JPH08362B2 - 研磨テープ - Google Patents

研磨テープ

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JPH08362B2
JPH08362B2 JP9845286A JP9845286A JPH08362B2 JP H08362 B2 JPH08362 B2 JP H08362B2 JP 9845286 A JP9845286 A JP 9845286A JP 9845286 A JP9845286 A JP 9845286A JP H08362 B2 JPH08362 B2 JP H08362B2
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    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
    • B24D3/00Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents
    • B24D3/001Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as supporting member
    • B24D3/002Flexible supporting members, e.g. paper, woven, plastic materials

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、磁気ヘッドや磁気ディスクの仕上げ研磨、
金型の精密仕上げ研磨等に使用される研磨テープに関す
る。
[従来の技術] 精密機械部品や精密電子部品に使用される磁気ヘッド
等の表面は、ミクロン又はサブミクロンオーダー以下の
精密な表面に仕上げられることが、近年しばしば必要と
されている。
かかる精密仕上げ研磨には、フィルム状をなす研磨テ
ープ用基材の上に高硬度の無機質微粉末を樹脂溶液中に
分散させたコーティング剤を塗布、乾燥して研磨層を形
成した研磨テープ(例えば特公昭53−44714号公報)が
利用されている。
また、前記研磨テープにおける研磨層に摩耗粉を溜め
るための多数の斜線縞模様の凹状部を形成した研磨テー
プ(実開昭55−89564号公報)が知られている。
[発明が解決しようとする問題点] 然して、先の実開昭55−89564号公報に例示されてい
るような斜線縞模様の凹状部が形成されている研磨層を
有する研磨テープにおいては、研磨時に発生する摩耗粉
の大きさと量とに応じてコントロールされる摩耗粉を溜
めるための凹状部が斜線縞模様をなすものであるため、
研磨の際に生成する摩耗粉による擦り傷(シロヌケ)の
発生が避けられない。
これに対して本発明は、研磨層に形成されている凹状
部、すなわち、研磨時に発生する摩耗粉を溜めるための
凹状部が特別の構成をなす研磨テープからなり、ミクロ
ンオーダーの研磨仕上げを「シロヌケ」を生ずることな
く行なうことのできる研磨テープを提供する。
[問題点を解決するための手段] 上記の問題は、以下の構成からなる本発明の研磨テー
プによって達成される。
すなわち本発明は、フィルム状をなす研磨テープ用基
材の少なくとも片面に研磨剤粒子を含む樹脂塗膜からな
る研磨層を具備する研磨テープであって、前記研磨層に
は、該研磨層の表面全面を多数の研磨層区域に分割する
凹条部と、該凹条部によって囲繞される個々の研磨層区
域内に存在するスポット状の凹部とが形成されており、
しかも、凹条部を介して隣接する研磨層区域の中心点同
士の距離が10〜300μ、凹条部の幅が0.1〜200μ、凹条
部の深さが0.5〜40μであり、またスポット状の凹部の
直径が0.5〜100μ、該凹部の深さが0.1〜30μの研磨テ
ープからなる。
上記の構成による本発明の研磨テープにおいては、凹
条部によって囲繞される個々の研磨層区域が、凹条部を
介して前後左右に略均等配置されていることが好まし
い。
又、本発明の研磨テープは、凹条部の画線が略正六角
形状をなしていることが好ましい。
更に本発明の研磨テープにおいては、スポット状の凹
部が、凹条部によって囲繞される個々の研磨層区域の略
中心に存在していることが好ましい。
更に又、本発明の研磨テープにおいては、スポット状
の凹部が、略円筒状であることが好ましい。
又、本発明の研磨テープにおいては、該研磨テープの
研磨層が、ポリエステル樹脂または塩化ビニル・酢酸ビ
ニル共重合体樹脂あるいはこれらの混合樹脂からなるバ
インダー成分100重量部に対して研磨剤粒子100〜1400重
量部を含有する厚さ5〜40μの樹脂塗膜からなることが
好ましい。
前記構成による本発明の研磨テープにおいて、研磨層
の表面全面に形成されている凹条部で囲繞される個々の
研磨層区域の面積、凹条部の幅や深さ、さらにはスポッ
ト状の凹部の幅や深さ等は、凹状部を介して隣接する研
磨層区域の中心点同士の距離が10〜300μ、凹条部の幅
が0.1〜200μ、凹条部の深さが0.5〜40μ、また、スポ
ット状の凹部の直径が0.5〜100μ、該凹部の深さが0.1
〜30μの範囲内において、この研磨テープを適用する被
研磨体の種類や、被研磨体に要求される研磨精度等によ
って適宜変更される。
前記構成による本発明の研磨テープは、例えば、フィ
ルム状をなす研磨テープ用基材の少なくとも片面に、ポ
リエステル樹脂または塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体
樹脂あるいはこれらの混合樹脂からなるバインダー成分
100重量部に対して研磨剤粒子100〜1400重量部を含有
し、しかも溶剤中の5重量%以上が親水性を有する溶剤
からなる粘度7〜250c.p.の研磨剤粒子分散樹脂溶液に
よるコーティング剤を、5〜60g(固形成分)/m2に塗
布、乾燥し、厚さ5〜40μの研磨層を形成することによ
って容易に得られる。
すなわち、本発明の研磨テープにおける研磨層は、多
量の無機質成分を含有するコーティング剤によって樹脂
塗膜を形成する際に、該樹脂塗膜に発生する「ベナード
セル(対流セル)現象」を利用することによって容易に
得られる。
なお、多量の無機質成分を含有するコーティング剤に
よって樹脂塗膜を形成する際に、該樹脂塗膜に発生する
「ベナードセル(対流セル)現象」は、前記コーティン
グ剤による塗布層が乾燥、固化して樹脂塗膜が形成され
る過程で、すなわち、コーティング剤による塗布層中に
含まれている溶剤が蒸発して塗布層が固化する過程で、
塗布層中のコーティング剤成分が塗布層に対して垂直方
向に対流を起こし、これに表面張力が加わることによっ
て発生する。
本発明者は、樹脂塗膜に発生する前述の「ベナードセ
ル(対流セル)現象」を利用して、研磨の際に発生する
摩耗粉を溜めるための凹状部を研磨層の表面に有する研
磨テープを得るに当たり、研磨テープ用基材の表面に研
磨層を形成する際の諸条件を前記した通りのものにする
ことにより、研磨層の表面全面を多数の研磨層区域に分
割する凹条部と、該凹条部によって囲繞される個々の研
磨層区域内に存在しているスポット状の凹部とを有する
研磨層を、安定して形成し得ることを解明した。
そして、かかる研磨テープにおいては、研磨層の表面
全面を多数の研磨層区域に分割する凹条部と、該凹条部
によって囲繞される個々の研磨層区域内に存在している
スポット状の凹部とが、研磨の際に発生する摩耗粉を捕
集する凹状部となるため、「シロヌケ」を生ずることの
ない品質の高度な研磨仕上げをなし得ることを確認し、
本発明を完成するに至った。
本発明の研磨テープにおいて、フィルム状をなす研磨
テープ用基材としては、延伸ポリプロピレン、延伸ポリ
エチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセテート等
からなる厚さ12〜100μ程度の機械的強度、寸法安定
性、耐熱性等に優れた性質を有するフィルムや合成紙が
利用される。
また、研磨層におけるバインダー成分としては、ポリ
エステル樹脂または塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹
脂あるいはこれらの混合樹脂が好ましく、さらに、研磨
層の耐摩耗性や耐熱性を向上させるために、研磨層形成
用のコーティング剤中にトルイレンジイソシアネート
(TDI)、キシリレンジイソシアナート(XDI)、ヘキサ
メチレンジイソシアナート(HMDI)等のイソシアナート
系硬化剤を添加し、バインダー成分をなす樹脂の官能基
(−OHや−NH2等)と反応させ、熱硬化樹脂のバインダ
ー成分による研磨層とすることもできる。
なお、これらの硬化剤の添加量は、[イソシアナート
基(−NCO)/樹脂の官能基]で表示される当量比が、
0.5〜10の範囲内になることが好ましい。
研磨層中の研磨剤粒子としては、例えば、酸化アルミ
ニウム、炭化珪素、窒化珪素、酸化ジルコニウム、酸化
クロム、酸化鉄、ダイヤモンド、窒化ホウ素、エメリー
等の1次粒子の粒径0.1〜20μ程度のものが利用され
る。
研磨層を形成するための樹脂溶液における溶剤として
は、該溶剤中の5重量%以上が親水性を有する溶剤、例
えば、ケトン系、アルコール系、エステル系等の溶剤を
利用することが好ましい。
この親水性を有する溶剤の存在により、研磨層形成用
のコーティング剤の塗布、乾燥工程で、塗布層中に含ま
れている溶剤が蒸発する際に生ずるコーティング剤成分
の対流が容易に起こるようになる。
親水性を有する溶剤としては、コーティング剤中の研
磨剤粒子の分散安定性が良好で、沈降、凝集等が生ずる
ことのない溶剤、例えば、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノ
ール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエ
ステル類等が好適である。
なお、親水性を有する溶剤の親水性の基準は、バイン
ダー成分である樹脂の溶解性の点から中水素結合溶剤に
属するものが好適である。
本発明の研磨テープの研磨層におけるバインダー成分
として、ポリエステル樹脂または塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体樹脂あるいはこれらの混合樹脂を利用する
と、研磨層形成用のコーティング剤による塗布層中に含
まれている溶剤が蒸発して固化す過程での塗布層中のコ
ーティング剤成分の対流を生じさせ易く、所定の凹状部
を有する研磨層を極めて容易に形成することができる。
また、研磨層形成用のコーティング剤として、バイン
ダー成分である樹脂と研磨剤粒子との割合が、樹脂100
重量部に対して研磨剤粒子100〜1400重量部のものを利
用すると、研磨作用の良好な、また、研磨テープによる
研磨工程中に研磨剤粒子を脱落することのない、しか
も、所定の凹状部を有する研磨層を容易に形成すること
ができる。
また、研磨層形成用のコーティング剤として粘度7〜
250c.p.のものを利用すると、コーティング剤による塗
布層中に含まれている溶剤が蒸発して塗布層が固化する
過程での塗布層中のコーティング剤成分の対流が十分に
起こり、摩耗粉を溜める作用を十分に果たす凹状部を形
成し易くなる。
さらに、研磨層形成用のコーティング剤を、研磨テー
プ用基材の表面に、5〜60g(固形成分)/m2に塗布、乾
燥することにより、コーティング材の塗布層中に含まれ
ている溶剤が蒸発して塗布層が固化する過程で発生する
塗布層中のコーティング剤成分の対流の推進力となる塗
布層の上,下両表面の表面張力の差や浮力の差を顕著に
成し得ることから、研磨の際の摩耗粉を溜め得る作用を
有する凹状部を形成し易くなる。
研磨層形成用のコーティング剤を研磨テープ用基材の
表面に適用する手段としては、2本ロール、3本ロー
ル、4本ロール等のロールコート、グラビアコート、キ
スコート、ナイフコート、バーコート、ロッドコート、
コンマコート、スプレイコート、パークコート等の方法
を利用することができ、ロールコート法とグラビアコー
ト法においては、ダイレクト法とリバース法との両方法
を利用し得る。特に、2本、3本、4本リバースロール
コート法を利用する場合には、表面平滑性に優れた特性
を有する研磨層が得られる。
[実施例] 以下、本発明の研磨テープの具体的な構成を製造実施
例に基づいて説明する。
実施例1 ポリエステル樹脂[ユニチカ(株):UE−3220]100重
量部と、アルミナ微粉末[不二見研磨剤(株):WA−8
000]600重量部と、メチルエチルケトン300重量部と、
前記ポリエステル樹脂中の水酸基(−OH)とキシリレン
ジイソシアナートのイソシアナート基(−NCO)との関
係が、[−NCO/−OH]=4(当量比)に相当する量のキ
シリレンイジソシアナート[武田薬品(株):タケネー
ト500]とからなる研磨剤粒子分散樹脂溶液を作成し
た。
続いて、該研磨剤粒子分散樹脂溶液をメチルイソブチ
ルケトン300重量部で希釈し、粘度40c.p.の研磨層形成
用のコーティング剤を調製した。
さらに、該コーティング剤を、厚さ50μのポリエステ
ルフィルムからなる研磨テープ用基材の片面に3本リバ
ースロール法にて30g(固形成分)/m2に塗布、乾燥後、
40℃にて7日間のエージング処理に付し、本発明の1実
施例品である研磨テープ(1)を得た。
研磨テープ(1)における研磨層の厚さは20μであ
る。
また、研磨テープ(1)における研磨層の表面を倍率
200倍の走査型電子顕微鏡で観察したところ、研磨層の
全表面には、第1図及び第2図に示されるような形状の
凹状部、すなわち、多数の略正六角形状の画線が前後左
右に略均等配置されている形状をなす凹条部1と、該凹
条部1によって囲繞される略正六角形の個々の研磨層区
域の略中心に存在するスポット状の凹部2とからなる凹
状部が形成されていることが確認された。
なお、第1図及び第2図は、研磨テープ(1)の拡大
図であり、符号3は研磨テープ用基材を、また、符号4
は研磨層を表示する。
研磨層4の表面の凹条部1を介して隣接する研磨層区
域の中心点同士の距離は約0.1mm、凹条部1の幅は約5
μ、凹条部1の深さは約10μであり、また、輪郭が略正
六角形をなす個々の研磨層区域の略中心におけるスポッ
ト状の凹部2は、直径が約5μ、深さが約3μであっ
た。
研磨テープ(1)を使用して、中心線平均粗さ(Ra)
0.4μの5.25インチフロッピーディスクの研磨仕上げを
行なったところ、中心線平均粗さ0.07μの研磨仕上げが
でき、研磨の際に発生した摩耗粉による擦り傷は無かっ
た。
また、使用後の研磨テープの研磨層面を200倍の走査
型電子顕微鏡で観察したところ、研磨層の表面における
凹条部1やスポット状の凹部2には、摩耗粉が略均一に
堆積しているのが観察された。
実施例2 ポリエステル樹脂[ユニチカ(株):UE−3220]100重
量部と、酸化クロム粉末[バイエル(株):粉径0.3
μ]700重量部と、メチルエチルケトン200重量部と、前
記ポリエステル樹脂中の水酸基(−OH)とキシリレンジ
イソシアナートのイソシアナート基(−NCO)との関係
が、[−NCO/−OH]=4(当量比)に相当する量のキシ
リレンジイソシアナート[武田薬品(株):タケネート
500]とからなる研磨剤粒子分散樹脂溶液を作成した。
続いて、該研磨剤粒子分散樹脂溶液をメチルイソブチ
ルケトン450重量部で希釈し、粘度20c.p.の研磨層形成
用のコーティング剤を調製した。
さらに、該コーティング剤を、厚さ50μのポリエステ
ルフィルムからなる研磨テープ用基材の片面に、3本リ
バースロール法にて20g(固形成分)/m2に塗布、乾燥
後、40℃にて7日間のエージング処理に付し、本発明の
1実施例品である研磨テープ(2)を得た。
研磨テープ(2)における研磨層の厚さは13μであ
る。
研磨層の表面を倍率100倍の走査型電子顕微鏡で観察
したところ、研磨層の全表面には、実施例1の研磨テー
プ(1)における研磨層に形成されている凹条部と凹部
とからなる凹状部と同形状の凹状部が存在していること
が確認された。
研磨層の表面の凹条部を介して隣接する研磨層区域の
中心点同士の距離は約30μ、凹条部の幅は約2μ、凹条
部の深さは約3μであり、また、輪郭が略正六角形をな
す個々の研磨層区域の略中心におけるスポット状の凹部
は、直径が約1μ、深さが約2μであった。
研磨テープ(2)を使用して、中心線平均粗さ(Ra)
0.22μのVHS磁気テープの研磨仕上げを行なったとこ
ろ、中心線平均粗さ0.05μの研磨仕上げができ、研磨の
際に発生した摩耗粉による擦り傷は無かった。
また、使用後の研磨テープの研磨層面を100倍の走査
型電子顕微鏡で観察したところ、研磨層の表面における
凹条部やスポット状の凹部には、摩耗粉が略均一に堆積
しているのが観察された。
実施例3 ポリエステル樹脂[ユニチカ(株):UE−3220]100重
量部と、アルミナ微粉末[不二見研磨剤(株):WA800
0]600重量部と、トルエン/メチルエチルケトン(9/
1)の混合溶剤300重量部と、前記ポリエステル樹脂中の
水酸基(−OH)とキシリレンジイソシアナートのイソシ
アナート基(−NCO)との関係が、[−NCO/−OH]=4
(当量比)に相当する量のキシリレンジイソシアナート
[武田薬品(株):タケネート500]とからなる研磨剤
粒子分散樹脂溶液を作成した。
続いて、該研磨剤粒子分散樹脂溶液をトルエン200重
量部で希釈し、粘度20c.p.の研磨層形成用のコーティン
グ剤を調製した。
さらに、該コーティング剤を、厚さ50μのポリエステル
フィルムからなる研磨テープ用基材の片面に、3本リバ
ースロール法にて40g(固形成分)/m2に塗布、乾燥後、
40℃にて7日間のエージング処理に付し、本発明の1実
施例品である研磨テープ(3)を得た。
研磨テープ(3)における研磨層の厚さは25μであ
る。
研磨層の表面を倍率300倍の走査型電子顕微鏡で観察
したところ、研磨層の全表面には、実施例1の研磨テー
プ(1)における研磨層に形成されている凹条部と凹部
とからなる凹状部と同形状の凹状部が存在していること
が確認された。
研磨層の表面の凹条部を介して隣接する研磨層区域の
中心点同士の距離は約0.08mm、凹条部の幅は約1μ、凹
条部の深さは約2μであり、また、輪郭が略正六角形を
なす個々の研磨層区域の略中心におけるスポット状の凹
部は、直径が約1μ、深さが約1μであった。
研磨テープ(3)を使用して、中心線平均粗さ(Ra)
0.40μの5.25インチフロッピーディスクの研磨仕上げを
行なったところ、中心線平均粗さ0.09μの研磨仕上げが
でき、研磨の際に発生した摩耗粉による擦り傷は無かっ
た。
また、使用後の研磨テープの研磨層面を300倍の走査
型電子顕微鏡で観察したところ、研磨層の表面における
凹条部やスポット状の凹部には、摩耗粉が略均一に堆積
しているのが観察された。
比較例1 ポリエステル樹脂[ユニチカ(株):UE−3220]100重
量部と、アルミナ微粉末[不二見研磨剤(株:WA−800
0[600重量部と、トルエン500重量部と、前記ポリエス
テル樹脂中の水酸基(−OH)とキシレンジイソシアナー
トのイソシアナート基(−NCO)との関係が、[−NCO/
−OH]=4(当量比)に相当する量のキシリレンジイソ
シアナート[武田薬品(株):タケネート500]とから
なる粘度30c.p.の研磨層形成用のコーティング剤を調製
した。
さらに、該コーティング剤を、厚さ50μのポリエステ
ルフィルムからなる研磨テープ用基材の片面に、3本リ
バースロール法にて30g(固形成分)/m2に塗布、乾燥
後、40℃にて7日間のエージング処理に付し、比較のた
めの研磨テープ(4)を得た。
研磨テープ(4)における研磨層の厚さは20μであ
る。
研磨テープ(4)の研磨層の表面の状態を倍率200倍
の走査型電子顕微鏡で観察したところ、研磨層の表面に
は凹状部は全く無く、均一な平坦面が確認された。
研磨テープ(4)を使用して、中心線平均粗さ(Ra)
0.4μの5.25インチフロッピーディスクの研磨仕上げを
行なったところ、中心線平均粗さ0.09μの研磨仕上げが
できたが、研磨の際に発生した摩耗粉による擦り傷(シ
ロヌケ)が随所に発生しており、均一な研磨仕上げには
ならなかった。
また、使用後の研磨テープの研磨層面を200倍の走査
型電子顕微鏡で観察したところ、研磨層の表面に付着し
ている摩耗粉の量は少なく、その全面に略均一に点在し
ているのが観察された。
[発明の効果] 本発明は、フィルム状をなす研磨テープ用基材の少な
くとも片面に研磨剤粒子を含む樹脂塗膜からなる研磨層
を具備する研磨テープであって、前記研磨層には、該研
磨層の表面全面を多数の研磨層区域に分割する凹条部
と、該凹条部によって囲繞される個々の研磨層区域内に
存在するスポット状の凹部とが形成されており、しか
も、凹条部を介して隣接する研磨層区域の中心点同士の
距離が10〜300μであり、凹条部の幅が0.1〜200μ、凹
条部の深さが0.5〜40μ、またスポット状の凹部の直径
が0.5〜100μ、該凹部の深さが0.1〜30μからなる。
しかして、本発明の研磨テープの研磨層に形成されて
いる凹条部とスポット状の凹部とからなる凹状部は、研
磨の際に発生する摩耗粉を溜める作用を奏するもので、
研磨層の全表面に形成されている凹条部で囲繞される個
々の区域の研磨層の面積、凹条部の幅や深さ、スポット
状の凹部の幅や深さ等は、凹条部を介して隣接する研磨
層区域の中心点同士の距離が10〜300μ、凹条部の幅が
0.1〜200μ、また、スポット状の凹部の直径が0.5〜100
μ、該凹部の深さが0.1〜30μの範囲内において、研磨
テープを適用する被研磨体の種類や、被研磨体に要求さ
れる研磨精度等によって適宜変更される。
本発明の研磨テープによれば、前記した構成による研
磨層の表面全面を多数の研磨層区域に分割する凹条部
と、該凹条部によって囲繞される個々の研磨層区域内に
形成されているスポット状の凹部とからなる凹状部によ
り、研磨の際に発生する摩耗粉を溜める作用が研磨テー
プの全体に亙って均一に奏されるため、摩耗粉による擦
り傷(シロヌケ)を生ずることのなく、ミクロンオーダ
ーの極めて高品質の研磨仕上げを行なうことができる。
また、本発明の研磨テープは、研磨層形成用のコーテ
ィング剤の組成や該コーティング剤の塗布量等を調節す
ることにより、一般の樹脂塗膜の形成方法と同様の方法
によって得られるという製法上のメリットも有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の研磨テープの1実施例品の拡大平面
図、第2図は第1図の研磨テープの部分拡大断面図であ
る。 1……研磨層の表面全面を多数の研磨層区域に分割する
凹条部、 2……研磨層区域内に存在するスポット状の凹部、 3……研磨テープ用基材、 4……研磨層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 「研摩布紙加工」、第19巻 第1,2号 合併、第5〜14頁、昭和56年11月、研摩布 紙加工技術研究会 「機域と工具」、第29巻 第2号、第22 〜32頁、1985年2月、工業調査会

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィルム状をなす研磨テープ用基材の少な
    くとも片面に研磨剤粒子を含む樹脂塗膜からなる研磨層
    を具備する研磨テープであって、前記研磨層には、該研
    磨層の表面全面を多数の研磨層区域に分割する凹条部
    と、該凹条部によって囲繞される個々の研磨層区域内に
    存在するスポット状の凹部とが形成されており、しか
    も、凹条部を介して隣接する研磨層区域の中心点同士の
    距離が10〜300μ、凹条部の幅が0.1〜200μ、凹条部の
    深さが0.5〜40μであり、またスポット状の凹部の直径
    が0.5〜100μ、該凹部の深さが0.1〜30μであることを
    特徴とする研磨テープ。
  2. 【請求項2】凹条部によって囲繞される個々の研磨層区
    域が、凹条部を介して前後左右に略均等配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の研磨テープ。
  3. 【請求項3】凹条部の画線が略正六角形状をなしている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項2のいずれかの1項
    に記載の研磨テープ。
  4. 【請求項4】スポット状の凹部が、凹条部によって囲繞
    される個々の研磨層区域の略中心に存在していることを
    特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの1項に記載
    の研磨テープ。
  5. 【請求項5】スポット状の凹部が、略円筒状であること
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかの1項に記
    載の研磨テープ。
  6. 【請求項6】研磨層が、ポリエステル樹脂または塩化ビ
    ニル・酢酸ビニル共重合体樹脂あるいはこれらの混合樹
    脂からなるバインダー成分100重量部に対して研磨剤粒
    子100〜1400重量部を含有する厚さ5〜40μの樹脂塗膜
    からなることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれ
    かの1項に記載の研磨テープ。
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