JP2522397B2 - 細径長尺管材の製造方法 - Google Patents

細径長尺管材の製造方法

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    • B21C3/14Die holders combined with devices for guiding the drawing material or combined with devices for cooling heating, or lubricating
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    • B21C9/00Cooling, heating or lubricating drawing material

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、原子力発電設備等における熱交換器用管材
のような極めて高品質が要求される外径40mm以下で長さ
15m以上の管材の製造に適した細径長尺管材の製造方法
に関する。
〔従来の技術〕
原子力発電設備における蒸気発生器、給水ヒータ等の
熱交換器に組み込んで用いられる熱交換管は、外径が40
mm以下の細径で、長さ20m以上の長尺管材をU字状に湾
曲させて製造される。このU字状熱交換管は、熱交換器
に組み込まれた後の使用前検査として、また一定期間使
用された後の定期検査として、例えば特公昭60−621号
公報に記載された如き探傷装置を用いた内面渦流探傷を
受ける。この内面渦流探傷における検査基準は、原子力
発電設備に用いられる上記U字状熱交換管の場合、その
安全上極めて厳しいことは言うまでもない。
同様の内面渦流探傷は、U字状熱交換管の材料である
直管状の長尺管材に対しても要求されており、この直管
状の長尺管材における探傷結果は、U字状に形成された
後の熱交換管の使用前検査における探傷結果、及び定期
検査における探傷結果と関連付けて対比できるように管
1本毎に管理されている。長尺管材の内面渦流探傷にお
いては、合否判定に基づいて不良品を除去することは当
然であり、合格範囲内の管材であっても内面渦流探傷に
おける結果を管材毎に管軸方向位置と関連付けて記録す
ることが要求されている。
ところで、原子力発電設備に用いられるU字状熱交換
管の材料である直管状の長尺管材は、通常は熱間製管法
によって製造された継目無管または溶接により製造され
た溶接管を素管として冷間加工により製造される。これ
における冷間加工法のうち減肉加工を伴う方法として
は、プラグ引き抽伸法、冷間圧延法、マンドレル抽伸法
が一般的である。
プラグ引き抽伸法では、一般には潤滑剤として化成被
膜または潤滑油が用いられる。化成被膜を用いる場合
は、長尺管材の抽伸ではその素管も長尺であるので、化
成処理時に素管内奥まで充分に化成処理されないことが
あり、その場合は、抽伸した長尺管材の潤滑不良部分に
焼付疵が生じる。また潤滑油を用いる場合は、その潤滑
性能が化成被膜に比べて劣るので、内面側に焼付が生じ
易い。従って、プラグ引き抽伸法は長尺管材の冷間加工
には採用され難い。
冷間圧延法は長尺管材であっても焼付が生じることな
く製造できるが、1対のテーパ溝付ロールの往復動に同
期して素管を間欠的に押し込んで圧延するので、この間
欠押し込みに対応して管軸方向の寸法変動が不可避的に
生じる。従って、U字状熱交換管の材料の如き高精度な
長尺管材の最終冷間加工には採用され難い。
これらの方法に比較してマンドレル抽伸法は、長尺管
材の内径に対応する外径のマンドレルを素管内面に挿入
しておいて、素管をマンドレルと共に引き抜く方法であ
るので、プラグ引き抽伸法に比べて素管内面と内面工具
との相対移動が少なく、長尺管材であっても内面に焼付
が生じず、また連続的に抽伸されるので、加工時に冷間
圧延法の如き管軸方向の寸法変動は生じない。従って、
U字状熱交換管用の長尺管材の減肉加工を伴う最終冷間
加工には、このマンドレル抽伸法が採用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、マンドレル抽伸法では、抽伸加工後に、抽
伸により密着した長尺管材とマンドレルとを分離するた
めに、両者を一体のままリーリング加工して両者の間に
間隙を作る工程が必須であり、この結果、リーリング加
工によって長尺管材に周期的な螺旋状の微小外径変動が
不可避的に生じる。この微小外径変動は、マンドレルか
ら分離された長尺管材に外径を管軸方向で均一にするた
めの空引抽伸を行っても、微小内径変動に転換されるだ
けであり、管軸方向の寸法変動は一向に解消されない。
管軸方向で微小寸法変動がある長尺管材に対して、前
述した厳しい基準の内面渦流探傷を施すと、この微小寸
法変動による信号がノイズとして検出されてしまう。そ
の結果、長尺管材に微小欠陥が存在する場合にも、その
欠陥信号が寸法変動信号の中に隠れてしまい、自動判定
では微小欠陥を見落とすことがある。
このため、探傷装置の出力信号に基づいた自動判定は
不可能であり、現状では検査員がCRTを凝視しながら探
傷を行っている。そして、疑わしい信号が出力された時
は、その部分を再度低速度にて探傷して微小欠陥信号を
検出するようにしている。その結果、探傷能率は著しく
低く、また検査員の目の疲労が大きい。
ところで、プラグ引き抽伸法の一種である高圧潤滑油
によるプラグ引き抽伸法(以下、高圧抽伸法と略称す
る)を採用した装置が特公昭62−39045号公報に開示さ
れている。この装置は、本出願人により開発されたもの
であり、素管を装入したベッセル内に高圧で潤滑油を充
填し、この状態で素管をプラグ引き抽伸しながらベッセ
ル外へ引き出すようにした装置である。これによると、
潤滑剤として化成被膜を用いなければないない管材にあ
っても、潤滑油が管内外面に十分に行きとどいて、化成
被膜よりも優れた焼付防止効果が得られる。
本発明者は、高圧抽伸法についてその開発当初より研
究を続けており、最近では細径長尺管材に対する適正研
究も行っている。そして、細径長尺管材に対する適正研
究の過程で今回、高圧抽伸法が細径長尺管材に対して優
れた潤滑性を示すこと、U字状熱交換管用の細径長尺管
材をマンドレル抽伸で製造した場合に内面渦流探傷上で
問題となる管軸方向の微小外径変動の解消に高圧抽伸法
が有効であること、換言すれば高圧抽伸法における潤滑
油圧力が潤滑性、ひいては微小外径変動に大きく影響す
ることを知見した。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、熱
交換器用管材として供される細径長尺管材を冷間加工で
製造する際に、少なくとも最終の減肉加工を伴う冷間加
工を、素管をベッセル内に挿入し、ここに潤滑油を充填
し、この圧力を500kgf/cm2以上に維持してのプラグ引き
抽伸とすることにより、管材に焼付が生じないことは勿
論であり、内面渦流探傷に反応するような微小外径変動
も殆ど発生しない細径長尺管材の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
また本発明の別の目的は、高圧抽伸である最終回の冷
間加工後において、管材が要求される寸法になっていな
い場合に、続いて空引きを行うことにより、焼付が生じ
ず、微小外径変動も殆ど発生しない管材を、より簡便に
て製造できる細径長尺管材の製造方法を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本願に係る第1の発明の細径長尺管材の製造方法は、
細径長尺管材を冷間加工にて製造する方法において、減
肉加工を伴う少なくとも最終の冷間加工を、素管を潤滑
油が充満されたベッセル内に収容し、前記ベッセル内の
潤滑油の圧力を500kgf/cm2以上の一定圧力に維持して前
記素管をプラグ引き抽伸とすることを特徴とする。
本願に係る第2の発明の細径長尺管材の製造方法は、
細径長尺管材を冷間加工によって製造する方法におい
て、減肉加工を伴う少なくとも最終の冷間加工を、素管
を潤滑油が充満されたベッセル内に収容し、前記ベッセ
ル内の潤滑油の圧力を500kgf/cm2以上の一定圧力に維持
して前記素管をプラグ引き抽伸にて行い、その後空引き
抽伸を行うことを特徴とする。
〔作用〕
第1の発明の製造方法にあっては、少なくとも最終の
減肉加工を伴う冷間加工において、素管を500kgf/cm2
上の一定圧力に維持した潤滑油が満たされているベッセ
ル内に位置させることで、素管はその全体を高圧のため
粘度が増した潤滑油中に位置することとなり、素管に生
じる微細振動であるビビリを抑制し、なおかつ素管に生
じる大きな変位はこれを許容することで、素管と工具と
の接触角を安定させ、抽伸された管の肉厚変動を抑制す
る。これによって探傷に際して肉厚変動に伴うノイズが
抵減され、それだけ微小な欠陥検出が可能となり、安全
性を一層向上せしめ得ることとなる。
本願の第2発明の製造方法にあっては、少なくとも最
終の減肉加工を伴う冷間加工において第1発明のような
高圧抽伸を行った後、空引きを行う。そうすると連続的
に高圧抽伸を行って所望の寸法を得る方法に比して、よ
り簡便にて所望の寸法の管材が得られる。
〔実施例〕
第1図は本発明の製造方法に使用される高圧抽伸法の
実施状態を示す模式図である。
筒状のベッセル1は先端が開放されていて、基端は閉
鎖されている。素管2が装入されたベッセル1の先端部
はテレスコピック構造でダイス3の背面にセルフシール
され、ベッセル1内を貫通するプラグ支持桿4に支持さ
れたプラグ5はダイス3内に保持されている。そして、
ダイス3とプラグ5との間の環状空間を素管2の口絞り
部によりシールした状態で高圧ポンプPによりベッセル
1内に高圧潤滑油を充填し、素管2を環状空間よりベッ
セル1外へ引き抜く。引き抜きの全期間を通じて素管2
の内外面に高圧潤滑油が供給され、環状空間は加工中の
素管2により完全にシールされる。
本発明の製造方法は、従来主にマンドレル抽伸で製造
されていた熱交換器用に供される細径長尺管材(通常は
外径40mm以下で全長25m以上)の製造に対して、この高
圧抽伸を、高圧潤滑油圧力500kgf/cm2以上の条件で適用
したものである。
継目無管または溶接管からなる素管に、1回又は複数
回の冷間加工を施して、要求される寸法、品質を有する
細径長尺管材(以下、単に長尺管材という)を製造する
ことが一般的である。本発明の製造方法においては、こ
れらの冷間加工のうち減肉加工を伴う冷間加工が1回の
場合はその冷間加工を、また複数回の場合は少なくとも
最終の冷間加工を高圧抽伸とする。減肉加工を伴う冷間
加工が複数回の場合、最終冷間加工以前の冷間加工は、
冷間圧延、マンドレル抽伸等のいずれを採用しても良い
し、最終冷間加工と同様に高圧抽伸を採用してもよい。
複数回の冷間加工の全てに高圧抽伸を採用した場合は、
最終冷間加工後は勿論、それ以前の冷間加工工程におい
ても管軸方向の寸法変動は生じない。また、最終冷間加
工以前の冷間加工で冷間圧延、マンドレル抽伸等を採用
していても、最終冷間加工で高圧抽伸を行えば、それ以
前の冷間加工で生じた寸法変動は消滅する。
本発明の製造方法における高圧抽伸は、本出願人の開
発による特公昭62−39045号公報開示の装置、あるいは
特願昭63−186489号にて提案の装置等を用いて実施でき
るが、これらの装置に限定されるものではない。
本発明の製造方法における高圧抽伸で用いる潤滑油と
しては、例えば、塩素化パラフィンと硫化油脂との混合
組成物であり、極圧添加剤としてのClを10%、Sを5%
を含む油をあげることができるが、特に限定されるもの
ではない。
本発明の製造方法における高圧抽伸において、潤滑油
圧力を500kgf/cm2以上とした理由について説明する。
第2図は、潤滑油圧力と潤滑率との関係をSUS304鋼管
のプラグ引き抽伸について示したものである。加工度Rd
は46%(外径25mm×肉厚3.5mm→外径21.6mm×肉厚2.1m
m)である。潤滑率とは、抽伸済み管材における油孔面
積の単位管表面に対する比率であり、この値が大きいほ
ど潤滑性が良い。なお、油孔面積とは潤滑油が押し込ま
れて滞留している部分の面積である。第2図からわかる
ように、潤滑油圧力が500kgf/cm2未満では、潤滑率は潤
滑油圧力の影響をほとんど受けず低レベルである。潤滑
油圧力が500kgf/cm2以上では、潤滑油圧力の増大にとも
なって潤滑率が上昇し、1000kgf/cm2以上では、潤滑率
は500kgf/cm2未満の場合に比べて2倍以上になる。
プラグ引き抽伸にて長尺管材を製造できるか否かは、
焼付防止が可能かどうかによって決まる。潤滑油圧力が
500kgf/cm2以上では前述のように高い潤滑率が確保され
るので、プラグ引き抽伸による長尺管材の安定製造は可
能である。プラグ引き抽伸は連続加工であるので、冷間
圧延で生じる素管の間欠押し込みに伴う管軸方向の寸法
変動を生じない。また抽伸後にマンドレルとの分離を必
要としないので、マンドレル抽伸で問題となるリーリン
グ加工による管軸方向の微小外径変動も生じない。
本発明の製造方法においては、プラグ引き抽伸による
長尺管材の製造を可能とするために最低必要な潤滑油圧
力500kgf/cm2を潤滑油圧力の下限としているが、実際は
1000kgf/cm2以上がより望ましい。上限は特に限定しな
いが、1000kgf/cm2以上では潤滑率の増加傾向が鈍化
し、また油圧回路の規模も大きくなるので、実操業上は
1500kgf/cm2以下とすることが望ましい。
高圧抽伸における加工度は、特に限定しないが、20〜
50%とすることが良い。加工度が20%未満では、全断面
に均一に加工を及ぼすことが困難となって組織が均一に
ならず、また、50%を超えると特に小径管の場合は、抽
伸済み部分から切断することがある。
長尺管材の材質も特に限定するものではないが、その
用途が熱交換器用であること、本発明の適用により厳し
い内面渦流探傷を受ける場合にも微小外径変動によるノ
イズが防止されること等を考慮すると、高級熱交換管用
素材であるステンレス鋼、Ni基合金等が特に有効といえ
る。
以下、本発明の具体例を説明する。
熱間押出−冷間圧延で製造されたAlloy600(Ni基合
金)からなる外径28mm×肉厚1.65mm×長さ17mの素管を
種々の潤滑油圧力にて高圧抽伸して、外径22.2mm×肉厚
1.27mm×長さ28m(加工度39%)の長尺管材とした。こ
の長尺管材は、原子力発電設備用のU字状熱交換管に使
用されるものである。潤滑剤は、前述した極圧添加剤入
の油脂とした。
比較のために同一の長尺管材を従来法であるマンドレ
ル抽伸で製造した。抽伸後はリーリング加工を行って管
内からマンドレルを抜き出し、更に空引きによる外径調
整を行った。
製造された長尺管材について、焼付発生率、内表面粗
さ(RMAX)、内面渦流探傷におけるS/N比を夫々調査し
た結果を第1表に示す。
内表面粗さ(RMAX)はJIS−0601による。またS/N比
は、標準欠陥に応答した信号の出力(S)と寸法変動に
応答した信号の出力(N)との比である。同一の欠陥に
対しては同一レベルの信号が出力されるので、寸法変動
に基づく信号出力レベルが低いほど、すなわちS/N比が
大きいほど欠陥検出が容易になる。
第1表に示すように、マンドレル抽伸では焼付は発生
しないが、抽伸後にリーリング加工及び空引きによる外
径調整加工が必要であり、外径調整加工を行ってもなお
内面渦流探傷におけるS/N比は3である。これは、前述
したように、リーリング加工で生じた微小外径変動が空
引きによる外径調整加工によって微小内径変動に転化し
たためである。また内表面粗さは6μmである。
これに対し、本発明の高圧抽伸では、潤滑油圧力が30
0kgf/cm2のときは25%の焼付きを生じるが、500kgf/cm2
では2%に減少し、1000kgf/cm2以上では焼付きは全く
発生しなかった。また、焼付発生率の点において有効な
潤滑油圧力が500〜2000kgf/cm2の範囲内では、S/N比、
内表面粗さ共、マンドレル抽伸法によるものより大幅に
好転している。
内面渦流探傷における出力波形を、マンドレル抽伸に
て製造した場合と、高圧抽伸(潤滑油圧力1500kgf/c
m2)にて製造した場合とについて第3図に示す。マンド
レル抽伸にて製造された長尺管材では、0.5Vの微小内径
変動に伴うノイズを生じているが、高圧抽伸にて製造さ
れたものでは、このノイズは0.1Vに抑制されている。な
おこの際、標準欠陥による信号は1.5Vに調整されてい
る。従って、高圧抽伸にて製造された長尺管材では、そ
の信号の大きさが標準欠陥による信号の大きさの1/10程
度の欠陥であってもノイズによる影響を受けることな
く、内面欠陥が正確に検出される。
ところで最終の冷間加工時に抽伸可能な最大加工度に
て高圧抽伸した場合においても、最終冷間加工後に、要
求される寸法を有する管材が得られないときがある。こ
のようなときには、最終の高圧抽伸工程を2分割し、各
高圧抽伸工程において抽伸可能な加工度の範囲内にて加
工を行えば、要求される寸法を有する管材を得ることは
できる。ところがこのような場合、最終抽伸後の寸法か
ら要求寸法までの加工度が小さいときには、最終の高圧
抽伸の後に空引きを行った方が簡便である。
このような事情により創案された方法が本願の第2発
明である。第2発明の製造方法では、減肉加工を伴う少
なくとも最終の冷間加工を、第1発明と同様な高圧抽伸
にて行った後、空引き抽伸を行う。具体的には、最終の
高圧抽伸後の肉厚が要求される肉厚と略等しい肉厚とな
るように、高圧抽伸における加工スケジュールを決定
し、その後空引き抽伸によって要求される外径(または
内径)まで縮径する。
空引き抽伸では、実質的には肉厚加工は加わらない
が、使用するダイスの形状によって僅かに増肉または減
肉する場合がある。このような場合には、空引き抽伸時
における増肉分または減肉分を見込んで高圧抽伸の加工
スケジュールを設定すればよい。
空引き抽伸における加工度は20%程度以下、好ましく
は10%程度以下とする。空引き抽伸時には、管内面は工
具によって規制されない自由面であるので内表面粗さは
若干粗くなるが、20%程度以下の加工度では粗くなる程
度は小さい。またこの程度の加工度であれば、潤滑油と
して高圧としたものを使用しなくても焼付は生じない。
空引き抽伸は、ダイスのみを用いた抽伸であるので、
管軸方向の微小寸法変動は生じない。従って最終の高圧
抽伸にて加工した管軸方向に微小寸法変動がない管を空
引き抽伸しても、管軸方向に寸法の変動はない。
第1発明の例として挙げた各管材(第1発明により高
圧抽伸にて製造した管材であり、第1表に示す特性を備
える管材)を、軟化処理した後、この第2発明を適用し
て空引き抽伸を行って製造した管材における調査結果を
下記第2表に示す。なおこの空引き抽伸において用いた
潤滑油は、高圧抽伸にて用いた潤滑油と同一である。
内表面粗さは、高圧抽伸のみを行った場合に比して若
干粗くなっているが、第1表に示すマンドレル抽伸の場
合よりは良好である。またS/N比は空引き前後にて変化
しておらず、マンドレル抽伸の場合よりはるかに優れた
結果が得られる。
〔発明の効果〕
本発明の第1の製造方法では減肉加工を伴う少なくと
も最終の冷間加工で、素管を潤滑油が充満されたベッセ
ル内に収容し、潤滑油を500kgf/cm2以上の圧力に維持し
て、プラグ引き抽伸するから抽伸された管の寸法変動が
極めて少なく、しかも表面性状が優れた高品質な長尺管
材を、焼付きを生じることなく安定的に製造し得る。従
って、例えば内面渦流探傷においては、寸法変動に伴う
ノイズが抑制され、内面欠陥が探傷装置の出力に基づい
て正確に自動検出でき、検出精度の向上、並びにこれら
に伴う検出作業の負担軽減および管品質の管理精度向上
を達成し得る。
また本発明の第2の製造方法は、前記第1の製造方法
に加えて空引き抽伸を行うから、最終の抽伸加工後の寸
法から要求される寸法までの加工度が小さい場合には、
高圧抽伸後に空引き抽伸を行って要求寸法を達成するこ
ととしているので、再び高圧抽伸を行う必要がなく、要
求寸法に合った長尺管材をより簡便に製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の製造方法に用いられる高圧抽伸法の実
施状態を示す模式図、第2図は高圧抽伸における潤滑油
圧力と潤滑率との関係を示すグラフ、第3図は内面渦流
探傷出力を本発明例と従来例とについて示した波形図で
ある。 1…ベッセル、2…素管、3…ダイス、4…プラグ支持
桿、5…プラグ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細径長尺管材を冷間加工にて製造する方法
    において、 減肉加工を伴う少なくとも最終の冷間加工を、素管を潤
    滑油が充満されたベッセル内に収容し、前記ベッセル内
    の潤滑油の圧力を500kgf/cm2以上の一定圧力に維持して
    前記素管をプラグ引き抽伸とすることを特徴とする細径
    長尺管材の製造方法。
  2. 【請求項2】細径長尺管材を冷間加工によって製造する
    方法において、 減肉加工を伴う少なくとも最終の冷間加工を、素管を潤
    滑油が充満されたベッセル内に収容し、前記ベッセル内
    の潤滑油の圧力を500kgf/cm2以上の一定圧力に維持して
    前記素管をプラグ引き抽伸にて行い、その後空引き抽伸
    を行うことを特徴とする細径長尺管材の製造方法。
JP1178690A 1989-03-27 1989-07-10 細径長尺管材の製造方法 Expired - Lifetime JP2522397B2 (ja)

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