JPH01178557A - 赤色色素及びそれを含む色素組成物 - Google Patents

赤色色素及びそれを含む色素組成物

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JPH01178557A
JPH01178557A JP63001727A JP172788A JPH01178557A JP H01178557 A JPH01178557 A JP H01178557A JP 63001727 A JP63001727 A JP 63001727A JP 172788 A JP172788 A JP 172788A JP H01178557 A JPH01178557 A JP H01178557A
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Shigeaki Fujikawa
茂昭 藤川
Yuko Fukui
祐子 福井
Kunimasa Koga
邦正 古賀
Kiyousuke Nomoto
野本 享資
Takashi Iwashita
孝 岩下
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 し産業上の利用分野】 本発明は一般式(■): (式中、Rはヘキサノイル基又はオクタノイル基を表す
)で表される赤色化合物及びその化合物を主成分として
含む色素組成物に関する。
本発明の化合物、及びそれを含む組成物は、古来より中
国で飲食物の着色に使用されてきたモナスカス属に属す
る菌(紅麹菌)により産生される色素より合成されるの
で安全性が高く、更に、安定性及び色調が改善されてい
るので食品の着色剤として有用である。
[従来の技術] モナスカス属の菌を培養して赤色色素を得る方法は、特
公昭、48−44880号及びJ、 FermenしT
echnol、 vol、51 pp、407(197
3)で報告されている。まt;、この赤色色素に含まれ
る色素化合物は、Tetrahedton Lette
rs No、S、 pp、24−H(1960)及びT
etrxhedron vol、I8 pp、1171
−11114(1962)でモナスコルプリン、ルプロ
バンククチン、モナスコルプリン、ルプロパンクタミン
、アンカフラビン及びモナスシンなどが、それらの構造
とともに報告されている。
モナスコルプリン及びルブロパンクタチンは分離精製さ
れた状態では水に不溶性の燈色の物質であり、そのまま
で赤色色素として使用するには種々の制約がある。そこ
で、モナスコルプリン及びルブロパンクタチンがアミノ
酸などのアミノ基と反応し水溶性になり赤色を呈する知
見に基ずきリジン、グルコサミン、′キトサン又はガラ
クトサミンとモナスコルプリン又はルブロパンクタチン
とを反応させて水溶性の赤色色素を製造する方法が報告
されている(食品衛生雑誌vo1.1s、Nq、l (
19y3)、 1111.36−42及び特開昭51−
70226号)。
別法として、モナスカス属の色素生産菌の培養条件を調
整することによりモナスコルプリン又はル   −プロ
パンククチンをタンパク質又はアミノ酸と培養中に反応
させて水溶性の赤色色素を得る方法も報告されている(
特開昭55−88696号)。
しかし、これら従来の赤色色素は光に対する安定性が悪
いので、安定性向上のためにメラノイジン、アスコルビ
ン酸などの添加物を加える必要があることも報告されて
いる(栄養と食糧vo1.23 No。
4、 pp、207−211(+975))。
しかも、上記方法で得られる色素は色差測定において、
色相角度(以後θという)が35度以上の黄色味を帯び
た色調であり、θが35度以内の赤色色素は未だに得ら
れていない。また、これら従来の赤色色素は低いpH領
域においての光安定性が悪いという欠点もあった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明はモナスコルプリン及びルブロパンクタチンから
、低いpH領域でも光に対し安定で、水に対する溶解性
が良く、しかも色差測定においてθが35度以内の赤味
を帯びた赤色色素を製造することを目的とする。
本発明は、更に、食品の着色剤とし刃特に適する上記赤
色色素を製造することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、驚くべきことにモナスコルプリン及び/又はル
ブロパンクタチンをアミノ化合物と反応せしめる際に、
アミノ化合物としてアミノスルホン酸の一種であるタウ
リンを使用して得られる赤色系色素組成物は、従来知ら
れているモナスカス菌由来の赤色系色素に比べて、低い
pHで光に安定で、水に対する溶解性が良く、しかも色
差測定においてθが35度以内の赤みを帯びた赤色色素
であることを見いだした。
本発明の赤色化合物及びそれを含む赤色色素組成物は、
以下の方法で製造することができる。
モナスカス属に属する色素生産菌(例えばモナスカス・
アンカ(Monascus anka) I F O−
4478)を通常の培地で培養し、得られた菌体を集め
、pH2,1に調整された80%エタノールで色素を抽
出する。抽出液を濃縮後水−クロロホルムで分配して、
クロロホルム層を濃縮するとモナスコルプリン及びルブ
ロバンイタチンを主成分とする赤色色素混合物が得られ
る。このようにして得られた色素混合物をエタノールを
含むpH6〜10の緩衝液に溶かし、モナスコルプリン
及び/又はルブロバンクタチンに対して0.5〜5.0
等量のタウリンを加え、好ましくは室温〜80’Oの温
度で1〜20時間撹拌する。この反応に際し、色素混合
物の濃度は特に限定がないが、好ましくは0.3〜10
00mmole/11が′よく、反応液中のエタノール
濃度は色素混合物が溶解できる範囲であればよく、緩衝
液は反応に関与しないものであれば特に限定されない。
この反応液を、エタノール濃度が10%以下になるよう
に水で希釈し、これをハイポーラス樹脂、例えばHP−
20(三菱化成社製)又はアンバーライトXAD−2(
オルガノ社製)を充填したカラムに付し、十分水洗した
後に15%アセトニトリル水溶液で、次に30%アセト
ニトリル水溶液で溶出する。再溶出液を濃縮するか、ま
たは高圧液体クロマトグラフィー(カラム二山村化学研
究所製YMCODS  A−312、溶媒=30%アセ
トニトリル)等の適当な手段で更に精製することにより
、15%アセトニトリル溶出画分より式(I a): CH2CII□C112CIl□C11゜□ の本発明化合物を得る。また、30%アセトニトリル溶
出画分より式(I b): C)12CH2CH7CIl、CH,C112CH。
の本発明化合物を得る。
また、前記のハイポーラス樹脂による精製過程において
、溶出液として60%エタノールを用いることにより式
(Ia)及び式(I b)の化合物の混合物を主成分と
する本発明の赤色色素組成物を得ることができる。
このようにして製造された赤色化合物及び赤色色素組成
物は非常に鮮やかな赤色を呈する。
本発明化合物又は組成物を製造するに当たり、原料色素
混合物としてモナスカス菌体から抽出されたそのままの
粗色素混合物をタウリンと反応させても良い。また、色
素混合物中のモナスコルプリン及びルブロパンクタチン
を分離してからタウリンと反応させても良い。
本発明の赤色色素は、モナスカス菌体からの抽出液をタ
ウリンと反応させたそのままの状態、ハイポーラス樹脂
等による精製処理を行わない状態又は精製された状態の
いずれでも赤色色素組成物として使用できる。また、本
発明の赤色色素組成物は乾燥して粉末状にしても良い。
また、使用目的に応じて他の着色剤と混合しても良い。
本発明の赤色色素化合物及び赤色色素組成物は、食品の
着色剤として使用できる。
次に本発明を参考例及び実施例を以てより詳細に説明す
るが、本発明は実施例に限定されるものではない。
参考例 グルコース5%、デイフコ社製モルトエキス1%、リン
酸−カリウム0.1%、硫酸マグネシウム7水塩o、o
os%、硫酸鉄7水塩0.001%よりなる培地50Q
に、上記と同じ培地で前培養されたモナスカス・アンカ
IFO−4478の種培養液を接種し、これを27℃、
0.15VVM。
250RPMで10日間通気撹拌培養した。
培養菌体をNO,2濾紙で濾過して集め、0.2N塩酸
・塩化カリウム緩衝液でpHを2.1に調整した80%
エタノール10fiを加え60℃で309間撹拌して色
素を抽出しt;。抽出液をグラスファイバーフィルター
(東洋濾紙G5−25)で1過して不純物を除去した後
、減圧濃縮を行った。
濃縮物をクロロホルム4Qに溶解して、水41を加えて
撹拌、分配し、クロロホルム層を集めて減圧濃縮して乾
燥赤色色素混合物16gを得た。
実施例1 参考例で得た赤色色素混合物1OOI+Igをエタノー
ル100mAに溶解しだ液及びタウリン34mgをマツ
クルベイン緩衝液(pH7,0)200++IOに溶解
した液を混合して28℃で4時間撹拌した。
この反応液を減圧下でloomMまで濃縮し、HP−2
0樹脂を充填したカラム(直径4 c+a、長さ20 
cm)に付した。該カラムを良く水洗したのち60%エ
タノール500IIlllで溶出した。溶出液を減圧下
で濃縮、乾燥して赤色色素組成物1221119を得 
Iこ 。
この赤色色素組成物は、水溶液として極大吸収波長(λ
1.lam) : 499 nm、色差(ミノルタ工業
社製CT−210で測定):L=68.8.a=+63
.3.b=+33.7.  θ=27.7度を示す鮮や
かな赤色であり、高圧液体クロマトグラフィー(カラム
二山村化学研究所製YMCODS  A−312、直径
0.6cm、長さ20 am、溶媒:30%アセトニト
リル1 ml1分)に於いてリテンションタイム(Rt
)3.3分の赤色化合物(Ia)及び6.0分の赤色化
合物(Ib)を主成分としてほぼ等量含み、不純物を約
2%含むものであった。
実施例2 参考例で得た赤色色素混合物100119をエタノール
100m1に溶解した液及びタウリン34mgをマツク
ルベイン緩衝液(pH7,0)20G+mlに溶解した
液を混合して28℃で4時間撹拌した。
この反応液を減圧下でloO+xllまで濃縮し、HP
−20樹脂を充填したカラム(直径4 c+*、長さ2
0 cm)に付した。該カラムを良く水洗したのち15
%アセトニトリル水溶液500■で溶出し、次に30%
アセトニトリル水溶液500m1で溶出した。゛両溶出
画分を減圧下で濃縮することにより、15%アセトニト
リル水溶液溶出画分より式(Ia)の赤色化合物581
19.30%アセトニトリル水溶液溶出画分より式(I
b)の赤色化合物60m+9を得た。
物理化学的性質 マススペクトル(m/z): 462 (M+1)、484 (M+Na)NMRスペ
クトル(D20中、&ppm)=0.82 (3H,t
)、1.27 (4H,m> 。
1.52 (5H,m”)、1.96 (3H,d)。
2.65 (IH,m)、2.73 (IH,m)。
3.32 (2H,m)、4.51 (IH,m)。
4.62 (IH,m)、6.38 (IH,S)。
6.47 (IH,d)、6.66 (IH,m)。
6.85 (IH,S)、8.24 (IH,5)IR
スペクトル(フィルム、シC鳳−’)=1734゜16
29.1540,1456,1209.1吸収スペクト
ル(H,0中、λ+++am):492nm。
(ε−17400) 色差:L=68.4.a=+62.6.b=+3.5゜
0、θ−28,9度 式(Ib)の赤色化合物 マススペクトル(m/z): 490 (M+1)。
512(M+Na) NMRスペクトル(D20中、δppm):0.79 
 (3H,t)、1.18  (8H,m)。
1.42  (2H,m)、1.53  (3H,m)
1.91  (3H,d) 、  2.67  (2H
,br、s)。
3.31  (2H,m)、4.42  (IH,m)
4.51  (IH,m)、6.27  (IH,s)
6.40 (IH,d)、6.47  (IH,’m)
6.56  (IH,S)、8.13  (LH,5)
IRスペクトル(フィルム、y cm−’)  : 1
736 +1625、 1543. 1459. 12
09. 1吸収スペクトル(H2O中、λ、x) : 
492 n m 。
(ε−16400) 色差:L=69.2.a=+64.0.b=+32.4
.0−26.5度 実施例3 参考例と同様にモナスカス・アシ力IFO−4478を
培養、集菌し、この菌体をタウリン5゜449を含むp
H7,0(7)80%s−9/−Jl、10m中に分散
して、28℃で5時間撹拌した。この分散液を濾過し、
濾液を減圧下で濃縮することにより粗赤色色素組成物を
得た。
この赤色色素組成物は、赤色化合物Ia及びIbを主成
分とする色差:L=65.1.a−+56.9.b−+
37.4.θ−33,3度を示す鮮やかな赤色を呈する
ものであった。その吸収スペクトル(H,O中)はλn
am492 n m (t = 16800)であった
比較例1 参考例で得た赤色色素混合物10019をエタノール1
00m1lに溶解した液及びチロシンloomgをマツ
クルベイン緩衝液(p)(7,0)200mMに溶解し
た液を混合して28℃で4時間撹拌した。
この反応液を減圧下で濃縮して比較例1の色素組成物を
得た。
本組成物は色差:L=79.6.a−+36.7゜b−
+39・、7,8347.4度、又極大吸収(λ□、、
):495nmの燈色色素であった。
比較例2 比較例1のチロシンに代えてイソロイシンe[うことに
より比較例2の色素組成物を得た。
本組成物は色差:L=76.5.a−+41.6゜b=
+41.9.θ−45,3度、又極大吸収(λmm−)
:492nmであった。
比較例3 比較例1のチロシンに代えてアスパラギンを使うことに
より比較例3の色素組成物を得た。
本組成物は色差:L=74.0.a=+47.1゜b=
+40.9.θ=40.9度、又極大吸収(λ□、):
495nmであった。
実施例4 本発明の赤色化合物、赤色色素組成物及び比較例の色素
組成物をpH2,2,pH3,0及びp)(6,0の緩
衝液に極大吸収波長での吸光度が1となるように溶解し
て、20°C’t’12,000ルックスの蛍光灯照射
下に20時間放置して安定性を比較した。吸光度の変化
の結果を表1に示す。
表1 表1に示されるように本発明の赤色化合物及び赤色色素
組成物は水溶液中で広いp)l範囲で安定であった。
実施例5 実施例1の赤色色素組成物及び比較例1〜3の色素組成
物をかまぼこ(中村かまぼこ社製)に塗布し、20°C
で12,000ルツクスの蛍光灯照射下に4時間放置後
、色差を測定した。結果は表2に示した。
表2に示されるように実施例1の赤色色素組成物は、塗
布された表面においても比較例の色素組成物に比べて安
定性が優れていることがわかった。
[発明の効果] 本発明の赤色色素化合物及びそれを含む赤色色素組成物
は、古来より中国で飲食物の着色に使用されてきたモナ
スカス属に属する菌(紅麹菌)により産生される色素よ
り合成されるので安全性が高く、更に、安定性及び色調
が改善されているので食品の着色剤として有用である。
特許出願人 サン トリー株式会社 代 理 人 弁理士  湯 浅 恭 三(外4名)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式( I ): ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (式中、Rはヘキサノイル基又はオクタノイル基を表す
    )で表される化合物。
  2. (2)モナスカス属に属する赤色色素生産菌を培養して
    得られるモナスコルプリン又はルブロパンクタチンとタ
    ウリンを反応させて得られる請求項1記載の化合物。
  3. (3)請求項1記載の化合物を含む赤色色素組成物。
  4. (4)モナスカス属に属する赤色色素生産菌を培養して
    得られるモナスコルプリン及びルブロパンクタチンとタ
    ウリンを反応させて得られる化合物を含む請求項3記載
    の色素組成物。
  5. (5)式 I におけるRがヘキサノイル基である化合物
    及びRがオクタノイル基である化合物をほぼ等量含む請
    求項3記載の色素組成物。
JP63001727A 1988-01-07 1988-01-07 赤色色素及びそれを含む色素組成物 Expired - Lifetime JP2522509B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH04229156A (ja) * 1990-08-03 1992-08-18 Uop Inc 食用色素としてのモナスコルビン及びルブロパンクタチンからの水溶性色素及び食品の呈色法
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CN113480870A (zh) * 2021-06-18 2021-10-08 长江大学 一种提高红曲红色素热稳定性的方法和应用

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