JP2527555Y2 - 過給機付内燃機関のエアバイパス装置 - Google Patents

過給機付内燃機関のエアバイパス装置

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JP2527555Y2
JP2527555Y2 JP1990051859U JP5185990U JP2527555Y2 JP 2527555 Y2 JP2527555 Y2 JP 2527555Y2 JP 1990051859 U JP1990051859 U JP 1990051859U JP 5185990 U JP5185990 U JP 5185990U JP 2527555 Y2 JP2527555 Y2 JP 2527555Y2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、過給機付内燃機関のエアバイパス装置に関
する。
従来の技術 従来の過給機付内燃機関のエアバイパス装置として
は、例えば第5図に示すようなものがある(実開昭63−
46628号公報参照)。
すなわち、過給機101下流の空気を過給機101上流へバ
イパスするエアバイパス通路102と、該エアバイパス通
路102を開閉するリサーキュレーションバルブ(バイパ
スバルブ)103とを設けている。そして、車両の急減速
時には、吸気通路104の絞弁105上流に連通する第1圧力
室106と、絞弁105下流に連通する第2圧力室107との圧
力差によって、前記リサーキュレーションバルブ103を
開弁させて、絞弁105の閉塞時に上昇するコンプレッサ
下流側の過給圧を下げて、サージングの発生を防止して
いる。
考案が解決しようとする課題 第5図に図示した従来例は、単一の吸気通路を有する
内燃機関に関するものであるが、左右のバンクに各々独
立した吸気グループを有する過給機付V型内燃機関も知
られている。そして、かかる過給機下流の吸気通路を2
つの吸気グループに分岐するとともに、これら吸気グル
ープの各々に絞弁を備えた過給機付内燃機関にエアバイ
パス通路を設けるときには、以下のような問題点があ
る。
すなわち、一方の吸気グループに偏って、バイパスバ
ルブを取り付けると、急減速から再加速に入る際に、バ
イパス流の影響によって、2つの独立した吸気グループ
への吸入空気の分配が不均一となってしまう。このこと
は、低・中速域においても同様に問題となる。
また、分配を良くするために、分岐部から離れた上流
にエアバイパス通路の開口を設けることも考えられる
が、絞弁からの距離が長くなるため、急減速から再加速
に入る際に吸入空気が速やかにシリンダ内に入らない。
このため、応答性が悪くなる。さらに、通常、バイパス
バルブの制御は絞弁下流の吸入負圧によって制御される
が、バイパスバルブを制御する負圧ラインの長さが長く
なるため、バイパスバルブの制御性も悪くなってしま
う。
更に、応答性を高めるために、各々の吸気グループに
エアバイパス通路の開口とバイパスバルブを設けること
も考えられるが、配管等部品点数が多くなり、コストが
高くなり、また組付性も悪化してしまう。
課題を解決するための手段 このため本考案は、過給機下流の吸気通路を2つの吸
気グループに分岐させるとともに、これら吸気グループ
の各々に絞弁を設け、前記吸気通路の分岐部に、コンプ
レッサ下流の空気をコンプレッサ上流にバイパスするエ
アバイパス通路の一端を接続するとともに、このエアバ
イパス通路の空気取入口を、前記分岐部に流入する吸気
通路側の空気流線に対して対向配置させ、前記エアバイ
パス通路にバイパスバルブを配設した。
作用 2つの吸気グループの絞弁からバイパスバルブ迄の距
離が略等しいので、急減速から再加速、また低中速域で
の加減速時においても、2つの吸気グループに流入する
空気量は等しくなる。またバイパスバルブは絞弁から比
較的に近い距離に位置しているので応答性も高い。
さらに、エアバイパス通路の空気取入口付近にバイパ
スバルブを配設すると、バイパスバルブ閉塞時における
通路容積の増加が殆どなくなり、急減速状態から加速に
転じた際の、過給圧の上昇が速くなる。
また、空気取入口の前面側に分流壁を配設すると、加
減速時に過給機からの動圧がバイパスバルブに直接掛か
るのを最小限に抑えることができるので、バイパスバル
ブにチャタリングが発生する恐れはない。
実施例 以下、本考案を図面に基づいて説明する。
第1図〜第4図は、本考案の一実施例を示す図であ
る。
まず構成を説明する。過給機1下流の吸気通路2は、
分岐部3以降、2つの独立した吸気グループ4及び5に
分岐されている。
そして、2つの吸気グループ4及び5の各々の吸気通
路6及び7には、絞弁8及び9が設けられている。
過給機1のコンプレッサ10を迂回するエアバイパス通
路11が設けられており、該エアバイパス通路11の一端は
吸気通路2の分岐部3に接続している。エアバイパス通
路11の空気取入口12は、図3に示すように、分岐部3に
流入する吸気通路2側の空気流線Lに対して対向配置さ
せるとともに、エアバイパス通路11の空気取入口12の付
近には、エアバイパス通路11を開閉するバイパスバルブ
13を配設している。
バイパスバルブ13の圧力室13aには、リサーキュレー
ションコントロールホース14を通して絞弁9の下流側
(図中で示す)の圧力が導かれている。また、バイパ
スバルブ13の弁体13bは、常時はスプリング19で付勢さ
れて空気取入口12を閉塞しているが、絞弁8,9の閉時に
は、絞弁8,9の上流側(図中で示す)と下流側との圧
力差によって、弁体13aが空気取入口12を解放するよう
に設定されている。
バイパスバルブ13は第2図に図示した如く、過給機1
の真上で、2つの絞弁8及び9から比較的近い、略等し
い距離の位置に配設されている。
また、第3図〜第4図に図示するように、分岐部3に
は、分流壁15がエアバイパス通路11の空気取入口12の前
面に設けられており、その両側にバイパスバルブ13に通
ずる導入通路16が設けられている。
なお、第1図において17はエアクリーナ、18はマフラ
ーである。
次に作用を説明する。エアバイパス通路11に介装され
たバイパスバルブ13は、2つの独立した吸気グループ4,
5に分岐する分岐部3近傍に設けられている。従って、
絞弁8及び9からバイパスバルブ13迄の距離は略等長と
なっている。このため、バイパス流の影響は、両吸気グ
ループ4及び5について等しくなり、急減速からの再加
速時や低・中速域での加減速時においても、2つの吸気
グループ4及び5に流入する空気量は略同一となる。
また、バイパスバルブ13は各絞弁8,9から比較的に近
い距離にあるので、応答性も良く運転者に不快感を与え
ることはない。
バイパスバルブ13は過給機1の真上に位置している
(第2図参照)。すなわち、バイパスバルブ13は過給機
1の増圧方向(空気慣性の流線方向)に位置する。一方
バイパスバルブ13はスプリング19によって抑えられてい
る。従って、急加減速時に、過給機1の回転が急激に立
ち上がったり、ブレーキが掛かったりすると、空気圧変
動に動圧はバイパスバルブ13に直接当たり、バイパスバ
ルブ13がチャタリングを起こす恐れがあったが、この装
置では、バイパスバルブ13の前面に分流壁15が設けられ
ているので、動圧が直接バイパスバルブ13に作用するこ
とはなく、チャタリングは発生しない。
また、吸気脈動によって加振され発生する、吸気系の
気柱共鳴によるバイパスバルブ13のチャタリング発生の
恐れも、分流壁15によって共鳴系が断ち切られているの
で防止される。
考案の効果 以上説明してきたように構成されているので、本考案
によれば、過給機付内燃機関において、2つの独立した
吸気グループについて、減速から再加速に入る際の吸入
空気の分配が均等となり、且つ高い応答性を得ることが
できる。
従って、2つの吸気グループによる吸気慣性効果を出
しつつ、急減速時の過給機のサージングを抑えて吸気騒
音を低減すると共に過給機の耐久性を向上させることが
できる。
さらに、エアバイパス通路の空気取入口を、分岐部に
流入する吸気通路側の空気流線に対して対向配置させて
あるので、エアバイパス通路に流入する空気の流線が偏
向しなくなり、各吸気グループに吸入空気を均等に分配
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す概略全体構成図、第2
図は同じく外観斜視図、第3図は第2図のA−A線に沿
う断面を示す断面図、第4図は第3図の矢視B図、第5
図は従来例を示す図である。1……過給機、2……吸気
通路、3……分岐部、4,5……吸気グループ、6,7……吸
気通路、8,9……絞弁、10……コンプレッサ、11……エ
アバイパス通路、12……空気取入口、13……バイパスバ
ルブ、14……リサーキュレーションコントロールホー
ス、15……分流壁、16……導入通路、19……スプリン
グ。

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】過給機下流の吸気通路を2つの吸気グルー
    プに分岐させるとともに、これら吸気グループの各々に
    絞弁を設け、前記吸気通路の分岐部に、コンプレッサ下
    流の空気をコンプレッサ上流にバイパスするエアバイパ
    ス通路の一端を接続するとともに、このエアバイパス通
    路の空気取入口を、前記分岐部に流入する吸気通路側の
    空気流線に対して対向配置させ、前記エアバイパス通路
    にバイパスバルブを配設したことを特徴とする過給機付
    内燃機関のエアバイパス装置。
  2. 【請求項2】前記エアバイパス通路の空気取入口付近に
    バイパスバルブを配設したことを特徴とする請求項1に
    記載の過給機付内燃機関のエアバイパス装置。
  3. 【請求項3】前記空気取入口の前面側に分流壁を配設し
    たことを特徴とする請求項1に記載の過給機付内燃機関
    のエアバイパス装置。
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