |
JP5463527B2 (ja) * | 2008-12-18 | 2014-04-09 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 | オーステナイト系ステンレス鋼からなる溶接材料およびそれを用いた応力腐食割れ予防保全方法ならびに粒界腐食予防保全方法 |
JP6618670B2 (ja) * | 2014-03-14 | 2019-12-11 | 日鉄日新製鋼株式会社 | 耐σ脆化特性および溶接性に優れた高耐食オーステナイト系ステンレス鋼 |
JP6879133B2 (ja) * | 2017-09-05 | 2021-06-02 | 日本製鉄株式会社 | オーステナイト系ステンレス溶接部材 |
SG11201902184PA (en) * | 2018-03-15 | 2019-10-30 | Nisshin Steel Co Ltd | Stainless Steel Material For Diffusion Bonding Jig |
CN114635077A (zh) * | 2020-12-16 | 2022-06-17 | 宝武特种冶金有限公司 | 一种超级奥氏体不锈钢及其制备方法 |
CN114438408B (zh) * | 2021-12-31 | 2022-10-28 | 嘉兴精科科技有限公司 | 一种低成本高强度耐热耐蚀不锈钢材料及应用其生产的精密零件的制备方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5424364B2 (ja) * | 1973-05-04 | 1979-08-21 | ||
IT1061126B (it) * | 1975-06-24 | 1982-10-20 | Sandvik Ab | Acciaio inossidabile |
JPS5416444A (en) * | 1977-07-07 | 1979-02-07 | Sumitomo Chem Co Ltd | Optically active alpha-cyano-3-phenoxybenzyl 2-(4-chlorophenyl)-isovalerate and its preparation |
JPS5881955A (ja) * | 1981-11-10 | 1983-05-17 | Japan Atom Energy Res Inst | 高温ガス炉用耐熱鋼 |
JPS60230966A (ja) * | 1984-04-27 | 1985-11-16 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 塩化物の存在する高温乾食環境用鋼 |
-
1989
- 1989-12-20 JP JP1330128A patent/JP2530231B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1990
- 1990-02-14 DE DE69015140T patent/DE69015140T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1990-02-14 EP EP90102879A patent/EP0434887B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1990-02-15 CA CA002010174A patent/CA2010174C/en not_active Expired - Fee Related
- 1990-12-18 KR KR1019900020876A patent/KR930005899B1/ko not_active IP Right Cessation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE69015140T2 (de) | 1995-05-04 |
EP0434887A1 (en) | 1991-07-03 |
CA2010174C (en) | 2000-09-12 |
KR930005899B1 (ko) | 1993-06-25 |
KR910012322A (ko) | 1991-08-07 |
DE69015140D1 (de) | 1995-01-26 |
CA2010174A1 (en) | 1991-06-20 |
JPH03191039A (ja) | 1991-08-21 |
EP0434887B1 (en) | 1994-12-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2530231B2 (ja) | 耐熱用オ―ステナイト系ステンレス鋼 | |
JP4197492B2 (ja) | 排ガス流路部材用フェライト系ステンレス鋼 | |
JP2696584B2 (ja) | 低温靭性,溶接性および耐熱性に優れたフエライト系耐熱用ステンレス鋼 | |
TWI431122B (zh) | 耐熱性和韌性優異之肥粒鐵系不鏽鋼 | |
US8137613B2 (en) | Austenitic stainless steel welded joint and austenitic stainless steel welding material | |
EP2557189B1 (en) | Ferrite stainless steel sheet having high thermal resistance and processability, and method for manufacturing the same | |
KR20020093882A (ko) | 내황산 노점 부식성이 우수한 강 및 공기 예열기 | |
US4999159A (en) | Heat-resistant austenitic stainless steel | |
CN102782170B (zh) | 焊接区的耐蚀性优良的低铬不锈钢 | |
JP2001059141A (ja) | オーステナイト系ステンレス鋼および自動車排気系部品 | |
JPS61288041A (ja) | 耐粒界型応力腐食割れ性、耐孔食性に優れたNi基合金 | |
JP3219099B2 (ja) | 耐熱性, 低温靭性および溶接性に優れたフエライト系耐熱用ステンレス鋼 | |
JPH0325496B2 (ja) | ||
JP6795038B2 (ja) | オーステナイト系耐熱合金およびそれを用いた溶接継手 | |
JP2514367B2 (ja) | 自動車エンジンのマニホ−ルド用鋼 | |
JPH03291358A (ja) | 靭性と熱間加工性に優れた二相ステンレス鋼およびその製造方法 | |
JPS63274743A (ja) | 硫化水素の存在する環境で高い割れ抵抗を有するオ−ステナイト合金 | |
JPS6199661A (ja) | ラインパイプ用高強度高靭性溶接クラツド鋼管 | |
JP3574903B2 (ja) | 熱間加工性に優れた高合金オーステナイト系ステンレス鋼 | |
JP3234284B2 (ja) | 耐高温塩害腐食性および高温疲労特性に優れたフレキシブルチューブ用オーステナイト系ステンレス鋼 | |
JPS61201759A (ja) | ラインパイプ用高強度高靭性溶接クラツド鋼管 | |
JP2020059900A (ja) | 耐食性に優れた省資源型二相ステンレス鋼 | |
JP2879630B2 (ja) | 高温塩害特性に優れたフエライト系耐熱用ステンレス鋼 | |
JPH07188869A (ja) | 高温用ステンレス鋼とその製造方法 | |
JP3973456B2 (ja) | 耐高温塩害腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080614 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090614 Year of fee payment: 13 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |