JP2521803Y2 - 防食管継手 - Google Patents

防食管継手

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JP2521803Y2
JP2521803Y2 JP2899989U JP2899989U JP2521803Y2 JP 2521803 Y2 JP2521803 Y2 JP 2521803Y2 JP 2899989 U JP2899989 U JP 2899989U JP 2899989 U JP2899989 U JP 2899989U JP 2521803 Y2 JP2521803 Y2 JP 2521803Y2
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宣行 渡辺
日出男 野崎
一三 加藤
卓夫 長井
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日立金属株式会社
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  • Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)
  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、接続管の内面が合成樹脂で被覆された内面
ライニング管をねじ込み接続するための、特に接続した
状態で内面ライニング管の端面も内部流体から遮断して
防食する防食管継手に関するものである。
[従来の技術] 従来、内面又は内外面に防食層を施した防食鋼管が水
道及び温水配管等における赤水対策として多く使用され
ているが、接合する場合の管継手に嵌入されるパイプ端
部や継手内面の防食対策が大きな問題として残されてお
り、これに対し種々の提案がなされている。
一例としては、特公昭61-25957号公報で開示された第
7図で示すごとく、ねじを有する継手5の内面にねじ及
び凹溝を有する合成樹脂製筒状体51が内装され、これに
鍔付短筒体52及びパッキン53を介し管4と接続するもの
が提案されている。
他の例として、特公昭60-52350号公報では第8図で示す
ごとくの、ねじを有する継手6のねじ奥内面に合成樹脂
製筒状体61が嵌着され、外周面に雄ねじが設けられた鍔
部を有する鍔付短筒体62が継手ねじ部に螺合され、鍔付
短筒体62と継手本体6との間に環状弾性体63が挿着され
たものが提案されている。
[考案が解決しようとする問題点] しかしこれら従来のものはそれぞれに欠点があり旧来
のペースト状防食剤塗布による防食に比べかなり向上し
たものの防食継手として十分とはいえなかった。第7図
で示すものについては、合成樹脂筒状体51の内面にねじ
及び凹溝を設けることは成形上極めて困難で又いわゆる
JISに規定する管用ねじを継手5のねじに連続して設け
なければ接続管4のねじと密着せず合成樹脂製のねじを
破壊する恐れがある。またこれを無事にねじ込めたとし
ても管用テーパねじのねじ込み接合はねじ径の公差がお
ねじ、めねじ双方にあり当然ねじ込み長さはある範囲で
バラツキを生じる。そうなればパッキング53に加わる圧
縮力も必然的に不安定となり、施工によってはパッキン
グ53の面圧が低く管の端面とパッキング53の部分域は鍔
部と鍔付短筒体52の合成樹脂筒状体51の鍔部54の接触面
より内部流体が管端面や管のねじ部に侵入する恐れがあ
る。
第8図で示すものについても環状弾性体63の圧縮力につ
いて上記と同様で管4のねじ込み長さは一定でないため
環状弾性体63の圧縮力は不安定な施工となり、合成樹脂
製筒状体61と鍔付短筒体62との接触面より内部流体が管
端面や継手6のねじ部に侵入する。
このため配管内を流れる内部流体は前述の何れのものに
おいても特に配管内に水撃が生じた場合に管端面や管の
ねじ部に侵入して赤水を発生させる問題がある。水撃は
弁開閉などが原因で生じるもので、大小の差はあれ一般
の水道配管で起こる率は多い。
本発明は叙上の如き従来の欠点を解消し完全な管端面
の防食を果すとともに製造上容易な防食用の管継手を提
供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本考案の要旨は、端部にめねじを有する金属製管継手
本体の内面に、前記めねじを除いて被覆する合成樹脂層
と端部側に向かって延出する合成樹脂製の筒状体をイン
ジェクション成形により一体的に設け、前記筒状体とめ
ねじとの間に内面が合成樹脂でライニングされた接続管
の管端部を収容する管差込部を設けた管継手において、
前記筒状体の外径を前記接続管の内径とほぼ同じ径にす
ると共に、前記筒状体の端部外面に一段小径のパッキン
装着部を一体的に形成し、該パッキン装着部には、外径
側に向かって周方向に突出するリップを有するリップパ
ッキンを装着し、その最端部は解放したままとした防食
管継手である。
[作用] 一般に内面ライニングされた接続管の内径寸法公差は
相当大きく、公差範囲内で大きい内径の接続管を用いた
場合は、接続管の内面と筒状体の外面との間に隙間が生
じる。本考案は上記の構成であり、内面ライニングされ
た接続管をねじ込んでいくと、筒状体の端部外面に装着
したリップパッキンが接続管の内面に当接して上記隙間
があっても筒状体と接続管内面との間をシールする。特
にリップパッキンは外径側に向って周方向に突出するリ
ップが設けてあるので接続管の内径寸法に追随して管内
面の全周に当接し、また管内径が小径側寸法の場合はリ
ップが折り曲げられて筒状体の端部外面で圧縮されるの
で、接続管内径寸法のバラツキに関係なく完全なシール
を果す。
[実施例] 第1図乃至第2図は本考案の第1実施例を示す要部断
面図であって、10は防食管継手,20は接続管で金属管21
の内面に合成樹脂22がライニングされた内面ライニング
管を示す。
防食管継手10は金属製管継手本体11の内面にめねじ12
を除いて所定肉厚の合成樹脂層13で被覆し、合成樹脂層
13から端部側に筒状体14を延出してめねじ12との間に接
続管20が収容される管差込部15を形成している。
筒状体14はインジェクション成形によって金属製管継手
本体11の内面に合成樹脂層13と共に一体成形される。筒
状体14の内面は合成樹脂層13の内面とほぼ同一内径で、
外径は接続管20の内径とほぼ同じ外径に設けてあり、端
部外面に前記外径と一段小径の平行部を形成してパッキ
ン装着部16を形成してある。
このパッキン装着部16の外面には外径側に向って周方
向に突出するリップ41を有すリップパッキン40を装着し
てある。このリップパッキン40の内径は自由状態でパッ
キン装着部16の外径よりわずかに小さい内径にしてあ
り、パッキン装着部16に装着した状態ではその弾性力に
よって保持されているのでパッキン装着部16から外れた
りしない。また場合によってはパッキン装着部16と接着
剤でリップパッキン40を装着してもよい。
パッキン装着部16に装着されたリップパッキン40は外
径側に向って周方向に突出する2条のリップ41,41を有
し、リップ41,41の先端外径は接続管20の内径最大寸法
より僅かに大きくしてあり、内径公差範囲内最大の接続
管20と接続してもリップ41が管20の内面と当接してシー
ルする様にしてある。
本実施例の防食管継手は以上の構成からなるが、リッ
プパッキンの他の実施例として後述する第3図乃至第6
図に示すリップパッキンを用いてもよい。
次に接続管20との接続状態について説明する。まず配
管施工に際して接続管20の端部外面に所定の管用テーパ
おねじ23がねじ切り加工され、管端部内径側には管20を
切断した際のバリを取る目的で金属管内面のライニング
樹脂層22に図示のごとく面取り24が施される。接続管20
のおねじ23には所定のシール剤又はシールテープが塗布
あるいは巻回されて防食管継手10のめねじ12に第1図の
ごとくねじ込まれる。接続管20のねじ込みが進むにつれ
て管20の内面がリップパッキン40のリップ41に当接し、
リップ41を折り曲げて筒状体14との間で圧縮する。この
ため接続が完了した状態では筒状体14の外面と接続管20
の内面とがリップパッキン40によって完全シールされ、
管20内の流体が管差込部15内に侵入するのを防止する。
尚、第3図の実施例は、リップパッキン40のリップ41
とリップ41の間に粘弾性のシール剤42をあらかじめ装着
してある。シール剤42は例えば未加流状態のブチルゴム
等の粘弾性で重力によって落下するたれ等のないものを
用いている。この場合管20がねじ込まれてリップ41に当
接するとリップ41が奥側へ押されるのでシール剤42もリ
ップ41間より押出されて管20の内面および筒状体14の間
にはみ出されリップ41と共により確実なシールを果す。
尚リップ41の形状を管20が挿入し易い方向に傾斜した鋸
刃形に形成し、この間にシール剤42を装着してもよい。
第4図乃至第5図は本考案防食管継手の別の実施例を
示し、リップパッキン44は外径側に周方向に突出する1
条のリップ46と、固定部は断面横U字形の環状溝45を設
けて筒状体14の端部内面から端部およびパッキン装着部
16に装着し、パッキン装着部16への固定をより確実にし
ている。
第6図は本考案の更に別な実施例を示し、筒状体14の
端部に形成したパッキン装着部16の筒状体14外面との段
部は、リップパッキン47が筒状体14の外面に移動しない
様、端部外径側に拡大する傾斜面17にして、リップパッ
キン47はこの傾斜面17に当接する断面が略3角形状にし
てある。
この実施例では管20をねじ込んでもパッキン46が筒状
体の段部傾斜面17に当接して係止されるので、リップパ
ッキン47の断面積が小さくても筒状体14の外面奥へ移動
される恐れはなく、外径側に突出するリップ48が管20の
内面と当接してシールを果す。
[効果] 以上説明のごとく、本考案の防食管継手は接続管の内
径にバラツキがあっても筒状体の端部に装着したリップ
パッキンによって確実に管内面と筒状体との間をシール
するので管内の水が管の端部に侵入せず長期に渡って信
頼性の高い管端面の防食を果すことができる。このため
給水中に赤水等の発生をなくし、又配管の長期寿命の点
で産業上非常に有益な効果をも果すものである。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は本考案の実施例を示す要部断面図、
第7図乃至第8図は従来例を示す要部断面図である。 10……防食管継手,11……金属製管継手本体,13……合成
樹脂層,14……筒状体,15……管差込部,16……パッキン
装着部,17……傾斜面,20……接続管,21……金属管,22…
…内面樹脂ライニング層,24……面取り,40,44,47……リ
ップパッキン,41,46,48……リップ,42……シール剤,45
……横U字形環状溝,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 長井 卓夫 三重県桑名市大福2番地 日立金属株式 会社桑名工場内 (56)参考文献 実開 昭63−119996(JP,U) 実開 昭63−185980(JP,U) 実開 昭64−11492(JP,U)

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】端部にめねじを有する金属製管継手本体の
    内面に、前記めねじを除いて被覆する合成樹脂層と端部
    側に向かって延出する合成樹脂製の筒状体をインジェク
    ション成形により一体的に設け、前記筒状体とめねじと
    の間に内面が合成樹脂でライニングされた接続管の管端
    部を収容する管差込部を設けた管継手において、前記筒
    状体の外径を前記接続管の内径とほぼ同じ径にすると共
    に、前記筒状体の端部外面に一段小径のパッキン装着部
    を一体的に形成し、該パッキン装着部には、外径側に向
    かって周方向に突出するリップを有するリップパッキン
    を装着し、その最端部は開放したままとしたことを特徴
    とする防食管継手。
  2. 【請求項2】実用新案登録請求の範囲第1項記載におい
    て、前記リップパッキンは前記筒状体の端部内面から端
    部および前記パッキン装着部に渡って被着してなること
    を特徴とする防食管継手。
  3. 【請求項3】実用新案登録請求の範囲第1項乃至第2項
    記載において、前記リップパッキンは外径側に向かって
    周方向に突出する複数のリップを有していることを特徴
    とする防食管継手。
  4. 【請求項4】実用新案登録請求の範囲第3項記載におい
    て、前記外径側に向かって周方向に突出する複数のリッ
    プの間に粘弾性のシール剤が装着されてなることを特徴
    とする防食管継手。
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