JPH08308579A - クレアチンアミジノヒドロラーゼをコードする遺伝子 - Google Patents

クレアチンアミジノヒドロラーゼをコードする遺伝子

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JPH08308579A
JPH08308579A JP7117283A JP11728395A JPH08308579A JP H08308579 A JPH08308579 A JP H08308579A JP 7117283 A JP7117283 A JP 7117283A JP 11728395 A JP11728395 A JP 11728395A JP H08308579 A JPH08308579 A JP H08308579A
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creatine
amidinohydrolase
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和巳 山本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱安定性に優れ、かつクレアチンに対するK
m値のより小さい、新規なクレアチンアミジノヒドロラ
ーゼを遺伝子組換え法により生産する方法を提供する。 【構成】 配列表・配列番号1に記載されたアミノ酸配
列または該アミノ酸配列において1もしくは複数のアミ
ノ酸が付加、欠失または置換されており且つクレアチン
アミジノヒドロラーゼの酵素活性をもたらすアミノ酸配
列をコードしている塩基配列を含有するクレアチンアミ
ジノヒドロラーゼ遺伝子、該遺伝子を含有する組換えベ
クター、該組換えベクターにより形質転換された形質転
換体および該形質転換体からクレアチンアミジノヒドロ
ラーゼを製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱安定性に優れ、かつク
レアチンに対するKm値のより小さい、新規なクレアチ
ンアミジノヒドロラーゼをコードする遺伝子、該遺伝子
を含有する組換えベクター、該組換えベクターにより形
質転換された形質転換体及び該形質転換体を用いた新規
なクレアチンアミジノヒドロラーゼの製造法に関する。
【0002】クレアチニン及びクレアチンは血液または
尿中に見いだされ、その量を迅速かつ正確に検出測定す
ることは疾病、例えば尿毒症、慢性腎炎、急性腎炎、巨
人症、強直性筋異栄養症等を診断するのに非常に重要で
ある。このような診断を行うために、血液または尿中の
クレアチニン及びクレアチンを定量することが一般的に
行われている。
【0003】従来のクレアチンの定量法としては、試料
中のクレアチンにクレアチンアミジノヒドロラーゼ、ザ
ルコシンオキシダーゼを作用させ。生成する過酸化水素
を過酸化水素測定手段により測定して、試料中のクレア
チンを定量する。またクレアチニンにクレアチニンアミ
ドヒドロラーゼ、クレアチンアミジノヒドロラーゼ、ザ
ルコシンオキシダーゼを作用させ、生成する過酸化水素
を過酸化水素測定手段により測定して、試料中のクレア
チニンを定量する方法などがある。
【0004】一方、クレアチニンアミドヒドロラーゼ、
クレアチンアミジノヒドロラーゼ、ザルコシンオキシダ
ーゼは微生物界に広く見いだされており、既に工業的に
製造され、臨床検査薬として使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、公知の
各種菌体から製造されたクレアチンアミジノヒドロラー
ゼは熱安定性が低く、またクレアチンに対するKm値も
大きかった。例えばバチルス属由来の酵素(特公昭61-1
7465号公報)は、熱安定性は40℃以下と低い。さらに
シュードモナス・プチダ由来の酵素は、クレアチンに対
するKm値が1.33mMと小さい。コリネバクテリウ
ム属、ミクロコッカス属、アクチノバチルス属、バチル
ス属由来の酵素(特公平3-76915 号公報)は、熱安定性
は50℃以下であり、クレアチンに対するKm値は20
mMと比較的小さい。しかしながら、さらに熱安定性に
優れ、かつクレアチンに対するKm値が小さい新規なク
レアチンアミジノヒドロラーゼが求められていた。
【0006】上記の問題点を解決するため鋭意研究を重
ねた結果、アルカリゲネス属(Alkaligenes) 属に属する
細菌が熱安定性に優れ、かつクレアチンに対するKm値
のより小さいクレアチンアミジノヒドロラーゼを生産す
ることを見いだした(特願平6-63363 号) 。
【0007】しかし、上記アルカリゲネス属細菌よりク
レアチンアミジノヒドロラーゼを取得するためには、ク
レアチニンまたはクレアチンのような高価な誘導物質を
培地中に添加する必要があること、またその生産量が低
い等の問題から製造コストが高くなり、臨床検査薬用酵
素の給源としては問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決するため、クレアチンアミジノヒドロラーゼ生産
菌として、アルカリゲネス・フェカリス TE3581
(Alcaligenes faecalis TE3581)を選び、該菌体
より抽出した染色体DNAよりクレアチンアミジノヒド
ロラーゼ遺伝子の単離に成功し、そのDNAの全塩基配
列を決定した。さらに該クレアチンアミジノヒドロラー
ゼを遺伝子工学的手法によって形質転換体に高生産させ
ることに成功し、高純度なクレアチンアミジノヒドロラ
ーゼを安価に大量供給することを可能にした。
【0009】すなわち、本発明は配列表・配列番号1に
記載されたアミノ酸配列または該アミノ酸配列において
1もしくは複数のアミノ酸が付加、欠失または置換され
ており且つクレアチンアミジノヒドロラーゼの酵素活性
をもたらすアミノ酸配列をコードしている塩基配列を含
有することを特徴とするクレアチンアミジノヒドロラー
ゼをコードする遺伝子である。
【0010】また、本発明のクレアチンアミジノヒドロ
ラーゼをコードする遺伝子は、配列表・配列番号2に記
載された塩基配列を含有する遺伝子である。
【0011】さらに本発明のクレアチンアミジノヒドロ
ラーゼをコードする遺伝子は、配列表・配列番号2に記
載された塩基配列において、1もしくは複数の塩基が付
加、欠失または置換されており、且つクレアチンアミジ
ノヒドロラーゼの酵素活性をもたらすアミノ酸配列をコ
ードしている塩基配列である。
【0012】本発明は上記遺伝子を含有することを特徴
とする組換えベクターである。
【0013】さらに本発明は上記組換えベクターにより
形質転換された形質転換体である。
【0014】本発明は上記形質転換体を培地で培養し、
クレアチンアミジノヒドロラーゼを生成させ、該クレア
チンアミジノヒドロラーゼを採取することを特徴とする
クレアチンアミジノヒドロラーゼの製造法である。
【0015】本発明のクレアチンアミジノヒドロラーゼ
をコードする遺伝子は、例えばアルカリゲネス・フェカ
リス(Alcaligenes faecalis)TE3581(FERM
P−14237)を起源とする。この菌株を培養する培
地としては、炭素源、窒素源、無機イオン、さらに必要
に応じて硝酸塩、リン酸塩などを含有する培地を使用す
る。炭素源としてはグルコース、ラクトースのような糖
類あるいはグリセロールやソルビトールのような糖アル
コール等を用いることができる。窒素源としてはポリペ
プトン、トリプトン、肉エキス、酵母エキスなどが利用
できる。さらにクレアチンアミジノヒドロラーゼ生産の
ためには酵素誘導物質としてクレアチニンやクレアチン
の添加が必要である。該菌体を培養するにあたり、好気
条件にて該菌体の最も良好に成育できる温度、pHにて
培養し、クレアチンアミジノヒドロラーゼの生産量が最
大になる時点まで培養する。
【0016】培養した菌体よりクレアチンアミジノヒド
ロラーゼを精製するには、以下のような方法が用いられ
る。培養液より遠心分離にて菌体を回収し、次いで菌体
を破砕することによりクレアチンアミジノヒドロラーゼ
を抽出する。菌体の破砕方法としては、たとえばリゾチ
ームの様な細胞壁溶解酵素による処理や、超音波破砕、
ガラスビーズ破砕、フレンチプレス破砕のような物理的
処理またはこれらの処理の組み合わせにより行うことが
できる。このようにして得られた粗酵素抽出液から硫安
沈澱によりクレアチンアミジノヒドロラーゼ画分を回収
する。このようにして得られたクレアチンアミジノヒド
ロラーゼ画分は例えばセファデックスG−25(ファル
マシア バイオテク)ゲル濾過等により脱塩した後、各
種のカラムクロマトグラフィーの組み合わせ、例えばD
EAEセファロースCL−6B(ファルマシア バイオ
テク)、フェニルセファロースCL−6B(ファルマシ
ア バイオテク)、セファデックスG−200(ファル
マシア バイオテク)ゲル濾過により高純度に精製する
ことができる。
【0017】上記方法により精製した蛋白質は、SDS
−PAGE的に均一なバンドを示した。この時のクレア
チンアミジノヒドロラーゼの比活性は約19U/mgタ
ンパク質であった。なお、カラムクロマトグラフィーの
組み合わせは上記ステップに限定する必要はないもの
の、電気泳動的に均一なバンドにするには数段階のカラ
ムクロマトグラフィー操作が必要である。
【0018】上記のクレアチンアミジノヒドロラーゼの
理化学的性質は以下の通りである。 作用:クレアチン + H2 O → ザルコシン +
尿素 至適温度:40℃〜45℃ 至適pH:8.0〜9.0 熱安定性:約50℃以下(pH7.5,30分間) pH安定性:pH約4〜10 クレアチンに対するKm値:約15.2mM 分子量:約43,000(SDS−PAGE) 等電点:約3.5
【0019】本発明の新規なクレアチンアミジノヒドロ
ラーゼをコードする遺伝子は、アルカリゲネス・フェカ
リスTE3581菌体から抽出しても良く、また化学的
に合成することもできる。上記遺伝子の配列としては、
例えば配列表・配列番号1に記載されたアミノ酸配列を
コードするDNA、配列表・配列番号2に記載された塩
基配列を有するDNAまたは配列表・配列番号2に記載
された塩基配列に対し、挿入、欠失、置換により変化さ
せられたDNAなどを挙げることができる。
【0020】本発明の遺伝子は、例えばアルカリゲネス
・フェカリスTE3581の染色体DNAを分離・精製
した後、超音波破砕、制限酵素等を用いてDNAを切断
したものと、リニヤーな発現ベクターとを両DNAの平
滑末端または接着末端部においてDNAリガーゼなどに
より結合閉環させて組換えベクターを構築する。こうし
て得られた組換えベクターは複製可能な宿主微生物に移
入した後、ベクターのマーカーとクレアチンアミジノヒ
ドロラーゼ活性の発現を指標としてスクリーニングし
て、組換えベクターを保持する微生物を得る。次いで該
微生物を培養し、該培養菌体から該組換えベクターを分
離・精製し、該組換えベクターからクレアチンアミジノ
ヒドロラーゼ遺伝子を採取すれば良い。
【0021】遺伝子供与体であるアルカリゲネス・フェ
カリスTE3581に由来するDNAは、具体的には以
下のように採取される。すなわち供与微生物を例えば1
〜3日間撹拌培養して得られた培養物を遠心分離にて集
菌し、次いでこれを溶菌させることによりクレアチンア
ミジノヒドロラーゼ遺伝子の含有溶菌物を調製すること
ができる。溶菌の方法としては、例えばリゾチームやβ
−グルカナーゼ等の溶菌酵素により処理が施され、必要
に応じてプロテアーゼや他の酵素やラウリル硫酸ナトリ
ウム(SDS)等の界面活性剤が併用され、さらに凍結
融解やフレンチプレス処理のような物理的破砕方法と組
み合わせても良い。
【0022】このようにして得られた溶菌物からDNA
を分離・精製するには常法、例えばフェノール処理やプ
ロテアーゼ処理による除蛋白処理や、リボヌクレアーゼ
処理、アルコール沈澱処理などの方法を適宜組み合わせ
ることにより行うことができる。微生物から分離・精製
されたDNAを切断する方法は、例えば超音波処理、制
限酵素処理などにより行うことができる。好ましくは特
定のヌクレオチド配列に作用するII型制限酵素が適して
いる。
【0023】ベクターとしては、宿主微生物内で自律的
に増殖し得るファージまたはプラスミドから遺伝子組換
え用として構築されたものが適している。ファージとし
ては、例えばエシェリヒア・コリー(Escherichia coli)
を宿主微生物とする場合には、λgt・10、λgt・
11などが使用できる。またプラスミドとしては、例え
ばエシェリヒア・コリー(Escherichia coli)を宿主微生
物とする場合には、pBR322、pUC19、pBl
uescriptなどが使用できる。このようなベクタ
ーを先に述べたクレアチンアミジノヒドロラーゼ遺伝子
供与体である微生物DNAの切断に使用した制限酵素で
切断してベクター断片を得ることができるが、必ずしも
該微生物DNAの切断に使用した制限酵素と同一の制限
酵素を用いる必要はない。微生物DNA断片とベクター
DNA断片とを結合させる方法は、公知のDNAリガー
ゼを用いる方法であれば良く、例えば微生物DNA断片
の接着末端とベクター断片の接着末端とのアニーリング
の後、適当なDNAリガーゼの使用により微生物DNA
断片とベクターDNA断片との組換えベクターを作成す
る。必要なら、アニーリングの後、宿主微生物に移入し
て生体内のDNAリガーゼを利用し組換えベクターを作
成することもできる。
【0024】宿主微生物としては、組換えベクターが安
定かつ自律増殖可能で外来性遺伝子の形質発現できるも
のであれば良く、一般的にはエシェリヒア・コリーW3
110,エシェリヒア・コリーC600,エシェリヒア
・コリーHB101,エシェリヒア・コリーJM109
などを用いることができる。また、pBR322または
その誘導体のベクターを用いる場合、セラチア(Serrati
a)属細菌、例えばセラチア・リケファシエンス(Serrati
a liquefaciens) などを使用することができる。
【0025】宿主微生物に組換えベクターを移入する方
法としては、例えば宿主微生物がエシェリヒア・コリー
の場合には、カルシウム処理によるコンピテントセル法
やエレクトロポレーション法などが用いることができ
る。また宿主微生物がセラチア属細菌の場合、エレクト
ロポレーション法などが用いることができる。こうして
得られた形質転換体である微生物は栄養培地で培養され
ることにより、多量のクレアチンアミジノヒドロラーゼ
を安定に生産し得ることを見いだした。宿主微生物への
目的組換えベクターの移入の有無についての選択は、目
的とするDNAを保持するベクターの薬剤耐性マーカー
とクレアチンアミジノヒドロラーゼ活性を同時に発現す
る微生物を同時に発現する微生物を検索すれば良く、例
えば薬剤耐性マーカーに基づく選択培地で生育し、かつ
クレアチンアミジノヒドロラーゼを生成する微生物を選
択すれば良い。
【0026】上記の方法により得られたクレアチンアミ
ジノヒドロラーゼ遺伝子の塩基配列は、サイエンス(Sci
ence, 214,1205-1210, 1981)に記載されたジデオキシ法
により解読し、またクレアチンアミジノヒドロラーゼの
アミノ酸配列は、決定した塩基配列より推定した。この
ようにして一度選択されたクレアチンアミジノヒドロラ
ーゼ遺伝子を保有する組換えベクターは、形質転換微生
物から取り出され、他の微生物に移入することも容易に
実施することができる。また、クレアチンアミジノヒド
ロラーゼ遺伝子を保持する組換えベクターから制限酵素
やPCR法によりクレアチンアミジノヒドロラーゼ遺伝
子であるDNAを回収し他のベクター断片と結合させ、
宿主微生物に移入することも容易に実施できる。
【0027】形質転換体である宿主微生物の培養形態
は、宿主の栄養生理学的性質を考慮して培養条件を選択
すれば良く、通常多くの場合は液体培養で行うが、工業
的には通気撹拌培養を行うのが有利である。培地の炭素
源としては、微生物の培養に通常用いられるものが広く
使用され得る。宿主微生物が資化可能であれば良く、例
えばグルコース、シュークロース、ラクトース、マルト
ース、フラクトース、糖蜜、ピルビン酸などが使用でき
る。窒素源としては、宿主微生物が利用可能な窒素化合
物であれば良く、例えばペプトン、肉エキス、カゼイン
加水分解物、大豆粕アルカリ抽出物のような有機窒素化
合物や、硫安、塩安のような無機窒素化合物が使用でき
る。その他、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、マグネシウ
ム、カルシウム、カリウム、鉄、マンガン、亜鉛などの
塩類、特定のアミノ酸、特定のビタミンなどが必要に応
じて使用できる。
【0028】培養温度は宿主微生物が生育し、クレアチ
ンアミジノヒドロラーゼを生産する範囲で適宜変更し得
るが、エシェリヒア・コリーの場合、好ましくは20〜
42℃程度であり、セラチア・リケファシエンスの場
合、好ましくは20〜35℃程度である。培養時間は培
養条件により多少変動するが、クレアチンアミジノヒド
ロラーゼが最高収量に達する時期を見計らって適当時期
に終了すれば良く、通常20〜48時間程度である。培
地pHは宿主微生物が生育し、クレアチンアミジノヒド
ロラーゼを生産する範囲で適宜変更し得るが、通常好ま
しくはpH6.0〜9.0程度である。培養液より菌体
を回収する方法は、通常用いられる方法により行えば良
く、例えば遠心分離、ろ過などにより回収することがで
きる。培養液中のクレアチンアミジノヒドロラーゼが菌
体外に分泌される場合は、この菌体分離液を用いれば良
く、以下の菌体破砕後の方法に準じてクレアチンアミジ
ノヒドロラーゼを分離・精製できる。クレアチンアミジ
ノヒドロラーゼが菌体内に存在する場合は、前述したよ
うな酵素的または物理的破砕方法により破砕抽出するこ
とができる。この様にして得られた粗酵素抽出液から硫
安沈澱によりクレアチンアミジノヒドロラーゼ画分を回
収する。この粗酵素液を通常用いる方法、例えば半透膜
を用いた透析やセファデックスG−25(ファルマシア
・バイオテク)ゲルろ過になどにより脱塩を行うことが
できる。この操作の後、DEAEセファロースCL−6
B(ファルマシア バイオテク)、オクチルセファロー
スCL6−B(ファルマシア バイオテク)カラムクロ
マトグラフィーにより分離・精製し精製酵素標品を得る
ことができる。この精製酵素標品は、SDS−PAGE
的にほぼ単一のバンドを示す程度に純化されている。
【0029】本発明の製法により得られたクレアチンア
ミジノヒドロラーゼ活性を有するタンパク質は、以下に
示す性質を有する。 作用: クレアチン + H2 O → ザルコシン +
尿素 至適温度:40℃〜45℃ 至適pH:8.0〜9.0 熱安定性:約50℃以下(pH7.5,30分間) pH安定性:pH約4〜10 クレアチンに対するKm値:約15.2mM 分子量:約43,000(SDS−PAGE) 等電点:約3.5
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。実施例中、クレアチンアミジノヒドロラーゼの活性
測定は以下のようにして行った。まず試験管に基質溶液
(クレアチンを0.1Mとなるように50mMリン酸緩
衝液,pH7.5に溶解したもの)0.9mlを取り、
37℃で約5分予備加温する。次に酵素溶液0.1ml
を加え、反応を開始し、37℃で正確に10分間反応さ
せた後、DAB溶液(2.0gのジメチルアミノベンズ
アルデヒドを100mlのジメチルスルホキシドに溶解
させた後、濃塩酸15mlを加える)2.0mlを加え
て反応を停止させる。25℃で20分間放置後、生成し
た尿素がジメチルアミノベンズアルデヒドと縮合して生
成した黄色色素(Ehrich)反応生成物)を425nmにお
ける吸光度で測定する。盲検は基質溶液0.9mlを3
7℃で10分間放置後、DAB溶液2.0mlを加えて
混和し、次いで酵素溶液0.1mlを加えて調製し、以
下同様に25℃で20分間放置後、吸光度を測定する。
上記条件で1分間に1マイクロモルの黄色色素を生成す
る酵素量を1単位(U)とする。
【0031】参考例1 アルカリゲネス・フェカリスT
E3581からのクレアチンアミジノヒドロラーゼの精
製 アルカリゲネス・フェカリスTE3581(FERM P-1423
7)を10Lジャーファーメンターで培養した。培地組成
はクレアチン1%、ポリペプトン1%、酵母エキス0.
5%、NaCl0.5%、を含む培地(pH7.0)で
あり、30℃、24時間通気撹拌培養した。この時の生
産性は約2U/ml-b であった。上記菌体を遠心分離にて
集菌し、50mMリン酸緩衝液、pH7.0に懸濁し
た。
【0032】上記菌体懸濁液をフレンチプレスで破砕
し、遠心分離を行い上清液を得た。得られた粗酵素液を
硫安分画後セファデックスG−25(ファルマシア・バ
イオテク)ゲルろ過により脱塩し、DEAEセファロー
スCL−6B(ファルマシア・バイオテク)カラムクロ
マトグラフィー、フェニルセファロースCL−6B(フ
ァルマシア・バイオテク)カラムクロマトグラフィー、
セファデックスG−200(ファルマシア・バイオテ
ク)ゲルろ過により精製し、精製酵素表品を得た。該方
法により得られたクレアチンアミジノヒドロラーゼ標品
は、SDS−PAGE的に均一なバンドを示し、この時
の比活性は19.5U/mg-タンパク質であった。表1に
これまでの精製のまとめを示す。また表2に上記方法に
より得られたクレアチンアミジノヒドロラーゼの理化学
的性質を示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】実施例1 染色体DNAの分離 アルカリゲネス・フェカリスTE3581の染色体DN
Aを次の方法で分離した。該菌株を150mlの普通ブ
イヨン培地で30℃一晩振盪培養した後、遠心分離(8
000rpm,10分間)により集菌した。10%シュ
ークロース、50mMトリス塩酸(pH8.0)、50
mMEDTAを含んだ溶液5mlに懸濁し、1mlのリ
ゾチーム溶液(10mg/ml)を加えて37℃15分
間保温し、次いで1mlの10%SDS溶液を加えた。
この溶液に等量のクロロホルム・フェノール溶液(1:
1)を加え、撹拌混合し、10,000rpm、3分間
の遠心で水層と溶媒層に分離し、水層を分取した。この
水層に2倍量のエタノールを静かに重層し、ガラス棒で
ゆっくり撹拌しながらDNAをガラス棒に巻き付かせて
分離した。このDNAを1mM EDTAを含んだ10
mMトリス塩酸、pH8.0溶液(以下TEと略記)で
溶解した。これを等量のクロロホルム・フェノール溶液
で処理後遠心分離により水層を分取し、2倍量のエタノ
ールを加えて上記方法で、もう一度DNAを分離し、2
mlのTEで溶解した。
【0036】実施例2 クレアチンアミジノヒドロラーゼをコードする遺伝子を
含有するDNA断片及び該DNA断片を有する組換えベ
クターの調製 実施例2で得たDNA20μgを制限酵素Sau3AI
(東洋紡製)で部分分解し、シュークロース密度勾配遠
心分離法により2〜10kbpの断片を回収した。一方
制限酵素BamHI(東洋紡製)で切断したpBlue
scriptKS(+)をバクテリアルアルカリホスフ
ァターゼ(東洋紡製)により脱リン酸化処理した後、両
DNAをT4DNAリガーゼ(東洋紡製)1ユニットで
16℃、12時間反応させDNAを連結した。連結した
DNAはエシェリヒア・コリーJM109のコンピテン
トセル(東洋紡製)を用いて形質転換し、クレアチンア
ミジノヒドロラーゼ活性検出用寒天培地[0.5%酵母
エキス、0.2%肉エキス、0.5%ポリペプトン、
0.1%NaCl、0.1%KH2 PO4 、0.05%
MgSO4 ・7H2 O、1.15%クレアチン、10U
/mlザルコシンオキシダーゼ(東洋紡製)、0.5U
/mlペルオキシダーゼ(東洋紡製)、0.01%ο−
ジアニシジン、50μg/mlアンピシリン、1.5%
寒天]に塗布した。クレアチンアミジノヒドロラーゼ活
性の検出は、上記培地に生育し、且つ茶色に染色される
コロニーを指標に行った。使用したDNA1μg当たり
約1×105 個の形質転換体のコロニーが得られた。約
12,000個のコロニーをスクリーニングした結果、
6株茶色に染色されるコロニーを見いだした。これらの
株をLB液体培地(1%ポリペプトン、0.5%酵母エ
キス、0.5%NaCl、50μg/mlアンピシリ
ン)で培養し、クレアチンアミジノヒドロラーゼ活性を
測定したところ、いずれの株からもクレアチンアミジノ
ヒドロラーゼ活性が検出された。これらの株のうち、最
もクレアチンアミジノヒドロラーゼ活性の高かった株の
保有するプラスミドには、約5kbpの挿入DNA断片
が存在しており、このプラスミドをpCRH17とし
た。このpCRH17の挿入DNAの制限酵素地図を図
1に示した。次いでpCRH17の挿入DNAを制限酵
素EcoRV(東洋紡製)とPstI(東洋紡製)にて
切り出し、同制限酵素で切断したpBluescrip
tKS(+)に連結してpCRH173を作成した。
【0037】実施例3 塩基配列の決定 pCRH173の約3.3kbpの挿入DNA断片につ
いて種々の制限酵素にてサブクローンを調製した。種々
のサブクローンは常法に従い、Radioactive Sequencing
Kit(東洋紡製)を用いて塩基配列を決定した。決定し
た塩基配列及びアミノ酸配列を配列表に示した。アミノ
酸配列から求められる蛋白質の分子量は約46,000
であり、アルカリゲネス・フェカリスTE3581のク
レアチンアミジノヒドロラーゼの分子量(約43,00
0)とほぼ一致した。
【0038】実施例4 形質転換体の作成 大腸菌の形質転換体の作成はエシェリヒア・コリーJM
109のコンピテントセル(東洋紡製)をpCRH17
3で形質転換し、形質転換体エシェリヒア・コリーJM
109(pCRH173)を得た。またセラチア属細菌
の形質転換体の作成はセラチア・リケファシエンスIF
O12979をジーンパルサー(Bio−Rad製)を
用いたエレクトロポレーション法にて形質転換し、セラ
チア・リケファシエンス(pCRH173)を得た。
【0039】実施例5 エシェリヒア・コリーJM10
9(pCRH173)からのクレアチンアミジノヒドロ
ラーゼの製造 TB培地(1.2%ポリペプトン、2.4%酵母エキ
ス、0.4%グリセロール、0.0231%KH2 PO
4 、0.1254%KH2 PO4 )6Lを10Lジャー
ファーメンターに分注し、121℃、15分間オートク
レーブを行い、放冷後、別途無菌濾過した50mg/m
lアンピシリン(ナカライテスク製)、及び200mM
IPTG(日本精化製)をそれぞれ6ml添加した。
この培地にLB培地であらかじめ25℃18時間振盪培
養したエシェリヒア・コリーJM109(pCRH17
3)の培養液60mlを接種し、37℃で24時間通気
撹拌培養した。培養終了時のクレアチンアミジノヒドロ
ラーゼ活性は8.9U/mlであった。上記菌体を遠心
分離にて集菌し、50mM リン酸緩衝液、pH7.0
に懸濁した。
【0040】上記菌体懸濁液をフレンチプレスで破砕
し、遠心分離を行い上清液を得た。得られた粗酵素液を
硫安分画後セファデックスG−25(ファルマシア バ
イオテク)ゲルろ過により脱塩し、DEAEセファロー
スCL−6B(ファルマシアバイオテク)カラムクロマ
トグラフィー、オクチルセファロースCL−6B(ファ
ルマシア バイオテク)カラムクロマトグラフィーによ
り精製し、精製酵素表品を得た。本方法により得られた
クレアチンアミジノヒドロラーゼ標品は、SDS−PA
GE的にほぼ単一なバンドを示し、この時の比活性は1
8.9U/mg−タンパク質であった。表3にこれまで
の精製のまとめを示す。また表4に上記方法により得ら
れたクレアチンアミジノヒドロラーゼの理化学的性質を
示す。
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】実施例6 セラチア・リケファシエンス
(pCRH173)からのクレアチンアミジノヒドロラ
ーゼの製造 実施例5と同様の方法にて、セラチア・リケファシエン
ス(pCRH173)からのクレアチンアミジノヒドロ
ラーゼの製造を行った。なお、培養の温度は30℃で実
施し、IPTGは添加せずに行った。この時の培養終了
時のクレアチンアミジノヒドロラーゼ活性は11.0U
/mlであった。また、得られた精製酵素標品の比活性
は19.1U/mg-タンパク質であった。表5に精製のま
とめを示す。また表6に上記方法により得られたクレア
チンアミジノヒドロラーゼの理化学的性質を示す。
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】表1と表3および表5を比較すれば、本発
明の製造法によりクレアチンアミジノヒドロラーゼがよ
り、簡便な方法にて大量に調製できることが判る。特に
セラチア・リケファシエンス(pCRH173)を用い
た場合、クレアチンアミジノヒドロラーゼを大量発現さ
せるのに必要な誘導物質、例えばアルカリゲネス・フェ
カリスTE3581で必要なクレアチンや大腸菌で必要
なIPTGを全く使用することなく、大量にクレアチン
アミジノヒドロラーゼが生産できる点が優れている。
【0047】
【発明の効果】本発明により新規クレアチンアミジノヒ
ドロラーゼ遺伝子の塩基配列及びアミノ酸配列が明かと
なり、該配列を利用して工業的に大量にクレアチンアミ
ジノヒドロラーゼを生産できる。
【0048】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:404 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 起源 生物名:アルカリゲネス・フェカリス 株名:TE3581(微工研寄託番号FERM P14
237) 配列の情報:クレアチンアミジノヒドロラーゼ活性を有
する蛋白質 配列 Met Thr Asp Asp Met Leu His Val Met Lys Trp His Asn Gly Glu Lys 1 5 10 15 Asp Tyr Ser Pro Phe Ser Asp Ala Glu Met Thr Arg Arg Gln Asn Asp 20 25 30 Val Arg Gly Trp Met Ala Lys Asn Asn Val Asp Ala Ala Leu Phe Thr 35 40 45 Ser Tyr His Cys Ile Asn Tyr Tyr Ser Gly Trp Leu Tyr Cys Tyr Phe 50 55 60 Gly Arg Lys Tyr Gly Met Val Ile Asp His Asn Asn Ala Thr Thr Ile 65 70 75 80 Ser Ala Gly Ile Asp Gly Gly Gln Pro Trp Arg Arg Ser Phe Gly Asp 85 90 95 Asn Ile Thr Tyr Thr Asp Trp Arg Arg Asp Asn Phe Tyr Arg Ala Val 100 105 110 Arg Gln Leu Thr Thr Gly Ala Lys Arg Ile Gly Ile Glu Phe Asp His 115 120 125 Val Asn Leu Asp Phe Arg Arg Gln Leu Glu Glu Ala Leu Pro Gly Val 130 135 140 Glu Phe Val Asp Ile Ser Gln Pro Ser Met Trp Met Arg Thr Ile Lys 145 150 155 160 Ser Leu Glu Glu Gln Lys Leu Ile Arg Glu Gly Ala Arg Val Cys Asp 165 170 175 Val Gly Gly Ala Ala Cys Ala Ala Ala Ile Lys Ala Gly Val Pro Glu 180 185 190 His Glu Val Ala Ile Ala Thr Thr Asn Ala Met Ile Arg Glu Ile Ala 195 200 205 Lys Ser Phe Pro Phe Val Glu Leu Met Asp Thr Trp Thr Trp Phe Gln 210 215 220 Ser Gly Ile Asn Thr Asp Gly Ala His Asn Pro Val Thr Asn Arg Ile 225 230 235 240 Val Gln Ser Gly Asp Ile Leu Ser Leu Asn Thr Phe Pro Met Ile Phe 245 250 255 Gly Tyr Tyr Thr Ala Leu Glu Arg Thr Leu Phe Cys Asp His Val Asp 260 265 270 Asp Ala Ser Leu Asp Ile Trp Glu Lys Asn Val Ala Val His Arg Arg 275 280 285 Gly Leu Glu Leu Ile Lys Pro Gly Ala Arg Cys Lys Asp Ile Ala Ile 290 295 300 Glu Leu Asn Glu Met Tyr Arg Glu Trp Asp Leu Leu Lys Tyr Arg Ser 305 310 315 320 Phe Gly Tyr Gly His Ser Phe Gly Val Leu Cys His Tyr Tyr Gly Arg 325 330 335 Glu Ala Gly Val Glu Leu Arg Glu Asp Ile Asp Thr Glu Leu Lys Pro 340 345 350 Gly Met Val Val Ser Met Glu Pro Met Val Met Leu Pro Glu Gly Met 355 360 365 Pro Gly Ala Gly Gly Tyr Arg Glu His Asp Ile Leu Ile Val Gly Glu 370 375 380 Asp Gly Ala Glu Asn Ile Thr Gly Phe Pro Phe Gly Pro Glu His Asn 385 390 395 400 Ile Ile Arg Asn 404
【0049】配列番号:2 配列の長さ:1212 配列の型:核酸(DNA) 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 生物名:アルカリゲネス・フェカリス 株名:TE3581(微工研寄託番号FERM P14
237) 配列 ATG ACT GAC GAC ATG TTG CAC GTG ATG AAA TGG CAC AAC GGC GAG AAA 48 Met Thr Asp Asp Met Leu His Val Met Lys Trp His Asn Gly Glu Lys 1 5 10 15 GAT TAT TCG CCG TTT TCG GAT GCC GAG ATG ACC CGC CGC CAA AAC GAC 96 Asp Tyr Ser Pro Phe Ser Asp Ala Glu Met Thr Arg Arg Gln Asn Asp 20 25 30 GTT CGC GGC TGG ATG GCC AAG AAC AAT GTC GAT GCG GCG CTG TTC ACC 144 Val Arg Gly Trp Met Ala Lys Asn Asn Val Asp Ala Ala Leu Phe Thr 35 40 45 TCT TAT CAC TGC ATC AAC TAC TAT TCC GGC TGG CTG TAC TGC TAT TTC 192 Ser Tyr His Cys Ile Asn Tyr Tyr Ser Gly Trp Leu Tyr Cys Tyr Phe 50 55 60 GGA CGC AAG TAC GGC ATG GTC ATC GAC CAC AAC AAC GCC ACG ACG ATT 240 Gly Arg Lys Tyr Gly Met Val Ile Asp His Asn Asn Ala Thr Thr Ile 65 70 75 80 TCG GCC GGC ATC GAC GGC GGC CAG CCC TGG CGC CGC AGC TTC GGC GAC 288 Ser Ala Gly Ile Asp Gly Gly Gln Pro Trp Arg Arg Ser Phe Gly Asp 85 90 95 AAC ATC ACC TAC ACC GAC TGG CGC CGC GAC AAT TTC TAT CGC GCC GTG 336 Asn Ile Thr Tyr Thr Asp Trp Arg Arg Asp Asn Phe Tyr Arg Ala Val 100 105 110 CGC CAG CTG ACC ACG GGC GCC AAG CGC ATC GGC ATC GAG TTC GAC CAC 384 Arg Gln Leu Thr Thr Gly Ala Lys Arg Ile Gly Ile Glu Phe Asp His 115 120 125 GTC AAT CTC GAC TTC CGC CGC CAG CTC GAG GAA GCC CTA CCG GGC GTC 432 Val Asn Leu Asp Phe Arg Arg Gln Leu Glu Glu Ala Leu Pro Gly Val 130 135 140 GAC TTC GTC GAC ATC AGC CAG CCC TCG ATG TGG ATG CGC ACC ATC AAG 480 Glu Phe Val Asp Ile Ser Gln Pro Ser Met Trp Met Arg Thr Ile Lys 145 150 155 160 TCG CTC GAA GAG CAG AAG CTG ATC CGC GAA GGC GCC CGC GTG TGT GAC 528 Ser Leu Glu Glu Gln Lys Leu Ile Arg Glu Gly Ala Arg Val Cys Asp 165 170 175 GTC GGC GGC GCG GCC TGC GCG GCT GCC ATC AAG GCC GGC GTG CCC GAG 576 Val Gly Gly Ala Ala Cys Ala Ala Ala Ile Lys Ala Gly Val Pro Glu 180 185 190 CAT GAA GTG GCG ATC GCC ACC ACC AAT GCG ATG ATC CGC GAG ATC GCC 624 His Glu Val Ala Ile Ala Thr Thr Asn Ala Met Ile Arg Glu Ile Ala 195 200 205 AAA TCG TTC CCC TTC GTG GAG CTG ATG GAC ACC TGG ACC TGG TTC CAG 672 Lys Ser Phe Pro Phe Val Glu Leu Met Asp Thr Trp Thr Trp Phe Gln 210 215 220 TCG GGC ATC AAC ACC GAC GGC GCG CAC AAT CCG GTC ACC AAC CGC ATC 720 Ser Gly Ile Asn Thr Asp Gly Ala His Asn Pro Val Thr Asn Arg Ile 225 230 235 240 GTG CAA TCC GGC GAC ATC CTT TCG CTC AAC ACC TTC CCG ATG ATC TTC 768 Val Gln Ser Gly Asp Ile Leu Ser Leu Asn Thr Phe Pro Met Ile Phe 245 250 255 GGC TAC TAC ACC GCG CTG GAG CGC ACG CTG TTC TGC GAC CAT GTC GAT 816 Gly Tyr Tyr Thr Ala Leu Glu Arg Thr Leu Phe Cys Asp His Val Asp 260 265 270 GAC GCC AGC CTC GAC ATC TGG GAG AAG AAC GTG GCC GTG CAT CGC CGC 864 Asp Ala Ser Leu Asp Ile Trp Glu Lys Asn Val Ala Val His Arg Arg 275 280 285 GGG CTC GAG CTG ATC AAG CCG GGC GCG CGC TGC AAG GAC ATC GCC ATC 912 Gly Leu Glu Leu Ile Lys Pro Gly Ala Arg Cys Lys Asp Ile Ala Ile 290 295 300 GAG CTC AAC GAG ATG TAC CGC GAG TGG GAC CTG CTG AAG TAC CGC TCC 960 Glu Leu Asn Glu Met Tyr Arg Glu Trp Asp Leu Leu Lys Tyr Arg Ser 305 310 315 320 TTC GGC TAT GGC CAC TCC TTC GGC GTG CTG TGC CAC TAC TAC GGT CGC 1008 Phe Gly Tyr Gly His Ser Phe Gly Val Leu Cys His Tyr Tyr Gly Arg 325 330 335 GAG GCC GGC GTG GAG CTG CGC GAG GAC ATC GAC ACC GAG CTG AAG CCC 1056 Glu Ala Gly Val Glu Leu Arg Glu Asp Ile Asp Thr Glu Leu Lys Pro 340 345 350 GGC ATG GTG GTC TCC ATG GAG CCG ATG GTG ATG CTG CCG GAG GGC ATG 1104 Gly Met Val Val Ser Met Glu Pro Met Val Met Leu Pro Glu Gly Met 355 360 365 CCC GGT GCC GGC GGC TAT CGC GAG CAC GAC ATC CTG ATC GTC GGG GAG 1152 Pro Gly Ala Gly Gly Tyr Arg Glu His Asp Ile Leu Ile Val Gly Glu 370 375 380 GAC GGT GCC GAG AAC ATC ACC GGC TTC CCG TTC GGT CCG GAA CAC AAC 1200 Asp Gly Ala Glu Asn Ile Thr Gly Phe Pro Phe Gly Pro Glu His Asn 385 390 395 400 ATC ATC CGC AAC 1212 Ile Ile Arg Asn 404
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスミドpCRH17の制限酵素地図を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/21 C12R 1:425) (C12N 9/78 C12R 1:425)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表・配列番号1に記載されたアミノ
    酸配列または該アミノ酸配列において1もしくは複数の
    アミノ酸が付加、欠失または置換されており且つクレア
    チンアミジノヒドロラーゼの酵素活性をもたらすアミノ
    酸配列をコードしている塩基配列を含有することを特徴
    とするクレアチンアミジノヒドロラーゼをコードする遺
    伝子。
  2. 【請求項2】 クレアチンアミジノヒドロラーゼが、下
    記理化学的性質を有する請求項1記載のクレアチンアミ
    ジノヒドロラーゼをコードする遺伝子。 作用: クレアチン + H2 O → ザルコシン +
    尿素 至適温度:40℃〜45℃ 至適pH:8.0〜9.0 熱安定性:約50℃以下(pH7.5,30分間) pH安定性:pH約4〜10 クレアチンに対するKm値:約15.2mM 分子量:約43,000(SDS−PAGE) 等電点:約3.5
  3. 【請求項3】 クレアチンアミジノヒドロラーゼがアル
    カリゲネス・フェカリス(Alcaligenes faecalis) TE358
    1(FERM P-14237) が産生する酵素である請求項1記載の
    クレアチンアミジノヒドロラーゼをコードする遺伝子。
  4. 【請求項4】 配列表・配列番号2に記載された塩基配
    列を含有することを特徴とするクレアチンアミジノヒド
    ロラーゼをコードする遺伝子。
  5. 【請求項5】 配列表・配列番号2に記載された塩基配
    列において、1もしくは複数の塩基が付加、欠失または
    置換されており、且つクレアチンアミジノヒドロラーゼ
    の酵素活性をもたらすアミノ酸配列をコードしている塩
    基配列であることを特徴とするクレアチンアミジノヒド
    ロラーゼをコードする遺伝子。
  6. 【請求項6】 請求項1、4または5に記載されたクレ
    アチンアミジノヒドロラーゼをコードする遺伝子を含有
    することを特徴とする組換えベクター。
  7. 【請求項7】 宿主細胞が請求項1、4または5に記載
    されたクレアチンアミジノヒドロラーゼをコードする遺
    伝子を含有する組換えベクターにより形質転換された形
    質転換体。
  8. 【請求項8】 宿主細胞がグラム陰性細菌である請求項
    7記載の形質転換体。
  9. 【請求項9】 宿主細胞がセラチア属細菌である請求項
    7記載の形質転換体。
  10. 【請求項10】 セラチア属細菌がセラチア・リケファ
    シエンス(Serratialiquefaciens) である請求項9記載
    の形質転換体。
  11. 【請求項11】 宿主細胞が請求項1、4または5に記
    載された遺伝子を含有する組換えベクターにより形質転
    換された形質転換体を培地で培養し、クレアチンアミジ
    ノヒドロラーゼを生成させ、該クレアチンアミジノヒド
    ロラーゼを採取することを特徴とするクレアチンアミジ
    ノヒドロラーゼの製造法。
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