JP2524969Y2 - 梯子型電気濾波回路装置 - Google Patents

梯子型電気濾波回路装置

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JP2524969Y2 JP1987181782U JP18178287U JP2524969Y2 JP 2524969 Y2 JP2524969 Y2 JP 2524969Y2 JP 1987181782 U JP1987181782 U JP 1987181782U JP 18178287 U JP18178287 U JP 18178287U JP 2524969 Y2 JP2524969 Y2 JP 2524969Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、各種無線機器等に中間周波数の濾波のため
に用いられるものであって、複数の圧電共振子と、同じ
く複数の端子板等と共にケース内に収納してなる構成の
電気濾波器を複数個用いた梯子型電気濾波回路装置に関
する。
〈従来技術〉 前記構成からなる電気濾波器を、プリント基板上に複
数配設し、各入出力端子板及びアース端子板より突出す
る接続脚をプリント基板の所要導電路に明けたスルホー
ルに挿通し、半田付けにてカスケード接続することによ
り梯子型濾波回路を構成した装置は公知である。
〈考案が解決しようとする問題点〉 近年、この種濾波回路装置が適用される無線器等にあ
っては、その小型化，薄型化の要請が著しく、これに対
応して、3mm厚以下の薄型化が競われているが、前記従
来濾波器は高さが7mm程度と大きいため、かかる要請に
対処することができなかった。一方、濾波器を面接触で
プリント基板に実装することによって、高さを低くする
ことも考慮されたが、まだ充分満足すべき薄型化を達成
することができなかった。即ち、従来のこの種の電気濾
波器は、第７図に示すように、ケースａを合成樹脂材料
により形成し、その内部に、梯子型濾波回路の直列枝と
並列枝に挿入される複数の圧電共振子b,c及び各端子板
ｄ等を縦列に収納し、各部材をケースａ内に電気的絶縁
状に収納する構成であった。
ところで、前記ケースａの肉厚は、その形状保持，強
度，成形加工等の関係から、肉薄部分でも0.3mm程度の
厚を要し、電気濾波器の肉厚を大きくする原因となって
おり、その濾波器によって構成される濾波回路の大型化
をもたらしていた。
また、前記電気濾波器をプリント基板に接続するに際
しては、該ケースａは合成樹脂材料により形成されてい
て、半田付け等の接続手段の適用が不能なため、各端子
板の接続脚との接続によってのみ保持されることとな
り、接続強度が弱く不安定となり易かった。
本考案は、かかる従来構成の検討に基き、梯子型電気
濾波回路装置の薄型化と、電気濾波器の取付の安定をも
たらし得る構成の提供を目的とするものである。
〈問題点を解決するための手段〉 本考案は、金属ケース内に、複数の圧電共振子及び該
共振子を所定の基本単位区間をなす濾波回路に電気的に
接続すると共に、機械的に挟持する入力端子板、出力端
子板等を縦列に収納し、さらに前記入力端子板、出力端
子板及び金属ケースより各々同一方向に突出し、かつ高
さ方向で互いに重ならないように位置させた接続脚を備
えてなる濾波器要素の複数個を、各濾波器要素の金属ケ
ースの一側外面を面接触するようにしてプリント基板上
に載置してなる梯子型電気濾波回路装置において、 前記濾波器要素は、金属ケースの開口側を除いた三周
側と、共振子，入出力端子板等の各部品の周側縁との間
を絶縁する絶縁板を含み、さらに入出力端子板より金属
ケースの外方に突出する接続脚をクランク状に屈曲して
該ケースの接続脚と面一に並設すると共に、前記金属ケ
ースを洋白等の半田付けが容易な金属材料で構成し、さ
らに前記金属ケースをプリント基板との接触面でプリン
ト基板上に半田付けし、かつ各濾波器要素より突出する
接続脚をプリント基板上に印刷した所要の導電路に半田
付けしてカスケード接続したことを特徴とするものであ
る。
〈作用〉 前記濾波器は、梯子型濾波回路の基本単位区間を構成
し得るものであり、このため、プリント基板上で、濾波
器を複数配設し、基板の導電路を介して、各濾波器の入
力側端子板と出力側端子板とを入出力ラインに電気的に
接続し、かつ各金属ケースの接続脚をアースラインに電
気的に接続して全体としてカスケード接続することによ
り所要の梯子型濾波回路を構成することができる。この
濾波回路の濾波特性は、濾波器の適用数を選定すること
により任意に定めることができる。
ここで濾波器の金属ケースは、合成樹脂材料に比し
て、充分な強度を保持しながら肉厚を薄くすることがで
きる。このため、該金属ケースの適用によって、その全
体厚を薄くできる。
また、金属ケースの開口側を除いた三周側と、共振
子，入出力端子板等の各部品の周側縁との間を絶縁する
絶縁板を設けたため、各部品に面方向の位置ずれを生じ
ても、金属ケースとの短絡を確実に防止することができ
る。この、絶縁板は、各板材の周縁と金属ケースの内面
との間に施すものであり、厚を増加させる原因とはなら
ない。
さらには、前記ケースを洋白等の半田付けが容易な金
属材料で構成し、かつ入出力端子板より金属ケースの外
方に突出する接続脚をクランク状に屈曲して該ケースの
接続脚を面一に並設したから、プリント基板にケースを
面接触させて、半田付けにより接合すると共に、入出力
端子板の接続脚をプリント基板上の所要導電路と接合す
ることが可能となり、電気濾波器は該ケース本体の接合
部と、各接続脚とで固定され、安定的にプリント基板上
に保持し得ることとなる。
〈実施例〉 第１〜５図について、本考案の一実施例を説明する。
１は洋白等の半田付けが容易な金属材料からなる薄型
の矩形状ケースであって、該金属ケース１には、一面を
開口面２とする収納空隙３が形成されている。前記金属
ケース１の厚は0.15mm程度のものが適用され得る。
第1,2図で示すように、前記収納空隙３内には、その
開口面２から、プリント基板上に載置することとなる金
属ケース１の側壁に内面と接触させてゴム等の弾性材よ
りなる弾性板４が挿入される。
そしてさらに、該弾性板４上に、入力端子板5,直列枝
圧電共振子6,出力端子板7,中間端子板8,並列枝圧電共振
子９及びアース端子板10が順次介装される。そして、直
列枝圧電共振子６の一側電極を入力端子板５に接続し、
直列枝圧電共振子６の他側電極と並列枝圧電共振子９の
一側電極とを出力端子板７に接続するとともに、並列枝
圧電共振子９の他側電極をアース端子板10を介して金属
ケース１に接地する。前記入力端子板5,出力端子板7,中
間端子板8,アース端子板10の中央部には夫々隣接する直
列枝圧電共振子６と並列枝圧電共振子９の各振動節点に
当接して、これら共振子6,9を電気的機械的に挟持する
円弧状小突起15が形成されている。
また入力端子板5,出力端子板7,金属ケース１にはその
各一側縁に任意の部位から高さ方向に互いに重ならない
ように突出して、ケース開口面２より外方に延びる接続
脚12,13,14を有する。
さらにまた、入力端子板5,直列枝圧電共振子6,出力端
子板7,中間端子板8,並列枝圧電共振子９の両側及び後端
を囲むように、金属ケース１の開口側を除いた三周側内
面に沿ってコ形状絶縁板11が配設され、金属ケース１の
三周側と、各部品の周側縁間を絶縁している。このコ形
状絶縁板11を適用したことにより、各部品に面方向の位
置ずれを生じても、金属ケース１との接続が阻止され
る。この、絶縁板11は、各板材の周縁と金属ケース１の
内面との間に施すものであり、厚を増加させる原因とは
ならない。而して、前記金属ケース１の一側内面と入力
端子板５との間に配された弾性板４と共にアース端子板
10と接続する前記金属ケース１と、各部品との電気的短
絡を防止するようにしている。
かかる収納状態で、第2,4図のように開口面２から接
続脚12,13,14を挿通させて蓋16を嵌入し、エポキシ樹脂
17等を注入する。さらに、ケース１の開口面２から突出
する入出力接続脚12,13は、アース接続脚14方向にクラ
ンク状に屈曲され、ケース１の一側外面と面一に並設さ
れ、これにより電気濾波器Ｆが構成されることとなる。
かかる電気濾波器は、第５図に示した梯子型濾波回路
における点線で囲まれた部分、即ち、Ｌ接続形の基本単
位区間を形成することになるので、複数個の濾波器Ｆが
用意される。
この複数個の電気濾波器Ｆは、プリント基板ｐ上に複
数横置され、第3,4図に示すように、金属ケース１の一
側外面に半田付け19aを施すことにより、該プリント基
板ｐに面接合されて強固に保持される。また接続脚12,1
3,14をプリント基板ｐ上の所要導電路に半田付け19bで
接続することにより、第５図の梯子型濾波回路が構成さ
れる。
すなわち各第一段目の濾波器Ｆの入力接続脚12を入力
導電路20に、最終段目の濾波器Ｆの出力接続脚13を出力
導電路21に夫々接続すると共に、これら複数段の濾波器
Ｆを中間導電路22とアース導電路23を介してカスケード
接続する。而て、複数の電気濾波器Ｆを使用することに
より本考案の梯子型電気濾波回路装置Ｃが構成されるこ
ととなる。
上例において、各電気濾波器Ｆが金属ケース１内の弾
性板４が内面に配置されている一側外面をプリント基板
ｐに載置固定されているので、プリント基板ｐを伝播し
て、濾波器に悪影響を与える外的振動、衝撃を吸収して
信頼性を高める利点がある。
尚、上記実施例の、基本単位区間をなす濾波回路が、
各々一個の直列枝圧電共振子６と並列枝圧電共振子９と
で構成されたＬ接続形の電気濾波器を例にとって説明し
てきたが、一つのケース内に収納される圧電共振子の個
数が三個までは、目的とする濾波器の高さ（厚さ）を3m
m以下に維持できるので、第６図に示したように、二個
の直列枝圧電共振子6,6と一個の並列枝圧電共振子９と
の組合わせよりなるＴ接続形の濾波回路を基本単位区間
とする電気濾波器Ｆ′,F′及び一個の直列枝圧電共振子
６と二個の並列枝圧電共振子9,9との組合わせよりなる
π接続形濾波回路を基本単位区間とする電気濾波器Ｆ″
を用いて、プリント基板上にて第3,4図に示すように縦
列接続することもできる。
〈考案の効果〉 本考案は、上述のように、電気濾波器Ｆのケース１を
薄肉成形の容易な導電金属製としたから、従来のものに
比して総厚を可及的に減少でき、濾波回路の薄型化に寄
与し得る。ケース１を洋白等の半田付け容易な材料で構
成したから、ケースの接触面をプリント基板に接合で
き、その接合により各接続脚と共にプリント基板上に堅
牢に固定されて、電気濾波器を安定的に保持することが
できる。
また、金属ケースの開口側を除いた三周側と、共振
子，入出力端子板等の各部品の周側縁との間を絶縁する
絶縁板を設けている。このため、各部品が面方向に位置
ずれしても金属ケースとの絶縁が確保され、金属ケース
との短絡が防止される。
【図面の簡単な説明】
添付図面は本考案の実施例を示し、第１図は電気濾波器
Ｆの分離斜視図、第２図は縦断側面図、第３図はプリン
ト基板ｐへの取付け状態を示す一部切欠側面図、第４図
は同斜視図、第５図は電気濾波器Ｆを適用した濾波回路
図、第６図は他の型式の電気濾波器Ｆ′,F″を適用した
濾波回路図、第７図は従来構成の電気濾波器の縦断側面
図である。 1;ケース、2;開口、3;収納空隙、4;弾性板、5;入力端子
板、6;直列枝圧電共振子、7;出力端子板、8;中間端子
板、9;並列枝圧電共振子、12,13,14;接続脚F,F′,F″；
梯子型電気濾波器、c;電気濾波回路装置、p;プリント基
板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 溝江 謙司 東京都港区芝５丁目33番１号 日本電気 株式会社内 (72)考案者 小川 達雄 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊陶業株式会社内 (72)考案者 中川 保彦 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊陶業株式会社内 (56)参考文献 実開 昭57−10118（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭56−69127（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−70722（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭55−77892（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭56−52312（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭55−50992（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項１】金属ケース内に、複数の圧電共振子及び該
    共振子を所定の基本単位区間をなす濾波回路に電気的に
    接続すると共に、機械的に挟持する入力端子板、出力端
    子板等を縦列に収納し、さらに前記入力端子板、出力端
    子板及び金属ケースより各々同一方向に突出し、かつ高
    さ方向で互いに重ならないように位置させた接続脚を備
    えてなる濾波器要素の複数個を、各濾波器要素の金属ケ
    ースの一側外面を面接触するようにしてプリント基板上
    に載置してなる梯子型電気濾波回路装置において、 前記濾波器要素は、金属ケースの開口側を除いた三周側
    と、共振子，入出力端子板等の各部品の周側縁との間を
    絶縁する絶縁板を含み、さらに入出力端子板より金属ケ
    ースの外方に突出する接続脚をクランク状に屈曲して該
    ケースの接続脚と面一に並設すると共に、前記金属ケー
    スを洋白等の半田付けが容易な金属材料で構成し、さら
    に前記金属ケースをプリント基板との接触面でプリント
    基板上に半田付けし、かつ各濾波器要素より突出する接
    続脚をプリント基板上に印刷した所要の導電路に半田付
    けしてカスケード接続したことを特徴とする梯子型電気
    濾波回路装置。
  2. 【請求項２】前記基本単位区間をなす濾波回路が、各々
    一個の直列枝圧電共振子と並列枝圧電共振子とで構成さ
    れたＬ接続形であることを特徴とする実用新案登録請求
    の範囲第１項記載の梯子型電気濾波回路装置。
  3. 【請求項３】前記基本単位区間をなす濾波回路が、二個
    の直列枝圧電共振子と一個の並列枝圧電共振子とで構成
    されたＴ接続形であることを特徴とする実用新案登録請
    求の範囲第１項記載の梯子型電気濾波回路装置。
  4. 【請求項４】前記基本単位区間をなす濾波回路が、一個
    の直列枝圧電共振子と二個の並列枝圧電共振子とで構成
    されたπ接続形であることを特徴とする実用新案登録請
    求の範囲第１項記載の梯子型電気濾波回路装置。
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