JPH0636930B2 - 熱間圧延装置 - Google Patents

熱間圧延装置

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JPH0636930B2
JPH0636930B2 JP61267388A JP26738886A JPH0636930B2 JP H0636930 B2 JPH0636930 B2 JP H0636930B2 JP 61267388 A JP61267388 A JP 61267388A JP 26738886 A JP26738886 A JP 26738886A JP H0636930 B2 JPH0636930 B2 JP H0636930B2
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rolling
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱延金属板を製造する際に発生する板幅不健全
部を抑制する金属板圧延装置に関する。ここで板幅不健
全部とは、板内長手方向の板幅変動部と、金属板の圧延
最トップ部および最テイル部に発生するクロップと称さ
れる不規則形状部両方を指す。金属板としては例えば鋼
板があり、以下においては鋼板を例に採って説明する。
(従来の技術) 鋼板の熱間圧延においては、鋼板の温度不均一等のた
め、圧延の鋼板に板幅不健全部が生じる。即ち、圧延後
の鋼板の板幅が変動する。さらに鋼板最先、最後端にク
ロップと呼ばれる不規則形状部分が発生する。
従来、板幅変動に対しては、粗圧延段階においてエッジ
ャーを用いることにより制御する手段を用い、板幅変動
部の解消を図っている。しかし仕上圧延機段階におけ
る、長手方向の温度差により板幅変動が再び発生してし
まう。
一方、クロップの発生を制御するためには、エッジャー
による幅殺し規制あるいはスラブの予成形等が実施され
ている。しかしこの場合も仕上圧延段階におけるクロッ
プの成長を抑制することは難しい。
(発明が解決しようとする問題点) したがって本発明の目的は、2以上の圧延機により連続
して水平圧延を行う熱間圧延装置において、下流側圧延
機(仕上圧延機)出側の金属板の板幅不健全部分を効果
的に抑制できる装置を提供することである。即ち、上流
側圧延機で発生した板幅不健全部を下流側圧延機で解消
し、下流側圧延機出側の金属板の板幅変動およびクロッ
プ量を可能な限り小さく抑えることができる熱間圧延装
置を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明の要旨とするところは、2以上の圧延機により連
続して金属板を水平圧延する熱間圧延装置において、 上流側圧延機(粗圧延機)の出側の金属板の板幅変動お
よび先後端のクロップ形状を検知する手段と、 前記上流側圧延機の出側の金属板の温度変動を検知する
手段と、 前記両検知手段により検知された、板内長手方向におい
ては板幅変動と長手方向温度変動から制御出力を、およ
びクロップ部分においてはクロップ長と幅方向温度変動
からクロップ部幅方向制御出力をそれぞれ演算する手段
と、 前記上流側圧延機に下流側で連続する下流側圧延機(仕
上圧延機)の手前において、前記両制御出力に基づき金
属板を部分的に加熱または冷却することにより、下流側
圧延機出側の金属板の板幅変動およびクロップ量を制御
する手段と、 を備えることを特徴とする熱間圧延装置である。
即ち、本発明では、上記の従来の板幅不健全部抑制技術
とは異なり、鋼板長手方向および幅方向で変化する鋼板
温度をとらえ、温度差をなくすとともに板幅変動を下流
側で補償する温度差を与えることにより板幅不健全部を
解消することを図るものである。特にクロップに対して
は、クロップ形状に応じた温度を付与することを特徴と
している。
(作用) 板幅変動は、板幅実測値をW、板幅基準値をW0としてW
−W0で示される。この板幅変動W−W0は、金属板長手方
向の関数である。
また金属板先後端のクロップ形状は、クロップ長の金属
板幅方向についての変動として把えられる。即ち、金属
板長手方向に直交する一定の基準線から計ったクロップ
長lを金属板幅方向の関数として検知する。
温度変動は、金属板長手方向(板内部分)および幅方向
(先端クロップ部分)の両者について検知される。即
ち、板内の長手方向については、長手方向実測温度を
F1、基準温度をF0として、F1−F0が長手方向の関数とし
て求められる。一方クロップ部分においては、幅方向実
測温度をF2として基準温度を同じくF0として、F2−F0
幅方向の関数として求められる。
演算手段は、検知された板幅変動、クロップ形状、温度
変動に応じた制御出力を演算して加熱、冷却手段を駆動
する。
即ち、板内長手方向においては、板幅変動W−W0および
長手方向温度変動F1−F0から長手方向制御出力O1を演算
する。この制御出力O1は、例えば O1=α(W−W0)+β((F1−F0)…(1) で計算される。ここで、α、βはそれぞれ幅影響係数お
よび長手方向温度影響係数であり、製造寸法、材質、粗
厚、粗圧延機出口温度にて層別された定数である。
一方、クロップ部分においては、クロップ長lおよび幅
方向温度変動F2−F0からクロップ部幅方向制御出力O2
演算する。この制御出力は例えば、 O2=γ・l+φ(F2−F0)…(2) で計算される。ここでγ、φは、それぞれクロップ影響
係数および幅方向温度影響係数であり、α、βと同様に
層別された定数である。
加熱手段は、例えば幅方向に多分配列されたインダクシ
ョンヒータからなる。。また冷却手段は、例えば、幅方
向に多分割された(水等を媒体とする)冷却ヘッダから
成る。
加熱、冷却手段は、上記の出力O1、O2に基づき金属板を
部分的に加熱または冷却することにより下流側圧延機で
の圧延における変形抵抗を調節し、上流側で生じた金属
板の板幅変動およびクロップを下流側の圧延で解消させ
る。
即ち、板幅W((即ちW−W0)やクロップ長lが小さい
部分では下流側圧延機における変形抵抗を小さくしてマ
スフローを大きくするとともに、温度変動F1−F0、F2
F0を補償する加熱を行う。従って上記(1)、(2)式におけ
る定数のα、β、γ、φの値を負(<0)に選ぶことに
すれば、制御出力O1、O2が大の部分で加熱し、小の部分
で冷却する必要がある。よって具体的には、例えば、O1
が一定の基準値A1より大(O1>A1)の所では金属板を加
熱し、小(O1<A1)の所では冷却する。一方、幅方向制
御出力O2が一定の基準値A2より大(O2>A2)となる幅方
向位置にある分割ヒーターにより該位置のクロップ部を
加熱する。またO2<A2となる幅方向部分では該位置の分
割冷却ヘッダーが駆動される。
(実施例) 次に添付図面を参照しながら本発明の実施例について詳
しく説明する。
第1図は本発明の実施例鋼板熱延装置のブロック図であ
る。
上流側の粗圧延機1の出側には、幅計2、クロップ形状
計3、温度計4が下流側仕上圧延機8の入側手前に配設
される。幅計2は例えば下部光源式幅計、クロップ形状
計計3は例えばITV(産業用テレビジョン)による自
発光式または反射光式の形状計からなり、熱延鋼板5の
板幅およびクロップ形状を検知する。温度計4は幅方向
に走査するものとし、鋼板5の長手方向の温度変化のみ
ならず幅方向の温度変化をも検知する。
これらの幅計2、クロップ形状計3、温度計4により得
られた板幅情報、クロップ形状情報および長手、幅、両
方向の温度情報は、制御盤9に入力される。
鋼板5の先後端(トップおよびテイルのクロップ部分)
以外の板内部分通過時においては制御盤9は次のように
動作する。
幅計2により検知された実測板幅Wは、基準幅W0に対し
第2図に示されたように変動する。制御盤9は、実測板
幅Wと記憶された基準値W0と差をとることにより板幅変
動W−W0を求める。また長手方向の実測温度F1と記憶さ
れた基準温度F0の差から長手方向温度変動F1−F0を求め
る(第2図参照)。
制御盤9は、幅影響係数αおよび長手方向温度影響係数
βを鋼板寸法、材質、粗厚、粗圧延機出口温度により層
別された定数として記憶する。制御盤9は該該当する
α、βを選択し、次式により長手方向制御出力O1を計算
する: O1=α(W−W0)+β(F1−F0)…(1) ここでα、βを負とすれば制御出力O1は第2図に図示さ
れたように変動する。即ち、O1は、幅広部、高温部で小
となる。逆い幅狭部、低温部ではO1は大になる。
制御盤9は制御出力O1と所定の基準値A1を比較しO1がA1
よりも大となった場合に加熱指令を発しインダクション
ヒータ6を駆動し、当長手方向位置の鋼板5を加熱す
る。一方、出力O1が基準値A1(前記のA1の値より小さく
選んでも良い)より小となった場合には(水等を媒体と
する)冷却ヘッダ7を付勢して鋼板5を冷却する。
一方、制御盤9は、鋼板5の先後端のクロップ部におい
ては次のように動作する クロップ形状計3により得られたクロップ形状情報から
制御盤9はクロップ長lを求める。クロップ長lは、鋼
板長手方向に直交する基準線に対するクロップ部の長さ
であって、幅方向に変動する関数である(第3図はテイ
ルのクロップ長を例示する)。さらに制御盤9は、温度
計4により測定さらた幅方向実測温度F2と基準温度F0
差をとることにより幅方向温度変動F2−F0を算出する。
制御盤9は、上述の定数α、βと同様に層別されたクロ
ップ形状係数γおよびび幅方向温度係数φを記憶してお
り、これらから該当するγ、φを選択してクロップ部制
御出力O2を次式により演算する: O2=γ・l+φ(F2−F0)…(2) 上述のα、βの場合と同じくγ、φを負とすれば出力O2
は第3図に図示されたように変動する。
制御盤9は出力O2を記憶された基準値A2と比較し、O2
A2より大となる幅位置上のインダクションヒータ6を付
勢する。インダクションヒータ6は幅方向に多分割され
ており、O2>A2に対応する位置にあるヒータ6のみが駆
動され、この結果、鋼板5の端部の対応幅方向位置が加
熱される。一方、出力O2が基準値A2(前記のA2の値より
小さく選んでも良い)を下回る幅位置においては、制御
盤9は当該位置上の冷却ヘッダ7を駆動する。冷却ヘッ
ダ7は幅方向に多分割されており、該当幅方向位置の鋼
板端部を冷却する。
このように加熱、冷却された鋼板5は下流側の仕上圧延
機8により圧延される。この仕上圧延では、上述の加
熱、冷却により、鋼板5の幅Wやクロップ長lが小さい
所で変形抵抗が小さくなってマスフローが大きくなり、
逆に幅Wやクロップ長lが大きいところでは変形抵抗が
大きくなってマスフローが小さくなる。従って粗圧延で
生じた幅変動されるクロップは仕上圧延により補償、解
消される。
(発明の効果) 本発明の装置においては、以上のように上流側圧延機か
ら出た金属板の温度分布を下流側圧延機の手前で調節
し、上流側で生じた板幅不健全部を下流側での圧延時に
解消する。即ち、適切な温度分布を与えることにより下
流側圧延時のマスフローを増減して板幅不健全部を解消
する。
従って一度矯正された板幅不健全部が下流側の仕上圧延
で再び発生することはない。また単純な構成で板幅変動
とクロップ量を同時に効果的に抑制することができる。
本発明の装置による板幅不健全部抑制の効果を具体的に
確認するため、本発明にかかる鋼板製造装置を用いて鋼
板を圧延した場合と従来の鋼板製造装置を用いた場合の
板幅変動量およびクロップ量を比較する実験を行った。
この実験は、第1図の実施例装置において低炭鋼材を使
用し、製造寸法は板幅1250mm、板厚3.2mmとして行っ
た。
また粗圧延出口温度変動30℃、板幅変動量10mm、幅殺し
量(スラブ幅と粗圧延幅の差)50mmの条件とした。これ
らの条件下において仕上圧延後の鋼板の板幅変動量およ
びクロップ量を実施例装置による場合と従来装置につい
て比較した。この比較によれば、板内長手方向の板幅変
動量については3mm、クロップ量については1.5mm減少
し、仕上圧延後の鋼板板幅不健全部の抑制に本発明が著
しい効果を有することが確認できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例装置の構成を示すブロック
図; 第2図は、第1図の装置における長手方向制御出力の算
出方式を示すグラフ;および 第3図は、第1図の装置における幅方向制御出力の算出
方式を示すグラフである。 1:粗圧延機、2:幅計 3:クロップ形状計、4:温度計 5:熱延鋼板、6:インダクションヒータ 7:冷却ヘッダ、8:仕上圧延機 9:制御盤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2以上の圧延機により連続して金属板を水
    平圧延する熱間圧延装置において、 上流側圧延機の出側の金属板の板幅変動および先後端の
    クロップ形状を検知する手段と、 前記上流側圧延機の出側の金属板の温度変動を検知する
    手段と、 前記両検知手段により検知された、板内長手方向におい
    ては板幅変動と長手方向温度変動から制御出力を、およ
    びクロップ部分においてはクロップ長と幅方向温度変動
    からクロップ部幅方向制御出力をそれぞれ演算する手段
    と、 前記上流側圧延機に下流側で連続する下流側圧延機の手
    前において、前記両制御出力に基づき金属板を部分的に
    加熱または冷却することにより、下流側圧延機出側の金
    属板の板幅変動およびクロップ量を抑制する手段と、 を備えることを特徴とする熱間圧延装置。
JP61267388A 1986-11-10 1986-11-10 熱間圧延装置 Expired - Lifetime JPH0636930B2 (ja)

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