JP2523930Y2 - 農用トラクタの走行伝動構造 - Google Patents

農用トラクタの走行伝動構造

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JP2523930Y2 JP1987184855U JP18485587U JP2523930Y2 JP 2523930 Y2 JP2523930 Y2 JP 2523930Y2 JP 1987184855 U JP1987184855 U JP 1987184855U JP 18485587 U JP18485587 U JP 18485587U JP 2523930 Y2 JP2523930 Y2 JP 2523930Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、農用トラクタの走行伝動構造の改良に関
し、詳しくは、畦際での旋回時等に圃場を荒らすことの
少ないように、前輪の回転速度を後輪の回転速度に対し
て高速に設定する増速状態と、前後輪の回転速度を略同
速に設定する定速状態とに切換可能な前輪変速機構を設
けてある農用トラクタの走行伝動構造に関する。
〔従来の技術〕
この種の農用トラクタの走行伝動構造において、従来
では、同速状態を現出する第1ギヤ対と、第1増速状態
を現出する第2ギヤ対と、第1増速状態より高速の第2
増速状態を現出する第3ギヤ対とを、二つの伝動軸に取
付けて、前輪増速状態を2段に切換えることができる前
輪変速機構を構成したものがあった(例えば特願昭62−
56221号)。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記のような、前輪の定速駆動状態に加えて、前輪増
速状態を2段に切り換えられる構成を採るものにあって
は、 [1]旋回半径を小さくして旋回に要する時間を短縮し
たい場合には高速側の増速状態に設定し、 [2]芝刈作業時のように芝を荒らすことなく旋回を行
う場合には低速側の増速状態に設定する、 というように、圃場条件や作業条件に適合した増速比を
選択できる点で、優れた作業性を有する特徴がある。し
かしながら、その反面で、選択された一組のギヤ対で所
望の増速比を現出しなければならないため、次のような
問題がある。
つまり、ミッションケース内で上下に配置される二つ
の伝動軸の夫々に設けられる小径ギヤと大径ギヤとの対
のうち、最小ギヤ径は、必要強度条件より決められる個
々の歯の大きさや形状に起因した必要歯数によって所要
径が決められ、その小径化には自ずと限界がある。した
がって、増速比を充分に大きくしようとすれば、必然性
に大径側のギヤ径がさらに大きくならざるを得ず、これ
に伴って軸間距離が長くなる方向での占有スペースが増
大する虞れがあった。
本考案の目的は、増速状態をさらに高低複数段に切換
えることのできる前輪変速機構を、全体として占有スペ
ースの少ないコンパクト構造に構成でき、かつ、操作性
よく変速操作できる農用トラクタの走行伝動構造を提供
する点にある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために講じた本考案の技術手段
は、前輪の回転速度を後輪の回転速度に対して高速に設
定する増速状態と、前輪と後輪の回転速度を略同速に設
定する定速状態とに切換可能な前輪変速機構を設けてあ
る農用トラクタの走行伝動構造において、この前輪変速
機構を、高低複数段に変速可能な第1変速機構と高低複
数段に変速可能な第2変速機構との組合せで構成すると
ともに、これらの第1変速機構と第2変速機構とを直列
に伝動連結して、後輪伝動軸から前輪への前輪駆動系に
介装し、かつ、その前輪変速機構を、ステアリング角度
が大きくなるほど前輪変速機構による増速度合も大きく
なるように変速操作する変速制御装置を設けてある点に
あり、その作用・効果は次の通りである。
〔作用〕
つまり、後輪伝動軸と前輪との間において、第1変速
機構と第2変速機構とが直列に伝動連結されているの
で、第1変速機構で選定された増速比と第2変速機構で
選定された増速比とを掛け合わせて得られた増速比を、
最終的に得るべき出力に対する所望の増速比として設定
できる。このため、第1変速機構及び第2変速機構のそ
れぞれに設定される個々の増速比は、最終的に得るべき
出力に対する所望の増速比より小さなものでよい。
したがって、第1変速機構及び第2変速機構での個々
の必要増速比を小さく設定できて、必然的に各変速機構
で用いられる大径ギヤのギヤ径も従来に比べては小さく
できることから、伝動軸間距離も短くできる。
また、前記第1変速機構及び第2変速機構を備える前
輪変速機構を、ステアリング角度が大きくなるほど前輪
変速機構による増速度合も大きくなるように変速操作す
る変速制御装置を設けてあるので、ステアリングに連係
させて前輪の増速度合も変化させることができる。
〔考案の効果〕
上記の作用から、第1,第2変速機構の伝動軸の軸間距
離を短くして、軸に交差する方向での占有スペースを小
さくでき、ミッションケース内に組込む場合等に有利に
展開できる。
特に、農用トラクタの走行伝動構造では、前輪側のデ
フケースを機体幅方向の中央に位置させて前輪をローリ
ング作動自在に装着するのが一般的であるから、第2変
速機構からの出力位置も機体幅方向での中央に位置決定
され、ミッションケース内には、その左右位置に別軸を
配設する空間的余裕がなく、各変速機構の伝動軸が上下
に配置される傾向にあるが、本考案のものでは、前輪変
速機構を複数に分けて、各変速機構を直列に配置したこ
とで伝動軸の軸間距離を短くしているので、このように
伝動軸が上下に配置される構造のものに採用した場合
に、ミッションケースの下側空間が下がり過ぎることに
起因した土地高い低下を抑制できる利点がある。
また、ステアリング角度が大きくなるほど前輪変速機
構により増速度合も大きくなるように変速操作する変速
制御装置を備えることにより、ステアリングに連係させ
て前輪の増速度合も変化させることができ、操作性よく
前輪変速機構の操作を行うことができる利点がある。
〔実施例〕
以下に、本考案の実施例を図面の記載に基づいて説明
する。
第1図に示すように、本考案の農用トラクタは、エン
ジン(E)からの動力を走行変速機構(2)で変速し
て、その変速出力を受ける後輪伝動軸(3)を配設する
とともに、この後輪伝動軸(3)に出力ベベルギヤ
(4)を嵌着して後輪デフ機構(5)への伝動構造を構
成してある。
この後輪伝動軸(3)と平行に前輪への中間伝動軸
(6)を架設し、この中間伝動軸(6)と前記後輪伝動
軸(3)とに亘って前輪増速用第1変速機構(7)を設
けるとともに、前記中間伝動軸(6)と平行に前輪出力
軸(8)を架設し、この前輪出力軸(8)と中間伝動軸
(6)とに亘って前進増速用第2変速機構(9)を設
け、これら第1変速機構(7)と第2変速機構(9)と
で前輪変速機構(1)を構成してある。この前輪変速機
構(1)は、前輪の回転速度を後輪の回転速度に対して
高速に設定する増速状態と、前後輪の回転速度と略同速
に設定する定速状態とに切換可能な変速機構である。
次に、前輪変速機構(1)の構成を説明する。
前記後輪伝動軸(3)に対して大小二つの出力ギヤ
(10),(11)を固着するとともに、前記中間伝動軸
(6)に大小二つの入力ギヤ(12),(13)を遊嵌し、
前記大出力ギヤ(10)を小入力ギヤ(13)、及び、前記
小出力ギヤ(11)と大入力ギヤ(12)を常時は咬合させ
て高低2段に変速可能な第1変速機構(7)を構成して
ある。この高低変速の切換えは、前記中間伝動軸(6)
と大小入力ギヤ(12),(13)との間に介装された摩擦
多板式の高低油圧クラッチ(C1),(C2)によって行わ
れる。
又、同様に、中間伝動軸(6)に大小二つの出力ギヤ
(14),(15)を遊嵌するとともに、前記前輪出力軸
(8)に大小二つの出力ギヤ(16),(17)を固着し、
前記大出力ギヤ(14)と小入力ギヤ(17)、及び、前記
小出力ギヤ(15)と大入力ギヤ(16)を常時咬合させて
高低2段に変速可能な第2変速機構(9)を構成してあ
る。
この高低変速の切換えは、前記中間伝動軸(6)と大
小出力ギヤ(14),(15)との間に介装された摩擦多板
式の高低油圧クラッチ(C3),(C4)によって行われ
る。そして、これら高低油圧クラッチ(C1),(C2)及
び高低油圧クラッチ(C3),(C4)を入切することによ
って4つのモードを選択でき、増速比の選定によって3
段の増速状態或いは中間増速比を略同一にとれば2段の
増速状態に切換えることができる。
上記前輪変速機構(1)に対する操作構造としての変
速制御装置の構成を説明する。
前記変速制御装置は、前記高低油圧クラッチ(C1),
(C2)への圧油を制御する第1制御バルブ(18)と高低
油圧クラッチ(C3),(C4)に対する第2制御バルブ
(19)とを電気的に制御する制御装置を備えて、この制
御装置からの指令で前記第1制御バルブ(18)と第2制
御バルブ(19)とを操作することにより、ハンドル(図
外)操作によって自動的に増速状態を変更できるように
構成されている。
つまり、第1図に示すように、前輪(20)伝動ケース
(21)にカム板(22)及びこの前輪(20)と伝動ケース
(21)を支持する前車軸ケース(23)側に上下一対のリ
ミットスイッチ(S1),(S2)を取付けてある。そし
て、ステアリング操作によって前輪伝動ケース(21)が
前車軸ケース(23)に対して相対回動し、設定角度以上
になるとカム板(22)がリミットスイッチ(S1),(S
2)を作動させるようになっている。
上記の場合には、増速比を2段に設定することを目的
としたもので、カム板(22)も上下一対のリミットスイ
ッチ(S1),(S2)に対して上下二段に分割され、ステ
アリング角度が大きくなる順にリミットスイッチ(S
1),(S2)に作用するようにしてある。つまり、ステ
アリング角度(略15°)が小さい場合には下のカム部が
下のリミットスイッチ(S1)に作用して、第1制御バル
ブ(18)で第1変速機構(7)を高速側に切換え、更に
ステアリング角度(略30°)が大いになると第1変速機
構(7)の高速側を維持し乍ら、第2制御バルブ(19)
によって第2変速機構(9)を高速側に切換える。以上
のように、ステアリング操作に連動して増速状態を2段
に切換えることができる。
〔別実施例〕
第1変速機構(7)及び第2変速機構(9)は夫々3
段以上の変速段数を持つものでも良い。
前記第1制御バルブ(18)及び第2制御バルブ(19)
を手動操作レバーに連係して油圧クラッチ(C1),(C
2),(C3),(C4)を入切操作する構造をとってもよ
い。
さらに、第2図に示すように、中間伝動軸(6)の軸
内には油圧クラッチ(C1)への圧油供給経路(c)が設
けてあり、この圧油供給経路(c)に対して外部ポンプ
(図外)よりの圧油通過供給させる回転ジョイント(2
4)が中間伝動軸(6)に装着してある。そして、ミッ
ションケース(25)側圧油供給ポート(a)と前記回転
ジョイント(24)側入口ポート(b)に亘ってゴムコー
ティング金属製給油パイプ(26)が装着してあるととも
に、前記ミッションケース(25)の外側面に前記制御バ
ルブ(18)が連結してある。したがって、制御バルブ
(18)からミッションケース圧油供給ポート(a)まで
配管をする必要がなく、油圧クラッチ(C1)の応答性も
良好になる。尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面と
の対照を便利にする為に符号を記すが、該記入により本
考案は添付図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案に係る農用トラクタの走行伝動構造の実施
例を示し、第1図は全体構成図、第2図は回転ジョイン
トへの給油構造を示す一部切欠側面図である。 (1)……前輪変速機構、(3)……後輪伝動軸、
(7)……第1変速機構、(9)……第2変速機構、
(20)……前輪。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪(20)の回転速度を後輪の回転速度に
    対して高速に設定する増速状態と、前輪(20)と後輪の
    回転速度を略同速に設定する定速状態とに切換可能な前
    輪変速機構(1)を設けてある農用トラクタの走行伝動
    構造であって、 この前輪変速機構(1)を、高低複数段に変速可能な第
    1変速機構(7)と高低複数段に変速可能な第2変速機
    構(9)との組合せで構成するとともに、これらの第1
    変速機構(7)と第2変速機構(9)とを直列に伝動連
    結して、後輪伝動軸(3)から前輪(20)への前輪駆動
    系に介装し、 かつ、その前輪変速機構(1)を、ステアリング角度が
    大きくなるほど前輪変速機構(1)による増速度合も大
    きくなるように変速操作する変速制御装置を設けてある
    農用トラクタの走行伝動構造。
JP1987184855U 1987-12-03 1987-12-03 農用トラクタの走行伝動構造 Expired - Lifetime JP2523930Y2 (ja)

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JPS5669528U (ja) * 1979-10-29 1981-06-09
JPS58122230A (ja) * 1982-01-13 1983-07-20 Kubota Ltd 農業用4輪駆動トラクタの前輪回転速度制御機構

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