JP2522756B2 - 研磨テ―プの製造方法 - Google Patents

研磨テ―プの製造方法

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JP2522756B2 JP5209885A JP20988593A JP2522756B2 JP 2522756 B2 JP2522756 B2 JP 2522756B2 JP 5209885 A JP5209885 A JP 5209885A JP 20988593 A JP20988593 A JP 20988593A JP 2522756 B2 JP2522756 B2 JP 2522756B2
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泰樹 鈴浦
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッドや磁気ディ
スクの仕上げ研磨、金型の精密仕上げ研磨等に使用する
研磨テープの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】精密機械部品や精密電子部品に使用され
る磁気ヘッド等の表面は、ミクロン又はサブミクロンオ
ーダー以下の精密な表面に仕上げられることが近年しば
しば必要とされている。
【0003】かかる精密仕上げ研磨には、フィルム状を
なす研磨テープ用基材の上に、高硬度の無機質微粉末を
樹脂溶液中に分散させたコーティング剤を塗布、乾燥し
て研磨層を形成した研磨テープ(例えば特公昭53−4
4714号公報)が利用されている。
【0004】また、前記研磨テープにおける研磨層に摩
耗粉を溜めるための斜線縞模様の凹状部を形成した研磨
テープ(実開昭55−89564号公報)が知られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の摩耗粉を溜める
ための凹状部を研磨層に形成した研磨テープは、該研磨
層の形成を印刷手段で行なうものであるため、研磨層の
形成が厄介である。
【0006】さらに、先の実開昭55−89564号公
報に例示されているような斜線縞模様の凹状部が形成さ
れている研磨層を有する研磨テープにおいては、研磨時
に発生する摩耗粉の大きさと量とに応じてコントロール
される摩耗粉を溜めるための凹状部が、斜線縞模様状を
なすものであるため、「シロヌケ」を生ずることのない
品質の高度な研磨仕上げをなし得ない等の欠点を有す
る。
【0007】これに対して本発明は、研磨層に形成され
ている凹状部、すなわち、研磨時に発生する摩耗粉を溜
めるための凹状部の形状が特別の形状をなし、「シロヌ
ケ」を生ずることのない品質の高度な研磨仕上げをなし
得る研磨テープを安定して得ることのできる方法を提供
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の研磨テープの製
造方法は、フィルム状をなす研磨テープ用基材の少なく
とも片面に、ポリエステル樹脂または塩化ビニル・酢酸
ビニル共重合体樹脂あるいはこれらの混合樹脂からなる
バインダー成分100重量部に対して研磨剤粒子100
〜1400重量部を含有し、しかも溶剤中の5重量%以
上が親水性を有する溶剤からなる粘度7〜250c.
p.の研磨剤粒子分散樹脂溶液によるコーティング剤
を、5〜60g(固形成分)/m2 に塗布、乾燥するこ
とにより、前記研磨テープ用基材の少なくとも片面に、
多数の略正六角形が前後左右に略均等配置されてなる亀
甲形状の画線相応部分と該亀甲形状を形成しているそれ
ぞれの略正六角形の中心部相応部分とが凹状部とされて
いる厚さ5〜40μの研磨層を形成する方法からなる。
【0009】すなわち、本発明の研磨テープの製造方法
によって得られる研磨テープは、該研磨テープの研磨層
の表面に、亀甲形状の画線に相応する形状の凹条部と、
亀甲形状を形成しているそれぞれの略正六角形の中心部
に相応する位置におけるスポット状の凹部とからなる凹
状部を有している。
【0010】前記構成による本発明の研磨テープの製造
方法は、多量の無機質成分を含有するコーティング剤に
よって塗膜層を形成する際に、該塗膜層に発生する「ベ
ナードセル(対流セル)現象」を利用し、研磨時に発生
する摩耗粉を溜めるための凹状部を、表面の全面に亙っ
て略均一に有する研磨層を得るものである。
【0011】なお、多量の無機質成分を含有するコーテ
ィング剤によって塗膜層を形成する際に、該塗膜層に発
生する「ベナードセル(対流セル)現象」は、前記コー
ティング剤による塗布層が乾燥、固化して塗膜層が形成
される過程で、すなわち、コーティング剤による塗布層
中に含まれている溶剤が蒸発して塗布層が固化する過程
で、塗布層中のコーティング剤成分が塗布層に対して垂
直方向に対流を起こし、これに表面張力が加わることに
よって発生する。
【0012】本発明者は、塗膜層に発生する前述の「ベ
ナードセル(対流セル)現象」を利用して、研磨の際に
発生する摩耗粉を溜めるための凹状部が研磨層の表面に
形成されている研磨テープを得るに当たり、研磨テープ
用基材の表面に研磨層を形成する際の諸条件を前記した
通りのものにすることにより、多数の略正六角形が前後
左右に略均等配置されてなる亀甲形状の画線相応部分の
凹条部と、亀甲形状を形成しているそれぞれの略正六角
形の中心部相応部分の凹部とからなる凹状部を有する研
磨層を安定して形成し得ることを解明し、本発明の研磨
テープの製造方法を完成した。
【0013】本発明の研磨テープの製造方法にて得られ
る研磨層における亀甲形状の画線に相応する略正六角形
の凹条部の大きさ、該凹条部の幅や深さ、さらには、ス
ポット状の凹部の幅や深さ等のコントロールは、研磨層
形成用のコーティング剤の粘度や溶剤中の5重量%以上
を占める親水性溶剤の種類、さらには、コーティング剤
の塗布量等を適宜選択することによって行なえる。
【0014】一般的には、亀甲形状の画線に相応する略
正六角形の凹条部としては、隣接する略正六角形の凹条
部の中心点同士の距離が約10〜300μ、略正六角形
の凹条部の幅が約0.1〜200μ、略正六角形の凹条
部の深さが約0.5〜40μのものを、また、スポット
状の凹部としては、直径が約0.5〜100μ、深さが
約0.1〜30μの略円筒状のものを形成する。
【0015】本発明の研磨テープの製造方法において、
フィルム状をなす研磨テープ用基材としては、例えば、
延伸ポリプロピレン、延伸ポリエチレン、ポリカーボネ
ート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリアセテート等からなる厚さ12〜10
0μ程度の機械的強度、寸法安定性、耐熱性等に優れた
性質を有するフィルムや合成紙を利用する。
【0016】また、研磨層形成用のコーティング剤中の
バインダー成分は、ポリエステル樹脂または塩化ビニル
・酢酸ビニル共重合体樹脂あるいはこれらの混合樹脂か
らなるが、得られる研磨層の耐摩耗性や耐熱性を向上さ
せるために、該コーティング剤中にトルイレンジイソシ
アナート(TDI)、キシリレンジイソシアナート(X
DI)、ヘキサメチレンジイソシアナート(HMDI)
等のイソシアナート系硬化剤を添加し、前述のバインダ
ー成分をなす樹脂における官能基(−OH等)と反応さ
せ、熱硬化樹脂によるバインダー成分の研磨層とするこ
ともできる。
【0017】なお、これらの硬化剤の添加量は、[イソ
シアナート基(−NCO)/樹脂の官能基]で表示され
る当量比が、0.5〜10程度の範囲内となることが好
ましい。
【0018】研磨剤粒子としては、例えば、酸化アルミ
ニウム、炭化珪素、窒化珪素、酸化ジルコニウム、酸化
クロム、酸化鉄、ダイヤモンド、窒化ホウ素、エメリー
等の1次粒子の粒径0.1〜20μ程度のものが利用さ
れる。
【0019】本発明の研磨テープの製造方法において利
用するコーティング剤、すなわち、研磨剤を含有するポ
リエステル樹脂または塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体
樹脂あるいはこれらの混合樹脂の樹脂溶液における溶剤
は、該溶剤中の5重量%以上が親水性を有する溶剤、例
えば、ケトン系、アルコール系、エステル系等の溶剤か
らなることが必要である。
【0020】本発明の研磨テープの製造方法において利
用するコーティング剤は、前記した親水性を有する溶剤
の存在により、研磨層形成用のコーティング剤の塗布、
乾燥工程で、塗布層中に含まれている溶剤が蒸発する際
に生ずるコーティング剤成分の対流が容易に発生し、研
磨層の表面に所定の凹状部を形成し得る。
【0021】親水性を有する溶剤としては、コーティン
グ剤中の研磨剤粒子の分散安定性が良好で、沈降、凝集
等が生ずることのない溶剤、例えば、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
イソブタノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル類等が好適である。
【0022】なお、親水性を有する溶剤の親水性の基準
は、バインダー成分である樹脂の溶解性の点から中水素
結合溶剤に属するものが好適である。
【0023】本発明の研磨テープの製造方法において
は、研磨層におけるバインダー成分として、ポリエステ
ル樹脂または塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂ある
いはこれらの混合樹脂を利用するが、これは、バインダ
ー成分であるこれらの樹脂が、コーティング剤による塗
布層中に含まれている溶剤が蒸発して固化する過程での
塗布層中のコーティング剤成分の対流を生じさせ易い性
質を有していることによる。
【0024】本発明の研磨テープの製造方法において
は、研磨層形成用のコーティング剤として、バインダー
成分である樹脂と研磨剤粒子との割合が、樹脂100重
量部に対して研磨剤粒子100〜1400重量部のもの
を利用するが、これは、樹脂100重量部に対して研磨
剤粒子が100重量部未満になると、研磨作用の良好な
研磨層が得られなくなる恐れがあり、また、1400重
量部を超えると、研磨層におけるバインダー成分のバイ
ンダー力が不足し、研磨テープによる研磨工程中に研磨
剤粒子が脱落する恐れがあるためである。
【0025】また、研磨層形成用のコーティング剤とし
て粘度7〜250c.p.ものを利用するが、これは、
コーティング剤の粘度が250c.p.を超える高粘度
のもの、あるいは7c.p.未満の低粘度のものでは、
コーティング剤による塗布層中に含まれている溶剤が蒸
発して塗布層が固化する過程での塗布層中のコーティン
グ剤成分の対流の発生が無いか、あるいは対流の程度が
低過ぎるために、研磨層に凹状部が形成されないか、あ
るいは摩耗粉を溜めるには浅すぎるような凹状部しか形
成されない恐れがあるためである。
【0026】さらに、本発明の研磨テープの製造方法に
おいては、研磨層形成用のコーティング剤を、研磨テー
プ用基材の表面に、5〜60g(固形成分)/m2 に塗
布、乾燥することが必要である。
【0027】研磨テープ用基材の表面に適用するコーテ
ィング剤の量が5g(固形成分)/m2 未満になると、
コーティング剤の塗布層中に含まれている溶剤が蒸発し
て塗布層が固化する過程で発生する塗布層中のコーティ
ング剤成分の対流の推進力となる塗布層の上,下両表面
の表面張力の差や浮力の差が顕著でなくなり、研磨の際
の摩耗粉を溜め得る作用を十分に果たす凹状部を研磨層
の表面に形成し難くなる。
【0028】また、コーティング剤の量が60g(固形
成分)/m2 を超えると、コーティング剤の塗布層の乾
燥工程で、塗布層の表面の固化後においても、強制乾燥
によって塗布層内部の溶剤の蒸発が進み、研磨層に発泡
やひび割れが生じ、亀甲形状の画線部分に相応する凹条
部と、該亀甲形状を形成しているそれぞれの略正六角形
の中心部相応部分の凹部とによる凹状部を、研磨層の表
面に略均一に形成し難くなる。
【0029】研磨層形成用のコーティング剤を研磨テー
プ用基材の表面に適用する手段としては、2本ロール、
3本ロール、4本ロール等のロールコート、グラビアコ
ート、キスコート、ナイフコート、バーコート、ロッド
コート、コンマコート、スプレイコート、パークコート
等の方法を利用することができ、ロールコート法とグラ
ビアコート法においては、ダイレクト法とリバース法と
の両方法を利用し得る。特に、2本、3本、4本リバー
スロールコート法を利用すると、表面平滑性に優れた特
性を有する研磨層が得られる。
【0030】
【作用】本発明の研磨テープの製造方法は、フィルム状
をなす研磨テープ用基材の少なくとも片面に、ポリエス
テル樹脂または塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂あ
るいはこれらの混合樹脂からなるバインダー成分100
重量部に対して研磨剤粒子100〜1400重量部を含
有し、しかも溶剤中の5重量%以上が親水性を有する溶
剤からなる粘度7〜250c.p.の研磨剤粒子分散樹
脂溶液によるコーティング剤を、5〜60g(固形成
分)/m2 に塗布、乾燥することにより、研磨テープ用
基材の少なくとも片面に、多数の略正六角形が前後左右
に略均等配置されてなる亀甲形状の画線相応部分と該亀
甲形状を形成しているそれぞれの略正六角形の中心部相
応部分とが凹状部とされている厚さ5〜40μの研磨層
を形成することからなる。
【0031】本発明の研磨テープの製造方法によれば、
研磨層形成用のコーティング剤の粘度や溶剤中の5重量
%以上を占める親水性溶剤の種類、さらには、コーティ
ング剤の塗布量等を適宜選択することにより、研磨層の
表面の凹状部の密度、深さ、幅等を容易にコントロール
し得るという特別の作用を有する。
【0032】また、本発明方法によれば、表面全面に亙
って、多数の略正六角形が前後左右に略均等配置されて
なる亀甲形状の画線相応部分と、該亀甲形状を形成して
いるそれぞれの略正六角形の中心部相応部分とに凹状部
を有する研磨層を形成できるので、該研磨テープによる
研磨作業の際には、研磨層における凹状部が研磨によっ
て発生する摩耗粉を溜める作用を奏し、所謂「シロヌ
ケ」を生ずることの無い高品質の研磨仕上げが行なえる
研磨テープが得られる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の研磨テープの製造方法の具体
的な構成を実施例に基づいて説明する。
【0034】実施例1 ポリエステル樹脂[ユニチカ (株) :UE−3220]
100重量部と、アルミナ微粉末[不二見研磨剤 (株)
:WA−# 8000]600重量部と、メチルエチル
ケトン300重量部と、前記ポリエステル樹脂中の(−
OH)とキシリレンジイソシアナートのイソシアナート
基(−NCO)との関係が、[−NCO/−OH]=4
(当量比)に相当する量のキシリレンジイソシアナート
[武田薬品(株) :タケネート500]とからなる研磨
剤粒子分散樹脂溶液を作成した。
【0035】続いて、該研磨剤粒子分散樹脂溶液をメチ
ルイソブチルケトン300重量部で希釈し、粘度40
c.p.の研磨層形成用のコーティング剤を調製した。
【0036】さらに、該コーティング剤を、厚さ50μ
のポリエステルフィルムからなる研磨テープ用基材の片
面に、3本リバースロール法にて30g(固形成分)/
2に塗布、乾燥後、40℃にて7日間のエージング処
理に付し、本発明の1実施例品である研磨テープ(1) を
得た。
【0037】研磨テープ(1) における研磨層の厚さは2
0μである。
【0038】また、研磨テープ(1) の研磨層の表面を倍
率200倍の走査型電子顕微鏡で観察したところ、[図
1]及び[図2]に示されるような形状の凹状部、すな
わち、多数の略正六角形が前後左右に略均等配置されて
なる亀甲形状の画線相応部分をなす凹条部1と、該亀甲
形状を形成しているそれぞれの略正六角形の中心部相応
部分をなすスポット状の凹部2とからなる凹状部が形成
されていることが確認された。
【0039】なお、[図1]及び[図2]は、研磨テー
プ(1) の拡大図であり、符号3は研磨テープ用基材を、
また、符号4は研磨層を表示する。
【0040】研磨層4に形成されている亀甲形状の画線
相応部分をなす凹条部1は、該凹条部1を形成している
隣接する略正六角形の中心部同士の間隔、すなわち、隣
接するスポット状の凹部2同士の間隔が約0.1mm、
凹条部1の幅が約5μ、深さが約10μであり、また、
亀甲形状を形成している略正六角形の中心部相応部分を
なす凹部2は、直径約5μ、深さ約3μであった。
【0041】研磨テープ(1) を使用して、中心線平均粗
さ(Ra)0.4μの5.25インチフロッピーディス
クの研磨仕上げを行なったところ、中心線平均粗さ0.
07μの研磨仕上げができ、研磨の際に発生した摩耗粉
による擦り傷は無かった。
【0042】また、使用後の研磨テープの研磨層面を2
00倍の走査型電子顕微鏡で観察したところ、研磨層の
表面における凹条部1や凹部2に、摩耗粉が略均一に堆
積しているのが観察された。
【0043】実施例2 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂[ユニオンカーバ
イド (株) ]100重量部と、炭化珪素微粉末[不二見
研磨剤 (株) :GC−6000]750重量部と、メチ
ルイソブチルケトン/トルエン(9:1)の混合溶剤4
00重量部とからなる研磨剤粒子分散樹脂溶液を作成し
た。
【0044】続いて、該研磨剤粒子分散樹脂溶液をメチ
ルイソブチルケトン300重量部で希釈し、粘度80
c.p.の研磨層形成用のコーティング剤を調製した。
【0045】さらに、該コーティング剤を、厚さ38μ
のポリエチレンテレフタレートフィルムからなる研磨テ
ープ用基材の片面に、4本リバースロール法にて40g
(固形成分)/m2 に塗布、乾燥し、本発明の1実施例
品である研磨テープ(2) を得た。
【0046】研磨テープ(2) における研磨層の厚さは2
5μである。
【0047】研磨テープ(2) の研磨層の表面を倍率30
0倍の走査型電子顕微鏡で観察したところ、実施例1の
研磨テープ(1) における研磨層の凹状部と同形状の凹状
部が形成されていた。
【0048】亀甲形状の画線相応部分をなす凹条部は、
該凹条部を形成している隣接する略正六角形の中心部同
士の間隔が約0.15mm、凹条部の幅が約80μ、深
さが約15μであり、また、亀甲形状を形成している略
正六角形の中心部相応部分をなす凹部は、直径約7μ、
深さ約5μであった。
【0049】研磨テープ(2) を使用して、中心線平均粗
さ(Ra)0.50μのステンレスSUS−45C製成
形用金型を研磨したところ、中心線平均粗さ0.10μ
の研磨仕上げができ、研磨の際に発生した摩耗粉による
擦り傷は無かった。
【0050】また、使用後の研磨テープの研磨層面を3
00倍の走査型電子顕微鏡で観察したところ、研磨層の
表面における凹条部や凹部には、摩耗粉が略均一に堆積
しているのが観察された。
【0051】実施例3 ポリエステル樹脂[ユニチカ (株) :UE−3220]
100重量部と、酸化クロム粉末[バイエル (株) :粒
径0.3μ]700重量部と、メチルエチルケトン20
0重量部と、前記ポリエステル樹脂中の(−OH)とキ
シリレンジイソシアナートのイソシアナート基(−NC
O)との関係が、[−NCO/−OH]=4(当量比)
に相当する量のキシリレンジイソシアナート[武田薬品
(株) :タケネート500]とからなる研磨剤粒子分散
樹脂溶液を作成した。
【0052】続いて、該研磨剤粒子分散樹脂溶液をメチ
ルイソブチルケトン450重量部で希釈し、粘度20
c.p.の研磨層形成用のコーティング剤を調製した。
【0053】さらに、該コーティング剤を、厚さ50μ
のポリエステルフィルムからなる研磨テープ用基材の片
面に、3本リバースロール法にて20g(固形成分)/
2に塗布、乾燥後、40℃にて7日間のエージング処
理に付し、本発明の1実施例品である研磨テープ(3) を
得た。
【0054】研磨テープ(3) における研磨層の厚さは1
3μである。
【0055】研磨テープ(3) の研磨層の表面を倍率10
0倍の走査型電子顕微鏡で観察したところ、実施例1の
研磨テープ(1) における研磨層の凹状部と同形状の凹状
部が形成されていた。
【0056】なお、亀甲形状の画線相応部分をなす凹条
部は、該凹条部を形成している隣接する略正六角形の中
心部同士の間隔が約30μ、凹条部の幅が約2μ、深さ
が約3μであり、また、亀甲形状を形成している略正六
角形の中心部相応部分をなす凹部は、直径約1μ、深さ
約2μであった。
【0057】研磨テープ(3) を使用して、中心線平均粗
さ(Ra)0.22μのVHS磁気テープの研磨仕上げ
を行なったところ、中心線平均粗さ0.05μの研磨仕
上げができ、研磨の際に発生した摩耗粉による擦り傷は
無かった。
【0058】また、使用後の研磨テープの研磨層面を1
00倍の走査型電子顕微鏡で観察したところ、研磨層の
表面における凹条部や凹部には、摩耗粉が略均一に堆積
しているのが観察された。
【0059】実施例4 ポリエステル樹脂[ユニチカ (株) :UE−3220]
100重量部と、アルミナ微粉末[不二見研磨剤 (株)
:WA# 8000]600重量部と、トルエン/メチ
ルエチルケトン(9/1)の混合溶剤300重量部と、
前記ポリエステル樹脂中の(−OH)とキシリレンジイ
ソシアナートのイソシアナート基(−NCO)との関係
が、[−NCO/−OH]=4(当量比)に相当する量
のキシリレンジイソシアナート[武田薬品 (株) :タケ
ネート500]とからなる研磨剤粒子分散樹脂溶液を作
成した。
【0060】続いて、該研磨剤粒子分散樹脂溶液をトル
エン200重量部で希釈し、粘度20c.p.の研磨層
形成用のコーティング剤を調製した。
【0061】さらに、該コーティング剤を、厚さ50μ
のポリエステルフィルムからなる研磨テープ用基材の片
面に、3本リバースロール法にて40g(固形成分)/
2に塗布、乾燥後、40℃にて7日間のエージング処
理に付し、本発明の1実施例品である研磨テープ(4) を
得た。
【0062】研磨テープ(4) における研磨層の厚さは2
5μである。
【0063】研磨テープ(4) の研磨層の表面を倍率30
0倍の走査型電子顕微鏡で観察したところ、実施例1の
研磨テープ(1) における研磨層の凹状部と同形状の凹状
部が形成されていた。
【0064】亀甲形状の画線相応部分をなす凹条部は、
該凹条部を形成している隣接する略正六角形の中心部同
士の間隔が約0.08mm、凹条部の幅が約1μ、深さ
が約2μであり、また、亀甲形状を形成している略正六
角形の中心部相応部分をなす凹部は、直径約1μ、深さ
約1μであった。
【0065】研磨テープ(4) を使用して、中心線平均粗
さ(Ra)0.40μの5.25インチフロッピーディ
スクの研磨仕上げを行なったところ、中心線平均粗さ
0.09μの研磨仕上げができ、研磨の際に発生した摩
耗粉による擦り傷は無かった。
【0066】また、使用後の研磨テープの研磨層面を3
00倍の走査型電子顕微鏡で観察したところ、研磨層の
表面における凹条部や凹部には、摩耗粉が略均一に堆積
しているのが観察された。
【0067】比較例1 ポリエステル樹脂[ユニチカ (株) :UE−3220]
100重量部と、アルミナ微粉末[不二見研磨剤 (株)
:WA−# 8000]600重量部と、トルエン50
0重量部と、前記ポリエステル樹脂中の(−OH)とキ
シリレンジイソシアナートのイソシアナート基(−NC
O)との関係が、[−NCO/−OH]=4(当量比)
に相当する量のキシリレンジイソシアナート[武田薬品
(株) :タケネート500]とからなる粘度30c.
p.の研磨層形成用のコーティング剤を調製した。
【0068】さらに、該コーティング剤を、厚さ50μ
のポリエステルフィルムからなる研磨テープ用基材の片
面に、3本リバースロール法にて30g(固形成分)/
2に塗布、乾燥後、40℃にて7日間のエージング処
理に付し、比較のための研磨テープ(5) を得た。
【0069】研磨テープ(5) における研磨層の厚さは2
0μである。
【0070】研磨テープ(5) の研磨層の表面を倍率20
0倍の走査型電子顕微鏡で観察したところ、研磨層の表
面には凹状部は全く無く、均一な平坦面が確認された。
【0071】研磨テープ(5) を使用して、中心線平均粗
さ(Ra)0.40μの5.25インチフロッピーディ
スクの研磨仕上げを行なったところ、中心線平均粗さ
0.09μの研磨仕上げができたが、研磨の際に発生し
た摩耗粉による擦り傷(シロヌケ)が随所に生成してお
り、均一な研磨仕上げにはならなかった。
【0072】また、使用後の研磨テープの研磨層面を2
00倍の走査型電子顕微鏡で観察したところ、研磨層の
表面に付着している摩耗粉の量は少なく、その全面に略
均一に点在しているのが観察された。
【0073】
【発明の効果】本発明方法によれば、表面全面に亙っ
て、多数の略正六角形が前後左右に略均等配置されてな
る亀甲形状の画線相応部分と、該亀甲形状を形成してい
るそれぞれの略正六角形の中心部相応部分とに凹状部を
有する研磨層を形成し得る。
【0074】すなわち、本発明方法によれば、研磨の際
に発生する摩耗粉を効果的に堆積させ得る凹状部を有す
る研磨層からなる研磨テープが得られ、所謂「シロヌ
ケ」を生ずることの無い極めて高品質の研磨仕上げが行
なえる研磨テープを的確に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨テープの1実施例品の拡大平面図
である。
【図2】図1の研磨テープの部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・亀甲形状の画線相応部分をなす凹条部 2・・・・スポット状の凹部 3・・・・研磨テープ用基材 4・・・・研磨層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム状をなす研磨テープ用基材の少
    なくとも片面に、ポリエステル樹脂または塩化ビニル・
    酢酸ビニル共重合体樹脂あるいはこれらの混合樹脂から
    なるバインダー成分100重量部に対して研磨剤粒子1
    00〜1400重量部を含有し、しかも溶剤中の5重量
    %以上が親水性を有する溶剤からなる粘度7〜250
    c.p.の研磨剤粒子分散樹脂溶液によるコーティング
    剤を、5〜60g(固形成分)/m2 に塗布、乾燥する
    ことにより、研磨テープ用基材の少なくとも片面に、多
    数の略正六角形が前後左右に略均等配置されてなる亀甲
    形状の画線相応部分と該亀甲形状を形成しているそれぞ
    れの略正六角形の中心部相応部分とが凹状部とされてい
    る厚さ5〜40μの研磨層を形成することを特徴とする
    研磨テープの製造方法。
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