JP2526021B2 - 遺伝子的に修飾された生物体を使用するビタミンc先駆体の製造 - Google Patents

遺伝子的に修飾された生物体を使用するビタミンc先駆体の製造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遺伝子的に修飾された生
物体を使用するビタミンC先駆体の製造、特にDNA配
列、組換DNA分子、この種の配列および分子を含有す
るエルウィニア属およびこの種の生物体による或る種の
酵素の発現、並びにこの種の生物および酵素を用いた醗
酵によるビタミンC先駆体の製造に関するものである。
より詳細には、本発明は発現ビークル、並びにこのビー
クルにより形質転換されてグルコースまたはその他の炭
素源を醗酵により2−ケト−L−グルコン酸(2−KL
G)、すなわちビタミンC(アスコルビン酸)に対する
化学先駆体まで変換させるために使用する酵素を発現す
る遺伝子的に修飾された生物体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビタミンCを製造するには幾つかの方法
がある。1つの方法は、多数の化学合成工程と一つの醗
酵工程とを含む。要するに、これらの工程はグルコース
からソルビトールへの水素化と、アセトバクタ・サブオ
キシダンスを用いるソルビトールからソルボースへの醗
酵と、ソルボースのアセトン化と、2−KLGへのジア
セトン・ソルボース酸化と、2−KLGのエステル化
と、エステルからアスコルビン酸への変換とである。こ
の方法は複雑であり、かつ操作プラントのための比較的
高い投資を必要とする。
【0003】他の方法は、2つの醗酵工程を含んでい
る。この方法はエルウィニア・スペシース(Erwin
ia sp.)によるグルコースから2,5−ジケト−
D−グルコネート(2,5−DKG)への醗酵から出発
し、コリネバクテリウム・スペシース(Coryneb
acterium sp.)による2,5−DKGから
2−KLGへの醗酵と、2−KLGのエステル化と、こ
のエステルからアスコルビン酸への変換とを含む。1つ
の研究が示すところでは、D−グルコネートおよび2−
ケト−D−グルコネート(2−KDG)がエルウィニア
・スペシースによりグルコースから順次に生成された
後、2,5−DKGが最初の醗酵工程で生成される。
T.ソノヤマ等、「2工程醗酵によるD−グルコースか
らの2−ケト−L−グロン酸の製造」、アプライド・ア
ンド・エンバイロンメンタル・マイクロバイオロジー、
第43巻、第1064〜1069頁(1982)参照。
この2工程醗酵法は、アセトバクター法よりも若干低い
投資額を有するが、まだ複雑であって操作が高価につ
く。
【0004】グルコースを2−KLGまで変換するさら
に他の方法が、ヨーロッパ特許出願第132,308号
明細書に記載されている。この出願は、1工程の醗酵法
でグルコースを2−KLGまで変換されることを記載し
ている。これは、先ず特定の2,5−DKGレダクター
ゼ(2,5−DKGから2−KLGへの醗酵を触媒する
といわれる酵素)をコードするDNA配列の供給源とし
てコリネバクテリウム・スペシースATCC31090
を挙げている。このDNA配列は、それ自身のまたは合
成のリボソーム結合部位を有して、イー・コリtrp
しくはtacプロモータ或いは発現ベクターにおけるp
ACYC184 CATプロモータの「下流」に挿入さ
れると言われている。さらに、このベクターはテトラサ
イクリン耐性またはその他の選択可能な標識をコードす
る遺伝子を含有し、かつプラスミドCol E1、15
AまたはRSF 1010から誘導される複製源を有す
るとも言われる。さらに、宿主細胞であるエルウィニア
・ヘルビコーラ(Erwinia herbicol
a)(ATCC 21998)は、ベクターより形質転
換されると言われる。醗酵に際し、この形質細胞は1工
程でグルコースから2−KLGを生産すると言われる。
しかしながら、この工程におけるグルコースから2−K
LGへの変換は充分満足しうるものでない。何故なら、
2−KLGの収率が極めて低くかつこの低収率を得るに
さえ醗酵時間が長すぎるからである。
【0005】したがって、たとえばグルコースのような
炭素源を2−KLGまで許容しうる割合でかつ単一の醗
酵工程にて変換しうる単一の生物が目標とされており、
これはまだ得られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、グルコース
またはその他の炭素源を2−KLGまで急速かつ高収率
で変換しうる単一の生物を見出だすと言う問題を解決す
る。一具体例において本発明は、グルコースまたはその
他の炭素源を2−KLGまで単一醗酵にて許容しうる変
換割合にて、中間的な生成物回収工程または中間的な精
製工程なしに変換するのに必要とされる全醗酵工程を行
なうよう、宿主を形質転換しうる発現ビークルを提供す
る。本発明を実施して得られる2−KLGを次いで上記
の慣用方法におけると同様にエステル化しかつアスコル
ビン酸(ビタミンC)まで変換することができる。
【0007】本発明の方法と異なり、グルコースを2−
KLGまで変換させるための公知の工業醗酵工程は、グ
ルコースを2−KLGまで変換させるのに例えばエルウ
ィニアおよびコリネバクテリウムの菌株など2種の別の
生物を必要とする。
【0008】本発明の一利点は、遺伝子的に修飾された
生物体の単一株により単一醗酵にてグルコースから直接
に2−KLGの相当な収率を達成することである。した
がって、単一醗酵工程を使用しうる本発明の方法の能力
は公知工業方法よりも比較的簡単な方法をもたらし、し
たがって、グルコースからビタミンCを製造するための
工程装置およびエネルギの必要性が少なくなる。
【0009】本発明の他の目的は、ヨーロッパ特許出願
第132,308号明細書に記載されたものよりも優れ
た新規な2,5−DKGレダクターゼおよび新規な形質
転換生物を提供し、従って、本発明の方法および生成物
はヨーロッパ特許出願第132,308号における方法
および生成物よりも予想外に改善されかつ特許性を有す
るものである。
【0010】本発明のさらに他の目的および特徴は、以
下の記載から明らかとなるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る組換DNA
分子は、2,5−DKGレダクターゼをコードし、かつ (a)式:
【化3】 のDNA配列、および (b) 前記(a)において定義されたDNA配列によ
ってコードされるアミノ酸と同じアミノ酸をコードする
シノニムコドンによって、一つ以上のコドンが置換さ
れ、かつ2,5−DKGレダクターゼをコードするDN
A配列よりなる群から選択されるDNA配列を特徴とす
る。
【0012】さらに、本発明に係る形質転換細胞は、エ
ルウィニア属および2,5−DKGを生成するいずれか
他の細胞または生物体からなる群から選択され、かつ少
なくとも一つの組換DNA分子により形質転換された宿
主からなり、前記組換DNA分子は2,5−DKGレダ
クターゼをコードし、かつ (a)式:
【化4】 のDNA配列、および (b) 前記(a)において定義されたDNA配列によ
ってコードされるアミノ酸と同じアミノ酸をコードする
シノニムコドンによって、1つ以上のコドンが置換さ
れ、かつ2,5−DKGレダクターゼをコードするDN
A配列からなる群から選択されるDNA配列を特徴と
し、前記DNA配列前記分子中で発現制御配列に機能
的に結合されていることを特徴とする。
【0013】本発明を一層充分に理解しうるよう、以下
詳細に説明する。この説明において、以下の幾つかの用
語を使用する:
【0014】ヌクレオチド:糖成分(ペントース)と燐
酸と含窒素複素環塩基とよりなるDNAもしくはRNA
のモノマー単位である。この塩基はグリコシド炭素(ペ
ントースの1′炭素)を介して糖成分に結合され、塩基
と糖との組合せをヌクレオシドと呼ぶ。塩基はヌクレオ
チドを特性化する。4種のDNA塩基はアデニン
(「A」)、グアニン(「G」)、シトシン(「C」)
およびチミン(「T」)である。4種のRNA塩基は
A、G、Cおよびウラシル(「U」)である。DNAに
関し、「P」はプリン(AもしくはG)のいずれかを示
し、「Q」はピリミジン(CもしくはT)のいずれかを
示し、かつ「N」は4種の塩基(A、G、Cもしくは
T)のいずれかを示す。RNAに関し「P」、「Q」お
よび「N」は、「U」を「T」の代りに用いる以外は同
じ意味を有する。
【0015】DNA配列:隣接するペントースの3′炭
素と5′炭素との間のホスホジエステル結合により互い
に結合されたデオキシヌクレオチドの線状列である。
【0016】コドン:3種のヌクレオチド(トリプレッ
ト)のDNA配列であって、そのmRNAを介しアミン
酸、翻訳開始信号または翻訳停止信号をコードする。例
えば、ヌクレオチドトリプレットTTA、TTG、CT
T、CTC、CTAおよびCTGはアミノ酸ロイシン
(「Leu」)をコードし;TAG、TAAおよびTG
Aは翻訳停止信号であり、かつATGは翻訳開始信号で
あって、さらにメチオニンをもコードする。
【0017】解読枠:mRNAをアミノ酸配列に翻訳す
る際のコドンの群である。翻訳に際し、適切な解読枠を
維持せねばならない。例えば、DNA配列GCTGGT
TGTAAGは3つの解読枠もしくは相で発現すること
ができ、そのそれぞれは次の異なるアミノ酸配列を生ず
る:
【0018】
【化5】 GCT GGT TGT AAG− Ala−Gly−
Cys−Lys G CTG GTT GTA AG −Leu−Val
−Val GC TGG TTG TAA G −Trp−Leu
−(STOP)
【0019】ポリペプチド:隣接するアミノ酸のα−ア
ミノ基とカルボキシ基との間のペプチド結合によって互
いに結合されたアミノ酸の線状列である。「ポリペプチ
ド」と言う用語を本明細書中で使用する場合、「蛋白」
という用語を包含することが当業者には了解されよう。
【0020】ゲノム:細胞又はウィルスの全DNAであ
る。これは特に細胞のポリペプチドをコードするDN
A、並びにオペレータ、プロモータおよびリボソームの
結合および相互作用配列を包含し、例えば、これらコー
ド配列のそれぞれにつきシャイン−ダルガルノ配列のよ
うな配列を含む。
【0021】遺伝子:特定のポリペプチドに特徴的なア
ミノ酸の配列を雛型もしくはメッセンジャRNA(「m
RNA」)を介してコードするDNA配列である。
【0022】発現:ポリペプチドを生産すべく遺伝子に
よって受ける過程である。これは、DNA配列からmR
NA配列への転写およびmRNA配列からポリペプチド
への翻訳を含む。
【0023】プラスミド:完全「レプリコン」を含んで
プラスミドを宿主細胞にて複製するような非染色体二重
鎖DNA配列である。プラスミドを単細胞生物中に組込
むと、この生物の特徴はプラスミドにおけるDNAの結
果として変化しまたは形質転換する。例えば、テトラサ
イクリン耐性(Tet)の遺伝子を有するプラスミド
は、テトラサイクリンに対し感受性であった細胞をこれ
に対し、耐性の細胞に形質転換させる。プラスミドによ
り形質転換された細胞を「形質転換体」と呼ぶ。
【0024】ファージもしくはバクテリオファージ:細
菌性ウィルスである。多くのファージは、蛋白エンベロ
プもしくはコートにカプセル化されたDNA配列(「カ
プシド」)で構成される。
【0025】クローン化ビークル:宿主細胞中で複製し
うるプラスミド、ファージDNAまたはその他のDNA
配列である。クローン化ビークルは1個もしくは少数の
エンドヌクレアーゼ認識部位を特徴とし、これらの部位
においてDNA配列はDNAの本質的な生物学的機能、
例えば、複製、コート蛋白の生成の喪失を伴わずに或い
はプロモータもしくは結合部位の喪失を伴わずに決定可
能に切断することができる。クローン化ビークルは一般
に形質転換細胞の同定に使用するのに適したマーカー、
例えば、テトラサイクリン耐性もしくはアンピシリン耐
性を有する。クローン化ビークルはしばしばベクターと
呼ばれる。
【0026】クローン化:生物群または1種の生物もし
くは配列から誘導されるDNA配列を無性繁殖によって
得る過程である。
【0027】組換DNA分子、すなわちハイブリッドD
NA:生細胞の外部で末端結合された異なるゲノムから
のDNAの断片からなり、生細胞中に維持しうる分子で
ある。
【0028】発現制御配列:遺伝子に作用結合された際
これら遺伝子の発現を制御しかつ調整するヌクレオチド
の配列である。これらはlac系、β−ラクタマーゼ
系、trp系、tac系、trc系、ファージλの主オ
ペレータおよびプロモータ領域、fdコート蛋白の制御
領域、SV40の早期および後期プロモータ、ポリオー
マウィルスおよびアデノウィルスから誘導されるプロモ
ータ、メタロチオニン・プロモータ、3−ホスホグリセ
レートキナーゼまたはその他の糖分解酵素のプロモー
タ、酸ホスフォターゼのプロモータ(例えば、Pho
5)、酵母α−接合因子のプロモータ、並びに原核もし
くは真核細胞およびそのウィルスまたはその組合せの遺
伝子の発現を制御することが知られた配列を包含する。
哺乳動物細胞の場合、遺伝子は真核プロモータに結合す
ることができ、例えば、SV40の早期領域はジヒドロ
ホレートレダクターゼをコードする遺伝子に結合しかつ
支那ハムスター卵細胞で選択的に増殖して活性転写され
た真核遺伝子の多数のコピーを含有する細胞ラインを生
成することができる。
【0029】一具体例において、本発明はこの種の組換
DNA分子により形質転換された宿主、好ましくはエル
ウィニア・シトレウス(Erwinia citreu
s)に向けられる。
【0030】本発明の組換DNA分子は、本発明の2,
5−DKGレダクターゼをコードするDNA配列および
組換DNA分子におけるこのDNA配列に作用結合され
る発現制御配列を特徴とする。広範な種類の発現制御配
列を、本発明の組換DNA分子に使用することができ
る。これらはlac系、β−ラクタマーゼ系、trp
系、tac系、trc系、ファージλの主オペレータお
よびプロモータ領域、fdコート蛋白の制御領域、SV
40の早期および後期プロモータ、ポリオーマウィルス
およびアデノウィルスから誘導されるプロモータ、メタ
ロチオニンプロモータ、3−ホスホグリセレートキナー
ゼまたはその他の糖分解酵素のプロモータ、酸ホスファ
ターゼのプロモータ(例えばPho5)、酵母α−接合
因子のプロモータ、ネオマイシンホスホトランスフェラ
ーゼのプロモータ、並びにその他の原核もしくは真核細
胞およびそのウィルスまたはその組合せの遺伝子の発現
を制御することが知られた配列を包含する。哺乳動物細
胞の場合、遺伝子は、例えばジヒドロホレートレダクタ
ーゼをコードする遺伝子に結合されかつ支那ハムスター
卵細胞で選択的に増幅されて、その多数コピーを含む細
胞ラインを生成するSV40早期領域のプロモータなど
の真核プロモータに結合することができる。本発明の好
適発現制御配列は、pUC8のlac配列から誘導され
る。
【0031】さらに、本発明の組換DNA分子は、各種
のプラスミドおよびこれらを選択宿主中で複製させうる
ファージからのDNA配列を含むことができる。好まし
くは、さらにこれらは選択マーカー、例えば薬剤耐性を
コードするDNA配列をも包含する。この種のプラスミ
ドおよびファージ配列は例えば染色体、非染色体および
合成のDNA配列の断片から誘導することができ、例え
ばSV40および公知の細菌性プラスミド、例えばco
l E1、pCR1、pBR332、pMB9およびそ
の誘導体を含むイー・コリからのプラスミド、広範な宿
主範囲のプラスミド、例えばRP4、ファージDNA、
例えばファージλの多数の誘導体(例えばNM98
9)、並びにその他のDNAファージ(例えばM13)
およびフィラメント状一本鎖DNAファージ、並びにプ
ラスミドおよびファージDNAの組合体、例えばファー
ジDNAもしくはその他の発現制御配列を用いて改変さ
れたプラスミド、或いは例えば2μプラスミドもしくは
その誘導体のような酵母プラスミドから誘導されるベク
ターとすることができる。
【0032】勿論、全てのベクターおよび発現制御配列
が同様に機能して本発明の改変DNA配列を発現しかつ
本発明の新規な2,5−DKGレダクターゼを生産する
とは限らないことを了解すべきである。また、全ての宿
主が同じ発現系にて同等に機能するとも限らない。しか
しながら、当業者はこれらベクター、発現制御配列およ
び宿主のうちから不当な実験を伴わずにかつ本発明の範
囲を逸脱することなく選択を行うことができる。例え
ば、ベクターを選択するには宿主を考慮せねばならな
い。何故なら、ベクターがそこで複製せねばならないか
らである。ベクターのコピー数、このコピー数を制御す
る能力およびベクターによりコードされるその他任意の
蛋白の発現(例えば抗生物質マーカー)も考慮せねばな
らない。
【0033】発現制御配列を選択するには、各種の因子
も考慮せねばならない。これらは、例えば、この系の相
対的強度、その制御可能性、並びに本発明の2,5−D
KGレダクターゼをコードするDNA配列に対する適合
性、特に有力な二次構造を包含する。
【0034】本発明の2,5−DKGレダクターゼのD
NA配列に関する宿主は、一般に選択ベクターに対する
適合性、宿主に対する本発明の2,5−DKGの毒性、
宿主細胞酵素による蛋白分解減成に対する所望蛋白の感
受性、精製に際し除去するのが困難な宿主細胞蛋白によ
る2,5−DKGレダクターゼの汚染もしくは結合、発
現特性、2,5−DKGレダクターゼを生産しかつ分泌
する宿主の能力、正確にレダクターゼを複製する宿主の
能力、宿主の醗酵要件、宿主からの2,5−DKGレダ
クターゼの精製の容易さ、安全性、並びにコストを考慮
して選択すべきである。
【0035】一具体例において、宿主としてはエルウィ
ニア・シトレウスSHS2003を選択する。何故な
ら、これはグルコースから2,5−DKGを生産しかつ
2−KLGを形質転換されたエルウィニア・シトレウス
SHS2003によりグルコースから直接に生産しうる
からである。
【0036】特に好ましくは、本発明の宿主はエルウィ
ニア・シトレウスSHS2003(Ferm−P N
o.5449;ATCC No.31623)並びにエ
ルウィニア・シトレウスSHS2003から突然変異さ
れた菌株、すなわちエルウィニア・シトレウスER10
26であり、これは唯一の炭素源として2,5−DKG
もしくは2−KLGのいずれかを使用することができな
い。
【0037】以下の実施例は本発明の幾つかの具体例を
示しているが、本発明の範囲を限定する目的でない。
【0038】
【実施例】本発明の2,5−DKGレダクターゼのポリペプチド配
列の同定、並びにクローン化ベクターの作成 コリネバクテリウム・スペシースSHS752001
は、T.ソノヤマ等、「2段階醗酵によるD−グルコー
スからの2−ケト−L−グロン酸の製造」、アプライド
・アンド・エンバイロンメンタル・マイクロバイオロジ
ー、第43巻、第1064〜1069頁(1982)に
記載されている。すなわち、コリネバクテリウムの開示
された菌株を、2,5−DKGレダクターゼをコードす
るDNA配列の供与体として選択した。コリネバクテリ
ウムのこの菌株からの2,5−DKGレダクターゼ遺伝
子を同定するため、酵素の試料を分離しかつ次の手順を
用いて純度95%まで精製した:
【0039】A. コリネバクテリウムSHS752
001の培養 1. コリネバクテリウム・スペシースSHS752
001の凍結乾燥培養物を、開放直後に0.4mlの
0.9%NaCl(120℃にて20分間殺菌したも
の)を前記凍結乾燥培養物を含有する小瓶の内容物へ添
加することにより再加水した。
【0040】2. この培養物を、0.5%のグリコ
ースと0.5%の酵母抽出物(ディフコ社)と0.5%
のペプトン(ディフコ社)と0.1%のKHPO
0.02%のMgSO・7HOと2.0%の寒天と
を含有する溶液8mlを入れた試験管に移した。この溶
液のpHは7.0であり、かつこの溶液は120℃で1
5分間殺菌されている。28℃にて培養物を添加してか
ら40時間後、培養物を120℃にて20分間殺菌され
ている0.9%NaClの0.4mlで懸濁させた。
【0041】3. 工程2からの懸濁物0.1mlよ
りなる5個のロットを、工程2の溶液と同じ成分を含有
する5本の寒天スラントに加えた。これら培養物を工程
2と同じ時間かつ同じ条件下で醗酵させた。培養物を5
mlの0.9%NaCl(120℃にて20分間殺菌し
たもの)で懸濁させ、かつ2.5mlの懸濁物を500
mlの培地を含有する10本の種フラスコのそれぞれに
移した。
【0042】4. 1%のグルコースと0.5%の酵
母抽出物(ディフコ社)と0.5%のペプトン(ディフ
コ社)と0.1%のNaNOと0.1%のKHPO
と0.02%のMgSO・HOとを含有しかつp
H7.0を有する溶液を120℃にて15分間殺菌し
た。この溶液60mlを、培養物を含有する500ml
フラスコに添加した。28℃にて16〜18時間培養し
た後、10本のこれら500mlフラスコの培養内容物
を30lのジャーファーメンタに移した。
【0043】5. 1.8%のグルコースと2.7%
のコーンスチープリカーと0.31%のNaNO
0.06%のKHPOと4.4ppmのZnSO
・7HOと0.72ppmのMnCl・4HOと
0.2ppmのビタミンB−HClと0.15ppm
のパントテン酸カルシウムと0.005%の消泡剤(ア
デカノール)とを含有するpH7.2の溶液20lを、
培養物を含有する30lのジャーファーメンタに加え
た。このファーメンタを400rpmにて撹拌しながら
0.5v.v.m.の空気流速にて28℃で培養した。
培地からグルコースが消失した時(22時間)、醗酵を
停止させた。最終pHは7.5であり、最終ODは1
9.2であった。
【0044】B. 細胞抽出物の作成 約750gの菌体を、シャープレス遠心分離器を用いて
遠心分離(10,000Gにて10分間)することによ
り30lジャーファーメンタから収穫した。これら菌体
を0.1M−HCl緩衝液(pH7、2.5l)に懸濁
させ、同じ緩衝液(それぞれの場合2.5lずつ)で遠
心分離器により3回洗浄し、最後に1.6lの緩衝液中
に再懸濁させた(OD150)。これら菌体(80ml
の菌体懸濁物として)を音波処理(160ワットにて7
分間)により破壊した。破壊されない菌体および残骸を
遠心分離(15,000Gで30分間)により除去し、
かつ上澄液(1l)を集めた。
【0045】C. AmSOによる分画 40%飽和と70%飽和との間で沈殿した蛋白物質を遠
心分離により集め、かつ80mlの0.1Mトリス−H
Cl緩衝液(pH7)に再溶解させた。この溶液をpH
7の0.02Mトリス−HCl緩衝液に対し1晩透析し
た。
【0046】D. イオン交換クロマトグラフィー 透析した溶液(99ml)を、予め0.02Mトリス−
HCl緩衝液(pH7)で平衡化させたDEAE−セフ
ァロースCL−6Bカラム(1.6×30cm)に入れ
た。このカラムをそれぞれ0および0.2MのNaCl
を含有する0.02Mトリス−HCl緩衝液(pH7)
で段階的に洗浄した。酵素を、0.3MNaClを含有
する同じ緩衝液(pH7)で溶出させた。活性フラクシ
ョンを集め、かつAmSOを70%飽和まで添加する
ことにより蛋白を濃縮した。沈殿物を集め、かつ工程C
におけると同様に透析した。
【0047】E. 第1親和性クロマトグラフィー 工程Dから得られた透析溶液(37ml)を、予め0.
02Mトリス−HCl緩衝液(pH7)で平衡化された
アミコン・マトリックス・レッドAカラム(1.6×1
9cm)に入れた。このカラムを0.3〜0.5MのN
aClを含有する0.02Mトリス−HCl緩衝液(p
H7)で段階的に洗浄した。酵素を、0.7〜1.0M
のNaClを含有する同じ緩衝液で溶出させた。活性フ
ラクション(90ml)を集めた。
【0048】F. 第2親和性クロマトグラフィー 0.02Mトリス−HCl緩衝液(pH、225ml)
を工程Eから集めたフラクションへ添加し、かつ得られ
た溶液を予め0.02Mトリス−HCl緩衝液(pH
7)で平衡化されたアミコン・マトリックス・レッドA
カラム(1.9×12.3cm)に入れた。このカラム
を0.2MのNaClを含有する0.02Mトリス−H
Cl緩衝液(pH7)で洗浄した。酵素を、0.5mM
のNADPHを含有する同じ緩衝液で溶出させた。活性
フラクション(35ml)を集め、限外瀘過(分子量1
0,000以下のカットオフ)により濃縮してNADP
Hを除去した。
【0049】本発明の2,5−DKGレダクターゼが音
波処理工程に際し変性されなかったことを示しかつ本発
明の2,5−DKGレダクターゼが2,5−DKGを2
−KLGに変換させることを確認するため、7mgのN
ADPHと2mgの2,5−DKGと2.5mg/μl
の全蛋白濃度の菌体音波処理物50μlとを含有する
0.1Mトリス−HCl緩衝液(pH7)の混合物を作
成した。全反応容積は200μlであった。反応の生成
物をHPLCにより分析し、かつ2−KLGの存在を確
認した。
【0050】本発明の2,5−DKGレダクターゼに対
する抗体を作成した。これらの抗体は、ウサギの複数部
位に対しフロインドアジュバントにおける本発明の2,
5−DKGレダクターゼ 100μgを皮内注射し、か
つフロインド不完成溶液における酵素50μgにて21
日後に加速させることにより発生した。加速注射してか
ら10日後に血清を集め、酵素結合免疫吸収(「ELI
SA」)分析にて、本発明の抗−2,5−DKGレダク
ターゼ活性につき陽性であることが示された。
【0051】この精製酵素を、アプライド・バイオシス
テムス社により製作された高感度気相配列決定装置によ
りN−末端から配列決定した。この方法により得られた
部分配列を図1に示す。図1における?マークは、特定
アミノ酸が確実性をもって決定しえなかったことを示し
ている。
【0052】さらに、精製酵素を標準臭化シアノゲン切
断法により切断した。この方法により生成された1種の
14,000ダルトンの断片におけるアミノ酸配列の1
部を第2図に示す。
【0053】クローンの保存物から本発明の2,5−D
KGレダクターゼをコードするDNA配列を選択するた
め、ホスホトリエステル法を用いて一連のオリゴヌクレ
オチドプローブ(図3の(a)〜(e)に示す)を作成
した。これらのプローブは、図1および図2のアミノ酸
配列から誘導したものである。
【0054】遺伝子コードの縮退により、各プローブは
実際上1群の構造的に関連した分子であった。たとえ
ば、図3の(a)の14量体DNAプローブは予想配列
に対し1個のC−T不整合を伴う96の重複(redu
ndancy)を有し、図3の(b)の14量体DNA
プローブ(図1のプローブII)は1個のG−T不整合
を伴なう32の重複を有し、図3の(c)および図3の
(d)の17量体DNAプローブ(図1のプローブII
I)はそれぞれ32の重複を有しかつ互いに最初の2個
の位置においてのみ相違し、さらに図3の(e)の14
量体DNAプローブ(図2のプローブIV)は32の重
複を有した。
【0055】本発明の2,5−DKGレダクターゼ遺伝
子を選択すべく図3の(a)〜(e)のプローブによる
スクリーニングを可能にするようコリネバクテリウムD
NAの保存物を作成するため、コリネバクテリウム・ス
ペシースSHS752001の菌体懸濁物を10mMト
リス−HCl緩衝液(pH8)におけるリゾチーム(1
mg/l)と1mM EDTAと20%(w/v)の蔗
糖とドデシル硫酸ナトリウム(SDS)(5mg/m
l)とで処理することにより、コリネバクテリウム・ス
ペシースSHS752001を溶菌させた。次いで、溶
菌したコリネバクテリウム・スペシースSHS7520
01菌体からのDNAを、150mM NaClと6m
Mのトリス−HCl緩衝液(pH7.9)と6mMのM
gClと100μg/mlの牛血清アルブミンとから
なる緩衝液において制限エンドヌクレアーゼSau3a
により断片化させた。次いで、これらDNA断片を、
J.ビエラおよびJ.R.メッシング、ジーン、第19
巻、第259頁(1982)の方法によりBamH1部
位にてpUC8ベクター中へ挿入し、かつ組換プラスミ
ドを大腸菌JM83、W3110iおよびW3110
recAに形質転換させた。組換プラスミドからイ
ー・コリJM83への形質転換法は、J.R.メッシン
グ、R.コレア、P.H.シーブルグ、ヌクレイック・
アシッド・リサーチ、第9巻、第309頁(1981)
に示されている。他の宿主菌株につき同様な方法を用い
た。
【0056】得られた保存物のコロニーを、R.B.ワ
レス、M.J.ジョンソン、T.ヒロセ、T.ミヤケ、
E.H.カワシマおよびK.イタクラ、ヌクレイック・
アシッド・リサーチ、第9巻、第879〜894頁(1
981)に記載された方法を用いて図3の(a)〜
(e)のプローブでスクリーニングした。これらプロー
ブを37℃でハイブリッド化させ、かつ6×SSCと5
×デンハルト緩衝液と0.1%SDSと50μg/ml
t−RNAとからなる標準洗浄液にて37℃で洗浄し
た。図3の(e)のプローブに対し陽性(ハイブリッド
化したもの)であった17種のコロニーのうち、2種は
さらに図3の(c)もしくは図3の(d)のクローンま
たはその両者に対しても陽性であった。これらクローン
の2種の組換プラスミドをpCBR10およびpCBR
13と命名した。これら2種の組換プラスミドのそれぞ
れにおける外来DNAは長さ3.0kbであった。
【0057】本発明による発現ベクターおよび形質転換
体の性質 形質転換宿主、2種の組換プラスミドおよびpUC8に
よる本発明の2,5−DKGレデクターゼの生産速度を
含む組換プラスミドの性質を決定するため、本発明の
2,5−DKGレダクターゼをコードするDNAを有し
てないベクターを、S.N.コーヘン、A.C.Y.シ
ャングおよびL.シュ、プロシーディング・ナショナル
・アカデミー・サイエンス・USA、第69巻、第21
10頁(1972)に示された方法によりイー・コリW
3110i recAおよびエルウィニア・プンクター
タ(Erwinia punctata)に形質転換さ
せた。pBR332に関連するベクターpUC8は、
amH1部位から僅か上流に位置する強力なlacプロ
モータを有する。
【0058】本発明の2,5−DKGレダクターゼを生
産した形質転換細胞から2,5−DKGレダクターゼを
放出させてその生産割合を測定しうるよう、幾つかの方
法を検査した。音波処理が、イー・コリおよびエルウィ
ニアにつき最良であると判明した。
【0059】pCBR10およびpCBR13を含むイ
ー・プンクタータおよびイー・コリの抽出物を、ドデシ
ル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
(SDS−PAGE)[U.K.レムリ、ネイチャー、
第227巻、第680〜685頁(1970)]、並び
にウエスタン・プロット法[P.S.トーマス、プロシ
ーディング・ナショナル・アカデミー・サイエンス・U
SA、第77巻、第5201〜5205頁(198
0)]によって分析し、その際上記で生産された抗−
(本発明の2,5−DKGレダクターゼ)抗体を用いて
形質転換体により生産された本発明の2,5−DKGレ
ダクターゼの量を測定した。
【0060】lacインデューサであるイソプロピルβ
−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)で処理され
たイー・コリW3110i recA(pCBR13)
の抽出物は、この遺伝子を有するプラスミドで誘発され
ていない菌体からの抽出物よりも約5倍量の酵素を含有
した。
【0061】本発明の2,5−DKGレダクターゼが組
換の際に変化しなかったことの確認 pCBR10およびpCBR13での形質転換後にイー
・プンクタータおよびイー・コリにより生産された2,
5−DKGレダクターゼを検査して、これがコリネバク
テリウム・スペシースSHS752001から分離され
たと同じ酵素であったかどうかを調べた。
【0062】エルウィニア(pCMR13)、イー・コ
リW3110i recA(pCBR13)およびコリ
ネバクテリウムの抽出物のウエスタンブロットにより標
識された蛋白の分子量は、本発明の精製2,5−DKG
レダクターゼの分子量と同じであった。(すなわち、約
29,000d)。異なる菌体に対するブロットの比較
に基づき、エルウィニア(pCBR13)の全菌体蛋白
の1〜2%が本発明の2,5−DKGレダクターゼであ
ると推定された。
【0063】さらに、λPプロモータ、すなわちλc
Iリプレッサ蛋白により制御しうる強力なプロモータを
用いて作成を行った。λPプロモータの発現は、λc
57温度感受性リプレッサをも有する菌株にて温度
を30℃から42℃まで変化させることにより制御する
ことができる。組換菌株からの2−KLGの収率増加
が、このプロモータ系を用いて得られた。
【0064】図5は、λPプロモータの制御下で2,
5−DKGレダクターゼを発現するプラスミドを作成す
るために用いたベクターの物理的地図を示している。プ
ラスミドpPLred332は、プラスミドpCBR1
3からの2,5−DKGレダクターゼをコードする断片
をプラスミドp210中へ挿入して作成した。挿入し
た断片は、pCBR13を制限エンドヌクレアーゼEc
RIおよびHindIIIで切断して生ぜしめた。こ
れら2種の断片を、低融点のアガロースを用いて電気泳
動により分離した。さらに、このベクターをEcoRI
およびHindIIIで切断し(図5参照)、適当な断
片を結合させうるようにした。得られたプラスミド、す
なわちpPLred332を菌株W3110cIts
に形質転換させて菌株EC1083を形成させた。この
菌株は、ラムダ温度感受性リプレッサ遺伝子cI857
の染色体挿入物を有する。210から得られたベクタ
ー要素と図5に示したpCBR13からの挿入物とから
なるプラスミドpPLred332は、pCBR13で
特定されたものと同様に、イー・コリおよびエルウィニ
ア・シトレウス両者と同じモル重量を有する2,5−D
KGレダクターゼを特定している。
【0065】エルウィニア・シトレウスER1026は
pPLred332により形質転換してER1116菌
株を形成した。
【0066】アミノ酸および本発明の2,5−DKGレ
ダクターゼのDNA配列を確認するため、pCBR13
の3kb挿入物をマキサムおよびギルバートの技術[プ
ロシーディング・ナショナル・アカデミー・サイエンス
・USA、第74巻、第560頁(1977)並びに
A.M.マキサムおよびW.ギルバート、メソッズ・エ
ンチモロジー、第65巻、第499〜560頁(198
0)]およびプラスミドM13を用いるサンガーの配列
決定[F.サンガー、S.ニッケレンおよびA.R.ク
ールセン、プロシーディング・ナショナル・アカデミー
・サイエンス・USA、第74巻、第5463〜546
7頁(1977)]によって配列決定した。3.0kb
挿入物の配列検査は、酵素自身につき決定された最初の
60個のアミノ酸(図1に示す)をほぼ正確にコードす
る配列を示した。さらに、3.0kb挿入物は、図2の
アミノ酸配列をほぼ正確にコードする配列をも含有し
た。3.0kb挿入物におけるレダクターゼ遺伝子の末
端は、停止コドンによって示される。このようにして、
レダクターゼ遺伝子は長さ831個のヌクレオチドであ
ると決定され(停止コドンがなく、かつATG、すなわ
ち開始コドンを含む)、さらにその配列を図4に示す。
【0067】本発明の2,5−DKGレダクターゼのア
ミノ酸配列をコードするDNA配列は、ヨーロッパ特許
出願第132,308号のポリペプチドをコードするD
NA配列およびそのアミノ酸配列と対比することができ
る。図4は本発明の2,5−DKGレダクターゼに関す
るDNA配列とアミノ酸配列との両者を示している。ヨ
ーロッパ特許出願第132,308号の図4は、そのポ
リペプチドの関連DNA配列およびアミノ酸配列を示し
ている。これら2つの図面を比較すれば、明らかにpC
BR13により特定されると同じ分子量を有する2,5
−DKGレダクターゼをイー・コリおよびエルウィニア
・シトレウスの両者において特定する。
【0068】エルウィニア・シトレウスER1026を
pPLred332で形質転換させて菌株ER1116
を形成させた。
【0069】本発明による2,5−DKGレダクターゼ
のアミノ酸およびDNA配列を確認するため、pCBR
13の3.0kb挿入の2,5−DKGレダクターゼと
そのDNA配列とがヨーロッパ特許出願第132,30
8号のアミノ酸配列およびDNA配列とは明らかに相違
していることが示される。
【0070】酵素のミハエリス定数(Km)は、この酵
素の反応速度の尺度となる。この数値が低い程、酵素の
活性(すなわち速度)が大である。ヨーロッパ特許出願
第132,308号明細書に報告された2,5−DKG
に対するミハエリス定数は15.5mMであり、かつ本
発明の2,5−DKGレダクターゼに対するミハエリス
定数(コファクターとして100μMのNADPHを用
いる)は0.1Mトリス−HCl(pH7.0)にて3
0℃で2.0mMである。
【0071】次の手順は、本発明の遺伝子的に修飾した
生物体を用いるグルコースから2−KLG、すなわちビ
タミンC先駆体への醗酵を示している。
【0072】形質転換されたエルウィニアを用いるグル
コースから2−KLGへの醗酵 アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、メリ
ーランド州、USAに寄託したATCC No.316
23並びに日本国醗酵研究所(ヤタベ)に寄託したFE
RM−P No.5449のエルウィニア・シトレウス
SHS2003は、通常、グルコースを2,5−DKG
に変換させる酵素を発現する。この菌株を、上記したよ
うに本発明の2,5−DKGレダクターゼをコードする
遺伝子を含んだpCBR13によってS.N.コーヘ
ン、A.C.Y.チャングおよびL.シュ、プロシーデ
ィング・ナショナル・アカデミー・サイエンス・US
A、第69巻、第2110頁(1972)に示された方
法により形質転換させた。かくして、ER817と命名
したこの得られた菌株は、単一の醗酵にてグルコースを
2−KLGに変換させるのに必要な全ての酵素に関する
遺伝子を含有する筈である。
【0073】菌株ER817を、アンピシリン(40μ
g/ml)を含有するL−ブロス寒天のプレートに接種
した。この菌株は、L−ブロス+15%グリセリン中で
−70℃にて保存した保存培養物から得たものである。
このプレートを18℃にて24時間培養した後、250
mlの三角フラスコにおける種培地(グリセリン、5g
/l;コーンスチープリカー、27.5g/l;KH
PO、1g/l;pH6.8)10mlへプレートか
ら採取した菌株ER817を650mmにて0.05の
吸光値(A650=0.05)まで接種した。
【0074】得られた種培養物を回転振とうしながら1
8℃にて24時間培養した。250ml三角フラスコに
おける生産倍地(コーンスチープリカー、30g/l;
KHPO、1g/l;NaCl1g/l;CaCO
、29g/l;グルコース、10g/l;pH6.
8)10mlに種培養物をA650=0.2まで接種
し、かつ回転振とうしながら28℃にて65時間培養し
た。
【0075】次いで培養物を遠心分離し、かつ上澄液を
高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)により2−
KLGの存在につき分析した。上澄液の50μl試料を
65℃のビオラドHPX−87Hカラム(0.6ml/
min)により0.18NHSO中で分析した。
8.86minの滞留時間を有するピークは、2−KL
Gの存在を示す。興味ある他の化合物の滞留時間は次の
通りである:2,5−DKG、8.46min;2−ケ
ト−D−グルコン酸(2−KLG)、9.20min;
グルコン酸、10.0min;およびフコース12.1
min。
【0076】上澄液の各試料は8.86minにピーク
を示し、これは1g/lの濃度における2−KLGの存
在を示す。8.86minにてピークを生ずる化合物が
2−KLGであることを確認するため、所定量の既知2
−KLG(ナトリウム塩として)を上澄液の試料に添加
した。これは8.86minにおけるピークをのみを増
大させ、したがって求める確認を示した。これに対し、
培養物の試料を接種してから18時間後に採取した場合
(65時間後でなく)、上澄液のHPLC分析は7g/
lの濃度の2,5−DKGを示したが、検出しうる2−
KLGを示さなかった。
【0077】さらに、2−KLG(2−KDGでない)
が実際に65時間培養物中に生産されていることを確認
するため、所定量の既知2−KDG(カルシウム塩とし
て)を上澄液の試料へ1g/lの濃度まで添加した。か
くして、この処理した培養物のHPLC分析は9.16
minに新たなピークの存在を示したが、8.86mi
nにおける2−KLGのピークには変化を実質的に示さ
なかった。
【0078】培養による2−KLGの生産を示すため、
他の方法をも用いた。醗酵により生産された全ての2−
KLGをアスコルビン酸(すなわち還元剤)まで変換さ
せることにより、2−KLGを含有する醗酵培地の還元
能力を測定しかつアスコルビン酸まで変換する前の溶液
中に存在する2−KLGの量を計算することができる。
醗酵混合物中にアスコルビン酸以外の還元剤が存在する
かどうか確認するため、醗酵混合物の第1試料を処理し
て2−KLGをアスコルビン酸に変換させ、次いで試料
の全還元能力を測定した。第2の試料を作成し、これは
2−KLGの変換後に培地から全アスコルビン酸が除去
されている。次いで、2種の試料の還元活性を比較し、
かつ活性におけるこの差は試料中に存在するアスコルビ
ン酸の量を示し、したがって醗酵培地に存在する2−K
LGの存在を示す。
【0079】醗酵培地の上澄液試料を処理して、存在す
る全ての2−KLGをビタミンCに変換させた。75μ
lの8N HClを50μlの上澄液に添加し、かつ混
合物を95℃にて30分間培養した。120μlの5N
NaOHを添加し、pHを1N酢酸ナトリウムにより
3.75に調整した。
【0080】混合物中のアスコルビン酸およびその他全
ての還元剤は、電子キャリヤPMS[5−メチルフェナ
ジウムメチルサルフェート]の存在下でテトラゾリウム
塩MTT[3−(4.5−ジメチルチアゾリル−2)−
2,5−ジフェニルテトラゾリウムをホルマザンまで還
元する。このような処理を行って、混合物中の全還元剤
(ビタミンCを含む)を示した。
【0081】ビタミンCの特異的決定を容易化させるた
め、MTTおよびPMSで処理する前の醗酵混合物の試
料をアスコルビン酸オキシダーゼおよび酸素で処理し
て、存在する全てのビタミンCを破壊した。次いで、M
TTおよびPMSでの処理は存在するビタミンC以外の
還元剤の量を示し、かつその差によりビタミンC(した
がって2−KLG)の量を決定した。このようにして、
混合物中のビタミンCの存在、したがって上澄液中の2
−KLGの存在が証明された。
【0082】既知濃度の2−KLGを含有する試料を用
いて2−KLGをビタミンCへ変換させる手順により、
標準曲線を作成した。この曲線は、菌株ER817の6
5時間培養物から得られた上澄液が1g/lの2−KL
Gを含有することを示し、これはHPLC分析の結果と
一致した。2−KLGは、pCBR13を欠如するエル
ウィニア・シトレウスの他の菌株(菌株SHS200
3)の同様に作成されかつ処理された培養物の上澄液に
は検出されなかった。
【0083】グルコースから2−KLGへの変換は、形
質転換菌株ER817を用いて下記の醗酵手順によって
行った。接種は実施例1におけると同様に行ったが、生
産培地における培養は65時間でなく30時間とし、か
つ100mlの培地を用いた。培養上澄液は1g/lの
2−KLGを含有したが、0.1g/l未満のグルコー
ス、2−KDG、2,5−DKGもしくはグルコン酸を
含有した。
【0084】2−KLGのより良好な収率を得るための
1つの方法は、グルコースから2−KLGへの醗酵に際
し生産される中間体が2−KLG生産に無関係な生物学
的反応で全く消費されないよう確保することである。し
たがって、唯一の炭素源として2,5−DKGもしくは
2−KLGを使用しえないエルウィニア・シトレウス
(SHS2003)の突然変異種を、ミラーにより記載
された方法[エキスペリメンツ・イン・モレキュラ・ジ
ェネティックス、コールド・スプリング・ハーバー(1
974)]でニトロソグアニジン突然変異にしたがって
分離し、ただし菌体は30℃にてニトロソグアニジンの
存在下で培養した。突然変異の後、菌体をグルコース
(0.2%w/v)またはグリセリン(0.4%w/
v)を含有するM9培地にて30℃で18時間培養し、
これについてもミラーのエキスペリメンツ・イン・モレ
キュラ・ジェネティックス、コールド・スプリング・ハ
ーバー(1974)に記載されている。培養物の試料を
M9グルコースもしくはM9グリセリン培地のプレート
上に展延し、次いで2,5−DKG(0.5%w/v)
または2−KLG(0.2%w/v)を含有するM9培
地のプレート上で複製させた。これら培地のいずれでも
増殖しえない突然変異種を再塗抹によって精製し、かつ
唯一の炭素源として各種の基質を使用する能力につき試
験した。2,5−DKG、2−KDGまたは2−KLG
のいずれをも唯一の炭素源として使用しえない数種の突
然変異種が得られた。この種の一突然変異種をプラスミ
ドpCBR13で形質転換させて菌株ER1037を形
成させ、次いでこれをグルコースを2−KLGに変換さ
せる能力につき試験した。
【0085】エルウィニア・シトレウスER1037の
培養物は、ドイッチェ・ザンムルンク・フォン・マイク
ロオルガニスメン・カルチャー・コレクションに寄託し
た。さらに、この培養物は1985年7月22日付けで
寄託し、次のように同定された:DSM No.340
4。
【0086】菌株ER1037の培養物をL−ブロス中
で18時間増殖させ、かつこの培養物90mlを1l当
りKHPO、4g;KHPO、1g;NH
l、1g;CaCl、0.01g;KSO、2.
6g;カザミノ酸、10g;酵母抽出物、1.5g;コ
ーンスチープリカー、10g;D−マニトール、20
g;およびグルコース、10gからなる培地500ml
に接種した。1lファーメンタ中でpH6.0にて20
時間増殖した後(0.7容器容積min−1(v.v.
m.)の通気;800r.p.m.の攪拌)、増殖培地
における2−KLGの濃度は6.25g/lであった。
【0087】プラスミドpPLred332で形質転換
させたエルウィニア・シトレウスER1026を用い
て、2−KLG収率の向上をさらに達成することができ
る。得られた菌株ER1116を上記と同様に増殖させ
た。しかしながら、実施例に記載した醗酵を20時間後
に停止させる代りに、醗酵を10g/lのグルコースを
追加してさらに接種後12時間延長した。
【0088】さらに、2回にわたり10g/lのグルコ
ースの追加を醗酵の開始後36時間および60時間で行
った。醗酵ブロスにおける2−KLGの最終レベルは1
9.83g/lであり、これは49.4%のグルコース
からの変換を示している。
【0089】本発明の範囲または思想から逸脱すること
なく本発明において種々の改変を行うことができ、さら
にこの基本構成を変化させて本発明の方法および構成を
利用する他の具体例を与えうることが当業者には了解さ
れよう。したがって、本発明の範囲は実施例として示し
た特定具体例のみに限定されないことが了解されよう。
【0090】
【発明の効果】本発明によれば、グルコースまたはその
他の炭素源を2−KLGまで急速かつ高収率で変換しう
る単一の生物を見出だすと言う問題を解決する。一具体
例において本発明は、グルコースまたはその他の炭素源
を2−KLGまで単一醗酵にて許容しうる変換割合に
て、中間的な生成物回収工程または中間的な精製工程な
しに変換するのに必要とされる全醗酵工程を行なうよ
う、宿主を形質転換しうる発現ビークルを提供する。本
発明を実施して得られる2−KLGを次いで上記の慣用
方法におけると同様にエステル化しかつアスコルビン酸
(ビタミンC)まで変換することができる。
【0091】本発明の一利点は、遺伝子的に修飾された
生物体の単一株により単一醗酵にてグルコースから直接
に2−KLGの相当な収率を達成することである。した
がって、単一醗酵工程を使用しうる本発明の方法の能力
は公知工業方法よりも比較的簡単な方法をもたらし、し
たがって、グルコースからビタミンCを製造するための
工程装置およびエネルギの必要性が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における2,5−DKGレダクターゼの
N末端からの部分アミノ酸配列を示す説明図である。
【図2】本発明における2,5−DKGレダクターゼの
分子量14,000ダルトンの臭化シアノゲン断片に関
するアミノ酸配列の1部を示す説明図である。
【図3】本発明における2,5−DKGレダクターゼ遺
伝子を有するコリネバクテリウム・ゲノムの部分をハイ
ブリッド化により位置決定するのに使用される数種のヌ
クレオチドプローブの配列を示す説明図である。
【図4】本発明における2,5−DKGレダクターゼ遺
伝子のDNA配列および本発明における2,5−DKG
レダクターゼの対応アミノ酸配列を示す説明図である。
【図5】プラスミド210およびpcBR13からの
プラスミドpPLred332の作成を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
PL Pプロモータ S−D シャイン−ダルガルノ配列 ori 複製のオリジン Lac lacプロモータ amp−r アンピシリン耐性遺伝子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:18) C12R 1:18) (C12N 9/04 (C12N 9/04 C12R 1:18) C12R 1:18) (72)発明者 グリンドリー,ジューン アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94501、アラミーダ、オーク パーク ドライブ 138 (72)発明者 ペイトン,マーク エイ スイス国、1226 ジュネーブ、アベニュ ー トロンシェ 22ベー

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2,5−ジケト−D−グルコネートレダ
    クターゼをコードし、かつ (a)式: 【化1】 のDNA配列、および (b) 前記(a)において定義されたDNA配列によ
    ってコードされるアミノ酸と同じアミノ酸をコードする
    シノニムコドンによって、一つ以上のコドンが置換さ
    れ、かつ2,5−ジケト−D−グルコネートレダクター
    ゼをコードするDNA配列 よりなる群から選択されるDNA配列を特徴とする組換
    DNA分子。
  2. 【請求項2】 前記DNA配列が分子中において発現制
    御配列に機能的に結合されている特許請求の範囲第1項
    記載の組換DNA分子。
  3. 【請求項3】 前記発現制御配列がlac系;β−ラク
    タマーゼ系;trp系;tac系;trc系、ファージ
    λの主オペレータおよびプロモータ領域;fdコート蛋
    白の制御領域、SV40の早期および後期プロモータ、
    ポリオーマウィルスおよびアデノウィルス由来のプロモ
    ータ、メタロチオニンプロモータ、3−ホスホグリセレ
    ートキナーゼまたはその他の糖分解酵素のプロモータ、
    酸ホスファターゼのプロモータ(例えばPho5)、酵
    母α−接合因子のプロモータ;例えばSV40の早期お
    よび後期プロモータのような哺乳動物細胞のプロモー
    タ、アデノウィルス後期プロモータ、並びにその他の原
    核もしくは真核細胞およびそのウィルスおよびそれ
    組み合わせの遺伝子の発現を制御する配列よりなる群か
    ら選択される特許請求の範囲第2項記載の組換DNA分
    子。
  4. 【請求項4】 エルウィニア属およびイー・コリからな
    る群から選択され、かつ少なくとも一つの組換DNA分
    子により形質転換された宿主からなり、前記組換DNA
    分子は2,5−ジケト−D−グルコネートレダクターゼ
    をコードし、かつ (a)式: 【化2】 のDNA配列、および (b) 前記(a)において定義されたDNA配列によ
    ってコードされるアミノ酸と同じアミノ酸をコードする
    シノニムコドンによって、一つ以上のコドン が置換さ
    れ、かつ2,5−ジケト−D−グルコネートレダクター
    ゼをコードするDNA配列 からなる群から選択されるDNA配列を特徴とし、前記
    DNA配列前記分子中で発現制御配列に機能的に結合
    されていることを特徴とする形質転換細胞。
  5. 【請求項5】 前記宿主が、エルウィニア・シトレウス
    である特許請求の範囲第4項記載の形質転換細胞。
  6. 【請求項6】 前記宿主が、エルウィニア・シトレウス
    SHS2003およびエルウィニア・シトレウス E
    R1026からなる群から選択される特許請求の範囲第
    5項記載の形質転換細胞。
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