JP2526324B2 - 仕上圧延速度の制御方法 - Google Patents

仕上圧延速度の制御方法

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JP2526324B2
JP2526324B2 JP3215225A JP21522591A JP2526324B2 JP 2526324 B2 JP2526324 B2 JP 2526324B2 JP 3215225 A JP3215225 A JP 3215225A JP 21522591 A JP21522591 A JP 21522591A JP 2526324 B2 JP2526324 B2 JP 2526324B2
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靖 松岡
康好 白井
和義 石丸
健次 橋爪
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホットストリップミル
における仕上圧延速度の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特公昭59−144509号は、圧延機
のモータの負荷電流に基づいて、仕上圧延速度の上限を
設定する、仕上圧延速度制御方法である。しかしホット
ストリップミルの操業においては、他の要因によって仕
上圧延速度の上限が制限される場合が多い。
【0003】また従来は、仕上圧延速度が大き過ぎると
仕上出口での圧延材が高温になり過ぎるという問題点が
発生するために、仕上圧延速度には上限があったが、近
年仕上圧延スタンド間の強冷によってこの問題点が解決
したために、仕上圧延速度を更に上昇させる事が可能と
なってきている。
【0004】また従来は、仕上圧延速度が大き過ぎる
と、仕上スタンドで圧延材の噛込が不確実になるという
問題点が発生するために、仕上圧延速度には上限があっ
たが、近年高速噛込が可能となったために、仕上圧延速
度を更に向上させる事が可能となってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等の知見によると、仕上スタンド間の強冷と高速噛込
の実施のみでは圧延材の温度の均一化は不十分である。
本発明は圧延材の温度の均一化が材質の均質なホットコ
イルの製造に重要である点に着目し、圧延材を均一な温
度でかつ高速度で圧延することが可能な、熱間圧延方法
を提供するものである。本発明を仕上スタンド間強冷お
よび高速噛込の技術と併用する事により、高速度で品質
が均一なホットコイルを安定して製造する事が可能とな
る。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、高
速通板が可能なホットストリップミル操業における仕上
圧延速度の制御方法に関する。本発明で高速通板可能な
ホットストリップミル操業とは、仕上圧延機のミルパワ
ーが仕上圧延速度を更に上昇させる事が可能で、また仕
上出口における圧延材の温度が例えば仕上スタンド間強
冷によって制御されて仕上圧延速度を更に上昇させる事
が可能で、また高速噛込みに伴う問題点が解決されて仕
上圧延速度を更に上昇させる事が可能なホットストリッ
プミルの操業をいう。
【0007】図1は、本発明の板幅方向端部加熱装置
(本明細書では板端部加熱装置と略記する)の配置の例
を示す図で、(A)は側面説明図、(B)は平面説明図であ
る。図中R6は粗圧延最終スタンドで、F1,F2,…は
仕上圧延スタンドである。ホットストリッミルにおい
ては、図示しない加熱炉でスラブを加熱し、これを粗圧
延機例えばR1…R6で厚さが約50mmの粗圧延材1と
し、引続き仕上圧延機F1,F2…で圧延し、図示しない
巻取機で巻取ってホットコイルを製造する。圧延材は粗
圧延に際して幅方向の両端部の温度降下が幅方向の中央
部よりも大きい。このため、例えば仕上圧延機F1
2,…による圧延に先立って、粗圧延機R6と仕上圧延
機F1との間に設けた板端部加熱装置2により粗圧延材
1の幅方向の両端部を加熱する。
【0008】板端部加熱装置2は通常は、例えば圧延材
1の幅方向の両端部の温度降下の程度によって出力を調
整する装置であるが、本発明においては板端部加熱装置
2の出力は圧延の間は常に最大出力に設定する。本発明
では板端部加熱装置の出力を最大出力に設定して圧延材
の幅方向の板端部が目標温度となるように、圧延速度を
調整する。例えば粗圧延で幅方向の板端部の温度降下が
小さかった圧延材は、板端部加熱装置では僅かな時間の
加熱で幅方向の板端部は目標温度に達する。このため仕
上圧延機での圧延速度が大きくても、幅方向の板端部は
目標温度に達する。また例えば粗圧延で幅方向の板端部
の温度降下が大きかった圧延材は、仕上圧延速度を遅く
すると、板端部加熱装置で加熱される時間が長くなっ
て、幅方向の板端部は目標温度に加熱される。
【0009】本発明では、板端部加熱装置の最大出力が
圧延材の幅方向の板端部を目標温度に加熱するに要する
時間に基づいて仕上圧延速度を調整する。即ち板端部加
熱装置を通過した直後の圧延材の幅方向の板端部を目標
温度とする圧延速度に、仕上圧延速度を調整する。
【0010】本発明を更に具体的に説明する。図1でT
1とT2は板端部加熱装置2の入側と出側に設けた幅方向
温度計である。通常は粗圧延材1の幅方向の板端部の温
度θ1は幅方向の中央部の温度θcよりも低温である。
本発明では板端部加熱装置2の出力を最大出力Pmaxに
設定し、θ1を目標温度θ20とする仕上圧延速度Vで仕
上圧延を行う。この仕上圧延速度はθ1をθ20に加熱す
るに要する時間に基づいて設定する。本発明者等は下記
(1)式の圧延速度Vを用いて、θ1をθ20とする仕上圧
延を検討した。
【0011】 V=(K・Pmax)/{t・w・r・C・(θ20−θ1)} ……(1) 但しt:圧延材の厚さ、w:圧延材の幅、r:圧延材の
比重、C:圧延材の比熱、K:補正係数。
【0012】図2は仕上圧延速度の制御の例のフローチ
ャートである。圧延材の条件(t,w,r,c,θ20
及び設備条件(Pmax)は予め演算・制御装置3に入力し
て置く。入側に設けた幅方向温度計による粗圧延材の板
端部の測定温度θ1を演算・制御装置に入力し、演算・
制御装置3は上記(1)式によりVを演算し、この速度に
仕上速度を制御する。一方出側に設けた幅方向温度計に
より実績出側温度θ2を測定し、これを演算・制御装置
に入力する。演算・制御装置は、目標温度θ20と実績出
側温度θ2を装置内で比較照合し、(1)式におけるKを
逐次補正して(1)式を演算し、θ2がθ20と同一になる
ように仕上圧延速度Vを制御する。
【0013】上記の方法によって、粗圧延材の幅方向の
両端部は、目標温度θ20と略等しい温度に加熱される。
本発明では板端部加熱装置の出力を最大出力に設定して
いるため、最も短時間で粗圧延材の幅方向の板端部を目
標温度に達せしめる。従って本発明によると圧延材を均
一な温度に調整し最も高速度で仕上圧延を行う事ができ
る。
【0014】
【発明の効果】本発明によると圧延材を均一な温度に調
整し高速度で仕上圧延を行うことができる。また本発明
によると、幅方向の温度の均一性が保たれて仕上圧延が
行われるため、ホットコイルの幅方向の端部の材質と幅
方向の中央部の材質とは品質性能が同等であり、材質が
均質なホットコイルが得られる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の板端部加熱装置の配置の例を示す図、
図2は、仕上圧延速度の制御の例のフローチャート、で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋爪 健次 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社技術開発本部内 (56)参考文献 特公 昭49−20867(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高速通板可能なホットストリップミル操業
    において、板幅方向端部加熱装置の出力を最大出力に
    設定し、板幅方向端部加熱装置の最大出力が圧延材の
    幅方向端部を目標温度に加熱するに要する時間に基づ
    いて、板幅方向端部加熱装置を通過した直後の圧延材
    の板幅方向端部の温度を目標温度とする圧延速度に仕上
    圧延速度を調整することを特徴とする、仕上圧延速度の
    制御方法。
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CN103817157B (zh) * 2013-12-13 2016-02-24 北京首钢股份有限公司 一种粗轧机组变加速度轧制控制系统及方法
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