JP2529437B2 - 磁気記録再生装置の互換調整装置および互換調整方法 - Google Patents

磁気記録再生装置の互換調整装置および互換調整方法

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、VTR等に用いられているヘリカル走査方式
磁気記録再生装置の機械的な互換調整を行う互換調整装
置および互換調整方法に関するものである。
従来の技術 従来、この種の磁気記録再生装置の機械的な互換調整
において、以下のような調整方法が行われていた。
第10図は従来の磁気記録再生装置の互換調整方法の説
明に供する波形図である。40はオシロスコープの画面、
41は標準テープを再生したときの磁気記録再生装置のビ
デオヘッドの再生出力エンベロープである。
従来、磁気記録再生装置の機械的な互換を保証するに
あたって、記録されているトラックの機械的な誤差が基
準フォーマットに対して一定の範囲内にある標準テープ
(図示せず)を用い、その標準テープを再生したときの
エンベロープ41を観察しながら機械的な互換を調整して
きた。すなわち、機械的な互換調整に用いる標準テープ
を基準フォーマットに対して機械的に誤差なく全く同一
に製作するのは非常に難しいため、標準テープを作成す
るにあたっては、標準テープの機械的な誤差の規格を決
め、標準テープの誤差がその規格内になるよう運営して
いるのが通常である。
そして、製造現場における磁気記録再生装置の機械的
な互換調整では、磁気記録再生装置のヘッド走査軌跡が
調整仕様において指示する誤差内に入るように、標準テ
ープを再生したときのオシロスコープ画面40上のエンベ
ロープ41が所定の形状になるよう機械的な調整手段(こ
こでは省略)により行っていた。
よって、このような標準テープを使用して磁気記録再
生装置の機械的な互換を調整したときの磁気記録再生装
置の誤差Edは以下のように表される。
Ed=Em+Ec ここで、 Em:標準テープの基準フォーマットからのずれ Ec:磁気記録再生装置の調整誤差 である。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記従来の構成では、磁気記録再生装置
の機械的な互換を調整するにあたって、調整後の磁気記
録再生装置の機械的な互換の誤差は、調整誤差と標準テ
ープの誤差の合計となり、記録トラックが狭いいわゆる
狭トラックの磁気記録再生装置においては、標準テープ
の誤差が無視できない値となり、異なる磁気記録再生装
置で記録した磁気テープを他の磁気記録再生装置で再生
したときの互換性を保証するのが難しいという問題点を
有していた。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、標準テ
ープを用いて磁気記録再生装置の機械的な互換調整を行
うにあたり、標準テープの誤差を無関係にし、狭トラッ
クの磁気記録再生装置にも使用が可能な磁気記録再生装
置の互換調整装置および互換調整方法を提供することを
目的とする。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明の磁気記録再生装置
の互換調整装置は、標準テープに記録された記録トラッ
クの基準フォーマットに対する第1の誤差を記憶する記
憶手段と、前記標準テープを再生し、磁気記録再生装置
のヘッド走査軌跡の前記標準テープに記録された記録ト
ラックに対する第2の誤差を検出する誤差検出手段と、
前記記憶手段に記憶された前記第1の誤差と前記誤差検
出手段で検出された前記第2の誤差とを演算する演算手
段とを有し、あるいは、標準テープに記録された記録ト
ラックの標準フォーマットに対する第1の誤差と、前記
標準テープを再生した際得られる磁気記録再生装置のヘ
ッド走査軌跡の前記標準テープの記録トラックに対する
第2の誤差とを得て、前記第1の誤差と前記第2の誤差
を演算することにより、前記磁気記録再生装置の前記標
準フォーマットに対するずれを検出し、このずれをもと
に前記磁気記録再生装置の調整を行う磁気記録再生装置
の互換調整方法である。
作用 本発明は上記した構成により、標準テープに記録され
た記録トラックの基準フォーマットからの機械的な誤差
を加味した高精度の互換調整ができ、狭トラック記録の
磁気記録再生装置にも使用ができる互換調整装置を提供
する。
実施例 本発明の実施例を図面をもとに説明する。
第1図は本発明の第1の実施例の磁気記録再生装置の
互換調整装置の概略の構成図である。
第1図において、1はトラッキングエラー検出回路で
あり、標準テープを再生して得られた再生映像信号をも
とに、第2の誤差たる再生ヘッドのオントラック位置か
らのトラックずれデータ7を出力する。8は標準テープ
誤差測定装置であり、標準テープに記録されている記録
トラックの基準フォーマットからの機械的なずれを測定
し、ずれ量に応じたデータを出力する。標準テープ誤差
測定装置8の一例としては、顕微鏡を用いた磁気記録パ
ターン測定法がある。磁気記録パターン測定法とは、1
トラックの記録トラックのうちの数点をサンプリングし
てそのテープ位置の機械的な高さを測定し、その測定結
果より標準テープの基準フォーマットからのずれ量を求
め方法である。2は記憶手段であり、標準テープ誤差測
定装置8で測定した第1の誤差たる標準テープの基準フ
ォーマットからの機械的なずれデータ6を記憶してお
り、通常、読み出し専用メモリ(ROM)とカウンタとで
構成される。記憶手段2には再生ヘッドの回転位置を検
出するヘッドスイッチング信号(H−SW)と再生映像信
号に含まれる水平同期信号をもとに作成したクロック信
号(CLK)が入力され、記録トラックに対する再生ヘッ
ドの走査位置に応じたずれデータ6が記憶手段2から出
力される。トラッキングエラー検出回路1から出力され
たトラックずれデータ7と、記憶手段2から出力された
標準テープの機械的なずれデータ6が演算回路3に入力
され、演算回路3の演算結果はディジタル−アナログ変
換器(D/A)4でアナログ電圧に変換され、端子5から
出力される。演算回路3は加算演算器あるいは差分演算
器であり、その使い分けは、トラッキングエラー検出回
路1から出力されるトラックずれデータ7および記憶手
段2から出力される標準テープの機械的なずれデータ6
のそれぞれのずれ方向に対するデータ値の変化の方向に
より決まる。また、トラッキングエラー検出回路1から
出力されるトラックずれデータ7および記憶手段2から
出力される標準テープの機械的なずれデータ6の同一ず
れ量に対応するデータの変化量は互いに同じである。
ここで、第2図〜第5図を用いて本発明の第1の実施
例の動作を説明する。
第2図は、標準テープに記録された記録トラック10と
基準フォーマット9との位置関係を示す平面図である。
ここで、記録トラック10が基準フォーマット9に対し
て、紙面上で右にずれればずれデータ6の値が大きくな
り、逆に左にずれればデータ6の値が小さくなるよう
に、ずれ方向とずれデータ6の値が対応していれば、第
2図に示す記録トラック10と基準フォーマット9の位置
関係から得られる標準テープの基準フォーマットに対す
る機械的ずれの誤差曲線は第4図の13に示すようにな
る。
第3図は、第2図に示す記録トラック10を磁気記録再
生装置の再生ヘッドが走査したときのヘッド走査軌跡を
示す平面図である。ここで、再生ヘッドの走査位置が記
録トラック10のオントラック位置に対して、紙面上に右
にずれればトラックずれデータ7の値が大きくなり、逆
に左にずれればトラックずれデータ7の値が小さくなる
ように、再生ヘッドのずれ方向とトラッキングエラー検
出回路1から出力されるトラックずれデータ7の値が対
応していれば、第3図に示すヘッド走査軌跡11,12に対
するトラックずれ曲線はそれぞれ第4図の14,15に示す
ようになる。すなわち、記録トラック10に対してほぼ追
従したヘッド走査軌跡11で再生ヘッドが標準テープ上を
走査するときに、トラッキングエラー検出回路1から出
力されるトラックずれデータ7を結んで得られるトラッ
クずれ曲線は第4図の14に示すようになり、一方、基準
フォーマット9に対してほぼ追従したヘッド走査軌跡12
で再生ヘッドが標準テープ上を走査するときに、トラッ
キングエラー検出回路1から出力されるトラックずれデ
ータ7を結んで得られるトラックずれ曲線は第4図の15
に示すようになる。
ここで示す実施例において、演算回路3は加算回路で
ある。
第5図に示す波形は、トラッキングエラー検出回路1
から出力されるトラックずれデータ7と、記憶手段2か
ら出力される標準テープのずれデータ6とを、演算回路
3で加算演算を行って得られる値を、D/A変換器4でア
ナログ電圧に変換したものであり、端子5に出力される
波形である。
第5図において、曲線16は第3図に示すヘッド走査軌
跡11で再生ヘッドが標準テープ上を走査したときの端子
5の出力波形であり、第4図に示す誤差曲線13とトラッ
クずれ曲線14を加算したものである。一方、直線17は第
3図に示すヘッド走査軌跡12で再生ヘッドが標準テープ
上を走査したときの端子5の出力波形であり、第4図に
示す誤差曲線13とトラックずれ曲線15を加算したもので
ある。すなわち、第5図に示す曲線は、標準テープの基
準フォーマットに対する誤差と、磁気記録再生装置の標
準テープに対するトラックずれを加算したものであり、
よって端子5に出力される電圧波形は、基準フォーマッ
トと磁気記録再生装置の再生ヘッドとの機械的な互換の
絶対ずれをあらわす。
以上説明したように、本実施例の磁気記録再生装置の
調整装置によると、磁気記録再生装置の機械的な互換を
保証する標準テープの基準フォーマットからの機械的な
互換のずれを記憶手段に記憶し、磁気記録再生装置の標
準テープからの機械的な互換のずれとをもとに演算処理
することによって、磁気記録再生装置の基準フォーマッ
トからの絶対誤差を求めることができ、標準テープの誤
差に無関係に、さらに精度のよい調整が可能となって今
後の狭トラック化の流れの中でその実用的効果は大き
い。
また、本実施例の中で演算回路3を加算演算回路とし
たが、トラッキングエラー検出回路1から出力されるト
ラックずれデータ7のずれ方向と値の変化方向が逆であ
れば、演算回路3を差分演算回路としなければならな
い。すなわち演算回路3を加算演算回路にするか、ある
いは差分演算回路にするかは、トラックずれデータ7お
よび標準テープのずれデータ6のそれぞれのずれ方向に
対する値の変化によって決める必要がある。
次に、本発明の第2の実施例を第6図および第7図を
用いて説明する。
第6図は本発明の第2の実施例の磁気記録再生装置の
互換調整装置の概略の構成図である。
第6図において、第1図に示す第1の実施例の構成要
素と同じものについては同じ符号を付してある。第2の
実施例が第1の実施例と異なる点は、標準テープ誤差測
定装置8で得られた標準テープの基準フォーマットに対
するずれデータをもとに、ずれデータの補間演算を行う
ための補間演算装置18を新たに設けたことである。
本実施例の動作を第7図に示す標準テープのずれ曲線
を参考にして説明する。
第6図に示す磁気記録再生装置の互換調整装置におい
て、標準テープ誤差測定装置8では、1トラックの記録
トラックにつき数点(第7図中のD1〜D10)をサンプリ
ングして、そのテープ位置の機械的な高さを測定し、標
準テープの基準フォーマットに対するずれデータを求め
る。補間演算装置18では、こうして得られた実測データ
D1〜D10をもとに1次近似演算あるいは2次近似演算を
行ってこれらの実測データD1〜D10の補間データ(D11,D
12,D21,D22,…)を求める。通常、補間演算装置18は計
算機を用いて実現できる。記憶手段2には実測データD1
〜D10および補間データD11〜D92が記憶されている。第
7図に示す誤差曲線19は記憶手段2に記憶されているず
れデータ6をむすんだもので、標準テープの基準フォー
マットに対する機械的互換の誤差曲線を表すものであ
り、実測データのみを記憶手段2に記憶させた場合の誤
差曲線20(破線)と比較してより精度の良い誤差曲線と
なる。
ここで、トラッキングエラー検出回路1から水平同期
信号(H−Sync)周期でトラックずれデータ7が出力さ
れる場合を考えると、記憶手段2には1トラック走査期
間に再生されるH−Syncの数だけのずれデータ6を記憶
しておき、記憶手段2のCLK入力としてH−Syncを入力
し、さらに演算回路3における演算をH−Syncをトリガ
として行えば、第6図に示す調整装置全体のタイミング
をH−Syncで同期させることができ、よって精度良く磁
気記録再生装置の基準フォーマットからの絶対誤差を求
めることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、標準テープ
の基準フォーマットからの機械的な互換のずれを求める
際に、実測データだけでなく、実測データから補間デー
タを求めることで、実際の誤差曲線に近い精度の良いず
れデータを得ることができる。
また、トラッキングエラー検出回路1から出力される
トラックずれデータ2の出力タイミングに合わせて記憶
手段2からずれデータ6を出力させることができ、演算
回路3の演算タイミングを含めた調整装置全体の処理タ
イミングを同期させることができ、よって精度よく磁気
記録再生装置の基準フォーマットからの絶対誤差を求め
ることができる。
次に、本発明の実施例の互換調整装置の構成要素であ
るトラッキングエラー検出回路の具体例を第8図および
第9図を用いて説明する。
第8図はトラッキングエラー検出回路の具体的な構成
を示すブロック図である。
第8図において、2つのヘッド21,22は互いにアジマ
ス角が異なり、同時に磁気テープ上を走査する。このよ
うなヘッド、すなわち、同時に走査し、かつ、互いに異
なるアジマス角を持ったヘッドは一般にペアヘッドと呼
ばれている。このペアヘッド21,22で再生された信号は
それぞれ再生増幅器(AMP)23,24で増幅されたのち再生
信号処理回路25に入力される。再生信号処理回路25から
は各ヘッドの再生信号に含まれる水平同期信号(H−Sy
nc(A))26および水平同期信号(H−Sync(B))27
が出力される。時間差検出回路28ではこれら2つの水平
同期信号26,27の時間差を検出し、時間差データを端子2
9から出力する。
第9図(a)〜(c)に記録磁化軌跡と再生走査ヘッ
ドとの位置関係を示す。同図において、破線で示す30,3
1,32はペアヘッドであり、それぞれAおよびBヘッドか
らなる。各ペアヘッドは矢印33方向に走査する。A1,B1
はそれぞれAヘッド,Bヘッドと同じアジマス角を有する
ヘッドで記録された磁化軌跡であり、34〜39は水平同期
信号の記録位置を示す。記録磁化軌跡に対するペアヘッ
ドの位置は、第9図(a)では紙面上で左にずれ、第9
図(b)ではオントラックし、第9図(c)では右にず
れている。このような相対位置関係をもったヘッドで記
録トラック上を走査したときには、同じ時間に記録され
た信号であっても、再生される時間が異なる。例えば第
9図(a)では、水平同期信号34がAヘッドで再生され
る時間は、水平同期信号35がbヘッドで再生される時間
に比べて遅くなる。第9図(b)では、A,Bヘッドで再
生される水平同期信号の再生時間は等しく、第9図
(c)では、水平同期信号38がAヘッドで再生される時
間のほうが、水平同期信号39がBヘッドで再生される時
間よりも早くなる。したがって、AおよびBの各ヘッド
で再生される水平同期信号の時間差を検出することによ
り、トラッキングエラーを検出することができ、標準テ
ープを再生して得られる1トラック走査期間のトラッキ
ングエラー波形は標準テープに対する磁気記録再生装置
のヘッド走査位置の誤差データを表す。
以上説明したように、ペアヘッドが磁気テープ上を走
査して記録トラックに記録された映像信号を再生する磁
気記録再生装置において、磁気記録再生装置の標準テー
プからの機械的な互換のずれを求めるトラッキングエラ
ー検出回路として、各ヘッドで再生される再生映像信号
に含まれる水平同期信号の再生時間を検出する時間差検
出回路を用いれば、標準テープに特別な信号を記録する
必要がなくその実用的効果は大きい。
また本実施例では、ペアヘッドの各ヘッドで再生され
る再生信号に含まれる特定信号として、TV信号における
水平同期信号を用いて説明したが、本発明において特定
の信号は水平同期信号に限ることはなく、例えばディジ
タル記録のVTRにおいては、各ブロックに対応して記録
されているアドレスデータやSYNC信号を用いても同様の
動作を行うことができる。
次に、本発明の第3の実施例である互換調整方法につ
いて図面を参考にして説明する。
第2図から第4図を用いてすでに説明したように、第
1図に示す本発明の互換調整装置において、端子5には
磁気記録再生装置の基準フォーマットに対する絶対誤差
をあらわす電圧波形が出力される。
ここで第3図に示すように、ヘッド走査軌跡12が基準
フォーマットにほぼ一致しているときの端子5の出力波
形は、第5図に示す直線17であり、DC電圧一定の電圧波
形となる。すなわち、第1図に示す互換調整装置を用い
て機械的な互換調整を行う場合、端子5から出力される
電圧波形が1トラック走査期間において一定のDC電圧と
なるようにテープ走査系の調整を行えば、磁気記録再生
装置で記録した記録トラックは基準フォーマットに一致
する。
以上説明したように、本実施例の磁気記録再生装置の
調整方法によると、標準テープの基準フォーマットに対
する誤差とは無関係に、磁気記録再生装置の基準フォー
マットからの絶対誤差を求めることができ、精度の良い
調整が可能となって今後の狭トラック化の流れの中でそ
の実用的価値は大きい。
なお、標準テープの基準フォーマットからのずれは、
各標準テープに固有な値を持っており、本発明の第1の
実施例における記憶手段のROMは各標準テープに一対一
の対応が番号等によりつけられていることは言うまでも
ない。
また、本発明の第1の実施例において、演算手段はそ
れぞれのディジタル信号をそのまま加算演算し、そのあ
と演算結果のデータをディジタル−アナログ変換器でア
ナログ信号に変換して出力する構成を説明したが、それ
ぞれのディジタル信号をまずディジタル−アナログ変換
器でアナログ信号に変換したのち増幅器を用いて加算演
算を行うことができることは言うまでもない。
発明の効果 以上説明したように本発明の磁気記録再生装置の調整
方法によると、磁気記録再生装置の機械的な互換を保証
する標準テープに基準フォーマットからの機械的な互換
のずれを記憶手段に記憶し、磁気記録再生装置の標準テ
ープからの機械的な互換のずれの差分を取ることによっ
て、磁気記録再生装置の標準フォーマットからの絶対誤
差を求めることができ、標準テープの誤差とは無関係
に、さらに精度のよい調整が可能となって今後の狭トラ
ック化の流れの中でその実用的効果は大きい。
また、標準テープの記録トラックの基準フォーマット
からの機械的な互換のずれを求める際に、実測データだ
けでなく、実測データをもとに補間データを求めること
で、さらに精度の良いずれデータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例における磁気記録再生装
置の互換調整装置の概略構成図、第2図は標準テープ上
の記録トラックと基準フォーマットの位置関係を示す平
面図、第3図は第2図に示す標準テープに対する磁気記
録再生装置のヘッド走査軌跡を示す平面図、第4図は誤
差記憶手段に記憶された標準テープの機械的互換の誤差
曲線およびトラッキングエラー検出回路の出力であるト
ラックずれ曲線の一例を示す特性図、第5図は演算回路
の出力波形を示す特性図、第6図は本発明の第2の実施
例における磁気記録再生装置の互換調整装置の概略構成
図、第7図は誤差記憶手段に記憶された標準テープの機
械的互換の誤差曲線の一例を示す特性図、第8図は本発
明の第1の実施例のトラッキングエラー検出回路の具体
例であるアジマス時間差検出回路のブロック図、第9図
は第8図に示すアジマス時間差検出回路の動作を説明す
るための補助図、第10図は従来の調整方法を説明するオ
シロスコープ上のエンベロープ図である。 1…トラッキングエラー検出回路、2…記憶手段、3…
演算回路、4…ディジタル−アナログ変換回路、8…標
準テープ誤差測定装置、9…基準フォーマット、10…記
録トラック、11,12…ヘッド走査軌跡、18…補間演算装
置、21,22…再生ヘッド、25…再生信号処理回路、28…
時間差検出回路。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】標準テープに記録された記録トラックの基
    準フォーマットに対する第1の誤差を記憶する記憶手段
    と、 前記標準テープを再生し、磁気記録再生装置のヘッド走
    査軌跡の前記標準テープに記録された記録トラックに対
    する第2の誤差を検出する誤差検出手段と、 前記記憶手段に記憶された前記第1の誤差と前記誤差検
    出手段で検出された前記第2の誤差とを演算する演算手
    段とを有する磁気記録再生装置の互換調整装置。
  2. 【請求項2】標準テープに記録された記録トラックの基
    準フォーマットに対する第1の誤差と、 前記標準テープを再生した際得られる磁気記録再生装置
    のヘッド走査軌跡の前記標準テープの記録トラックに対
    する第2の誤差とを得て、 前記第1の誤差と前記第2の誤差を演算することによ
    り、前記磁気記録再生装置の前記基準フォーマットに対
    するずれを検出し、 このずれをもとに前記磁気記録再生装置の調整を行う磁
    気記録再生装置の互換調整方法。
  3. 【請求項3】異なるアジマス角を有する複数の磁気ヘッ
    ドが磁気テープ上の少なくとも2つの平行した記録トラ
    ックを同時に再生する磁気記録装置で標準テープを再生
    する場合には、 前記磁気ヘッドで再生される再生信号に含まれる特定の
    信号の再生時間差を用いて第2の誤差を検出する誤差検
    出手段を有する請求項1記載の磁気記録再生装置の互換
    調整装置。
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