JP2516206B2 - メチン化合物を用いた記録材料 - Google Patents

メチン化合物を用いた記録材料

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JP2516206B2 JP62043097A JP4309787A JP2516206B2 JP 2516206 B2 JP2516206 B2 JP 2516206B2 JP 62043097 A JP62043097 A JP 62043097A JP 4309787 A JP4309787 A JP 4309787A JP 2516206 B2 JP2516206 B2 JP 2516206B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は情報記録材料として知られる感圧記録もしく
は感熱記録材料に関する。さらに詳細には 一般式(I) (式中、Rは低級アルキル基を示し、Aはアルキル基、
フェニル基またはベンジル基で置換されたアミノ基をも
つ4−置換アミノフェニル基、あるいは、アルキル基、
フェニル基またはベンジル基で置換された3−インドリ
ル基を示し、環BおよびA中のフェニル基はハロゲン原
子、アルキル基、シクロアルキル基またはアルコキシ基
で置換されていてもよい。)で表される化合物と、一般
式(II) (式中、X1〜X4は同じ又は異なってもよく、水素原子、
ハロゲン原子、アルキルオキシカルボニル基、シクロア
ルキルオキシカルボニル基、アリールカルボニル基もし
くは置換スルホニル基を示す。)で表されるキノン化合
物とを反応発色せしめる事を特徴とする発色性記録材料
に関する。
〔従来の技術とその問題点〕
従来、感圧もしくは感熱記録材として、この分野で種
々の方式が提案されている。たとえば、ジアゾカップラ
ー及びジアゾニウム化合物を支持体上に塗工し、加熱に
よりカップリング発色を行うジアゾ感熱記録材等であ
る。しかしながら、感圧もしくは感熱記録材として現在
最も多く使用されている方式は、ロイコ染料と通称され
る電子供与性の無色ないし淡色の色素前駆体と、顕色剤
と通称される電子受容性化合物との間の一種の酸塩基反
応に基づく発色を利用したNCR方式である。
この方式による例えば感圧記録紙は、ロイコ染料を不
揮発性の油に溶解しこの溶液をマイクロカプセルに封入
し、該カブセルを紙に塗工した上用紙と、該ロイコ染料
の顕色剤を適当な結合剤及び顔料と共に紙上に塗工した
下用紙よりなる。
上用紙と下用紙の塗工面を対向し加圧する時、上用紙
のマイクロカプセルが破壊され内容が流出し、下用紙の
顕色剤と接触しここにロイコ染料と顕色剤との反応によ
り発色し像を生じる。
NCR方式は取扱簡便で素材の保存性も良好であるため
一般に広く使用されている方式ではあるが、発色反応は
一種の酸塩基反応に基づく造塩呈色であるから発色像の
安定性に重大な欠点を有する。すなわち、発色像は単な
る保存により退色する傾向がある。また体脂、動植物油
脂あるいは可塑剤のごとき極性油と接触すると系の平衡
が極性油に移り脱色を起こす。また、感熱記録材のよう
な発色剤と顕色剤とが同一層中に存在する記録材では、
アセトンやアルコールのような揮発性溶剤と接触すると
地の全面発色が起こり像が読めなくなる。このような現
象は表面に耐油性のコーティングを施す事によりある程
度防止されうるが完全ではなく、何れは時間と共に、あ
るいは切断面からの油の浸透により像が影響を受ける。
この欠点は油脂と接触する可能性の高い分野にNCR方式
を適用する場合最も問題となるものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、既に従来の発色方式によらない新規な
発色方式を開発した(特開昭57−107882)。本発明はこ
の発色方式を用いた記録材料に関する。この方式は、メ
チン系化合物と酸化性有機化合物を用いた酸化還元系発
色を利用したものであり、発色像の安定性は酸塩基系発
色の像に比べ格段にすぐれ油脂類や可塑剤による脱色を
も示さないものである。
しかしながら、これまでの化合物は赤味暗色あるいは
単独で黒色に近い発色を呈する色原体を見出す事が困難
であった。発明者等は、単独で黒色乃至暗色の発色を呈
する化合物を求めて鋭意探索の結果、本発明に示した化
合物(I)がこのような性質を有している事を知り、検
討の結果本発明の記録材料を完成した。
ここに、感圧方式とは次のごとき方式をいう。すなわ
ち発色性化合物(ここでは一般式(I)の化合物)と顕
色性化合物(ここでは一般式(II)の化合物)とが何ら
かの手段で隔離された素材となっており、これに何らか
の圧力を加えると発色性化合物と顕色性化合物とが接触
し反応発色して像を形成する記録材であって、例えば発
色性化合物を適当な溶剤に溶解し、これを適当な壁材で
マイクロカプセル化し、該マイクロカプセルを適当な結
着剤や汚染防止剤と共に支持体上に塗工した発色性素材
と、顕色性化合物を適当な結着剤や顔料等と共に支持体
上に塗工した顕色性素材よりなり、両者の塗工面を対向
し圧力を加える時、圧力に応じ該カプセルが破壊され発
色性化合物の溶液が流出し、顕色性化合物と反応発色し
像を形成する方式、あるいは該マイクロカプセルと顕色
剤とを同一支持体上に塗工した所謂セルフコンテインド
感圧材、又は発色性物質の隔離材にカプセルでなくロウ
状物質を使用する方式等があげられる。
本発明による感圧記録材において、メチン化合物の溶
液を内蔵するマイクロカプセルは、従来NCR方式におい
て用いられたのと同じ素材が使用できる。すなわち、該
カプセルの壁材はゼラチンを用いたコアセルベーション
法カプセルの他、insitu重合法に基く尿素−ホルムアル
デヒド樹脂系、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂系、ポ
リアミド系もしくはポリウレタン系等の各種が使用可能
であり、カプセル化の方法も従来公知の適用条件に従っ
て同様に実施しうる。
カプセルに内蔵される溶液の溶剤は従来公知の無極性
溶剤たとえば高沸点鉱油、フェニルキシリルエタン、水
素化ターフェニルあるいはアルキルナフタリン誘導体の
他、極性溶剤たとえばジフェニルエーテル類、アルキル
フェニルエーテル類、芳香族乃至脂肪族のエステル類た
とえばフタル酸ジアルキルエステル、燐酸トリアリール
エステル、脂肪酸アルキルエステル、コハク酸ジエステ
ル、グルタール酸ジエステル、アジピン酸ジエステル、
クエン酸トリエステルあるいは乳酸エステルのごとき従
来NCR方式では用いえなかった溶剤が使用可能である事
は本発明の方法における非常に大きな利点である。
マイクロカプセル分散液と混合し塗工し発色剤層を作
るのに用いられる結着剤は、従来この用途に用いられて
いる各種材料たとえば殿粉、アラビアゴム、ポリビニル
アルコールあるいはその他の合成結着剤が従来の場合と
全く同様に使用される。
また、汚染防止剤としては圧力への緩衝作用を有しか
つ該マイクロカプセルより若干大なる粒径を有する天然
乃至合成の微粒子体たとえば殿粉粒子、セルローズ微粉
末や合成高分子の中空粒子等が使用される。更に、従来
この分野で用いられている資材(水分散系のラテック
ス、水溶性のポリビニルアルコール等)を用いることに
より、筆圧でカプセルは破壊されるが、通常の摩擦や積
み重ねの圧力ではカプセルの破壊を防止する緩衝作用の
効果が期待できる。以上の諸点はセルフコンテインド方
式に応用する場合も全く同様である。
本発明を感熱記録材に応用する場合、単一層に顕色剤
と発色剤が含まれる方式、もしくは別個の層に顕色剤と
発色剤を入れる方式いずれも従来公知の方法と全く同様
に本発明の化合物を適用する事ができる。
すなわち、適当な融点降下剤、顔料、結着剤、滑剤、
画像安定化剤および顕色剤等の微粒化水分散液を本発明
の化合物の微粒化水分散液と混合し支持体上に塗工して
感熱記録体がえられ、またワックス状物質および他の助
剤と本発明のメチン化合物を混練し支持体上に塗工しイ
ンクシートとし、顔料、顕色剤および結着剤等を含む塗
層を有する受容シートと塗工面を対向し、インクシート
の裏面より加熱して転写発色もしくは昇華発色させる感
熱転写記録材を得る事もできる。
感熱記録剤に用いられる顔料は、炭酸石灰、タルク、
カオリン、尿素−ホルマリン樹脂系フィラーあるいはそ
の他の合成樹脂系フィラー等この分野で従来公知のもの
が使用できる。増感剤および画像安定化剤も従来この分
野で使用された化合物が、顕色剤の特性に応じて適宜使
用される。例えばステアリン酸アミドの如き脂肪酸アミ
ド類、脂肪族アミンの脂肪酸、芳香族酸もしくは異節環
系カルボン酸類のアミド乃至イミド類、脂肪族乃至芳香
族のスルホンアミド類、脂肪族乃至芳香族のカルボン酸
もしくはスルホン酸の脂肪族乃至芳香族ハイドロキシ化
合物のエステル類又は適当な融点の炭化水素化合物等で
ある。結着剤もポリビニルアルコール系、アクリル酸系
およびそれらの共重合物系ないしそれらの配合物が従来
の系と全く同様に使用でき、その他各種の資材が従来の
感熱記録材の系と全く同様に使用できる。また、本発明
に用いられる記録材の支持体としては、セルロースを基
体とした紙、合成樹脂を基体とした合成紙、再生セルロ
ースフィルム、合成もしくは半合成の高分子化合物を基
体としたフィルム等この分野で従来使用された素材が使
用できる。
本発明の一般式(I)のメチン化合物の例としては次
の如きものがあげられる。
4−メトキシ−4′−アミノ−4″−ジメチルアミノ
トリフェニルメタン、4−メトキシ−4′−アミノ−
4″−ジエチルアミノトリフェニルメタン、4−メトキ
シ−4′−アミノ−3″−メチル−4″−メチルアミノ
トリフェニルメタン、4−メトキシ−4′−アミノ−
3″−メチル−4″−エチルアミノトリフェニルメタ
ン、3−メチル−4−メトキシ−4′−アミノ−4″−
ジメチルアミノトリフェニルメタン、3−メチル−4−
エトキシ−4′−アミノ−4″−ジエチルアミノトリフ
エニルメタン、3−t−ブチル−4−メトキシ−4′−
アミノ−4″−ジメチルアミノトリフェニルメタン、3
−シクロヘキシル−4−メトキシ−4′−アミノ−4″
−ジメチルアミノトリフェニルメタン、3,3″−ジメチ
ル−4−メトキシ−4′−アミノ−4″−メチルアミノ
トリフェニルメタン、3,3″−ジメチル−4−エトキシ
−4′−アミノ−4″−メチルアミノトリフェニルメタ
ン、3,5,3″−トリメチル−4−メトキシ−4′−アミ
ノ−4″−メチルアミノトリフェニルメタン、3−t−
ブチル−4−メトキシ−4′−アミノ−3″−メチル−
4″−メチルアミノトリフェニルメタン、3−クロロ−
4−メトキシ−4′−アミノ−4″−ジメチルアミノト
リフェニルメタン、3−クロロ−4−メトキシ−4′−
アミノ−3″−メチル−4″−メチルアミノトリフェニ
ルメタン、4−メトキシ−4′−アミノ−4″−メチル
ベンジルアミノトリフェニルメタン、4−メトキシ−
4′−アミノ−3″−メチル−4″−ベンジルアミノト
リフェニルメタン、4−メトキシフェニル−4′−アミ
ノフェニル−(4″−エチル−2″−メチルインドール
−3″−イルー)メタン、4−メトキシフェニル−4′
−アミノフェニル−(1″,2″−ジエチルインドール−
3″−イルー)メタン、4−メトキシフェニル−4′−
アミノフェニル−(1″−メチル−2″−フェニルイン
ドール−3″−イルー)メタン、4−メトキシフェニル
−4′−アミノフェニル−(1″−エチル−2″−フェ
ニルインドール−3″−イルー)メタン、4−メトキシ
フェニル−4′−アミノフェニル−(1″−n−ブチル
−2″−フェニルインドール−3″−イルー)メタン、
3−メチル−4−エトキシフェニル−4′−アミノフェ
ニル−(1″−エチル−2″−メチルインドール−3″
−イルー)メタン、3−t−ブチル−4−メトキシフェ
ニル−4′−アミノフェニル−(1″−メチル−2″−
フェニルインドール−3″−イルー)メタン、3,4−ジ
メトキシフェニル−4′−アミノフェニル−(1″−メ
チル−2″−フェニルインドール−3″−イルー)メタ
ン、3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル−4′−ア
ミノフェニル−(1″−メチル−2″−フェニルインド
ール−3″−イルー)メタン、3,4,5−トリメトキシフ
ェニル−4′−アミノフェニル−(1″−エチル−2″
−メチルインドール−3″−イルー)メタン、3−クロ
ロ−4−メトキシフェニル−4′−アミノフェニル−
(1″−メチル−2″−フェニルインドール−3″−イ
ルー)メタンもしくは4−メトキシフェニル−4′−ア
ミノフェニル−(1″−ベンジル−2″−フェニルイン
ドール−3″−イル)メタン等があげられるが、この例
には限定されない。
また本発明において用いる一般式(II)のキノン化合
物の具体的な例としては、2,3,5,6−テトラブロモ−1,4
−ベンゾキノン、2,3,5,6−テトラヨード−1,4−ベンゾ
キノン、2,3,5,6−テトラエトキシカルボニル−1,4−ベ
ンゾキノン、2,3,5,6−テトラ−i−ブトキシカルボニ
ル−1,4−ベンゾキノン、3,4,5,6−テトラ−プロピルオ
キシカルボニル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジエトキシ
カルボニル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ−n−ヘキシ
ルオキシカルボニル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ−シ
クロヘキシルオキシカルボニル−1,4−ベンゾキノン、
2,5−ジベンゾイル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ−n
−ブトキシカルボニル−3,6−ジクロル−1,4−ベンゾキ
ノン、2,5−ジ−エトキシカルボニル−3,6−ジブロム−
1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ−n−オクチルオキシカル
ボニル−3,6−ジブロム−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ
−ベンジルオキシカルボニル−3,6−ジクロル−1,4−ベ
ンゾキノン、2,5−ジベンゾイル−3,6−ジクロル−1,4
−ベンゾキノン、2,5−ジエトキシカルボニル−3,6−ジ
フェニルスルホニル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ−i
−ブトキシカルボニル−3,6−ジ−p−トリルスルホニ
ル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ−シクロヘキシルオキ
シカルボニル−3,6−ジ−p−トリルスルホニル−1,4−
ベンゾキノン、2,5−ジ−n−オクチルオキシカルボニ
ル−3,6−ジ−p−シクロヘキシルフェニルスルホニル
−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ−n−ヘキシルオキシカ
ルボニル−3,6−ジ−(3′,4′−ジメチルフェニルス
ルホニル)−1,4−ベンゾキノン、3,4,5,6−テトラエチ
ルスルホニル−1,4−ベンゾキノン、2,3,5,6−テトラ−
n−オクチルスルホニル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ
−シクロヘキシルオキシカルボニル−3−ベンジルスル
ホニル−1,4−ベンゾキノン、2,5−n−ブトキシカルボ
ニル−3−(p−トリル)−スルホニル−1,4−ベンゾ
キノン、2,5−ジエトキシカルボニル−3−(2′,5′
−ジメチルフェニルスルホニル)−1,4−ベンゾキノ
ン、2,5−ジ−n−ブトキシカルボニル−3,6−ジ−n−
ブトキシスルホニル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ−p
−トリルスルホニル−3,6−ジブロム−1,4−ベンゾキノ
ン、2−ベンゾイル−1,4−ベンゾキノン、2−フェニ
ルスルホニル−1,4−ベンゾキノン、2−(p−トリ
ル)スルホニル−1,4−ベンゾキノン、2−(4′−ジ
フェニルスルホニル)−1,4−ベンゾキノン、2−ベン
ジルスルホニル−1,4−ベンゾキノンなどのベンゾキノ
ン誘導体が例示されるが、もちろんこれらに限定される
ことはない。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を説明する。文中部とあは重
量部を意味する。
実施例−1 (1)メチン化合物中間体:4−アミノ−3′−メチル−
4′−エトキシベンズヒドロールの合成 パラニトロ塩化ベンゾイル18.5部およびオルソクレゾ
ールエチルエーテル15部(少過剰)をテトラクロロエタ
ン50部に溶解し、水浴中冷却しつつ砕いた無水塩化アル
ミニウム14部(少過剰)を少しずつ加える。加え終えて
後徐々に昇温して40℃に1時間保った後氷水で分解し、
水蒸気蒸溜にてテトラクロロエタンと未反応物を追い出
し4−ニトロ−3′−メチル−4′−エトキシベンゾフ
ェノンの粗製品をほぼ定量的に得た。
鉄粉(60メッシュ篩を通した物)40部を濃塩酸1.5部
および水15部と混合し2時間加熱下かきまぜ腐食し、キ
シレン70部および上記粗製4−ニトロ−3′−メチル−
4′−エトキシベンゾフェノン25部を加え8時間還流下
にかきまぜ加熱した。次いで40%カセイソーダ水溶液を
熱時加えアルカリ性とし、熱時セライトを引いたロ紙上
にロ過し、鉄残さを2回少量の熱キシレンで洗った。ロ
液と洗液を合し一夜冷蔵庫中に保存すると、4−アミノ
−3′−メチル−4′−エトキシベンゾフェノンが結晶
に析出した。これをこし取り少量の冷キシレンで洗い70
℃で乾燥機中乾燥し17部の結晶を得た。キシレン母液よ
り2部回収し計19部で粗収率84.9%であった。この粗生
成物15部をカセイソーダ7部、亜鉛末7部および95%エ
タノール50部と混合し6時間還流下にかきまぜ加熱し
た。次いで熱時亜鉛末をこし分け、メタノール少量で洗
いロ液と合せ溶液よりエタノールを追い出し多量の水を
加えて冷蔵庫中一夜保存した。生成した固体をこし分け
水洗、乾燥し粗製の目的物14.5部(対アミノケトン粗収
率96.3%)を得た。
(2)メチン化合物:3,3″−ジメチル−4−エトキシ−
4′−アミノ−4″−メチルアミノトリフェニルメタン
の合成 (1)で得た4−アミノ−3′−メチル−4′−エト
キシベンズヒドロール5部を、N−メチルオルソトルイ
ジン2.5部(過剰)および濃塩酸4部と水15部の混合物
と共に24時間還流下に加熱し、カセイソーダでアルカリ
性とし、少量のハイドロサルファイトを加え水蒸気蒸溜
して、未反応物を回収した。
生成した飴様物質を冷却すると固化する。これをリグ
ロインで加熱抽出し、リグロイン溶液を冷蔵庫中長時間
保存すると白色結晶を析出した。かきまぜ全体を結晶化
させ、母液を分ち、リグロインより再結晶し白色結晶を
約70%収率(粗ベンズヒドロールより計算)にて得た。
融点125〜126℃、元素分析値は次の通りであった。(化
合物の分子式は、C24H28N2Oである。) 元素分析値(%) C H N 実測値 79.58 7.77 7.62 計算値 79.96 7.83 7.77 (3)感圧記録録紙上用紙の作成 3,3″−ジメチル−4−エトキシ−4′−アミノ−
4″−メチルアミノトリフェニルメタンをフェニルキシ
リルエタン(日本石油化学社製SAS−296)に溶解し濃度
(重量)3%の溶液とする。この溶液130部をとり、ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アクリ
ル酸及びアクリロニトリルの2:15:9モル比の共重合物6
部を含む水溶液80部に加えホモミキサーで乳化し、平均
粒径3.5μのO/W型エマルジョンとした。次いでかきまぜ
ながらメチル化メチロールメラミン樹脂水溶液(不揮発
分80%)25部を加え60℃に昇温し2時間かきまぜ縮合を
行い、冷却しマイクロカプセルスラリー(約65%固形
分)を得た。さらに28%アンモニア水でpH8.0とし残存
ホルムアルデヒドを消失させマイクロカプセルスラリー
液を得た。カプセルの平均粒径は約5μであった。この
カプセルスラリーを用い次の組成の水性塗工液を得た。
%(固形分重量) マイクロカプセル 20 酸化殿粉(糊) 2.5 スチルト(殿粉粒子) 8 この塗工液を上質紙に乾燥塗工量4g/m2となるように
塗工し、上用紙を得た。
(4)感圧記録紙下用紙の作成 2,5−ジシクロヘキシルオキシカルボニル−3−ベン
ジルスルホニル−1,4−ベンゾキノンを顕色剤とし、少
量のスルホン化スチレンオリゴマーを含む水溶液中で微
小硝子粒と共に高速でかきまぜ微粒化を行い、顕色剤含
有率10%(重量)の微細分散液とした。この分散液を用
い次の水性塗工液を得た。
%(固形分重量) カオリン 20 顕色剤 0.8 酸化殿粉(糊) 1.5 50%SBRラテックス 3.0 この塗工液を上質紙に乾燥塗工量6g/m2となるように
塗工し、下用紙を得た。
(5)発色試験 上用紙と下用紙の塗工面を合わせ、IBM社製電動タイ
プライター(IBM−65)でX文字を連続印字し発色させ
た。発色像は肉眼では幾分青味を帯び黒色であり、日本
電色社製Σ80機による測色結果は次の通りであった。
L値 67.36 a値 0.28 b値 − 1.51 実施例−2 (1)メチン化合物:4−アミノフェニル−3′−メチル
−4′−エトキシフェニル−(1″−メチル−2″−フ
ェニルインドール−3″−)イルメタンの合成 実施例−1の(1)で製造した4−アミノ−3′−メ
チル−4′−エトキシベンズヒドロール4.6部および1
−メチル−2−フェニルインドール4.4部をメタノール5
0部と混合し加熱溶解し、濃塩酸0.5部を加えると直ちに
着色し反応した。約5時間加熱還流下にかきまぜ、冷却
し粗製の生成物をこしとり、メタノールで洗い、少量の
ハイドロサルファイトおよびアルカリと共に水蒸気蒸溜
して付着した未反応物を除き、ロ過水洗後70℃の乾燥機
中で乾燥し、キシレンより再結晶し、約70%収率で白色
結晶を得た。融点:114〜116℃、このものの元素分析値
は次の通りであった。(化合物の分子式はC31H30N2Oで
ある。) 元素分析値(%) C H N 実測値 83.29 6.62 6.24 計算値 83.37 6.77 6.27 (2)発色試験 (1)で得たメチン化合物を用いて実施例−1の
(3)と同様にしてマイクロカプセル化し上用紙を得、
実施例−1と同様に感圧紙としての発色試験を行った。
結果は下の通りであった。
L値 76.03 a値 4.00 b値 − 0.62 発色像の視感は紫味の暗色であった。
比較例−1 3−メチル−4−エトキシ−4′,4″−ビス−ジメチ
ルアミノトリフェニルメタン(本発明外の化合物)を実
施例−1と同様にしてマイクロカプセル化、上用紙化し
感圧複写紙としての発色試験を行った。結果は下の通り
であった。
L値 67.63 a値 −12.58 b値 0.52 発色像の視感は緑色で、実施例と比較し著しく彩度大
であった。
実施例−3 (1)感熱記録紙の作成 実施例−1の化合物を5%ポリビニルアルコール水溶
液中で微小硝子粒と共にかきまぜ微粒化し色原体含量10
%の水性分散液をえた。顕色剤に2,5−ジシクロヘキシ
ルオキシカルボニル−3−p−トルエンスルホニル−1,
4−ベンゾキノンを用い、5%ポリビニルアルコール水
溶液中同様にして微粒化し顕色剤の10%水性分散液を
得、同様にして融点降下剤(β−ナフトールベンゾエー
ト)の20%水性分散液(5%ポリビニルアルコール水溶
液中)を作り、さらにその他ステアリン酸亜鉛の20%水
分散液、炭酸カルシウムの50%水分散液及びタルクの25
%水分散液を用意し、下の組成で混合しよくかきまぜ塗
工液とした。(括弧内は全固形分中での固体分の重量%
を示す。) 色素分散液 1部( 2.7%) 顕色剤分散液 〃( 2.7%) ステアリン酸亜鉛分散液 〃( 5.4%) 炭酸カルシウム分散液 2部(27 %) タルク分散液 4部( 〃 ) 融点降下剤分散液 〃(22 %) 10%ポリビニルアルコール水溶液 2部(13.5%) この塗工液を上質紙に乾燥塗工量が6g/m2となるよう
に塗工し感熱複写紙を得た。
(2)感熱記録紙の発色試験 上に作成した感熱記録紙を、改造したオリベッティ社
製感熱プリンターPU−6000機でベタ発色(印加電圧20
V)させた。えられた白色像は肉眼では赤味の濃黒色で
Σ80機による測色結果は下の通りであった。
L値 46.96 a値 8.00 b値 1.74
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 9/02 B41M 5/18 103 108 (56)参考文献 特開 昭62−18288(JP,A) 特開 昭58−62092(JP,A) 特開 昭58−96046(JP,A) 特開 昭57−183744(JP,A) 特開 昭59−83692(JP,A) 特開 昭59−198457(JP,A) 特開 昭60−27591(JP,A) 特開 昭60−259491(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、Rは低級アルキル基を示し、Aはアルキル基、
    フェニル基またはベンジル基で置換されたアミノ基をも
    つ4−置換アミノフェニル基、あるいは、アルキル基、
    フェニル基またはベンジル基で置換された3−インドリ
    ル基を示し、環BおよびA中のフェニル基はハロゲン原
    子、アルキル基、シクロアルキル基またはアルコキシ基
    で置換されていてもよい。)で表される化合物と、一般
    式(II) (式中、X1〜X4は同じ又は異なってもよく、水素原子、
    ハロゲン原子、アルキルオキシカルボニル基、シクロア
    ルキルオキシカルボニル基、アリールカルボニル基もし
    くは置換スルホニル基を示す。)で表されるキノン化合
    物とからなる発色性記録材料。
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