JP2525458B2 - ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

ポリエステルフィルムの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリエステルフィルムの製造方法に関するも
のであり、より詳しくは、セラミックロールを用いたポ
リエステルフィルムの縦延伸方法に関するものである。
〔従来の技術〕 (1)金属ロール表面に0.01〜5mm厚さでセラミック層
が被覆された加熱延伸ロールを用いて延伸する方法(特
公昭48−44666号公報) (2)表面粗さのRmaxが1.5μm以上の高分子樹脂ロー
ルで加熱延伸を行なう方法(特公昭47−49827号公報) (3)加熱ロールに、Rmaxが1.0μm以上6μm以下で
あり、凹部が10個/mm以上で、かつ断面曲線の中心線よ
り1.5μm以上高い凸部がないように表面仕上げされた
ロールを用いる方法(特開昭62−116127号公報) 等が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、特公昭48−44666号公報に開示された方法
は、金属ロール表面にセラミックス層を被覆したロール
であり、単なるセラミック材料のみでは必ずしも粘着防
止効果が認められない。
また、特公昭47−49827号公報に示されるように、表
面粗さのRmaxを大きくし、粗面化の程度を増大すれば粘
着むらは少なくなるが、すり傷が発生しやすくなると共
に斑点状汚れが出やすくなるので上限の規制が必要であ
る。また、Rmaxの規制だけでは、粘着、表面傷の発生防
止には十分ではない。
また、特開昭62−11627号公報に開示された方法につ
いては、Rmaxと凹部の個数だけの管理では、まだ不十分
であり、中心線平均粗さを管理する必要がある。また、
10μm以上凹部の数10個/mm以上で延伸した場合、粘着
が起りにくいが、傷が発生するので好ましくない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、表面粗さの中心線平均粗さが0.02μm未満
で最大粗さが0.2μm未満のポリエステルフィルムの製
造方法において、フィルムの長手方向(縦方向)に延伸
するに際し、予熱ロール及び延伸ロールとして、表面粗
さの中心線平均粗さが0.7〜2.0μm、最大深さが15μm
以下、0.5μm以上の凹部の数(粗さ密度)が1mm長当り
17〜28個であるセラミックロールを用いることを特徴と
するポリエステルフィルムの製造方法である。
本発明に用いる予熱ロール及び延伸ロールの中心線平
均粗さは0.7〜2.0μm、好ましくは1.0〜1.7μmであ
る。上記範囲より低いと、フィルムと粘着しやすくな
り、逆に上記範囲を超えるとロール上でフィルムがすべ
り擦り傷発生の原因となる。
最大深さは15μm以下で、好ましくは12μm以下であ
る。上記範囲を超えると、熱伝導度が低下すると共に熱
伝導むらが生じ局部的にクレータ状の斑点になり外観が
悪い。
0.5μm以上の凹部の数は1mm長当り、17〜28個、好ま
しくは20〜25個である。上記範囲より低いとフィルムと
粘着しやすくなり、逆に上記範囲を超えるとロール上で
フィルムがすべり擦り傷発生の原因となる。
本発明に用いるセラミックロールは、金属ロール表面
に、焼結棒式又は粉末式炎溶射法により、セラミックを
金属ロール表面に粉砕噴射させることにより加工され
る。
セラミック原料としては、アルミナ、ジルコニア、ジ
ルコン等が使用できるが、より具体的には、例えば酸化
アルミニウム(Al2O3:95%以上)、酸化ケイ素(SiO2:
0.3%以上)、酸化ナトリウム(Na2O:0.1%以上)、酸
化カルシウム(CaO:0.1%以上)、酸化鉄(Fe2O3:0.05
%以上)、酸化チタン(TiO2:0.01%以上)などで構成
される。
セラミック層の厚みは、通常0.01〜3mmであり、好ま
しくは0.1〜0.5mmである。セラミック層の厚さが0.01mm
より薄いと粘着の発生を防止することができない。また
セラミック層の厚さが3mmより厚くなると、ロールの熱
伝導度が悪化し、均一な加熱ができないようになる。
なお、本発明のセラミックロールの表面は、表面線よ
り凹部のところに、さらに凹凸が形成されていることが
より好ましい。
本発明のセラミックロールの表面の凹凸は、予め金属
ロールの表面に、金属により凹凸を形成しておき、この
表面に上記の方法によってセラミック被覆をするか、又
は凹凸のない金属ロールの表面にセラミック被覆と同時
にセラミックによる凹凸を形成させた後、凸部を0.5mm
以内に於いて、適宜研磨、除去をすることにより製造さ
れる。
第2図は、本発明に用いるセラミックロールの表面を
表面粗さ計で測定して得られる粗さ曲線の一例を示す。
図中、曲線7が該粗さ曲線である。破線8はセラミック
ロール製造過程において金属ロール表面にセラミックを
溶射した直後のロール表面の粗さ曲線を示し、本発明の
セラミックロールはこの破線8で示す凸部を研磨したも
のである。すなわち、直線9は研磨除去線である。ま
た、直線10は、粗さ曲線の中心線を示し、直線11は該中
心線より0.5μm以下に位置するカウントレベルを示
す。粗さ曲線のうち該カウントレベルより下に位置する
部分が0.5μm以上の凹部12を示す。本発明にいう粗さ
密度とは、長さ1mm当りに存在する0.5μm以上の凹部12
の数である。
本発明において、ポリエステルは周知のポリエステル
であり、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフ
タレート単位を主たる繰返し構成単位とする共重合ポリ
エステル及びかかるポリエステルが主成分であるような
ポリマーブレンドよりなる群から選ばれたポリマーを原
料としたポリエステルであり、予熱、延伸の対象となる
フィルムは、これらの未延伸又は少なくとも一軸方向に
延伸されたフィルムである。
セラミックロールは、強制駆動、遊動駆動及びその両
者の併用のいずれの態様で用いてもよい。また、加熱方
法は、ロール加熱によるが、粘着が起らない程度の軽度
のラジエーション加熱とヒータ照射を併用してもよい。
セラミックロールの適正温度範囲は、ポリエステルフィ
ルムの表面傷と粘着の発生を防止する上から、通常75〜
135℃である。ポリエステル二軸延伸フィルムを製造す
るに於いて、加熱(予熱)工程で発生するフィルム表面
傷、粘着、汚れは、商品価値に大きな影響を与えるた
め、加熱ロール材質や表面状態がしばしば問題となって
いるが、本発明の方法を採用することにより、表面傷、
クレータ状の斑点、横段状粘着汚れ等の欠点が解消でき
る。
なお、表面傷、クレータ状の斑点、横段状粘着汚れと
は、次のようなものをいう。
(1)表面傷 ロール上でフィルムが滑ると、すり傷が発生する。こ
れを表面傷と表現する。
(2)クレータ状斑点 ロール表面粗さの粗面化によってロールとフィルムの
密着性が悪くなり、ロール凹部に付着したオリゴマー、
モノマー等が付着してクレータ状の斑点汚れとなること
をいう。
(3)横段状粘着汚れ ロールとフィルムの粘着によって剥離性が悪化したと
きに発生する段状汚れをいう。
なお、本発明の特性値の測定方法は次のとおりであ
る。
(1)中心線平均粗さ及び最大深さ JIS B−0601による。
(2)0.5μm以上の凹部の数(粗さ密度) JIS B−0601に準じて、小坂式粗さ計(タイプ・サー
フコーダSE40D型)を用いてPPI−3に設定し、粗さ曲線
の中心線より0.5μm下位にカウントレベルを設け、こ
のカウントレベルと粗さ曲線が交差する点2つ毎に凹部
1つとして数え、この凹部の数を基準長さ間に於いて求
め、1mm当りに換算する。
〔実施例〕
実施例1 第1図に示すような装置を用いて平滑ポリエステルフ
ィルムの製膜を行なった。予熱用、延伸用セラミックロ
ールとして、酸化アルミニウム98.55%、酸化ケイ素0.5
8%、酸化ナトリウム0.31%、酸化マグネシウム0.23
%、酸化カルシウム0.19%、酸化鉄0.10%、酸化チタン
0.04%を含むセラミック焼結棒式により被覆させたロー
ルで、被覆の厚さ0.3mm、仕上げ精度1S、中心線平均粗
さ1.3μm、最大深さ8.0μm、0.5μm以上の凹部の粗
さ密度が1mm長中に22個を有するセラミックロールを使
用し、ポリエステル未延伸フィルム、1000μmを予熱用
セラミックロールを90℃に予熱し、延伸用セラミックロ
ールを98℃に設定し、縦方向に3.0倍延伸し、連続して
横方向に3.0倍延伸し、ワインダーで巻取り、中心線平
均粗さ0.010μm、最大粗さ、0.10μmの平滑なポリエ
ステルフィルムを製膜した。得られたフィルムには、表
面傷、クレータ状斑点、横段状粘着むらのいずれも認め
られなかった。
実施例2 中心線平均粗さ0.7μm、最大深さ4.0μm、0.5μm
以上の凹部の粗さ密度が1mm長中に19個を有する予熱
用、延伸用セラミックロールを用い、他は実施例1と同
様にして、中心線平均粗さ0.009μm、最大粗さ0.09μ
mの平滑なポリエステルフィルムを製膜した。得られた
フィルムには、表面傷、クレータ状斑点、横段状粘着む
らのいずれも認められなかった。
実施例3 中心線平均粗さ1.8μm、最大深さ12.0μm、0.5μm
以上の凹部の粗さ密度が1mm長中に26個を有する予熱
用、延伸用セラミックロールを用い、他は実施例1と同
様にして、中心線平均粗さ0.011μm、最大粗さ0.11μ
mの平滑なポリエステルフィルムを製膜した。得られた
フィルムには、表面傷、クレータ状斑点、横段状粘着む
らのいずれも認められなかった。
比較例1 中心線平均粗さ0.4μm、最大深さ5.0μm、0.5μm
以上の凹部の粗さ密度が1mm長中に14個を有する予熱
用、延伸用セラミックロールを用い、他は実施例1と同
様にして、中心線平均粗さ0.009μm、最大粗さ0.09μ
mの平滑なポリエステルフィルムを製膜した。得られた
フィルムには、表面傷とクレータ状斑点は認められなか
ったが、横段状粘着むらが全面に見られた。
比較例2 中心線平均粗さ2.5μm、最大深さ19.0μm、0.5μm
以上の凹部の粗さ密度が1mm長中に32個を有する予熱
用、延伸用セラミックロールを用い、他は実施例1と同
様にして、中心線平均粗さ0.011μm、最大粗さ0.11μ
mの平滑なポリエステルフィルムを製膜した。得られた
フィルムには横段状粘着むらは認められなかったが、表
面傷とクレータ状斑点が全面に見られた。
〔発明の効果〕
本発明は、表面の粗さと粗さ密度を適正化したセラミ
ックロールを用いて、ポリエステルフィルムを予熱、加
熱延伸することにより、フィルムがロール上で滑って発
生する表面傷や、ロールとフィルムとの粘着によって生
じる横段状粘着汚れや、クレータ状斑点の発生を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施に用いる予熱、延伸工程の装置
の一例を示す。 第2図は、本発明の実施に用いるセラミックロールの表
面を表面粗さ計で測定したときに得られる粗さ曲線の一
例を示す。 1……ポリエステルフィルム 2……予熱セラミックロール 3……延伸セラミックロール 4……ラジエーションヒータ 5……冷却ロール 6……テンター 7……粗さ曲線 8……研磨除去前の粗さ曲線 9……研磨除去線 10……粗さ曲線の中心線 11……カウントレベル 12……0.5μm以上の凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−94817(JP,A) 特開 平1−141007(JP,A) 特開 昭63−41125(JP,A) 特開 昭63−299915(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面粗さの中心線平均粗さが0.02μm未満
    で最大粗さが0.2μm未満のポリエステルフィルムの製
    造方法において、フィルムの長手方向(縦方向)に延伸
    するに際し、予熱ロール及び延伸ロールとして、表面粗
    さの中心線平均粗さが0.7〜2.0μm、最大深さが15μm
    以下、0.5μm以上の凹部の数(粗さ密度)が1mm長当り
    17〜28個であるセラミックロールを用いることを特徴と
    するポリエステルフィルムの製造方法。
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