JP2517485B2 - 車輌用前照灯の反射鏡 - Google Patents

車輌用前照灯の反射鏡

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JP2517485B2
JP2517485B2 JP3021430A JP2143091A JP2517485B2 JP 2517485 B2 JP2517485 B2 JP 2517485B2 JP 3021430 A JP3021430 A JP 3021430A JP 2143091 A JP2143091 A JP 2143091A JP 2517485 B2 JP2517485 B2 JP 2517485B2
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cut
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curve
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宏之 川島
隆夫 渡部
曜 三浦
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Koito Manufacturing Co Ltd
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    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/30Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by reflectors
    • F21S41/32Optical layout thereof
    • F21S41/323Optical layout thereof the reflector having two perpendicular cross sections having regular geometrical curves of a distinct nature
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/30Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by reflectors
    • F21S41/32Optical layout thereof

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反射面の全面を利用し
て鮮明なカットラインをもったすれ違いビームを得るこ
とができる新規な車輌用前照灯の反射鏡を提供しようと
するものであり、車輌の流線形化に対応し得る前照灯に
好適な反射鏡を追求する過程で開発されたものである
が、反射面の曲面形成により反射光を制御するという設
計思想は光学上広範な分野への適用が可能であり、照明
装置全般に応用し得る普遍性を有している。
【0002】
【従来の技術】図25はすれ違いビーム用の自動車用前
照灯に関する基本的な構成を示す図であり、回転放物面
状をした反射鏡aの焦点bの近傍にコイル状フィラメン
トcをその中心軸が反射鏡aの光軸に沿うような配置
(所謂C8タイプのフィラメント配置)とし、該フィラ
メントcの下方には配光パターンにおけるカットライン
(あるいはカットオフ)を形成するためのシェードdを
配置したものである。
【0003】図から判るように、フィラメントcから出
た光のうち一部はシェードdによって遮られるため、反
射鏡aの反射面のうち斜線で示す略下半面aLには光が
到達せずシェードdによってカットされて無効になる。
【0004】よって、反射鏡aの前方に所定の距離をお
いて配置されたスクリーンe上に映し出されるパターン
fは、図示するようにカットラインの一方gが水平線
(これを「H−H」と記し、鉛直線を「V−V」と記す
と共に、両者の交点を「HV」とする。)に対して所定
の角度(15°)をなし、カットラインの他方hが水平
線H−Hの下方に沿うように位置された略半円状のパタ
ーンとなる。そして、これが反射鏡aの前方に配置され
る図示しないアウターレンズの拡散レンズステップによ
って配光制御されると、結果として図26に示すような
水平方向への拡がりをもったすれ違いビームの配光パタ
ーンiが得られる。
【0005】ところで、近時においては、自動車のスタ
イリングに関して空力学特性やデザイン上の要請から車
体の流線形化が求められるようになり、車体前部の所謂
スラント・ノーズ化に合わせた前照灯の設計が必要とさ
れるようになってきている。その結果前照灯の細幅化
(つまり、灯具の上下方向の幅を小さくすること)と、
スラント化(アウターレンズが鉛直軸に対してなす角、
所謂スラント角を大きくすること)が進められる傾向が
著しい。
【0006】従って、反射鏡の上下幅が狭まり、また、
アウターレンズが大きく傾斜した状態となるとこれ迄の
ようにアウターレンズに広拡散レンズステップを形成す
る訳にはいかない(もし、そうすると配光パターンの左
右両端寄りの部分が垂れてしまう所謂光の垂れ現象を招
くことになる)という問題が生じ、設計上にかなりの制
約が生じるという事態に直面することになる。
【0007】この問題を解決するために、従来において
アウターレンズに課せられてきた配光制御機能を反射鏡
側に転嫁する傾向が強くなっている。そして、灯具の細
幅化に対しては、シェードを用いることによる光束利用
率の低下を避け、反射鏡の全面を有効に利用することが
望ましい。
【0008】そこで、このような配光制御機能を有する
反射鏡として様々な提案がなされている。その一例とし
ては、図27の(a)に示すように反射鏡jの反射面k
を、ほぼ上下半面を占める2つの回転放物面状の反射領
域kH、kLに分けると共に、図27の(b)に示すよう
に反射鏡jの光軸上において上側反射領域kHの焦点F1
からαだけ前方(つまり、反射鏡から遠ざかる方向)に
偏位した点にフィラメントcの後端を位置させ、下側反
射領域kLの焦点F2から後方にβだけ偏位した点にフィ
ラメントcの前端を位置させるようにすることである。
【0009】この場合、反射鏡jによって遠方のスクリ
ーン上に映し出されるパターンmは、図28に示すよう
に上側反射領域kHによるパターンn(実線で示す)と
下側反射領域kLによるパターンo(一点鎖線で示す)
とが合成されたパターンとなる。図から判るようにパタ
ーンmのカットラインはパターンnの上縁によって形成
されることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うな反射鏡jにあっては確かに反射面の全面的な利用が
可能となるが、カットライン付近の領域A、Aでの光量
はパターンnとoとが重なる部分Bの光量に比して相対
的に低く、よって、カットラインに近づくにつれてその
明るさが徐々に変化(低下)するような分布となるため
鮮明なカットラインを形成することが困難であるという
問題がある。
【0011】そこで、この欠点を補うためには、図29
に示すように光源の回りに微小な2つのシェードp、p
を配置し、シャープなカットラインが得られるようにす
る方法が考えられるが、シェードp、pの位置精度を保
証する取付構造等について設計が難しく、また、シェー
ドp、pによって反射領域kHとkLとの境界部(図では
斜線で示す)への光が遮られるので、反射面の有効利用
という趣旨からは外れてしまい、折衷案的な意味合いが
強く最良の方法とは言い難い。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記し
た課題を解決するために、すれ違いビームに特有のカッ
トラインを備えた配光パターンを得るための車輌用前照
灯の反射鏡であって、光軸に直交する面で切ったときの
断面形状が楕円状をなし、光軸を含む面で切ったときの
断面形状が放物線状をなす楕円的放物面を基本面とし、
光源体をその中心軸が光軸に沿って配置したこと、そし
て、反射面を光軸に直交する平面で切ったときの断面曲
線の形状を、その始点、終点位置の指定及び両点間にお
ける複数の係数ベクトルの指定により有限次のベクトル
代数式によって表わし、これによって曲線形状に関する
自由度を獲得し、基本面からは外れた曲面形状を自由に
選定し得るようにしたものである。この新たな自由度に
ついては、断面曲線の端点における接線ベクトルを端点
の位置ベクトルに対して直交させる操作や、係数ベクト
ルの指定により曲面にねじれを加える操作が、配光パタ
ーン上のカットラインの形成において光学的に重要な意
味をもつ。
【0013】
【作用】本発明によれば、反射面の形状について基本面
を任意に変形させるための自由度を獲得することができ
るので、これによって、反射面の全面に対して所望の配
光制御機能をもせたせることが可能となる。特に、カッ
トラインの形成に寄与する反射領域に属する部分につい
ては、反射面を光軸に直交する面で切ったときの断面曲
線の始点、終点での接線ベクトルと位置ベクトルとの間
に直交条件を付与すること、また、ベクトル制御により
元の曲面に対してねじれを与えることが光学的に重要な
操作であり、前者の操作は、反射面の前方に投影される
各フィラメント像の長手方向の中心軸を一致させ、これ
らをカットラインに平行に配置させる作用をもち、後者
は各フィラメント像の長手方向の一側縁を一致させ、こ
れによってカットラインを形成するという作用をもって
いる。これらの操作によって、エッジの鮮明なカットラ
インが得られる。
【0014】
【実施例】本発明に係る反射鏡1は反射面の全面を利用
して、すれ違いビームに特有の鮮明なカットラインを得
ることを目的とするが、先ず、反射鏡1における反射面
2の配光制御区分を図1に示す。
【0015】反射面2は正面(つまり、光軸方向から見
た場合であり、この光軸を「x軸」とすると図1では紙
面に垂直な軸である。)眺めたときに、仮想的な3平面
によって6つの領域2(1)、2(2)、2(3)、2
(4)、2(5)、2(6)に区分されている。この3
平面とは、反射面の中心を通り水平方向に延びる軸(こ
れを「y軸」とする。)とx軸とを含む平面、そして該
平面に対してx軸回りに所定の角度だけ傾斜された平面
C−C´、さらに、反射面の中心を通り上下方向に延び
る軸(これを「z軸」とする。)とx軸を含む平面であ
る。
【0016】尚、反射面2の中央には上記直交座標系の
原点Oを中心とする円孔3が電球の取付用孔として形成
されている。
【0017】反射面2をx−y平面で切ったときの断面
をそれぞれに含む2つの領域2(1)、2(4)は原点
Oに関して対称に位置されており、これらは配光パター
ンにおけるカットラインの形成に寄与する。即ち、領域
2(1)が水平線に対して所定のカットライン角をもつ
カットラインを形成し、これによって、図2に示すよう
なパターン4(1)が得られる。また、他方の領域2
(4)は図3に示すように水平線H−Hの直下において
水平線に平行なカットラインを形成し、これによってパ
ターン4(4)が得られる。これらのパターンについて
共通に言えることは光軸に沿って配置されるフィラメン
ト5(図9参照)が領域2(1)、2(4)によって前
方のスクリーン上に投影されたときに、各フィラメント
像の上縁がカットラインに一致するように配置される点
である。つまり、各フィラメント像の上縁が一直線上に
揃うことによってカットラインが形成される(尚、この
ような配置となる理由の詳細については後述する。)。
【0018】反射面2の上半面(z>0の領域)のうち
上記領域2(1)を除く部分はx−z平面によって2つ
の領域2(2)、2(3)に区分されている。即ち、z
軸に関して左側(y<0)の領域2(2)によって得ら
れるパターン4(2)は図4に示すように水平線H−H
より下方で鉛直線V−Vに関してほぼ右側に位置するパ
ターンとなる。また、z軸に関して右側(y>0)の領
域2(3)によって得られるパターン4(3)は、図5
に示すように水平線H−Hの下方で、鉛直線V−Vに関
してほぼ左側に位置するパターンとなる。
【0019】反射面2の下半面(z<0の領域)のうち
領域2(4)を除く領域はx−z平面によって2つの領
域2(5)、2(6)に分かれている。即ち、z軸に関
して右側(y>0)の領域2(5)によって得られるパ
ターン4(5)は図6に示すように水平線H−Hの下方
で、鉛直線V−Vに関してほぼ左側に位置する略1/4 円
状のパターンとなる。また、z軸に関して右側の領域2
(6)によって得られるパターン4(6)は、図7に示
すように水平線H−Hの下方で、鉛直線V−Vに関して
ほぼ右側に位置する略1/4 円状のパターンとなる。
【0020】以上のパターンが合成されることによって
図8に示すような全体のパターン像4が形成され、鮮明
なカットライン4aを有し、配光パターンの大半部が反
射面2の形状のみによって作り出されることが判る。
【0021】図9は反射面とパターン像との対応関係を
概念的に示す斜視図であり、円筒状に簡略化して示すフ
ィラメント5はその中心軸が光軸(x軸)に沿うように
配置されており、反射面の各場所によって遠方のスクリ
ーン(以下、「SCN」と記す。)上に投影されるフィ
ラメント像の集合体として全体のパターン像4が得られ
る。尚、図では反射面の形状が正面から見て略円形状を
しており、図1で示した四角形状のものとは相違してい
るように見えるが、これは反射面の設計においては最初
図9に示すような反射面を考えて、その後実際に用いて
いる反射領域を切り出す作業がなされるからであり、本
質的な相違はない。
【0022】ところで、上記した6つの反射領域はいず
れも楕円的放物面を基本とし、領域の各場所毎に形状パ
ラメータを調整すると共に、ベクトル制御を加えて曲面
の新たな自由度を獲得することによって設計自由度の高
い曲面(以下、「自由曲面」と言う。)として形成した
ものである。そして、図1では各領域の境界を便宜上線
で明示したが隣接する領域の境界での連続性は保証され
ているので、この境界線は肉眼によって容易に視認し得
るものでない。というのは、境界での連続性が保たれず
これが目立つ程になるとグレアの発生原因となり好まし
くないからである。
【0023】以下では、自由曲面の面形状を表現する曲
面の式についての定量的な説明を行なう。
【0024】自由曲面は楕円的放物面を基本とし、これ
を2×3次曲面に近似し、さらに、ベクトル制御を加え
ることによって一般化された曲面である。尚、この実施
例では自由曲面をx軸に直交する面で切断したときの曲
面を3次式として近似しているが、これに限らず、一般
にはn次のベクトル代数式によって表現することができ
ることは勿論である。
【0025】楕円的放物面の部分面はx軸に関する動径
パラメータrと、x軸回りの角度パラメータθとを用い
ることによって[数1]式のように表わすことができ
る。
【0026】
【数1】
【0027】尚、[数1]式における「f」は焦点距離
を表わし、「αy」、「αZ」はそれぞれy軸、z軸方向
における楕円の形状を規定する形状パラメータを表わし
ている。また、( )内に示すr1≦r≦r2や、θ1
θ≦θ2はパラメータr、θの範囲を表わしており、添
字「1」は始端を意味し、添字「2 は終端を意味する。
[数1]式からrやθを消去すれば、x、y、zに関す
る関係式が得られ、x座標が一定の平面で切った断面が
楕円状をなし、x軸を含む平面で切った断面が放物線状
をなしていることが判る。
【0028】[数1]式に関するパラメトック表現を求
めるために、パラメータrをtに置き換えると共に、x
軸方向の単位ベクトルi、y軸方向の単位ベクトルj、
z軸方向の単位ベクトルkを用いて楕円的放物面上の点
の位置ベクトル(これをPとするとパラメータθ、tの
関数となる)を[数2]式のようにベクトル表示で表わ
す。
【0029】
【数2】
【0030】図10は[数2]式で表わされる楕円的放
物面の一例6の形状を示すものであり、(a)はy−z
図、(b)はx−z図である。[数2]式の右辺第1項
はx軸上の点(座標値=t2 /4f)を表わし、右辺第
2項は楕円的放物面6をx=t2 /4fの平面で切った
ときの断面形状(楕円の一部)を表わしている。尚、図
11中に示す楕円弧7は楕円的放物面6をx=r 2 1
4fの平面で切った断面線を示し、また、楕円弧8は楕
円的放物面6をx=r 2 2/4fの平面で切った断面線
を示している。
【0031】次に、上記した楕円的放物面を2×3次曲
面に近似する。つまり、[数2]式において右辺第1項
の単位ベクトルiの係数はtの2次式となっており、第
2項の( )内が[数3]式に示すようにパラメータu
の3次式によって近似されるとすれば[数4]式に示す
ように2×3次曲面のベクトル表現式によって表わすこ
とができ、これが自由曲面の基本式である。
【0032】
【数3】
【0033】
【数4】
【0034】尚、[数3]式におけるベクトルa0
1、a2、a3は曲線の始点や終点に関する位置ベクト
ルと接線ベクトルによって求まる係数ベクトルであり、
後述する式によって求めることができる。
【0035】[数1]式と[数4]式とを比べると、
[数1]式に示す楕円的放物面が3つのパラメータf、
αy、αZによって規定されるのに対して、[数4]式に
示す自由曲面は楕円に関する接線ベクトルを制御し、係
数ベクトルa0、a1、a2、a3により新たな自由度を獲
得することができるので、単に楕円的放物面を近似する
だけではなく、種々の変形された曲面を得ることができ
る。
【0036】尚、パラメータtに関してこれを正規化し
たパラメータvを導入し、[数5]式により定義する
と、tの変域r1≦t≦r2に対してvの変域0≦v≦1
が対応するようになる。
【0037】
【数5】
【0038】[数5]式を[数4]式を代入するとパラ
メータu、vのベクトル関数F(u,v)が[数6]式
に示すように求まる。
【0039】
【数6】
【0040】ベクトル関数f(u)は[数3]式から判
るようにx軸方向の成分(つまり、i成分)を有しない
x=一定の面内での曲線を表わしているが、以下では、
曲線の始点や終点、そして該始点、終点での接線ベクト
ルを与えたときにf(u)の係数ベクトルa0乃至a3
がどのように決まるかについて説明する。
【0041】図11に示す曲線9は自由曲面をx=t 2
0/4f=x0(=一定)の平面で切ったときの断面線を
示しており、ベクトル関数t0・f(u)によって表わ
される曲線である。尚、以下では、計算の簡単のためt
0=1として話を進める。(このような単位化は、比例
則が成立するような場合には有用であり、一般化の際に
はt0=1での議論について定数を乗ずるだけで済
む。)図中、ベクトルP1は曲線9の始点P(1)を示
す位置ベクトルであり、y軸に対してθ1の角度をな
し、また、ベクトルP2は曲線9の終点P(2)を示す
位置ベクトルでありy軸に対してθ2の角度をなしてい
る。これらの位置ベクトルを明示すると[数7]式に示
すようになる。
【0042】
【数7】
【0043】図11におけるベクトルV1は始点P
(1)における接線ベクトルを示し、また、ベクトルV
2は終点P(2)における接線ベクトルを示している。
【0044】ところで、点P(1)と点P(2)とを結
ぶ曲線9は近似式f(u)で表わされるが、ベクトルP
1、P2、V1、V2に関して[数8]式の境界条件を満た
すはずである。
【0045】
【数8】
【0046】よって、[数8]式の4つの代数方程式
(4元連立一次方程式)を係数ベクトルa0乃至a3につ
いて解くと[数9]式が得られ、これをf(u)に代入
したものはFergosonの曲線として知られている。
【0047】
【数9】
【0048】しかして、[数9]式によれば、始点位
置、終点位置、そして両点での接線ベクトルをそれぞれ
与えれば係数ベクトルa0乃至a3が求まり、これを[数
4]式又は[数6]式に代入すれば始点、終点間で規定
される領域での曲面式が求まる。
【0049】さて、次には端点での接線ベクトルV1
2の与え方について説明する。
【0050】まず、接線ベクトルV1、V2を[数3]式
に示すように楕円の接線ベクトルとして与えれば、図1
0に示したように楕円的放物面の一部が表現されること
は明らかである。
【0051】
【数10】
【0052】つまり、[数10]式は[数7]式の位置
ベクトルP1、P2をパラメータθ1、θ2によってそれぞ
れ一次微分して得られるものであり、点P(1)、点P
(2)が楕円上の点であることからも明らかであり、点
P(1)と点P(2)との間を近似したにすぎない。
【0053】ところで、この接線ベクトルの与え方によ
っては2点(点P(1)とP(2))間を結ぶ曲線をベ
クトル的に制御することが可能となり、ここに新たな自
由度が生まれる。即ち、図12(a)のy−z図に示す
ように、位置ベクトルP1で指定される始点P(1)
と、位置ベクトルP2で指定される終点P(2)とを結
ぶ曲線10は端点での接線ベクトルV1、V2をどのよう
に与えるかによって自由に選ぶことができる。図12
(b)のx−z図は自由曲面をy軸方向から見たときの
形状を示しており、図10(b)の場合と同様に放物線
の集合としての形状を有している。
【0054】以上迄の議論により接線ベクトルの与え方
如何により楕円から外れた自由な曲線を得ることができ
ることが判かったが、幾何光学的に興味深いのは、接線
ベクトルを位置ベクトルに対して直交させるような拘束
を考えることである。即ち、図13に示すように原点O
から始点P(1)に向う方向ベクトルt1と始点P
(1)での接線ベクトルV1とが直交し、また、原点O
から終点P(2)に向う方向ベクトルt 2と終点P
(2)での接線ベクトルとが直交するという条件を課す
ことである。これによって、接線ベクトルV1、V2
[数11]式に示すようになる。
【0055】
【数11】
【0056】尚、上記直交条件が満たされていることは
[数7]式の位置ベクトルP1、P2と[数11]式の接
線ベクトルV1、V2との内積(P1,V1)、(P2
2)がゼロになることから容易に確かめることができ
る。
【0057】次に、フィラメント像の移動に関して興味
をひく幾何学的な曲面操作としては、曲面にツイスト
(ねじれ)を加えることである。今、図14のy−z図
に示すように自由曲面をx=t 2 0/4fの平面で切っ
たときに交線11が始点P0(1)での接線ベクトルV
(1) 0と終点P0(2)での接線ベクトルV (2) 0とによ
って規定されるベクトル関数f0を用いて[数12]式
で表わされ、自由曲面をx=t 2 1/4f(但し、t1
0)の平面で切ったときの交線12が、始点P1(1)
での接線ベクトルV (1) 1と終点P1(2)での接線ベク
トルV (2) 1とによって規定されるベクトル関数f1を用
いて[数12]式で表わされる場合を想定する。
【0058】交線11の方程式
【0059】
【数12】
【0060】交線12の方程式
【0061】
【数13】
【0062】ここで、注意しなければならないことは交
線12の端点での接線ベクトルV (1) 1、V (2) 1が、交
線11の端点での接線ベクトルV (1) 0、V (2) 0をそれ
ぞれ点P1(1)、点P1(2)迄平行移動させたもの
(図では破線で示す)に対して端点P1(1)、P
1(2)に関してそれぞれある角度の回転が加えられた
ベクトルであり、これによって各始点間、終点間を結ぶ
曲線と交線11、12とによって張られる曲面が、元の
曲面(つまり、交線12の始点、終点での接線ベクトル
がそれぞれV (1) 0、V (2) 0に等しいと仮定したときに
得られる曲面)にねじりを加えていることである。
【0063】このツイスト化された曲面のベクトル代数
式は、例えば、[数14]式に示すようにf0とf1とを
線形結合した形式で表現することができる。
【0064】
【数14】
【0065】上式は、t=t0で[数12]式の曲線1
1を表わし、t=t1で[数13]式の曲線12を表わ
すような曲面を表現している。
【0066】尚、[数14]式ではベクトル関数f0
1とを線形的に混合したが一般的には、スカラー関数
g(t)、g´(t)を用いて[数15]式に示すベク
トル関数F´のようにベクトル関数f0とf1とを結合す
るようにしても良い。
【0067】
【数15】
【0068】但し、関数g(t)、g´(t)に関して
は[数16]式に示す条件が必要となる。
【0069】
【数16】
【0070】次に、上記した直交条件による接線ベクト
ルの拘束や、曲面のツイスト化が光学的にはどのような
効果をもっているかについて図15乃至図19に従って
説明する。尚、図15(a)、16(a)、18(a)
は対象となる曲面を裏側から(つまり、x軸の負の方向
から正の方向に向って)眺めたときの様子を概略的に示
す図である。
【0071】図15の(a)は楕円的放物面の一部をな
す曲面13を示しており、端点Pでの接線ベクトルVに
対しては前述した直交条件による拘束がなされていない
曲面を示している。
【0072】図15の(b)は曲面13の上縁13a上
の代表点によって遠方のスクリーン上に映し出されるフ
ィラメント像の配置をコンピュータ・シュミレーション
によって示したもので、この場合、フィラメントは円筒
状をなし、その中心軸が曲面13の光軸に沿って配位さ
れると共に、その後端が曲面13の焦点近傍に位置され
ていると仮定しており、フィラメント像が長方形状とな
るようにモデル化している。尚、図中の「UP−LW」
は各フィラメント像の略中心を通る相対的な鉛直線、
「LH−RH」はUP−LWに直交する相対的な水平線
を示している。
【0073】図15の(b)を見ると各フィラメント像
14、14、・・・の長手方向に延びる中心軸は必ずし
も一致してしないことが分かる。
【0074】次に、図16の(a)に示す曲面15は図
15の(a)の曲面13に対して端点Pでの接線ベクト
ルVに拘束を課した場合の曲面を示しており、曲面上縁
15aの方向ベクトルtと接線ベクトルVRとは直交し
た状態となっている。
【0075】図16の(b)は曲面の上縁15a上の幾
つかの代表点によって遠方のスクリーン上に映し出され
るフィラメント像の配置を示しており、各フィラメント
像16、16、・・・の長手方向に延びる中心軸が全て
一致して配置される様子が一目で分かる。尚、直交条件
による拘束がこのような光学的効果を生み出す理由につ
いては図17に示すように端点Pを指す位置ベクトルP
と、接線ベクトルVRとが直交するため、上縁15aに
相当する放物線PARA上の任意の点での法線ベクトル
nは光軸(x軸)と放物線PARAとを含む平面πに含
まれるためである。よって、焦点の近傍において光軸に
沿って配置されたフィラメント5の中心軸から照射した
と仮定した光は放物線PARA上の任意の点に入射する
光路が平面πに含まれ、その後反射光路も平面π内に含
まれることになるため各フィラメント像はその長手方向
の中心軸が一致するように配列することになる。
【0076】図18の(a)は、図16(b)に示す拘
束された曲面15に対してさらに、前述したツイスト化
を施すことによって得られる曲面17を示しており、端
点Pでの先の接線ベクトルVR(破線で示す)に対して
端点Pを回転中心として角度α分の回転が与えられた接
線ベクトルVTを端点Pに与えている。
【0077】図18の(b)は曲面17の上縁17aの
幾つかの代表点によって、遠方のスクリーン上に映し出
されるフィラメント像の配置を示しており、各フィラメ
ント像18、18、・・・における長手方向の一側縁が
全て一致するようにして配列されているのが分かる。こ
れは、曲面にねじりを加えることによって各フィラメン
ト像は長手方向の中心軸に直交する後方に移動されるた
めであり、ねじれの度合を接線ベクトルの指定により調
整することで、各フィラメントの像の一側縁を一致させ
ることができる。
【0078】次に、楕円放物面の一部を為す反射領域に
よって投影されるパターンが水平線H−H以下に位置さ
れるように反射光を斜め下方に向ける操作について説明
する。
【0079】反射光を反射面の前方斜め下方に向けるた
めには、楕円的放物面における形状パラメータαZの値
を操作すれば充分であり、前記したような接線ベクトル
に関する操作は不要である。
【0080】即ち、図19に示すようにx軸に沿ってそ
の中心が焦点Fに配置されるフィラメント5の長手方向
における長さを「CL」とすると、上側(z>0)に配
置される曲面に対してはα 2 Z=1−CL/2fとし、
下側の曲面に対してはα 2 Z=1+CL/2fとすれば
良い。このことは、z2 =4fαZxで表わされる放物線
を考えたときにαZ=1の場合には焦点F(焦点距離
f)から出た後放物線上の点で反射した光が平行光線と
なるに対し、αZ≠1では焦点位置がずれて放物線上の
点での反射光が互いに平行にならないことを考えれば容
易に理解できる。即ち、αZ≠1の場合の焦点距離はf
´=α 2 Zfであり、図20に示すようにフィラメント
5の後端5aを焦点位置とすれば、フィラメント5から
発した後上側(z>0)の放物線PARA_U上の点で
反射光の向きは水平線より下方に向けられることになる
ので、f´=f−CL/2が求める条件となる。放物線
が下側(z<0)に位置する場合にも同様にして考えれ
ば、f´=f+CL/2という条件が得られ、右辺第2
項の符号が変わるだけであることが判明する。
【0081】しかして、以上に展開してきた議論に基づ
いた反射面2の各領域の設計手順は次のようにしてなさ
れる。 (1)形状パラメータαy、αZの調整により、反射光
(フィラメント像)をカットラインの下方に集める。
【0082】即ち、すれ違いビームではカットラインよ
り上方の光は不要であるため、形状パラメータαy、αZ
を操作することによってフィラメント像をカットライン
より下方に配置させる。このような操作は反射領域2
(2)、2(3)の設計において必要となる。 (2)接線ベクトルに対して直交条件を課すことによっ
てこれを拘束し、フィラメント像の長手方向における中
心軸をカットラインに平行な方位にそろえる。
【0083】即ち、図16で説明したように接線ベクト
ルの拘束によってフィラメント像の長手方向における中
心軸が互いに一致するように配置させる操作であり、主
にカットラインの形成に係る反射領域2(1)、2
(4)に関して用いられる。 (3)曲面にツイスト化を施してフィラメント像の長手
方向の一側縁をそろえることによって鮮明なカットライ
ンを形成する。
【0084】即ち、図18にて説明したように、手順
(2)の後に接線ベクトルを端点に関して回転させて曲
面にねじりを加えることによって、フィラメント像の長
手方向の一側縁を一致させ、カットラインが鮮明となる
ようにするための操作であり、カットラインの形成に係
る反射領域2(1)、2(4)に関してこのような操作
が行なわれる。
【0085】図21は自由曲面について曲面の定義をC
AD(Computer Aided Design )システム上にて行なっ
て反射鏡を設計する場合の作業の流れを示すもので、各
種のパラメータ値を入力した後の曲面生成の段階におい
て上述した曲面の設計手順が採られ、その後光線追跡に
よるシュミレーション結果の評価、等照度曲線による明
るさの分布の評価がこの順でなされる。そして、評価結
果が満足のゆくものではなかった場合には再びパラメー
タ値の入力段階に戻り、再設計が行なわれる。
【0086】以上のような評価は反射面の各領域毎に行
なわれるようになっており、各領域のパターンに関して
良好な評価結果が得られ、最終的に反射面の全面につい
て曲面を定義し得た後に曲面の連続性がチェックされ
て、最終設計に係るデータはCAM(Computer Aided M
anufacturing)データとして利用される。つまり、製造
面においては金型加工に関するデータとして用いられ
る。その際、自由曲面が[数6]式に示されることから
判るように光軸回りに滑らかさをもって定義される面で
あるため、この光軸を回転中心として0°から360°
への一方向への回転操作のみによって曲面を加工するこ
とができるようになり、従来の反射面について問題とさ
れていた加工精度や工数上の困難が解消される。
【0087】つまり、図22に示すように反射面が複数
の反射領域から構成されており、しかも隣接する領域の
境界において滑らかな連続性を有さないような場合には
金型加工時に光軸を回転軸として360°に亘る曲面加
工を行なうことができず、各領域毎に曲面の加工を行な
わなければならない。しかもその場合、光軸に関して加
工領域の始まりの位置Sと終わりの位置Eを指定した上
で、矢印Dに示すように曲面を加工し、終端Eに達する
と、加工上の累積誤差を除去するために破線の矢印D´
に示すように始端へ戻る帰路中では加工を行なわずに、
常に始端から加工を行なわなければならないという往復
運動についての煩雑さが時によって生じていた。
【0088】しかし、本発明に係る自由曲面にあっては
図23に示すように領域の境界線にあたるものは視認で
きない程滑らかにつながっており([数6]式で示す一
般式において反射面上の各場所でのパラメータ値や係数
ベクトルの異なる一つの曲面とみなすことができ
る。)、よって、矢印Gに示すように光軸の回りに0°
から360°に亘って一の方向で曲面の加工を行なうこ
とが可能となり、加工上の始点や終点は原理的にはどの
ような位置にも選ぶことができる。
【0089】最後に、試作された反射鏡を備え、その前
方にアウターレンズを配置した灯具の配光パターン19
についての、規格に適合した光度分布を等カンデラ曲線
によって示すと、図24のようになる。
【0090】尚、図中の目盛は度数法で表わした角度を
意味し、点HVの稍下方に位置した最も明るい微小領域
での光度が2万カンデラであり、これから周辺部へと向
うに従って1万5千、1万、5千、3千、千、5百カン
デラという具合に低下して行く。
【0091】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明によれば、楕円的放物面を基本面として係数
ベクトルの制御により曲面形状に新たな自由度を生み出
し、パラメータ値の設定により反射面の形状を自由に制
御してこれに所望の配光制御機能をもたせることがで
き、反射面の全面を有効に利用して所望の配光パターン
を得ることができる。よって、サイズの小さな反射鏡で
も相対的に大きな光出力を得ることが可能である。
【0092】また、反射面を光軸に直交する平面で切っ
たときの断面曲線の始点、終点での接線ベクトルに対し
て位置ベクトルとの間での直交条件を付与する操作や、
接線ベクトルの制御により曲面にねじれを付与する操作
が、カットラインの形成にとって光学的に重要な作用を
生み出し、これらが鮮明なカットラインの形成に重要な
貢献をしている。このようにカットラインの鮮明化に関
してシェード等の光束の利用率を阻害する手段を講じる
ことなく曲面形状の制御だけで対応し得ることは、配光
制御機能を有する反射鏡の大きな特徴である。
【0093】さらに、本発明に係る反射面に関しては、
設計、評価、再設計、加工へという一連の作業をCAD
/CAMシステム上で実現することができ、開発の能率
を飛躍的に高めることが可能であり、また、金型加工技
術における従来の困難性を解消することができる。
【0094】尚、前記した実施例においては反射面がそ
の配光制御区分に関して6つの領域に分けられるような
例を示したが、本発明車輌用前照灯の反射鏡の技術的範
囲がこれによって狭く解釈されてはならず、本発明に係
る反射面は視認し得る程の明確な境界線を有していない
ことから明らかなように、配光制御の区分の数について
何らの制限がある訳ではないことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射面の配光制御区分を説明する
ための正面図である。
【図2】図1の反射領域2(1)によって得られるパタ
ーンを示す図である。
【図3】図1の反射領域2(4)によって得られるパタ
ーンを示す図である。
【図4】図1の反射領域2(2)によって得られるパタ
ーンを示す図である。
【図5】図1の反射領域2(3)によって得られるパタ
ーンを示す図である。
【図6】図1の反射領域2(5)によって得られるパタ
ーンを示す図である。
【図7】図1の反射領域2(6)によって得られるパタ
ーンを示す図である。
【図8】本発明に係る反射面によって得られる全体なパ
ターンを示す図である。
【図9】本発明に係る反射面と、該反射面によって得ら
れるパターンとを併せて示す概略斜視図である。
【図10】(a)は楕円的放物面の形状を示すy−z図
であり、(b)は楕円的放物面の形状を示すx−z図で
ある。
【図11】自由曲面をx軸に直交する平面で切ったとき
の断面曲線を示すy−z図である。
【図12】(a)は自由曲面の形状を示すy−z図であ
り、(b)は自由曲面の形状を示すx−z図である。
【図13】接線ベクトルの拘束について説明するための
y−z図である。
【図14】曲面のツイスト化について説明するためのy
−z図である。
【図15】(a)は楕円的放物面状をした部分面を示す
y−z図であり、(b)はそのフィラメント像の配置を
示す図である。
【図16】(a)は接線ベクトルが拘束された自由曲面
の部分面を示すy−z図であり、(b)はそのフィラメ
ント像の配置を示す図である。
【図17】接線ベクトルを直交条件によって拘束したと
きの光学的効果について説明するための図である。
【図18】(a)はツイスト化の施された自由曲面の部
分面を示すy−z図であり、(b)はそのフィラメント
像の配置を示す図である。
【図19】フィラメントの配置を示す斜視図である。
【図20】楕円的放物面による反射光を斜め下方に向け
るための条件について説明するためのx−z図である。
【図21】設計の流れを示すフローチャート図である。
【図22】従来の反射面に関する金型加工上の問題点を
説明するための概略図である。
【図23】本発明の係る金型加工について説明するため
の概略図である。
【図24】本発明に係る反射鏡を備えた灯具の配光パタ
ーンを示す図である。
【図25】自動車用前照灯の基本構成を反射面によるパ
ターンと共に示す概略斜視図である。
【図26】すれ違いビームの配光パターンを概略的に示
す図である。
【図27】(a)は従来の反射鏡の一例を示す正面図で
あり、(b)はその縦断面を示す略線図である。
【図28】図27の反射鏡によって得られるパターン像
を示す図である。
【図29】改良案を示す反射鏡の正面図である。
【符号の説明】
1 車輌用前照灯の反射鏡 2 反射面 x 光軸 5 光源体 6 基本面(楕円的放物面) 10 断面曲線 P(1)、P(2) 端点 V1、V2 接線ベクトル SCN スクリーン 16、18 フィラメント像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−231202(JP,A) 特開 平2−98001(JP,A) 特開 平4−28101(JP,A) 特開 平4−248202(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 すれ違いビームの配光パターンを得るた
    めの車輌用前照灯の反射鏡であって、(イ)光軸に直交
    する平面で切ったときの断面形状が楕円状をなし、か
    つ、光軸を含む平面で切ったときの断面形状が放物線状
    をなす楕円的放物面を基本面とし、光源体をその中心軸
    が光軸に沿うように配置したこと、(ロ)反射面をその
    光軸に直交する平面で切ったときの断面での曲線の一部
    に対してその始点位置と終点位置、そして曲線形状を規
    定する複数の係数ベクトルを指定し、これを有限次のベ
    クトル代数式によって表わし、基本面の断面である楕円
    の一部から外れた曲線形状に形成すること、(ハ)上記
    した断面曲線のうちカットラインの形成に寄与する反射
    領域に属する断面曲線に関して、その端点での接線ベク
    トルを、端点の位置ベクトルに対して直交させることに
    よって、反射面の前方に配置されるスクリーン上にフィ
    ラメント像を映し出したときに、各フィラメント像にお
    ける長手方向の中心軸が互いに一致し、かつ、すれ違い
    ビームのカットラインに対して平行に配置されるように
    したこと、(ニ)カットラインの形成に寄与する反射領
    域に属する(ロ)及び/又は(ハ)に記載の断面曲線に
    関して、係数ベクトルを指定して曲面にねじりを加える
    ことにより、反射面の前方に配置されるスクリーン上に
    フィラメント像を映し出したときに、各フィラメント像
    の長手方向に延びる一側縁が互いに一致し、これらの側
    縁が集まってカットラインが形成されるようにしたこ
    と、を特徴とする車輌用前照灯の反射鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した車輌用前照灯の反射
    鏡において、(イ)反射面をその光軸に直交する平面で
    切ったときの断面曲線の一部が、その始点位置及び始点
    位置での接線ベクトルを指定することによって、3次の
    ベクトル代数式によって表わされること、(ロ)カット
    ラインの形成に寄与する反射領域に属する断面曲線に対
    して、端点での接線ベクトルを端点に関して回転させる
    操作を施すことによって曲面にねじりを加えるようにし
    たこと、を特徴とする車輌用前照灯の反射鏡。
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