JP2729632B2 - 研磨テープ及びその製造方法 - Google Patents
研磨テープ及びその製造方法Info
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- JP2729632B2 JP2729632B2 JP63147590A JP14759088A JP2729632B2 JP 2729632 B2 JP2729632 B2 JP 2729632B2 JP 63147590 A JP63147590 A JP 63147590A JP 14759088 A JP14759088 A JP 14759088A JP 2729632 B2 JP2729632 B2 JP 2729632B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、磁気ヘッド,光ファイバー端面,金型等の
加工・仕上げ研磨等に使用される研磨テープ及びその製
造方法に関するものである。
加工・仕上げ研磨等に使用される研磨テープ及びその製
造方法に関するものである。
[従来の技術] 精密機械部品や精密電子部品等に使用される磁気ヘッ
ドや磁気ディスク等の表面は、例えば、ミクロンあるい
はサブミクロンオーダー以下の精密表面に仕上げられる
ことが、しばしば必要とされており、前述の要望に対し
て、例えばポリエステルフィルム等の研磨テープ用基材
に、硬度の高い無機質微粉末からなる研磨剤粒子,バイ
ンダー用樹脂,溶剤,その他の添加剤等によるコーティ
ング剤を塗工,乾燥することによって得られた研磨テー
プによる研磨加工が施されている。
ドや磁気ディスク等の表面は、例えば、ミクロンあるい
はサブミクロンオーダー以下の精密表面に仕上げられる
ことが、しばしば必要とされており、前述の要望に対し
て、例えばポリエステルフィルム等の研磨テープ用基材
に、硬度の高い無機質微粉末からなる研磨剤粒子,バイ
ンダー用樹脂,溶剤,その他の添加剤等によるコーティ
ング剤を塗工,乾燥することによって得られた研磨テー
プによる研磨加工が施されている。
前記研磨仕上げに利用されている研磨テープにおける
研磨層は、バインダー用樹脂の溶液中に硬度の高い無機
質微粉末からなる研磨剤粒子を直接分散させた分散液か
らなるコーティング剤を利用することによって形成され
たものである。
研磨層は、バインダー用樹脂の溶液中に硬度の高い無機
質微粉末からなる研磨剤粒子を直接分散させた分散液か
らなるコーティング剤を利用することによって形成され
たものである。
[発明が解決しようとする課題] 研磨テープ用基材に対して適用される前記無機質微粉
末の分散液からなるコーティング剤においては、無機質
微粉末に対する樹脂溶液の濡れが不十分であり、しか
も、コーティング剤中の無機質微粉末の比重が比較的高
い(通常3.1〜5.9)ために、前記コーティング剤中にお
ける無機質微粉末を凝集し易く、表面の均一性において
優れた性質を有する研磨テープが得られ難く、このこと
が磁気ヘッド等に必要とされる精密仕上げの問題点とな
っている。
末の分散液からなるコーティング剤においては、無機質
微粉末に対する樹脂溶液の濡れが不十分であり、しか
も、コーティング剤中の無機質微粉末の比重が比較的高
い(通常3.1〜5.9)ために、前記コーティング剤中にお
ける無機質微粉末を凝集し易く、表面の均一性において
優れた性質を有する研磨テープが得られ難く、このこと
が磁気ヘッド等に必要とされる精密仕上げの問題点とな
っている。
また、前述の無機質微粉末の分散液からなるコーティ
ング剤はその貯蔵安定性が低いため、すなわち、コーテ
ィング剤の貯蔵,保存中に、分散液中の無機質微粉末が
沈降して貯蔵容器の底壁に前記無機質微粉末がケーキ状
に凝集し、凝集壁が形成されるため、撹拌等によって前
記無機質微粉末を再分散させることが不可能となってい
る。このため、コーティング剤の貯蔵,保存に際して
は、常時コーティング剤を撹拌し、分散液中の無機質微
粉末の沈降,凝集を防止しなければならなく、貯蔵,保
存が煩雑であるという欠点をも有している。
ング剤はその貯蔵安定性が低いため、すなわち、コーテ
ィング剤の貯蔵,保存中に、分散液中の無機質微粉末が
沈降して貯蔵容器の底壁に前記無機質微粉末がケーキ状
に凝集し、凝集壁が形成されるため、撹拌等によって前
記無機質微粉末を再分散させることが不可能となってい
る。このため、コーティング剤の貯蔵,保存に際して
は、常時コーティング剤を撹拌し、分散液中の無機質微
粉末の沈降,凝集を防止しなければならなく、貯蔵,保
存が煩雑であるという欠点をも有している。
これに対して、本第1の発明は、研磨層における表面
の均一性において極めて優れた性質を有する研磨テープ
を提供するものであり、また、本第2の発明は、前記本
第1の発明の研磨テープを容易、かつ、確実に得る方法
を提供するものである。
の均一性において極めて優れた性質を有する研磨テープ
を提供するものであり、また、本第2の発明は、前記本
第1の発明の研磨テープを容易、かつ、確実に得る方法
を提供するものである。
[課題を解決するための手段] 本第1の発明の研磨テープは、フィルム状をなす研磨
テープ用基材の少なくとも片面に研磨層を有するもので
あり、前記研磨層を構成している固形成分中の0.005〜1
0重量%が、酸化ポリエチレン系沈降防止剤で構成され
ているものである。
テープ用基材の少なくとも片面に研磨層を有するもので
あり、前記研磨層を構成している固形成分中の0.005〜1
0重量%が、酸化ポリエチレン系沈降防止剤で構成され
ているものである。
また、本第2の発明の研磨テープの製造方法は、フィ
ルム状をなす研磨テープ用基材の少なくとも片面に、研
磨剤粒子,バインダー用樹脂,溶剤,その他の添加剤等
によるコーティング剤を塗工,乾燥することによって研
磨層を形成することからなる研磨テープの製造方法であ
り、前記研磨テープ用基材に適用されるコーティング剤
として、前記コーティング剤における固形成分中の0.00
5〜10重量%が酸化ポリエチレン系沈降防止剤からなる
組成成分のコーティング剤を利用するものである。
ルム状をなす研磨テープ用基材の少なくとも片面に、研
磨剤粒子,バインダー用樹脂,溶剤,その他の添加剤等
によるコーティング剤を塗工,乾燥することによって研
磨層を形成することからなる研磨テープの製造方法であ
り、前記研磨テープ用基材に適用されるコーティング剤
として、前記コーティング剤における固形成分中の0.00
5〜10重量%が酸化ポリエチレン系沈降防止剤からなる
組成成分のコーティング剤を利用するものである。
前記構成からなる本第1〜2の各発明において、研磨
テープ用基材には、機械的強度,寸法安定性,耐熱性等
において優れた性質を有する厚さ12〜150μ程度の樹脂
フィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレート,ポリ
プロピレン,ポリカーボネート,ジ−酢酸アセテート,
トリ−酢酸アセテート,ポリエチレン,ポリブチレンテ
レフタレート,ポリアリレート等による樹脂フィルムが
利用される。
テープ用基材には、機械的強度,寸法安定性,耐熱性等
において優れた性質を有する厚さ12〜150μ程度の樹脂
フィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレート,ポリ
プロピレン,ポリカーボネート,ジ−酢酸アセテート,
トリ−酢酸アセテート,ポリエチレン,ポリブチレンテ
レフタレート,ポリアリレート等による樹脂フィルムが
利用される。
また、研磨剤粒子として利用される無機質微粉末は、
この種の研磨テープにおける研磨層の形成に使用される
通常の無機質微粉末、例えば、酸化アルミニュウム,炭
化珪素,酸化ジルコニウム,酸化クロム,酸化鉄,ダイ
ヤモンド,窒化ホウ素,エメリー,酸化セリウム等から
なる無機質微粉末であり、1次粒子の平均粒径が0.1〜6
0μの無機質微粉末が使用される。
この種の研磨テープにおける研磨層の形成に使用される
通常の無機質微粉末、例えば、酸化アルミニュウム,炭
化珪素,酸化ジルコニウム,酸化クロム,酸化鉄,ダイ
ヤモンド,窒化ホウ素,エメリー,酸化セリウム等から
なる無機質微粉末であり、1次粒子の平均粒径が0.1〜6
0μの無機質微粉末が使用される。
また、研磨層中におけるバインダー用樹脂には、例え
ば、ポリエステル樹脂,塩・酢ビ樹脂,ポリウレタン樹
脂,ブチラール樹脂,ポリアミド樹脂,エポキシ樹脂,
アクリル樹脂,硝化綿,塩化ゴム等の樹脂または2種以
上の混合樹脂が使用され、通常、バインダー用樹脂100
重量部に対して研磨剤粒子たる無機質微粉末が100〜140
0重量部程度使用される。
ば、ポリエステル樹脂,塩・酢ビ樹脂,ポリウレタン樹
脂,ブチラール樹脂,ポリアミド樹脂,エポキシ樹脂,
アクリル樹脂,硝化綿,塩化ゴム等の樹脂または2種以
上の混合樹脂が使用され、通常、バインダー用樹脂100
重量部に対して研磨剤粒子たる無機質微粉末が100〜140
0重量部程度使用される。
前記研磨層における固形成分中の0.005〜10重量%を
占める酸化ポリエチレン系沈降防止剤は、研磨層の形成
に使用されるコーティング剤中で、研磨剤粒子たる無機
質微粉末の表面に吸着されるものであり、このことによ
り、無機質微粉末の粒子間凝集力が抑制されるもので、
無機質微粉末が凝集粒子になるのを防止する作用を奏す
るものである。したがって、前記酸化ポリエチレン系沈
降防止剤が添加されているコーティング剤は、該コーテ
ィング剤の貯蔵,保存中において、無機質微粉末の分散
状態が良好であり、また、前記無機質微粉末が貯蔵容器
の底壁に沈降した場合にも、前記無機質微粉末がケーキ
状に凝集するようなことがなく、簡単な撹拌操作によっ
て無機質微粉末を再分散させ得るものである。
占める酸化ポリエチレン系沈降防止剤は、研磨層の形成
に使用されるコーティング剤中で、研磨剤粒子たる無機
質微粉末の表面に吸着されるものであり、このことによ
り、無機質微粉末の粒子間凝集力が抑制されるもので、
無機質微粉末が凝集粒子になるのを防止する作用を奏す
るものである。したがって、前記酸化ポリエチレン系沈
降防止剤が添加されているコーティング剤は、該コーテ
ィング剤の貯蔵,保存中において、無機質微粉末の分散
状態が良好であり、また、前記無機質微粉末が貯蔵容器
の底壁に沈降した場合にも、前記無機質微粉末がケーキ
状に凝集するようなことがなく、簡単な撹拌操作によっ
て無機質微粉末を再分散させ得るものである。
前記コーティング剤たる無機質微粉末の分散液におい
て、前記酸化ポリエチレン系沈降防止剤が前記コーティ
ング剤における固形成分中の0.005重量%未満の場合に
は、酸化ポリエチレン系沈降防止剤による前述の無機質
微粉末の沈降防止作用が十分ではなく、また、10重量%
を越える場合には、コーティング剤のクリアー分離が激
しくなったり、得られる研磨層の研磨性能の低下が生じ
たりする等の不都合が存するため、酸化ポリエチレン系
沈降防止剤は、コーティング剤における固形成分中の0.
005重量%〜10重量%を占める組成成分として配合され
るものである。
て、前記酸化ポリエチレン系沈降防止剤が前記コーティ
ング剤における固形成分中の0.005重量%未満の場合に
は、酸化ポリエチレン系沈降防止剤による前述の無機質
微粉末の沈降防止作用が十分ではなく、また、10重量%
を越える場合には、コーティング剤のクリアー分離が激
しくなったり、得られる研磨層の研磨性能の低下が生じ
たりする等の不都合が存するため、酸化ポリエチレン系
沈降防止剤は、コーティング剤における固形成分中の0.
005重量%〜10重量%を占める組成成分として配合され
るものである。
なお、前記酸化ポリエチレン系沈降防止剤は、コーテ
ィング剤を得る際の無機質微粉末の分散工程、すなわ
ち、サンドミルやボールミル等の分散機による分散工程
の前,後のいずれで添加されても良い。
ィング剤を得る際の無機質微粉末の分散工程、すなわ
ち、サンドミルやボールミル等の分散機による分散工程
の前,後のいずれで添加されても良い。
前記コーティング剤には、前述の研磨剤粒子たる無機
質微粉末,バインダー用樹脂,及び酸化ポリエチレン系
沈降防止剤のほかに、例えば、分散剤,帯電防止剤,染
料等の添加剤が適宜配合されているものであり、更に
は、得られる研磨層の耐摩耗性,耐溶剤性,耐熱性等を
向上させ、また同時に、研磨層と研磨テープ用基材との
間の密着特性を向上させるために、イソシアネート系の
硬化剤が配合され、硬化型樹脂層からなる研磨層とする
こともできる。
質微粉末,バインダー用樹脂,及び酸化ポリエチレン系
沈降防止剤のほかに、例えば、分散剤,帯電防止剤,染
料等の添加剤が適宜配合されているものであり、更に
は、得られる研磨層の耐摩耗性,耐溶剤性,耐熱性等を
向上させ、また同時に、研磨層と研磨テープ用基材との
間の密着特性を向上させるために、イソシアネート系の
硬化剤が配合され、硬化型樹脂層からなる研磨層とする
こともできる。
さらに、前記研磨層形成用のコーティング剤には、前
記バインダー用樹脂の種類に応じた溶剤、例えば、トル
オール,キシロール,メチルエチルケトン,メチルイソ
ブチルケトン,アノン,酢酸エチル,酢酸ブチル等から
なる溶剤あるいはこれらの2種以上の混合溶剤が利用さ
れ、粘度10〜10000cps程度のコーティング剤に調製され
る。
記バインダー用樹脂の種類に応じた溶剤、例えば、トル
オール,キシロール,メチルエチルケトン,メチルイソ
ブチルケトン,アノン,酢酸エチル,酢酸ブチル等から
なる溶剤あるいはこれらの2種以上の混合溶剤が利用さ
れ、粘度10〜10000cps程度のコーティング剤に調製され
る。
前記コーティング剤は、厚さ3〜100μ程度の研磨層
が得られるようにして、前述の研磨テープ用基材に適用
される。
が得られるようにして、前述の研磨テープ用基材に適用
される。
また、本第2の発明の研磨テープの製造方法におい
て、前記研磨テープ用基材に前記コーティング剤を適用
する工程は、例えば、2本ロール,3本ロール,4本ロール
等によるロールコーティングをはじめ、グラビアコー
ト、キスコート、ナイフコート、バーコート、ロッドコ
ート、コンマコート、スプレーコート、パークコート等
のコーティング法によってなされるものであり、特に、
ロールコートとグラビアコートとにおいては、ダイレク
ト法とリバース法との両者が使用し得る。
て、前記研磨テープ用基材に前記コーティング剤を適用
する工程は、例えば、2本ロール,3本ロール,4本ロール
等によるロールコーティングをはじめ、グラビアコー
ト、キスコート、ナイフコート、バーコート、ロッドコ
ート、コンマコート、スプレーコート、パークコート等
のコーティング法によってなされるものであり、特に、
ロールコートとグラビアコートとにおいては、ダイレク
ト法とリバース法との両者が使用し得る。
[発明の作用,効果] 本第1の発明の研磨テープは、フィルム状をなす研磨
テープ用基材の少なくとも片面に研磨層を有するもので
あり、前記研磨層を構成している固形成分中の0.005〜1
0重量%が酸化ポリエチレン系沈降防止剤からなるもの
である。
テープ用基材の少なくとも片面に研磨層を有するもので
あり、前記研磨層を構成している固形成分中の0.005〜1
0重量%が酸化ポリエチレン系沈降防止剤からなるもの
である。
また、本第2の発明の研磨テープの製造方法は、フィ
ルム状をなす研磨テープ用基材の少なくとも片面に、研
磨剤粒子,バインダー用樹脂,溶剤,その他の添加剤等
によるコーティング剤を塗工,乾燥することによって研
磨層を形成することからなる研磨テープの製造方法であ
り、前記研磨テープ用基材に適用されるコーティング剤
として、前記コーティング剤における固形成分中の0.00
5〜10重量%が酸化ポリエチレン系沈降防止剤からなる
組成成分のコーティング剤を利用するものである。
ルム状をなす研磨テープ用基材の少なくとも片面に、研
磨剤粒子,バインダー用樹脂,溶剤,その他の添加剤等
によるコーティング剤を塗工,乾燥することによって研
磨層を形成することからなる研磨テープの製造方法であ
り、前記研磨テープ用基材に適用されるコーティング剤
として、前記コーティング剤における固形成分中の0.00
5〜10重量%が酸化ポリエチレン系沈降防止剤からなる
組成成分のコーティング剤を利用するものである。
しかして、前記本第1の発明の研磨テープにおける研
磨層には、前記研磨層中の研磨剤粒子に対する酸化ポリ
エチレン系沈降防止剤の作用によって、研磨剤粒子の粒
子間凝集力に起因する凝集粒子の存在が無く、したがっ
て、研磨層表面に前記凝集粒子による突出した凸部が無
いため、前記研磨テープによる研磨作業によって、精度
の極めて良好な研磨仕上げをなし得るものである。
磨層には、前記研磨層中の研磨剤粒子に対する酸化ポリ
エチレン系沈降防止剤の作用によって、研磨剤粒子の粒
子間凝集力に起因する凝集粒子の存在が無く、したがっ
て、研磨層表面に前記凝集粒子による突出した凸部が無
いため、前記研磨テープによる研磨作業によって、精度
の極めて良好な研磨仕上げをなし得るものである。
また、本第2の発明の研磨テープの製造方法において
は、研磨層を形成する際に使用するコーティング剤の貯
蔵,保存中に、前記コーティング剤中の無機質微粉末が
沈降して貯蔵容器の底壁に前記無機質微粉末がケーキ状
に凝集するようなことがなく、コーティング剤の貯蔵,
保存が容易であり、前記本第1の発明の研磨テープを、
容易、かつ、確実に製造し得るものである。
は、研磨層を形成する際に使用するコーティング剤の貯
蔵,保存中に、前記コーティング剤中の無機質微粉末が
沈降して貯蔵容器の底壁に前記無機質微粉末がケーキ状
に凝集するようなことがなく、コーティング剤の貯蔵,
保存が容易であり、前記本第1の発明の研磨テープを、
容易、かつ、確実に製造し得るものである。
[実施例] 以下、本第1の発明の研磨テープ及び本第2の発明の
研磨テープの製造方法の具体的な構成について、製造実
施例を以って説明する。
研磨テープの製造方法の具体的な構成について、製造実
施例を以って説明する。
実施例1 下記組成物「a」からなる混合組成物を、サンドミル
によって固形成分を良く分散させることによって、研磨
剤粒子分散樹脂液「I」を得た。
によって固形成分を良く分散させることによって、研磨
剤粒子分散樹脂液「I」を得た。
組成物「a」 (1)炭化珪素微粉末 ……200重量部 「不二見研磨材工業(株):WA#4000」 (2)ポリエステル樹脂 ……40重量部 「東洋紡績(株):バイロン#300」 (3)トルエン ……60重量部 (4)メチルエチルケトン ……60重量部 (5)酸化ポリエチレンペースト ……3重量部 「楠本化成(株):ディスパロン#4200−20」 次いで、前記得られた研磨剤粒子分散樹脂液「I」に
対して、トルイレンジイソシアナート「住友バイエル
(株):スミジュールF−80」を、該トルイレンジイソ
シアナートにおけるイソシアナート基(−NCO)と、前
記研磨剤粒子分散樹脂液におけるポリエステル樹脂の水
酸基(−OH)との当量比、すなわち、 (−NCO)/(−OH)が3となるように添加し、引き続
いて、トルエンとメチルエチルケトンとの等量混合溶剤
で希釈し、粘度100cpsのコーティング剤を得た。
対して、トルイレンジイソシアナート「住友バイエル
(株):スミジュールF−80」を、該トルイレンジイソ
シアナートにおけるイソシアナート基(−NCO)と、前
記研磨剤粒子分散樹脂液におけるポリエステル樹脂の水
酸基(−OH)との当量比、すなわち、 (−NCO)/(−OH)が3となるように添加し、引き続
いて、トルエンとメチルエチルケトンとの等量混合溶剤
で希釈し、粘度100cpsのコーティング剤を得た。
しかる後に、前記コーティング剤を、厚さ50μのポリ
エチレンテレフタレートフィルムからなる研磨テープ用
基材に、3本リバースロールコート法で塗工,乾燥し、
更に、40℃,7日間のエージング処理に付し、幅10mmのテ
ープに裁断することによって、厚さ10mmの研磨層を有す
る本第1発明の1実施例品である研磨テープ「i」を得
た。
エチレンテレフタレートフィルムからなる研磨テープ用
基材に、3本リバースロールコート法で塗工,乾燥し、
更に、40℃,7日間のエージング処理に付し、幅10mmのテ
ープに裁断することによって、厚さ10mmの研磨層を有す
る本第1発明の1実施例品である研磨テープ「i」を得
た。
実施例2 下記組成物「b」からなる混合組成物を、サンドミル
によって固形成分を良く分散させた後、さらに、酸化ポ
リエチレン流動ペースト「楠本化成(株):ディスパロ
ン#4200−10」5重量部を添加することによって、研磨
剤粒子分散樹脂液「II」を得た。
によって固形成分を良く分散させた後、さらに、酸化ポ
リエチレン流動ペースト「楠本化成(株):ディスパロ
ン#4200−10」5重量部を添加することによって、研磨
剤粒子分散樹脂液「II」を得た。
組成物「b」 (1)炭化珪素微粉末 ……200重量部 「不二見研磨材工業(株):WA#4000」 (2)ポリエステル樹脂 ……40重量部 「東洋紡績(株):バイロン#300」 (3)トルエン ……60重量部 (4)メチルエチルケトン ……60重量部 次いで、前記得られた研磨剤粒子分散樹脂液「II」に
対して、前記実施例1における研磨剤粒子分散樹脂液
「I」の場合と全く同様の以降の処方を施すことによっ
て、コーティング剤を調製した後、さらに、前記実施例
1の場合と同様にして、厚さ10mmの研磨層を有する本第
1発明の1実施例品である研磨テープ「ii」を得た。
対して、前記実施例1における研磨剤粒子分散樹脂液
「I」の場合と全く同様の以降の処方を施すことによっ
て、コーティング剤を調製した後、さらに、前記実施例
1の場合と同様にして、厚さ10mmの研磨層を有する本第
1発明の1実施例品である研磨テープ「ii」を得た。
比較例1 前記実施例1における研磨剤粒子分散樹脂液「I」の
製造工程中から、酸化ポリエチレン流動ペーストを削除
する以外は、全て前記実施例1と同一の処方によって、
研磨剤粒子分散樹脂液「III」を調製し、さらに、前記
実施例1の場合と同様にして、厚さ10mmの研磨層を有す
る本第1発明の比較例品たる研磨テープ「iii」を得
た。
製造工程中から、酸化ポリエチレン流動ペーストを削除
する以外は、全て前記実施例1と同一の処方によって、
研磨剤粒子分散樹脂液「III」を調製し、さらに、前記
実施例1の場合と同様にして、厚さ10mmの研磨層を有す
る本第1発明の比較例品たる研磨テープ「iii」を得
た。
比較例2 前記実施例1における研磨剤粒子分散樹脂液「I」の
製造工程において、酸化ポリエチレンペースト「楠本化
成(株):ディスパロン#4200−20」の代わりに、動・
植物性油脂「サイテク(株):KIオイル」を添加する以
外は、全て前記実施例1と同一の処方によって、研磨剤
粒子分散樹脂液「IV」を調製し、さらに、前記実施例1
の場合と同様にして、厚さ10mmの研磨層を有する本第1
発明の比較例品たる研磨テープ「iv」を得た。
製造工程において、酸化ポリエチレンペースト「楠本化
成(株):ディスパロン#4200−20」の代わりに、動・
植物性油脂「サイテク(株):KIオイル」を添加する以
外は、全て前記実施例1と同一の処方によって、研磨剤
粒子分散樹脂液「IV」を調製し、さらに、前記実施例1
の場合と同様にして、厚さ10mmの研磨層を有する本第1
発明の比較例品たる研磨テープ「iv」を得た。
実験1 前記実施例及び比較例で得られた各研磨テープを使用
して、単結晶フェライトのVTR用磁気ヘッド100個の研磨
仕上げを行なった。
して、単結晶フェライトのVTR用磁気ヘッド100個の研磨
仕上げを行なった。
前記研磨仕上げの結果、磁気ヘッドの研磨仕上げ面に
5μ以上のチッピングが発生してしまい、研磨不良とな
った製品数は、 研磨テープ「i」 ……2個 研磨テープ「ii」 ……3個 研磨テープ「iii」 ……15個 研磨テープ「iv」 ……10個 である。
5μ以上のチッピングが発生してしまい、研磨不良とな
った製品数は、 研磨テープ「i」 ……2個 研磨テープ「ii」 ……3個 研磨テープ「iii」 ……15個 研磨テープ「iv」 ……10個 である。
実験2 前記実施例及び比較例中で使用した各研磨剤粒子分散
樹脂液を、容器中にて15日間静置した後、撹拌機による
撹拌を行なった。
樹脂液を、容器中にて15日間静置した後、撹拌機による
撹拌を行なった。
前記撹拌操作によって、研磨剤粒子分散樹脂液「I」
と「II」とは、極めて容易に研磨剤粒子が樹脂液中に分
散し、保存安定性において極めて優れた作用を有するこ
とが確認されたが、比較のために調製した研磨剤粒子分
散樹脂液「III」と「IV」とは、研磨剤粒子が貯蔵用の
容器壁に沿ってケーキ状に凝集してしまい、前記撹拌操
作によっても再分散することがなかった。
と「II」とは、極めて容易に研磨剤粒子が樹脂液中に分
散し、保存安定性において極めて優れた作用を有するこ
とが確認されたが、比較のために調製した研磨剤粒子分
散樹脂液「III」と「IV」とは、研磨剤粒子が貯蔵用の
容器壁に沿ってケーキ状に凝集してしまい、前記撹拌操
作によっても再分散することがなかった。
Claims (2)
- 【請求項1】フィルム状をなす研磨テープ用基材の少な
くとも片面に研磨層を有する研磨テープにおいて、前記
研磨層をなす固形成分中の0.005〜10重量%が酸化ポリ
エチレン系沈降防止剤であることを特徴とする研磨テー
プ。 - 【請求項2】フィルム状をなす研磨テープ用基材の少な
くとも片面に、研磨剤粒子,バインダー用樹脂,溶剤,
その他の添加剤等によるコーティング剤を塗工,乾燥す
ることによって研磨層を形成する研磨テープの製造方法
において、前記コーティング剤における固形成分中の0.
005〜10重量%が酸化ポリエチレン系沈降防止剤からな
る組成成分のコーティング剤を利用することを特徴とす
る研磨テープの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63147590A JP2729632B2 (ja) | 1988-06-15 | 1988-06-15 | 研磨テープ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63147590A JP2729632B2 (ja) | 1988-06-15 | 1988-06-15 | 研磨テープ及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01316172A JPH01316172A (ja) | 1989-12-21 |
JP2729632B2 true JP2729632B2 (ja) | 1998-03-18 |
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ID=15433793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP63147590A Expired - Fee Related JP2729632B2 (ja) | 1988-06-15 | 1988-06-15 | 研磨テープ及びその製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2729632B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US6709981B2 (en) * | 2000-08-16 | 2004-03-23 | Memc Electronic Materials, Inc. | Method and apparatus for processing a semiconductor wafer using novel final polishing method |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60131165A (ja) * | 1983-12-21 | 1985-07-12 | Teijin Ltd | 研磨テ−プ及びその製造法 |
JPH068395B2 (ja) * | 1986-08-05 | 1994-02-02 | 日本ペイント株式会社 | マイカベ−ス組成物 |
-
1988
- 1988-06-15 JP JP63147590A patent/JP2729632B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH01316172A (ja) | 1989-12-21 |
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