JP2525240Y2 - 運搬車の簡易乗用装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、運搬車の簡易乗用装置に関するものであ
る。

（従来技術） 従来、運搬車の簡易乗用装置としては、運搬車に立乗
用ステップのみを設けるものや、運搬車に座席用シート
を設けるものが存在する。

（考案が解決しようとする課題） 上記の如き従来技術にあって、前者のものは乗り降り
が簡便であるが、長距離運転には不向であり、又、後者
のものはシートに座って楽に長距離運転できるが、乗り
降りに不便である。この考案は、従来技術を一歩進めて
簡単な構成及び操作により状況に応じて、立乗り運転と
着座しての乗用運転とを選択可能な装置を提供しようと
するものである。

（課題を解決するための手段） 上部に走行操縦装置１を設けた支枠２を荷台３の後部
へ立設してなる運搬車において、先端に立乗用ステップ
４と座席用シート５に兼用可能な支台６を設けた腕杆７
を車体10後方へ向けて延設すると共に、該支台６を下方
の立乗用ステップ位置と上方の乗用座席位置とに上下調
節可能に構成してなる運搬車の簡易乗用装置の構成とす
る。

（考案の作用及び効果） 立乗り操縦の場合には、車体10後方に向け延出される
腕杆７を下方の立乗用ステップ位置に調節し、該腕杆７
に設けた支台６上に運転者が立って操縦装置１を操作し
て運転を行う。又、着座しての乗用運転の場合には、腕
杆７を上方の乗用座席位置へ調節し該腕杆７に設けた支
台６に運転者が座って操縦装置１を操作して乗用運転を
行う。この様に、運転者は状況に応じて立乗り運転と着
座しての乗用運転とを選択でき、しかも、支台６を立乗
用ステップ４と座席用シート５に兼用することにより、
その構成を簡単化できるものである。

尚、支台６は上下面を反転可能にとして立ち乗りの場
合には立乗用ステップ４が上面になるように固定させ、
座り乗りの場合には座席用シート５が上面になるように
固定させる構成にすれば、座り乗りの場合に衣服が汚れ
ることがなく、清潔である。

（実施例） この運搬車は、１個の前輪８と２個の後輪９からなる
走行装置を具備した車体10上に、全面がフラットな荷台
３を形成し、後部の左右中央に支枠２を立設している。

この支枠２の上端に前輪８を操向する操向用ハンドル
１等の操縦装置を設け、又該支枠２の下方には、基部が
「コ」の字状に形成され、その二股部が該支枠２両側に
位置する腕杆７を枢支軸11により上下回動自在に枢支し
てある。

腕杆７の「コ」の字状の基部背面には通孔12を設け、
該通孔12に後方からピン13を挿通し、更に該ピン13をス
プリング14により前方に向け弾発してある。15はピン13
に取着のスプリング受けである。支枠２の後部には弧状
の支持部材16を取着し、該支持部材16の上下に嵌合孔1
7,17を設け、該嵌合孔17,17のいずれかに後方からピン1
3を差し込むことによって腕杆７が上下の位置で固定で
きるようにしている。

腕杆７の自由端側は、二股状にして支台６を両持状に
支え、かつ、枢支軸18により上下反転可能に枢支してい
る。支台６には立乗用ステップ４と座席用シート５を上
下の面に設け、支台６の側面に設けた２個の嵌合孔19,1
9のいずれかと腕杆７に設けた通孔20を重合してピン21
を差し込むことで、支台６を固定させるようにしてい
る。

次に作用について説明する。立乗り運転の場合は腕杆
７を下方位置に固定させるべく、通孔12に嵌入されてい
るピン13を支持部材16に設けた嵌合孔17,17のうち下方
のものに差し込む。

次に、支台６を立乗用ステップ４が上面になるように
固定させるべく、支台６の側面に設けた２個の嵌合孔1
9,19の一方側と腕杆７に設けた通孔20を重合してピン21
を差し込む。これにより、運転者はステップ４上に立っ
て運転を行う。

着座しての乗用運転の場合は、嵌合孔17,17のうち下
方のものに差し込まれているピン13を抜き、腕杆７を枢
支軸11を中心に上方に回動し、再びピン13を嵌合孔17,1
7のうち上方のものに差し込むことによって腕杆７を上
方位置に固定させる。

次に、嵌合孔19からピン21を引抜き、支台６の固定を
解除し、支台６を枢支軸18を中心に上下反転させて座席
用シート５を上面に位置させ、再びピン21を他方側の嵌
合孔19に挿入して支台６を腕杆７に固定する。

従って、運転者は座席用シート５に座って長距離運転
を楽に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は側面図、
第２図は平面図、第３図は要部の断面図である。 １……操向用ハンドル、２……支枠 ３……荷台、４……立乗用ステップ ５……座席用シート、６……支台 ７……腕杆

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上部に走行操縦装置１を設けた支枠２を荷
   台３の後部へ立設してなる運搬車において、先端に立乗
   用ステップ４と座席用シート５に兼用可能な支台６を設
   けた腕杆７を車体10後方へ向けて延設すると共に、該支
   台６を下方の立乗用ステップ位置と上方の乗用座席位置
   とに上下調節可能に構成してなる運搬車の簡易乗用装
   置。
2. 【請求項２】立乗用ステップ４と座席用シート５を上下
   の面に設けて支台６を構成し、この支台６を腕杆７の先
   端に上下反転して固定可能にしてなる実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の運搬車の簡易乗用装置。