JP2522262Y2 - 空気吹出口装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、空気浄化装置・エアー
コンディショナー等における空気吹出口装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の空気吹出口装置は、円形状をした
空気吹出口の端面付近に皿状をした風向調整パンを取り
付けた構造のものであった。そして送風ファン等で後方
から送風された空気を同風向調整パンで放射状に拡散さ
せるようになっていた。

【０００３】しかしながら、従来の空気吹出口は全周方
向に均等に送風するのみであったので、特定方向の送風
を止めたり、送風方向を変更することはできなかった。
このため空気吹出口の設置場所によっては、不必要な方
向にも送風し続けることになるので全体的には効率が悪
く、不都合であった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】本考案が解決しようと
する課題は、特定方向の送風を止めたり、送風方向を変
更することが可能で、空気循環効果が良好で、操作も容
易な空気吹出口装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】かかる課題を解決した本
考案の構成は、１） 後方から送風される空気を排出する円形状の空気
吹出口の端面を覆うように皿状の風向調整パンを取付
け、送風方向と平行な固定軸を同風向調整パンの中心部
に設け、扇形状をした風向調整板の要部分を同固定軸に
回動自在に軸支し、空気吹出口から斜めにコーン状に吹
出すようにしたことを特徴とする空気吹出口装置 ２） 所定形状のケーシング内に設置した送風ファンで
送風する空気を排出する円形状の空気吹出口を同ケーシ
ングの上面に設け、同吹出口の端面を覆うように皿状の
風向調整パンを取付け、送風方向と平行な固定軸を同風
向調整パンの中心部に設け、扇形状をした風向調整板の
要部分を同固定軸に回動自在に軸支し、空気吹出口から
斜めにコーン状に吹出すようにしたことを特徴とする空
気吹出口装置 にある。

【０００６】

【作用】本考案では、空気吹出口の端面を覆うように取
り付けた風向調整パンで後方から送風された空気を放射
状に拡散させるようになっている。同風向調整パンの中
心部に設けた固定軸には扇形状をした風向調整板を回動
自在に軸支している。同風向調整板は同風向調整パンで
放射状に拡散される空気の流れを遮断する邪魔板の役目
を果たしている。すなわち同風向調整板のある部分から
は空気は吹出されず、他の部分からは空気が吹出され
る。同風向調整板は同固定軸を中心として回動自在であ
るので、空気吹出をしない部分は同空気吹出口の全周に
わたって変更自在である。従って、同空気吹出口の周囲
の状況に合わせて特定方向の送風を止めたり、送風方向
を変更することが可能である。

【０００７】本考案では、所定形状のケーシング内に設
置した送風ファンによる空気吹出口を同ケーシングの上
面に設け、円形状の同空気吹出口に前出と同様の空気吹
出口構造を設けたものもある。同ケーシングの高さを人
間の身長より低くしておけば、人間の呼吸領域の空気を
効果的に循環させることができる。同ケーシング内に空
気浄化装置等を内蔵させておけば、必要最小限の風量で
効果的清浄化を行うことができる。

【０００８】

【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は実施例を示す平面図、図２は図１のＡ−Ａ
における一部切欠断面図、図３は風向調整板の平面図、
図４は使用状態を示す一部切欠縦断面図、図５は使用状
態を示す一部切欠正面図である。

【０００９】本実施例では、後方から送風される空気を
排出する円形状の空気吹出口１の端面を覆うように皿状
の風向調整パン２を取付け、送風方向と平行な固定軸３
を風向調整パン２の中心部に設け、扇形状をした風向調
整板４の要部分５を固定軸３に回動自在に軸支してい
る。本実施例では、送風ファン６で送風された空気を風
向調整パン２で放射状に拡散させるようになっている
が、風向調整板４をセットしている位置からは空気は吹
出さない。すなわち風向調整板４が空気の流れを遮断す
る邪魔板の役目を果たしている。

【００１０】風向調整板４はハンドル７を動かすことに
より、空気吹出口１の全周にわたって回動自在であるの
で、空気吹出をしない部分は空気吹出口１の全周にわた
って変更自在である。従って、空気吹出口１の周囲の状
況に合わせて特定方向の送風を止めたり、送風方向を変
更することが可能である。

【００１１】本実施例は図４に示すように空気浄化装置
８の上方に空気吹出口１を設けたものである。空気浄化
装置８を壁面９に近付けて設置したような場合は、壁面
９側への空気吹出は不要となるので、風向調整板４を壁
面９側にセットすれば、この方向への空気吹出は止まり
必要な方向のみへ空気吹出をするので、空気浄化装置８
の性能をムダなく利用することができる。

【００１２】本実施例の空気浄化装置８は人間１０の身
長よりも低いので、図５に示すように床上１ｍ〜１．５
ｍの人間１０の呼吸領域の空気を効果的に循環しながら
浄化することができる。限られた室内においては、高さ
の１／３〜１／２の空間スペースの空気を浄化すれば、
その目的を果たすことができ、少ない風量で効果的な空
気浄化が可能である。また非常にコンパクトな形状なの
で場所をとらず、移動性にも優れている。メンテナンス
も簡便であり、安全性・経済性も良好である。

【００１３】本実施例の空気吹出口装置は、空気浄化装
置８に用いたものであるが、この他にも天井等に設けら
れたエアーコンディショナーの吹出口等においても広く
応用することができる。又構造的にもシンプルなので製
作コストがかからず、操作も簡単で使い易くなってい
る。

【００１４】

【考案の効果】本考案により、特定方向の送風を止めた
り、送風方向を変更することが可能で、空気循環効果が
良好で、操作も容易な空気吹出口装置を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例を示す平面図である。

【図２】図１のＡ−Ａにおける一部切欠断面図である。

【図３】風向調整板の平面図である。

【図４】使用状態を示す一部切欠縦断面図である。

【図５】使用状態を示す一部切欠正面図である。

【符号の説明】

１ 空気吹出口 ２ 風向調整パン ３ 固定軸 ４ 風向調整板 ５ 要部分 ６ 送風ファン ７ ハンドル ８ 空気浄化装置 ９ 壁面

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 後方から送風される空気を排出する円形
   状の空気吹出口の端面を覆うように皿状の風向調整パン
   を取付け、送風方向と平行な固定軸を同風向調整パンの
   中心部に設け、扇形状をした風向調整板の要部分を同固
   定軸に回動自在に軸支し、空気吹出口から斜めにコーン
   状に吹出すようにしたことを特徴とする空気吹出口装
   置。
2. 【請求項２】 所定形状のケーシング内に設置した送風
   ファンで送風する空気を排出する円形状の空気吹出口を
   同ケーシングの上面に設け、同吹出口の端面を覆うよう
   に皿状の風向調整パンを取付け、送風方向と平行な固定
   軸を同風向調整パンの中心部に設け、扇形状をした風向
   調整板の要部分を同固定軸に回動自在に軸支し、空気吹
   出口から斜めにコーン状に吹出すようにしたことを特徴
   とする空気吹出口装置。