JP2512123B2 - トラッキング制御装置 - Google Patents

トラッキング制御装置

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JP2512123B2
JP2512123B2 JP63314072A JP31407288A JP2512123B2 JP 2512123 B2 JP2512123 B2 JP 2512123B2 JP 63314072 A JP63314072 A JP 63314072A JP 31407288 A JP31407288 A JP 31407288A JP 2512123 B2 JP2512123 B2 JP 2512123B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は磁気記録再生装置のトラッキング制御装置に
関するものであり、特に、電気−機械変換素子に搭載さ
れたアジマス角の異なる少なくとも2個のヘッドが磁気
媒体上を同時に走査して再生される各再生信号の再生時
間差を利用して、トラッキング制御を行う装置に関する
ものである。
従来の技術 記録再生機器、例えば、磁気記録再生装置(以下単に
VTRと称す)等においては、記録トラック上に記録され
ている情報信号を再生する時には、記録トラック上を再
生ヘッドがオントラックして再生走査するためのトラッ
キング制御が必要になる。
トラッキング制御の方法として実用化されているもの
には、テープの長手方向に専用のコントロールトラック
を設け、フレーム周期もしくはその整数倍の周期でコン
トロール信号を記録し、再生時にはこのコントロール信
号を利用してトラッキング制御を行う周知の方法があ
る。しかしこの方法では、専用のコントロールトラック
を必要とすること、記録トラックの全域にわたってトラ
ッキングエラー信号を得ることができないことなどの欠
点がある。
実用化されている他の方法としては、記録トラック上
にトラッキング制御用のパイロット信号を記録し、再生
時には、ヘッドが再生走査する主トラックの両隣接トラ
ックから再生される各パイロット信号の再生レベルを比
較して、トラッキングエラー信号を得る方法がある。こ
の方法は、記録トラックの全域にわたってトラッキング
エラー信号を得ることができるため、再生ヘッドを圧電
素子などで構成した電気−機械変換素子上に搭載し、前
記トラッキングエラー信号を用いてヘッドの機械位置を
変化させれば、トラック曲がりに追従可能な制御系を構
成することができる。しかしこの方法は、情報信号にパ
イロット信号を重畳させて記録する必要があるため、パ
イロット信号の帯域分だけ情報信号の帯域が削られ、そ
の分、情報信号のS/Nが劣化する欠点がある。
これらの欠点を解決するために、パイロット信号を用
いずに記録トラックの全域に渡ってトラッキングエラー
信号を得る方法が提案されている。この方法は、特開昭
55−150129号公報に示されており、アジマス記録におけ
るトラックずれと再生信号の再生時間差との関係を利用
したものである。本発明はこの方法に関係するため、以
下この方法の基本的な考え方について説明する。
第19図にはアジマス角の異なる2個のヘッドで記録し
た磁化軌跡を示す。同図において1901は磁気テープであ
り、矢印1902方向に移送される。1903及び1904は、互い
にアジマス角の異なるヘッドであり、矢印1905方向に磁
気テープ1901上を同時に走査する。このようなヘッド、
すなわち、同時に走査しかつ互いに異なるアジマス角を
もったヘッドを、以後ペアヘッドと呼ぶことにする。19
06及び1907は各ヘッドにおけるヘッドギャップを示して
いる。A1、A2、A3、・・・は、1903で示すAヘッドと同
じアジマス角をもったヘッドで記録された磁化軌跡であ
り、B1、B2、B3、・・・は、1904で示すBヘッドと同じ
アジマス角をもったヘッドで記録された磁化軌跡であ
る。A1、B1のトラック対とA2、B2のトラック対は、同じ
ペアヘッドで記録されてもよく、また、他のペアヘッド
で記録されてもよい。この関係は、回転ヘッドを内蔵し
た回転シリンダの回転数と内蔵するペアヘッドの数によ
って決められ、機器設計時に自由に決めることができ
る。各磁化軌跡上に記録される信号、例えば、水平同期
信号などの磁化パターンは、1908及び1909で示すように
トラックの長手方向に対して傾斜した角度、すなわち、
アジマス角をもって記録される。
ペアヘッドを用いて情報信号を記録再生する方法は、
扱う情報信号の周波数帯域が大きいときに有効である。
なぜならば、一定のヘッド走査速度で情報信号を記録す
る際、情報信号の記録周波数が高いほど、磁気テープ上
に記録する記録波長が短くなり、短くなるほど実用的な
記録再生が困難になるが、ペアヘッドを用いれば情報信
号の周波数帯域を分割して各ヘッドに配分することがで
きるため、記録波長を実質上長く設定することができる
ためである。
第20図は、記録すべき情報信号を2種類の信号に分割
する考え方を示した図である。同図(a)は記録すべき
原信号を示し、同図(b)及び同図(c)は原信号を分
割した信号、すなわちペアヘッドに供給される実際の記
録信号を示す。原信号の2001及び2002は、例えば時間的
に分割され、2003及び2004に示すごとく時間的に伸長さ
れて分割される。つまり、時間的に伸長された分だけ周
波数帯域を下げることができる。同図において2005、20
06、2007等はタイミング信号であり、例えば水平同期信
号である。
なお、原信号の分割の方法は時間的に分割する方法に
限ることなく、例えば周波数的に分離する方法や、輝度
信号やカラー信号などのように信号の種類に応じて分割
する方法などがある。いずれにせよ、広い帯域を持った
信号を記録する時にはペアヘッドを用いる方法が実用上
有効であり、必須条件になる。
第17図には、記録磁化軌跡と再生走査ヘッドとの位置
関係を3通り示す。同図において、破線で示す1701、17
02、1703はペアヘッドであり、それぞれA及びBヘッド
からなる。各ペアヘッドは矢印1704方向に走査する。A
1、B1はペアヘッドで記録された磁化軌跡であり、1705
から1710で示す信号は水平同期信号の記録位置を示す。
記録磁化軌跡に対するペアヘッドの位置は、第17図
(a)では紙面上で左にずれて、第17図(b)ではオン
トラックして、第17図(c)では右にずれている。この
ような相対位置関係をもったヘッドで記録トラック上を
再生走査したときには、同じ時間に記録された信号であ
っても、再生される時間が異なる。例えば第17図(a)
では、水平同期信号1705がヘッドAで再生される時間
は、水平同期信号1706がヘッドBで再生される時間に比
べて遅くなる。第17図(b)では、両水平同期信号の再
生時間は等しく、第17図(c)では、水平同期信号1709
がヘッドAで再生される時間の方が、水平同期信号1710
がヘッドBで再生される時間よりも早くなる。従って、
A及びBの各ヘッドで再生される水平同期信号の時間差
を調べることにより、トラックずれを知ることができ
る。なお、時間差を調べるための信号は水平同期信号に
限ることはなく、他の特定の信号であってもよいが、以
降の説明では水平同期信号を特定の信号として説明す
る。
第18図は、トラックずれと、A、B各ヘッドで再生さ
れる各水平同期信号の再生時間差との関係を示した図で
ある。横軸にはトラックずれを示し、零で示す位置がオ
ントラックの位置である。右及び左で示すずれは、第17
図に示す記録トラックに対するヘッドの紙面上でのずれ
方向に対応している。縦軸には、A、B各ヘッドで再生
される水平同期信号の再生時間差を示し、時間差が零の
時がオントラック位置である。また、Aヘッドで再生す
る水平同期信号の時間がBヘッドのそれよりも遅い時を
+方向としている。この時、トラックずれと再生信号の
時間差との関係は1801で示す関係になる。第18図から明
らかなように、縦軸に示す時間差が零になるようにトラ
ッキング制御回路を構成すれば、再生ヘッドは記録トラ
ック上を常にオントラックして再生走査することにな
る。
発明が解決しようとする課題 上述のように、ペアヘッドで再生した信号の時間差を
検出してトラッキング制御を行う方法は、A、B各ヘッ
ドのヘッドギャップの中心位置が正確に一致していると
きには有効であるが、一致していないときにはトラック
ずれをおこすことになる。このことについて、次に説明
する。
第16図(a)〜(c)は、3種類のA、B各ヘッドの
取り付け状態を示した図である。同図において1601、16
03、1605はAヘッドを示し、1602、1604、1606はBヘッ
ドを示す。各ヘッドの走査方向は矢印1607、1608、1609
で示す方向である。1612、1613、1614は各ヘッドを設置
するための部材であり、圧電素子等で構成された可動部
材で成る。各ヘッドA,Bは走査方向に対して直角な方向
に位置を変えて設置されている。各ヘッドのギャップは
1610、1611で示すように、各ヘッド内において斜めに引
いた実線で示してある。
第16図(a)は正常な取り付け状態を示し、各ヘッド
のギャップの中心点1615、1616が、ヘッドの走査方向に
直角な線1617上にのっている。つまり、走査方向のずれ
はない。このようなヘッドで記録した磁化軌跡は、記録
トラックの長手方向に直角な方向において、同一時刻の
信号がならんで記録される。
第16図(b)は不正規なヘッド取り付け状態を示し、
各ヘッドのギャップの中心点が走査方向に対して1618で
示す量だけずれた状態で取り付けられている。このよう
なヘッドで記録した磁化軌跡は、同一時刻における信号
が記録トラックの長手方向において1618で示す量だけず
れて記録されることになる。
第16図(c)はヘッドの他の取り付け方法を示したも
のである。同図において、ヘッド1605と1606とのヘッド
ギャップの中心点は、水平同期信号の記録波長に相当す
る間隔1621だけずらして設置されており、かつ、ヘッド
をずらしたために生じるヘッド高さのずれ量1619を高さ
補正部材1620で補正している。このようなヘッドを用い
ても、水平同期信号の記録位置を記録トラックの長手方
向において並べることができることはよく知られてい
る。しかしこの場合にも、間隔1621が正確に水平同期信
号の波長、もしくはその整数倍に設定されていなけれ
ば、第16図(b)と同じ条件になる。
さらに、水平同期信号の記録位置が記録トラックの長
手方向において並んでいない場合、即ちヘッド1605と16
06とのヘッドギャップの中心点が水平同期信号の記録波
長の整数倍になっていない場合、あるいはヘッドギャッ
プの中心点が水平同期信号の記録波長の整数倍であって
も水平同期信号の記録タイミングが各ヘッドで異なる場
合には、再生時、再生された水平同期信号を所定時間遅
延することで各ヘッドで再生された水平同期信号を同じ
タイミングで得ることができる。この場合においても間
隔1621が正確に設定されていなければ第16図(b)とお
なじ条件になる。
第14図は、ヘッドの取り付け位置がずれた状態のペア
ヘッドで記録した磁化軌跡上を、他のずれたペアヘッド
で再生するときの、記録磁化軌跡と再生ヘッドとの関係
を示した図である。1401、1402はA及びBのヘッドであ
り、1403及び1404は水平同期信号の記録位置を示す。同
図は、ペアヘッドが記録トラック上をオントラックして
走査する状態を示しているが、この時、A及びBヘッド
で再生される各水平同期信号の再生時間の差の時間は、
1405と1406で示す距離の差に相当する時間になる。すな
わち、オントラック時においても、再生信号に時間差が
生じることになる。
第15図はトラックずれと再生信号の時間差との関係を
示したものであり、縦軸及び横軸は第18図と同様の意味
をもつ。同図において、1801は第18図に示す特性と同じ
特性である。すなわち、時間差が零の時がオントラック
位置である。これに対し、1501で示す特性は、ヘッドと
記録磁化軌跡との関係が第14図に示した関係にあるとき
の特性である。すなわち、オントラック位置において時
間差が零にはならない。この時に時間差が零になるよう
な制御を行えば、1502で示すトラック位置で制御系が安
定することになる。
A、B各ヘッドの取り付け精度はヘッド組立時の機械
精度で決まり、必ずバラツキが発生する。従って、信号
の記録位置と再生ペアヘッドとの関係は、第14図に示す
関係が一般的であると言える。しかも第14図に示す1405
と1406との距離関係は各デッキによってそれぞれ異なる
ため、この問題を解決することが必須となる。
本発明は、記録トラック上での信号の記録位置と再生
ペアヘッドの各ギャップとの関係が、第14図に示すよう
な関係であっても、信号の記録位置と再生ペアヘッドの
各ギャップとの関係を自動的に検出し、オントラック位
置を自動的に設定することができるトラッキング制御装
置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は上記課題を解決するために、異なるアジマス
角を有する磁気ヘッドで磁気記録媒体上に記録された少
なくとも2つの平行した記録トラックを同時に再生する
装置において、電気−機械変換素子に搭載されたアジマ
ス角の異なる少なくとも2個の再生ヘッドが同時に磁気
テープ上を走査して再生した各再生信号に含まれる特定
の信号の再生時間差を検出して再生時間差データを出力
する再生時間差データ出力手段と、ヘッド走査が前記記
録トラック上をオントラック走査しているかどうかを検
出するオントラック状態検出手段と、前記オントラック
状態検出手段から出力されるオントラック状態検出信号
および前記再生時間差データ出力手段から出力される再
生時間差データを入力し、オントラック状態を検出した
ときの前記再生時間差データD1を記憶する記憶手段と、
該記憶手段から出力される前記再生時間差データD1に1
トラックピッチ以下の任意のオフトラック量に対応した
再生時間差データK1を加算する加算手段と、前記記憶手
段から出力される前記再生時間差データD1から1トラッ
クピッチ以下の任意のオフトラック量に対応した再生時
間差データK2を減じる減算手段と、前記記憶手段の出力
データあるいは前記加算手段の出力データあるいは前記
減算手段の出力データを切り換えてトラッキング制御の
基準値D2を出力するスイッチ手段と、前記再生時間差デ
ータ出力手段から出力される前記再生時間差データと前
記スイッチ手段から出力されるトラッキング制御基準値
との差が最小となるように少なくとも前記電気−機械変
換素子を駆動するためのトラッキングエラー信号を出力
するトラッキングエラー演算手段と、前記電気−機械変
換素子を強制的に変位させるための変位信号を出力する
変位信号発生手段とを備えたことを特徴とする。
さらに本発明は、異なるアジマス角を有する磁気ヘッ
ドで磁気記録媒体上に記録された少なくとも2つの平行
した記録トラックを同時に再生する装置において、電気
−機械変換素子に搭載されたアジマス角の異なる少なく
とも2個の再生ヘッドが同時に磁気テープ上を走査して
再生した各再生信号に含まれる特定の信号の再生時間差
を検出して再生時間差データを出力する再生時間差デー
タ出力手段と、ヘッド走査が前記記録トラック上をオン
トラック走査しているかどうかを検出するオントラック
状態検出手段と、前記オントラック状態検出手段から出
力されるオントラック状態検出信号および前記再生時間
差データ出力手段から出力される再生時間差データを入
力し、オントラック状態を検出したときの前記再生時間
差データD1を記憶する記憶手段と、該記憶手段から出力
される前記再生時間差データD1を初期データとして設定
するとともに加算指令信号および減算指令信号を入力と
し、前記加算信号が入力される毎に加算信号入力前の出
力データに設定値K3を加算されたデータが新たな出力デ
ータに設定される加算手段と、同様に前記減算信号が入
力される毎に減算信号入力前の出力データから設定値K4
を減算したデータが新たな出力データとして設定される
減算手段からなるトラッキング基準値出力手段と、前記
再生時間差データ出力手段から出力される前記再生時間
差データと前記トラッキング基準値出力手段から出力さ
れるトラッキング制御基準値との差が最小となるように
少なくとも前記電気−機械変換素子を駆動するためのト
ラッキングエラー信号を出力するトラッキングエラー演
算手段と、前記電気−機械変換素子を強制的に変位させ
るための変位信号を出力する変位信号発生手段とを備え
たことを特徴とする。
作用 本発明は上記の構成により、前記基準値作成手段に入
力される基準値切り換え信号により前記オントラック時
再生時間差検出手段の出力D1と、前記加算手段の出力
(D1+K1)と、前記減算手段の出力(D1−K2)とを前記
スイッチ手段で切り換えて前記基準値作成手段の出力D2
とすることができるため、スイッチ手段により選択され
たトラッキング制御の基準値D2がオントラック状態の再
生時間差D1であれば、記録トラック上における特定信号
の記録位置のずれや再生ヘッドの取り付け位置のバラツ
キがあっても、再生ヘッドは常に記録トラック上をオン
トラックして再生走査することができる。さらにスイッ
チ手段により選択されたトラッキング制御の基準値D2が
加算手段の出力(D1+K1)あるいは減算手段の出力(D1
−K2)であれば、再生ヘッドの走査軌跡はオントラック
位置から設定値K1あるいはK2に対応した距離だけずれた
位置となる。
実施例 本発明の一実施例を説明する前に、本発明の基本的な
考え方について説明する。
第10図に、回転シリンダーの構成図を示す。また第11
図は、第10図に示すシリンダーによって記録された記録
磁化軌跡を示す。回転シリンダー1001には、第1の記録
ペアヘッドRA1(1003)・RB1(1004)と第2の記録ペア
ヘッドRA2(1005)・RB2(1006)が180度対向する位置
に取り付けられており、かつ第1の再生ペアヘッドPA3
(1009)・PB3(1010)と第2の再生ペアヘッドPA4(10
11)・PB4(1012)が180度対向する位置に取り付けられ
ており、矢印1002の方向に回転する。
第11図に示す磁気テープ1101は回転シリンダー1001に
略180度巻き付けられて矢印1102方向に走行し、かつ記
録ヘッド・再生ヘッドは磁気テープ上を矢印1103方向に
走査する。記録時、記録ヘッドRA1により記録トラックA
1、A3・・・が形成され、記録ヘッドRB1により記録トラ
ックB1、B3・・・が形成される。また、記録ヘッドRA2
により記録トラックA2、A4・・・が形成され、記録ヘッ
ドRB2により記録トラックB2、B4・・・が形成される。
記録ヘッドRA1とRA2は同一アジマスを有しており、水
平同期信号は記録トラックA1・A2に対して1104・1106で
示す傾きをもつ。同様に、記録ヘッドRB1とRB2は同一ア
ジマスを有しており、水平同期信号は記録トラックB1・
B2に対して1105・11067で示す傾きをもつ。
再生ペアヘッドPA3・PB3は電気−機械変換素子1007に
搭載されており、再生ペアヘッドPA4・PB4は電気−機械
変換素子1008に搭載されている。再生時、再生ペアヘッ
ドPA3。PB3は記録トラック対(A1・B1)、(A3・B3)を
走査し、再生ペアヘッドPA4・PB4は記録トラック対(A2
・B2)、(A4・B4)を走査する。
ここで、第14図で説明したように、再生ペアヘッドPA
3・PB3が記録トラックA1・B1をオントラックして走査す
るためには、オントラック時における水平同期信号の磁
化軌跡1104・1105とヘッドギャップ1108・1109の関係を
把握しなければならない。同様に、再生ペアヘッドPA4
・PB4が記録トラックA2・B2をオントラックして走査す
るためには、オントラック時における水平同期信号の磁
化軌跡1106・1107とヘッドギャップ1110・1111の関係を
把握しなければならない。
以下、オントラック時における水平同期信号の磁化軌
跡とヘッドギャップとの関係の求め方を説明する。
第12図は、記録トラックと再生ヘッド走査軌跡との相
対的な位置関係を示した図である。同図において、1201
は記録トラックを示し、1202〜1204は各ヘッド走査軌跡
を示している。
1203がオントラック状態であり、1202及び1204は、オ
ントラック位置から紙面上でそれぞれ左及び右にずれた
状態を示してある。各ヘッド走査軌跡から、1205で示す
ように、再生ヘッドを強制的に右及び左に変位させたと
きの再生信号のレベルの変化について考えてみる。
第13図に、この時の再生信号のレベル変化を示す。第
13図(a)は記録及び再生ヘッドの回転位置を示すヘッ
ドスイッチング信号(H−SW信号)であり、このH−SW
信号がHighレベルのときに再生ヘッドPA3・PB3が磁気テ
ープ上の記録トラックを走査し、1本の記録トラックを
走査するのに要する時間は、1301で示す時間に相当す
る。第13図(b)に第13図(a)に示すH−SW信号を1/
2分周した信号を示す。第13図(b)に示す信号がHigh
レベルのとき、即ち、T1,T3,・・・で示す期間では、再
生ヘッドPA3・PB3を強制的に右方向に変位させ、逆に第
13図(b)に示す信号がLowレベルのとき、即ち、T2,T
4,・・・の期間では左方向に変位させるものとする。第
13図(c)に示す信号は、1203で示す走査軌跡からヘッ
ドを左右に変位させたときに得られる再生信号を示した
ものである。1302は、再生ヘッドPA3・PB3を変位させな
いときの再生信号のレベルを示し、ヘッドを変位させた
ときには、左右何れの方向でも再生信号のレベルは減少
する。第13図(d)に示す信号は、1202で示すヘッド走
査軌跡からヘッドを変位させたときの再生信号のレベル
を示し、この時には、ヘッドを変位させないときのレベ
ル1303に比べて、T1・T3では増加し、T2・T4では減少す
る。第13図(e)は走査軌跡が1204の時の同様の信号を
示す。この時には第13図(d)とは逆方向のレベルの増
減を示す。従って、再生ヘッドPA3・PB3を強制的に変位
させたときの各H−SW信号期間に得られる再生信号のレ
ベル差を検出すれば、現在のヘッド走査がオントラック
状態であるか否かを知ることが出来る。そして、ヘッド
走査がオントラックのときにペアヘッドPA3・PB3から得
られる各再生信号の時間差D1が通常のトラッキング制御
の基準値となる。
次に、本発明の第1の実施例について説明する。
第1図は、本発明の第1の実施例を示すブロック図で
あるが、同図に示す再生時間差検出回路109、基準値作
成回路112、オントラック状態検出回路114の詳細につい
ては後述する。
第1図において再生ペアヘッドPA3(1009)・PB3(10
10)は電気−機械変換素子1007上に搭載されている。10
3及び104は再生増幅器である。105は再生信号処理回路
であり、各ヘッドから再生される信号を原信号と同じ形
態に変換して再生映像信号とし、端子106から該信号を
出力する。また、再生信号処理回路105からは、各ヘッ
ドから再生される特定の信号、すなわち、各水平同期信
号107及び108が出力される。水平同期信号108は、遅延
回路128により所定時間遅延されて信号129となる。なお
遅延回路128の遅延量は、記録及び再生ヘッドの取り付
けが設定値どおりのときに水平同期信号107と129が同じ
タイミングで得られるように設定されている。
再生時間差検出回路109は、これらの各水平同期信号
の再生時間差を検出する回路である。この時間差に相当
する信号110はトラッキングエラー演算回路111及び基準
値作成回路112に供給される。再生時間差検出回路109は
時間差信号を出力すると共に、PA3、PB3各ヘッドから再
生される各水平同期信号のうち、いずれの水平同期信号
が早く再生されるかを判別する、極性判別信号113をも
出力する。
114はオントラック状態検出回路であり、ヘッドを強
制的に変位させたときの再生信号のレベル変化からオン
トラック状態を検出する。オントラック状態検出回路11
4は、後述するように、オントラック状態でないときに
パルス信号115を出力し、オントラック状態のときには
何も出力しない。また、オントラック状態検出回路114
からは、トラッキングが左右どちらの方向にずれている
かを判別する方向判別信号127が出力される。基準値作
成回路112は、オントラック状態検出回路114からパルス
信号が発生されるときの時間差信号110の値をもとにト
ラッキング制御の基準値を作成する。オントラック状態
検出回路114が発生する最終のパルス信号は、オントラ
ック状態になる直前の状態であるため、最終のパルス信
号到来時の時間差信号を基準値としてもよく、またオン
トラック状態との差の値を推測して基準値を作成しても
よい。
トラッキングエラー演算回路111は、再生時間差検出
回路109から供給される時間差信号110と、基準値作成回
路112から供給される基準値216との差が最小となるよう
に電気−機械変換素子1007を変位させるためのトラッキ
ングエラー信号116を出力する。トラッキングエラー信
号116はキャプスタンモータ制御回路117に供給されると
共に、加算回路118を経て圧電素子駆動回路119に供給さ
れる。キャプスタンモータ制御回路117では、トラッキ
ングエラー信号116の比較的低周波の信号成分を用いて
テープの送り位相を制御する。圧電素子駆動回路119は
トラッキングエラー信号116の比較的高周波の信号成分
を用いて再生ペアヘッドPA3(1009)・PB3(1010)を変
位させ、トラック曲がり追従制御を行う。
122はシステムコントロール回路であり、キー入力信
号123に応じてモード指令信号を出力する。システムコ
ントロール回路122には、キー入力信号だけでなく、端
子124からH−SW信号も供給される。H−SW信号は、変
位信号発生回路121とオントラック状態検出回路114にも
供給される。例えば磁気記録装置の動作モードがSTOPモ
ードからPLAYモードに移行したときなどのようにトラッ
キング制御の基準値を求める際には、システムコントロ
ール回路122からオントラック状態検出回路114と変位信
号発生回路121を動作させるための指令信号126が出力さ
れる。
変位信号発生回路121は、すでに第12図及び第13図を
用いて説明したように、オントラック状態を検出するた
めにヘッドを強制的に変位させるための信号を発生させ
るための回路である。
第4図は、第1図に示すオントラック状態検出回路11
4の詳細なブロック図であり、第5図はヘッド走査軌跡
を示した図である。第6図は第4図の各部の波形を示
し、両図において同一記号は同じものを示す。
第6図に示す各部の波形は、ヘッドを強制的に変位さ
せることにより、第5図に示すヘッド走査軌跡502から5
03を経て、オントラック状態のヘッド走査軌跡504に至
るまでの波形の変化を示してある。なお。第5図におい
て、501は記録トラックを示す。
第6図において、(6−a)は再生ヘッドの回転位置
を示すH−SW信号で、Highの期間は再生ペアヘッドPA3
・PB3が磁気テープ上を走査し、Lowの期間は再生ペアヘ
ッドPA4・PB4が磁気テープ上を走査する。なおここでは
再生ペアヘッドPA3・PB3が記録トラック上をオントラッ
クして走査していることを検出する動作を説明するが、
再生ペアヘッドPA4・PB4が記録トラック上をオントラッ
クして走査していることを検出する場合も同様であるの
でここでは説明を省略する。
第4図において、端子401からは再生信号(6−f)
が入力される。402は検波整流回路であり、403、404は
サンプルホールド回路である。405はサンプルパルス作
成回路であり、端子406から入力されるH−SW信号(6
−a)を分周して得られた信号(6−b)の立ち上がり
エッジから一定時間遅延された位置に、各サンプルパル
ス(6−c)及び(6−d)を出力する。ここで(6−
g)に示すように、再生ペアヘッドが左(信号(6−
b)のレベルがLowの時)及び右信号(6−b)のレベ
ルがHighの時)に変位され、それに対応して再生信号
(6−f)の出力レベルが変化する。サンプルホールド
回路の各出力(6−h)及び(6−i)は第6図に示す
ように、再生信号(6−f)のレベルに対応している。
407はレベル差検出回路であり、信号(6−hと(6−
i)とのレベル差(6−j)を出力する。408はレベル
判別回路である。レベル判別回路408は、入力信号(6
−j)のレベルが第6図に601で示す一定のレベルの範
囲内にあるか、範囲外にあるかを判別する。出力信号
(6−k)は、レベル判別回路408への入力信号が一定
の範囲(601)内にあるときはLowレベルを出力し、一定
の範囲(601)外にあるときには、レベル差の極性に関
係なくHighレベルを出力する。409はAND回路であり、信
号(6−k)、(6−d)、及びオントラック状態の検
出を開始する信号(6−e)(第1図に示す信号126)
がすべてHighレベルのときに端子410にHighレベルの信
号を出力する。従って、信号(6−l)は、第6図に示
すようなパルス信号となる。信号(6−l)の最後に出
力されるパルス信号602の出力タイミングは、信号(6
−f)と比較して分かるように、オントラック時のタイ
ミングである。この信号(6−l)は、第1図に示すよ
うに基準値作成回路112に供給され、ペアヘッドから再
生される各信号の時間差をラッチするためのタイミング
信号として使用される。一方、レベル判別回路408は、
極性を加味したレベル判別信号127を出力する。この信
号127は、入力信号(6−j)のレベルが一定値よりも
大きいときにはHighレベルを、小さいときにはLowレベ
ルとなる信号である。従って、信号127の極性から、ト
ラックずれの方向を判別することが出来る。信号127
は、第1図に示す変位信号発生回路121に供給される。
第2図は、第1図に示す再生時間差検出回路109と基
準値作成回路112の詳細なブロック図、及びトラッキン
グエラー演算回路111を示した図であり、第3図は、第
2図の各部の信号を示す。第1図、第2図、及び第3図
における同一記号は、同じものを示す。
第2図において、端子201からはPA3ヘッドで再生され
る信号に含まれる水平同期信号(3−a)が入力され、
端子202からはPB3ヘッドで再生される信号に含まれる水
平同期信号(3−c)が入力される。203は遅延回路で
あり、信号(3−a)の立ち上がりエッジでトリガさ
れ、第3図に示す301の期間だけHighレベルのパルス信
号(3−b)を出力する。204はリセット−セット・フ
リップフロップ(R・S−FF)回路であり、信号(3−
c)の立ち上がりエッジでセットされ、信号(3−b)
の立ち下がりエッジでリセットされる。R・S−FF回路
204の出力信号(3−d)と遅延回路203の出力信号(3
−b)とは排他的論理和(EX−OR)回路205に入力さ
れ、信号(3−e)を得る。信号(3−e)のHighレベ
ルの期間302は、各水平同期信号間の時間を示している
ため、A、B各ヘッドの取り付け状態が正規の状態であ
れば、この時間はトラックずれを示すことになる。206
はカウンタ回路であり、信号(3−e)の立ち上がりエ
ッジでカウントを開始し、信号(3−b)の立ち下がり
エッジでカウント値がリセットされる。端子207から
は、カウント用のクロックが入力される。208はラッチ
回路であり、信号(3−e)の立ち下がりエッジでカウ
ンタ回路206のカウント値をラッチする。従って、ラッ
チ回路208には、各水平同期信号の時間差に相当する値
がラッチされることになる。
第3図に示す信号(3−f)は、信号(3−c)が信
号(3−a)よりも時間的に進んだ位置にあるときの状
態を示した図であり、このときのR・S−FF回路204の
出力(3−d)は、(3−g)に示す波形になる。ま
た、このときのEX−OR回路205の出力は、(3−h)に
示す波形になる。そしてこの時にも、ラッチ回路208に
は、303で示す時間に相当する値が記憶される。
信号(3−a)は遅延回路213によって遅延され、
(3−i)で示す出力信号を得る。214はDフリップフ
ロップ(D−FF)回路であり、信号(3−e)の入力レ
ベルを信号(3−i)の立ち上がりエッジでラッチす
る。このためPA3ヘッドで再生される水平同期信号(3
−a)に対して、PB3ヘッドで再生される水平同期信号
が(3−c)に示すように遅れていれば、D−FF回路21
4の出力信号はHighレベルになる。逆に信号(3−f)
に示すように進んでいれば、回路214の出力信号はLowレ
ベルになる。従って、回路214の出力信号113は、Aヘッ
ドから再生される水平同期信号に対してBヘッドから再
生される水平同期信号が遅れているのか、進んでいるの
かを示す信号、すなわち、トラッキングエラー信号の極
性(オントラック位置から右にずれているのか左にずれ
ているのか)を示す信号である。
第2図に示すラッチ回路208の出力は、基準値作成回
路112のラッチ回路210に入力される。端子215には、第
6図で既に説明したパルス信号(6−l)が入力され
る。ラッチ回路210は、信号(6−l)のパルス信号が
入力されるたびにラッチ回路208の出力をラッチする。
すなわち、ラッチ回路210に最後にラッチされる値D1は
第6図に602で示すパルス信号によるものであり、この
値はオントラック時に各再生ヘッドから出力される水平
同期信号間の時間差に相当する。211は加算回路であっ
て、ラッチ回路210の出力データD1に設定値K1を加えた
値(D1+K1)を出力する。212は減算回路であって、ラ
ッチ回路210の出力データD1から設定値K2を引いた値(D
1−K2)を出力する。スイッチ回路217は端子218から入
力される信号により制御され、加算回路211の出力、ラ
ッチ回路210の出力、減算回路212の出力を選択しトラッ
キング制御の基準値D2としてトラッキングエラー演算回
路111に入力するる 任意の時間らおける各水平同期信号の再生時間差を示
すラッチ回路208の出力信号110の値とトラッキング制御
の基準値216は、トラッキングエラー演算回路111におい
て和もしくは差の演算が信号113の極性を考慮して行わ
れる。従って、端子209にはヘッドの取り付け状態を考
慮したトラッキングエラー信号が取り出される。
第7図に、トラッキング制御の基準値D2をスイッチ回
路217で切り換えたときの再生ヘッドの走査軌跡を示
す。第7図において701は記録トラックを示す。スイッ
チ回路217がラッチ回路210の出力を選択している場合、
トラッキング制御の基準値216はオントラック時の再生
時間差データD1となるため、再生ヘッドの走査軌跡はオ
ントラック時のヘッド走査軌跡702となる。スイッチ回
路217が加算回路211の出力を選択している場合、トラッ
キング制御の基準値216は(D1+K1)となるため、再生
ヘッドの走査軌跡はオントラック時のヘッド走査軌跡70
2からすれたヘッド走査軌跡703となる。逆にスイッチ回
路217が減算回路212の出力を選択している場合、トラッ
キング制御の基準値216は(D1−K2)となるため、再生
ヘッドの走査軌跡はオントラック時のヘッド走査軌跡70
2からヘッド走査703とは逆の方向にずれたヘッド走査軌
跡704となる。
本実施例は上記の構成により、基準値作成手段によっ
てオントラック上記の基準値が自動的に最適な状態に設
定されるため、記録トラック上における特定信号の記録
位置のずれや再生ヘッドの取り付け位置のバラツキがあ
っても、再生ヘッドが常に記録トラック上をオントラッ
クして再生走査することができる。さらにトラッキング
制御の基準値をオントラック時の基準値から設定値分増
減することにより、ヘッド走査位置をオントラック位置
から左あるいは右にずらすことができる。
第8図に本発明の第2の実施例の基準値作成回路112
のブロック図を示す。第2図に示すラッチ回路208の出
力は、端子801よりラッチ回路803に入力される。端子80
2には、第6図ですでに説明したパルス信号(6−1)
が入力される。ラッチ回路803は、信号(6−1)のパ
ルス信号が入力されるたびにラッチ回路208の出力をラ
ッチする。すなわち、ラッチ回路803に最後にラッチさ
れる値D1は第6図に602で示すパルス信号によるもので
あり、この値はオントラック走査時の各再生ヘッドから
出力される水平同期信号間の時間差に相当する。804は
トラッキング制御の基準値を格納するためのレジスタ回
路であり、通常オントラック再生時の水平同期信号間の
時間差D1がトラッキング制御の基準値D2となる。805は
加算回路であり、スイッチ回路807からの指令パルスが
入力される毎に、レジスタ回路804の内容に変化量k3を
加えて再びレジスタ回路804に格納する。806は減算回路
であり、スイッチ回路808からの減算指令パルスが入力
される毎に、レジスタ回路804の内容から変化量k4を引
いて再びレジスタ回路804に格納する。本実施例におい
て加算回路805および減算回路806によってトラッキング
制御の基準値D2を複数通り設定することができるため、
再生ヘッドの走査軌跡を複数通り設定でき、再生ヘッド
の走査軌跡をオントラック位置から徐々にずらすことが
出来るため、再生出力レベルの変化に対応した画質の変
化を測定するのに有効である。
本発明の第3の実施例として本発明の第2の実施例に
おける変化量k3,k4をトラッキング制御の基準値の最小
変化量とする。本実施例において加算回路805および減
算回路806によってトラッキング制御の基準値を最小限
変化量の精度で設定することが出来るため、再生ヘッド
走査のトラッキングずれ量を精度良く設定することがで
きる。さらにオントラック状態検出回路の精度がトラッ
キング制御の基準値の最小変化量よりも悪ければ、本実
施例の基準値作成回路112を用いて、トラッキング制御
の基準値を微調整することで、非常に精度良くオントラ
ック位置を再生ヘッドが走査することが出来る。
第9図に本発明の第4の実施例の基準値作成回路112
のブロック図を示す。第2図に示すラッチ回路208の出
力は、端子901よりラッチ回路903に入力される。端子90
2には、第6図ですぐに説明したパルス信号(6−1)
が入力される。ラッチ回路903は、信号(6−1)のパ
ルス信号が入力されるたびにラッチ回路208の出力をラ
ッチする。すなわち、ラッチ回路903に最後にラッチさ
れる値D1は第6図に602で示すパルス信号によるもので
あり、この値はオントラック走査時に各再生ヘッドから
出力される水平同期信号間の時間差に相当する。910は
スイッチ回路であり、911は論理和回路(OR回路)であ
る。信号(6−1)のパルス信号が入力されるたびにラ
ッチ回路903の出力がスイッチ回路910を経てレジスタ回
路904に格納される。904はトラッキング制御の基準値を
格納するためのレジスタ回路であり、通常オントラック
再生時の水平同期信号の再生時間差D1がトラッキング制
御の基準値D2となる。905は加算回路であり、スイッチ
回路907からの指令パルスが入力される毎に、レジスタ
回路904の内容に最小変化量k3を加えて再びレジスタ回
路904に格納する。906は減算回路であり、スイッチ回路
908からの減算指令パルスが入力される毎に、レジスタ
回路904の内容から最小変化量k4を引いて再びレジスタ
回路904に格納する。912はリセット指令回路であり、リ
セット指令回路912から出力されるリセット指令信号に
より、ラッチ回路903の出力D1がスイッチ回路910を経て
レジスタ回路904に格納される。
本実施例において、レジスタ回路904から出力される
トラッキング制御の基準値D2がオントラック再生時の水
平同期信号間の時間差データD1と異なる時に、リセット
指令回路912から出力されるリセット指令信号によっ
て、レジスタ回路904にはオントラック再生時の水平同
期信号間の時間差データD1が格納されるため、オントラ
ック位置からずれて走査している再生ヘッドがオントラ
ック位置を走査することになる。
以上、各記録トラックから再生される特定の信号はTV
信号における水平同期信号を用いて説明したが、本発明
において特定の信号は水平同期信号に限ることなく、例
えば音声やデータ等のディジタル記録においてはブロッ
ク毎に再生されるアドレスデータを用いても同様の動作
を行うことができる。
発明の効果 以上の説明より明らかなように、本発明のトラッキン
グ制御装置によれば、再生ヘッドが常に記録トラックの
トラック曲がりに追従しながらオントラック位置を走査
することができるとともに、トラッキング制御の基準値
をオントラック時の再生時間差データをもとに所定量増
減することで、ヘッド走査位置を記録トラックのトラッ
ク曲がりに追従しながら、オントラック位置から所定量
オフトラックした位置を走査させることができ、再生出
力レベルを1トラック期間内でトラック曲がりの影響な
しに同等に変化させることができ、再生出力レベルの変
化に対応した画質評価ができる。
また、トラッキング制御の基準値を所定量ずつ連続的
に加減算して設定することにより、ヘッド走査位置をオ
ントラック位置から連続的にオフトラックさせて設定す
ることができる。このときに加減算する設定値を最小分
解能に設定することにより、オントラック状態検出によ
り自動設定されたトラッキング制御基準値をマニュアル
で微調整することにより、非常に精度良く再生ヘッドが
オントラック位置を再生走査することができる。
さらに、トラッキング制御の基準値を任意の値に設定
した後、記憶手段に記憶されている時間差データを再度
トラッキング基準値に設定し直すことにより、オントラ
ック走査位置からずれたヘッド走査をオントラック走査
位置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示すブロック図、第2
図は本発明による時間差検出回路と基準値作成回路の詳
細なブロック図、第3図は第2図の各部の波形を示す波
形図、第4図は本発明によるオントラック状態検出回路
の詳細なブロック図、第5図は第4図の動作説明図、第
6図は第4図の各部の波形を示す波形図、第7図は本発
明の第1の実施例の動作説明図、第8図は本発明の第2
の実施例の基準値作成回路の詳細なブロック図、第9図
は本発明の第3の実施例の基準値作成回路の詳細なブロ
ック図、第10図は回転シリンダーの構成図、第11図は記
録磁化軌跡と再生ヘッド走査軌跡との関係を示す図、第
12図はテープ走行モードによる記録磁化軌跡と再生ヘッ
ド走査軌跡との関係を示す図、第13図は第12図に示す各
ヘッド走査軌跡における再生信号の出力変化を示す図、
第14図は不正規な取り付け状態のヘッドを用いて記録し
た磁化軌跡と他の不正規な取り付け状態のヘッドとの相
対位置関係を示す図、第15図は不正規な取り付け状態の
ヘッドを用いたときのトラッキングエラー信号の変化を
示す図、第16図は各種ヘッドの取り付け状態を示す図、
第17図は記録磁化軌跡と再生ヘッドとの相対位置関係を
示す図、第18図は正規の取り付け状態におけるトラッキ
ングエラー信号の変化を示す図、第19図は磁化軌跡とペ
アヘッドとの関係を示す図、第20図はペアヘッドを用い
るときの信号の分割方法の考え方を示す図である。 109……再生時間差検出回路、111……トラッキングエラ
ー演算回路、112……基準値作成回路、114……オントラ
ック状態検出回路、121……変位信号発生回路、210、80
3、903……ラッチ回路(オントラック時再生時間差検出
手段)、211、805、905……加算回路、212、806、906…
…減算回路、217、807、808、907、908……スイッチ回
路、804、904……レジスタ回路、912……リセット指令
回路、1007……電気−機械変換素子、1009、1010……異
なるアジマス角を有する再生ペアヘッド。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異なるアジマス角を有する磁気ヘッドで磁
    気記録媒体上に記録された少なくとも2つの平行した記
    録トラックを同時に再生する装置において、電気−機械
    変換素子に搭載されたアジマス角の異なる少なくとも2
    個の再生ヘッドが同時に磁気テープ上を走査して再生し
    た各再生信号に含まれる特定の信号の再生時間差を検出
    して再生時間差データを出力する再生時間差データ出力
    手段と、ヘッド走査が前記記録トラック上をオントラッ
    ク走査しているかどうかを検出するオントラック状態検
    出手段と、前記オントラック状態検出手段から出力され
    るオントラック状態検出信号および前記再生時間差デー
    タ出力手段から出力される再生時間差データを入力し、
    オントラック状態を検出したときの前記再生時間差デー
    タD1を記憶する記憶手段と、該記憶手段から出力される
    前記再生時間差データD1に1トラックピッチ以下の任意
    のオフトラック量に対応した再生時間差データK1を加算
    する加算手段と、前記記憶手段から出力される前記再生
    時間差データD1から1トラックピッチ以下の任意のオフ
    トラック量に対応した再生時間差データK2を減じる減算
    手段と、前記記憶手段の出力データあるいは前記加算手
    段の出力データあるいは前記減算手段の出力データを切
    り換えてトラッキング制御の基準値D2を出力するスイッ
    チ手段と、前記再生時間差データ出力手段から出力され
    る前記再生時間差データと前記スイッチ手段から出力さ
    れるトラッキング制御基準値との差が最小となるように
    少なくとも前記電気−機械変換素子を駆動するためのト
    ラッキングエラー信号を出力するトラッキングエラー演
    算手段と、前記電気−機械変換素子を強制的に変位させ
    るための変位信号を出力する変位信号発生手段とを備え
    たことを特徴としたトラッキング制御装置。
  2. 【請求項2】異なるアジマス角を有する磁気ヘッドで磁
    気記録媒体上に記録された少なくとも2つの平行した記
    録トラックを同時に再生する装置において、電気−機械
    変換素子に搭載されたアジマス角の異なる少なくとも2
    個の再生ヘッドが同時に磁気テープ上を走査して再生し
    た各再生信号に含まれる特定の信号の再生時間差を検出
    して再生時間差データを出力する再生時間差データ出力
    手段と、ヘッド走査が前記記録トラック上をオントラッ
    ク走査しているかどうかを検出するオントラック状態検
    出手段と、前記オントラック状態検出手段から出力され
    るオントラック状態検出信号および前記再生時間差デー
    タ出力手段から出力される再生時間差データを入力し、
    オントラック状態を検出したときの前記再生時間差デー
    タD1を記憶する記憶手段と、該記憶手段から出力される
    前記再生時間差データD1を初期データとして設定すると
    ともに加算指令信号および減算指令信号を入力とし、前
    記加算信号が入力される毎に加算信号入力前の出力デー
    タに設定値K3を加算されたデータが新たな出力データに
    設定される加算手段と、同様に前記減算信号が入力され
    る毎に減算信号入力前の出力データから設定値K4を減算
    したデータが新たな出力データとして設定される減算手
    段からなるトラッキング基準値出力手段と、前記再生時
    間差データ出力手段から出力される前記再生時間差デー
    タと前記トラッキング基準値出力手段から出力されるト
    ラッキング制御基準値との差が最小となるように少なく
    とも前記電気−機械変換素子を駆動するためのトラッキ
    ングエラー信号を出力するトラッキングエラー演算手段
    と、前記電気−機械変換素子を強制的に変位させるため
    の変位信号を出力する変位信号発生手段とを備えたこと
    を特徴としたトラッキング制御装置。
  3. 【請求項3】前記設定値K3およびK4はトラッキング制御
    の基準値の最小変化量であることを特徴とする請求項2
    記載のトラッキング制御装置。
  4. 【請求項4】前記トラッキング基準値出力手段はリセッ
    ト指令信号を入力とし、該リセット指令信号が入力され
    ると前記記憶手段に記憶されている再生時間差データD1
    を出力データに設定することを特徴とする請求項2記載
    のトラッキング制御装置。
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