JP2513006B2 - 脂環式テトラカルボン酸およびその誘導体 - Google Patents

脂環式テトラカルボン酸およびその誘導体

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JP2513006B2
JP2513006B2 JP63300627A JP30062788A JP2513006B2 JP 2513006 B2 JP2513006 B2 JP 2513006B2 JP 63300627 A JP63300627 A JP 63300627A JP 30062788 A JP30062788 A JP 30062788A JP 2513006 B2 JP2513006 B2 JP 2513006B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリイミドや水溶性ポリエステルなどの原
料モノマー、ポリ塩化ビニルの可塑剤、エポキシ樹脂の
硬化剤、その他として広汎な分野で利用され得る新規な
脂環式テトラカルボン酸およびその誘導体に関する。
〔従来の技術〕
一般にテトラカルボン酸はポリイミドの原料として有
用であり、従来より汎用されているテトラカルボン酸の
主なものとしては、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸などの芳
香族テトラカルボン酸が知られており、また、脂肪族テ
トラカルボン酸としてはブタンテトラカルボン酸、5−
(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−
メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸など
が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
然るに、芳香族テトラカルボン酸を原料として得られ
るポリイミド樹脂は、耐熱性に優れているものの、溶剤
に対しては全く不溶であったり分解温度以下では溶融し
ないなど、作業性が著しく悪いという問題点を有し、一
方、脂肪族テトラカルボン酸を原料とするポリイミド樹
脂は、溶剤に対する溶解性には優れているものの、芳香
族テトラカルボン酸によるポリイミド樹脂に比して耐熱
性が劣るという問題点を有している。
このような背景から、可溶性に優れていて、しかも耐
熱性の優れたポリイミド樹脂を与えるテトラカルボン酸
の開発が要請されており、現在までに、メチルジクロロ
オクテンテトラカルボン酸(特開昭60−61579号公報、
特開昭60−61582号公報)、3,5,6−トリカルボキシ−2
−カルボキシメチルノルボルナン(特開昭60−104091号
公報)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラ
カルボン酸(特開昭63−57557号公報、特開昭63−57589
号公報)などが提案されている。これらは、剛直な構造
を有する脂環式テトラカルボン酸である。
しかしながら、従来の脂環式テトラカルボン酸は、可
溶性、可融性、吸水性、耐熱性などの諸特性においてな
お十分な物性を有するポリイミド樹脂を与えるものでは
ない。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたもの
であって、例えば好適な特性を有するポリイミド樹脂を
得るための原料として有用な新規な脂環式テトラカルボ
ン酸およびその誘導体を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、 1)下記構造式(1)で示される8−カルボキシメチル
−3,5,9−トリカルボキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デ
カンおよびそのエステル(以下、「化合物(1)」と称
する)。
(式中、R1〜R4はそれぞれ同一でも異なってもよく、水
素原子、炭素数1〜20の飽和脂肪族基または炭素数3〜
20の不飽和脂肪族基を表わす。) 2)下記構造式(2)で示される8−カルボキシメチル
−3,5,9−トリカルボキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デ
カン2無水物(以下、「化合物(2)」と称する)。
3)下記構造式(3)で示される4−カルボキシメチル
−5,9,10−トリカルボキシテトラシクロ[6.2.1.16,9
05,10]ドデカンおよびそのエステル(以下、「化合物
(3)」と称する)。
(式中、R1〜R4は前記と同様である。) 4)下記構造式(4)で示される4−カルボキシメチル
−5,9,10−トリカルボキシテトラシクロ[6.2.1.16,9
05,10]ドデカン2無水物(以下、「化合物(4)」と
称する)。
5)下記構造式(5)で示される5,6,12,13−テトラカ
ルボキシペンタシクロ[9.2.1.14,7.02,10.03,8]ペ
ンタデカンおよびそのエステル(以下、「化合物
(5)」と称する)。
(式中、R1〜R4は前記と同様である。) 6)下記構造式(6)で示される5,6,12,13−テトラカ
ルボキシペンタシクロ[9.2.1.14,7.02,10.03,8]ペ
ンタデカン2無水物(以下、「化合物(6)」と称す
る)。
を提供するものである。
前記構造式(1)、構造式(3)および構造式(5)
におけるR1〜R4のうち、脂肪族基としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘ
キシル基、デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基などの炭素数1〜20の飽和脂肪族基や、アリル基、
ホモアリル基、シクロペンテニル基、シクロヘキシニル
基、シンナミル基、プロパギル基などの炭素数3〜20の
不飽和脂肪族基を挙げることができる。
本発明の化合物(1)は下記構造式(7)で示される
ペンタシクロ[9.2.1.13,9.02,10.04.8]ペンタデカ
−5,12−ジエン(以下、「化合物(7)」と称する。)
の二重結合を酸化開裂させ、次いで、必要に応じてエス
テル化に供することにより製造することができる。
上記において、化合物(7)の二重結合を酸化開裂さ
せる方法としては、金属触媒を用いる酸素ガス酸化法ま
たはオゾン酸化法を挙げることができる。
金属触媒を用いる酸素ガス酸化法を利用する場合にお
いて、触媒としてはルテニウム、オスミウムなどの周期
律表の第VIII族の遷移金属の化合物が使用される。触媒
の使用量は、化合物(7)1モルに対して、通常、0.00
002〜0.02モルである。
この化合物(7)の二重結合の酸化開裂は、通常、溶
媒中で行われるが、使用される溶媒としては、反応に不
活性な溶媒であれば特に制限されるものではなく、種々
のものを使用することができ、その具体例としては脂肪
族系または芳香族系炭化水素類、ハロゲン化炭化水素
類、エステル類、カルボン酸類、エーテル類、アルコー
ル類、ケトン類などを挙げることができる。これらのう
ち、好ましいものは酢酸エチル、酢酸、メタノールおよ
びアセトンである。
反応系に導入する酸素ガスとしては、酸素を5容量%
以上含有している酸素含有ガス、例えば酸素ガス、酸素
ガスを窒素やアルゴンなどの不活性ガスで希釈した酸素
混合ガスまたは空気を挙げることができる。この酸素含
有ガスの供給方法としては、常圧においてバブリングさ
せる方法およびオートクレーブを用いて加圧下に強制的
に圧入する方法のいずれでもよい。また、必要に応じて
アルデヒド、ケトンなどの共酸化剤を化合物(7)1モ
ルに対して0.5〜80モル程度加えてもよい。なお、反応
温度は、通常、室温〜180℃である。
また、オゾン酸化法では、まず化合物(7)を溶媒に
溶解し、オゾンと反応させて中間体としてオゾニドを生
成させる。
このオゾン酸化法に用いるオゾンは通常のオゾン発生
機によって得ることができ、オゾンを発生さるためのガ
スは酸素ガスおよび空気のいずれでもよいが、空気を用
いる場合は、オゾン発生時に副生する窒素酸化物を除去
することが望ましい。
また、化合物(7)を溶解する溶媒としては、炭化水
素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類が好まし
く、特にメチレンクロライド、メタノール、エタノール
などが好ましい。なお、反応温度は、オゾンの反応性が
高いために特に高温とする必要はなく、−78〜50℃程度
の温度でよい。
反応系に供されるオゾンは、常圧においてバブリング
させることにより導入され、そのオゾンの量は、化合物
(7)1モルに対して4モル以上、好ましくは4〜6モ
ルとされる。
化合物(7)とオゾンとの反応によって中間体として
生成するオゾニドをさらに酸化分解するためには、過酸
化水素、過酢酸などの過酸類、酸素などを酸化剤として
用いることができる。例えば過酸類を用いる場合におい
て、当該過酸化類の使用量は化合物(7)1モルに対し
て2〜10モル程度であり、50〜120℃程度の反応温度で
反応を行う。この場合においても、通常は溶媒または懸
濁媒として、例えば酢酸、ギ酸などのカルボン酸類を用
いることが好ましい。
上記のように、化合物(7)の二重結合を酸化開裂さ
せることにより、構造式(1)においてR1〜R4が水素原
子である化合物(以下、「テトラカルボン酸(1)」と
称する。)が得られる。
次に、化合物(1)のうち、構造式(1)においてR1
〜R4が水素原子以外の基であるカルボン酸エステルを製
造する場合には、引き続きテトラカルボン酸(1)をエ
ステル化に供する。
このエステル化においては、テトラカルボン酸(1)
1モルに対して、飽和若しくは不飽和の1価の脂肪族ア
ルコールの4モル以上を溶媒中において反応させる。こ
こで、用いられるアルコールとしては、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール、ア
リルアルコールなどを挙げることができ、また、溶媒と
しては、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、ケ
トン類などを用いることができ、アルコール自身を溶媒
として用いることもできる。
なお、このエステル化反応においては、硫酸、p−ト
ルエンスルホン酸などの酸触媒を、テトラカルボン酸
(1)が有するカルボキシル基1モルに対して0.001〜
0.1モル添加することが好ましい。
また、メチルエステルを製造する場合には、アルコー
ルを用いずに、テトラヒドロフランなどのエーテル溶媒
中において、例えばテトラカルボン酸(1)1モルに対
してジアゾメタンを4モル以上作用させることによって
も容易に得ることができる。
本発明の化合物(2)は、テトラカルボン酸(1)を
加熱することにより、あるいは脱水剤を用いて脱水閉環
させることにより製造され、対応する2無水物を得るこ
とができる。
加熱による方法としては、減圧下においてテトラカル
ボン酸(1)を120〜250℃の温度で加熱する方法、また
は窒素ガス雰囲気下において、テトラカルボン酸(1)
を、これに対して不活性な熱媒体、例えばジエチルベン
ゼン、tert−アミルベンゼンなどの中で120〜250℃の温
度で加熱する方法が利用される。
また、脱水剤を用いる方法としては、無水酢酸などの
脱水用酸無水物を作用させる方法が代表的であり、テト
ラカルボン酸(1)に対して脱水用酸無水物を2モル以
上、好ましくは10モル以上用い、例えばベンゼンなどの
芳香族炭化水素類よりなる溶媒中、あるいは無溶媒で反
応させる方法が利用される。
本発明の化合物(3)は、前記化合物(7)に、パラ
ジウム触媒の存在下において、一酸化炭素ガスおよびア
ルコールを作用させて、下記構造式(8)で表わされる
化合物(以下、「化合物(8)」と称する。)を得、こ
の化合物(8)を、二重結合の酸化開裂ならびに加水分
解またはエステル化に供するとにより製造することがで
きる。
(式中、R5およびR6はそれぞれ同一でも異なってもよ
く、水素原子、炭素数1〜20の飽和脂肪族基または炭素
数3〜20の不飽和脂肪族基を表わす。) 化合物(7)から化合物(8)を得る反応(以下、
「反応A」と称する。)に用いるパラジウム触媒として
は、塩化パラジウム、硝酸パラジウム、カリウムテトラ
クロロパラデート、硫酸パラジウムなどの無機酸塩、酢
酸パラジウム、プロピオン酸パラジウムなどのパラジウ
ムの有機酸塩、パラジウム炭素、パラジウムシリカ、パ
ラジウムアルミナなどの担体に担持させた金属パラジウ
ムなどが挙げられる。このパラジウム触媒は、化合物
(7)1モルに対して0.0001〜0.1モルの範囲で用いら
れる。
この反応Aの遂行においては、パラジウム触媒の再酸
化剤を用いることが好ましい。この再酸化剤としては銅
化合物あるいは鉄化合物などが使用され、その具体例と
しては、塩化第2銅、硝酸第2銅、硫酸第2銅、酢酸第
2銅、塩化第2鉄、硝酸第2鉄などを挙げることができ
る。また、再酸化剤として酸素ガスと銅化合物を用いる
ワッカー反応を利用することも可能である。これらの銅
化合物あるいは鉄化合物の使用量は、化合物(7)1モ
ルに対して0.1〜4モルの範囲である。
反応Aに用いられるアルコールとしては、例えば、メ
タノール、エタノール、ブタノール、アリルアルコー
ル、シクロヘキサノールなどを単独であるいは2種以上
混合して用いることができる。特に好ましいアルコール
はメタノールである。この反応Aを遂行するためのアル
コールの使用量は、化合物(7)1モルに対して2モル
以上である。
反応Aに用いられる一酸化炭素ガスは、純粋な一酸化
炭素ガスのみでなく、例えば10容量10%以上の濃度の一
酸化炭素ガスを含有するアルゴン、窒素などの不活性ガ
スのような一酸化炭素含有ガスでもよい。これらの一酸
化炭素ガスの供給方法としては、オートクレーブ中で加
圧下に導入する方法や、常圧において反応液中にバブリ
ングしながら導入する方法などを挙げることができる。
この反応系の圧力は、通常、常圧〜30kg/cm2であり、反
応温度は、好ましくは−78〜60℃である。
なお、反応Aは、通常、溶媒の存在下で行うが、溶媒
としては、アルコール、n−ヘキサン、シクロヘキサン
などの炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジメトキシエ
タンなどのエーテル類を用いることができ、アルコール
自身を溶媒として用いることもできる。
次いで、反応Aにより得られた化合物(8)を単離
し、二重結合の酸化開裂ならびに加水分解またはエステ
ル化に供する。化合物(8)の二重結合の酸化開裂は、
前記化合物(1)の製造における化合物(7)の二重結
合の酸化開裂と同様にして行うことができる。
化合物(8)の二重結合の酸化開裂により得られた生
成物の加水分解は、酸触媒または塩基触媒を用いる方法
によって高い効率で行うことができる。ここに酸触媒と
しては塩酸、硝酸、硫酸などの無機酸、p−トルエンス
ルホン酸などの有機酸を用いることができ、また、塩基
触媒としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの
アルカリ化合物が用いられる。この加水分解は、一般に
は溶媒の存在下で行われ、溶媒としては、水または水と
アルコールとの混合溶媒が用いられ、このアルコールと
してはメタノール、エタノールなどの低級アルキルアル
コールが好ましい。この加水分解におる反応温度は、室
温〜80℃が適当である。
また、化合物(8)の二重結合の酸化開裂により得ら
れた生成物のエステル化は、前記化合物(1)の製造に
おけるエステル化と同様にして行うことができる。
ここで化合物(8)の二重結合の酸化開裂により得ら
れた生成物を加水分解することにより、化合物(3)の
うち、構造式(3)においてR1〜R4が水素原子であるテ
トラカルボン酸を、また、エステル化することにより、
構造式(3)においてR1〜R4が水素原子以外の基を含む
カルボン酸エステルを得ることができる。
本発明の化合物(4)は、化合物(3)のうちのテト
ラカルボン酸を脱水閉環することにより製造することが
でき、化合物(3)の脱水閉環は、化合物(1)の脱水
閉環と同様にして行うことができる。
本発明の化合物(5)は、下記構造式(9)で表わさ
れる化合物(以下、「化合物(9)」と称する。)に、
パラジウム触媒の存在下において、一酸化炭素およびア
ルコールを作用させ、次いで必要に応じて加水分解反応
に供することにより製造することができる。
化合物(9)に、パラジウム触媒の存在下において、
一酸化炭素ガスおよびアルコールを作用させる反応は、
前記化合物(3)の製造における反応Aと同様にして行
うことができ、これにより、化合物(5)のうち、構造
式(5)においてR1〜R4が水素原子以外の基を含むテト
ラカルボン酸エステルを得ることができる。
また、引き続き必要に応じて行う加水分解は、前記化
合物(3)の製造方法における加水分解と同様にして行
うことができ、これにより、化合物(5)のうち、構造
式(5)においてR1〜R4が水素原子であるテトラカルボ
ン酸を得ることができる。
本発明の化合物(6)は、化合物(5)のうちのテト
ラカルボン酸を脱水閉環することにより製造することが
でき、化合物(5)の脱水閉環は化合物(1)の脱水閉
環と同様にして行うことができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明が
これらによって限定されるものではない。
実施例1 化合物(7)20g(0.1モル)をメタノール250mlとメ
チレンクロライド50mlとの混合溶媒に溶解し、この溶液
をフラスコ内に仕込んでこれを−60℃に冷却し、この状
態でオゾン発生機(日本オゾン(株)製0−1−2型、
100V)によって得られるオゾン4容量%含有酸素を50l/
hrの流量で吹込んで4時間反応させた。
この反応液を20℃の温度で減圧濃縮し、無色固体のオ
ゾニドを得た。このオゾニドを200mlのギ酸に懸濁さ
せ、これに60℃で濃度35重量%の過酸化水素水44.0g
(0.45モル)を加え、発熱による環流が停止した時点で
さらに濃度35重量%の過酸化水素水24.0g(0.24モル)
を加え、次いでフラスコを油浴に浸し、徐々に油浴の温
度を120℃に上昇させて1時間30分間還流を続け、その
後、減圧下に懸濁溶媒を除去して固形物32.7gを得、水
を用いて再結晶した。
この固形物は赤外線吸収スペクトルおよび核磁気共鳴
スペクトルにより、下記構造式Aで示される化合物(以
下、「化合物A」という)と同定された。この化合物
(A)の融点は、94〜96℃であり、その赤外線吸収スペ
クトルを第1図に示す。
実施例2 化合物(7)10gを二酸化ルテニウム0.1gおよびアセ
トン150gと共にオートクレーブ中に仕込み、圧力30kg/c
m2の酸素ガス雰囲気下において80℃で4時間撹拌して反
応を行った。その後、濾過操作により二酸化ルテニウム
を除去し濾液を濃縮することにより、化合物Aの粗結晶
12.3gを得、水を用いて再結晶した。
実施例3 実施例1で得られた化合物A3.4g(10ミリモル)をフ
ラスコに仕込み、無水メタノール50mlと濃硫酸0.5mlを
加えて90℃に加熱して還流した。4時間経過後に水100m
lを加えた後、メタノールを減圧下で留去し、残渣をメ
チレンクロライド50mlで3回抽出し、有機層を飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、その後無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。そして溶媒を留去して残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、無色の油状
物3.14gを得た。
この油状物は、実施例1と同様の分析の結果、下記構
造式Bで示される化合物(以下、「化合物B」という)
と同定された。この化合物Bの赤外線吸収スペクトルを
第2図に示す。
実施例4 フラスコ中で水酸化カリウム0.5g(8.9ミリモル)を
水2mlとジエチレングリコールモノエチルエーテル5mlと
の混合溶媒に溶解させ、この溶液に、N−メチル−N−
ニトロソ−p−トルエンスルホニルアミド1g(4.7ミリ
モル)をテトラヒドロフラン5mlに溶解した溶液を加
え、これにより発生するジアゾメタンを、実施例1で得
られた化合物A0.1gをテトラヒドロフラン10mlに溶解し
た溶液中に、窒素ガスをキャリアガスとして用いて導入
して10分間反応を行い、その後反応液を室温で減圧濃縮
して無色の油状物0.12gを得、実施例2と同様にして精
製した。
この油状物は、実施例1と同様の分析の結果、化合物
Bと同定された。収率は100%である。
実施例5 実施例1で得られた化合物A1.0g(3.1ミリモル)をフ
ラスコに入れ、減圧下において100℃で2時間加熱し
た。これを窒素ガスで常圧に戻した後、無水酢酸10mlを
加えて120℃で40分間加熱して反応させた。次いで、反
応後を減圧濃縮し、脱水アセトン20mlと活性炭0.1gを加
え2時間還流を行い濾過した。この濾液から溶媒を除去
し、得られた粗結晶を脱水アセトンを用いて再結晶し、
無色の結晶0.6gを得た。
この結晶の融点は150〜154℃であり、実施例1と同様
の分析の結果、下記構造式Cで示される化合物(以下、
「化合物C」という)と同定された。この化合物Cの赤
外線吸収スペクトルを第3図に示す。
実施例6 (1)フラスコに無水塩化第二銅13.76gとメタノール30
mlを仕込んで攪拌し、これに化合物(7)5.0をメタノ
ール30mlに懸濁させた懸濁液を加えて0℃に冷却し、こ
れにパラジウム濃度が5重量%のパラジウム炭素0.08g
を加え、その後一酸化炭素ガス雰囲気下で10時間攪拌を
続け、徐々に室温に昇温させてさらに20時間反応を続け
た。その後メタノールを減圧下で留去し、クロロホルム
150mlと水150mlを加えて不溶物を濾別し、濾液からクロ
ロホルム層を分液し、さらにこれを飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で銅イオンの色が無くなるまで洗浄し、これ
を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去し、残渣に
ヘキサン200mlを加えて不溶物を濾別した。得られた濾
液を減圧濃縮した後、蒸留により精製して油状体7.95g
を得た。
この油状体は、実施例1と同様の分析の結果、下記構
造式Dで示される化合物(以下、「化合物D」という)
と同定された。この化合物Dの赤外線吸収スペクトルを
第4図に示す。
(2)(1)で得られた化合物15.23gをフラスコに仕込
みメタノール500mlに溶解させて氷冷し、攪拌しながら
オゾン発生機(日本オゾン(株)社製0−1−2型、10
0V)によって得られるオゾン含有酸素を50l/hrの流量で
吹込んで45分間反応させた。
反応液を室温で減圧濃縮し、得られたオゾニドに酢酸
150mlを加えて60℃に加熱し、これに濃度35重量%の過
酸化水素水21.0gを加えて120℃に加熱して5時間反応を
続けた。次いで、反応液を減圧下で濃縮して固形物19.0
7gを得た。
この固形物は、実施例1と同様の分析の結果、下記構
造式Eで示される化合物(以下、「化合物E」という)
と同定された。この化合物Eの赤外線吸収スペクオルを
第5図に示す。
(3)化合物E2.0gをフラスコに仕込み、これにメタノ
ール40mlと1Nの水酸化ナトリウム水溶液20mlを加えて60
℃で10時間加熱し攪拌した。次いで、メタノールを減圧
留去した後、テトラヒドロフランを加えて分液操作を行
い、水層を濃塩酸でpH2以上とした後テトラヒドロフラ
ンで抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄した
後、減圧下で溶媒を除去して固形物1.63gを得た。
この固形物は、実施例1と同様の分析の結果、下記構
造式Fで示される化合物(以下、「化合物F」という)
と同定された。この化合物Fの赤外線吸収スペクトルを
第6図に示す。
実施例7 フラスコ中で水酸化カリウム0.6gを水2mlとジエチレ
ングリコールモノエチルエーテル5mlとの混合溶媒に溶
解させ、この溶液に、N−メチル−N−ニトロソ−p−
トルエンスルホニルアミド1gをテトラヒドロフラン5ml
に溶解した溶液を加え、これによって発生するジアゾメ
タンを、実施例6(2)で得られた化合物E0.1gをテト
ラヒドロフラン10mlに溶解した溶液中に、窒素ガスをキ
ャリアガスとして用いて導入して10分間反応を行い、そ
の後反応液を室温で減圧濃縮して無色の油状物0.11gを
得、実施例2と同様に精製した。
この油状物は、実施例1と同様の分析の結果、下記構
造式Gで示される化合物(以下、「化合物G」という)
と同定された。この化合物Gの赤外線吸収スペクトルを
第7図に示す。
実施例8 実施例6(3)で得られた化合物F0.51gをフラスコに
仕込み、減圧下において100℃に加熱して4時間経過後
に窒素ガスで常圧に戻し、これに精製無水酢酸10mlを加
えて120℃に加熱しながら1時間30分間攪拌を続けた。
反応液を減圧下で濃縮し、残渣から精製アセトンによる
晶折操作によって油状物0.43gを得た。
この油状物は、実施例1と同様の分析の結果、下記構
造式Hで示される化合物(以下、「化合物H」という)
と同定された。この化合物Hの赤外線吸収スペクトルを
第8図に示す。
実施例9 フラスコに無水塩化第2銅14.0gのメタノール懸濁液3
0mlと化合物(9)5.0gを含有するメタノール懸濁液30m
lを仕込んでこれを室温で攪拌しながら、これにパラジ
ウム濃度が5重量%のパラジウム炭素0.11gを加え、そ
の後一酸化炭素ガス雰囲気下で15時間攪拌を続けた。そ
の後メタノールを減圧下で留去し、クロロホルム150ml
と水150mlを加えて不溶物を濾別し、濾液からクロロホ
ルム層を分液し、さらにこれを飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液で銅イオンの色が無くなるまで洗浄し、これを無
水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を除去し、残渣にヘキサ
ン200mlを加えて不溶物を濾別した。得られた濾液を減
圧濃縮した後、蒸留により精製して油状物10.1gを得
た。
この油状物は、実施例1と同様の分析の結果、下記構
造式Iで示される化合物(以下、「化合物I」という)
と同定された。収率は92%である。この化合物Iの赤外
線吸収スペクトルを第9図に示す。
実施例10 実施例9で得られた化合物I2.0gフラスコに仕込み、
これにメタノール20mlと1Nの水酸化ナトリウム水溶液20
mlを加えて60℃で4時間加熱し、攪拌した。その後、反
応液を減圧下で濃縮し、残渣にアセトン40mlを加えて無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、有機層を濾別して減圧下
で溶媒を除去して固形物1.59gを得た。
この固形物は、実施例1と同様の分析の結果、下記構
造式Jで示される化合物(以下、「化合物J」という)
と同定された。この化合物Jの赤外線吸収スペクトルを
第10図に示す。
実施例11 実施例10で得られた化合物J0.30gをフラスコに仕込ん
で減圧下で100℃に加熱して1時間30分間経過後、窒素
ガスで室温に戻し、無水酢酸20mlを加えて120℃に加熱
した。2時間後、反応液を減圧濃縮し、残渣から精製ア
セトンによる晶析操作によって油状物0.23gを得た。
この油状物は、実施例1と同様の分析の結果、下記構
造式Kで示される化合物(以下、「化合物K」という)
と同定された。この化合物Kの赤外線吸収スペクトルを
第11図に示す。
参考例1 実施例5で得られた化合物C2.9g(0.01モル)および
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル2.0g(0.01モル)
を27.8gの無水ジメチルホルムアミドに溶解させ、窒素
雰囲気下、室温で6時間反応させたところ、固有粘度
〔ηinh〕が1.2dl/g(30℃、ジメチルホルムアミド)で
あるポリアミック酸溶液が得られた。得られたポリアミ
ック酸溶液にピリジン4.75g(0.06モル)および無水酢
酸10.21g(0.1モル)を加え、120℃で4時間加熱するこ
とによりイミド化反応を行った後、大過剰のメタノール
中に注ぎ、凝固させたところ、固有粘度〔ηinh〕が0.9
dl/g(30℃、ジメチルホルムアミド)であるポリイミド
が得られた。
得られたポリイミドは、可溶性、可融性、吸水性、耐
熱性などの諸特性に優れるものであた。
〔発明の効果〕
本発明の脂環式テトラカルボン酸およびその誘導体
は、可溶性、可融性、吸水性、耐熱性などの諸特性に優
れたポリイミド樹脂を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第11図は実施例1〜11で製造した本発明に係る
化合物の赤外線吸収スペクトルであって第1図は化合物
A、第2図は化合物B、第3図は化合物C、第4図は化
合物D、第5図は化合物E、第6図は化合物F、第7図
は化合物G、第8図は化合物H、第9図は化合物I、第
10図は化合物J、第11図は化合物Kに係るものである。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造式(1)で示される8−カルボキ
    シメチル−3,5,9−トリカルボキシトリシクロ[5.2.1.0
    2,6]デカンおよびそのエステル。 (式中、R1〜R4はそれぞれ同一でも異なってもよく、水
    素原子、炭素数1〜20の飽和脂肪族基または炭素数3〜
    20の不飽和脂肪族基を表わす。)
  2. 【請求項2】下記構造式(2)で示される8−カルボキ
    シメチル−3,5,9−トリカルボキシトリシクロ[5.2.1.0
    2,6]デカン2無水物。
  3. 【請求項3】下記構造式(3)で示される4−カルボキ
    シメチル−5,9,10−トリカルボキシテトラシクロ[6.2.
    1.16,9.05,10]ドデカンおよびそのエステル。 (式中、R1〜R4はそれぞれ同一でも異なってもよく、水
    素原子、炭素数1〜20の飽和脂肪族基または炭素数3〜
    20の不飽和脂肪族基を表わす。)
  4. 【請求項4】下記構造式(4)で示される4−カルボキ
    シメチル−5,9,10−トリカルボキシテトラシクロ[6.2.
    1.16,9.05,10]ドデカン2無水物。
  5. 【請求項5】下記構造式(5)で示される5,6,12,13−
    テトラカルボキシペンタシクロ[9.2.1.14,7.02,10.0
    3,8]ペンタデカンおよびそのエステル。 (式中、R1〜R4はそれぞれ同一でも異なってもよく、水
    素原子、炭素数1〜20の飽和脂肪族基または炭素数3〜
    20の不飽和脂肪族基を表わす。)
  6. 【請求項6】下記構造式(6)で示される5,6,12,13−
    テトラカルボキシペンタシクロ[9.2.1.14,7.02,10.0
    3,8]ペンタデカン2無水物。
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