JP2529603B2 - 分岐鎖アミノ酸製剤 - Google Patents

分岐鎖アミノ酸製剤

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規なアミノ酸含有製剤の補正用分岐鎖アミ
ノ酸製剤に関する。
従来技術とその課題 近年、高カロリー輸液療法(TPN療法)の普及や各種
病態時の蛋白、アミノ酸代謝が解明されるにつれ、アミ
ノ酸製剤の重要性が認識され、その組成が見直しされる
ようになってきた。特に、侵襲期における分岐鎖アミノ
酸[L−ロイシン(Leu)、L−イソロイシン(Ile)及
びL−バリン(Val)]、とりわけLeuの筋蛋白分解抑制
作用や蛋白合成促進作用という代謝特異性が注目され、
之等分岐鎖アミノ酸を多く含むアミノ酸製剤が盛んに研
究され、各種のものがTPN用アミノ酸製剤として開発、
上市されつつある。
また従来から、より重度の侵襲を伴う病態では、至適
な分岐鎖アミノ酸量が存在し、これが生体にとりより好
ましいことがギモン(Z.Gimmon)らの基礎的研究により
明らかにされている。この研究によれば、腹部手術ラッ
トへのTPN療法施行の際、市販アミノ酸輸液に分岐鎖ア
ミノ酸溶液を用時添加して調製した総アミノ酸濃度4%
及び分岐鎖アミノ酸濃度45%のアミノ酸輸液が、窒素出
納、血漿アミノ酸レベル、BUN等において最適な結果を
与えると報告している〔J.Parent.Ent.Nutr.,,133(1
985)〕。
また、長谷部ら及び為定らは、前記ギモンらと同様に
市販アミノ酸輸液を利用して調製した45%分岐鎖アミノ
酸含有輸液を、熱傷ラット又は担癌ラットにTPN施行し
て、蛋白代謝のレベルからLeu:Ile:Velの相対モル比が
2:1:1であるのが好ましいと報告している〔長谷部ら,
日外会誌,89,1359(1988);為定ら,26回外科代謝栄養
学会発表(1989)〕。
しかしながら、上記ギモン、長谷部らが用時調製した
高濃度分岐鎖アミノ酸輸液は、分岐鎖アミノ酸含量45%
及びLeu:Ile:Vel=2:1:1(相対モル比)の理想的組成に
すれば、分岐鎖アミノ酸の一つであるLeuの水に対する
溶解度が低いことに起因して、総アミノ酸濃度が約6%
以下の低濃度のアミノ酸輸液となってしまう。かかる低
濃度アミノ酸輸液は、その投与により副作用として水分
過剰症の惹起されるおそれが多分にある。特に重度の侵
襲時には腎機能の低下を伴う場合が多く、かかる患者に
水分を過剰に投与すれば極めて重篤な状態に陥る危険が
ある。
一方、米国においては従来より市販のTPN用アミノ酸
製剤を補正するための分岐鎖アミノ酸製剤として4%Br
anchAmin(トラベノール社製)が市販されているが、こ
の製剤も上記ギモン、長谷部らの調製した製剤と同様に
これを利用して市販アミノ酸製剤を補正すれば総アミノ
酸濃度が低濃度となる致命的欠点を避け得ず、過剰水分
投与の危険を保有している。しかも該製剤は保存中に結
晶の析出する危険があり、また分岐鎖アミノ酸の配合割
合が上記理想的範囲をはずれており、その利用では充分
な栄養補給効果も期待できない。
上記現状から当業界では、特に重度外科侵襲、敗血
症、多臓器不全症、進行癌、重度熱症、肝疾患等の各種
の重度侵襲下において、充分な栄養管理を行ない得、且
つ前記した過剰水分投与による副作用等を伴わない新し
い高濃度分岐鎖アミノ酸含有製剤、殊に輸液形態のそれ
の開発が強く要望されている。
課題を解決するための手段 本発明の目的は上記当業界の要望に合致する新しい高
濃度分岐鎖アミノ酸含有製剤及び該製剤を得るための補
正用製剤を提供することにある。
本発明者らは上記現状により鋭意研究を重ねた結果、
特にLeuをL−アラニル−L−ロイシンもしくはL−ロ
イシル−L−アラニンの形態で用い、これに特定割合で
Ile及びValを配合して調製した高濃度分岐鎖アミノ酸製
剤によれば、これを市販の各種アミノ酸製剤に配合する
ことによって容易にTPN用高濃度分岐鎖アミノ酸含有製
剤を調製でき、該製剤は理想的な分岐鎖アミノ酸組成
(相対モル比及び含有量)及び高度の総アミノ酸濃度を
有し、重度外科侵襲、敗血症、多臓器不全症、進行癌、
重度熱症、肝疾患等の各種の重度侵襲下患者に、充分に
栄養補給を行ない得、しかも前記した過剰水分投与によ
る副作用等を伴わないことを見出した。本発明はかかる
知見に基づいて完成されたものである。
即ち、本発明によれば下記相対モル比の遊離アミノ酸
及びL−アラニル−L−ロイシンもしくはL−ロイシル
−L−アラニンから実質的になり、これらの合計濃度が
10〜17%である注射液剤形態を有することを特徴とす
る、アミノ酸含有製剤の補正用分岐鎖アミノ酸製剤が提
供される。成 分 相対モル比 L−バリン 1 L−イソロイシン 0.5〜1.5 L−アラニル−L−ロイシンもしくはL−ロイシル−L−アラニン 1.5〜3 但し、上記L−アラニル−L−ロイシンもしくはL−
ロイシル−L−アラニンは、可能であればその一部をL
−ロイシン(Leu)に代替することもでき、この場合、
ジペプチドのモル量及び濃度は該LeuとL−アラニル−
L−ロイシンもしくはL−ロイシル−L−アラニンとの
合計量を意味するものである。
本発明の分岐鎖アミノ酸製剤は、上記特定組成の分岐
鎖アミノ酸及びL−アラニル−L−ロイシンもしくはL
−ロイシル−L−アラニンを配合したことをその最大の
特徴とする。
また本発明製剤の特に好ましい態様によれば、該製剤
は更に以下の特徴を有している。
即ち、L−バリン(Val)、L−イソロイシン(Ile)
及びL−アラニル−L−ロイシン(L−Ala−L−Leu)
もしくはL−ロイシル−L−アラニン(L−Leu−L−A
la)の合計濃度が10〜17%であること。
本発明の分岐鎖アミノ酸製剤は上記特徴を有すること
に基づいて、液剤形態でも優れた保存安定性を有し、こ
れを市販の各種アミノ酸製剤に配合することによって、
容易に理想的な分岐鎖アミノ酸組成[総アミノ酸(TA
A)に対する全分岐鎖アミノ酸(BCAA)濃度比(BCAA/TA
A)=約45%、Leu:Ile:Vel=約2:1:1(相対モル比)]
及び高度の総アミノ酸濃度[TAA約10%以上]を有するT
PN用高濃度分岐鎖アミノ酸含有製剤を調製できる。かく
して調製される製剤は重度外科侵襲、敗血症、多臓器不
全症、進行癌、重度熱症、肝疾患等の各種の重度侵襲下
患者に、TPN用として投与でき、該投与により特に窒素
出納の改善、筋蛋白異化の抑制、体蛋白合成の促進等の
充分な栄養管理を行ない得、しかも前記した過剰水分投
与による副作用等の惹起される危険を回避できる。
本発明分岐鎖アミノ酸製剤によって上記特徴をう有す
るTPN用高濃度分岐鎖アミノ酸含有製剤に補正できる市
販アミノ酸製剤は、特に制限はなく公知の各種のものの
いずれでもよいが、通常例えば「モリプロンF」(森下
製薬社製)、「12%イスポール」(日本製薬社製)、
「アミゼット」(田辺製薬社製)、「プロテアミン12」
(田辺製薬社製)、「アミパレン」(大塚製薬社製)等
が好ましい。
本発明分岐鎖アミノ酸製剤を構成するIle及びValは遊
離形態の純粋結晶状アミノ酸であるのが好ましいが、例
えばナトリウム塩、カリウム塩、塩酸塩、酢酸塩等の通
常この種のアミノ酸製剤に利用されることの知られてい
る薬理的に許容される塩の形態であってもよい。之等塩
の形態で用いられる場合、その配合量は遊離アミノ酸に
換算される。また本発明製剤を構成するL−アラニル−
L−ロイシンもしくはL−ロイシル−L−アラニンは静
脈内投与により血中又は組織内のペプチダーゼの作用に
より生体内で遊離アミノ酸に加水分解されて有効に利用
される。之等ジペプチドはその一種を単独で用いること
もでき、また二種以上を併用することもできる。但し併
用の場合の配合量は総量が上記範囲内となるものとされ
る。また該ジペプチドはこれをLeuと併用することもで
きる。この場合該ジペプチド+Leuのモル量が上記範囲
内にあればよい。以下、本明細書においてはこのジペプ
チド(又はLeu+ジペプチド)のモル量をLeuのモル量と
して統一して表示するものとする。
本発明製剤における上記特定成分の配合割合(相対モ
ル比)は、Valを1とした相対モル比でIle0.5〜1.5及び
Leu1.5〜3の範囲から選択される必要があり、好ましく
はIle0.7〜1.2及びLeu1.8〜2.4の範囲から選択され、こ
の特定範囲の選択により前記した本発明所期の優れた効
果が奏される。
本発明製剤は、一般には注射剤等の液剤形態に調製さ
れるがこれに限定はされず用時溶解剤形態等に調製され
てもよい。その調製方法は通常のアミノ酸製剤乃至輸液
と特に異ならない。一般には上記特定組成となる量の各
成分を注射用蒸留水に溶解混合し、必要に応じて各種の
添加剤を更に加え、得られる溶液を無菌過及び(又
は)加熱滅菌等により無菌化処理することにより液剤形
態の本発明製剤を調製できる。上記において必要に応じ
て用いられる添加剤としては、例えば得られる製剤のpH
を約5.5〜7.5、好ましくは約6.0〜7.5とするための塩
酸、酢酸、リンゴ酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等のpH調節剤や、通常用いられる各種安定
化剤等を例示できる。
かくして得られる本発明製剤は、通常約10〜17%の高
濃度の分岐鎖アミノ酸濃度に調製されるのが望ましく、
該製剤は室温で長期間保存しても結晶析出のおそれはな
く、着色や成分含量の低下等も発生せず、極めて安定性
に優れた液剤形態を保有している。
尚、本発明製剤には、必要に応じて更に従来よりアミ
ノ酸製剤に添加配合されることの知られている他の各種
成分、例えば上記必須成分以外の遊離アミノ酸及びその
塩類等、糖質、脂質、ビタミン類、電解質、微量元素等
を任意に配合することも可能である。
本発明の分岐鎖アミノ酸製剤は、これを市販アミノ酸
製剤に併用してこれを補正するに当っては、例えば代表
的には一般的な混注操作に従うことができる。この混注
量は併用されるアミノ酸製剤の種類、特にそのアミノ酸
組成に応じて適宜決定でき特に制限はない。例えば一般
的な約10〜12%濃度の市販TPN用アミノ酸製剤との併用
の場合、該市販アミノ酸製剤100mlに対して本発明製剤
を約15〜70ml程度混注入すればよく、これによって簡単
に分岐鎖アミノ酸含量及び比率を理想的な範囲、例えば
BCAA/TAA=約45%、Leu:Ile:Vel=約2:1:1(相対モル
比)に補正できる。しかもこの補正によっても得られる
TPN用アミノ酸製剤の最終アミノ酸濃度は10%を越える
範囲に維持でき、従ってその患者への投与によっても重
篤な水分過剰症を引き起こすおそれはない。
発明の効果 本発明によれば、新規な分岐鎖アミノ酸製剤を提供で
きる。該製剤は液剤形態で結晶析出等のおそれがなく製
剤的に非常に安定であり、長期間の保存が可能である。
また本発明製剤はこれを市販アミノ酸製剤に配合して
補正することによって、理想的な分岐鎖アミノ酸組成及
び高濃度総アミノ酸量を有するTPN用アミノ酸製剤を調
製でき、該調製製剤は重度外科侵襲、敗血症、多臓器不
全症、進行癌、重度熱症、肝疾患等の各種患者に有効投
与でき、該投与により特に窒素出納の改善、筋蛋白異化
の抑制、体蛋白合成の促進等の充分な栄養管理を行ない
得る。
実施例 以下、本発明を一層明らかにするため、本発明分岐鎖
アミノ酸製剤の製造例、安定性試験例及び薬理試験例を
挙げ、次いで本発明製剤を利用した市販アミノ酸製剤の
補正例を挙げる。
製造例 1 L−Ala−L−Leu99.94g、L−Ile29.41g及びL−Val
23.70gを注射用蒸留水に溶解し、水酸化ナトリウムで溶
液のpHを6.50に調節後、更に注射用蒸留水を加えて全量
を1000mlに調製した。得られた溶液をメンブランフィル
ターで過し、その液100mlずつをバイアルに充填
し、閉塞し、105℃で40分間オートクレーブ滅菌を行な
って、15.3%の本発明分岐鎖アミノ酸製剤(注射液)を
得た。
このものの各分岐鎖アミノ酸の相対モル比は、Leu:Il
e:Vel=2.4:1.1:1である。
製造例 2 L−Leu−L−Ala108.93g、L−Ile26.69g及びL−Va
l26.31gを用いて製造例1と同様にして全量1000mlの注
射液形態の本発明分岐鎖アミノ酸製剤(pH6.5、濃度16.
2%)を調製した。
このものの各分岐鎖アミノ酸相対モル比はLeu:Ile:Ve
l=2.4:0.91:1である。
製造例 3 L−Ala−L−Leu66.3g、L−Ile19.6g及びL−Val1
5.8gを用いて製造例1と同様にして全量1000mlの注射液
形態の本発明分岐鎖アミノ酸製剤(pH6.5、濃度10.2
%)を調製した。
このものの各分岐鎖アミノ酸相対モル比はLeu:Ile:Ve
l=2.4:1.1:1である。
安定性試験例 製造例1で得た本発明分岐鎖アミノ酸製剤(注射剤)
を室温で12ケ月間保存し、経時的に色調、pH、分岐鎖ア
ミノ酸含量、結晶析出の有無を調べた。尚、分岐鎖アミ
ノ酸含量試験は高速液体クロマトグラフィーで含有成分
を分離定量して行なった。結果を下記第1表に示す。
上記第1表より、本発明製剤は室温で長期間保存して
も、着色、pHの変動、分岐鎖アミノ酸成分含量の低下が
認められず、結晶析出もなく、極めて安定であることが
明らかである。
薬理試験例 ウィスター系雄性ラット(6週齢)を予備飼育した
後、一夜絶食させて体重約190gのものを20匹選んで以下
の試験に供した。
上記供試動物をネンブタール麻酔下に、剣状突起下を
腹部正中線にそって4cm切開し、腸を腹腔外に出して30
分間空気暴露した。この30分間に外頚静脈より上大静脈
起始部にシリコンラバーカテーテルを挿入し、無拘束下
に連続輸注ができるようにした。腸管を腹腔内に戻し、
腹壁を縫合した後、直ちに各被験輸液の投与を開始し、
7日間の高カロリー輸液を施行した。
被験輸液としては、製造例1で得た本発明分岐鎖アミ
ノ酸製剤と「アミパレン」(大塚製薬社製)とを1:3
(容積比)で混注したものを試験群10匹に投与した。ま
た対照群として上記アミパレンを単独で1群10匹に投与
した。
両群共1日当りの投与輸液量は270ml/kg、総カロリー
量270kcal/kg、総窒素量1.6g/kgとした。
尚、開腹術施行当日は上記輸液量の半量を用い、翌日
以降より上記量を用いた。
7日間の輸液終了後に、各群ラットの体重、ヘマトク
リット、血清生化学的検査を行なった。また尿量は実験
期間中毎日測定し、総窒素排泄量を微量窒素分析装置
(柳本製作所製、TN−7型)で測定し、窒素出納(投与
窒素量−尿中排泄窒素量)を算出した。更に尿中3−メ
チルヒスチジン(3−Mehis)を塩酸にて加水分解後、
アミノ酸自動分析装置(日立製作所製、835型)により
測定し、尿中クレアチニンをフォーリン−ウー法[Foli
n−Wu、クレアチニンテストワコー(和光純薬社製使
用)]にて測定した。
試験結果を下記第2表(体重、窒素出納及び血液生化
学検査結果)及び第3表(尿中3−Mehis/クレアチニン
比(モル比)に示す。
上記各表から次のことが判る。即ち、第2表に示すよ
うに、本発明製剤を用いた試験群では累積窒素出納、血
清総蛋白量及び血清アルブリン量が対照群より有意に高
値であった。また第3表に示すように尿中3−Mehis/ク
レアチニン比についてみると、本発明製剤を用いた試験
群の値は対照群の値よりいずれの測定日においても小さ
かった。之等のことから、手術侵襲ラットにおいて、試
験群のアミノ酸輸液は、体内窒素保有量及び蛋白合成の
促進と筋蛋白分解の強い抑制効果を示し、対照群よりも
優れた蛋白代謝改善効果を奏することが判る。
熱傷ラット及び肝切除ラットにおいても、本発明の分
岐鎖アミノ酸製剤を添加して補正したアミノ酸輸液は、
該補正を行なわなかった場合に比べて、蛋白代謝改善効
果において良好な結果をもたらし、かかる重度侵襲時に
おける本発明分岐鎖アミノ酸製剤の添加を有用性が確認
された。
参考例 1 アミパレン(大塚製薬社製)300mlに製造例1で調製
した本発明分岐鎖アミノ酸製剤100mlを添加して補正し
た。
補正前のアミパレンは総アミノ酸(TAA)濃度が10.0
%、分岐鎖アミノ酸/総アミノ酸(BCAA/TAA)が30.0
%、Leu:Ile:Valが1.6:0.9:11(相対モル比)であり、
上記補正によりTAA=11.5%、BCAA/TAA=45.0%、Leu:I
le:Val=2.0:1.0:1(相対モル比)と理想的なパターン
に改善された。
参考例 2 モリプロンF(森下製薬社製)、12%イスポール(日
本製薬社製)、アミゼット(田辺製薬社製)及びプロテ
アミン12(田辺製薬社製)のそれぞれに、製造例1で調
製した本発明分岐鎖アミノ酸製剤を添加して補正した。
補正前の各輸液のBCAA指標を第4表に示すと共に、之
等に所定量の本発明製剤を添加して補正した後の各液の
BCAA指標を第5表に示す。尚、之等各表には参考例1の
アミパレン及びその補正後の結果も併記する。
上記第5表より明らかな通り、本発明分岐鎖アミノ酸
製剤を利用した補正によれば、いずれのアミノ酸輸液も
TAA、BCAA/TAA、Leu:Ile:Val相対モル比が、より理想的
な方向に補正されることが判る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−30523(JP,A) 特開 昭56−140923(JP,A) 特開 平2−22232(JP,A) 特開 平2−138952(JP,A) 特開 平2−157230(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記相対モル比の遊離アミノ酸及びL−ア
    ラニル−L−ロイシンもしくはL−ロイシル−L−アラ
    ニンから実質的になり、これらの合計濃度が10〜17%で
    ある注射液剤形態を有することを特徴とする、アミノ酸
    含有製剤の補正用分岐鎖アミノ酸製剤。成 分 相対モル比 L−バリン 1 L−イソロイシン 0.5〜1.5 L−アラニル−L−ロイシンもしくはL−ロイシル−L−アラニン 1.5〜3
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