JP2526784Y2 - 補助リップ付オイルシール - Google Patents

補助リップ付オイルシール

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JP2526784Y2
JP2526784Y2 JP1993020832U JP2083293U JP2526784Y2 JP 2526784 Y2 JP2526784 Y2 JP 2526784Y2 JP 1993020832 U JP1993020832 U JP 1993020832U JP 2083293 U JP2083293 U JP 2083293U JP 2526784 Y2 JP2526784 Y2 JP 2526784Y2
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JP
Japan
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lip
auxiliary lip
angle
shaft
auxiliary
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JP1993020832U
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JPH0673547U (ja
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嘉宏 社本
章一郎 小堀
義信 上野
一之 鈴木
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Arai Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Arai Seisakusho Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えばディーゼルエン
ジン用の補助リップ付のオイルシールに関する。
【0002】
【従来技術】ディーゼルエンジン用のオイルシールは、
ディーゼルエンジンの高温によるオイルの劣化が激し
く、このオイルの劣化に伴って発生するオイルのスラッ
ジの影響によりオイルシールのシールリップの摩耗や軸
の摩耗が著しく問題となっていた。そこで、従来は、図
4に示すように、オイルシール20の主リップ21をオ
イルのスラッジから守るために、オイルシール20の内
側にシール対象物側に向けた補助リップ22を配設して
いた。
【0003】図4に基づいて前記した従来の補助リップ
付オイルシールを説明すると、オイルシール20は、断
面L型補助環23の外周側に本体24が焼着され、該本
体24の底部より内周側に主リップ21が一体的に突設
され、外側にはダストリップ25が一体的に設けられて
いる。22は前記した補助リップで該補助リップ22
は、前記のオイルシール20の補助環23に嵌入される
断面逆L型とされる補強環26の内周先端にシール対象
物側に向けて焼着されている。したがって、前記の補助
リップ22の軸と接触する先端は、前記の軸と良好なる
接触状態を得るために、補助リップ22の先端内径は軸
径より稍小径とされるのが通常である。
【0004】このようにして、オイルシール20の主リ
ップ21の内側において軸と適宜な接触圧で接触される
補助リップ22を設けることにより、該補助リップ22
にて、ディーゼルエンジンの高温によるオイルの劣化に
伴って発生するオイルのスラッジ等より主リップ21を
保護していた。しかしながら、上記の従来の補助リップ
付オイルシールを軸に組付けるときに、補助リップ22
側より軸に挿入するので、補助リップ22の内径は前記
したように軸径よりも小径とされているので、その挿入
時に、補助リップ22が内側に反転してしまい適切なシ
ール性を得ることができず、また、この反転を防止する
ために挿入用治具を用いることも行われているが、挿入
用治具を用いることは作業を繁雑にするばかりでなく、
工程管理のうえからも問題があった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】そこで、本考案は、上
記したような問題点を解決して、挿入用治具の使用、工
程の変更を必要としないで、組付けが簡単にでき、その
まゝ状態で軸に組付け装着して補助リップが適正に作用
して主リップ側への油中スラッジ、金属摩耗粉等の異物
の侵入を防止する補助リップ付オイルシールの提供を目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案に係る補助リップ
付オイルシールは、前記の目的を達成するために、オイ
ルシールの主リップの内側に、該主リップと所定の間隔
で補強環の先端に前記主リップ側に向けて斜設した補助
リップを配設し、該補助リップの先端角度を補助リップ
が軸に装着されたとき適正な油面角・シール角が得られ
るように、予め前記補助リップの先端角を形成するとと
もに、該先端部内周を軸径より小径に形成したことを特
徴とし、また、軸装着時にシール角を形成する補助リッ
プの先端面に内側方向に方向性をもたせたねじ山を多数
形成したことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】本考案に係る補助リップ付オイルシールは、オ
イルシールの主リップの内側に、該主リップと所定の間
隔で補助リップを設け、この補助リップの先端角度を、
補助リップが軸に装着されたときに適正な油面角・シー
ル角が得られるように、予め前記補助リップの先端角を
形成するとともに、その先端部内径を軸径よりも小径に
形成したので、補助リップが軸に組付けられるとき、前
記の補助リップの先端は軸により反転せしめられて適正
な油面角・シール角が得られることになり、挿入用治具
等は必要としないものである。また、軸装着時にシール
角となる面に内側方向に方向性をもたせたねじ山を形成
すると、補助リップのシール性は更に向上し、温度上昇
に伴って発生するリップ間の内圧上昇も低減できる。
【0008】
【実施例】本考案の実施例を図に基づいて説明する。図
1,図2は第1実施例を示し、図において、Aはオイル
シールを示し、1は断面L字状の補強環2の外側に焼着
されたシール本体で、該シール本体1の底部内周に一体
的に主リップ3を立設し、また本体1の底部より外側向
きにダストリップ4が設けられている。6は主リップ3
を適正な接触圧で軸に接圧するのに使用されるばねであ
る。
【0009】8は断面略逆L字状の補助リップ用補強環
であり、該補助リップ用補強環8の先端には、補助リッ
プ9がオイルシールAの主リップ3側に向けて斜設状に
設けられている。前記した補助リップ9の先端角度は、
次のように構成されている。すなわち、補助リップ9が
軸Bに装着されるときの軸Bの外径よりもその内径が小
径となるように、補助リップ9の先端水平突出部10を
突出させ、その突出端11より主リップ3方向へ内側に
向けて傾斜面12を形成し、該傾斜面12が軸装着時に
軸Bとの間でシール角βを形成する面である。そして、
前記の補助リップ9の補強環8を前記したオイルシール
Aの補強環2に嵌入して、補助リップ9と主リップ3と
を所定の間隔で位置せしめる。そして、オイルシールA
と補助リップ9とで形成される空間Gにはグリスが充填
される。
【0010】上記した補助リップ付オイルシールを軸に
組付けるには、補助リップ9側から軸Bに装着するが、
このとき、補助リップ9の先端部は、軸径よりも小径と
されているので、先端部に形成される水平部10に軸端
が当接し、更に補助リップ付オイルシールを挿入してい
くと、補助リップ9は軸により反転せしめられ、補助リ
ップ9の水平部10の突出端11が軸と接触する時点で
それ以上の反転はせず、この状態で組付けが完了する
(図2参照)。このとき、前記の補助リップ9の水平部
10と軸とのなす角が油面角αとなり、前記突出端11
より内側に向けて形成した傾斜面12と軸Bとでシール
角βとなり、上記の補助リップ9の先端角は軸に装着さ
れたときは油面角α>シール角βとなるように、予め上
記のように構成されている。したがって、挿入用治具を
用いなくとも、予め補助リップ9の先端角を、補助リッ
プ9が反転せしめられて軸に装着された状態を想定して
設定しているので、軸に装着時に適正なシール角β、油
面角αが形成できるものである。
【0011】また、本考案の第2実施例を図3に基づい
て説明すると、図1に示す第1実施例と同一部品につい
ては同一符号にて示してある。この第2実施例において
は、補助リップ9の先端角を形成する水平突出部10の
突出端11から主リップ3方向へ内側に向けて形成した
傾斜面12すなわち、軸Bに装着されたとき、軸Bとシ
ール角βを示す面に内側方向に方向性をもたせたねじ山
13,13,……を多数形成する。なお、他の構成は第
1実施例と同様である。
【0012】上記のように構成した第2実施例は、軸に
組付けるときには、第1実施例と同様な作用効果を有す
るものであり、組付終了後においては、シール角面12
にねじ山13,13,……を形成したことにより、補助
リップ9のシール性は更に向上するとともに、温度上昇
に伴って発生するリップ間の内圧上昇も低減できるもの
である。
【0013】以上、説明したように、本考案の第1,第
2実施例においては、従来のように補助リップ挿入用の
治具の使用,工程の変更を必要とせずに組付けが可能で
あり、組付け終了時に適正なる油面角αとシール角βが
得られるように、予め補助リップの先端角を形成してあ
るので、その組付けは簡単であり、組付け後は、主リッ
プ側への異物(油中スラッジ、金属摩耗粉等)の侵入を
防ぐことができ、シールの耐久性を向上させることがで
きたものである。
【0014】
【考案の効果】本考案に係る補助リップ付オイルシール
は、オイルシールの主リップの内側に、該主リップと所
定の間隔で、補助リップを設け、該補助リップの先端角
度を補助リップが軸に装着されたときに適正な油面角及
びシール角が得られるように、予め前記補助リップの先
端角を形成するとともに、その先端部内径を軸径よりも
内周側に突設して形成したので、補助リップを軸に装着
するときには、補助リップの先端は軸によって反転せし
められて、軸に装着されることとなり、軸に装着された
ときには油面角>シール角となり、適正なシール性が得
られ、この補助リップによって主リップ側へ異物の侵入
を防ぐことができ、主リップに与えるダメージ(軸摩耗
・リップ摩耗)を低減し、シールの耐久性を向上させる
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例の部分縦断面図
【図2】補助リップシールの組付時の要部説明図
【図3】本考案の第2実施例の部分断面図
【図4】従来の補助リップ付オイルシールの部分縦断面
【符号の説明】
A オイルシール 1 本体 2,8 補強環 3 主リップ 4 ダストリップ 9 補助リップ
フロントページの続き (72)考案者 鈴木 一之 東京都葛飾区堀切3丁目30番1号 株式 会社荒井製作所内 (56)参考文献 実開 昭63−162169(JP,U)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルシールの主リップの内側に、該主
    リップと所定の間隔で補強環の先端に前記主リップ側に
    向けて斜設した補助リップを配設し、該補助リップの先
    端角度を補助リップが軸に装着されたとき適正な油面角
    ・シール角が得られるように、予め前記補助リップの先
    端角を形成するとともに、該先端部内周を軸径より小径
    に形成したことを特徴とする補助リップ付オイルシー
    ル。
  2. 【請求項2】 軸装着時にシール角を形成する補助リッ
    プの先端面に、内側方向に方向性をもたせたねじ山を多
    数形成したことを特徴とする請求項1記載の補助リップ
    付オイルシール。
JP1993020832U 1993-03-31 1993-03-31 補助リップ付オイルシール Expired - Lifetime JP2526784Y2 (ja)

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