JPH0610741B2 - 写真印画紙用支持体樹脂被覆層のマツト型づけ加工方法 - Google Patents

写真印画紙用支持体樹脂被覆層のマツト型づけ加工方法

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JPH0610741B2
JPH0610741B2 JP62017212A JP1721287A JPH0610741B2 JP H0610741 B2 JPH0610741 B2 JP H0610741B2 JP 62017212 A JP62017212 A JP 62017212A JP 1721287 A JP1721287 A JP 1721287A JP H0610741 B2 JPH0610741 B2 JP H0610741B2
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    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/76Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers

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  • Materials Engineering (AREA)
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、写真印画紙用支持体樹脂被覆層のマット型づ
け加工方法に関するものである。
更に詳しく述べるならば、本発明は、写真印画紙の写真
乳剤層鏡面に、くもりむら、平滑むら、又は剥離むらを
発生させることのない裏面樹脂被覆層および高速マット
加工の可能な表面樹脂被覆層を得るために有効なマット
型づけ加工方法に関するものである。
本明細書記載の用語「マット」はセミマットも包含する
ものである。
〔従来の方法〕
従来は写真印画紙の支持体として、バライタ紙が使用さ
れていたが近年写真処理を迅速にする目的から、シート
状基体の表裏両面に耐水性のある樹脂例えばポリオレフ
ィン樹脂を被覆した写真印画紙用樹脂被覆支持体が用い
られるようになった。
両面に樹脂を被覆した写真用支持体を用いた印画紙は確
かに写真処理の迅速化において、従来に比較して格段の
進歩をとげている。しかし、この支持体は、下記のよう
な新たな問題点を発生している。
第一に、樹脂被覆支持体において、その裏面樹脂被覆層
には通常マット型付け加工が施されているが、このよう
な樹脂被覆支持体を巻き取ると、その表面樹脂被覆層の
鏡面にたて縞状にくもりむら(光沢が低くなる状態)が
発生しやすく、このような鏡面に写真乳剤を塗布し、印
画紙乳剤層を形成すると、得られる写真乳剤層鏡面にも
縞状のくもりむらを発生する結果となり、得られる写真
印画紙は商品価値の著るしく低下したものとなるという
問題点がある。
支持体の表面樹脂被覆層鏡面にたて縞状くもりが生ずる
状況を検討したところ、裏面樹脂被覆層の表面が粗い場
合に、くもりむらが発生しやすいことが見出された。
すなわち、樹脂被覆支持体が巻取られたとき、その表面
樹脂被覆層の表面が相接するシートの裏面樹脂被覆層表
面により強く押圧されて、裏面樹脂被覆層のマット型付
け粗面によって局部的に型押しされたような状態とな
り、特に支持体の厚さにむらのある場合にこの現象が顕
著に発現し、このため表面の光沢が局部的に低下し、く
もりむらとなるものと考えられる。
従って、写真印画紙用支持体の表面樹脂被覆層鏡面のく
もりむらを少なくするには、裏面樹脂被覆層の巾方向の
厚さプロファイルを均一にすることが重要である。
また、裏面樹脂被覆層表面の粗さを細かくすれば、表面
樹脂被覆層鏡面のくもりむらを減少させることができ
る。しかしながら表面樹脂被覆層鏡面にくもりむらを生
じさせない程度に、裏面樹脂被覆層の表面を微細な粗面
にすると、高速加工の際に剥離不良、クーリングロール
の汚れ、剥離むらなどを発生し、写真の品質を低下させ
る。また、樹脂被覆支持体を巻取るとき、接触面相互の
すべり不良によりしわ発生が多くなり、更に、支持体に
写真乳剤塗布後、巻き取られた写真印画紙から印画紙を
巻き戻すとき、乳剤層鏡面とそれに接している裏面樹脂
被覆層表面との剥離が困難になり、このため、スタチッ
クマークが発生しやすくなり、更に、シート印画紙や現
像処理後のプリントした乳剤層鏡面と裏面樹脂被覆層表
面とのすべり不足による紙揃え不良等数多くの問題を発
生する。このため、上記のような裏面樹脂被覆層表面の
粗さを単に微細にする方法には実用性がない。
上述のような理由により樹脂被覆支持体としての必要性
能を保持しつつ表面樹脂被覆層鏡面のくもりむらを防止
することは、非常に困難であった。支持体の乳剤を塗布
する表面樹脂被覆層の表面についても絹目と並んで微粒
面或はマットの型付けが、型付けクーリングロールによ
り行われている。これらの型付けの深さ、大きさ並びに
結果としての写真焼付後の光沢等は写真利用者の好みに
合わせるのが一般であるが、エキストルージョンコーテ
ィングのスピードアップに伴って、クーリングロールと
樹脂面の剥離性、型付きの再現性、写真の光沢性、光沢
むら等をバランスさせるのは困難となっている。一般に
はこの問題に対応してクーリングロールの表面粗面化と
その後の表面研磨を実施しているが、このような従来の
方法では高速加工が困難であって生産性に問題があっ
た。
一般にクーリングロールの周面を粗面化する方法とし
て、ウエットホーニング法、サンドブラスト法、スチー
ルグリット法、アルミナグリット法、彫刻法などが知ら
れている。写真印画紙用支持体の裏面樹脂被覆層に用い
られるクーリングロールの場合は、一般的にウエットホ
ーニング法で表面加工されている。
ウエットホーニング法とサンンドブラスト法の粗面化効
果を比較すると、一般に使用される砂粉の粒度が同一で
あれば得られる粗面化表面のパターンや形状はほゞ同じ
となる。一般的に、サンドブラスト法(乾式)では、比
較的粒度の大きな砂粉が使用され、従って得られる粗面
化表面は粗いものとなる。また、ウエットホーニング法
(湿式)では、比較的粒度の小さな砂粉が用いられ、従
って得られる粗面化表面の粗さは、細かなものとなる。
すなわち、サンドブラスト法は、乾式法であるため、微
小な砂粉を使用すると飛散する粉塵で作業環境が汚染さ
れるので、微細砂粉の使用は好ましくなく、逆にウエッ
トホーニング法は、湿式であるため、粗大な砂粉を使用
すると加工時に液中で砂粉が循環しにくくなり加工作業
効率が低下するので、粗大砂粉の使用は好ましくないの
である。
従って、一般的には、使用する粗面化方法が、ウエット
ホーニング法かサンドブラスト法かに決まれば、自ずと
それに使用されるべき砂粉の粒度範囲が定まり、マット
加工面の粗さも定まることになる。
上述のように、表裏面又は裏面樹脂被覆層にマット型付
け加工を施すためのクーリングロール周面に対する粗面
化加工は、従来のサンドブラスト法によるものも、ウエ
ットホーニング法によるものも、ともに、実用的には、
不満足なものであった。
そこで、写真印画紙用支持体の表面樹脂被覆層および写
真印画紙の写真乳剤層鏡面に対し、くもりむらを発生さ
せることがなく、かつ、写真印画紙の写真乳剤層鏡面と
のすべり性が良好で、印画紙に巻きじわを発生させるこ
とのない、裏面樹脂被覆層、並びに、高速加工の際にも
剥離性がよく、光沢が良好で光沢むらの少ない写真が再
現性よく得られる表面樹脂被覆層を形成することのでき
る新規なマット型付け加工方法の開発が強く望まれてい
た。
〔発明が解決すべき問題点〕
本発明は、写真印画紙用支持体の樹脂被覆層に対する新
規なマット型付け加工方法を提供するものである。この
マット型付け加工方法を裏面樹脂被覆層に適用すること
によって、写真印画紙用支持体の表面樹脂被覆層および
写真印画紙の写真乳剤層鏡面におけるくもりむらの発
生、および、写真印画紙写真乳剤層鏡面と、裏面樹脂被
覆層とのすべり性不良による印画紙巻きじわの発生、な
どの従来の裏面樹脂被覆層の問題点を解消し、更に、表
面樹脂被覆層に適用することによって高速加工の際の剥
離性不良、再現性不良、写真の光沢不良および光沢むら
などの発生などの従来の表面樹脂被覆層の問題点を解消
しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明に係る写真印画紙用支持体樹脂被覆層のマット型
づけ加工方法は、シート状基体の表裏両面に、それぞ
れ、合成樹脂を用いて表面および裏面樹脂被覆層を押し
出し形成するに際し、前記裏面樹脂被覆層の押し出し形
成に用いられるクーリングロールの周面に、ドライホー
ニング法による第1段粗面化砂粉処理工程と、ウエット
ホーニング法による第2段微細粗面化砂粉処理工程を含
む粗面化を施し、前記粗面化周面を有するクーリングロ
ールを用いて、前記裏面樹脂被覆層にマット型づけ加工
を施すことを特徴とするものである。
本発明方法において、裏面樹脂被覆層に対し、そのマッ
ト型づけ加工に用いられるクーリングロールの周面は、
ドライホーニング法による第1段粗面化砂粉処理工程お
よび、ウエットホーニング法による第2段微細粗面化砂
粉処理工程を含む2段粗面化処理に供される。
すなわち第1段粗面化処理工程では粗い砂粉が用いら
れ、第2段微細粗面化処理工程では微細な砂粉が用いら
れる。従って、第1段粗面化処理工程においては、粗い
砂粉を用いるドライホーニング法が用いられるが、第2
段微細粗面化処理工程では、微細な砂粉を使用するウエ
ットホーニング法が用いられる。一般に、ドライホーニ
ング処理においては、20〜80メッシュの粒度の砂粉を用
いることが好ましく、60〜80メッシュの粒度の砂粉を用
いることがより好ましい。また、ウエットホーニング処
理においては、100〜250メッシュの粒度の砂粉を用いる
ことが好ましく、120〜200メッシュの粒度の砂粉を用い
ることがより好ましい。
本発明方法においては、上述のようにクーリングロール
周面の粗面化を粗大粗面化および微細粗面化の順に2工
程により施し、これによって粗大粗面化および微細粗面
化のそれぞれを単独で施した場合と異り、二段合成波状
粗面、;すなわちその表面にエヤーギャップがあり、し
かし微細粗面度と、平滑性とを有する粗面を形成し、か
つ加工の自由度を拡大しようとするものである。
ドライホーニング処理においては一般に20〜80メッシュ
粒度の砂粉を20Kg/cm2前後の空気圧でロール表面に
噴射し、これを粗面化する。
ウエットホーニング処理では、一般に100〜250メッシュ
粒度の砂粉を水中に懸濁させ、この懸濁液を10Kg/cm
2前後の空気圧でロール表面に噴射し、これを粗面化す
る。
上記2段粗面化処理を施すに当り、クーリングロール周
面にクロムによるメッキを施すことが望ましく、このク
ロームメッキは、(イ)クーリングロール周面地金に、
クロムメッキを施し、これに、第1段および第2段粗面
化処理を施してもよいし、(ロ)周面地金にまづ、第1
段粗面化処理を施し、これにクロムメッキを施し、その
上に第2段粗面化処理を施してもよいし、或は、(ハ)
周面に第1段および第2段粗面化処理を順次に施し、こ
れにクロムメッキを施してもよい。或は、上記(イ)〜
(ハ)の2以上を組合せてもよい。しかし、一般的に
(イ)の方法によりロール周面に粗面化処理を施す前に
クロムメッキを施すことが好ましい。
クロムメッキ層の厚さに格別の限定はないが、一般に、
上記工法(イ)のときは約75μm前後、工法(ロ)の
ときは50〜75μm、および工法(ハ)のときは50μm
前後であることが好ましい。
上記の2段粗面化処理によりクーングロールの周面に、
肌理の細かな、均一形状のマット型づけが行われる。更
に、必要に応じ、クーリングロールの周面を研磨して粗
面の形状や光沢を変化させ、得られる写真品質をコント
ロールすることもできる。
上記のクーリングロールを用いて、裏面樹脂被覆層に対
し、例えば、280〜350℃の樹脂温度で、10〜20Kg/cmの
線押圧力をかけ樹脂被覆層を押圧し、これにマット型付
け加工を施す。この型付け加工により、裏面樹脂被覆層
には、マット型付けが行われる。このとき裏面樹脂被覆
層表面の粗面度は、その中心線平均粗さ、(Ra)(JIS BO6
01による)が0.5〜2.0μmの範囲内にコントロールされ
ることが好ましい。
マット型付けされた裏面樹脂被覆層表面のRaとクーリ
ングロール周面のRaとの関係は、使用される樹脂の種
類、ラミネートスピード、樹脂温度、クーリングロール
の温度、およびロールの押しつけ線圧などにより変化
し、この関係を定めることは困難である。一般に、この
関係についてクーリングロール温度および押しつけ圧力
の寄与度が大きい。本発明方法を用いて樹脂層にマット
型付けを施して得られた写真印画紙用支持体は、それを
巻き取ったとき、その表面樹脂被覆層の鏡面にくもりむ
らを生ずることが極めて少なく、又は、全く解消され、
従って、その上に写真乳剤層を形成して得られた印画紙
を巻きとったとき、この写真乳剤層鏡面にくもりむらを
生ずることが、極めて少なく、又は、全く解消される。
〔実施例〕
本発明方法を、以下の実施例および比較例により更に説
明する。
実施例1〜6および比較例1〜5 実施例1〜6および比較例1〜5の各々において、170
g/m2の重量の写真用原紙の表面に密度0.920のポリエ
チレン樹脂と10重量%のアナターゼ型酸化チタンとの
混合物を、またその裏面には、上記ポリエチレン樹脂
を、それぞれ28g/m2の塗布量になるように、Tダイ
型押し出しラミネート法によりラミネートした。このと
き、実施例1〜6および比較例1〜5において裏面ポリ
エチレン樹脂被覆層の形成に使用するクーリングロール
の鉄製胴(外径210mm、巾250mm)の周面に厚さ75μm
のクロームメッキを施し、その上に下記のマット型付け
加工を第1表記載の条件で施した。
第1段砂粉処理、 ドライホーニング法により、第1表記載の粒度の砂粉を
用い、空気圧20Kg/cm2の条件で、処理した。
第2段砂粉処理、 次に、ウエットホーニング法により、第1表記載の粒度
の微細砂粉の水中懸濁液を用いて、空気圧10Kg/cm2
の条件で処理した。
得られたクーリングロールを用い、320℃の樹脂温度、
および35℃のクーリングロール温度で、プレスロール
線圧20Kg/cmの条件で、裏面ポリエチレン樹脂被覆層
を、処理したところ、第1表記載の中心線平均粗さ(Ra)
のマット状粗面が得られた。
得られた印画紙用支持体を直径76mmのコアに巻き取っ
た。
次に、この支持体を、巾80mm、長さ115mmのシートに
裁断し、このシート100枚を重ねて、これに1Kg/cm2
荷重下で40℃で3日間の加圧処理を施した。その後、
このシートの表面に光を当て、その正反射光を肉眼で観
察し、くもりむらの発生状況を下記4段階に評価した。
A:全くくもりむらの発生がない B:わづかにくもりむらが認められるが実用できる C:くもりむらがかなり発生し、実用困難 D:たて縞状くもりむらの発生がはげしく実用不能 また、支持体の巻き取り作業におけるすべり性について
下記のようにシート間の密着性テストを行いそれを評価
した。
すなわち前記加圧処理を施した100枚のシートを最上部
から1枚づつ剥しこのとき2枚以上が付着してきた場合
の回数を記録し、下記のように分類評価した。
a:0〜4回…実用上良好 b:5〜10回 c:10〜20回 d:20回以上 結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明法により、写真乳剤鏡面にくもりむら、平滑む
ら、剥離むらなどを発生させることがなく、かつ高速に
おいて加工処理の可能な写真印画紙用支持体が得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−3222(JP,A) 特開 昭55−26507(JP,A) 特開 昭50−103325(JP,A) 特開 昭61−110528(JP,A) 特開 昭60−27542(JP,A) 実開 昭60−8038(JP,U) 実開 昭58−110434(JP,U)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状基体の表裏両面に、それぞれ、合
    成樹脂を用いて表面および裏面樹脂被覆層を押し出し形
    成するに際し、 前記裏面樹脂被覆層の押し出し形成に用いられるクーリ
    ングロールの周面に、ドライホーニング法による第1段
    粗面化砂粉処理工程と、ウエットホーニング法による第
    2段微細粗面化砂粉処理工程を含む粗面化を施し、 前記粗面化周面を有するクーリングロールを用いて、前
    記裏面樹脂被覆層にマット型づけ加工を施すことを特徴
    とする、写真印画紙用支持体樹脂被覆層のマット型づけ
    加工方法。
  2. 【請求項2】前記マット型づけ加工された樹脂被覆層表
    面の、JIS BO601に規定された中心線平均粗さ(Ra)
    が、0.5〜2.0μmの範囲内にある、特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
  3. 【請求項3】前記ドライホーニング法による第1段粗面
    化砂粉処理に、20〜80メッシュの粒度を有する砂粉を用
    い、前記ウエットホーニング法による第2段微細粗面化
    砂粉処理に100〜250メッシュの粒度を有する砂粉を用い
    る、特許請求の範囲第1項記載の方法。
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