JP2522509B2 - 赤色色素及びそれを含む色素組成物 - Google Patents
赤色色素及びそれを含む色素組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は一般式(I): (式中、Rはヘキサノイル基又はオクタノイル基を表
す)で表される赤色化合物及びその化合物を主成分とし
て含む色素組成物に関する。
す)で表される赤色化合物及びその化合物を主成分とし
て含む色素組成物に関する。
本発明の化合物及びそれを含む組成物は、古来より中
国で飲食物の着色に使用されてきたモナスカス属に属す
る菌(紅麹菌)により産生される色素より合成されるの
で安全性が高く、更に、安定性及び色調が改善されてい
るので食品の着色剤として有用である。
国で飲食物の着色に使用されてきたモナスカス属に属す
る菌(紅麹菌)により産生される色素より合成されるの
で安全性が高く、更に、安定性及び色調が改善されてい
るので食品の着色剤として有用である。
[従来の技術] モナスカス属の菌を培養して赤色色素を得る方法は、
特公昭48−44880号及びJ.Ferment.Technol.vol.51 pp.4
07(1973)で報告されている。また、この赤色色素に含
まれる色素化合物は、Tetrahedron Letters No.5,pp.24
−27(1960)及びTetrahedron vol.18 pp.1171−1184
(1962)でモナスコルブリン、ルブロパンクタチン、モ
ナスコルブラミン、ルブロパンクタミン、アンカフラビ
ン及びモナスシンなどが、それらの構造とともに報告さ
れている。
特公昭48−44880号及びJ.Ferment.Technol.vol.51 pp.4
07(1973)で報告されている。また、この赤色色素に含
まれる色素化合物は、Tetrahedron Letters No.5,pp.24
−27(1960)及びTetrahedron vol.18 pp.1171−1184
(1962)でモナスコルブリン、ルブロパンクタチン、モ
ナスコルブラミン、ルブロパンクタミン、アンカフラビ
ン及びモナスシンなどが、それらの構造とともに報告さ
れている。
モナスコルブリン及びブロパンクタチンは分離精製さ
れた状態では水に不溶性の燈色の物質であり、そのまま
で赤色色素として使用するには種々の制約がある。そこ
でモナスコルブリン及びルブロパンクタチンがアミノ酸
などのアミノ基と反応し水溶性になり赤色を呈する知見
に基ずきリジン、グルコサミン、キトサン又はガラクト
サミンとモナスコルブリン又はルブロパンクタチンとを
反応させて水溶性の赤色色素を製造する方法が報告され
ている(食品衛生雑誌vol.15,No.1(1973),pp.36−42
及び特開昭51−70226号)。別法として、モナスカス属
の色素生産菌の培養条件を調整することによりモナスコ
ルブリン又はルブロパンクタチンをタンパク質又はアミ
ノ酸と培養中に反応させて水溶性の赤色色素を得る方法
も報告されている(特開昭55−88696号)。しかし、こ
れら従来の赤色色素は光に対する安定性が悪いので、安
定性向上のためにメラノイジン、アスコルビン酸などの
添加物を加える必要があることも報告されている(栄養
と食糧vol.28,No.4,pp.207−211(1975))。
れた状態では水に不溶性の燈色の物質であり、そのまま
で赤色色素として使用するには種々の制約がある。そこ
でモナスコルブリン及びルブロパンクタチンがアミノ酸
などのアミノ基と反応し水溶性になり赤色を呈する知見
に基ずきリジン、グルコサミン、キトサン又はガラクト
サミンとモナスコルブリン又はルブロパンクタチンとを
反応させて水溶性の赤色色素を製造する方法が報告され
ている(食品衛生雑誌vol.15,No.1(1973),pp.36−42
及び特開昭51−70226号)。別法として、モナスカス属
の色素生産菌の培養条件を調整することによりモナスコ
ルブリン又はルブロパンクタチンをタンパク質又はアミ
ノ酸と培養中に反応させて水溶性の赤色色素を得る方法
も報告されている(特開昭55−88696号)。しかし、こ
れら従来の赤色色素は光に対する安定性が悪いので、安
定性向上のためにメラノイジン、アスコルビン酸などの
添加物を加える必要があることも報告されている(栄養
と食糧vol.28,No.4,pp.207−211(1975))。
しかも、上記方法で得られる色素は色差測定におい
て、色相角度(以後θという)が35度以上の黄色味を帯
びた色調であり、θが35度以内の赤色色素は未だに得ら
れていない。また、これら従来の赤色色素は低いpH領域
においての光安定性が悪いという欠点もあった。
て、色相角度(以後θという)が35度以上の黄色味を帯
びた色調であり、θが35度以内の赤色色素は未だに得ら
れていない。また、これら従来の赤色色素は低いpH領域
においての光安定性が悪いという欠点もあった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明はモナスコルブリン及びルブロパンクタチンか
ら、低いpH領域でも光に対して安定で、水に対する溶解
性が良く、しかも色差測定においてθが35度以内の赤味
を帯びた赤色色素を製造することを目的とする。
ら、低いpH領域でも光に対して安定で、水に対する溶解
性が良く、しかも色差測定においてθが35度以内の赤味
を帯びた赤色色素を製造することを目的とする。
本発明は、更に、食品の着色剤として特に適する上記
赤色色素を製造することを目的とする。
赤色色素を製造することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意研究を重
ねた結果、驚くべきことにモナスコルブリン及び/又は
ルブロパンクタチンをアミノ化合物と反応せしめる際
に、アミノ化合物としてアミノスルホン酸の一種である
タウリンを使用して得られる赤色系色素組成物は、従来
知られているモナスカス菌由来の赤色系色素に比べて、
低いpHで光に安定で、水に対する溶解性が良く、しかも
色差測定においてθが35度以内の赤みを帯びた赤色色素
であることを見いだした。
ねた結果、驚くべきことにモナスコルブリン及び/又は
ルブロパンクタチンをアミノ化合物と反応せしめる際
に、アミノ化合物としてアミノスルホン酸の一種である
タウリンを使用して得られる赤色系色素組成物は、従来
知られているモナスカス菌由来の赤色系色素に比べて、
低いpHで光に安定で、水に対する溶解性が良く、しかも
色差測定においてθが35度以内の赤みを帯びた赤色色素
であることを見いだした。
本発明の赤色化合及びそれを含む赤色色素組成物は、
以下の方法で製造することができる。
以下の方法で製造することができる。
モナスカス属に属する色素生産菌(例えばモナスカス
・アンカ(Monascus anka)IFO−4478)を通常の倍地で
培養し、得られた菌体を集め、pH2.1に調整された80%
エタノールで色素を抽出する。抽出液を濃縮後水−クロ
ロホルムで分配して、クロロホルム層を濃縮するとモナ
スコルブリン及びルブロパンクタチンを主成分とする赤
色色素混合物が得られる。このようにして得られた色素
混合物をエタノールを含むpH6〜10の緩衝液に溶かし、
モナスコルブリン及び/又はルブロパンクタチンに対し
て0.5〜5.0等量のタウリンを加え、好ましくは室温〜80
℃の温度で1〜20時間攪拌する。この反応に際し、色素
混合の濃度は特に限定がないが、好ましくは0.3〜1000m
mole/がよく、反応液中のエタノール濃度は色素混合
物が溶解できる範囲であればよく、緩衝液は反応に関与
しないものであれば特に限定されない。
・アンカ(Monascus anka)IFO−4478)を通常の倍地で
培養し、得られた菌体を集め、pH2.1に調整された80%
エタノールで色素を抽出する。抽出液を濃縮後水−クロ
ロホルムで分配して、クロロホルム層を濃縮するとモナ
スコルブリン及びルブロパンクタチンを主成分とする赤
色色素混合物が得られる。このようにして得られた色素
混合物をエタノールを含むpH6〜10の緩衝液に溶かし、
モナスコルブリン及び/又はルブロパンクタチンに対し
て0.5〜5.0等量のタウリンを加え、好ましくは室温〜80
℃の温度で1〜20時間攪拌する。この反応に際し、色素
混合の濃度は特に限定がないが、好ましくは0.3〜1000m
mole/がよく、反応液中のエタノール濃度は色素混合
物が溶解できる範囲であればよく、緩衝液は反応に関与
しないものであれば特に限定されない。
この反応液を、エタノール濃度が10%以下になるよう
に水で希釈し、これをハイポーラス樹脂、例えばHP−20
(三菱化成社製)又はアンバーライトXAD−2(オルガ
ノ社製)を充填したカラムに付し、十分水洗した後に15
%アセトニトリル水溶液で、次に30%アセトニトリル水
溶液で溶出する。両溶出液を濃縮するか、または高圧液
体クロマトグラフィー(カラム:山村化学研究所製YMC
ODS A−312、溶媒:30%アセトニトリル)等の適当
な手段で更に精製することにより、15%アセトニトリル
溶出画分より式(I a): の本発明化合物を得る。また、30%アセトニトリル溶出
画分より式(I b): の本発明化合物を得る。
に水で希釈し、これをハイポーラス樹脂、例えばHP−20
(三菱化成社製)又はアンバーライトXAD−2(オルガ
ノ社製)を充填したカラムに付し、十分水洗した後に15
%アセトニトリル水溶液で、次に30%アセトニトリル水
溶液で溶出する。両溶出液を濃縮するか、または高圧液
体クロマトグラフィー(カラム:山村化学研究所製YMC
ODS A−312、溶媒:30%アセトニトリル)等の適当
な手段で更に精製することにより、15%アセトニトリル
溶出画分より式(I a): の本発明化合物を得る。また、30%アセトニトリル溶出
画分より式(I b): の本発明化合物を得る。
また、前記のハイポーラス樹脂による精製過程におい
て、溶出液として60%エタノールを用いることにより式
(I a)及び式(I b)の化合物の混合物を主成分とする
本発明の赤色色素組成物を得ることができる。
て、溶出液として60%エタノールを用いることにより式
(I a)及び式(I b)の化合物の混合物を主成分とする
本発明の赤色色素組成物を得ることができる。
このようにして製造された赤色化合物及び赤色色素組
成物は非常に鮮やかな赤色を呈する。
成物は非常に鮮やかな赤色を呈する。
本発明化合物又は組成物を製造するに当たり、原料色
素混合物としてモナスカス菌体から抽出されたそのまま
の粗色素混合物をタウリンと反応させても良い。また、
色素混合物中のモナスコルブリン及びルブロパンクタチ
ンを分離してからタウリンと反応させても良い。
素混合物としてモナスカス菌体から抽出されたそのまま
の粗色素混合物をタウリンと反応させても良い。また、
色素混合物中のモナスコルブリン及びルブロパンクタチ
ンを分離してからタウリンと反応させても良い。
本発明の赤色色素は、モナスカス菌体からの抽出液を
タウリンと反応させたそのままの状態、ハイポーラス樹
脂等による精製処理を行わない状態又は精製された状態
のいずれでも赤色色素組成物として使用できる。また、
本発明の赤色色素組成物は乾燥して粉末状にしても良
い。また、使用目的に応じて他の着色剤と混合しても良
い。
タウリンと反応させたそのままの状態、ハイポーラス樹
脂等による精製処理を行わない状態又は精製された状態
のいずれでも赤色色素組成物として使用できる。また、
本発明の赤色色素組成物は乾燥して粉末状にしても良
い。また、使用目的に応じて他の着色剤と混合しても良
い。
本発明の赤色色素化合物及び赤色色素組成物は、食品
の着色剤として使用できる。
の着色剤として使用できる。
次に本発明を参考例及び実施例を以てより詳細に説明
するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
参考例 グルコース5%、ディフコ社製モルトエキス1%、リ
ン酸−カリウム0.1%、硫酸マグネシウム7水塩0.005
%、硫酸鉄7水塩0.001%よりなる倍地50に、上記と
同じ倍地で前培養されたモナスカス・アンカIFO−4478
の種培養液を接種し、これを27℃、0.15VVM、250RPMで1
0日間通気攪拌培養した。
ン酸−カリウム0.1%、硫酸マグネシウム7水塩0.005
%、硫酸鉄7水塩0.001%よりなる倍地50に、上記と
同じ倍地で前培養されたモナスカス・アンカIFO−4478
の種培養液を接種し、これを27℃、0.15VVM、250RPMで1
0日間通気攪拌培養した。
培養菌体をNO.2濾紙で濾過して集め、0.2N塩酸・塩化
カリウム緩衝液でpHを2.1に調整した80%エタノール10
を加え60℃で30分間攪拌して色素を抽出した。抽出液
をグラスファイバーフィルター(東洋濾紙GS−25)で濾
過して不純物を除去した後、減圧濃縮を行った。濃縮物
をクロロホルム4に溶解して、水4を加えて攪拌、
分配し、クロロホルム層を集めて減圧濃縮して乾燥赤色
色素混合物16gを得た。
カリウム緩衝液でpHを2.1に調整した80%エタノール10
を加え60℃で30分間攪拌して色素を抽出した。抽出液
をグラスファイバーフィルター(東洋濾紙GS−25)で濾
過して不純物を除去した後、減圧濃縮を行った。濃縮物
をクロロホルム4に溶解して、水4を加えて攪拌、
分配し、クロロホルム層を集めて減圧濃縮して乾燥赤色
色素混合物16gを得た。
実施例1 参考例で得た赤色色素混合物100mgをエタノール100ml
に溶解した液及びタウリン34mgをマックルベイン緩衝液
(pH7.0)200mlに溶解した液を混合して28℃で4時間攪
拌した。この反応液を減圧下で100mlまで濃縮し、HP−2
0樹脂を充填したカラム(直径4cm、長さ20cm)に付し
た。該カラムを良く水洗したのち60%エタノール500ml
で溶出した。溶出液を減圧下で濃縮、乾燥して赤色色素
組成物122mgを得た。
に溶解した液及びタウリン34mgをマックルベイン緩衝液
(pH7.0)200mlに溶解した液を混合して28℃で4時間攪
拌した。この反応液を減圧下で100mlまで濃縮し、HP−2
0樹脂を充填したカラム(直径4cm、長さ20cm)に付し
た。該カラムを良く水洗したのち60%エタノール500ml
で溶出した。溶出液を減圧下で濃縮、乾燥して赤色色素
組成物122mgを得た。
この赤色色素組成物は、水溶液として極大吸収波長
(λmax):499nm,色差(ミノルタ工業社製CT−210で測
定):L=68.8,a=+63.3,b=+33.7,θ=27.7度を示す
鮮やかな赤色であり、高圧液体クロマトグラフィー(カ
ラム:山村化学研究所製YMC ODS A−312、直径0.6c
m、長さ20cm、溶媒:30%アセトニトリル1ml/分)に於い
てリテンションタイム(Rt)3.3分の赤色化合物(I a)
及び6.0分の赤色化合物(I b)を主成分としてほぼ等量
含み、不純物を約2%含むものであった。
(λmax):499nm,色差(ミノルタ工業社製CT−210で測
定):L=68.8,a=+63.3,b=+33.7,θ=27.7度を示す
鮮やかな赤色であり、高圧液体クロマトグラフィー(カ
ラム:山村化学研究所製YMC ODS A−312、直径0.6c
m、長さ20cm、溶媒:30%アセトニトリル1ml/分)に於い
てリテンションタイム(Rt)3.3分の赤色化合物(I a)
及び6.0分の赤色化合物(I b)を主成分としてほぼ等量
含み、不純物を約2%含むものであった。
実施例2 参考例で得た赤色色素混合物100mgをエタノール100ml
に溶解した液及びタウリン34mgをマックルベイン緩衝液
(pH7.0)200mlに溶解した液を混合して28℃で4時間攪
拌した。この反応液を減圧下で100mlまで濃縮し、HP−2
0樹脂を充填したカラム(直径4cm、長さ20cm)に付し
た。該カラムを良く水洗したのち15%アセトニトリル水
溶液500mlで溶出し、次に30%アセトニトリル水溶液500
mlで溶出した。両溶出画分を減圧下で濃縮することによ
り、15%アセトニトリル水溶液溶出画分より式(I a)
の赤色化合物58mg、30%アセトニトリル水溶液溶出画分
より式(I b)の赤色化合物60mgを得た。
に溶解した液及びタウリン34mgをマックルベイン緩衝液
(pH7.0)200mlに溶解した液を混合して28℃で4時間攪
拌した。この反応液を減圧下で100mlまで濃縮し、HP−2
0樹脂を充填したカラム(直径4cm、長さ20cm)に付し
た。該カラムを良く水洗したのち15%アセトニトリル水
溶液500mlで溶出し、次に30%アセトニトリル水溶液500
mlで溶出した。両溶出画分を減圧下で濃縮することによ
り、15%アセトニトリル水溶液溶出画分より式(I a)
の赤色化合物58mg、30%アセトニトリル水溶液溶出画分
より式(I b)の赤色化合物60mgを得た。
物理化学的性質 式(I a)の赤色化合物 マススペクトル(m/z): 462(M+1),484(M+Na) NMRスペクトル(D2O中,δppm): 0.82(3H,t),1.27(4H,m), 1.52(5H,m),1.96(3H,d), 2.65(1H,m),2.73(1H,m), 3.32(2H,m),4.51(1H,m), 4.62(1H,m),6.38(1H,s), 6.47(1H,d),6.66(1H,m), 6.85(1H,s),8.24(1H,s) IRスペクトル(フィルム、νcm-1):1734,1629,1540,14
56,1209,1050 吸収スペクトル(H2O中,λmax):492nm,(ε=17400) 色差:L=68.4,a=+62.6,b=35.0,θ=28.9度 式(I b)の赤色化合物 マススペクトル(m/z):490(M+1),512(M+Na) NMRスペクトル(D2O中,δppm): 0.79(3H,t),1.18(8H,m), 1.42(2H,m),1.53(3H,m), 1.91(3H,d),2.67(2H,br.s), 3.31(2H,m),4.42(1H,m), 4.51(1H,m),6.27(1H,s), 6.40(1H,d),6.47(1H,m), 6.56(1H,s),8.13(1H,s) IRスペクトル(フィルム、νcm-1):1736,1625,1543,14
59,1209,1050 吸収スペクトル(H2O中,λmax):492nm,(ε=16400) 色差:L=69.2,a=+64.0,b=+32.4,θ=26.5度 実施例3 参考例と同様にモナスカス・アンカIFO−4478を培
養、集菌し、この菌体をタウリン5.44gを含むpH7.0の80
%エタノール10中に分散して、28℃で5時間攪拌し
た。この分散液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮すること
により粗赤色色素組成物を得た。
56,1209,1050 吸収スペクトル(H2O中,λmax):492nm,(ε=17400) 色差:L=68.4,a=+62.6,b=35.0,θ=28.9度 式(I b)の赤色化合物 マススペクトル(m/z):490(M+1),512(M+Na) NMRスペクトル(D2O中,δppm): 0.79(3H,t),1.18(8H,m), 1.42(2H,m),1.53(3H,m), 1.91(3H,d),2.67(2H,br.s), 3.31(2H,m),4.42(1H,m), 4.51(1H,m),6.27(1H,s), 6.40(1H,d),6.47(1H,m), 6.56(1H,s),8.13(1H,s) IRスペクトル(フィルム、νcm-1):1736,1625,1543,14
59,1209,1050 吸収スペクトル(H2O中,λmax):492nm,(ε=16400) 色差:L=69.2,a=+64.0,b=+32.4,θ=26.5度 実施例3 参考例と同様にモナスカス・アンカIFO−4478を培
養、集菌し、この菌体をタウリン5.44gを含むpH7.0の80
%エタノール10中に分散して、28℃で5時間攪拌し
た。この分散液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮すること
により粗赤色色素組成物を得た。
この赤色色素組成物は、赤色化合物I a及びI bを主成
分とする色差:L=65.1,a=+56.9,b=+37.4,θ=33.3
度を示す鮮やかな赤色を呈するものであった。その吸収
スペクトル(H2O中)はλmax492nm(ε=16800)であっ
た。
分とする色差:L=65.1,a=+56.9,b=+37.4,θ=33.3
度を示す鮮やかな赤色を呈するものであった。その吸収
スペクトル(H2O中)はλmax492nm(ε=16800)であっ
た。
比較例1 参考例で得た赤色色素混合物100mgをエタノール100ml
に溶解した液及びチロシン100mgをマックルベイン緩衝
液(pH7.0)200mlに溶解した液を混合して28℃で4時間
攪拌した。この反応液を減圧下で濃縮して比較例1の色
素組成物を得た。
に溶解した液及びチロシン100mgをマックルベイン緩衝
液(pH7.0)200mlに溶解した液を混合して28℃で4時間
攪拌した。この反応液を減圧下で濃縮して比較例1の色
素組成物を得た。
本組成物は色差:L=79.6,a=+36.7,b=+39.7,θ=4
7.4度、又極大吸収(λmax):495nmの燈色色素であっ
た。
7.4度、又極大吸収(λmax):495nmの燈色色素であっ
た。
比較例2 比較例1のチロシンに代えてイソロイシンを使うこと
により比較例2の色素組成物を得た。
により比較例2の色素組成物を得た。
本組成物は色差:L=76.5,a=+41,6,b=+41,9,θ=4
5.3度、又極大吸収(λmax):492nmであった。
5.3度、又極大吸収(λmax):492nmであった。
比較例3 比較例1のチロシンに代えてアスパラギンを使うこと
により比較例3の色素組成物を得た。
により比較例3の色素組成物を得た。
本組成物は色差:L=74.0,a=+47.1,b=+40.9,θ=4
0.9度、又極大吸収(λmax):495nmであった。
0.9度、又極大吸収(λmax):495nmであった。
実施例4 本発明の赤色化合物、赤色色素組成物及び比較例の色
素組成物をpH2.2,pH3.0及びpH6.0の緩衝液に極大吸収波
長での吸光度が1となるように溶解して、20℃で12,000
ルックスの蛍光灯照射下に20時間放置して安定性を比較
した。吸光度の変化の結果を表1に示す。
素組成物をpH2.2,pH3.0及びpH6.0の緩衝液に極大吸収波
長での吸光度が1となるように溶解して、20℃で12,000
ルックスの蛍光灯照射下に20時間放置して安定性を比較
した。吸光度の変化の結果を表1に示す。
表1に示されるように本発明の赤色化合及び赤色色素
組成物は水溶液中で広いpH範囲で安定であった。
組成物は水溶液中で広いpH範囲で安定であった。
実施例5 実施例1の赤色色素組成物及び比較例1〜3の色素組
成物をかまぼこ(中村かまぼこ社製)に塗布し、20℃で
12,000ルックスの蛍光灯照射下に4時間放置後、色差を
測定した。結果は表2に示した。
成物をかまぼこ(中村かまぼこ社製)に塗布し、20℃で
12,000ルックスの蛍光灯照射下に4時間放置後、色差を
測定した。結果は表2に示した。
表2に示されるように実施例1の赤色色素組成物は、
塗布された表面においても比較例の色素組成物に比べて
安定性が優れていることがわかった。
塗布された表面においても比較例の色素組成物に比べて
安定性が優れていることがわかった。
[発明の効果] 本発明の赤色色素化合物及びそれを含む赤色色素組成
物は、古来より中国で飲食物の着色に使用されてきたモ
ナスカス属に属する菌(紅麹菌)により産生される色素
より合成されるので安全性が高く、更に、安定性及び色
調が改善されているので食品の着色剤として有用であ
る。
物は、古来より中国で飲食物の着色に使用されてきたモ
ナスカス属に属する菌(紅麹菌)により産生される色素
より合成されるので安全性が高く、更に、安定性及び色
調が改善されているので食品の着色剤として有用であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 野本 享資 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1 号 財団法人サントリー生物有機科学研 究所内 (72)発明者 岩下 孝 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1 号 財団法人サントリー生物有機科学研 究所内 (56)参考文献 特開 昭56−65049(JP,A) 特開 昭51−70226(JP,A)
Claims (5)
- 【請求項1】一般式(I): (式中、Rはヘキサノイル基又はオクタノイル基を表
す)で表される化合物。 - 【請求項2】モナスカス属に属する赤色色素生産菌を培
養して得られるモナスコルブリン又はルブロパンクタチ
ンとタウリンを反応させて得られる請求項1記載の化合
物。 - 【請求項3】請求項1記載の化合物を含む赤色色素組成
物。 - 【請求項4】モナスカス属に属する赤色色素生産菌を培
養して得られるモナスコルブリン及びルブロパンクタチ
ンとタウリンを反応させて得られる化合物を含む請求項
3記載の色素組成物。 - 【請求項5】式IにおけるRがヘキサノイル基である化
合物及びRがオクタノイル基である化合物をほぼ等量含
む請求項3記載の色素組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63001727A JP2522509B2 (ja) | 1988-01-07 | 1988-01-07 | 赤色色素及びそれを含む色素組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63001727A JP2522509B2 (ja) | 1988-01-07 | 1988-01-07 | 赤色色素及びそれを含む色素組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01178557A JPH01178557A (ja) | 1989-07-14 |
JP2522509B2 true JP2522509B2 (ja) | 1996-08-07 |
Family
ID=11509596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63001727A Expired - Lifetime JP2522509B2 (ja) | 1988-01-07 | 1988-01-07 | 赤色色素及びそれを含む色素組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2522509B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2043150A1 (en) * | 1990-08-03 | 1992-02-04 | Edward J. St. Martin | Water-soluble colored pigments from monascorubrin and rubropunctatin as food colorants |
KR100534372B1 (ko) * | 2002-10-05 | 2005-12-08 | 학교법인연세대학교 | 모나스커스 적색소의 제조방법 |
CN113480870A (zh) * | 2021-06-18 | 2021-10-08 | 长江大学 | 一种提高红曲红色素热稳定性的方法和应用 |
-
1988
- 1988-01-07 JP JP63001727A patent/JP2522509B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01178557A (ja) | 1989-07-14 |
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