JP2000024043A - 車椅子 - Google Patents

車椅子

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JP2000024043A
JP2000024043A JP10192705A JP19270598A JP2000024043A JP 2000024043 A JP2000024043 A JP 2000024043A JP 10192705 A JP10192705 A JP 10192705A JP 19270598 A JP19270598 A JP 19270598A JP 2000024043 A JP2000024043 A JP 2000024043A
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swing
wheelchair
caster
front caster
casters
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JP10192705A
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Masayuki Harakawa
正行 原川
Naoyuki Hagita
直之 萩田
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動輪の前後に前キャスターと後キャスター
を設けたような車椅子について、前キャスターが走路上
の障害物を乗り越える際に、駆動輪による駆動力を効果
的に確保することができ、しかも、乗員が座る椅子部分
が前後に倒れることのないように車体の安定性を確保す
ることができると共に、乗員が車椅子に乗り降りするに
際して、足載せ部を利用して安定した状態で楽に乗り降
りできるようにする。 【解決手段】 左右一対の駆動輪7に対してその前後に
前キャスター8と後キャスター9をそれぞれ配置したよ
うな車椅子1において、前キャスター8と駆動輪7を、
両者の車軸の間に位置する揺動支点30を中心として、
椅子部分2,3,4に対して一体的に上下揺動可能な状
態に設置し、且つ、後キャスター9を椅子部分2,3,
4に対して上下揺動不能な状態に設置すると共に、足載
せ部6を椅子部分2,3,4に対して前キャスター8や
駆動輪7と一体的に上下揺動可能な状態に設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手動あるいは電動
により駆動輪を駆動するような車椅子に関し、特に、車
体の安定性を確保するために左右一対の駆動輪に対して
その前後に前キャスターと後キャスターがそれぞれ配置
されているような車椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】左右一対の駆動輪を手動あるいは電動に
より駆動するような車椅子において、車体の安定性を確
保するために、左右一対の駆動輪に対してその前後に前
キャスターと後キャスターをそれぞれ配置したものがあ
るが、そのような車椅子では、乗員が座る椅子部分に対
して、駆動輪と前キャスターと後キャスターを共に位置
関係が不動な状態に設置すると、走路上の障害物に前キ
ャスターが乗り上げたような場合、駆動輪が宙に浮いた
状態となって空回りすることでその駆動機能を果たさな
くなることがある。
【0003】そのような問題に対処すべく、図7(A)
に示すように、駆動輪7と後キャスター9を、両者の車
軸の間に位置する揺動支点30を中心として、椅子部分
2,3,4に対して一体的に上下揺動可能な状態に設置
し、且つ、前キャスター8を椅子部分2,3,4に対し
て上下揺動不能な状態に設置したような車椅子が従来公
知となっている。(特開平4−158864号公報参
照)
【0004】また、図7(B)に示すように、前キャス
ター8と駆動輪7を、両者の車軸の間に位置する揺動支
点30を中心として、椅子部分2,3,4に対して一体
的に上下揺動可能な状態に設置し、且つ、後キャスター
9を椅子部分2,3,4に対して上下揺動不能な状態に
設置したようなものが従来公知となっている。(特開平
3−61168号公報参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来公知の車椅子では、何れにおいても、椅子部分に
対して駆動輪と前キャスターと後キャスターを位置関係
が不動な状態で設置したようなものと比べて、前キャス
ター8が走路上の障害物上に乗り上げたときに、駆動輪
7の接地状態を確保することができて、駆動輪7の空回
りを回避することができる。
【0006】しかしながら、図7(A)に示すような、
駆動輪7と後キャスター9を一体的に上下揺動可能な状
態としたものでは、前キャスター8が障害物に衝突して
乗り上げる際に、接地している駆動輪7と後キャスター
9に対して、駆動輪7の車軸よりも後方に位置する揺動
支点30を中心として、前キャスター8の上方移動と一
体的に椅子部分2,3,4が後方に大きく傾くこととな
り、その場合、乗員が座る椅子部分2,3,4が後キャ
スター9により支えられることなく後方に倒れてしまう
危険性がある。
【0007】これに対して、図7(B)に示すような、
前キャスター8と駆動輪7を一体的に上下揺動可能な状
態としたものでは、前キャスター8が障害物に乗り上げ
たときに、前キャスター8と駆動輪7の各車軸の間に位
置する揺動支点30を中心として、駆動輪7が接地面を
強く押しつけるため、駆動輪7の接地面に対する荷重の
増加により、駆動力をより効果的に働かせることができ
る。
【0008】しかも、前キャスター8が障害物に乗り上
げる際に、椅子部分2,3,4は、前キャスター8の上
動と一体的に動くのではなく、揺動支点30の上動と一
体的に動くため、前キャスター8の乗り上げに伴う椅子
部分2,3,4の後方への傾きを小さく抑えることがで
き、また、椅子部分2,3,4に対して上下揺動不能な
後キャスター9により椅子部分2,3,4が確実に支え
られていることで、後方に倒れてしまうような心配はな
い。
【0009】ところが、前キャスター8が障害物に衝突
したときには、前キャスター8と駆動輪7の各車軸の間
に位置する揺動支点30を回動中心として、椅子部分
2,3,4に対して前倒れのモーメントが働くこととな
り、特に下り坂などにおいてその力が大きいときには、
乗員が座る椅子部分2,3,4は、前キャスター8によ
って何ら支えられることなく、無抵抗で前方に倒れてし
まうこととなる。
【0010】なお、この点に関して、揺動支点30を駆
動輪7の側に近づける程、走行時に駆動輪7に作用する
荷重が大きくなることで、駆動輪7のスリップによるロ
スをなくして駆動力を効果的に利用でき、また、前キャ
スター8に作用する荷重が小さくなることで、障害物に
対する前キャスター8の乗り上げが軽くできる反面、上
記のような前倒れが起きやすくなる。
【0011】これとは逆に、揺動支点30を前キャスタ
ー8の側に近づける程、上記のような前倒れが起きにく
くなる反面、走行時に駆動輪7に作用する荷重が小さく
なることで、駆動輪7のスリップによる駆動力のロスが
大きくなり、また、前キャスター8に作用する荷重が大
きくなることで、障害物に対する前キャスター8の乗り
上げに力を要するものとなる。
【0012】一方、上記のような従来公知の車椅子で
は、何れにおいても、乗員が座る椅子部分2,3,4に
対して、乗員が足を載せる足載せ部6が一体的に設けら
れており、そのようなものでは、乗員が車椅子に乗り降
りするに際して足載せ部6を使用すると、足載せ部6に
乗った時に車体が不安定な状態となって身体のバランス
を崩すような恐れがある。
【0013】本発明は、上記のような問題の解消を課題
とするものであり、具体的には、駆動輪の前後に前キャ
スターと後キャスターを設けたような車椅子について、
前キャスターが走路上の障害物を乗り越える際に、駆動
輪による駆動力を効果的に確保することができ、しか
も、乗員が座る椅子部分が前後に倒れることのないよう
に車体の安定性を確保することができると共に、乗員が
車椅子に乗り降りするに際して、足載せ部を利用して安
定した状態で楽に乗り降りできるようにすることを課題
とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
課題を解決するために、左右一対の駆動輪に対してその
前後に前キャスターと後キャスターがそれぞれ配置され
ているような車椅子において、前キャスターと駆動輪
が、両者の車軸の間に位置する揺動支点を中心として、
椅子部分に対して一体的に上下揺動可能な状態に設置さ
れ、且つ、後キャスターが椅子部分に対して上下揺動不
能な状態に設置されていると共に、足載せ部が椅子部分
に対して前キャスターや駆動輪と一体的に上下揺動可能
な状態に設置されていることを特徴とするものである。
【0015】上記のような構成の車椅子によれば、走路
上の障害物に前キャスターが乗り上げたときに、前キャ
スターと駆動輪の各車軸の間に位置する揺動支点を中心
として、駆動輪が接地面に強く押しつけられた状態とな
るため、駆動輪の駆動力を効果的に働かせることができ
る。
【0016】また、前キャスターが障害物に乗り上げる
際に、椅子部分は、前キャスターの上動と一体的に動く
のではなく、揺動支点の上動と一体的に動くことで後方
に傾くため、椅子部分の後方への傾きを小さく抑えるこ
とができ、しかも、後方に傾いた椅子部分は上下揺動不
能な後キャスターにより確実に支えられているため、乗
員の座る椅子部分が後方に倒れてしまうようなことはな
い。
【0017】また、前キャスターが障害物に衝突したと
きに、前キャスターと駆動輪の各車軸の間に位置する揺
動支点を回動中心として、椅子部分に対して前倒れのモ
ーメントが働くこととなっても、椅子部分の重心が揺動
支点からかなり後方寄りとなって安定性が増していると
共に、足載せ部が椅子部分に対して前キャスターや駆動
輪と一体的に上下揺動可能な状態に設置されていること
で、即ち、椅子部分に対して足載せ部が一体化されてお
らず、前キャスターや駆動輪に対して足載せ部が一体化
されていることで、椅子部分に座った乗員がその足を足
載せ部に踏ん張ることによって、椅子部分の前倒れを防
止することができる。
【0018】さらに、乗員が車椅子に乗り降りする際に
足載せ部を使用しても、足載せ部が、前キャスターや駆
動輪に対して揺動可能な状態の椅子部分にではなく、接
地している前キャスターや駆動輪に対して一体化されて
いることで、車体が不安定な状態となるようなことはな
く、身体のバランスを崩すことなく足載せ部を使用して
車椅子への乗り降りを楽に行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車椅子の実施形態
について図面に基づいて説明する。
【0020】図1〜図4は、本発明の一実施形態に係る
折り畳み式の電動車椅子を示すもので、図1は、車体全
体の側方から見た状態を示し、図2は、車体全体の上方
から見た状態を示し、図3は、車体前部の前方から見た
状態を示し、図4は、車体後部の後方から見た状態を示
すものである。
【0021】車椅子1は、着座部2と背もたれ部3と肘
掛け部4とからなる椅子部分に対して、介助者のための
グリップ5を背もたれ部3の後側に設け、乗員の足載せ
部6を椅子部分とは離して車体の前方下部に設け、駆動
手段となる左右一対の駆動輪7を椅子部分の下部両側に
設け、車体の安定性を確保するための前キャスター8と
後キャスター9をそれぞれ左右一対で駆動輪7の前方と
後方に設けると共に、駆動輪7を電力で駆動するため
に、バッテリー11や電動モーター12やコントローラ
ー13や乗員用の操作ボックス14や介助者用の操作ボ
ックス15等を設けたものである。
【0022】車椅子1には、車体の左右両側で一対とな
るように、メインフレーム21とシートパイプ22とバ
ックパイプ23とベースフレーム24と揺動アーム25
がそれぞれ設けられており、左右のシートパイプ22に
渡って布製のシートが張設されることで着座部2が形成
され、左右のバックパイプ23に渡って布製のシートが
張設されることで背もたれ部3が形成されている。
【0023】車体の左右両側のそれぞれにおいて、メイ
ンフレーム21とシートパイプ22とベースフレーム2
4は溶接等により一体的に結合されており、バックパイ
プ23は、着座部2の側に倒すことができるように、そ
の下端部に一体的に結合された板金製の連結用ブラケッ
ト26を介し、該連結用ブラケット26の上端部で軸2
7により、メインフレーム21に対して上下方向で回動
可能なように連結されている。
【0024】バックパイプ23には、取付け位置の高さ
の調節が可能なように肘掛け部4が取り付けられ、肘掛
け部5よりも上部に介助者のためのグリップ5が一体的
に固着されていて、メインフレーム21の後端部には、
連結用ブラケット26を介して回動可能に連結されたバ
ックパイプ23を立てた状態でロックするために、バッ
クパイプ固定用のストッパー28が設けられている。
【0025】メインフレーム21の下端に一体的に結合
されたベースフレーム24の前端には、揺動アーム25
が、その中間部分が軸30により回動可能に連結される
ことで、軸30を揺動支点として上下方向で揺動可能な
ように支持されていると共に、駆動輪7よりも後方に延
びたベースフレーム24の後端には、車輪9aを取付部
材9bに軸支させた後キャスター9が、ベースフレーム
24に対して取付部材9bが左右方向で回動可能なよう
に取り付けられている。
【0026】ベースフレーム24の前端に連結された揺
動アーム25には、その前端部に足載せ部4を固定する
ためのピン受け部31が形成され、その後端部に駆動輪
7の車軸が支持されていて、ベースフレーム24に対す
る揺動アーム25の揺動範囲を規制することができるよ
うに、ベースフレーム24の側に螺合されてその先端が
揺動アーム25の側に当接する前後一対のボルトからな
る揺動範囲規制用のストッパー32が、軸(揺動支点)
30の前後両側にそれぞれ設けられている。
【0027】着座部2の裏側で左右のメインフレーム2
1の間には、二本の部材34a,34bを上方から見て
X字状に連結させたクロス部材34が介装されており、
クロス部材34は、二本の部材34a,34bがその交
点35で縦軸を介して回動可能に連結されることで折り
畳み可能なものとなっていて、左右のメインフレーム2
1は、クロス部材34と連結用ブラケット26を介し
て、その間隔を変えられるように一体的に連結されてい
る。
【0028】すなわち、左右のメインフレーム21の各
前端部と、クロス部材34の各部材34a,34bの前
端部とは、横軸と縦軸を一体化した連結部品による連結
点36において、メインフレーム21の前端部に連結部
品を横軸で回動可能に連結し、この連結部品の縦軸にク
ロス部材34の前端部を回動可能に連結することによ
り、上下方向と左右方向でそれぞれ可動的に連結されて
いる。
【0029】また、左右のバックパイプ23にそれぞれ
一体的に結合された左右の連結用ブラケット26の各下
端部と、クロス部材34の各部材34a,34bの後端
部とは、横軸と縦軸を一体化した連結部品による連結点
37において、連結用ブラケット26の下端部に連結部
品を横軸で回動可能に連結し、この連結部品の縦軸にク
ロス部材34の後端部を回動可能に連結することによ
り、上下方向と左右方向でそれぞれ可動的に連結されて
いる。
【0030】なお、車体の左右それぞれにおいて、連結
用ブラケット26の下端部で、連結点37の連結部品の
横軸は、バックパイプ23を立てた状態で、メインフレ
ーム21の後縁部に当接しており、それによって、連結
用ブラケット26を介して軸27の部分でメインフレー
ム21に対して上下方向で回動可能なように連結された
バックパイプ23は、前方に倒すことはできるが、後方
には倒れないようになっている。
【0031】また、バックパイプ固定用のストッパー2
8については、連結点37において、メインフレーム2
1の後縁部に当接した連結部品の横軸を後方から押さえ
ることで、バックパイプ23を立てた状態でロックし、
連結部品の横軸に対する後方からの押さえを解除するこ
とで、バックパイプ23を前倒し可能なようにロック解
除するものとなっている。
【0032】左右のベースフレーム24の各前端部に対
してそれぞれ揺動可能に連結された左右の揺動アーム2
5の間には、各揺動アーム25の内側にそれぞれ連結ア
ーム39が水平方向で回動可能なように連結されてお
り、車体の幅方向中央で前後方向に延びる一本の進退ア
ーム40の後端部が、左右の連結アーム39の各内端と
それぞれ縦軸で連結されている。
【0033】すなわち、左右の揺動アーム25は、左右
の連結アーム39と一本の進退アーム40を介して、左
右の部材の間隔を変えられるように一体的に連結されて
おり、進退アーム40は、左右の揺動アーム25の間隔
が変わることで、連結アーム39を介して、車体の前後
方向で進退させられることとなる。
【0034】進退アーム40の前端部には、車体の幅方
向に延びる前キャスター取付フレーム41が一体的に結
合されており、この一本の前キャスター取付フレーム4
1には、車輪8aを取付部材8bに軸支させた前キャス
ター8が、左右一対で、それぞれ前キャスター取付フレ
ーム42に対して取付部材8bが左右方向で回動可能な
ように取り付けられている。
【0035】前キャスター取付フレーム41には、更
に、一枚の足載せ部6が、その裏面側に一体的に固着さ
れた左右対称で枠状の足載せフレーム42を介して、軸
43を支点として上下方向で回動可能なように連結され
ており、前キャスター取付フレーム41に対して前端部
を中心に回動可能に連結された足載せフレーム42の後
端両側には、揺動アーム25の前端部に形成されたピン
受け部31に嵌入される足載せ部固定用のピン44が、
左右一対で下方に突設されている。
【0036】上記のような構造を備えた車椅子1では、
軸43を支点として足載せ部6を上方に回動させること
で、揺動アーム25のピン受け部31から足載せ部6の
ピン44を引き抜いて、バックパイプ固定用のストッパ
ー28のロック状態を解除した後で、バックパイプ23
を前方に倒すことにより、図5および図6に示すよう
に、車椅子1の全体をコンパクトに折り畳むことができ
る。
【0037】上記のように折り畳み可能な車椅子1に
は、駆動輪7を電力で駆動するために、電源となるバッ
テリー11が、ベースフレーム24の後部に固着された
バッテリーホルダー45によって上下に着脱可能に保持
されており、また、左右の駆動輪7のそれぞれに対し
て、バッテリー11を電源として作動する電動モーター
12やコントローラー13が、駆動輪7のホイール部分
に設置されている。
【0038】そして、一方(右側)の肘掛け部4の先端
には、ジョイスティック14aやメスイッチ部分等を備
えた乗員用の操作ボックス14が取り付けられていると
共に、左右の各バックパイプ23の上端部近傍に固着さ
れた介助者用のグリップ5の一方(右側)に対して、そ
の近傍に介助者用の操作ボックス15とブレーキレバー
16が設けられている。
【0039】なお、左右の駆動輪7のそれぞれには、駆
動源となる電動モーター12と、駆動輪7の回転速度や
回転方向を制御するためのコントローラー13が設置さ
れていると共に、図示していないが、電動モーター12
の回転を減速して駆動輪7に伝達するための減速ギア等
を含む動力伝達機構が設置されており、電動モーター1
2は、図4に示すように、カバー部材46によって覆わ
れた状態で車輪の内側に突出されている。
【0040】車椅子1に設けられた上記のような電動駆
動手段については、例えば、乗員が操作ボックス14の
メインスイッチをONにすると、左右の駆動輪7にそれ
ぞれ設置された電動モーター12やコントローラー13
にバッテリー11から給電されて、乗員による操作ボッ
クス14のジョイスティック14aの操作により、左右
の駆動輪7の電動モーター12がそれぞれ独立して駆動
され、各電動モーター12の回転が各駆動輪7にそれぞ
れ伝達されて、左右の駆動輪7がそれぞれのコントロー
ラー13により独立して駆動制御されることで、車椅子
1を乗員の意思に従って走行させることができる。
【0041】ところで、上記のような本実施形態の車椅
子1では、図8に示すように、前キャスター8と駆動輪
7が、両者の車軸の間に位置する揺動支点(軸30)を
中心として、椅子部分2,3,4に対して一体的に上下
揺動可能な状態に設置され、且つ、後キャスター9が椅
子部分2,3,4に対して上下揺動不能な状態に設置さ
れていると共に、足載せ部6が、椅子部分2,3,4に
対して、前キャスター8や駆動輪7と一体的に上下揺動
可能な状態に設置されている。
【0042】そのような本実施形態の車椅子1によれ
ば、走路上の障害物に前キャスター8が乗り上げたとき
に、前キャスター8と駆動輪7の各車軸の間に位置する
揺動支点(軸30)を中心として、駆動輪7が接地面に
強く押しつけられ、それによって、駆動輪7が宙に浮い
てスリップするようなことなく、駆動輪7の駆動力を効
果的に働かせることができる。
【0043】また、前キャスター8が障害物に乗り上げ
る際に、椅子部分2,3,4は、前キャスター8の上動
と一体的に動くのではなく、揺動支点(軸30)の上動
と一体的に動くことで後方に傾くこととなるため、前キ
ャスター8の乗り上げに伴う椅子部分2,3,4の後方
への傾きを小さく抑えることができ、しかも、後キャス
ター9が椅子部分2,3,4に対して上下揺動不能に設
置されていることで、後キャスター9により椅子部分
2,3,4が確実に支えられているため、乗員の座った
椅子部分2,3,4が後方に倒れてしまうようなことは
ない。
【0044】しかも、下り坂で前キャスター8が障害物
に衝突したような場合に、前キャスター8と駆動輪7の
各車軸の間に位置する揺動支点(軸30)を回動中心と
して、椅子部分2,3,4に対して前倒れのモーメント
が働くこととなっても、車椅子1の使用時には、足載せ
部6が、椅子部分2,3,4とは固定的に連結されてお
らず、前キャスター8や駆動輪7の側に対して固定され
た状態となっているため、椅子部分2,3,4に座った
乗員が足載せ部6に載せた足を踏ん張ることで、そのよ
うな前倒れを防止することができる。
【0045】また、車椅子1の使用時には、足載せ部6
が、前キャスター8や駆動輪7に対して揺動可能な椅子
部分2,3,4の側ではなく、接地している前キャスタ
ー8や駆動輪7の側に対して固定された状態となってい
ることにより、乗員が足載せ部6を使用して車椅子1へ
の乗り降りを行っても、車体が不安定な状態となるよう
なことはなく、身体のバランスを崩すことなく楽に車椅
子1への乗り降りを行うことができる。
【0046】さらに、本実施形態の車椅子1では、図1
に示すように、前キャスター8と駆動輪7が同一平面に
接地した状態で、前キャスター8と駆動輪7の揺動支点
(軸30)が、前キャスター8の外径の高さよりも低く
位置していることによって、前キャスター8の車輪が障
害物に衝突した際に、揺動支点(軸30)を中心として
揺動アーム25の前端側を上げるように、即ち、揺動支
点(軸30)を中心として揺動アーム25の後端側に支
持された駆動輪7を接地面に押しつけるように力が働く
ため、駆動輪7をスリップさせることなく、駆動輪7の
駆動力を効果的に利用して前キャスター8を障害物に乗
り上げさせることができる。
【0047】なお、揺動支点の位置が高くなると、前キ
ャスターが障害物に衝突した際に、揺動支点を中心とし
て揺動アームの前端側を下げるように、即ち、揺動支点
を中心として揺動アームの後端側に支持された駆動輪を
接地面から浮かすように力が働くため、駆動輪がスリッ
プし易くなって、障害物への乗り上げのために駆動力を
効果的に利用することができない。
【0048】さらにまた、本実施形態の車椅子1では、
揺動範囲規制用のストッパー32により、揺動支点(軸
30)を中心とした揺動アーム25の揺動範囲(揺動可
能角度)を所定の範囲に規制できることによって、例え
ば、ベースフレーム24に対して揺動アーム25の後端
側が略水平状態から大きく下がらないようにストッパー
32(前側のボルト)により予め調整しておくことで、
車椅子1を折り畳むためにバックパイプ23を前倒した
時に、駆動輪7を浮かすように椅子部分2,3,4の全
体が前倒れするようなことなく、確実に車椅子1を折り
畳むことができる。
【0049】また、例えば、ベースフレーム24に対し
て揺動アーム25の前端側が略水平状態から大きく下が
らないようにストッパー32で予め調整しておくことに
より、運転操作を誤って前キャスター8が走路上の段差
部を踏み外した場合でも、前キャスター8が大きく落ち
込むようなことがなく、その場で車体を旋回させること
によって、前キャスター8を再び平面部に接地させるこ
とができる。
【0050】なお、その場合、前キャスター8の落ち込
み量が前キャスター8の車輪の径の半分以下となるよう
に、揺動アーム25のベースフレーム24に対する揺動
範囲を予め調整しておくことにより、前キャスター8が
走路上の段差部を踏み外してからその場で車体を旋回さ
せたときに、前キャスター8を段差部に引っかかって元
に戻せなくなるというようなことを確実に防止すること
ができる。
【0051】以上、本発明の車椅子を折り畳み式の電動
車椅子による一実施形態によって説明したが、本発明
は、上記のような実施形態に限られるものではなく、例
えば、折り畳みできない構造の車椅子に対しても実施可
能であり、電動車椅子だけではなく手動による車椅子に
おいても実施可能であり、また、前キャスターや後キャ
スターについても、左右一対のものに限らず、車体の幅
方向中央に一つだけ設けることでも実施可能である等、
適宜設計変更可能なものであることは言うまでもない。
【0052】
【発明の効果】以上説明したような本発明の車椅子によ
れば、前キャスターが走路上の障害物を乗り越える際
に、駆動輪による駆動力を効果的に確保することがで
き、しかも、乗員の座った椅子部分が前後に倒れること
のないように車体の安定性を確保することができると共
に、乗員が車椅子に乗り降りするに際しては、安定した
状態で足載せ部を利用して楽に乗り降りすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車椅子の一実施形態に係る折り畳み式
の電動車椅子を示す側面図。
【図2】図1に示した車椅子の上面図。
【図3】図1に示した車椅子の前部の構造を示す前面
図。
【図4】図1に示した車椅子の後部の構造を示す後面
図。
【図5】図1に示した車椅子の折り畳んだ状態を示す側
面図。
【図6】図5に示した車椅子の折り畳んだ状態の上面
図。
【図7】従来の車椅子の各例(A)(B)を概略的に示
す説明図。
【図8】本発明の車椅子を概略的に示す説明図。
【符号の説明】
1 車椅子 2 (椅子部分の)着座部 3 (椅子部分の)背もたれ部 4 (椅子部分の)肘掛け部 6 足載せ部 7 駆動輪 8 前キャスター 9 後キャスター 30 軸(揺動支点) 32 揺動範囲規制用のストッパー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の駆動輪に対してその前後に前
    キャスターと後キャスターがそれぞれ配置されているよ
    うな車椅子において、前キャスターと駆動輪が、両者の
    車軸の間に位置する揺動支点を中心として、椅子部分に
    対して一体的に上下揺動可能な状態に設置され、且つ、
    後キャスターが椅子部分に対して上下揺動不能な状態に
    設置されていると共に、足載せ部が椅子部分に対して前
    キャスターや駆動輪と一体的に上下揺動可能な状態に設
    置されていることを特徴とする車椅子。
  2. 【請求項2】 前キャスターと駆動輪が同一平面に接地
    した状態で、前キャスターと駆動輪の揺動支点が、前キ
    ャスターの外径の高さよりも低く位置していることを特
    徴とする請求項1に記載の車椅子。
  3. 【請求項3】 揺動支点を中心とした前キャスターと駆
    動輪の揺動範囲を、揺動範囲規制用のストッパーによ
    り、所定の範囲に規制できるように構成されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の車椅子。
JP10192705A 1998-07-08 1998-07-08 車椅子 Pending JP2000024043A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012210919A (ja) * 2011-11-18 2012-11-01 Factory Y Kk キャスター、搬送ベッド及び台車
JP2017222297A (ja) * 2016-06-16 2017-12-21 株式会社トーキンオール ロッカーボギー機構及び走行装置

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