JP2528985B2 - ポリエステル繊維の溶融紡糸方法 - Google Patents

ポリエステル繊維の溶融紡糸方法

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JP2528985B2 JP2028394A JP2839490A JP2528985B2 JP 2528985 B2 JP2528985 B2 JP 2528985B2 JP 2028394 A JP2028394 A JP 2028394A JP 2839490 A JP2839490 A JP 2839490A JP 2528985 B2 JP2528985 B2 JP 2528985B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリエステル繊維の溶融紡糸方法に関するも
のであり、更に詳しくは溶融紡糸されたポリエステル繊
維の冷却固化方法に関するものである。
[従来技術] ポリエステル繊維はその力学的、熱的性質が優れてい
ることから衣料分野のみならず産業資材用繊維として広
く使用されている。特に、産業資材用繊維としてはより
高強力化が要求され、その要求性能を十分満足するため
に種々の製造方法が提案されている。
一般的には、高倍率延伸可能な高重合度ポリエステル
未延伸糸の溶融紡糸方法として、紡糸口金直下に加熱筒
およびこの加熱筒の下部に冷却風吹出部を有する冷却筒
を取り付け、紡出糸をその融点以上に保持した加熱筒を
通過させた後冷却することにより紡出糸の複屈折率を低
下させる方法が知られている(例えば特公昭39−7351号
公報、特公昭41−7892号公報)。
しかしながら、これらの方法では得られる紡出糸の単
糸が10デニール以上のポリエステル繊維の場合は冷却が
十分かつ均一に行われないため、デニール斑が大きく延
伸性が良好でないという問題があつた。とりわけ近年高
強力化を追及するため更に高強度化され、口金下の加熱
筒の温度も高温にする傾向にあり、低複屈折率でかつデ
ニール斑の小さな未延伸糸を得るために均一な冷却を行
うことが困難となつている。
[発明の目的] 本発明はこのような従来技術の問題点を解消し、紡出
された未延伸ポリエステルマルチフィラメント糸条を各
フィラメント間で斑が生じないように効率よく均一に冷
却し低複屈折率でかつデニール斑の小さな単糸(単繊
維)が10デニール以上の未延伸マルチフィラメント糸
(以下、特にことわりのない限り、単に「未延伸糸」と
称する。)とすることによつて高倍率延伸を可能とし、
高強力糸を安定して得ることができる紡糸方法を提供す
ることを目的とするものである。
[問題を解決するための手段] すなわち、本発明はエチレンテレフタレートを主たる
繰返し単位とするポリエステルを溶融紡糸し単糸デニー
ルが10デニール以上の未延伸糸を得る紡糸方法におい
て、糸条の走行方向に従って第1の冷却ゾーン、第2の
冷却ゾーンから構成される冷却部を設け、第1の冷却ゾ
ーンは糸条の走行方向に対して略直角の一方向から冷却
風を0.3〜0.6m/secで吹き付けて冷却し、第2の冷却ゾ
ーンは両方向から冷却風を0.2〜0.6m/secで吹き付けて
冷却することを特徴とするポリエステル繊維の溶融紡糸
方法である。
ここで、本発明において用いるポリエステルはポリエ
チレンテレフタレートを主たる対象とするが、全繰り返
し単位に対して5モル%以下、好ましくは3モル%以下
の他の成分が共重合されていてもよい。かかる他の成分
としてはイソフタル酸成分、フタル酸成分、p−ヒドロ
キシ安息香酸成分、4、4′ジフエニルジカルボン酸成
分、ナフタレンジカルボン酸成分、ジエチレングリコー
ル成分、テトラメチレングリコール成分等をあげること
ができる。
また、ポリエステル中には艶消剤、着色剤、制電剤、
改質剤等を含有していてもよい。かかるポリエステルよ
りなる紡糸引取り後の単糸デニールが10デニール以上の
未延伸糸に対し本発明は有効である。10デニール未満の
未延伸糸に対しても有効であるが、高倍率延伸をするた
めに未延伸糸の単糸デニールが太くなり、効率のよい冷
却ができ難くなる10デニール以上の未延伸糸において本
発明は特に有効である。
以下、本発明を図面を用いて更に具体的に説明する。
図は本発明を実施する装置の概略断面図である。
図において、溶融ポリマーは紡糸パツク1内の口金2
を通つて紡出され糸条yを形成する。糸条yは口金2下
方の加熱筒3を経て流下し、矢印sで示される糸条yの
走行方向に対して略直角の方向に設けられた第1の冷却
ゾーン4を形成する上段横吹出装置5から矢印aの方向
に向かって流れる冷風によつて冷却され、次いで糸条y
を挾んで前記の方向aおよび反対の方向からに設けられ
た第2の冷却ゾーン6を形成する下段横吹出装置7から
矢印bの方向に向かって流れる冷風によつて両面から冷
却される。この場合、重要なことは第1の冷却ゾーン4
は一方向から横吹出とし、第2の冷却ゾーン6好ましく
は細化完了点後から両方向から吹出しを行うことであ
る。
第1の冷却ゾーン4から両方向の吹出しを行うと、糸
温度が高い状態で両方向から冷却風を受けるため冷却風
が中央部でぶつかり合つて乱流を生じ、糸揺れが激しく
なり数本の単糸(単繊維)が融着し合うという現象が生
じたり、細化点が不安定になることがあり、必ずしも効
率的な冷却ができるとは限らなくなる。
このため、各単糸の融着を防ぐためには冷却風の吹出
しを極く少量とせざるを得なく、これに伴って紡糸速度
も著しく低減とするか、吹出し長を非常に長いものにす
る必要があり、いずれもコストアツプとなつてしまう。
また、第1、第2の冷却ゾーンとも一方向から吹出し
を行なった場合は糸が吹出される冷却風により一方向に
大きくたわむことになり、紡糸筒設備に糸が接触しない
ようにするにはかなり大型の設備が必要になりコストア
ツプにつながる。
また、一方向のみのため冷却風吹出しに近い側の単繊
維と遠い側の単繊維との糸質のバラツキが生じることに
なる。
第1の冷却ゾーン4では0.3〜0.6m/secで冷却風を吹
き付けることが必要である。0.3m/sec未満では冷却が遅
れ、デニール斑を生じ易くなり、また均一な冷却を行う
には長大な紡糸筒が必要となり、コストアツプになる。
0.6m/secを越える場合は冷却は進みデニール斑は小さ
くなるが、未延伸糸の複屈折率が高くなつて高倍率延伸
ができ難くなり、高強力糸が得られなくなる。
第2の冷却ゾーン6では0.2〜0.6m/secで冷却風を吹
き付けることが必要である。0.2m/sec未満では糸温度が
下がりきらず、また0.6m/secを越えると第2の冷却ゾー
ン6での糸条yの揺れが第1の冷却ゾーン4に波及して
細化完了点が不安定となり、デニール斑を生じることが
あつて好ましくない。
また、第2の冷却ゾーン6の吹出し部上端を細化完了
点±20cmとすることが好ましい。細化完了点±20cmを外
れ、吹出し部上端が細化完了前に設けられた場合は糸温
度が高いため糸揺れが生じ易く、その結果デニール斑を
増大させることになる。一方、吹出し部上端が細化完了
後となつた場合は複屈折の生成は既に飽和となつている
ため、本発明の目的である低複屈折率を得ることが難し
くなる。
尚、第2冷却ゾーンは図に示すように片側の冷却風吹
出装置を第1冷却ゾーンの吹出装置と一体に設けて形成
してもよいが、対面位置に別個に設置して冷却ゾーンを
形成するようにしてもよい。
以下、実施例をあげて本発明を更に具体的に説明す
る。
[実施例] 固有粘度0.9のポリエチレンテレフタレートを約300℃
で溶融し、図に示すような装置を使用し、孔径0.3、孔
数48個を有する紡糸口金より吐出後、400℃のいわゆる
加熱筒に通し、更に25℃の冷却風を吹き付けながら冷却
固化させ、その後オイリングローラで油剤を付与して60
0m/分で巻き取った。
この際の第1、第2の冷却ゾーンの冷却条件を第1表
の如く変更した。得られたポリエチレンテレフタレート
糸条の物性について第1表に併せて示した。この表から
判るように本発明の範囲内にある実施例1〜2の冷却条
件により高強度の糸条が得られた。
[発明の効果] 以上に説明の如く、本発明によれば従来技術では達成
の難しかつた単糸デニールの太い未延伸ポリエステルマ
ルチフィラメント糸の各単糸を斑なく均一かつ効率よく
冷却することができ、低複屈折率でかつデニール斑の小
さな未延伸糸を得ることが可能となり、その結果高倍率
延伸を行うことができ高強力糸を安定して生産すること
ができる。また、効率的な冷却が行えるため紡糸筒長を
短くすることができ設備コストを下げることも可能にな
るという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図は本発明を実施する装置の概略断面図である。 1……紡糸パツク、 3……加熱筒、 4……第1冷却ゾーン、 6……第2冷却ゾーン

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレンテレフタレートを主たる繰返し単
    位とするポリエステルを溶融紡糸し単糸デニールが10デ
    ニール以上の未延伸マルチフィラメント糸を得る紡糸方
    法において、糸条の走行方向に従って第1の冷却ゾー
    ン、第2の冷却ゾーンから構成される冷却部を設け、第
    1の冷却ゾーンは糸条の走行方向に対して略直角の一方
    向から冷却風を0.3〜0.6m/secで吹き付けて冷却し、第
    2の冷却ゾーンは両方向から冷却風を0.2〜0.6m/secで
    吹き付けて冷却することを特徴とするポリエステル繊維
    の溶融紡糸方法。
  2. 【請求項2】第2の冷却ゾーンの吹出部上端を細化完了
    点±20cmとする請求項1記載のポリエステル繊維の溶融
    紡糸方法。
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