JP3537611B2 - ポリエステル混繊糸および熱処理装置 - Google Patents

ポリエステル混繊糸および熱処理装置

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はポリエステル混繊糸
に関するものであり、同一口金紡糸、延伸、加熱、巻き
取りを1工程で行う、いわゆる直結紡糸延伸により得ら
れる混繊糸であり、さらには該混繊糸の製造に使用され
る熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱収縮率の異なる2種類以上
のフィラメント群を引き揃え、合撚混繊、交絡等の手段
で合糸した後弛緩熱処理することにより、収縮率差を利
用して嵩高性、特殊風合を得る技術が提案され、実施さ
れている。かかる技術においては、通常、延伸後十分な
熱固定処理を施した低収縮糸条と、延伸後熱処理を施さ
ない高収縮糸条との組み合わせがあるが、合糸、混繊、
交絡等の工程が必要となり、生産上コスト高となる。ま
た直接紡糸延伸法において、2種以上のフィラメント群
を分割して溶融紡出し、冷却領域を通過させて固化した
後、引き続き該フィラメント群を別個の加熱領域を通過
させて合糸し3500m/分以上の速度で巻き取る方法
が特開昭61−152815号公報、特開昭62−15
321号公報、特開昭62−268815号公報に提案
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
提案された方法では、糸条は温度差を有する複数の加熱
筒で構成された加熱領域を通過するが、かかる加熱領域
では隣接する加熱筒の熱伝達により設定温度斑が生じ、
隣接する加熱筒の温度差を大きくすることができず、そ
の上安定に温度を制御することができなかった。そのた
め、所望する混繊糸条の特徴が発現せず、糸条が走行す
る加熱筒間で性能の大きなバラツキが見られた。複数の
加熱筒の温度差を大きくするためには個々の加熱筒間の
距離を大きくすることも考えられるが、紡糸口金から加
熱筒入り口までの芯ずれが大きくなり、工程性の悪化が
問題となる。
【0004】本発明は、上述の問題点を解決するために
検討した結果であり、複数の加熱筒の温度差を制御する
ことが可能となり、かかる熱処理装置にて延伸熱処理さ
れることにより、所望の物性を有する混繊糸を得ること
が可能となったのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、保温ジャケッ
ト内に走行糸条を熱処理するための複数の加熱筒を設け
てなる熱処理装置において、温度差を設けた個々の加熱
筒の間に冷却媒体注入設備を設けたことを特徴とする、
直結紡糸延伸により得られるポリエステル混繊糸の製造
に用いられる熱処理装置であり、かかる熱処理装置で延
伸熱処理されてなる混繊糸である。
【0006】以下、本発明の熱処理装置を図により説明
する。図1において、1は紡糸口金、2は熱処理装置で
あり、この内部は糸条を熱処理するための加熱筒が保温
ジャケット内に複数本収納されている。該熱処理装置2
から出た糸条は集束給油ガイド3を経て、集束ガイド4
で集束され、引取りロ−ラ5および高速ワインダ−6に
より3500m/分以上の速度で、巻き取られる。
【0007】図2に本発明の熱処理装置2の具体例を示
す。すなわち、図1における熱処理装置2の横断面を示
す(図1のAA´部分の断面図)。7、7´は温度差を
有する加熱筒であり、8、8´の保温ジャケットにより
囲まれている。保温ジャケット8、8´は断熱材のハウ
ジング10によりその周囲が保護されている。加熱筒
7、7´は交互の千鳥配列になっており、加熱筒は温度
差を保つように設定されている。そして、加熱筒7、7
´を挟む形で冷却媒体管9が設置されている。
【0008】通常、加熱筒はスチ−ム等の熱媒を保温ジ
ャケットの内部に供給して加熱されるが、加熱筒の加熱
方法はこのようなジャケット方式ではなく、電熱による
加熱方式を採用することもできる。該加熱筒の長さは糸
条の繊度やポリエステルの種類、引取り速度、操業性、
糸物性等の点を考慮して設定すればよく、具体的には
0.8〜3mの範囲、とくに1.0〜2.0mの範囲が
好ましい。内径は1.0〜10.0cmの範囲、とくに
2.0〜5.0cmの範囲が好ましい。内径が1.0c
m未満の場合には糸条が加熱筒の内壁に接触したり、内
壁に融着したりする場合があり、一方10.0cmを越
える場合は加熱効率が悪くなり目的とする糸条の物性が
得られない場合がある。
【0009】冷却媒体注入設備である冷却媒体管9の材
料はとくに限定されず、一般的に耐熱性材料としてよく
知られている材料、たとえば銅、アルミニウム、鉄等を
使用することができる。また冷却媒体管の形状もとくに
限定されるものではなく、個々の加熱筒を冷却できる形
状に設置されるような形状であればよい。とくに隣接す
る加熱筒の温度差を40℃以上、とくに60℃以上に保
持することができる形状が好ましい。具体例の1つを図
4に示すが、本発明の冷却媒体管はこの形状に限定され
るものではない。そして、かかる冷却媒体管の長さ(図
4におけるl)は、形状にもよるが加熱筒全体が冷却さ
れる長さであることが好ましく、加熱筒の長さ以上の長
さであることが好ましい。
【0010】冷却媒体の種類もとくに限定はなく、隣接
する加熱筒の温度差を有効に冷却することができる媒体
であればよい。たとえば媒体として空気を使用する場合
にはその流量は0.5〜2.0m3 /分の範囲、水を使
用する場合にはその流量は0.3〜1.0m3 /分の範
囲であればよく、特別な冷却媒体を使用する必要はな
く、空気、水で十分な冷却効果を発揮する。いずれの場
合にも流量が多すぎるとコストが高くなるだけで効果の
向上は認められないので前述の範囲で媒体を供給するこ
とが望ましい。冷却媒体を循環するにあたり、冷却媒体
は加熱筒の上部、中央部、下部のいずれの部分から供給
されてもよく、要は加熱筒間の熱移動を遮断するような
媒体循環が円滑に行うことができる供給方法であればよ
い。
【0011】冷却媒体を循環させることによって保温ジ
ャケット8、8´間、加熱筒7、7´間の温度差により
生じる相互の熱伝達を防止し、加熱筒7、7´の設定温
度による延伸熱処理を行うことができる。すなわち、加
熱筒の設定温度が加熱筒の実測温度(内壁温度)であ
る。したがって、加熱筒7と加熱筒7´間の温度差が6
0℃以上であっても各々の加熱筒の設定温度での延伸熱
処理が可能となる。
【0012】上述の熱処理装置は温度差を有する加熱筒
を保持してはいるが、該熱処理装置の冷却媒体管を取り
外し可能にすることで、均一な温度の加熱筒を保持した
熱処理装置、すなわち図2における加熱筒7および7´
の温度が同一の熱処理装置にもなる。本発明の熱処理装
置はマルチフィラメントの熱処理装置としても使用可能
であり、本発明のごとき異収縮混繊糸の熱処理装置とし
ても使用可能である。冷却媒体管を設置した熱処理装置
の一例を図3に示す。冷却媒体管9はハウジング10の
下部から脱着が可能であり、かかる装置を使用すること
によりあらゆる糸条の加熱処理が可能となり、コスト的
に有利である。
【0013】上述の熱処理装置を使用することにより、
同一口金紡糸、延伸、加熱、巻き取りを1工程で行う、
いわゆる直結紡糸延伸により異収縮混繊糸を得ることが
できる。直結紡糸延伸により異収縮混繊糸を得るために
は、加熱領域での熱効果が非常に重要となる。収縮差を
得るためには延伸に引き続き熱処理が行われるが、最終
製品に満足すべき嵩高性、風合を付与するには該熱処理
において、糸条に十分な熱が供給されることである。本
発明の熱処理装置を用いると、加熱筒の設定温度と実測
温度(内壁温度)との間に差がないので、設定どおりの
熱を糸条に十分に供給することができ、所望の混繊糸を
効率よく得ることができる。
【0014】すなわち、主たる繰り返し単位がエチレン
テレフタレ−ト単位であるポリエステルを紡糸口金から
複数のマルチフィラメント糸条に溶融紡出し、一旦該ポ
リエステルのガラス転移点温度以下の温度で冷却した
後、上述の温度差を有する熱処理装置内を走行させて3
500m/分以上の速度で巻き取り、巻き取るまでの間
に複数のマルチフィラメントを集束させることにより所
望の収縮率を有する混繊糸を得ることができる。熱処理
装置の加熱筒の温度差を大きく設定しても、実質的な熱
処理温度が設定温度と変わらないので、所望に応じた異
収縮混繊糸を得ることができるのである。
【0015】該混繊糸について詳述する。本発明におけ
るポリエステルとはエチレンテレフタレ−トを主たる繰
り返し単位とするポリエステルを示し、ポリエチレンテ
レフタレ−トを主たる対象とするが、その性能を損なわ
ない範囲内で第3成分を共重合させたコポリエステルで
もよい。該第3成分としてはイソフタル酸、フタル酸、
2,6−ナフタリンジカルボン酸、5−アルカリ金属ス
ルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカ
ルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸等の多官能
性ジカルボン酸またはそれらのエステル形成性成分に由
来するカルボン酸単位、ジエチレングリコ−ル、プロピ
レングリコ−ル、ブタンジオ−ルまたはポリエチレング
リコ−ル、グリセリン、ペンタエリスリト−ル等から誘
導される単位を挙げることができる。そしてコポリエス
テルが前記した共重合単位の1種または2種以上を含ん
でいることができる。
【0016】本発明においてはポリエステルの粘度や分
子量についてはとくに限定されず、溶融紡糸可能な粘度
や分子量であればよい。しかし、ウベロ−デ粘度計にお
いてフェノ−ルとテトラクロロエタン等重量混合溶媒中
30℃で測定したとき極限粘度([η])が0.50〜
0.75の範囲のポリエステルを使用することが紡糸性
や得られる混繊糸の物性の点から好ましい。
【0017】そして、本発明の混繊糸を構成する高収縮
糸条および低収縮糸条それぞれにル−プ、毛羽、繊度斑
を生じ難くするために、平均粒子径0.01μm以上、
1μm以下の微粒子を0.05重量%以上、10重量%
以下、ポリエステルに含有させることが好ましい。平均
粒子径が0.01μm未満の場合には延伸時に糸条にか
かる張力等にわずかな変動が生じても得られる糸条にル
−プ、毛羽、繊度斑が生じ易くなる。一方、1μmを越
える場合には繊維の紡糸性、延伸性の低下をもたらし、
紡糸断糸、延伸巻き付き等が発生しやすくなる。また、
微粒子の含有量が0.05重量%未満の場合にはやはり
ル−プ、毛羽、繊度斑が生じ易くなり、10重量%を越
える場合には紡糸、延伸いずれの工程においても工程通
過性が悪化して断糸の原因となる場合がある。より好ま
しい微粒子の平均粒子径は0.02μm以上0.6μm
以下であり、含有量は0.1重量%以上5重量%以下で
ある。ここで「平均粒子径」とは遠心沈降法により求め
られた値である。
【0018】上述の微粒子の添加方法についてはとくに
限定されず、ポリエステルの重合から溶融紡糸直前まで
の任意の段階でポリエステル中に微粒子が均一に混合さ
れるように添加、混合すればよい。また、本発明のポリ
エステルには上述の微粒子の他に必要に応じて蛍光増白
剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止
剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤等の添加剤を1種また
は2種以上添加させてもよい。
【0019】本発明の低収縮ポリエステル糸条の繊維構
造は赤外吸収法による全トランス分率(A)に対する結
晶領域のトランス分率(B)の割合(B/A)が50%
以上であることが必要である。すなわち、赤外線吸収法
は下記表1のようにコンフォメ−ション解析により非晶
部をトランスとゴ−シュの2種に分類して比較できる
が、全トランス分率(A:CTtotal )のうちの50%
以上、さらに好ましくは60%以上が結晶領域のトラン
ス分率(CTcrys)である。
【0020】
【表1】
【0021】そして、低収縮ポリエステル糸条の熱収縮
率は4%以下、好ましくは3%以下であり、高収縮ポリ
エステル糸条との熱収縮率差が10%以上であることが
必要である。高収縮ポリエステル糸条と低収縮ポリエス
テル糸条との収縮率差が10%未満の場合には、異収縮
混繊糸としての嵩高性、膨らみがなくフラットなものと
なる。また、低収縮ポリエステル糸条の熱収縮率が4%
を越えると得られる混繊糸の弛緩熱処理後の風合が悪く
なり、実用的ではない。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述するが、本
発明はこれら実施例により何等限定されるものではな
い。なお、実施例中の測定値は以下の方法により測定し
たものである。 (1)繊維の強伸度(g/デニ−ル、%) インストロン型の引張試験機を用いて得られる応力−歪
曲線より強伸度を求めた。 (2)繊維の熱収縮率(%) 混繊糸から試料を取りだし、100℃の沸騰水中で30
分間無高速状態で熱処理した時の収縮量を処理前の試料
長に対する百分率で示した。 (3)微粒子の平均粒子径(μm) 遠心粒径測定器(堀場製作所製、CAPA-5000 型)を用い
て測定した。 (4)トランス分率の定量 日本電子製FT-IR(JIR-500)およびMTEX社製光音響分
光装置を用い、988cm-1バンド(結晶化バンド)、
793cm-1バンド(内部標準)より(1)式を用いて
結晶分率CTcrysを求めた。 CTcrys=[1.12×(A988/A793)+0.092]×100 (1) また、973cm-1バンド(トランス):O−C stret
ching と793cm-1バンド(内部標準)よりなる
(2)式と、(3)式とから全トランス分率CTtotal
および非晶中のトランス分率CTamorを求めた。 CTtotal =[0.12×(A973/A793)]×100 (2) CTamor =CTtotal −CTcrys (3)
【0023】実施例1 極限粘度=0.65のポリエチレンタレフタレ−トのチ
ップを300℃で孔径0.24φ、孔数48の紡糸口金
から溶融吐出し、引き続きその下方1mの区間において
糸条を横切るように吹き出す冷却風によって冷却固化し
た。続いて該糸条を図2に示す熱処理装置、すなわち内
径3cm、長さ1mの加熱筒が熱媒が供給された保温ジ
ャケットで180℃および120℃に加熱され、加熱筒
の間を通過するような冷却媒体管(銅製、内径10m
m、冷却媒体として空気を使用し、流量は1.0m3
分)が設置されている熱処理装置を通して仕上げ剤を付
与し、集束ガイドにて集束した後、1対の引取りロ−ラ
を介して引取り、75デニ−ルの糸条を得た。引取り速
度は4500m/分であった。得られた糸条の低収縮ポ
リエステル糸条の物性を評価した結果を表2に示す。ま
た、低収縮ポリエステル糸条および高収縮ポリエステル
糸条の収縮率差も合わせて表2に示す。熱処理装置の温
度差が60℃であっても、各加熱筒の実質的な温度が設
定温度と変わらないので、糸条間の物性差が大きく、嵩
高性に優れた混繊糸であった。
【0024】実施例2 平均粒子径0.4μmの酸化チタンを0.5重量%含有
してなる、極限粘度=0.65のポリエチレンテレフタ
レ−トを用いた以外は実施例1と同様にして紡糸−冷却
−熱処理を行い、75デニ−ルの糸条を得た。得られた
糸条の低収縮ポリエステル糸条の物性を測定した結果を
表2に示す。また、低収縮ポリエステル糸条および高収
縮ポリエステル糸条の収縮率差も合わせて表2に示す。
微粒子を添加したポリエチレンテレフタレ−トを使用し
たので、実施例1に比較して紡糸調子は良好であった。
【0025】実施例3 実施例1において、加熱筒の温度を200℃および12
0℃に設定した以外は同様にして紡糸−冷却−熱処理を
行い、75デニ−ルの糸条を得た。得られた糸条の低収
縮ポリエステル糸条の物性を測定した結果を表2に示
す。また、低収縮ポリエステル糸条および高収縮ポリエ
ステル糸条の収縮率差も合わせて表2に示す。加熱筒の
設定温度差を80℃と大きくしても、加熱筒の実質的な
温度、とくに低く設定された加熱筒の温度は設定温度と
変わらず、物性差のある嵩高性に優れた混繊糸が得られ
た。この混繊糸を使用して織物を作製したところ、風合
的に良好なものが得られた。
【0026】比較例1 実施例1において、冷却媒体管を設置していない熱処理
装置を使用した以外は同様にして紡糸−冷却−熱処理を
行い、75デニ−ルの糸条を得た。加熱筒温度が設定温
度差より小さくなっていたので、得られた糸条の低収縮
ポリエステル糸条と高収縮ポリエステル糸条との熱収縮
率差が小さく、該混繊糸を使用してなる織物はあまり嵩
高性が発現しなかった。
【0027】比較例2 平均粒子径0.4μmの酸化チタンを0.5重量%含有
してなる、極限粘度=0.65のポリエチレンテレフタ
レ−トを用いて紡出し、冷却固化した後、集束給油ガイ
ドで仕上げ剤を付与し、引取り速度1000m/分で一
旦巻き取った。その後、延伸工程にて所定の倍率にて延
伸し、150℃の熱固定を施して75デニ−ルの糸条を
得た。この糸条の物性(低収縮糸条として使用)を表2
に示す。実施例に比較し、工程性が繁雑で高コストであ
る。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明の熱処理装置を使用して紡糸直結
延伸を施して得られる混繊糸は、実質的な熱処理温度差
が設定温度差と等しく、結果として熱収縮率差が大きい
混繊糸を生産性よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の混繊糸を製造するための装置の一概略
図である。
【図2】図1に示される熱処理装置のA−A´の横断面
図である。
【図3】本発明の熱処理装置の一例を示す斜視図であ
る。
【図4】本発明の冷却媒体管の一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1: 紡糸口金 2: 熱処理装置 3: 集束給油ガイド 4: 集束ガイド 5: 引取りロ−ラ 6: 高速ワインダ− 7,7´:加熱筒 8,8´:保護ジャケット 9: 冷却媒体注入設備(冷却媒体管) 10: ハウジング 11: 冷却媒体入口 12: 冷却媒体出口

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレ
    −ト単位であるポリエステルからなり、赤外吸収法によ
    る全トランス分率のうち結晶領域のトランス分率が50
    %以上を占め、かつ熱水収縮率が4.0%以下である低
    収縮ポリエステル糸条と、該ポリエステル糸条よりも1
    0%以上高い熱水収縮率を有する高収縮ポリエステル糸
    条とが混繊されていることを特徴とするポリエステル混
    繊糸。
  2. 【請求項2】保温ジャケット内に走行糸条を熱処理する
    ための複数の加熱筒を設けてなる熱処理装置において、
    温度差を設けた個々の加熱筒の間に冷却媒体注入設備を
    設けたことを特徴とする、直結紡糸延伸により得られる
    ポリエステル混繊糸の製造に用いられる熱処理装置。
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