JP2519039B2 - ビシクロ[2,2,1]ヘプタン―2,3,5,6―テトラカルボン酸テトラメチルエステル及びその製法 - Google Patents
ビシクロ[2,2,1]ヘプタン―2,3,5,6―テトラカルボン酸テトラメチルエステル及びその製法Info
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- JP2519039B2 JP2519039B2 JP61201379A JP20137986A JP2519039B2 JP 2519039 B2 JP2519039 B2 JP 2519039B2 JP 61201379 A JP61201379 A JP 61201379A JP 20137986 A JP20137986 A JP 20137986A JP 2519039 B2 JP2519039 B2 JP 2519039B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、新規にして有用なるビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸テトラメチルエス
テルおよびその製法に関する。
プタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸テトラメチルエス
テルおよびその製法に関する。
「従来の技術」 一般に、テトラカルボン酸テトラエステル類は耐熱性
に優れるポリイミド樹脂の原料であるテトラカルボン酸
2無水物の前駆体として工業的に有用な化合物である。
に優れるポリイミド樹脂の原料であるテトラカルボン酸
2無水物の前駆体として工業的に有用な化合物である。
ビシクロ環を持つテトラカルボン酸エステルを製造す
る方法としては、例えばA.フローリー(A.Florey)等は
ヘルベディカ.ケミカ.アクタ(Helv.Chim.Acta)第63
巻1149頁(1980)で複素環化合物について検討してい
る。また、A.フローリー等は同文献第58巻1488頁(197
5)では、ビシクロテトラカルボン酸テトラエステルを
得ている。
る方法としては、例えばA.フローリー(A.Florey)等は
ヘルベディカ.ケミカ.アクタ(Helv.Chim.Acta)第63
巻1149頁(1980)で複素環化合物について検討してい
る。また、A.フローリー等は同文献第58巻1488頁(197
5)では、ビシクロテトラカルボン酸テトラエステルを
得ている。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、この化合物を製造するには5工程にも
およぶ複雑な工程を経なければならず、収率も8%と非
常に低い。さらに、この化合物のアルコキシカルボニル
基は、2exo,3endo,5endo,6exo−の立体構造を有してい
るため、この化合物からテトラカルボン酸2無水物を得
ることはできない。
およぶ複雑な工程を経なければならず、収率も8%と非
常に低い。さらに、この化合物のアルコキシカルボニル
基は、2exo,3endo,5endo,6exo−の立体構造を有してい
るため、この化合物からテトラカルボン酸2無水物を得
ることはできない。
「問題を解決するための手段」 本発明者等は、ポリイミドの原料として有用なビシク
ロ巻を持つテトラカルボン酸2無水物の前駆体として有
用なテトラカルボン酸テトラメチルエステルを容易に得
るべく鋭意検討を行なったところ、下記一般式(I)で
示される、ビシクロテトラカルボン酸テトラメチルエス
テルが酸無水物環を形成できる立体構造を持ち、しかも
ポリイミド樹脂の原料として用いた場合、得られたポリ
イミド樹脂は、溶剤可溶性であり、耐熱性に優れること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
ロ巻を持つテトラカルボン酸2無水物の前駆体として有
用なテトラカルボン酸テトラメチルエステルを容易に得
るべく鋭意検討を行なったところ、下記一般式(I)で
示される、ビシクロテトラカルボン酸テトラメチルエス
テルが酸無水物環を形成できる立体構造を持ち、しかも
ポリイミド樹脂の原料として用いた場合、得られたポリ
イミド樹脂は、溶剤可溶性であり、耐熱性に優れること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、 1.一般式 (但し、式中のメチルエステル基は2exo,3exo,5exo,6ex
o−の立体構造を有する。) で示されるビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テト
ラカルボン酸テトラメチルエステル、および 2.一般式 (但し、式中のメチルエステル基は2exo,3exo−の立体
構造を有する。) で示されるビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−
ジカルボン酸ジメチルエステルをパラジウム触媒、酸化
剤の存在下、メタノールおよび一酸化炭素と反応させ、
一般式 (但し、式中のメチルエステル基は2exo,3exo,5exo,6ex
o−の立体構造を有する。) で示されるビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テト
ラカルボン酸テトラメチルエステルの製法に関するもの
である。
o−の立体構造を有する。) で示されるビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テト
ラカルボン酸テトラメチルエステル、および 2.一般式 (但し、式中のメチルエステル基は2exo,3exo−の立体
構造を有する。) で示されるビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−
ジカルボン酸ジメチルエステルをパラジウム触媒、酸化
剤の存在下、メタノールおよび一酸化炭素と反応させ、
一般式 (但し、式中のメチルエステル基は2exo,3exo,5exo,6ex
o−の立体構造を有する。) で示されるビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テト
ラカルボン酸テトラメチルエステルの製法に関するもの
である。
上記一般式(II)のビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−
エン−2,3−ジカルボン酸ジメチルエステル[以下、一
般式(II)のジメチルエステルと称す。]のテトラエス
テル化に用いるパラジウム触媒としては、無機酸塩、有
機酸塩、担体付パラジウム等が使用でき、具体的には塩
化パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、酢酸
パラジウム、プロピオン酸パラジウム、パラジウム炭
素、パラジウムアルミナ、およびパラジウム黒等が挙げ
られ、一般式(II)のジメチルエステルに対し0.001〜
0.1倍モルの範囲で用いると好ましい。なお、この反応
ではPd2+がPd0に還元されるためこれをPd2+にする酸化
剤として銅化合物あるいは鉄化合物等の使用が必要であ
る。具体的には、塩化第二銅、硝酸第二銅、硫酸第二
銅、酢酸第二銅、塩化第二鉄、硝酸第二鉄、硫酸第二
鉄、酢酸第二鉄等が挙げられる。その使用量は一般式
(II)のジメチルエステルに対して2倍モル必要であ
る。
エン−2,3−ジカルボン酸ジメチルエステル[以下、一
般式(II)のジメチルエステルと称す。]のテトラエス
テル化に用いるパラジウム触媒としては、無機酸塩、有
機酸塩、担体付パラジウム等が使用でき、具体的には塩
化パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、酢酸
パラジウム、プロピオン酸パラジウム、パラジウム炭
素、パラジウムアルミナ、およびパラジウム黒等が挙げ
られ、一般式(II)のジメチルエステルに対し0.001〜
0.1倍モルの範囲で用いると好ましい。なお、この反応
ではPd2+がPd0に還元されるためこれをPd2+にする酸化
剤として銅化合物あるいは鉄化合物等の使用が必要であ
る。具体的には、塩化第二銅、硝酸第二銅、硫酸第二
銅、酢酸第二銅、塩化第二鉄、硝酸第二鉄、硫酸第二
鉄、酢酸第二鉄等が挙げられる。その使用量は一般式
(II)のジメチルエステルに対して2倍モル必要であ
る。
また反応中、酸化剤等から酸が副生するため塩基の添
加によって除去することもできる。かかる塩基として
は、酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、酪酸ナ
トリウム等の脂肪酸塩が好ましい。
加によって除去することもできる。かかる塩基として
は、酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、酪酸ナ
トリウム等の脂肪酸塩が好ましい。
テトラエステル化には、メタノールが用いられるが、
これは理論量以上に加えてそのまま溶媒とすることもで
きる。さらに、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタ
ン、ペンタンなどの炭化水素系溶剤を溶媒として用いる
こともできる。
これは理論量以上に加えてそのまま溶媒とすることもで
きる。さらに、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタ
ン、ペンタンなどの炭化水素系溶剤を溶媒として用いる
こともできる。
さらに、一酸化炭素は高純度である必要はなく、本反
応に不活性であるガスが混合されていてもよい。また、
圧力は特に制限はないが、常圧から15kg/cm2が好まし
い。
応に不活性であるガスが混合されていてもよい。また、
圧力は特に制限はないが、常圧から15kg/cm2が好まし
い。
テトラエステル化の反応温度は、常温〜60℃が好まし
く、高温で反応を行なうと収量がおちる傾向がある。反
応時間は15分から24時間程度で行なうのが適当である。
反応終了後は蒸留あるいは昇華等の操作により目的とす
る前記一般式(I)で示されるビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン−2,3,5,6−テトラカルボン酸テトラメチルエステ
ルが高収率で得られる。
く、高温で反応を行なうと収量がおちる傾向がある。反
応時間は15分から24時間程度で行なうのが適当である。
反応終了後は蒸留あるいは昇華等の操作により目的とす
る前記一般式(I)で示されるビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン−2,3,5,6−テトラカルボン酸テトラメチルエステ
ルが高収率で得られる。
「発明の効果」 本発明の一般式(I)のテトラカルボン酸テトラメチ
ルエステルは、ポリアミド酸もしくはポリイミド等の耐
熱性樹脂の原料であるテトラカルボン酸2無水物の前駆
体として有用である。
ルエステルは、ポリアミド酸もしくはポリイミド等の耐
熱性樹脂の原料であるテトラカルボン酸2無水物の前駆
体として有用である。
事実、本発明の一般式(I)のテトラカルボン酸テト
ラメチルエステルを加水分解し、更に脱水閉環して得ら
れるテトラカルボン酸2無水物類と、ジアミノジフェニ
ルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、フェニレンジ
アミン、ジアミノジフェニルスルホンなどの芳香族ジア
ミンとを、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリドン等の溶媒中で反応させて得ら
れるポリアミド酸を加熱、あるいは無水プロピオン酸、
無水酢酸等の酸無水物により脱水閉環して作られるポリ
イミドは、公知の芳香族系ポリイミドと異なり、溶剤可
溶性であり、また熱重量分析からみた耐熱性について
は、従来公知の脂肪族系ポリイミドには見られない高い
熱分解開始温度を示した。かくして得られたポリイミド
は、フレキシブル配線基板、耐熱絶縁テープとして使用
されるポリイミドフィルムの材料として用いる事がで
き、また、電線エナメル、半導体の保護コーティング、
液晶配向膜の材料等に用いる事ができる。
ラメチルエステルを加水分解し、更に脱水閉環して得ら
れるテトラカルボン酸2無水物類と、ジアミノジフェニ
ルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、フェニレンジ
アミン、ジアミノジフェニルスルホンなどの芳香族ジア
ミンとを、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリドン等の溶媒中で反応させて得ら
れるポリアミド酸を加熱、あるいは無水プロピオン酸、
無水酢酸等の酸無水物により脱水閉環して作られるポリ
イミドは、公知の芳香族系ポリイミドと異なり、溶剤可
溶性であり、また熱重量分析からみた耐熱性について
は、従来公知の脂肪族系ポリイミドには見られない高い
熱分解開始温度を示した。かくして得られたポリイミド
は、フレキシブル配線基板、耐熱絶縁テープとして使用
されるポリイミドフィルムの材料として用いる事がで
き、また、電線エナメル、半導体の保護コーティング、
液晶配向膜の材料等に用いる事ができる。
「実施例」 以下に実施例、応用例および比較応用例を示して本発
明を更に具体的に説明する。尚、例中の部および%はす
べて重量基準である(ただし、引張り伸び率は除く)。
明を更に具体的に説明する。尚、例中の部および%はす
べて重量基準である(ただし、引張り伸び率は除く)。
比較例1 ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2endo,3endo−
ジカルボン酸ジメチル21.0g(0.100モル)、塩化第二銅
26.9g(0.200モル)、塩化パラジウム0.05g(0.00028モ
ル)、メタノール158.0gを反応容器に仕込み、一酸化炭
素を導入しながらはげしく攪拌して、1時間反応させた
後、系内から一酸化炭素を除き、反応液を濾過、濃縮
後、反応生成物をクロロホルム100mlに溶解し、次いで
水で洗浄した。更にこのクロロホルム層を飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液で洗浄した後濃縮し、n−ヘキサンで
再沈殿して、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2endo,3end
o,5exo,6exo−テトラカルボン酸テトラメチル31.2g(収
率95%)を得た。
ジカルボン酸ジメチル21.0g(0.100モル)、塩化第二銅
26.9g(0.200モル)、塩化パラジウム0.05g(0.00028モ
ル)、メタノール158.0gを反応容器に仕込み、一酸化炭
素を導入しながらはげしく攪拌して、1時間反応させた
後、系内から一酸化炭素を除き、反応液を濾過、濃縮
後、反応生成物をクロロホルム100mlに溶解し、次いで
水で洗浄した。更にこのクロロホルム層を飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液で洗浄した後濃縮し、n−ヘキサンで
再沈殿して、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2endo,3end
o,5exo,6exo−テトラカルボン酸テトラメチル31.2g(収
率95%)を得た。
実施例1 ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2endo,3endo−
ジカルボン酸ジメチル21.0g(0.100モル)の代わりにビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2exo,3exo−ジカル
ボン酸ジメチル21.0g(0.100モル)を用いた以外は比較
例1と同様にして、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2exo,
3exo,5exo,6exo−テトラカルボン酸テトラメチル31.5g
(収率96%)を得た。
ジカルボン酸ジメチル21.0g(0.100モル)の代わりにビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2exo,3exo−ジカル
ボン酸ジメチル21.0g(0.100モル)を用いた以外は比較
例1と同様にして、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2exo,
3exo,5exo,6exo−テトラカルボン酸テトラメチル31.5g
(収率96%)を得た。
前記比較例1及び実施例1のテトラカルボン酸テトラ
メチルエステルを蒸留にて精製して得られたビシクロテ
トラカルボン酸テトラメチルエステルの分析結果を表−
1に示す。
メチルエステルを蒸留にて精製して得られたビシクロテ
トラカルボン酸テトラメチルエステルの分析結果を表−
1に示す。
応用例1(酸無水物への応用例) 実施例1で得られたビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2ex
o,3exo,5exo,6exo−テトラカルボン酸テトラメチル32.8
g(0.100モル)を水/エタノール(1:1)の水酸化カリ
ウム10%溶液40mlに加え、2時間還流し、さらにエタノ
ールを除去した後、塩酸にて酸性とし、次いで20mlのエ
ーテルで3回抽出を行なった後、硫酸ナトリウムで脱水
し、さらにエーテルを除去した後、無水酢酸150gを加え
2時間還流した。次いで反応溶液を濃縮して、ビシクロ
[2,2,1]ヘプタン−2exo,3exo,5exo,6exo−テトラカル
ボン酸2無水物17.2g(収率73%)を得た。
o,3exo,5exo,6exo−テトラカルボン酸テトラメチル32.8
g(0.100モル)を水/エタノール(1:1)の水酸化カリ
ウム10%溶液40mlに加え、2時間還流し、さらにエタノ
ールを除去した後、塩酸にて酸性とし、次いで20mlのエ
ーテルで3回抽出を行なった後、硫酸ナトリウムで脱水
し、さらにエーテルを除去した後、無水酢酸150gを加え
2時間還流した。次いで反応溶液を濃縮して、ビシクロ
[2,2,1]ヘプタン−2exo,3exo,5exo,6exo−テトラカル
ボン酸2無水物17.2g(収率73%)を得た。
応用例2(ポリイミドへの応用例) 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)60.1g
(0.300モル)をクレゾール634gに溶解し、次いでこの
溶液中に、温度を20〜30℃に保持しながら応用例1で得
られたビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2exo,3exo,5exo,6e
xo−テトラカルボン酸2無水物70.9g(0.300モル)を少
量ずつ攪拌しながら1時間に亘って添加し、添加終了後
は温度を30〜40℃に保持して10時間反応を続行し、反応
を完結させ、ポリアミド酸のクレゾール溶液を得た。
(0.300モル)をクレゾール634gに溶解し、次いでこの
溶液中に、温度を20〜30℃に保持しながら応用例1で得
られたビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2exo,3exo,5exo,6e
xo−テトラカルボン酸2無水物70.9g(0.300モル)を少
量ずつ攪拌しながら1時間に亘って添加し、添加終了後
は温度を30〜40℃に保持して10時間反応を続行し、反応
を完結させ、ポリアミド酸のクレゾール溶液を得た。
次いでこの溶液にキシレン75gを加え、約3時間を要
して200℃まで昇温させ、その後も同温度に4時間保持
した。この間に留出する水およびキシレンの総量85gを
捕集した。しかるのちこの反応液を室温に冷却せしめて
782gのポリイミド溶液を得た。
して200℃まで昇温させ、その後も同温度に4時間保持
した。この間に留出する水およびキシレンの総量85gを
捕集した。しかるのちこの反応液を室温に冷却せしめて
782gのポリイミド溶液を得た。
次いで、この樹脂溶液をガラス板上に流延し、120℃
で30分、次いで200℃で1時間乾燥して膜厚25μmのフ
ィルム状のポリイミドを得た。
で30分、次いで200℃で1時間乾燥して膜厚25μmのフ
ィルム状のポリイミドを得た。
このポリイミドフィルムの引張り強度および引張り伸
び率を測定することにより機械的強度を、また熱重量分
析(TGA)による5%重量減少温度を測定することによ
り耐熱性を評価したところ、このポリイミドフィルムは
機械的強度および耐熱性に優れるものであった。
び率を測定することにより機械的強度を、また熱重量分
析(TGA)による5%重量減少温度を測定することによ
り耐熱性を評価したところ、このポリイミドフィルムは
機械的強度および耐熱性に優れるものであった。
尚、測定法を以下に、また測定結果を表−2にそれぞ
れ示す。
れ示す。
・引張り強度および引張り伸び率: ASTM D−882−64Tに準拠して測定した。
・5%重量減少温度 セイコー電子工業(株)製熱重量分析装置 SSC 560
を用い、空気中、昇温速度10℃/min,サンプル量10mgの
条件でサンプル重量が5%減少した時の温度を測定し
た。
を用い、空気中、昇温速度10℃/min,サンプル量10mgの
条件でサンプル重量が5%減少した時の温度を測定し
た。
比較応用例1(同上) ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2exo,3exo,5exo,6exo−
テトラカルボン酸2無水物の代わりに5−(2,5−ジオ
キソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−
シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物79.2g(0.30
0モル)を用いた以外は応用例1と同様にして対照用の
フィルム状ポリイミドを得た。次いで同様にして機械的
強度および耐熱性を評価したところ、いずれも劣ってい
た。測定結果を表−2に示す。
テトラカルボン酸2無水物の代わりに5−(2,5−ジオ
キソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−
シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物79.2g(0.30
0モル)を用いた以外は応用例1と同様にして対照用の
フィルム状ポリイミドを得た。次いで同様にして機械的
強度および耐熱性を評価したところ、いずれも劣ってい
た。測定結果を表−2に示す。
比較応用例2(同上) ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2exo,3exo,5exo,6exo−
テトラカルボン酸2無水物の代わりにメチルビシクロオ
クテンテトラカルボン酸2無水物78.7g(0.300モル)を
用いた以外は応用例1と同様にして対照用のフィルム状
ポリイミドを得た。
テトラカルボン酸2無水物の代わりにメチルビシクロオ
クテンテトラカルボン酸2無水物78.7g(0.300モル)を
用いた以外は応用例1と同様にして対照用のフィルム状
ポリイミドを得た。
次いで同様にして機械的強度および耐熱性を評価した
ところ、いずれも劣っていた。測定結果を表−2に示
す。
ところ、いずれも劣っていた。測定結果を表−2に示
す。
比較応用例3(同上) ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2exo,3exo,5exo,6exo−
テトラカルボン酸2無水物の代わりに芳香族系テトラカ
ルボン酸無水物である無水ピロメリット酸65.4gを用い
る以外は応用例1と同様にしてポリイミド溶液を得るこ
とを試みたが、ポリアミド酸を加熱する段階で生成した
ポリイミドが溶剤より析出し、ポリイミド溶液を得るこ
とができなかった。
テトラカルボン酸2無水物の代わりに芳香族系テトラカ
ルボン酸無水物である無水ピロメリット酸65.4gを用い
る以外は応用例1と同様にしてポリイミド溶液を得るこ
とを試みたが、ポリアミド酸を加熱する段階で生成した
ポリイミドが溶剤より析出し、ポリイミド溶液を得るこ
とができなかった。
応用例3(ポリアミド酸への応用例) 4,4′−ジアミノジフェニルメタン(DDM)59.4g(0.3
00モル)をジメチルアセトアミド634gに溶解し、温度を
20〜30℃に保持しながらこの溶液中に応用例1で得られ
たビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2exo,3exo,5exo,6exo−
テトラカルボン酸2無水物70.9g(0.300モル)を少量ず
つ攪拌下に1時間に亘って添加し、添加終了後は温度を
30〜40℃に保持して6時間反応を続行して、ポリアミド
酸の時メチルアセトアミド溶液を得た。
00モル)をジメチルアセトアミド634gに溶解し、温度を
20〜30℃に保持しながらこの溶液中に応用例1で得られ
たビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2exo,3exo,5exo,6exo−
テトラカルボン酸2無水物70.9g(0.300モル)を少量ず
つ攪拌下に1時間に亘って添加し、添加終了後は温度を
30〜40℃に保持して6時間反応を続行して、ポリアミド
酸の時メチルアセトアミド溶液を得た。
このポリアミド酸溶液をガラス板植に流延し、120℃
で1時間、次いで230℃で1時間乾燥して膜厚25μmの
ポリイミドフィルムを得た。
で1時間、次いで230℃で1時間乾燥して膜厚25μmの
ポリイミドフィルムを得た。
このポリイミドフィルムの機械的強度および耐熱性を
応用例1として同様に評価したところ、いずれも優れて
いた。結果を表−2に示す。
応用例1として同様に評価したところ、いずれも優れて
いた。結果を表−2に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−57657(JP,A) 特開 昭63−57640(JP,A) Helv.Chim.Acta,Vo l.64,Fasc.8(1981),P. 2563−2570
Claims (2)
- 【請求項1】一般式 (但し、式中のメチルエステル基は2exo,3exo,5exo,6ex
o−の立体構造を有する。) で示されるビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テト
ラカルボン酸テトラメチルエステル。 - 【請求項2】一般式 (但し、式中のメチルエステル基は2exo,3exo−の立体
構造を有する。) で示されるビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−
ジカルボン酸ジメチルエステルをパラジウム触媒、酸化
列剤の存在下、メタノールおよび一酸化炭素と反応さ
せ、一般式 (但し、式中のメチルエステル基は2exo,3exo,5exo,6ex
o−の立体構造を有する。) で示されるビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テト
ラカルボン酸テトラメチルエステルの製法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP61201379A JP2519039B2 (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | ビシクロ[2,2,1]ヘプタン―2,3,5,6―テトラカルボン酸テトラメチルエステル及びその製法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP61201379A JP2519039B2 (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | ビシクロ[2,2,1]ヘプタン―2,3,5,6―テトラカルボン酸テトラメチルエステル及びその製法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPS6357557A JPS6357557A (ja) | 1988-03-12 |
JP2519039B2 true JP2519039B2 (ja) | 1996-07-31 |
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JP61201379A Expired - Lifetime JP2519039B2 (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | ビシクロ[2,2,1]ヘプタン―2,3,5,6―テトラカルボン酸テトラメチルエステル及びその製法 |
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JP5832846B2 (ja) * | 2011-10-13 | 2015-12-16 | Jsr株式会社 | 液晶配向剤および液晶表示素子 |
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-
1986
- 1986-08-29 JP JP61201379A patent/JP2519039B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Title |
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Helv.Chim.Acta,Vol.64,Fasc.8(1981),P.2563−2570 |
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JPS6357557A (ja) | 1988-03-12 |
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