JP3686602B2 - 作業車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、左右走行装置の走行駆動速度を異ならせて、機体を旋回走行せしめるようにした作業車があり、走行速度変更のために、変速レバ−等により変速比を正逆無段階に変更できる直進用無段変速機を用い、旋回走行のために、ステアリングホイル等により変速比を正逆無段階に変更できる旋回用無段変速機を用い、これらの無段変速機の出力を左右遊星歯車機構で合成して、左右走行部を個別に駆動するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、高価な無段変速機を2個も用いるので製造コストが高額になるという問題がある。
【0004】
また、後進時には、ステアリングホイル等の操作方向と機体の旋回方向との関係が、前進時とは逆の関係になってホイルタイプの作業車と異なるため、旋回走行時の操作が難しかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、左右走行装置の走行速度を異ならせて機体を旋回走行せしめる作業車において、エンジンに前後進クラッチと直進動力伝達系を介して左右遊星歯車機構を連結する一方、エンジンに連動連結し、かつ、ステアリングホイルの操作により出力回転速度を変更可能とした旋回用無段変速機と、旋回用無段変速機の出力回転速度を、絶対値が等しい正逆二方向の回転速度に分割して出力する正逆回転分割機構よりなる旋回動力伝達系を介して左右遊星歯車機構に連動連結し、左右遊星歯車機構において直進動力伝達系と旋回動力伝達系からの回転速度とをそれぞれ合成し、これらの合成回転速度で左右走行装置を個別に駆動すべく構成し、エンジンからの動力は、前後進クラッチにより排他的に選択されて、その下手側に配置した旋回動力伝達系の旋回用無段変速機と、歯車式変速機構よりなる直進動力伝達系の主変速部とに分岐して伝達されるようにすると共に、旋回動 力伝達系の旋回用無段変速機はミッションケ−ス外部に装設して、その入力軸及び出力軸をミッションケ−ス内部の歯車式変速機構よりなる直進動力伝達系に連動連結したことを特徴とする作業車を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態は次の通りである。
【0007】
すなわち、本発明に係る作業車は、エンジンに前後進クラッチの入力側を連動連結し、同前後進クラッチの出力側を歯車式変速機構に連動連結して直進動力伝達系を構成し、同直進動力伝達系の出力側を左右遊星歯車機構の左右のサンギヤに連動連結する一方、エンジンに旋回用無段変速機を連動連結し、同旋回用無段変速機に正逆回転分割機構を連動連結して旋回動力伝達系を構成し、上記正逆回転分割機構が出力する絶対値が等しい正逆二方向の回転速度の動力を、それぞれ前記左右遊星歯車機構の左右リングギヤに入力して、左右遊星歯車機構により直進動力伝達系と旋回動力伝達系からの回転速度をそれぞれ合成すべく構成して、ステアリングホイルの操作により旋回用無段変速機の出力回転速度を変更することにより、左右走行部の走行駆動速度を相違させて旋回走行を行うように構成している。
【0008】
ここで、上記旋回用無段変速機は、前後進クラッチの下手側に配置し、同前後進クラッチの切替操作に連動させて、旋回用無段変速機の入力軸の回転方向を切替動作させるようにようにしている。
【0009】
【実施例】
本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0010】
図1は本発明に係る作業車を示しており、同トラクタAは、クロ−ラ式の左右走行装置1a、1bを装備した走行部2の上方に、運転部3及び原動機部4等を搭載した車体フレ−ム5を載設し、同車体フレ−ム5の後端部に農作業機としてのロ−タリ耕耘機6を連結している。
【0011】
走行部2は、図1〜図3で示すように、左右一対の左右縦フレ−ム7a、7bを前後方向に伸延させて配置し、同左右縦フレ−ム7a、7bの前後部を、下方開口部を拡開した前後門型フレ−ム8a、8bにより連結して走行部フレ−ム9を構成しており、上記左右縦フレ−ム7a、7bの前端にそれぞれテンショナ10を介して左右前遊動輪11a、11bを軸支し、同左右縦フレ−ム7a、7bの後端にそれぞれ左右後遊動輪12a、12bを軸支し、同左右縦フレ−ム7a、7bの下面にそれぞれ複数の転動輪13を軸支し、更に、左右縦フレ−ム7a、7bの上方位置にそれぞれ左右スプロケット14a、14bを軸支し、前後遊動輪11、12と、複数の転動輪13と、左右スプロケット14a、14bとの外周にそれぞれ左右クロ−ラ15a、15bを巻回して左右走行装置1a、1bを構成している。
【0012】
特に、本実施例では、左右縦フレ−ム7a、7bを連結するのに、前後門型フレ−ム8a、8bを用い、最低地上高を大きくして圃場での走行性を高めており、更に、作業車Aの後方に作業機を連結するようにしているので、上記前遊動輪11を最前方の転輪13よりも高位置に取付けて、左右クロ−ラ15a、15bの前端部に約21度の迎え角αを形成して、畦等の段差越えの際の走行性能を高めている。
【0013】
車体フレ−ム5は、図1〜図3で示すように、前後門型フレ−ム8a、8bの上面に左右サイドメンバ16a、16bを前後方向に伸延させて架設し、左右サイドメンバ16a、16bの前後端部にそれぞれ前後支柱17a、17bを立設する一方、丸パイプを屈折して、平面視において後方開口略コ字状、側面視において全体的に前低後高に傾斜した上部フレ−ム18を形成し、同上部フレ−ム18を上記前後支柱17a、17bの上端に架設して、枠状の車体フレ−ム5を形成している。
【0014】
車体フレ−ム5の前端部には、ステアリングホイル21を立設しており、同ステアリングホイル21の後方に所定間隔を設けて座席22を配置して運転部3を構成し、座席22の後方にエンジン23を配置し、同エンジン23の下方にトランスミッション24を配置して原動機部4を構成しており、前記左右スプロケット14a、14bはトランスミッション24から左右側方に突出した左右駆動軸25a、25bの外側端にそれぞれ嵌着されている。図中、26は車体カバ−、27はバッテリ、28は燃料タンク、29は変速レバ−である。
【0015】
特に、運転者が着座して重量が大幅に増加する座席22や、重量が大きいエンジン23及びトランスミッション24を、接地面WBの内側上方、即ち、走行部2の最前方の転輪13と後遊動輪12との間の上方に配設して、作業車Aの前後重量バランスを良好にし、車体の前後傾斜に対する安定性を高めている。
【0016】
また、27バッテリや燃料タンク28等の重量物も、最前方の転輪13と後遊動輪12との間の上方に配設して、車体の前後傾斜に対する安定性を高めている。
【0017】
ロ−タリ耕耘機6は、車体フレ−ム5の後部に設けた三点リンク機構30を介して連結されており、車体フレ−ム5とトップリンク31との間に介設した昇降用油圧シリンダ32によりロ−タリ耕耘機6を昇降させるようにしており、エンジン23からの動力を作業機駆動軸33とベルト伝動機構34とを介してロ−タリ耕耘部35に、エンジン23からの動力を伝達するようにしている。
【0018】
図4は、運転部3とエンジン23との配設位置は前記と同一であるが、トランスミッション24を座席22の下方に配設した他の実施例を示しており、走行部2のテンショナ10を左右縦フレ−ム7a、7bの後方に配設して後遊動輪12を軸支し、前遊動輪11をブラケット36を介して軸支した点が前記実施例と異なっている。
【0019】
この実施例でも、座席22、エンジン23、トランスミッション24、バッテリ27及び燃料タンク28等の重量物を、接地面WBの内側上方に配設して安定性を高めている。
【0020】
図5〜図8は、トランスミッション24の第1実施例を示しており、ミッションケ−ス40の内部に第1〜第9軸41〜49を平行に軸支し、第1軸41の中途部に前進クラッチ50aの入力側を嵌着し、同第1軸41の端部を第1噛合歯車51を介し、第2軸42の中途に遊嵌した前後進クラッチ50a、50bの入力側と、昇降用油圧ポンプ52とに連動連結し、第2噛合歯車53を介して上記前進クラッチ50aの出力側と、後進クラッチ50bの出力側たる第2軸42とを第3軸43に連動連結して、前後進クラッチ50a、50bの動力伝達を排他的に選択可能に構成して駆動方向の前後進切換を可能としている。
【0021】
また、上記第3軸43は、旋回用無段変速機(以下HSTという)54の入力軸55に連動連結すると共に、第3噛合歯車56を介して主変速部57の入力軸たる第4軸44に連動連結しており、上記旋回用無段変速機54は、前後進クラッチ50a、50bの下手側に配置して、前後進クラッチ50a、50bの切替操作に連動させて、旋回用無段変速機54の入力軸の回転方向を切替動作させるようにしている。
【0022】
そして、上記第4軸44に、両端のドッグ58、58と中央部の第2速原動歯車59とを一体形成したスライダ60を軸方向摺動自在・回動不可に嵌合する一方、同第4軸44と主変速部57の出力軸たる第5軸45との間に、常時噛合式の第1、第3速噛合歯車61、62を介設し、第5軸45に摺動式の第2速受動歯車63を嵌着して、スライダ60の摺動により主変速部57の出力回転速度を3段階に切換可能としている。
【0023】
上記主変速部57には副変速部64が直列的に連動連結しており、同副変速部64は、上記第5軸45と副変速部64の出力軸たる第6軸46との間に高低速噛合歯車65、66を介設し、第6軸46に軸方向摺動自在・回動不可に嵌合したスライダ67の摺動により、副変速部64の出力回転速度を中立を挟んで高低速2段階に変速可能としている。
【0024】
このように、前後進クラッチ50a、50bと、3段変速の主変速部57と、2段変速の副変速部64とを直列的に連動連結しているので、最終的には、前後進各6段階の変速操作が可能である。
【0025】
上記第6軸46は、チエン連動機構68を介して第7軸47に連動連結しており、同第7軸47の左右端部にそれぞれ嵌着した左右サンギヤ69a、69bと、第7軸47と軸線を同一にして配置した左右駆動軸25a、25bに連結した左右ケ−ジ70a、70bと、同左右ケ−ジ70a、70bにそれぞれ軸着した複数の左右遊星ギヤ71a、71bと、前記HST54の出力軸72に連動連結した左右リングギヤ73a、73bとで左右遊星ギヤ機構74a、74bを構成し、同左右遊星ギヤ機構74a、74bにて、上述した歯車式変速機や噛合歯車等で構成したメカニカルな歯車式変速機構よりなる直進動力伝達系Mにより左右サンギヤ69a、69bに伝達された回転動力と、後述する旋回動力伝達系HのHST54から左右リングギヤ73a、73bに伝達された回転動力とをそれぞれ合成し、これらの合成回転動力を左右遊星ギヤ71a、71bと左右ケ−ジ70a、70bとを介し、左右駆動軸25a、25bに嵌着した左右スプロケット14a、14bに個別に伝達するようにしている。
【0026】
上記HST54の出力軸72には、同出力軸72の回転速度を、左右リングギヤ73a、73bに相補的に伝達する正逆回転分割機構75を介設しており、同正逆回転分割機構75は、HST54の出力軸72に減速歯車群76を介して第8軸48を連動連結し、同第8軸48を第1中間噛合歯車77を介して第9軸49に連動連結し、第9軸49の左右端部にそれぞれ左右出力ギヤ78a、78bを嵌着し、左出力ギヤ78aと左リングギヤ73aとを、直列的に配置した2個のアイドルギヤ79、79を介して連動連結し、右出力ギヤ78bと右リングギヤ73bとを、1個のアイドルギヤ79を介して連動連結して、回転速度の絶対値は等しいが、左リングギヤ73aには第9軸49と同一方向の回転を、右リングギヤ73bには第9軸49とは反対方向の回転を伝達するようにしている。
【0027】
そして、トランスミッション24の入力軸たる第1軸41の一端を上記ミッションケ−ス40の側面から突出させ、同突出端とエンジン出力軸80とを前記ベルト機構34を介して連動連結する一方、前記ステアリングホイル21をHST54の変速作動部104(図11参照)に連動連結して、同ステアリングホイル21の回動操作に応じ、HST54の変速比を正逆無段階に変更するようにしている。
図5中、81はロ−タリ軸、82は耕耘爪、83、84はチエン伝動機構であり、図6中、85a、85bは前後進クラッチ50a、50bのシフタ、87は副変速部64のシフタ、88は外部に動力を取出すための噛合傘歯車である。
【0028】
かかる構成により、エンジン23からの動力を前後6段階に変速して走行部の左右走行装置1a、1bに伝達すると共に、ステアリングホイル21の操作角度に応じてHST54の出力回転速度を変更し、左右走行装置1a、1bの駆動速度を異ならせて、駆動速度が遅くなった方向に作業車Aを旋回させることができる。
【0029】
特に、本実施例では、上記HST54の入力軸55を前後進クラッチ50bの出力側に連動連結しているので、ステアリングホイル21を操作しなくても、前後進クラッチ50a、50bの切換と同時にHST54の出力回転方向が切り換り、ステアリングホイル21の操作方向と作業車Aの旋回方向とが一定の関係を保持し、ホイルタイプの車両の操向操作と略同様の感覚で、旋回操作を行うことができる。
【0030】
図9は、トランスミッション24の第2実施例を示しており、この実施例では、HST54の入力軸55を、前後進クラッチ50a、50bを介さずにエンジン23に連動連結して、同入力軸55を常に一定方向に回転させ、そのかわり、第8軸48と第9軸49との間に正逆転切換機構90を設け、同正逆転切換機構90と前後進クラッチ50a、50bとの切換作動を連動させて、左右リングギヤ73a、73bに伝達する動力の回転方向を切換えることにより、ステアリングホイル21の操作方向と、作業車Aの旋回方向とが一定の関係を保持するようにしている。
【0031】
即ち、第1軸41とHST54の入力軸55とを第1噛合ギヤ91を介して連動連結すると共に、第8軸48の左右側部にそれぞれ左右原動ギヤ92a、92bを嵌着し、左原動ギヤ92aと第9軸49に遊嵌した左受動ギヤ93aとを、直列的に配置した2個のアイドルギヤ79、79を介して連動連結し、右原動ギヤ92bと第49に遊嵌した右受動ギヤ93bとを、1個のアイドルギヤ79を介して連動連結し、第9軸49に、左右端部にそれぞれドッグ58、58を形成したスライダ94を、軸方向摺動自在・回動不可に外嵌し、同スライダ94の摺動により左右サンギヤ69a、69bに伝達する動力の回転方向を切換えるようにしており、他は前記第1実施例と略同一構成である。
【0032】
図10は、ステアリングホイル21の操作角度、即ち、HST54の出力回転速度と、左右走行装置1a、1bの駆動速度との関係を示しており、縦軸に左右走行装置1a、1bの駆動速度、横軸にHST54の出力回転速度をとっており、各実線は、下から一方のクロ−ラ式走行装置の第1速〜第6速時の駆動速度を示し、各破線は、下から他方のクロ−ラ式走行装置の第1速〜第6速時の駆動速度を示し、下方のハッチング部分hは、遅くなった方のクロ−ラ式走行装置の駆動速度が、ゼロから機体の走行速度の反対方向に遷移するまでの範囲を示し、更に、下方の枠内の矢印の大きさは左右走行装置1a、1bの駆動速度を示している。
【0033】
そして、本実施例では、ステアリングホイル21の操作角度と、HST54の変速比との関係に制限を加えて、ステアリングホイル21を最大操作角度θ1まで回動させても、第3速〜第6速走行では、左走行装置1aの走行駆動速度のベクトルの符号と、右走行装置1bの走行駆動速度のベクトルの符号が同一であって、ピボットタ−ンやスピンタ−ンを行えず、通常の旋回のみ可能であり、第2速走行では、遅くなった方のクロ−ラ走行装置がゼロになって、ピボットタ−ンは可能であるがスピンタ−ンは行えず、第1速走行では、左走行装置1aの走行駆動速度のベクトルの符号と、右走行装置1bの走行駆動速度のベクトルの符号とを異ならせて、ピボットタ−ンやスピンタ−ンが可能であり、ステアリングホイル21を最大操向角度θ1の約1/2のθ2まで回動させた場合は、第2速〜第6速走行では、左走行装置1aの走行駆動速度のベクトルの符号と、右走行装置1bの走行駆動速度のベクトルの符号とが同一であって、通常の旋回のみ可能であり、第1速走行では、遅くなった方のクロ−ラ走行装置がゼロになって、ピボットタ−ンは可能であるがスピンタ−ンは行えないようにしている。
【0034】
このように、第3速〜第6速での高速走行時には、ステアリングホイル21を最大限に回動操作した時の左右走行装置1a、1bに対する旋回動力伝達系Hの正・負の旋回走行駆動速度の最大ベクトルよりも、直進動力伝達系Mの走行駆動速度のベクトルを大きく設定しているために、急旋回が防止されて、旋回走行時の安全性が確保され、作業等のための第1又は第2速での低速走行時には、ピボットタ−ンやスピンタ−ンを行って作業能率を向上させることができる。
【0035】
図11は、油圧回路を示しており、前記昇降用油圧ポンプ52の吐出側をHST54内部の油圧回路に接続して、昇降用油圧ポンプ52をHST54のチャ−ジポンプに兼用させている。図中、100は昇降制御用油圧弁、101はリリ−フバルブ、102、103はHST54内部の油圧ポンプと油圧モ−タ、104は変速作動部、105はチェックバルブ、106は絞り弁である。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば次のような効果を得ることができる。
【0037】
すなわち、本発明では、エンジンに前後進クラッチと直進動力伝達系を介して左右遊星歯車機構を連結する一方、エンジンに連動連結し、かつ、ステアリングホイルの操作により出力回転速度を変更可能とした旋回用無段変速機と、旋回用無段変速機の出力回転速度を、絶対値が等しい正逆二方向の回転速度に分割して出力する正逆回転分割機構よりなる旋回動力伝達系を介して左右遊星歯車機構に連動連結し、左右遊星歯車機構において直進動力伝達系と旋回動力伝達系からの回転速度とをそれぞれ合成し、これらの合成回転速度で左右走行装置を個別に駆動すべく構成し、エンジンからの動力は、前後進クラッチにより排他的に選択されて、その下手側に配置した旋回動力伝達系の旋回用無段変速機と、歯車式変速機構よりなる直進動力伝達系の主変速部とに分岐して伝達されるようにすると共に、旋回動力伝達系の旋回用無段変速機はミッションケ−ス外部に装設して、その入力軸及び出力軸をミッションケ−ス内部の歯車式変速機構よりなる直進動力伝達系に連動連結した作業車にしている。
【0038】
このようにして、高価な無段変速機が1個ですみ、構造簡易にして、製造コストの低減に貢献することができる。
【0039】
しかも、エンジンからの動力は、前後進クラッチにより排他的に選択されて、その下手側に配置した旋回動力伝達系の旋回用無段変速機と、歯車式変速機構よりなる直進動力伝達系の主変速部とに分岐して伝達されるようにしているため、構造簡易にして、機体の前後進に拘らずステアリングホイルの操作方向と機体の旋回方向とを一定の関係に保持することができ、ホイルタイプの作業車と同一感覚でステアリングホイルを操作することができて、旋回走行時の操作を容易にすることができると共に、操作上の安全性を良好に確保することができる。
【0040】
ここで、直進動力伝達系は、歯車式変速機構よりなるものであるため、同直進動力伝達系を安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る作業車の側面図。
【図2】 走行部の平面図。
【図3】 走行部の正面図。
【図4】 他実施例作業車の側面図。
【図5】 動力伝達系統図(第1実施例)。
【図6】 トランスミッションの断面側面図(第1実施例)。
【図7】 直進動力伝達系を示すトランスミッションの断面平面図(第1実施例)
【図8】 旋回動力伝達系を示すトランスミッションの断面平面図(第1実施例)
【図9】 動力伝達系統図(第2実施例)。
【図10】 左右走行装置の駆動速度とHST出力回転速度との関係を示すグラフ。
【図11】 油圧回路。
【符号の説明】
A 作業車
H 旋回動力伝達系
M 直進動力伝達系
1a、1b 左右走行装置
21 ステアリングホイル
23 エンジン
50a、50b 前後進クラッチ
54 旋回用無段変速機
55 入力軸
74a、74b 左右遊星歯車機構
75 正逆回転分割機構
Claims (1)
- 左右走行装置(1a、1b)の走行速度を異ならせて機体を旋回走行せしめる作業車(A)において、エンジン(23)に前後進クラッチ(50a、50b)と直進動力伝達系(M)を介して左右遊星歯車機構(74a、74b)を連結する一方、エンジン(23)に連動連結し、かつ、ステアリングホイル(21)の操作により出力回転速度を変更可能とした旋回用無段変速機(54)と、旋回用無段変速機(54)の出力回転速度を、絶対値が等しい正逆二方向の回転速度に分割して出力する正逆回転分割機構(75)よりなる旋回動力伝達系(H)を介して左右遊星歯車機構(74a、74b)に連動連結し、左右遊星歯車機構(74a、74b)において直進動力伝達系(M)と旋回動力伝達系(H)からの回転速度とをそれぞれ合成し、これらの合成回転速度で左右走行装置(1a、1b)を個別に駆動すべく構成し、エンジン(23)からの動力は、前後進クラッチ(50a、50b)により排他的に選択されて、その下手側に配置した旋回動力伝達系(H)の旋回用無段変速機(54)と、歯車式変速機構よりなる直進動力伝達系(M)の主変速部(57)とに分岐して伝達されるようにすると共に、旋回動力伝達系 ( H ) の旋回用無段変速機 ( 54 ) はミッションケ−ス ( 40 ) 外部に装設して、その入力軸 ( 55 ) 及び出力軸 ( 72 ) をミッションケ−ス ( 40 ) 内部の歯車式変速機構よりなる直進動力伝達系 ( M ) に連動連結したことを特徴とする作業車。
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