JPH11221606A - 熱延鋼帯の圧延方法 - Google Patents

熱延鋼帯の圧延方法

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JPH11221606A
JPH11221606A JP10020919A JP2091998A JPH11221606A JP H11221606 A JPH11221606 A JP H11221606A JP 10020919 A JP10020919 A JP 10020919A JP 2091998 A JP2091998 A JP 2091998A JP H11221606 A JPH11221606 A JP H11221606A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】必要最低限の電力で粗バーを加熱して、圧延仕
上温度を目標温度に制御することが可能な、熱延鋼帯の
圧延方法を提供する。 【解決手段】粗バー2を加熱する際に、粗バー2の搬送
方向に沿って所定の間隔に分割された粗バー2の複数の
温度計測点(n)の各計測点毎に、加熱装置7入側に設
けた温度計5で測定された粗バー2の温度を初期条件と
して、加熱装置7を使用しない場合の圧延仕上温度:T
min と、加熱装置7に最大投入電力:Pmax を投入して
粗バー2を加熱した場合の圧延仕上温度:Tmax を予測
計算し、このTmin とTmax に基づいて、各計測点毎に
加熱装置7の投入電力:Pをオンラインで制御して、粗
バー2の各計測点の圧延仕上温度が目標温度:Ttarget
となるように粗バー2を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スラブを粗圧延、
仕上圧延して熱延鋼帯を製造する、熱延鋼帯の圧延方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】金属材料の製造においては製造中の温度
管理が重要であり、しばしば、その製造プロセスには加
熱工程が含まれている。加熱装置として最もよく使用さ
れているのが、制御応答性に優れ、短時間で目標温度ま
で加熱することができる誘導加熱装置である。そこで、
誘導加熱装置の加熱制御方法として、誘導加熱装置入側
において測定した被加熱材の温度と、目標温度の差に相
当する投入電力を、誘導加熱装置に印加して、被加熱材
を加熱する方法が提案されている。その代表的なものと
しては、特開昭62−55889号公報や特開平2−8
318号公報がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スラブを粗圧延、仕上
圧延して熱延鋼帯を製造するにあたっては、仕上圧延後
の圧延仕上温度が重要である。圧延仕上温度をフェライ
ト変態開始温度以上に確保しなければ、熱延鋼帯の材質
が著しく劣化してしまう。薄物熱延鋼帯や、材質による
制約からスラブ加熱温度を低くしなければならない材料
などでは、圧延仕上温度の確保は困難となっている。
【0004】この問題は、粗圧延機と仕上圧延機の間に
加熱装置を設けて、粗バーを所定の温度に加熱すること
により解決できる。ただし、エネルギー原単位の上昇を
抑えるために、必要以上の加熱は避けるべきである。特
に、我が国の電力コストは高く、誘導加熱装置のような
電気加熱方式を用いる場合、加熱制御が重要になってく
る。
【0005】しかしながら、圧延仕上温度を正確に制御
するという上記の目的に対しては、従来技術の特開昭6
2−55889号公報や特開平2−8318号公報では
対応できない。すなわち、従来技術では、誘導加熱装置
を出た直後の温度を制御するのに対し、上記課題では、
加熱後に仕上圧延工程が入り、圧延仕上温度を制御す
る。従って従来の加熱制御モデルには、仕上圧延中の温
度低下を予測するモデルを、組み入れなければならな
い。本発明の目的は、上記の問題点を解決するために、
必要最低限の電力で粗バーを加熱して、圧延仕上温度を
目標温度に制御することが可能な、熱延鋼帯の圧延方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決し目的
を達成するために、本発明は以下に示す手段を用いてい
る。 (1)本発明の圧延方法は、搬送されるスラブを粗圧延
機で粗圧延して粗バーとした後、粗バーを幅方向全体に
わたって加熱する加熱装置で加熱し、さらに、仕上圧延
機で仕上圧延して熱延鋼帯とする方法において、粗バー
を加熱する際に、粗バーの搬送方向に沿って所定の間隔
に分割された粗バーの複数の温度計測点の各計測点毎
に、加熱装置入側に設けた温度計で測定された粗バーの
温度を初期条件として、加熱装置を使用しない場合の圧
延仕上温度:Tmin と、加熱装置に最大投入電力:P
max を投入して粗バーを加熱した場合の圧延仕上温度:
max を予測計算する工程と、粗バーの各計測点毎に予
測計算された圧延仕上温度:Tmin とTmax から、各計
測点毎に下記(1)式に基づいて加熱装置の投入電力:
Pをオンラインで制御して、粗バーの各計測点の圧延仕
上温度が目標温度:Ttargetとなるように粗バーを加熱
する工程と、を備えたことを特徴とする、熱延鋼帯の圧
延方法である。
【0007】
【数2】 (2)本発明の圧延方法は、前記加熱装置がソレノイド
型誘導加熱装置であることを特徴とする、上記(1)に
記載の熱延鋼帯の圧延方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記の課題を解決
すべく鋭意研究を重ねた結果、加熱装置を用いて、粗バ
ーの圧延仕上温度を正確に制御するためには、仕上圧延
中の粗バーの温度低下を予測して、この予測温度から圧
延仕上温度を目標温度にするために必要な、加熱装置へ
の投入電力をオンラインで制御することが有効であると
いう知見を得た。
【0009】この知見に基づき、本発明者らは、粗バー
を加熱する際に、粗バーの搬送方向に沿って所定の間隔
に分割された粗バーの複数の温度計測点の各計測点毎
に、加熱装置入側温度計で測定された粗バーの温度を初
期条件として、加熱装置を使用しない場合の圧延仕上温
度:Tmin と、加熱装置に最大投入電力:Pmax を投入
して粗バーを加熱した場合の圧延仕上温度:Tmax を予
測計算し、各計測点毎に下記(1)式に基づいて加熱装
置の投入電力:Pをオンラインで制御して、粗バーの各
計測点の圧延仕上温度が目標温度:Ttargetとなるよう
に粗バーを加熱するようにして、必要最低限の電力で粗
バーを加熱して、圧延仕上温度を目標温度に制御するこ
とが可能な、熱延鋼帯の圧延方法を見出し、本発明を完
成させた。
【0010】
【数3】
【0011】以下に本発明の実施の形態について説明す
る。図1は、本発明を実施する熱間圧延設備列を示す、
概略側面図である。所定温度のスラブを粗圧延して粗バ
ー2とする粗圧延機1と、粗バー2を仕上圧延して目標
板厚の熱延鋼帯となす仕上圧延機8の間に、粗バー2を
幅方向全体にわたって加熱するソレノイド型誘導加熱装
置7が設置されている。仕上圧延機出側温度計9で検出
される圧延仕上温度が目標温度になるように、ソレノイ
ド型誘導加熱装置7を制御して、粗バー2を加熱する方
法を提供するのが、本発明の熱延鋼帯の圧延方法であ
る。
【0012】すなわち、本発明の圧延方法は、搬送され
るスラブを粗圧延機1で粗圧延して粗バー2とした後、
粗バー2を幅方向全体にわたって加熱するソレノイド型
誘導加熱装置7で加熱し、さらに、仕上圧延機8で仕上
圧延して熱延鋼帯とする方法において、粗バー2を加熱
する際に、粗バー2の搬送方向に沿って所定の間隔に分
割された粗バー2の複数の温度計測点の各計測点毎に、
ソレノイド型誘導加熱装置7入側に設けた温度計5で測
定された粗バー2の温度を初期条件として、ソレノイド
型誘導加熱装置7を使用しない場合の圧延仕上温度:T
min と、ソレノイド型誘導加熱装置7に最大投入電力:
max を投入して粗バー2を加熱した場合の圧延仕上温
度:Tmax を予測計算する工程と、粗バー2の各計測点
毎に予測計算された圧延仕上温度:Tmin とTmax
ら、各計測点毎に下記(1)式に基づいてソレノイド型
誘導加熱装置7の投入電力:Pをオンラインで制御し
て、粗バー2の各計測点の圧延仕上温度が目標温度:T
targetとなるように粗バー2を加熱する工程とを備えた
ことを特徴とする。
【0013】
【数4】
【0014】本発明の圧延方法において、ソレノイド型
誘導加熱装置を選定した理由は以下のとおりである。ま
ず、加熱制御応答性から、誘導加熱装置が選定される。
誘導加熱装置にはトランスバースフラックス型とソレノ
イド型の2種類がある。トランスバースフラックス型
は、インダクターの形状が複雑で大電流を流すことがで
きず、製造可能な容量が小さい。また、装置が高価であ
る。加熱効率もソレノイド型の方が高いことから、ソレ
ノイド型誘導加熱装置を選定した。図2は、ソレノイド
型誘導加熱装置7の加熱制御方法を説明するために、ソ
レノイド型誘導加熱装置7の入側付近を拡大した図であ
る。
【0015】粗バー2の搬送速度や圧延速度は時々刻々
と変化しており、加熱装置入側温度計5で検出される粗
バー2の温度も、長手方向に一様ではない。そこで、粗
バー2を長手方向に分割し、それぞれの点について、必
要な昇温量を計算しなければならない。
【0016】図2の(n)番目の点について説明する。
加熱装置入側温度計5で検出した粗バー2の表面温度、
および、熱伝導方程式を解いて得た板厚方向温度分布を
初期条件にして、ソレノイド型誘導加熱装置7を使用し
なかった場合の圧延仕上温度(Tmin )と、ソレノイド
型誘導加熱装置7を最大投入電力(Pmax )で操業して
粗バー2を加熱した場合の圧延仕上温度(Tmax )を、
それぞれ予測計算する。
【0017】搬送テーブル上と仕上圧延機8のスタンド
間における、被圧延材の抜熱量としては、放射と伝熱を
計算する。空冷の場合は放射のみを扱えばよい。デスケ
ーリング装置やスタンド間スプレーの直下では、抜熱の
ほとんどすべてが水への伝熱である。仕上圧延中のロー
ルバイト内では、被圧延材から圧延ロールへの抜熱、加
工発熱、および、被圧延材と圧延ロールの接触による摩
擦発熱を計算する。抜熱量や発熱量の計算方法について
は、いくつかの一般的に知られた式が存在し、それらを
そのまま、あるいは変形して用いることが可能である。
計算精度向上のために、そこに含まれるパラメータの最
適化が必要であることは、いうまでもない。
【0018】ソレノイド型誘導加熱装置7を最大投入電
力(Pmax )で運転して、粗バー2を加熱したときの、
粗バー2の昇温量(△T)は、例えば次のような式で計
算される。
【0019】 △T=(η・Pmax )/(W・H・ρ・Cp・V) …(2) ηは加熱効率で、粗バー2に投入される熱量と、ソレノ
イド型誘導加熱装置に投入される電力の比である。Wは
粗バー2の幅、Hは板厚、ρは粗バー2の密度、Cpは
比熱である。Vは(n)番目の点が、ソレノイド型誘導
加熱装置7を通過しているときの平均速度である。
【0020】粗バー2の(n)番目の点が圧延ライン内
を通過する速度は、あらかじめ設定された、粗バー2の
先端が仕上圧延機8に噛み込むまでの搬送速度、スレッ
ディング速度、加速圧延を行うときには加速度などか
ら、予測計算することができる。
【0021】以上の考え方に基づき、圧延仕上温度:T
max およびTmin は、例えば以下の計算方法により予測
できる。すなわち、ある時刻tにおける被圧延材の板厚
平均温度T(t)から、時間Δtが経過したときの板厚
平均温度T(t+Δt)を次のようにして計算する。 T(t+Δt)=T(t)+{(発熱量)−(抜熱量)}×Δt/(被圧延材 の熱容量) …(3) 発熱量と抜熱量は単位時間あたりの値で、発熱量として
は、圧延による加工発熱と、圧延ロールとの接触による
摩擦発熱がある。抜熱量としては、放射、冷却水への伝
熱、および圧延ロールへの伝熱が考えられる。
【0022】上記(3)式を用いて、初期温度から仕上
圧延機出側温度計のところまで順次計算すれば、圧延仕
上温度Tmin を予測することができる。また、圧延仕上
温度Tmax は、加熱装置出側において被圧延材の板厚平
均温度T(t)に上記した(2)式のΔT(粗バー2の
昇温量)を加えることにより、予測計算できる。本発明
に用いられる制御装置6は、これらのロジックによっ
て、圧延仕上温度Tmax およびTmin を予測計算するプ
ログラムを内蔵しており、予測された温度から、圧延仕
上温度を目標温度(Ttarget)にするために必要な、ソ
レノイド型誘導加熱装置7への投入電力(P)を、次の
式により決定する。
【0023】
【数5】
【0024】制御装置6は、(n)番目の点がソレノイ
ド型誘導加熱装置7のインダクターコイルの中心にきた
ところで、(1)式で計算された投入電力(P)をソレ
ノイド型誘導加熱装置7に印可し、粗バー2を加熱す
る。
【0025】このような、制御を行うためには、粗バー
2の位置を絶えず把握する必要があるが、それは、先端
検出装置4が粗バー2の先端を検出してから、搬送速度
検出用テーブルロール3aが何回転したかを計測するこ
とによって、知ることができる。
【0026】これらの手順を、(1)番目の点から最後
の点まで順に行うことによって、圧延仕上温度を目標温
度にするために必要な加熱を、粗バー2の長手方向全体
にわたって行うことができる。
【0027】加熱装置入側温度計5とソレノイド型誘導
加熱装置7の距離は、制御装置6が投入電力(P)を決
定するのに必要な計算時間をかせげるように、ある程
度、離しておく必要がある。粗バー2の分割数は、大き
くするほど計算精度が上がるものの、計算時間も長くな
ってしまう。実用上は、隣り合った点の間隔が、インダ
クターコイルの長さと同程度にしておけば全く問題はな
い。
【0028】本発明により、圧延仕上温度を精度よく制
御することが可能となり、材質や形状が長手方向に安定
した熱延鋼帯を製造することができる。なお、本発明の
方法は、ソレノイド型誘導加熱装置7だけでなく、エッ
ジヒーターやトランスバースフラックス型誘導加熱装置
など、他の加熱装置にも適用が可能である。以下に本発
明の実施例を挙げ本発明の効果を立証する。
【0029】
【実施例】本発明の熱延鋼帯の圧延方法を実施した熱間
圧延設備列は、基本的には図1に示すものである。6,
000kW級のソレノイド型誘導加熱装置7を6基備え
ているところだけが違っている。粗バー2のある一点の
加熱に対し、6基のソレノイド型誘導加熱装置7のそれ
ぞれに、同じ電力が投入されるように制御を行ってい
る。
【0030】(実施例1)板厚30mm、幅1,200
mm、長さ65,000mmの粗バー2を仕上圧延し
て、板厚1.0mm、幅1,200mmの熱延鋼帯を製
造した。粗バー2の先端が仕上圧延機8に噛み込む前の
搬送速度は40mpm、スレッディング速度は630m
pmである。加速度15mpm/秒で加速圧延を行い、
最大1,300mpmまで加速した。材質確保の観点か
ら必要とされる、この鋼種の目標温度は、800℃であ
る。圧延仕上温度の変化を図3に示す。白丸印は、粗バ
ー2の加熱を行わなかったとき(比較例)の、圧延仕上
温度である。先端からおよそ2割の部分で、圧延仕上温
度が目標温度を下回っており、材質不良が発生した。
【0031】これに対し、黒丸印は本発明の方法で粗バ
ー2を加熱したとき(本発明例)の、圧延仕上温度であ
る。粗バー2を長手方向に10等分し、11個の点に対
して、必要な投入電力を計算している。その結果、本発
明例の圧延仕上温度は、先端から目標の800℃以上を
確保することができ、材質不良部分も生じなかった。こ
のときに、粗バー2に投入された、ソレノイド型誘導加
熱装置1基あたりの電力を図4に示す。先端から2割
の、加熱なしでは圧延仕上温度が確保できなかった部分
だけが加熱されており、無駄な電力をいっさい消費して
いないことがわかる。
【0032】(実施例2)スラブを加熱炉で加熱してか
ら圧延する場合には、スラブのスキッドレールに接触し
ている部分の温度が、他の部分よりも低くなり、スキッ
ドマークが発生する。スキッドマークは、材質や形状の
長手方向の変動を引き起こし問題である。本発明によ
り、スキッドマークを除去することが可能である。
【0033】板厚34mm、幅1,600mm、長さ6
0,000mmの粗バー2を仕上圧延して、板厚2.8
mm、幅1,600mmの熱延鋼帯とした。粗バー2の
先端が仕上圧延機8に噛み込む前の搬送速度は60mp
m、スレッディング速度は650mpmである。スレッ
ディング後は、加速度8mpm/秒で加速圧延を行っ
た。材質を確保するために必要な圧延仕上温度は、この
鋼種の場合890℃である。
【0034】この実施例における、圧延仕上温度を図5
に示す。白丸印で表されるグラフは、粗バー2を加熱し
なかった場合(比較例)の、圧延仕上温度である。後端
の一部分を除いて、圧延仕上温度が目標温度以下になっ
ており、スキッドマークもそのまま残っている。
【0035】一方、黒丸印は本発明の方法で、粗バー2
を加熱したとき(本発明例)の、圧延仕上温度である。
粗バー2を長手方向に20等分し、21個の点に対し
て、投入電力を計算している。熱延鋼帯の長手方向全体
にわたって、圧延仕上温度をほぼ890℃に制御するこ
とができ、スキッドマークが除去されている。このと
き、粗バー2に投入された、ソレノイド型誘導加熱装置
1基あたりの電力を図6に示す。スキッドマークによる
温度の変動に応じて、投入電力が変化しており、必要な
部分に必要なだけの電力が投入されている。
【0036】
【発明の効果】本発明の熱延鋼帯の圧延方法によれば、
加熱装置へ投入する電力の制御条件を特定することによ
り、必要最低限の電力で粗バーを加熱して、圧延仕上温
度を目標温度に制御することが可能となる。その結果、
材質や形状が長手方向に安定した熱延鋼帯を、歩留りよ
く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る熱間圧延設備列の概
略側面図。
【図2】本発明の実施の形態に係る、加熱装置付近の一
部拡大図。
【図3】本発明の実施例1に係る、熱延鋼帯長手方向の
圧延仕上温度変化を示した図。
【図4】本発明の実施例1に係る、粗バー長手方向の投
入電力の変化を示した図。
【図5】本発明の実施例2に係る、熱延鋼帯長手方向の
圧延仕上温度変化を示した図。
【図6】本発明の実施例2に係る、粗バー長手方向の投
入電力の変化を示した図。
【符号の説明】
1…粗圧延機、2…粗バー、3…テーブルロール、3a
…搬送速度検出用テーブルロール、4…先端検出装置、
5…加熱装置入側温度計、6…制御装置、7…ソレノイ
ド型誘導加熱装置、8…仕上圧延機、9…仕上圧延機出
側温度計。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 雅明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送されるスラブを粗圧延機で粗圧延し
    て粗バーとした後、粗バーを幅方向全体にわたって加熱
    する加熱装置で加熱し、さらに、仕上圧延機で仕上圧延
    して熱延鋼帯とする方法において、 粗バーを加熱する際に、粗バーの搬送方向に沿って所定
    の間隔に分割された粗バーの複数の温度計測点の各計測
    点毎に、加熱装置入側に設けた温度計で測定された粗バ
    ーの温度を初期条件として、加熱装置を使用しない場合
    の圧延仕上温度:Tmin と、加熱装置に最大投入電力:
    max を投入して粗バーを加熱した場合の圧延仕上温
    度:Tmax を予測計算する工程と、 粗バーの各計測点毎に予測計算された圧延仕上温度:T
    min とTmax から、各計測点毎に下記(1)式に基づい
    て加熱装置の投入電力:Pをオンラインで制御して、粗
    バーの各計測点の圧延仕上温度が目標温度:Ttarget
    なるように粗バーを加熱する工程と、 を備えたことを特徴とする、熱延鋼帯の圧延方法。 【数1】
  2. 【請求項2】 前記加熱装置はソレノイド型誘導加熱装
    置であることを特徴とする、請求項1に記載の熱延鋼帯
    の圧延方法。
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