JP2527751Y2 - ブレーキ倍力装置 - Google Patents
ブレーキ倍力装置Info
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- JP2527751Y2 JP2527751Y2 JP1990120060U JP12006090U JP2527751Y2 JP 2527751 Y2 JP2527751 Y2 JP 2527751Y2 JP 1990120060 U JP1990120060 U JP 1990120060U JP 12006090 U JP12006090 U JP 12006090U JP 2527751 Y2 JP2527751 Y2 JP 2527751Y2
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Description
【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、ブレーキ倍力装置に関し、より詳しくは、
ブレーキ倍力装置におけるマスタシリンダとの連結部分
の改良に関する。
ブレーキ倍力装置におけるマスタシリンダとの連結部分
の改良に関する。
「従来の技術」 従来、ブレーキ倍力装置におけるシェルのフロント側
軸部に筒状部を形成し、該筒状部にマスタシリンダのハ
ウジングを嵌合して、それらブレーキ倍力装置とマスタ
シリンダとを連結する構成は公知であり、さらにそれら
の連結部分のシール手段として次のような構成が知られ
いている。
軸部に筒状部を形成し、該筒状部にマスタシリンダのハ
ウジングを嵌合して、それらブレーキ倍力装置とマスタ
シリンダとを連結する構成は公知であり、さらにそれら
の連結部分のシール手段として次のような構成が知られ
いている。
すなわち、第1のシール手段として、ブレーキ倍力装
置の筒状部とマスタシリンダのハウジングの外周部との
間に環状シール部材を装着する構成のものが知られてお
り、また、第2のシール手段として、ブレーキ倍力装置
の筒状部の内周面とマスタシリンダのピストンロッドの
外周面との間に環状シール部材を装着するものが知られ
ている。
置の筒状部とマスタシリンダのハウジングの外周部との
間に環状シール部材を装着する構成のものが知られてお
り、また、第2のシール手段として、ブレーキ倍力装置
の筒状部の内周面とマスタシリンダのピストンロッドの
外周面との間に環状シール部材を装着するものが知られ
ている。
「考案が解決しようとする課題」 しかしながら、上述した第1のシール手段を採用する
場合には、ブレーキ倍力装置の筒状部の内部空間を介し
てブレーキ倍力装置内とマスタシリンダのハウジングの
リヤ側端部とが直接連通することになる。そのため、マ
スタシリンダ側のピストンロッドが貫通するハウジング
のブレーキ液漏洩防止用のOリングにブレーキ倍力装置
内に導入された負圧が直接作用する結果となっていた。
したがって、このマスタシリンダ側のブレーキ液漏洩防
止用のOリングには、そのフロント側の面にブレーキ液
圧が作用し、他方、そのリヤ側の面には負圧が作用する
ので、該Oリングによるシールの不完全となることがあ
り、場合によっては、該Oリングを装着した間隙からブ
レーキ液が漏洩することがあった。
場合には、ブレーキ倍力装置の筒状部の内部空間を介し
てブレーキ倍力装置内とマスタシリンダのハウジングの
リヤ側端部とが直接連通することになる。そのため、マ
スタシリンダ側のピストンロッドが貫通するハウジング
のブレーキ液漏洩防止用のOリングにブレーキ倍力装置
内に導入された負圧が直接作用する結果となっていた。
したがって、このマスタシリンダ側のブレーキ液漏洩防
止用のOリングには、そのフロント側の面にブレーキ液
圧が作用し、他方、そのリヤ側の面には負圧が作用する
ので、該Oリングによるシールの不完全となることがあ
り、場合によっては、該Oリングを装着した間隙からブ
レーキ液が漏洩することがあった。
これに対して、上述した第2のシール手段によれば、
環状シール部材によってブレーキ倍力装置内とマスタシ
リンダのハウジングのリヤ側端部との連通が阻止される
ので、マスタシリンダのハウジングに設けたOリングの
位置からブレーキ液が漏洩する可能性を減少させること
ができる。
環状シール部材によってブレーキ倍力装置内とマスタシ
リンダのハウジングのリヤ側端部との連通が阻止される
ので、マスタシリンダのハウジングに設けたOリングの
位置からブレーキ液が漏洩する可能性を減少させること
ができる。
ところで、最近では、マスタシリンダおよびブレーキ
倍力装置の一層の小型化が要望されているために、マス
タシリンダのハウジングをブレーキ倍力装置のシェルの
筒状部に嵌合する軸方向寸法も増加するようになり、そ
れに伴って、上記ブレーキ倍力装置の筒状部の軸方向寸
法も長くなる傾向にある。
倍力装置の一層の小型化が要望されているために、マス
タシリンダのハウジングをブレーキ倍力装置のシェルの
筒状部に嵌合する軸方向寸法も増加するようになり、そ
れに伴って、上記ブレーキ倍力装置の筒状部の軸方向寸
法も長くなる傾向にある。
したがって、上述した第2のタイプのシール手段を採
用すると、必然的にブレーキ倍力装置の筒状部を軸方向
に長く形成する必要があるが、従来では、ブレーキ倍力
装置のシェルの軸部を深絞り加工して筒状部を形成して
いたので、その部分の製造が困難になるという欠点があ
った。
用すると、必然的にブレーキ倍力装置の筒状部を軸方向
に長く形成する必要があるが、従来では、ブレーキ倍力
装置のシェルの軸部を深絞り加工して筒状部を形成して
いたので、その部分の製造が困難になるという欠点があ
った。
「課題を解決するための手段」 上述した事情に鑑み、本考案は、シェルのフロント側
軸部にリヤ側に向けて形成されてマスタシリンダのピス
トンロッドが貫通されるとともに、マスタシリンダのハ
ウジングのリヤ側端部が嵌合される筒状部と、上記シェ
ルの筒状部とマスタシリンダのピストンロッドとの間の
気密を保持するシール部材とを備えたブレーキ倍力装置
において、 上記シェルの筒状部の先端に嵌装されるとともに上記
マスタシリンダのピストンロッドが貫通するリテーナを
設け、上記シール部材を、筒状の軸方向部と該軸方向部
のリヤ側端部を半径方向内方にむけて折り曲げて形成し
た半径方向部とから構成し、上記シール部材の半径方向
部の内周部を上記マスタシリンダのピストンロッドの外
周部に密着させ、さらに、シール部材の軸方向部の外周
面を上記シェルの筒状部の内周面に密着させたものであ
る。
軸部にリヤ側に向けて形成されてマスタシリンダのピス
トンロッドが貫通されるとともに、マスタシリンダのハ
ウジングのリヤ側端部が嵌合される筒状部と、上記シェ
ルの筒状部とマスタシリンダのピストンロッドとの間の
気密を保持するシール部材とを備えたブレーキ倍力装置
において、 上記シェルの筒状部の先端に嵌装されるとともに上記
マスタシリンダのピストンロッドが貫通するリテーナを
設け、上記シール部材を、筒状の軸方向部と該軸方向部
のリヤ側端部を半径方向内方にむけて折り曲げて形成し
た半径方向部とから構成し、上記シール部材の半径方向
部の内周部を上記マスタシリンダのピストンロッドの外
周部に密着させ、さらに、シール部材の軸方向部の外周
面を上記シェルの筒状部の内周面に密着させたものであ
る。
また、本考案は、シェルのフロント側軸部にリヤ側に
向けて形成されて出力軸が貫通されるとともにマスタシ
リンダのハウジングのリヤ側端部が嵌合される筒状部
と、上記シェルの筒状部と出力軸との間の気密を保持す
るシール部材とを備えたブレーキ倍力装置において、 上記シェルの筒状部の先端に嵌装されるとともに上記
出力軸が貫通するリテーナを設け、上記シール部材を、
筒状の軸方向部と該軸方向部のリヤ側端部を半径方向内
方にむけて折り曲げて形成した半径方向部とから構成
し、上記シール部材の半径方向部の内周部を上記出力軸
の外周部に密着させ、さらに、シール部材の軸方向部の
外周面を上記シェルの筒状部の内周面に密着させたもの
である。
向けて形成されて出力軸が貫通されるとともにマスタシ
リンダのハウジングのリヤ側端部が嵌合される筒状部
と、上記シェルの筒状部と出力軸との間の気密を保持す
るシール部材とを備えたブレーキ倍力装置において、 上記シェルの筒状部の先端に嵌装されるとともに上記
出力軸が貫通するリテーナを設け、上記シール部材を、
筒状の軸方向部と該軸方向部のリヤ側端部を半径方向内
方にむけて折り曲げて形成した半径方向部とから構成
し、上記シール部材の半径方向部の内周部を上記出力軸
の外周部に密着させ、さらに、シール部材の軸方向部の
外周面を上記シェルの筒状部の内周面に密着させたもの
である。
さらに、本考案は、上述した2つの考案を前提とし
て、上記シール部材における軸方向部のフロント側端部
に半径方向に膨出する環状突起を形成し、該環状突起の
外周部を上記シェルの筒状部の内周面に密着させるとと
もに、環状突起の内周部を上記マスタシリンダのハウジ
ングに嵌装し、かつ上記環状突起の内周部に軸方向に貫
通する切欠きを形成し、また、上記環状突起よりもリヤ
側となるシール部材の軸方向部の内周面に、該シール部
材の軸方向部の内周面と上記マスタシリンダのハウジン
グの外周面との間に間隙を維持する複数の突起を形成し
て、上記シール部材の環状突起に設けた切欠きと上記間
隙とを介して、上記マスタシリンダのハウジングのリヤ
側端面と上記シール部材とによって区画される空間部を
外気と連通させるように構成したものである。
て、上記シール部材における軸方向部のフロント側端部
に半径方向に膨出する環状突起を形成し、該環状突起の
外周部を上記シェルの筒状部の内周面に密着させるとと
もに、環状突起の内周部を上記マスタシリンダのハウジ
ングに嵌装し、かつ上記環状突起の内周部に軸方向に貫
通する切欠きを形成し、また、上記環状突起よりもリヤ
側となるシール部材の軸方向部の内周面に、該シール部
材の軸方向部の内周面と上記マスタシリンダのハウジン
グの外周面との間に間隙を維持する複数の突起を形成し
て、上記シール部材の環状突起に設けた切欠きと上記間
隙とを介して、上記マスタシリンダのハウジングのリヤ
側端面と上記シール部材とによって区画される空間部を
外気と連通させるように構成したものである。
「作用」 このような構成によれば、ブレーキ倍力装置のシェル
の筒状部と該筒状部に嵌装するリテーナとによって、従
来、深絞り加工により形成していた単一の筒状部として
必要な軸方向寸法を確保することができる。したがっ
て、シェルの筒状部の軸方向寸法を短縮化できるので従
来に比較して該シェルの筒状部の製造が容易なものとな
る。
の筒状部と該筒状部に嵌装するリテーナとによって、従
来、深絞り加工により形成していた単一の筒状部として
必要な軸方向寸法を確保することができる。したがっ
て、シェルの筒状部の軸方向寸法を短縮化できるので従
来に比較して該シェルの筒状部の製造が容易なものとな
る。
また、シェルの筒状部にリテーナを嵌装することに伴
って、それらの間の気密の保持および、そのほかの箇所
も含めてシール手段によって複数の箇所の気密を保持す
る必要が生じるが、シール部材を上述のように構成して
いるので、単一のシール部材によって複数の個所の気密
を保持することができ、したがって、複数のシール部材
を設ける必要がない。
って、それらの間の気密の保持および、そのほかの箇所
も含めてシール手段によって複数の箇所の気密を保持す
る必要が生じるが、シール部材を上述のように構成して
いるので、単一のシール部材によって複数の個所の気密
を保持することができ、したがって、複数のシール部材
を設ける必要がない。
「実施例」 以下図示実施例について本考案を説明すると、図にお
いて、1は基本的に従来周知の構成を備えたタンデムブ
レーキ倍力装置であり、このタンデムブレーキ倍力装置
1におけるリヤ側の入力軸2は、図示しない右方のブレ
ーキペダルに連結されている。また、このタンデムブレ
ーキ倍力装置1のシェル3のフロント壁3aの軸部には、
リヤ側に向けて、すなわちシェル3の内方に向けて筒状
部3bを形成してあり、この筒状部3bに従来周知の構成か
らなるマスタシリンダ4のハウジング5のリヤ側外周部
を嵌合している。これにより、ハウジング5からリヤ側
に突出したマスタシリンダ4のピストンロッド6は、シ
ェル3内に挿入されており、そのマスタシリンダ4のピ
ストンロッド6の先端の凹部6aに、タンデムブレーキ倍
力装置1側の出力軸7の先端を当接させている。そし
て、この状態におけるマスタシリンダ4のピストンロッ
ド6とシェル3の筒状部3bとの間隙は、後述するシール
部材8によって気密を保持するようにしている。
いて、1は基本的に従来周知の構成を備えたタンデムブ
レーキ倍力装置であり、このタンデムブレーキ倍力装置
1におけるリヤ側の入力軸2は、図示しない右方のブレ
ーキペダルに連結されている。また、このタンデムブレ
ーキ倍力装置1のシェル3のフロント壁3aの軸部には、
リヤ側に向けて、すなわちシェル3の内方に向けて筒状
部3bを形成してあり、この筒状部3bに従来周知の構成か
らなるマスタシリンダ4のハウジング5のリヤ側外周部
を嵌合している。これにより、ハウジング5からリヤ側
に突出したマスタシリンダ4のピストンロッド6は、シ
ェル3内に挿入されており、そのマスタシリンダ4のピ
ストンロッド6の先端の凹部6aに、タンデムブレーキ倍
力装置1側の出力軸7の先端を当接させている。そし
て、この状態におけるマスタシリンダ4のピストンロッ
ド6とシェル3の筒状部3bとの間隙は、後述するシール
部材8によって気密を保持するようにしている。
そして、図示非作動状態から図示しない右方のブレー
キペダルが前進されると上記入力軸2が左行されるの
で、弁機構11によって圧力流体の回路が切り換えられ
る。これにより、シェル3内に設けた隣り合う定圧室A,
Cと変圧室B,Dとの間に負圧と大気圧とによる圧力差が生
じるので、両パワーピストン12、13を介してバルブボデ
ィ14がリターンスプリング15に抗して左行され、上記出
力軸7に所定のサーボ比の出力が得られるようになって
いる。このように、出力軸7が前進されると同時に、該
出力軸7に連動しているマスタシリンダ4側のピストン
ロッド6も前進されるので、従来周知のとおりブレーキ
作用を得ることができる。
キペダルが前進されると上記入力軸2が左行されるの
で、弁機構11によって圧力流体の回路が切り換えられ
る。これにより、シェル3内に設けた隣り合う定圧室A,
Cと変圧室B,Dとの間に負圧と大気圧とによる圧力差が生
じるので、両パワーピストン12、13を介してバルブボデ
ィ14がリターンスプリング15に抗して左行され、上記出
力軸7に所定のサーボ比の出力が得られるようになって
いる。このように、出力軸7が前進されると同時に、該
出力軸7に連動しているマスタシリンダ4側のピストン
ロッド6も前進されるので、従来周知のとおりブレーキ
作用を得ることができる。
然して、本実施例では、タンデムブレーキ倍力装置1
におけるシェル3の筒状部3bとマスタシリンダ4のハウ
ジング5の連通部分を次のように構成している。
におけるシェル3の筒状部3bとマスタシリンダ4のハウ
ジング5の連通部分を次のように構成している。
すなわち、上記マスタシリンダ4におけるハウジング
5のリヤ側外周部にはフランジ状の取付部5aを形成して
あり、その取付部5aがシェル3のフロント壁3aに当接す
る位置まで、ハウジング5のリヤ側の端部外周をシェル
3の筒状部3bに嵌合するようにしてあり、それによっ
て、ハウジング5のリヤ側端部の位置決めを行うと同時
に、シェル3内に挿入したピストンロッド6の先端部の
位置決めを行うようにしている。
5のリヤ側外周部にはフランジ状の取付部5aを形成して
あり、その取付部5aがシェル3のフロント壁3aに当接す
る位置まで、ハウジング5のリヤ側の端部外周をシェル
3の筒状部3bに嵌合するようにしてあり、それによっ
て、ハウジング5のリヤ側端部の位置決めを行うと同時
に、シェル3内に挿入したピストンロッド6の先端部の
位置決めを行うようにしている。
また、上記タンデムブレーキ倍力装置1におけるシェ
ル3の筒状部3bには、環状に形成した補強板16の内周筒
状部16aを嵌装し、該補強板16の端面16bをフロント壁3a
の内面に重合させている。そして、重合させた補強板16
の端面16bとフロント壁3aは、従来同様に、複数の取付
ボルト17を介してマスタシリンダ4の取付部5aに連結す
るようにしている。
ル3の筒状部3bには、環状に形成した補強板16の内周筒
状部16aを嵌装し、該補強板16の端面16bをフロント壁3a
の内面に重合させている。そして、重合させた補強板16
の端面16bとフロント壁3aは、従来同様に、複数の取付
ボルト17を介してマスタシリンダ4の取付部5aに連結す
るようにしている。
そして、本実施例においては、段付カップ状に形成し
たリテーナ18の大径部18aを上記補助板16の内周筒状部1
6aに嵌装するとともに、大径部18aのフロント側端部に
設けたフランジ部18bを補強板16の端面16bに当接させて
あり、また同時にリテーナ18の段部端面18cは上記筒状
部3bの先端に当接させている。
たリテーナ18の大径部18aを上記補助板16の内周筒状部1
6aに嵌装するとともに、大径部18aのフロント側端部に
設けたフランジ部18bを補強板16の端面16bに当接させて
あり、また同時にリテーナ18の段部端面18cは上記筒状
部3bの先端に当接させている。
上記リテーナ18の小径部18dの内径は、筒状部3bの内
径と同一に設定してあり、これによって、本実施例にお
いては、筒状部3bとリテーナ18の小径部18dとによっ
て、軸方向に連続する同一内径の筒状部分を構成するよ
うにしており、上記ハウジング5のリヤ側の端部は、筒
状部3bの先端よりもリヤ側に位置している。
径と同一に設定してあり、これによって、本実施例にお
いては、筒状部3bとリテーナ18の小径部18dとによっ
て、軸方向に連続する同一内径の筒状部分を構成するよ
うにしており、上記ハウジング5のリヤ側の端部は、筒
状部3bの先端よりもリヤ側に位置している。
また、リテーナ18におけるリヤ側端部となる端面18e
の軸部には、貫通孔18fを穿設して上記マスタシリンダ
4のピストンロッド6を貫通させている。
の軸部には、貫通孔18fを穿設して上記マスタシリンダ
4のピストンロッド6を貫通させている。
そして、上述のように構成したリテーナ18のフランジ
部18bにリヤ側から上記リターンスプリング15の一端を
当接させることにより、リテーナ18を上記補強板16に圧
接させると同時に上記筒状部3bの先端に圧接させてい
る。
部18bにリヤ側から上記リターンスプリング15の一端を
当接させることにより、リテーナ18を上記補強板16に圧
接させると同時に上記筒状部3bの先端に圧接させてい
る。
なお、補強板16の端面16bには上記取付ボルト17の頭
部が当接しているので、上記取付ボルト17の頭部と重合
する位置のリテーナ18のフランジ部18bには、その取付
ボルト17の頭部の形状に合わせた凹部18gを形成してい
る。
部が当接しているので、上記取付ボルト17の頭部と重合
する位置のリテーナ18のフランジ部18bには、その取付
ボルト17の頭部の形状に合わせた凹部18gを形成してい
る。
次に、上記マスタシリンダ4のピストンロッド6とシ
ェル3の筒状部3bとの間の気密を保持するシール部材8
は、ゴム製でキャップ状に形成してあり、上記リテーナ
18に嵌合すると同時に上記ハウジング5のリヤ側の端面
を完全に覆うようにしている。
ェル3の筒状部3bとの間の気密を保持するシール部材8
は、ゴム製でキャップ状に形成してあり、上記リテーナ
18に嵌合すると同時に上記ハウジング5のリヤ側の端面
を完全に覆うようにしている。
すなわち、シール部材8は、リヤ側の端部に肉厚の半
径方向部8aを備えており、その半径方向部8aを上記ピス
トンロッド6の外周面に密着させてあり、また半径方向
部8aの外周部は上記リテーナ18の端面18eに密着させる
ようにしている。したがって、このシール部材8の半径
方向部8aによってピストンロッド6とリテーナ18の貫通
孔18fとの間の気密を保持することができる。
径方向部8aを備えており、その半径方向部8aを上記ピス
トンロッド6の外周面に密着させてあり、また半径方向
部8aの外周部は上記リテーナ18の端面18eに密着させる
ようにしている。したがって、このシール部材8の半径
方向部8aによってピストンロッド6とリテーナ18の貫通
孔18fとの間の気密を保持することができる。
また、シール部材8は、半径方向部8aの外周縁をフロ
ント側にむけて伸長させて形成した薄肉の軸方向部8bを
備えており、さらにその軸方向部8bのフロント側端部に
半径方向の内外に向けて膨出する環状突起8cを形成して
いる。
ント側にむけて伸長させて形成した薄肉の軸方向部8bを
備えており、さらにその軸方向部8bのフロント側端部に
半径方向の内外に向けて膨出する環状突起8cを形成して
いる。
そして、シール部材8の環状突起8cにおける内周部
は、マスタシリンダ4のハウジング5の外周部に形成し
た環状溝5bに係合させる一方、シール部材8の環状突起
8cにおける外周部は、上記シェル3の筒状部3bの内周面
に密着させている。これによって、筒状部3bの先端とリ
テーナ18の段部端面18cとの間の気密を保持すると同時
に、ハウジング5のリヤ側の端部を完全に覆うようにし
ている。
は、マスタシリンダ4のハウジング5の外周部に形成し
た環状溝5bに係合させる一方、シール部材8の環状突起
8cにおける外周部は、上記シェル3の筒状部3bの内周面
に密着させている。これによって、筒状部3bの先端とリ
テーナ18の段部端面18cとの間の気密を保持すると同時
に、ハウジング5のリヤ側の端部を完全に覆うようにし
ている。
したがって、本実施例では、上記単一のシール部材8
によって、シェル3の筒状部3bとマスタシリンダ4のピ
ストンロッド6との間の気密を保持することができる。
によって、シェル3の筒状部3bとマスタシリンダ4のピ
ストンロッド6との間の気密を保持することができる。
また、上記シール部材8の環状突起8cの内周部には、
軸方向に貫通する複数の切欠き8dを設けてあり、その切
欠き8dを介して環状突起8cの内周側における前後の空間
を連通させるようにしてあり、さらにその環状突起8cよ
りもリヤ側となる軸方向部8bの内周面には、円周方向の
複数箇所に小さな突起8eを形成し、その突起8eをハウジ
ング5の外周面に当接させるようにしている。したがっ
て、上記環状突起8cに設けた切欠き8dと上記ハウジング
5の外周面とシール部材8の軸方向部8bの間隙とによっ
て、シール部材8の半径方向部8aとハウジング5のリヤ
側端面とで構成される空間には、大気が導入されるよう
になっている。既に上述したように、シル部材8におけ
る半径方向部8aの内周部はピストンロッド6の外周面に
密着しているので、シェル3の定圧室Aに導入された負
圧は、シール部材8における半径方向部8aよりもフロン
ト側に導入されることはない。したがって、ハウジング
5のリヤ側端面に設けたブレーキ液の漏洩防止用のOリ
ング21のリヤ側の空間は、常に大気圧に維持されてい
る。
軸方向に貫通する複数の切欠き8dを設けてあり、その切
欠き8dを介して環状突起8cの内周側における前後の空間
を連通させるようにしてあり、さらにその環状突起8cよ
りもリヤ側となる軸方向部8bの内周面には、円周方向の
複数箇所に小さな突起8eを形成し、その突起8eをハウジ
ング5の外周面に当接させるようにしている。したがっ
て、上記環状突起8cに設けた切欠き8dと上記ハウジング
5の外周面とシール部材8の軸方向部8bの間隙とによっ
て、シール部材8の半径方向部8aとハウジング5のリヤ
側端面とで構成される空間には、大気が導入されるよう
になっている。既に上述したように、シル部材8におけ
る半径方向部8aの内周部はピストンロッド6の外周面に
密着しているので、シェル3の定圧室Aに導入された負
圧は、シール部材8における半径方向部8aよりもフロン
ト側に導入されることはない。したがって、ハウジング
5のリヤ側端面に設けたブレーキ液の漏洩防止用のOリ
ング21のリヤ側の空間は、常に大気圧に維持されてい
る。
以上のように、本実施例においては、マスタシリンダ
4のハウジング5が嵌合されるタンデムブレーキ倍力装
置1側の連結部分は、シェル3の筒状部3bとリテーナ18
とによって構成しているので、深絞り加工によって上記
本実施例における筒状部3bとリテーナ18とからなる単一
の筒状部を製造していた従来のものと比較すると、シェ
ル3の筒状部3bの軸方向部の寸法を短縮することができ
るようになり、したがって、従来に比較してシェル3の
製造が容易なものとなる。
4のハウジング5が嵌合されるタンデムブレーキ倍力装
置1側の連結部分は、シェル3の筒状部3bとリテーナ18
とによって構成しているので、深絞り加工によって上記
本実施例における筒状部3bとリテーナ18とからなる単一
の筒状部を製造していた従来のものと比較すると、シェ
ル3の筒状部3bの軸方向部の寸法を短縮することができ
るようになり、したがって、従来に比較してシェル3の
製造が容易なものとなる。
また、マスタシリンダ4のハウジング5を連結するタ
ンデムブレーキ倍力装置1の連結部分を、上述のように
シェル3の筒状部3bとリテーナ18との2部材で構成した
ことによって、気密を保持すべき箇所が増加したにも拘
らず、シール部材8を上述のように構成しているので、
複数のシール部材を設ける必要がない。
ンデムブレーキ倍力装置1の連結部分を、上述のように
シェル3の筒状部3bとリテーナ18との2部材で構成した
ことによって、気密を保持すべき箇所が増加したにも拘
らず、シール部材8を上述のように構成しているので、
複数のシール部材を設ける必要がない。
また、ハウジング5に設けた液漏れ防止用のOリング
21のリヤ側の空間には、常に大気が導入されるように構
成しているので、Oリング21のリヤ側に直接に負圧が作
用するように構成した従来と比較すると、Oリング21の
位置からブレーキ液が漏洩する可能性を減少させること
ができる。
21のリヤ側の空間には、常に大気が導入されるように構
成しているので、Oリング21のリヤ側に直接に負圧が作
用するように構成した従来と比較すると、Oリング21の
位置からブレーキ液が漏洩する可能性を減少させること
ができる。
さらに、上述のようにシール部材8における環状突起
8cは、ハウジング5の環状溝5bに嵌合されているので、
ハウジング5とシェル3の筒状部3bとの間からこの環状
突起8cのリヤ側に向けて、すなわちシェル3内に向けて
異物やごみが侵入することを良好に防止することができ
る。
8cは、ハウジング5の環状溝5bに嵌合されているので、
ハウジング5とシェル3の筒状部3bとの間からこの環状
突起8cのリヤ側に向けて、すなわちシェル3内に向けて
異物やごみが侵入することを良好に防止することができ
る。
なお、上記実施例は、上記マスタシリンダ4のピスト
ンロッド6を上記シール部材8に貫通させて、該ピスト
ンロッド6にシール部材8の半径方向部8aの内周部を密
着させた構成について説明したが、マスタシリンダ4の
ピストンロッド6の代わりにタンデムブレーキ倍力装置
1の出力軸7をシール部材8に貫通させ、その出力軸7
の外周面に上記シール部材8の半径方向部8aの内周部を
密着させる構成にも本考案を適用することができる。
ンロッド6を上記シール部材8に貫通させて、該ピスト
ンロッド6にシール部材8の半径方向部8aの内周部を密
着させた構成について説明したが、マスタシリンダ4の
ピストンロッド6の代わりにタンデムブレーキ倍力装置
1の出力軸7をシール部材8に貫通させ、その出力軸7
の外周面に上記シール部材8の半径方向部8aの内周部を
密着させる構成にも本考案を適用することができる。
「考案の効果」 以上のように、本考案によれば、従来に比較してブレ
ーキ倍力装置の製造が容易になるという効果が得られ
る。
ーキ倍力装置の製造が容易になるという効果が得られ
る。
図は本考案の一実施例を示す断面図である。 1……タンデムブレーキ倍力装置 3……シェル、3b……筒状部 4……マスタシリンダ、5……ハウジング 6……ピストンロッド、7……出力軸 8……シール部材、8a……半径方向部 8b……軸方向部、18……リテーナ
Claims (3)
- 【請求項1】シェルのフロント側軸部にリヤ側に向けて
形成されてマスタシリンダのピストンロッドが貫通され
るとともに、マスタシリンダのハウジングのリヤ側端部
が嵌合される筒状部と、上記シェルの筒状部とマスタシ
リンダのピストンロッドとの間の気密を保持するシール
部材とを備えたブレーキ倍力装置において、 上記シェルの筒状部の先端に嵌装されるとともに上記マ
スタシリンダのピストンロッドが貫通するリテーナを設
け、 上記シール部材を、筒状の軸方向部と該軸方向部のリヤ
側端部を半径方向内方にむけて折り曲げて形成した半径
方向部とから構成し、 上記シール部材の半径方向部の内周部を上記マスタシリ
ンダのピストンロッドの外周部に密着させ、 さらに、シール部材の軸方向部の外周面を上記シェルの
筒状部の内周面に密着させたことを特徴とするブレーキ
倍力装置。 - 【請求項2】シェルのフロント側軸部にリヤ側に向けて
形成されて出力軸が貫通されるとともにマスタシリンダ
のハウジングのリヤ側端部が嵌合される筒状部と、上記
シェルの筒状部と出力軸との間の気密を保持するシール
部材とを備えたブレーキ倍力装置において、 上記シェルの筒状部の先端に嵌装されるとともに上記出
力軸が貫通するリテーナを設け、 上記シール部材を、筒状の軸方向部と該軸方向部のリヤ
側端部を半径方向内方にむけて折り曲げて形成した半径
方向部とから構成し、 上記シール部材の半径方向部の内周部を上記出力軸の外
周部に密着させ、 さらに、シール部材の軸方向部の外周面を上記シェルの
筒状部の内周面に密着させたことを特徴とするブレーキ
倍力装置。 - 【請求項3】上記シール部材における軸方向部のフロン
ト側端部に半径方向に膨出する環状突起を形成し、該環
状突起の外周部を上記シェルの筒状部の内周面に密着さ
せるとともに、環状突起の内周部を上記マスタシリンダ
のハウジングに嵌装し、かつ上記環状突起の内周部に軸
方向に貫通する切欠きを形成し、 また、上記環状突起よりもリヤ側となるシール部材の軸
方向部の内周面に、該シール部材の軸方向部の内周面と
上記マスタシリンダのハウジングの外周面との間に間隙
を維持する複数の突起を形成して、 上記シール部材の環状突起に設けた切欠きと上記間隙と
を介して、上記マスタシリンダのハウジングのリヤ側端
面と上記シール部材とによって区画される空間部を外気
と連通させたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
第1項又は第2項に記載のブレーキ倍力装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990120060U JP2527751Y2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | ブレーキ倍力装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990120060U JP2527751Y2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | ブレーキ倍力装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0475759U JPH0475759U (ja) | 1992-07-02 |
JP2527751Y2 true JP2527751Y2 (ja) | 1997-03-05 |
Family
ID=31867986
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990120060U Expired - Lifetime JP2527751Y2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | ブレーキ倍力装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2527751Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61108047A (ja) * | 1984-10-31 | 1986-05-26 | Nissin Kogyo Kk | 気圧差倍力装置 |
JPH0414300Y2 (ja) * | 1987-04-03 | 1992-03-31 |
-
1990
- 1990-11-16 JP JP1990120060U patent/JP2527751Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0475759U (ja) | 1992-07-02 |
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