JPH0647181Y2 - アウターシール型オイルシール装置 - Google Patents
アウターシール型オイルシール装置Info
- Publication number
- JPH0647181Y2 JPH0647181Y2 JP1988124010U JP12401088U JPH0647181Y2 JP H0647181 Y2 JPH0647181 Y2 JP H0647181Y2 JP 1988124010 U JP1988124010 U JP 1988124010U JP 12401088 U JP12401088 U JP 12401088U JP H0647181 Y2 JPH0647181 Y2 JP H0647181Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lip
- seal
- seal lip
- oil seal
- main
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、例えばトラックの後輪側トラニオンシャフト
等に用いられるアウターシール型のオイルシール装置の
改良に関する。
等に用いられるアウターシール型のオイルシール装置の
改良に関する。
(従来の技術) トラニオンシャフトの軸受部に封入したグリースのシー
ルを行うため、例えば実開昭56-60604号公報等にも開示
されたようなオイルシールがあるが、外周面をシールす
るアウターシール型オイルシールは、一般的には第2図
のように構成されている。
ルを行うため、例えば実開昭56-60604号公報等にも開示
されたようなオイルシールがあるが、外周面をシールす
るアウターシール型オイルシールは、一般的には第2図
のように構成されている。
これはハウジング1の内周面にオイルシール2のリップ
部3を接触させ、ハウジング内部空間4に封入したグリ
ース等をシールするもので、オイルシール2の内周フラ
ンジ部5を軸部6に嵌合して組み付ける。
部3を接触させ、ハウジング内部空間4に封入したグリ
ース等をシールするもので、オイルシール2の内周フラ
ンジ部5を軸部6に嵌合して組み付ける。
オイルシール2はラバー等で形成されるが、内部には補
強用の環状の芯金7が一体的に配設され、また、オイル
シール2のリップ部3に所定の緊迫力を確保するため
に、リップ部3の内側から外方への拡張力を付与したエ
キスパンダー8を嵌めている。
強用の環状の芯金7が一体的に配設され、また、オイル
シール2のリップ部3に所定の緊迫力を確保するため
に、リップ部3の内側から外方への拡張力を付与したエ
キスパンダー8を嵌めている。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら従来のこのようなアウターシール型(外面
シール)オイルシールは、リップ部3に所定の緊迫力を
保持するのに、どうしても補助バネとしてのエキスパン
ダー8が必要で、その分だけ構造が複雑化し、コストア
ップの要因となる一方で、内部空間4にグリースを注入
するときなどに過剰圧力がかかると、図示するようにリ
ップ部3が外側に変形して、エキスパンダー8が外れる
ことがあり、この場合には元の形状への復元性がないと
いう問題もあった。
シール)オイルシールは、リップ部3に所定の緊迫力を
保持するのに、どうしても補助バネとしてのエキスパン
ダー8が必要で、その分だけ構造が複雑化し、コストア
ップの要因となる一方で、内部空間4にグリースを注入
するときなどに過剰圧力がかかると、図示するようにリ
ップ部3が外側に変形して、エキスパンダー8が外れる
ことがあり、この場合には元の形状への復元性がないと
いう問題もあった。
本考案はこのような問題点を解決することを目的として
提案された。
提案された。
(課題を解決するための手段) この目的を達成するために本考案は、内周が車軸等の軸
部に固定されると共に外周に前記軸部の周囲にて相対回
転するハウジングの内面に接触するシール用のリップ部
を備えたアウターシール型オイルシール装置において、
前記リップ部を軸受等が装着される内部空間に面するメ
インシールリップと外部空間に面するダストシールリッ
プとに分岐形成し、かつ前記メインシールリップはその
根元部の肉厚を前記ハウジング内面に当接するシール部
の肉厚よりも小さく設定すると共に装着状態にてその内
周面がリップ先端に向かうに従って中心側に傾斜するよ
うに形成する一方、オイルシールの内部に配設される芯
金の外周の立上部をメインシールリップの分岐部近傍ま
で延設した。
部に固定されると共に外周に前記軸部の周囲にて相対回
転するハウジングの内面に接触するシール用のリップ部
を備えたアウターシール型オイルシール装置において、
前記リップ部を軸受等が装着される内部空間に面するメ
インシールリップと外部空間に面するダストシールリッ
プとに分岐形成し、かつ前記メインシールリップはその
根元部の肉厚を前記ハウジング内面に当接するシール部
の肉厚よりも小さく設定すると共に装着状態にてその内
周面がリップ先端に向かうに従って中心側に傾斜するよ
うに形成する一方、オイルシールの内部に配設される芯
金の外周の立上部をメインシールリップの分岐部近傍ま
で延設した。
(作用) したがって、オイルやグリース等の充填により内部空間
の圧力がかかると、メインシールリップの内周面が外周
に向けて押圧され、メインシールリップがシール内面に
押し付けられるように変形し、高いシール性を確保す
る。
の圧力がかかると、メインシールリップの内周面が外周
に向けて押圧され、メインシールリップがシール内面に
押し付けられるように変形し、高いシール性を確保す
る。
芯金の立上部はメインシールリップとダストシールリッ
プの分岐部の近傍に位置し、内部空間の圧力等によりメ
インシールリップの外側への反転を阻止しているため、
常時良好なシール性能を維持することができる。
プの分岐部の近傍に位置し、内部空間の圧力等によりメ
インシールリップの外側への反転を阻止しているため、
常時良好なシール性能を維持することができる。
(実施例) 第1図において、6はオイルシール2が嵌装された軸
部、1はオイルシール2よりも内側の内部空間4に設け
られるころがり軸受等(図示せず)を介して相対回転可
能に支持されたハウジングである。
部、1はオイルシール2よりも内側の内部空間4に設け
られるころがり軸受等(図示せず)を介して相対回転可
能に支持されたハウジングである。
オイルシール2の外周には、内部空間4に面するメイン
シールリップ10と外部空間に面するダストシールリップ
11とが分岐形成されており、これらは図示した装着状態
にてハウジング1の内面に所定の圧力で接触している。
シールリップ10と外部空間に面するダストシールリップ
11とが分岐形成されており、これらは図示した装着状態
にてハウジング1の内面に所定の圧力で接触している。
メインシールリップ10によりハウジング内部空間4のグ
リースの流出を封止し、ダストシールリップ11は外部か
ら微細ほこりやごみが内部空間4に侵入するのを防止す
る。
リースの流出を封止し、ダストシールリップ11は外部か
ら微細ほこりやごみが内部空間4に侵入するのを防止す
る。
メインシールリップ10は断面が山形に形成され、その根
元部12はメインシールリップ10の肉厚よりも薄く設定さ
れることにより柔軟性を確保し、内部空間4に圧力がか
かったときの、メインシールリップ10のハウジング1の
内面に対しての密着性を高めている。
元部12はメインシールリップ10の肉厚よりも薄く設定さ
れることにより柔軟性を確保し、内部空間4に圧力がか
かったときの、メインシールリップ10のハウジング1の
内面に対しての密着性を高めている。
メインシールリップ10の内周面13は、先端傾斜面14より
も面積が大きく、かつ内部空間4の圧力上昇によりシー
ル圧力を高めるべく、リップ先端に向かうにしたがって
軸中心側に傾斜するように形成されている。
も面積が大きく、かつ内部空間4の圧力上昇によりシー
ル圧力を高めるべく、リップ先端に向かうにしたがって
軸中心側に傾斜するように形成されている。
ダストシールリップ11はメインシールリップ10よりも接
触圧力が高くなるように設定してあり、リップ部のクリ
ープ等に対する耐久力を高めている。
触圧力が高くなるように設定してあり、リップ部のクリ
ープ等に対する耐久力を高めている。
次に、オイルシール2の内部には環状の芯金7が一体的
に配設されているが、この芯金7の外周の立上部15は、
メインシールリップ10とダストシールリップ11との分岐
部の近傍にまで延長され、これにより内部空間4の圧力
上昇時やオイルシール2の組付時に、メインシールリッ
プ10が外側に反転するのを効果的に防いでいる。
に配設されているが、この芯金7の外周の立上部15は、
メインシールリップ10とダストシールリップ11との分岐
部の近傍にまで延長され、これにより内部空間4の圧力
上昇時やオイルシール2の組付時に、メインシールリッ
プ10が外側に反転するのを効果的に防いでいる。
前記オイルシール2はニトリルゴムやその他の汎用シー
ルゴムで形成され、また芯金7は硬質の合成樹脂等で形
成すると良い。
ルゴムで形成され、また芯金7は硬質の合成樹脂等で形
成すると良い。
以上のように構成され、その他の第2図と同一部分には
同一符号を付し、次に作用について説明する。
同一符号を付し、次に作用について説明する。
オイルシール2はメインシールリップ10とダストシール
リップ11とによりハウジング1の内面に接触し、主とし
てメインシールリップ10により内部空間4からのグリー
スの流出を阻止する。
リップ11とによりハウジング1の内面に接触し、主とし
てメインシールリップ10により内部空間4からのグリー
スの流出を阻止する。
ところで内部空間4の圧力が上昇すると、メインシール
リップ10は、その傾斜する内周面13にかかる圧力により
ハウジング1の内面への接触圧力が増大する方向に押し
付けられてシール性を高めるのであり、従来のようにエ
キスパンダーを設けなくても良好なシール性を確保する
ことができ、しかもこのメインシールリップ10の内圧に
対する追従性は肉厚の小さい柔軟性のある根元部12によ
り助長される。
リップ10は、その傾斜する内周面13にかかる圧力により
ハウジング1の内面への接触圧力が増大する方向に押し
付けられてシール性を高めるのであり、従来のようにエ
キスパンダーを設けなくても良好なシール性を確保する
ことができ、しかもこのメインシールリップ10の内圧に
対する追従性は肉厚の小さい柔軟性のある根元部12によ
り助長される。
ダストシールリップ11は外部からの微細なほこり等の侵
入を防止し、メインシールリップ10に常に良好なシール
性を発揮させる。
入を防止し、メインシールリップ10に常に良好なシール
性を発揮させる。
オイルシール2を組み付ける場合には、予め軸部6に嵌
合した上で、オイルシール2をハウジング1の内周に差
し込むのであるが、前述した通り、メインシールリップ
10の根元部12の肉厚が小さく、かつ芯金7の立上部15が
メインシールリップ10とダストシールリップ11との分岐
部の近傍にまで延長されているため、メインシールリッ
プ10が挿入に伴う摩擦による反転方向の作用力を受けて
も、反転しにくく、オイルシール2の組付性を良好にし
ている。
合した上で、オイルシール2をハウジング1の内周に差
し込むのであるが、前述した通り、メインシールリップ
10の根元部12の肉厚が小さく、かつ芯金7の立上部15が
メインシールリップ10とダストシールリップ11との分岐
部の近傍にまで延長されているため、メインシールリッ
プ10が挿入に伴う摩擦による反転方向の作用力を受けて
も、反転しにくく、オイルシール2の組付性を良好にし
ている。
またこのことは、内部空間の圧力上昇によるメインシー
ルリップ10の外側への反転についても同様に阻止してい
る。
ルリップ10の外側への反転についても同様に阻止してい
る。
(考案の効果) 以上のように本考案によれば、ハウジング内部空間側に
面して内部圧力の上昇により密着性を高めるメインシー
ルリップを分岐形成すると共に、メインシールリップの
根元部と外周側に延設した芯金の立上部とによりシール
リップの反転を確実に防止するようにしたので、特に軸
受潤滑用のグリース等による過剰な内部圧力による変形
や組付け不良に原因するシール性の悪化を引き起こしが
ちなアウターシール型オイルシールにおいて常に良好な
シール性を発揮させられるという効果が得られる。
面して内部圧力の上昇により密着性を高めるメインシー
ルリップを分岐形成すると共に、メインシールリップの
根元部と外周側に延設した芯金の立上部とによりシール
リップの反転を確実に防止するようにしたので、特に軸
受潤滑用のグリース等による過剰な内部圧力による変形
や組付け不良に原因するシール性の悪化を引き起こしが
ちなアウターシール型オイルシールにおいて常に良好な
シール性を発揮させられるという効果が得られる。
第1図は本考案の実施例を示す断面図である。第2図は
従来例の断面図である。 1……ハウジング、2……オイルシール、7……芯金、
10……メインシールリップ、11……ダストシールリッ
プ、12……根元部、13……底面、15……立上部。
従来例の断面図である。 1……ハウジング、2……オイルシール、7……芯金、
10……メインシールリップ、11……ダストシールリッ
プ、12……根元部、13……底面、15……立上部。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−208272(JP,A) 実開 昭61−17303(JP,U) 実開 昭47−22340(JP,U) 実開 昭56−60604(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】内周が車軸等の軸部に固定されると共に外
周に前記軸部の周囲にて相対回転するハウジングの内面
に接触するシール用のリップ部を備えたアウターシール
型オイルシール装置において、前記リップ部を軸受等が
装着される内部空間に面するメインシールリップと外部
空間に面するダストシールリップとに分岐形成し、かつ
前記メインシールリップはその根元部の肉厚を前記ハウ
ジング内面に当接するシール部の肉厚よりも小さく設定
すると共に装着状態にてその内周面がリップ先端に向か
うに従って中心側に傾斜するように形成する一方、オイ
ルシールの内部に配設される芯金の外周の立上部をメイ
ンシールリップの分岐部近傍まで延設したことを特徴と
するアウターシール型オイルシール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988124010U JPH0647181Y2 (ja) | 1988-09-22 | 1988-09-22 | アウターシール型オイルシール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988124010U JPH0647181Y2 (ja) | 1988-09-22 | 1988-09-22 | アウターシール型オイルシール装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0244165U JPH0244165U (ja) | 1990-03-27 |
JPH0647181Y2 true JPH0647181Y2 (ja) | 1994-11-30 |
Family
ID=31373375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988124010U Expired - Lifetime JPH0647181Y2 (ja) | 1988-09-22 | 1988-09-22 | アウターシール型オイルシール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0647181Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4560989B2 (ja) * | 2001-04-25 | 2010-10-13 | 株式会社ジェイテクト | 密封装置ならびに車軸用軸受装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4722340U (ja) * | 1971-03-25 | 1972-11-13 | ||
DE3316063C2 (de) * | 1983-05-03 | 1985-10-17 | Fa. Carl Freudenberg, 6940 Weinheim | Dichtung |
JPS6117303U (ja) * | 1984-07-09 | 1986-01-31 | 日産自動車株式会社 | 車両用ホイ−ルの取付構造 |
-
1988
- 1988-09-22 JP JP1988124010U patent/JPH0647181Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0244165U (ja) | 1990-03-27 |
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